JP2011163677A - 給湯機用リモートコントローラ - Google Patents

給湯機用リモートコントローラ Download PDF

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Mizuki Ogawa
瑞樹 小川
Takahiro Kurita
貴弘 栗田
Yosuke Sadahiro
洋介 貞廣
Koji Saito
浩二 斉藤
Masaru Imaizumi
賢 今泉
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Abstract

【課題】ハウリングやビビリ音を抑制することができるとともに、薄型化や組立て性の改善にも有利な給湯機用リモートコントローラを提供すること。
【解決手段】本発明の給湯機用リモートコントローラが備える表側筐体11は、不透明部11bと透明部11aとが両者の境界部Xで接合して一体になるように形成されたものである。不透明部11bには、表示装置の表示領域を視認するための窓となる開口が形成され、この開口を透明部11aが塞いでいる。不透明部11bの裏面には、境界部Xに隣接しない位置に、スピーカを固定するためのスピーカ固定部としてのボスNと、マイクを固定するためのマイク固定部としてのボスMとが形成されている。ボスN,Mの中心と境界部Xとの最短距離α1,α2は、10mm以上であることが望ましい。
【選択図】図5

Description

本発明は、給湯機用リモートコントローラに関する。
浴槽や給湯栓へ給湯する給湯機の作動を、台所や浴室等の壁面に設置したリモートコントローラ(以下、「給湯機用リモコン」とも呼ぶ)から遠隔操作する技術が知られている。一般に、給湯機用リモコンは、給湯機の状態や給湯温度などの情報を表す文字、数字、図形などを表示する表示装置や、音声を出力するためのスピーカ、他のリモコンとの間で通話を行うためのマイクなどを備えている。
上記表示装置、スピーカおよびマイク等の内蔵物を収納する、給湯機用リモコンの筐体には、表示装置の表示領域を視認可能とするための透明な窓を設ける必要がある。従来の給湯機用リモコンの筐体は、透明材料で構成された透明筐体と、この透明筐体の外側に被せられた不透明な不透明筐体とを含んで構成されている。不透明筐体には、表示装置の表示領域を視認するための窓としての開口が形成されている。これにより、その窓を通して表示装置の表示領域を視認可能とするとともに、それ以外の内蔵物を隠蔽し、意匠性を向上させている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−185294号公報
しかしながら、上記従来の給湯機用リモコンでは、スピーカから出力した音声が、内側の透明筐体と外側の不透明筐体との隙間を通って、マイクに伝達し易い。このため、音声の増幅が繰り返されて騒音となるハウリングが発生し易いという問題がある。更に、上記音声出力の振動数が、外側の不透明筐体の固有振動数に近い場合、不透明筐体が振動し、ビビリ音が発生するという問題もある。また、内側の透明筐体と外側の不透明筐体との二重構造であるため、薄型化が困難であり、部品点数が増え、組立性も悪い。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ハウリングやビビリ音を抑制することができるとともに、薄型化や組立性の改善にも有利な給湯機用リモートコントローラを提供することを目的とする。
本発明に係る給湯機用リモートコントローラは、情報を表示するための表示装置と、スピーカと、マイクと、表示装置、スピーカおよびマイクを表側から覆う表側筐体と、を備える。表側筐体は、不透明な材料で構成され、表示装置の表示領域を視認するための窓となる開口を有する不透明部と、透明な材料で構成され、開口を塞ぐ透明部とを有し、不透明部と透明部とが両者の境界部で接合して一体になるように形成されたものである。不透明部には、境界部に隣接しない位置に、スピーカを固定するためのスピーカ固定部と、マイクを固定するためのマイク固定部とが形成されている。
