JP2011160905A - 炊飯器 - Google Patents

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【課題】内鍋や加熱コイルの形状のわずかな変化によって同じ電力を実現するスイッチング素子の駆動パルス幅へ大きく変化し、結果として記憶手段が記憶している駆動パルス幅最大値を変更する必要が出てくる場合があるが、このような場合、従来の構成では、容易に駆動パルス幅最大値を変更することができず、製品開発途中でこのようなことが起きた場合は変更に多大な時間と手間を要する、あるいは量産バラツキの対応が出来ない場合があるといった課題があった。
【解決手段】制御手段12が制御するスイッチング素子8の駆動パルス幅の最大値を設定する制限手段13と、前記制限手段13が設定する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値によって直接設定する第一の設定手段20を設けることで、抵抗値を変更して分圧する電圧を変えることにより駆動パルス幅の最大値を容易に変更することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、炊飯器に関するものである。
近年の炊飯器は誘導加熱の原理を応用した誘導加熱方式の炊飯器が主流となっている。
図8は従来例の炊飯器のブロック図である。図8において、内鍋1は本体2内に設置されている。加熱コイル3により前記内鍋1が誘導加熱される。単方向電源4は商用電源5が供給する交流が整流されたものである。単方向電源4をもとに平滑コンデンサ6、共振コンデンサ7、スイッチング素子8よりなるインバータ回路9が誘導加熱のための高周波電力を発生させる。駆動手段10はインバータ回路9を動作させるためにスイッチング素子8を駆動するためのパルスを出力している。電流検知手段11は電源電流値を検知しており、制御手段12は前記電流検知手段11が検知する電源電流値を一定値に制御することで電力制御を行っており、電源電流値を一定にするように前記駆動手段10が出力するスイッチング素子8の駆動パルスの幅を制御している。
瞬時停電時や電源電圧が急激に上昇したり下降したりした場合、前記のような制御を行っていた場合は駆動パルス幅が異常に大きくなり、結果としてスイッチング素子8のコレクタ−エミッタ間電圧が規定の耐圧以上に異常上昇してスイッチング素子8が破壊してしまうといった事態が発生することがあるので、そのような事態を防止するために、制限手段13は制御手段12が制御している駆動パルスの幅がある値以上にはならないように制限しており、記憶手段14は前記制限手段13が使用している駆動パルス幅最大値を記憶している。
特開2002−305075号公報
しかしながら、内鍋1や加熱コイル3の形状のわずかな変化によって同じ電力を実現するスイッチング素子8の駆動パルス幅へ大きく変化して通常使用時でも製品のバラツキによって駆動パルス幅が記憶手段14に記憶している駆動パルス幅最大値を超えてしまう場合が発生して、結果として記憶手段14が記憶している駆動パルス幅最大値を変更する必要が出てくる場合がある。このような場合、従来の構成では容易に駆動パルス幅最大値を変更することができず、特に量産直前や量産後にこのようなことが起きた場合は変更に多大な時間と手間を要する、あるいは量産バラツキの対応が出来ない場合があるといった課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、容易に駆動パルス幅最大値を変更できる炊飯器を得ることを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、制御手段が制御するスイッチング素子の駆動パルス幅の最大値を設定する制限手段と、前記制限手段が設定する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値によって直接設定する第一の設定手段を設けることで、抵抗値を変更して分圧する電圧を変えることにより駆動パルス幅の最大値を容易に変更することがで
きるものである。
本発明の炊飯器は、容易にスイッチング素子の駆動パルス幅最大値を変更できることを実現できるものである。
本発明の実施の形態1の炊飯器のブロック図 本発明の実施の形態1の炊飯器の断面図 本発明の実施の形態1の炊飯器の回路図 本発明の実施の形態2の炊飯器のブロック図 本発明の実施の形態3の炊飯器のブロック図 本発明の実施の形態4の炊飯器のブロック図 本発明の実施の形態5の炊飯器のブロック図 従来例の炊飯器のブロック図
第1の発明は、上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される内鍋と、前記内鍋を誘導加熱する加熱コイルと、商用電源を整流して得られる単方向電源と、スイッチング素子、共振コンデンサ、平滑回路とを有し、前記単方向電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、前記スイッチング素子を駆動する駆動手段と、商用電源より供給される電流を測定する電流検知手段と、前記電流検知手段より得られる値をもとに電流が所定の電流値になるように前記駆動手段が前記スイッチング素子をオンさせるために出力する駆動パルス幅を制御する制御手段と、前記制御手段が制御する駆動パルス幅の最大値を設定する制限手段と、前記制限手段が設定する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値によって直接設定する第一の設定手段とを備えたものであり、第一の設定手段の抵抗値を変更して分圧する電圧を変えることにより制限手段の駆動パルス幅の最大値を容易に変更することができるものである。
