JP2007288322A - パネル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外表面に装着用凹部を形成したパネル本体と、装着用凹部に嵌合してパネル本体に取付けられる外部パネルとを有するとともに、外部パネルの縁部に形成した切欠きの縁部に工具を引掛けて、パネル本体から外部パネルを取外すよう構成されたパネル構造を対象とし、パネル本体の装着用凹部に外部パネルを組付けた状態において、上記外部パネルの切欠きを通してパネル本体(装着用凹部)が見えてしまうことに起因する美感の低下を未然に防止し得るパネル構造の提供を目的とする。
【解決手段】 外部パネルに、切欠きを閉塞するとともに工具の押込みによって切欠きから分離可能な薄肉部を形成する一方、パネル本体に、切欠きから分離された薄肉部を受止める収容用凹部を、装着用凹部に嵌合した外部パネルの切欠きと対応した位置に形成している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、外表面に装着用凹部を形成したパネル本体と、装着用凹部に嵌合してパネル本体に取付けられる外部パネルとを有するとともに、外部パネルの縁部に形成した切欠きの縁部に工具を引掛けて、パネル本体から外部パネルを取外すよう構成されたパネル構造に関する。
例えば、電子機器の一例である携帯電話機においては、一方の筐体と他方の筐体との組立てに際して筐体の外部に露呈する止めネジを、筐体に取付けた化粧用のパネルにより隠して美感の向上を図るとともに、修理等における筐体の分解時には止めネジを露呈させるべく、上記パネルを筐体に対して取外し可能に装着したパネル構造が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
図5〜図7に示した従来の携帯電話機Aは、操作部M等を備えた本体を構成する下筐体Bと、液晶表示部D等を備えた蓋体を構成する上筐体Cとを有し、これら下筐体Bおよび上筐体Cは、ヒンジ部Hを介して互いに回動自在に連結されている。
また、蓋体を構成する上筐体Cは、止めネジを用いて上内ケースCiと上外ケースCoとを互いに組付けることで形成されており、上内ケースCiには上記止めネジを隠すためのパネル(外部パネル)Pが装着されている。
すなわち、図6および図7に示す如く、上内ケースCiにおける正面板(パネル本体)Fの外表面Faには、止めネジS、Sが臨む位置に装着用凹部Rが形成されており、この装着用凹部Rと同一の平面形状を呈するパネルPを、上記装着用凹部Rに嵌合させて装着することで、止めネジS、SがパネルPによって覆い隠されることとなる。
一方、パネルPにおける縁部Peには、側方に解放され且つ上下方向(肉厚方向)に貫通した切欠きPnが形成されており、装着用凹部Rに嵌合しているパネルPに対し、切欠きPnに差し入れた取外し用の工具(図示せず)を引掛け、装着用凹部RからパネルPを取外すことにより、筐体の分解時等において止めネジSを露呈させることができる。
特開2002−77340号公報
ところで、上述した携帯電話機Aにおけるパネル構造では、パネルPの切欠きPnが上下方向に貫通形成されているため、パネルPを装着用凹部Rに嵌合させて上筐体Cに取付けた際、上記切欠きPnを介して装着用凹部Rの底面Rbが外部に露呈することとなる。
特に、デザイン上の理由から、上筐体C(上内ケースCi)とパネルPとの色彩を相違させている場合、例えば黒色に成形されたパネルPの切欠きPnを通して、白色に成形された装着用凹部Rの底面Rbが見えることで、上記切欠きPnの存在が著しく目立つこととなり、携帯電話機Aにおける美感を大きく損なってしまう不都合があった。