本発明によれば、表側筐体を二重構造にせずに済むので、筐体の二重構造に起因するハウリングやビビリ音などの発生を確実に抑制することができる。また、部品点数が削減でき、薄型化や組立性を向上することもできる。更に、表側筐体の透明部と不透明部との境界部の近傍に生ずる応力を緩和することができ、表側筐体の破断や疲労破壊などを確実に防止することができる。
本発明の給湯機用リモートコントローラの実施の形態1を示す分解斜視図である。 図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でA−A線で切断した断面図である。 図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でB−B線で切断した断面図である。 図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でC−C線で切断した断面図である。 実施の形態1における表側筐体を裏側から見た平面図である。 表側筐体、および表側筐体に取り付けられる部品を示す分解斜視図である。 図6中のD−D線断面図である。 境界部近傍の金型キャビティ断面形状と成形フローを示す図である。 本発明の実施の形態2における表側筐体を示す斜視図である。 図9中のE−E線断面図である。 アンカー結合部近傍の金型キャビティ断面形状と成形フローを示す図である。 アンカー結合部近傍の金型キャビティ断面形状と成形フローを示す図である。 実施の形態3における表側筐体を示す斜視図である。 実施の形態3における表側筐体を裏側から見た平面図である。 実施の形態3における給湯機用リモコンを、図1中のA−A線に相当する位置で切断した断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の給湯機用リモートコントローラの実施の形態1を示す分解斜視図である。図2は、図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でA−A線で切断した断面図である。図3は、図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でB−B線で切断した断面図である。図3は、図1に示す給湯機用リモコンを組み立てた状態でC−C線で切断した断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態の給湯機用リモコン100は、内蔵部品を表側から覆う表側筐体11と、裏側(壁側)を覆うベース筐体12とで構成される薄い箱状のボックス10の内部に、スピーカ13、マイク14、表示装置15、電子基板16および図示しない配線等の電子部品が内蔵された構成となっている。給湯機用リモコン100は、電子基板16において生成された信号に基づいて、給湯機の状態や給湯温度などの各種の情報を表示装置15に表示可能になっている。
表側筐体11は、透明な材料で構成された透明部11aと、不透明な材料で構成された不透明部11bとを一体に形成したものとなっている。これに対し、ベース筐体12は、全体が不透明な材料で構成されている。表側筐体11の表面の一部の領域には、不透明なシート17(以下、「不透明シート17」と称する)が貼着されている。表側筐体11の下部には、回動することにより開閉可能な開閉パネル18が取り付けられている。
図2に示すように、表示装置15は、表側筐体11の透明部11aに対向して配置されている。表側筐体11の表面に貼着された不透明シート17は、表示装置15の表示領域に合せて切り抜かれている。これにより、表示装置15の表示領域に表示された各種の情報を、ボックス10の外側から透明部11aを介して視認することができる。透明部11aと不透明部11bとの境界部Xの上は、不透明シート17に覆われている。ボックス10に内蔵された部品は、表示装置15の表示領域を除き、表側筐体11の不透明部11bと、不透明シート17とにより隠蔽されており、ボックス10の外側からは視認できない。