第2の発明は、第1の発明において、あらかじめ駆動パルス幅最大値を記憶する第一の記憶手段を有し、第一の設定手段に代えて、前記第一の記憶手段が記憶する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値を使用して演算することによって制限手段が使用する駆動パルス幅の最大値を設定する第二の設定手段を備えたものであり、第二の設定手段の抵抗値を変更して分圧する電圧を変えることにより制限手段の駆動パルス幅の最大値を容易に変更することができるものである。
第3の発明は、第1または第2の発明において、予備用駆動パルス幅最大値を記憶する第二の記憶手段と、ノイズなどで抵抗による分圧した電圧を使用できず駆動パルス幅最大値が設定できない場合に前記第二の記憶手段が記憶する駆動パルス幅最大値を制限手段が使用する駆動パルス幅最大値に設定する第三の設定手段とを備えたものであり、著しいノイズなどで抵抗による分圧した電圧が安定せず、安定した電圧値が入力できないため駆動パルス幅最大値が設定できないといった場合に第二の記憶手段に記憶している予備の駆動パルス幅最大値を設定でき、駆動パルス幅最大値が設定できないといった事態を防ぐことができるものである。
第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明において、制限手段が使用する駆動パルス幅最大値から一定値大きくするあるいは小さくする変更手段と、前記変更手段を使用するかしないかを切り換える切換手段とを備えたものであり、機種切換などを行いたい場合などに変更手段と切換手段を用いることで機種ごとに異なる駆動パルス幅最大値が設定できるものである。
第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明において、制限手段が使用する駆動パルス幅最大値を表示する表示手段を備えたものであり、実際の駆動パルス幅最大値を確認しながら設計することができ、利便性が向上するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の炊飯器のブロック図である。図1において内鍋1は本体2内に設置されている。加熱コイル3により前記内鍋1が誘導加熱される。単方向電源4は商用電源5が供給する交流が整流されたものである。単方向電源4をもとに平滑コンデンサ6、共振コンデンサ7、スイッチング素子8よりなるインバータ回路9が誘導加熱のための高周波電力を発生させる。駆動手段10はインバータ回路9を動作させるためにスイッチング素子8を駆動するためのパルスを出力している。電流検知手段11は電源電流値を検知しており、制御手段12は前記電流検知手段11が検知する電源電流値を一定値に制御することで電力制御を行っており、電源電流値を一定にするように前記駆動手段10が出力するスイッチング素子8の駆動パルスの幅を制御している。制限手段13は制御手段12が制御している駆動パルス幅がある値以上にならないように制限しており、第一の設定手段20は前記制限手段13が使用している駆動パルス幅最大値を抵抗による分圧した電圧値によって設定しており、第一の設定手段20の抵抗値を変更して分圧する電圧を変えることにより制限手段13の使用する駆動パルス幅の最大値を容易に変更することができるものである。
図2は本発明の実施の形態1の炊飯器の断面図である。図2において内鍋1は本体2内部に収納されている。前記内鍋1の底部および側面下部に沿うような形で加熱コイル3が設けられており、前記加熱コイル3により前記内鍋1が誘導加熱される。本体2の内部前方に基板21が設置されており、基板21に誘導加熱制御のための各種素子などが内蔵されている。
図3は本発明の実施の形態1の炊飯器の回路図である。図3において加熱コイル3により内鍋1が誘導加熱される。単方向電源4は商用電源5が供給する交流が整流されたものである。単方向電源4をもとに平滑コンデンサ6、共振コンデンサ7、スイッチング素子8よりなるインバータ回路9が誘導加熱のための高周波電力を発生させる。ドライブIC22はインバータ回路9を動作させるためにスイッチング素子8を駆動するためのパルスを出力している。電流検知回路23は電源電流値を検知している。制御手段12、制限手段13、第一の設定手段20の機能はマイコン24に内蔵されており、マイコン24は前記電流検知回路23が検知する電源電流値を一定値に制御することで電力制御を行っており、電源電流値を一定にするように前記駆動手段10が出力するスイッチング素子8の駆動パルスの幅を制御している。そしてマイコン24は制限手段13の役目として、駆動パルス幅がある値以上にならないように制限している。抵抗25、抵抗26によって電源電圧を分圧しており、この分圧された電圧がマイコン24のアナログ−デジタル変換ポートに入力し、入力された電圧をデジタル変換した値をマイコン24は駆動パルスの最大値のデジタルデータとして直接使用している。例えば、電源電圧が5Vとし、分圧された電圧が2Vとしてマイコン24のアナログ−デジタル変換ポートに入力され、マイコン24内部で8ビットのアナログ−デジタル変換されるとすると、2V÷5V×256=102(小数点以下切捨て)なる値がマイコン24に入力される。この値にマイコン24の基準発振の周期を例えば0.5μsとすると、102×0.5μs=51μsとなる演算を行い、駆動パルス幅が51μs以上にならないようにマイコン24は誘導加熱の制御を行うものである。以上、述べたように、抵抗25、26による分圧値によって外部から直接、マ