本発明は上述した実状に鑑み、パネル本体の装着用凹部に外部パネルを組付けた状態において、上記外部パネルの切欠きを通してパネル本体(装着用凹部)が見えてしまうことに起因する、大幅な美感の低下を未然に防止し得るパネル構造の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するべく、本発明に関わるパネル構造は、外表面に装着用凹部を形成したパネル本体と、装着用凹部に嵌合してパネル本体に取付けられる外部パネルとを有するとともに、外部パネルの縁部に形成した切欠きの縁部に工具を引掛けて、パネル本体から外部パネルを取外すよう構成されたパネル構造であって、上記外部パネルに、切欠きを閉塞するとともに工具の押込みによって切欠きから分離可能な薄肉部を形成する一方、上記パネル本体に、切欠きから分離された薄肉部を受止める収容用凹部を、装着用凹部に嵌合した外部パネルの切欠きと対応した位置に形成して成ることを特徴としている。
本発明に関わるパネル構造においては、外部パネルの切欠きに薄肉部を形成して上記切欠きを閉塞したことにより、パネル本体の装着用凹部に外部パネルを組付けた状態において、外部パネルの切欠きを通してパネル本体(装着用凹部)が見えてしまうことがなく、もって美感の不用意な低下を未然に防止することが可能となる。
以下、実施例を示す図面に基づいて、本発明を詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明に関わるパネル構造を携帯電話機に適用した実施例を示しており、図1に示す如く実施例における折畳み式の携帯電話機1は、本体を構成する下筐体2と蓋体を構成する上筐体3とを備えている。
また、上記下筐体2の正面には、複数の操作キーを備えた操作部2Mが設けられている一方、上記上筐体3の正面には、大型の液晶表示部3Dが設けられており、これら下筐体2と上筐体3とは、両者の基端部間に介在する連結体4によって開閉自在に連結されている。
ここで、蓋体を構成する上記上筐体3は、止めネジを用いて上内ケース10と上外ケース11とを互いに組付けることで形成されており、上記上内ケース10の正面には、止めネジを隠す為の化粧パネル(外部パネル)20、20が装着されている。
図2および図3に示す如く、上内ケース10における正面板(パネル本体)10Fの外表面10Faには、止めネジS、Sが臨む位置に装着用凹部10Rが陥没形成されており、この装着用凹部10Rに嵌合させて、化粧パネル20を上内ケース10に取付けることで、止めネジS、Sが上記化粧パネル20によって覆い隠されることとなる。
因みに、上筐体3を構成する上内ケース10、および該上内ケース10に取付けられる化粧パネル20は、共に硬質の樹脂材料を型成形することによって製作されている。
上記化粧パネル20は、上記上内ケース10における装着用凹部10Rと同一の平面形状を呈しており、その左右の縁部20e、20eには、それぞれ切欠き20n、20nが形成されているとともに、各々の切欠き20n、20nを閉塞する薄肉部20t、20tが形成されている。
上記薄肉部20tは、切欠き20nの底部に膜を張る如き形態を呈しており、これにより上記切欠き20nは、薄肉部20tの存在によって上下方向へ貫通することなく、化粧パネル20の上方と側方とに対してのみ解放される形態を呈している。
また、上記薄肉部20tは、後述する工具(図4の符号T)を切欠き20nに挿し入れて押込んだ際、その押圧力によって切欠き20nから分離可能、具体的には突き破って折り取ることのできるよう、その厚さ寸法(換言すれば機械的強度)の設定が為されている。
一方、上内ケース10における正面板10Fの外表面10Faに陥没形成された装着用凹部10Rには、その底面10Rbの2箇所、詳しくは装着用凹部10Rに嵌合させた化粧パネル20の切欠き20n、20nと対応する位置に、それぞれ収容用凹部10Rr、10Rrが陥没形成されている。
ここで、上述した如きパネル構造を採用した携帯電話機1によれば、図3および図4(a)に示す如く、上内ケース10における正面板10Fの装着用凹部10Rに、化粧パネル20を嵌合させて取付けた状況においては、上記化粧パネル20の切欠き20nが薄肉部20tによって閉塞されているため、上記切欠き20nを通して装着用凹部10Rの底面10Rb(収容用凹部10Rr)が外部に露呈することはない。