図3に示すように、不透明部11bの裏面には、スピーカ13を固定するためのスピーカ固定部としてのボスN(突出部)が形成されている。ボスNには、ねじ穴が形成されている。このボスNには、不透明部11bにスピーカ13を固定するためのブラケット22がねじ21により締結されている。不透明部11bとスピーカ13との間には、ガスケット19が介挿されている。スピーカ13と対向する部分の不透明部11bには、細長い複数の貫通孔23が形成されている。スピーカ13から出力された音声は、貫通孔23を通って外部に発せられる。
図4に示すように、不透明部11bの裏面には、マイク14を固定するためのマイク固定部としてのボスM(突出部)が形成されている。マイク14は、ガスケット20を介して、ボスMに形成された凹部に嵌め込むことで固定されている。
図5は、表側筐体11を裏側から見た平面図である。図5中、中央の斜線部は、透明部11aを表している。その周囲の横線部は、透明部11aと不透明部11bとの境界部Xを示している。境界部Xでは、図2に表されているように、透明部11aと不透明部11bとが重なった状態になっている。この境界部Xの外側は、すべて不透明部11bである。図5に示すように、スピーカ13を固定する際にねじ21を取り付けるボスNは、2箇所に設けられている。一方、マイク14を固定するボスMは、1箇所である。また、不透明部11bの裏面には、他の構成部品(例えば電子基板16)を固定する際に用いるボスQ(突出部)が複数箇所に形成されている。これらのボスN、M、Qは、何れも、境界部Xに隣接しない位置(境界部Xの近傍から離れた位置)に配置されている。以下の説明では、2つのボスNのうち、境界部Xに近い方のボスNの中心と、境界部Xとの最短距離をα1[mm]とする。また、ボスMの中心と、境界部Xとの最短距離をα2[mm]とする。そして、境界部Xに最も近いボスQの中心と、境界部Xとの最短距離をα3[mm]とする。
また、不透明部11bには、給湯機用リモコン100の使用時に、使用者の指で押下される操作部28,29が形成されている。操作部28は、操作頻度の高いものであり、透明部11aを挟んで左右の両側の不透明部11bにそれぞれ設けられている。操作部28は、操作部29と比べて操作頻度の低いものであり、透明部11aの下方の不透明部11bに形成されている。
図6は、表側筐体11、および表側筐体11に取り付けられる部品を示す分解斜視図である。この図に示すように、表側筐体11には、不透明シート17、磁石24、不透明シート25および開閉パネル18がそれぞれ取り付けられる。不透明シート17は、透明部11aと不透明部11bとの境界部X、並びに操作頻度の高い操作部28を覆うように貼着される。不透明シート25は、操作頻度の低い操作部29、並びに操作部29の近傍に取り付けられた磁石24を覆うように貼着される。操作頻度の低い操作部29の下側には、ヒンジ27が形成されている。開閉パネル18は、このヒンジ27により、表側筐体11に対し回動可能に連結される。開閉パネル18を閉じると、操作部29は開閉パネル18により覆われる。開閉パネル18の裏側には、開閉パネル18を閉じた際に磁石24に対向する位置に板金30が取り付けられている。この板金30が磁石24に吸着されることにより、開閉パネル18を閉じた状態に維持することができる。
図7は、図6中のD−D線断面図である。すなわち、図7は、透明部11aと不透明部11bとの境界部X近傍の断面図である。表側筐体11は、境界部Xで透明部11aと不透明部11bとを接合することで一体に形成されている。以下、図7を含め、境界部X近傍の断面図においては、境界部Xを太線で表す。
次に、実施の形態1の給湯機用リモコン100の製造方法について説明する。本実施形態では、まず、表側筐体11を2色成形により製造する。2色成形とは、2種類の材料を用いて一体成形する公知の成形方法である。一般に、2色成形機は、2つの射出ユニットと、金型を固定する可動板を回転させる機構とを備えており、可動板には1次成形用と2次成形用の計2つの金型を取り付けることができる。2色成形の成形フローは、1次成形後、金型を開き、1次成形品を取り付けたままの状態で可動板を回転させ、2次成形用の金型で2種類目の樹脂を充填し、冷却固化後に取り出す、という一連の流れである。