イコン24内部の値である駆動パルス幅の最大値が設定できるものであり、抵抗25、26の抵抗値を変更して分圧値を変更することにより容易に駆動パルス幅の最大値を変更することができるものである。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2のブロック図である。図4においては、図1の第一の設定手段20のかわりにあらかじめ駆動パルス幅最大値を記憶する第一の記憶手段30と、前記記憶手段30が記憶する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値を使用して演算することによって前記制限手段が使用する駆動パルス幅の最大値を設定する第二の設定手段31に置き換えたものであり、通常、第二の設定手段31の抵抗値を変更して分圧する電圧を変えると、第一の記憶手段30が記憶している値と第二の設定手段31が設定している値との演算結果が変わるので、制限手段13の制御する駆動パルス幅の最大値を容易に変更することができるものである。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3のブロック図である。図5においては、図1に予備用駆動パルス幅最大値を記憶する第二の記憶手段40と、ノイズなどで抵抗による分圧した電圧を使用できず駆動パルス幅最大値が設定できない場合に前記第二の記憶手段が記憶する駆動パルス幅最大値を前記制限手段が使用する駆動パルス幅最大値に設定する第三の設定手段41を付加したものであり、著しいノイズなどで抵抗による分圧した電圧が安定せず、安定した電圧値が入力できないため駆動パルス幅最大値が設定できないといった場合に第二の記憶手段40に記憶している予備の駆動パルス幅最大値を設定でき、駆動パルス幅最大値が設定できないといった事態を防ぐことができるものである。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4のブロック図である。図6においては、図1に制限手段13が使用する駆動パルス幅最大値から一定値大きくするかあるいは小さくする変更手段50と、前記変更手段を使用するかしないかを切り換える切換手段51を付加したものであり、炊飯器には5合炊きと1升炊きといったように同じ機種でも容量が異なり、容量ごとに同じ基板を使用したいが制御は切り換えたいといった場合やあるいは同じ基板で違う機種を制御するといった場合があり、このような容量別や機種別ごとに駆動パルス幅最大値を設定したい場合などに切換手段51で容量切換や機種切換を行い、切換手段51によって容量や機種が切り換えられると変更手段50によって異なる駆動パルス幅最大値が設定することができる。つまり変更手段50のよって切換手段51が切り換える容量や機種ごとに異なる駆動パルス幅最大値が設定できるものである。
(実施の形態5)
図7は本発明の実施の形態5のブロック図である。図7においては、図1に制限手段13が使用する駆動パルス幅最大値を表示する表示手段60を付加したものである。表示手段60には液晶表示素子などを使用することができ、所定のテスト用モードなどで実際の駆動パルス幅最大値を確認しながら瞬時停電や電源電圧変動の試験を行って設計することが可能になり、利便性が向上するものである。
本発明は、容易にスイッチング素子の駆動パルス幅最大値を変更できる炊飯器として有用である。
1 内鍋
2 本体
3 加熱コイル
4 単方向電源
5 商用電源
6 平滑コンデンサ
7 共振コンデンサ
8 スイッチング素子
9 インバータ回路
10 駆動手段
11 電流検知手段
12 制御手段
13 制限手段
20 第一の設定手段

Claims (5)

  1. 上面が開口した本体と、
    前記本体内に着脱自在に収納される内鍋と、
    前記内鍋を誘導加熱する加熱コイルと、
    商用電源を整流して得られる単方向電源と、
    スイッチング素子、共振コンデンサ、平滑回路とを有し、前記単方向電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、
    前記スイッチング素子を駆動する駆動手段と、
    商用電源より供給される電流を測定する電流検知手段と、
    前記電流検知手段より得られる値をもとに電流が所定の電流値になるように前記駆動手段が前記スイッチング素子をオンさせるために出力する駆動パルス幅を制御する制御手段と、
    前記制御手段が制御する駆動パルス幅の最大値を設定する制限手段と、
    前記制限手段が設定する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値によって直接設定する第一の設定手段とを備えた炊飯器。
  2. あらかじめ駆動パルス幅最大値を記憶する第一の記憶手段を有し、
    第一の設定手段に代えて、
    前記第一の記憶手段が記憶する駆動パルス幅の最大値を抵抗による分圧した電圧値を使用して演算することによって制限手段が使用する駆動パルス幅の最大値を設定する第二の設定手段を備えた請求項1記載の炊飯器。
  3. 予備用駆動パルス幅最大値を記憶する第二の記憶手段と、ノイズなどで抵抗による分圧した電圧を使用できず駆動パルス幅最大値が設定できない場合に前記第二の記憶手段が記憶する駆動パルス幅最大値を制限手段が使用する駆動パルス幅最大値に設定する第三の設定手段とを備えた請求項1または2記載の炊飯器。
  4. 制限手段が使用する駆動パルス幅最大値から一定値大きくするあるいは小さくする変更手段と、前記変更手段を使用するかしないかを切り換える切換手段とを備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 制限手段が使用する駆動パルス幅最大値を表示する表示手段を備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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