かくして、上内ケース10の正面板10Fに化粧パネル20を組付けた状態において、上記化粧パネル20の切欠き20nを通して上内ケース10の装着用凹部10Rが見えてしまうことに起因する、携帯電話機1の外観に関わる美感の著しい低下を未然に防止することができる。
一方、携帯電話機1の分解時等において止めネジSを露呈させるべく、上内ケース10の正面板10Fから化粧パネル20を取外す際には、先ず、図4(b)で示す如く、切欠き20nに挿し入れた取外し用の工具Tを、矢印pの如く下方に押込んで薄肉部20tを突き破り、切欠き20nから薄肉部20tを折り取ってしまう。
ここで、上内ケース10の収容用凹部10Rrには、化粧パネル20の切欠き20nと対応した位置に収容用凹部10Rrが陥没形成され、薄肉部20tの下方にはスペースが画成されることとなるために、工具Tの押込みによって薄肉部20tを容易に突き破ることができる。
また、切欠き20nから分離除去された薄肉部20tは、上記上内ケース10の収容用凹部10Rrによって受け止められるため、スクラップとなった薄肉部20tが不用意に上筐体3の内部に侵入することがない。
工具Tによって薄肉部20tを突き破り、切欠き20nから薄肉部20tを除去したのち、図4(b)で示す如く、工具Tの先端を切欠き20nの縁部に引っ掛け、矢印uの如く工具Tを引き上げることにより、化粧パネル20を上内ケース10の収容用凹部10Rrから取外すことができ、上内ケース10の正面に止めネジS、Sが露呈されることとなる。
因みに、上内ケース10から取外された化粧パネル20は、薄肉部20tが破られているためにスクラップとして破棄され、予め用意した新品の化粧パネル20を上内ケース10に取付けることで、携帯電話機1は現状(製品状態)に復帰することとなる。
なお、上述した実施例においては、化粧パネルにおける側縁の2箇所に切欠きを形成しているが、化粧パネルの平面形状を始めとして、切欠きの形成個数や形成位置は、実施例に限定されるものではなく、携帯電話機の設計仕様やデザイン等の諸条件に基づいて適宜に設定し得ることは勿論である。
また、上述した実施例においては、携帯電話機における組立ネジを隠すための化粧パネルに本発明を適用した例を示したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、携帯電話機以外の様々な電子機器、さらには各種の産業分野におけるパネル構造に対しても、極めて有効に適用し得るものであることは言うまでもない。
本発明に関わるパネル構造を適用した携帯電話機を示す外観図。 本発明に関わるパネル構造を概念的に示す分解斜視図。 (a)および(b)は、本発明に関わるパネル構造を概念的に示す正面図および断面図。 (a)、(b)および(c)は、本発明に関わるパネル構造においてパネル本体から外部パネルを取外す際の工程を概念的に示す要部断面図。 従来のパネル構造を適用した携帯電話機を示す外観図。 従来のパネル構造を概念的に示す分解斜視図。 (a)および(b)は、従来のパネル構造を概念的に示す正面図および断面図。
符号の説明
1…携帯電話機。
2…下筐体、
3…上筐体、
10…上内ケース、
10F…正面板(パネル本体)、
10Fa…外表面、
10R…装着用凹部、
10Rr…収容用凹部、
20…化粧パネル(外部パネル)、
20e…縁部、
20n…切欠き、
20t…薄肉部、
T…工具。

Claims (1)

  1. 外表面に装着用凹部を形成したパネル本体と、前記装着用凹部に嵌合して前記パネル本体に取付けられる外部パネルとを有するとともに、前記外部パネルの縁部に形成した切欠きの縁部に工具を引掛けて、前記パネル本体から前記外部パネルを取外すよう構成されたパネル構造であって、
    前記外部パネルに、前記切欠きを閉塞するとともに前記工具の押込みによって前記切欠きから分離可能な薄肉部を形成し、
    前記パネル本体に、前記切欠きから分離された前記薄肉部を受止める収容用凹部を、前記装着用凹部に嵌合した前記外部パネルの前記切欠きと対応した位置に形成して成ることを特徴とするパネル構造。
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