図8は、境界部X近傍の金型キャビティ断面形状と成形フローを示す図である。金型キャビティとは、成形品が形成される雌型と雄型との間の空間のことである。以下、図8を参照して、成形フローについて説明する。(1)は、1次成形前のキャビティ断面形状である。充填開始位置S1から、例えば、熱可塑性の非晶性樹脂であるアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(以下、「透明ABS」と記す)を約250℃に昇温して流動化させ、充填する。(2)は、1次射出後の状態を示しており、(1)に示すキャビティ内への透明ABS31の充填が完了した状態を示している。(3)は、透明ABS31を冷却固化し、金型を開いて可動板を回転させて2次成形用の金型に切り替えた際のキャビティ断面形状である。2次成形に用いる樹脂は、例えば白色の顔料を混ぜたABS(以下、「白色ABS」と記す)である。この白色ABSを約250℃に昇温して流動化させ、S2から充填する。(4)は、2次射出後の状態を示しており、(3)に示すキャビティ内への白色ABS32の充填が完了した状態を示している。2次成形の際には、1次成形時に冷却固化した透明ABS31に高温の白色ABS32が触れることで透明ABS31の表面が再度溶融され、両樹脂が混ざり合う。これにより、透明部11aを構成する透明ABS31と、不透明部11bを構成する白色ABS32とが境界部Xで溶着され、一体に形成される。
一般に、2色成形は、固化した成形品と溶融した樹脂とで一体化するため、2次成形時の樹脂充填圧力や冷却固化時の収縮等により、1次成形部と2次成形部との境界部近傍に残留応力が発生する。また、非晶性の樹脂はその結晶構造から有機溶剤(洗剤)等に侵されやすい。特に、残留応力が大きい場合は、劣化が急速に進展し、材料物性の低下やクラックが発生することもある。よって、本実施形態の表側筐体11においても、透明部11aと不透明部11bとの境界部Xに有機溶剤等が付着することのないような構造にすることが望ましい。
次に、上記の方法により製造された表側筐体11に対し、前述した付属部品を別途製造し、取り付ける。不透明シート17は、例えば、耐薬品に優れた熱可塑性の結晶性樹脂であるポリエチレンテレフタレートを用いたシート(以下、「PETシート」と記す)の表側に印刷を施し、操作頻度の高い操作部28に対向する位置にエンボス加工を施すことで製造する。この不透明シート17を表側筐体11に両面粘着テープを介して貼着する。前述したように、不透明シート17の貼着領域は、境界部X上も覆っている。本実施形態では、耐薬品性に優れたPETシートで構成される不透明シート17によって境界部X上が覆われるため、溶着された境界部Xへの水や有機溶剤等の付着を確実に抑制することができる。これにより、境界部Xが有機溶剤によって侵されて強度が低下したりすることを確実に回避することができる。また、境界部Xに万一溶着不良が発生していた場合であっても、リモコン内部への水や有機溶剤等の浸入を確実に防止することができる。
操作頻度の低い操作部29を覆うように貼着される不透明シート25は、上記不透明シート17と同じ方法で製造する。そして、操作部29の近傍に磁石24を配置し、その上から両面粘着テープを介して不透明シート25を貼着する。
開閉パネル18については、不透明部11bと同じ材料である白色ABSを用いて射出成形で製造し、その裏側に、プレス加工で製作した板金30を嵌め合わせる。このような開閉パネル18を表側筐体11のヒンジ27に対して取り付ける。
