JP2011163549A - 液封ブッシュ - Google Patents
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Abstract
【構成】外筒2と内筒3の間をインシュレータ4で弾性的に連結する。インシュレータ4には内筒3の軸方向へ独立した2つのポケット部10を形成し、これを共通隔壁13で区画された第1主液室11及び第2主液室12とする。各第1主液室11及び第2主液室12は第1オリフィス通路17,第2オリフィス通路18で副液室16と連結され、それぞれ異なる周波数で共振させる。共通隔壁13は左右の第1主液室11,第2主液室12から液圧を受けて高バネとなり、高減衰を実現するとともに、軽量・コンパクト化する。
【選択図】図3
Description
また、インシュレータに形成されたポケット部に液体を封入した液室を内筒を挟んで一対で設け、これらの液室間をオリフィス通路で連絡した液封ブッシュを内筒の軸方向へ2個並べて配設し、共通の外筒内へ一体化したものもある(特許文献2参照)。
さらに、液封ブッシュの液室を、主液室と副液室とし、主液室の振動による体積変動に応じて液体を副液室の間にオリフィス通路を介して移動させることで液柱共振を発生させて振動を遮断することも知られている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、一つの液封ブッシュには、概ね、一つのオリフィス通路が設けられ、予め設定された共振点で液柱共振するようになっているため、最も防振したい周波数、例えば25Hz程度のアイドル域に目標となる動バネ定数が得られるようにし、かつこれよりも低周波数域にて高減衰を得られるようにオリフィス通路の共振点をチューニングする場合がある。しかし、ある周波数の振動に対して高減衰を得られるように共振点をチューニングしても共振域は比較的狭い周波数域であるため、これをより広い周波数域に拡大してブロード化することが必要になるが、このようなブロード化を単一のブッシュで実現するには限界があった。
図13はこれを示し、ある共振点(例えば8.5Hz)を有する第1のブッシュ100と、これと若干異なる共振点(高周波側の例えば12Hz)を有する第2のブッシュ200を並列し、車体(図示省略)へ取付けられるブラケット300の取付穴310内へ嵌合するとともに、シャフト320を介してエンジン330を支持するようにしてある。
なお、各ブッシュ100、200における端壁170及び270の最小肉厚をT1、T2とする。なお、ブッシュ100及び200とも端壁170及び270の最小肉厚を同じとする。また、内筒120及び220は外筒110及び210よりも長くなって各ブッシュの最大長になっており、この長さをL1、L2とする。
この図において、減衰特性を見れば明らかなように、c,dは異なるピーク値の周波数P1(例えば8.5Hz),P2(例えば12Hz)を有し(P1<P2)、各ブッシュはこのピーク値を共振点としている。そこで、2つのブッシュを並設すると、bに示すように、比較的近接したP1,P2間が平準化されP1からP2にかけて高原状になり、ブロード化が達成される。
また、単純に連設した防振装置の全長は各ブッシュにおける内筒の長さL1、L2を合計したL1+L2となって軸方向寸法が増大する。しかも、主液室を構成する隔壁として4個の端壁170及び270を必要とし、単純に肉厚を合計すると2(T1+T2)となり、この点でも各内筒の長さL1、L2が長くなり、全長を長くする要因になる。その結果、防振装置が大型化し、かつ重量も増大することになる。
このため、共振点の異なる複数のブッシュを単純に連設した状態と同様のブロード化を実現でき、しかも単純に連設した状態よりも高減衰かつ低動バネを可能にしつつも小型・軽量化することが求められる。
そのうえ、各ブッシュに対して均一に液体が封入されずにバラツキがあると、性能のバラツキや耐久性の低下を招くことがある。特に、中央の共通隔壁を挟む両側の液室の液圧が異なると一方側へ偏って変形してしまうため性能が安定しにくくなる。
また、製造時には各ブッシュ毎にそれぞれの液室へ液体を均一に封入することを要求されることになり、液体の注入及び注入液管理が難しくなる。このため、軸方向へ複数の液封ブッシュを並設したとき、軸方向及び軸直交方向のいずれの振動に対しても防振すること並びに各液封ブッシュの液圧がバラつかず均一化でき、かつ液体の封入作業も容易にできるようにすることも求められる。
そこで本願は、これら諸要請の実現を目的とする。
内筒の軸方向へ主液室を複数並列し、
内筒の軸方向における各主液室の端部を端壁で覆い、
各主液室間をインシュレータの一部からなる共通隔壁で区画し、この共通隔壁最小肉厚を端壁の最小肉厚よりも薄肉にするとともに、
内筒を挟んで主液室と反対側に主液室のインシュレータと分離された副液室を設け、この副液室と主液室とを共振周波数の異なる複数のオリフィス通路で連絡した、
ことを特徴とする。
また、一つの主液室を2つの端壁で囲む独立したブッシュを主液室と同数だけ内筒の軸方向へ単純に並べて連設した場合と比べて、内筒が単一化するため全長が短くなる。そのうえ、共通隔壁の分だけ隔壁の数を減らせ、しかも共通隔壁の肉厚もより薄くできるから、さらに全長を短くでき、全体(特に軸方向)をコンパクト化できる。
したがって、高減衰化及び液封ブッシュの小型・軽量化を実現できる。
そのうえ、軸方向に主液室を並列配置し、内筒を挟んで軸直交方向に主液室と副液室を
配置し、さらに副液室を主液室のインシュレータと分離して設けたので、軸方向の振動入力及び軸直交方向入力のいずれにも防振作用をすることができる。
また、共通隔壁を薄肉化したので、軸方向入力に対して、各主液室の変形を大きくさせることができ、軸方向入力に対して確実に防振できる。
特に、中央の共通隔壁は隣り合う左右の液圧が一定になるため、比較的薄肉にしても一方側へ偏って変形するようなことがなく、安定した変形を期待できる。