続いて、表側筐体11の裏面側の固定用のボスM、N、Qに、スピーカ13、マイク14等の電子部品を取り付け、固定する。部品を固定することにより、ボスM、N、Qの周囲には応力が発生する。ボスM、N、Qが境界部Xに隣接して配置されていた場合、表側筐体11の成形時に境界部Xに発生した残留応力と、ボスM、N、Qへの部品の固定により発生した応力とが重畳することにより、応力の高い箇所が生じ、その高応力箇所が劣化し、最悪の場合には破断するおそれがある。これに対し、本実施形態では、図5を参照して既述したとおり、ボスM、N、Qを境界部Xから十分に離して配置している。このため、境界部X近傍の残留応力と、ボスM、N、Q近傍の部品固定に伴う応力とが重畳することがなく、高応力箇所の発生を回避することができる。このため、表側筐体11の局所的な強度低下や破断を確実に防止することができる。
透明部11aと不透明部11bとの境界部X上において不透明シート17の両面粘着テープに接着不良が起きた場合には、洗剤等の有機溶剤が使用された際にその接着不良箇所から境界部Xに有機溶剤が浸透する可能性がある。この場合の溶剤接触による樹脂劣化が加速されることを防止するためにも、境界部X付近に高応力箇所が存在しないようにすることが望ましい。本発明者らは、ボスM、N、Qが境界部Xからどれだけ離れていればよいかを検証するため、次のようなクレイジング試験を実施した。このクレイジング試験においては、境界部Xから不透明部11b側に3mm、5mm、7mm、10mmの距離にボスを設けたサンプルをそれぞれ製作し、そのボスに部品をねじで締め付けた状態で、境界部Xに有機溶剤を付着させた。その結果、3mm、5mm、7mm場合は、境界部X近傍にクラックが発生した。これに対し、10mmの場合はクラックが発生しなかった。従って、ボスM、N、Qと境界部Xとの最短距離α1、α2、α3は、何れも、10mm以上とすることが望ましい。
また、ベース筐体12については、通常、表側筐体11の不透明部11bと同じ材料である白色ABSを用いて、射出成形で製造される。そして、このベース筐体12を、上記の各種部品を装着した表側筐体11と組み合わせることで、本実施形態の給湯機用リモコン100を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、透明部11aと不透明部11bとを一体として表側筐体11を構成しており、表側筐体11が二重構造ではないので、筐体の二重構造に起因するハウリングやビビリ音などの発生を確実に抑制することができる。また、表側筐体11が一重構造となり、部品点数が削減できるので、給湯機用リモコン100の薄型化や組立て性を向上することもできる。更に、スピーカ固定部やマイク固定部を透明部11aと不透明部11bとの境界部Xから離して配置したことにより、境界部X近傍に生ずる応力を緩和することができ、表側筐体11の破断や疲労破壊などを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、表側筐体11を2色成形で製造する際に、1次成形を透明部11a、2次成形を不透明部11bとしたが、これに限らず、1次成形を不透明部11b、2次成形を透明部11aとしても成形可能である。また、表側筐体11の製造方法として2色成形について説明したが、本発明では、これに限らず、例えば押出成形や射出成形等の各種成形方法で製造した透明板に対しプレス加工や切削加工等の各種機械加工を施して透明部11aを製造し、この透明部11aを金型にインサートして不透明な樹脂を充填するインサート成形を行うことにより、透明部11aと不透明部11bとが一体化した表側筐体11を製造してもよい。また、本実施形態では、表側筐体11の構成材料として熱可塑性の樹脂を例に説明したが、これに限定されるものではなく、感光性樹脂や熱硬化性の樹脂等の各種樹脂や、金属材を使用することもできる。
実施の形態2.
次に、図9乃至図12を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態2における表側筐体11を示す斜視図である。本実施形態は、表側筐体11の透明部11aと不透明部11bとの境界部Xの一部にアンカー結合部Pを形成していること以外は、実施の形態1と同様である。図9に示すように、アンカー結合部Pは、境界部Xの四辺のうち、上側の辺と下側の辺とにそれぞれ4箇所ずつ、計8箇所に形成されており、操作頻度の高い操作部28と対向する左右の両辺にはアンカー結合部Pが形成されていない。
図10は、図9中のE−E線断面図である。すなわち、図10は、アンカー結合部P近傍の断面図である。この図に示すように、アンカー結合部Pは、不透明部11bに形成された錨形状または鉤形状のアンカー部33が透明部11aに形成された穴部内に拘束された状態になっている。なお、アンカー結合部Pを形成していない部位の境界部Xの形状は、実施の形態1と同様であるため、図示を省略する。
次に、上記のようなアンカー結合部Pを有する本実施形態の表側筐体11を2色成形で製造する場合について説明する。図11および図12は、アンカー結合部P近傍の金型キャビティ断面形状と成形フローを示す図である。
図11の(1)は、1次成形前のキャビティ断面形状である。昇温して流動化させた透明ABSを充填開始位置S1から充填する。符号Kは、金型部品を示す。(2)は、1次射出後の状態を示しており、透明ABS31の充填が完了した状態である。(3)は、透明ABS31を冷却固化し、金型を開いて可動板を回転させて2次成形用の金型に切り替えた際のキャビティ断面形状である。図12の(4)は、金型部品Kをカム等の機構を用いて後退させている。これにより、アンカー部33を形成するための空間が出現する。この金型部品Kを後退させる方法は、コアバックと言われる公知の技術を用いている。そして、2次成形に用いる白色ABSを昇温して流動化させ、S2から充填する。(5)は、二次射出後の状態を示しており、(4)に示すキャビティ内への白色ABS32の充填が完了し、アンカー結合部Pを含む境界部Xが形成された状態を示している。実施の形態1と同様に、透明部11a(透明ABS31)と、不透明部11b(白色ABS32)とは、境界部Xで溶着され、一体に形成される。
アンカー結合部Pの形成箇所では、非形成箇所と比べて、透明ABS31と白色ABS32の接触面積が大きくなる。よって、アンカー結合部Pを形成することにより、溶着不良による強度低下が発生することをより確実に防止することができる。また、万一溶着不良が発生したとしても、両者がアンカー結合部Pの形状によって機械的に拘束されているので、アンカー部33の強度以上の荷重が作用しない限り、破断することはない。このようなことから、本実施形態の表側筐体11は、前述した実施の形態1に比べて、溶着不良による破損が生ずることをより確実に防止することができる。
ただし、アンカー結合部Pの近傍は、2次成形時の白色ABS32の冷却固化に伴う収縮を透明ABS31が拘束するため、熱応力が発生するので、実施の形態1に比べて残留応力が大きくなる。そのため、有機溶剤が付着した場合には、特にアンカー結合部P近傍の樹脂劣化が進行し易い可能性がある。そのような樹脂劣化を確実に防止するためには、実施の形態1で説明したボスM、N、Qのような固定部とアンカー結合部Pとの距離を12mm以上とすることが望ましい。
また、樹脂劣化が発生した場合には、樹脂の疲労強度も低下する。このため、操作頻度の高い操作部28の近傍にアンカー結合部を配置すると、操作部28が操作される度に発生する応力によって疲労破壊が起きる可能性がある。これに対し、本実施形態では、操作頻度の高い操作部28と対向する境界部Xの左右の両辺にはアンカー結合部Pを配置しておらず、操作頻度の低い操作部29と対向する境界部Xの下辺と、操作部28,29の何れにも対向しない境界部Xの上辺とにのみ、アンカー結合部Pを配置している。このため、アンカー結合部P近傍に疲労破壊が起きることを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、アンカー部33を不透明部11bに形成し、アンカー部33を拘束する穴部を透明部11aに形成しているが、透明部11aにアンカー部33を形成し、不透明部11bに穴部を形成するようにしてもよい。また、表側筐体11の製造方法は2色成形に限定されるものではなく、例えば、ステンレス等の金属を用いて不透明部11bを製造し、これを金型にインサートして透明な樹脂を充填するインサート成形を行うことによって製造することもできる。
実施の形態3.