そのうえ、液体の注入及び注入液管理が容易になる。
図1は本願発明に係る自動車用エンジンマウントの側面図、図2はその正面図、図3は図2の3−3線断面図(軸方向断面図)、図4は図1の4−4線に沿う軸直交断面図である。なお、本願では内筒の軸方向視図を正面図(図2)とする。また上下方向は各図の図示状態を基準とし、各図の上下方向と一致し、左右方向は図2及び図4における左右方向と一致し、前後方向は図1及び図3における左右方向と一致するものとする。また、直交3軸方向であるXYZに対応させて、前後方向をX、左右方向をY、上下方向をZとする。このZ方向は主たる振動の入力方向でもある。
振動源であるエンジン8の入力振動はエンジンマウント1により吸収・遮断され、車体5側への振動伝達を低減する。
また、ダイアフラム15の底部はすぐり穴9に臨み、液体移動による伸縮を可能にしている。すぐり穴9はインシュレータ4を内筒3の軸方向へ両側から入り込んでいる。(図3)。
また、すぐり9により主液室11、12と副液室16とを容易に分離でき、かつ副液室16を外筒2の内側へ内筒3に沿って長く配置できる。
共通隔壁13,端壁14,ダイアフラム15及び腕部21はインシュレータ4の一部として一体に形成される。
なお、第1主液室11は第1オリフィス通路17を介して副液室16と連通し,第2主液室12は第2オリフィス通路18を介して副液室16と連通しているから、第1主液室11と第2主液室12は、第1オリフィス通路17、副液室16及び第2オリフィス通路18を介して同圧になっている。
但し、図11に示すように、オリフィス溝52はインシュレータ成形体31の左側面には形成されず、液室カバー23の外周に回したオリフィス溝41(図6)と連通させてインシュレータ成形体31の右側面だけに形成することによって長いオリフィス通路を形成できるようになっている。なお、オリフィス溝52の形成はインシュレータ成形体31の左右いずれの側面であってもよい。
また、中央の共通隔壁13に加わる左右の主液室11、12の液圧が一定になる。
図1に示すように、エンジンマウント1を車体へ取付け、エンジン8を支持した状態でエンジン8から振動が内筒3へ伝達されると、まず、インシュレータ4自体のゴムにより吸収される。
その後、第1オリフィス通路17及び第2オリフィス通路18の共振点に近い振動周波数になると、第1オリフィス通路17及び第2オリフィス通路18がそれぞれ液柱共振を生じて振動を吸収し、高減衰状態になる。
したがって、共通隔壁13の肉厚T3を単純に連設した形式における隣り合う端壁170と270の合計肉厚T1+T2よりもある程度薄くしても高減衰を得ることができる。
このため、単純に連設した形式と比べて、より高減衰でかつ小型・軽量化できる。
また、共通隔壁13を薄肉化したので、軸方向入力に対して、各主液室11、12の変形を大きくさせることができ、軸方向入力に対して確実に防振できる。
しかも、中央の共通隔壁13は隣り合う左右の主液室11、12の液圧が一定になるため、比較的薄肉にしても一方側へ偏って変形するようなことがなく、安定した変形を期待できる。
しかも、前述のように従来よりも十分に高減衰となっているので、従来と同程度の減衰にすれば、それだけ低動バネにできることになり、さらに十分な低動バネ化を実現でき、乗り心地を向上できる。
また、副液室16を各主液室に対して共通化しているが、これを各主液室に対して独立させてもよい。この場合、各ダイアフラム15の特性を変化させれば共振点をチューニングできる。さらに各主液室に対応する副液室を軸方向へ対応する主液室と並びを変えて配置し、各オリフィス通路を交差させて接続すればそれだけオリフィス通路を長くできる。
そのうえ、用途もエンジンマウントに限らず種々な防振装置に使用できる。
Claims (5)
- 外筒・内筒及びこれらを弾性的に結合する弾性体からなるインシュレータとを備え、内部に設けた主液室と副液室をオリフィス通路で連結し、所定の振動周波数にて液柱共振を発生するように構成した液封ブッシュにおいて、
内筒の軸方向へ主液室を複数並列し、
内筒の軸方向における各主液室の端部を端壁で覆い、
各主液室間をインシュレータの一部からなる共通隔壁で区画し、この共通隔壁最小肉厚を端壁の最小肉厚よりも薄肉にするとともに、
内筒を挟んで主液室と反対側に主液室のインシュレータと分離された副液室を設け、この副液室と主液室とを共振周波数の異なる複数のオリフィス通路で連通した、
ことを特徴とする液封ブッシュ。 - 副液室が単一で設けられ各主液室に対して共通することを特徴とする請求項1に記載した液封ブッシュ。
- 内筒の軸方向に沿って貫通するすぐりを設け、このすぐり内へ副液室のダイヤフラムを配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載した液封ブッシュ。
- 共通隔壁の最小肉厚が端壁の最小肉厚の略1/2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載した液封ブッシュ。
- 各主液室内へストッパを配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した液封ブッシュ。
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JPH01124338U (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-24 | ||
JPH0532849U (ja) * | 1991-10-09 | 1993-04-30 | 丸五ゴム工業株式会社 | 流体封入マウント装置 |
JP2006266438A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Tokai Rubber Ind Ltd | 流体封入式筒形防振装置 |
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