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態1および2との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
図13は、実施の形態3における表側筐体11を示す斜視図である。この図に示すように、本実施形態の表側筐体11では、境界部Xの四辺にそれぞれ4箇所ずつ、計16箇所に、実施の形態2と同形状のアンカー結合部Pを形成している。
図14は、実施の形態3における表側筐体11を裏側から見た平面図である。この図に示すように、アンカー結合部Pと操作部28,29との間の不透明部11bには、図中斜線部で示すリブ(突出部)Lが形成されている。
図15は、実施の形態3の給湯機用リモコン100を、図1中のA−A線に相当する位置で切断した断面図である。この図に示すように、上記リブLの先端は、ベース筐体12に接触(当接)している。
実施の形態2で述べたように、アンカー結合部P近傍は残留応力が大きいことから、万一有機溶剤が付着した場合、操作部28,29が操作される度に発生する応力によって疲労による樹脂劣化が発生し易い。しかしながら、本実施形態では、境界部Xと操作部28,29との間にリブLを設けているため、操作部28,29を操作した際に発生する応力による表側筐体11の変形はリブLを基点として発生するため、境界部X近傍の応力の発生が抑制できる。このため、操作部28,29が繰り返し操作されることによるアンカー結合部P近傍の疲労破壊を確実に防止することができる。よって、操作頻度の高い操作部28に近い境界部Xにもアンカー結合部Pを配置することができ、境界部Xの全周にアンカー結合部Pを配置することができるので、境界部Xに溶着不良による破損が生ずることをより確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、リブLを不透明部11bと一体に形成したが、このような構成に限らず、ベース筐体12あるいは電子基板16等の他の構成部品に突出部を形成し、その突出部の先端が操作部28,29とアンカー結合部Pとの間の不透明部11bに接触(当接)するようにしてもよい。その場合であっても、上記と同様の効果が得られる。
11 表側筐体
11a 透明部
11b 不透明部
12 ベース筐体
13 スピーカ
14 マイク
15 表示装置
16 電子基板
17 不透明シート
18 開閉パネル
28,29 操作部
33 アンカー部
100 給湯機用リモコン
L リブ
M,N,Q ボス
P アンカー結合部
X 境界部

Claims (7)

  1. 給湯機を遠隔操作するための給湯機用リモートコントローラであって、
    情報を表示するための表示装置と、
    スピーカと、
    マイクと、
    前記表示装置、前記スピーカおよび前記マイクを表側から覆う表側筐体と、
    を備え、
    前記表側筐体は、不透明な材料で構成され、前記表示装置の表示領域を視認するための窓となる開口を有する不透明部と、透明な材料で構成され、前記開口を塞ぐ透明部とを有し、前記不透明部と前記透明部とが両者の境界部で接合して一体になるように形成されたものであり、
    前記不透明部には、前記境界部に隣接しない位置に、前記スピーカを固定するためのスピーカ固定部と、前記マイクを固定するためのマイク固定部とが形成されていることを特徴とする給湯機用リモートコントローラ。
  2. 前記表側筐体を裏面側から見たときに、前記スピーカ固定部の中心から前記境界部までの最短距離と、前記マイク固定部の中心から前記境界部までの最短距離とが、何れも、10mm以上であることを特徴とする請求項1記載の給湯機用リモートコントローラ。
  3. 前記表側筐体は、前記不透明材料および前記透明材料を用いた2色成形によって前記不透明部および前記透明部を形成したものであることを特徴とする請求項1または2に記載の給湯機用リモートコントローラ。
  4. 前記不透明部には、前記スピーカ固定部および前記マイク固定部以外の他の固定部が更に形成されており、前記他の固定部は、すべて、前記境界部に隣接しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の給湯機用リモートコントローラ。
  5. 前記境界部の少なくとも一部に、前記不透明部および前記透明部の一方に形成されたアンカー部が他方に形成された穴部内に拘束された状態になっているアンカー結合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の給湯機用リモートコントローラ。
  6. 前記不透明部には、使用者の指で押下される操作部であって、操作頻度の高い高頻度操作部と、操作頻度の低い低頻度操作部とが形成されており、
    前記境界部の四辺のうち、前記高頻度操作部と対向する辺には前記アンカー結合部が設けられておらず、前記低頻度操作部と対向する辺、および前記高頻度操作部と前記低頻度操作部との何れにも対向しない辺に、前記アンカー結合部が設けられていることを特徴とする請求項5記載の給湯機用リモートコントローラ。
  7. 前記不透明部には、使用者の指で押下される操作部が形成されており、
    前記不透明部を裏面側から見たときに前記操作部と前記アンカー結合部との間に位置する箇所が、他の構成部品と接触するように構成されていることを特徴とする請求項5記載の給湯機用リモートコントローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015068588A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 株式会社デンソー 給湯リモコン

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