JP2011159141A - 組み込み装置と組み込み装置の異常表示方法とプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本体制御部の機内監視部は、ロジックアプリ部のアプリ異常を検知すると異常通知部へ通知し(S2,3)、異常通知部は、通信経路監視部に対して通信経路状態が正常であることを確認すると(S5,6)、通信経路監視部は、操作制御部側の通信経路監視部に異常情報を送信し(S7)、操作制御部の異常検知部は、通信経路監視部に異常情報がきたことを検知すると、表示部に送信し(S10)、表示部は、その異常情報に基づく異常通知画面を生成し、その画面を表示パネルに表示する(S11)。こうして、本体制御部において最初に発生した異常の情報をユーザに正しく通知することができる。
【選択図】 図3
Description
例えば、複合機やプリンタを含む画像形成装置では、コピーやプリント等のジョブを制御する本体制御部(「本体制御システム」ともいう)はもちろんのこと、スキャナやプリント等のエンジン動作を制御するエンジン制御部(「エンジンシステム」ともいう)、ユーザへの入出力インタフェースを担う操作部を制御する操作制御部(「操作システム」ともいう)、FAX送受信用の回線や通信を制御するFAX通信制御部(「FAXモジュールシステム」ともいう)などのそれぞれCPUを持った複数の制御部からなるものが普通になってきている。
例えば、操作部では、ブラウザ機能や高度な画像処理機能を行うため、高機能で汎用的なオペレーティングシステム(OS)を搭載したシステムが必要とされるようになり、単純な表示だけを行う機能ではなくなりつつある。
また、異なるプラットフォームでの開発効率性や、第三者によるアプリケーションプログラム開発の安全性と利便性等を考慮し、組み込み機器でもJava(登録商標)が普及しつつある。
例えば、複合機では、サードベンダによるアプリケーションプログラム開発環境を提供しているため、本体制御部に組み込みJavaを導入することで、プラットフォーム非依存なアプリケーションプログラム開発が可能になり、かつ、不正なアプリケーションプログラムによる動作を防止することも容易になっている。
そこで従来、所定の処理をおこなう処理実行手段において発生した異常に係る異常情報を受け付け、その受け付けた異常情報の示す異常への対応策を選定することにより、機能追加等による異常対応処理工数を低減させる装置(例えば、特許文献1参照)があった。
したがって、ユーザが異常対応処理順序を誤ってしまうおそれがある。
例えば、操作制御部と本体制御部が独立したシステムでは、本体制御部はユーザとの入出力インタフェースを持たないことが多いため、本体制御部で異常が発生した場合、何らかの手段を用いて、異常が発生したことをユーザに通知する必要がある。
しかし、本体制御部で異常が発生し、それに付随して操作制御部との通信手段の一部にも異常が発生した場合、本体制御部の異常を操作制御部に通知する前に、通信手段の異常を検知して操作部の表示部に誤表示してしまうおそれがある。
組み込みJavaを導入した場合、機器の状態管理やシステム通信等もJavaで作成されることも珍しくなく、JavaVM(登録商標)が異常終了すると、機内の状態が正しく管理できない可能性やシステム間通信異常が発生しやすい。
そのため、根本の原因の異常表示ができず、根本の原因から派生した副産物の異常を根本の原因として誤ってユーザへ通知してしまう可能性がある。
このような誤った異常表示をしてしまうと、異常発生原因の障害解析効率が低下したり、ユーザが誤った異常対応処理をしたりしてしまうおそれがあるという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数の制御部からなる組み込み装置において、各制御部で最初に発生した異常の情報をユーザに知らせることができるようにすることを目的とする。
また、上記本体制御部に、上記本体制御部内での異常として、プログラム又はプロセスの異常を検知する検知手段を設けるとよい。
さらに、上記本体制御部内で発生した異常の二次的異常の異常情報を上記操作制御部へ通知しないようにする手段を設けるとよい。
さらに、上記異常情報,上記異常発生時の動作情報,上記異常情報の通知の成否を示す情報を不揮発性記憶手段に記憶させる手段を設けるとよい。
また、上記操作制御部に、上記本体制御部とのプログラム間での通信について異常が発生しているか否かを確認する確認手段を設けるとよい。
さらに、上記異常情報に関する対応方法の情報が記憶された対応方法情報記憶手段を設け、上記異常表示手段を、上記異常内容を表示すると共に、上記対応方法情報記憶手段に記憶されている上記異常情報に関する対応方法の情報を表示する手段にするとよい。
さらに、それぞれ独立して制御処理を行う本体制御部と操作制御部からなるコンピュータに、上記のような組み込み装置を構成する各手段としての機能を実現させるためのプログラムも提供する。
また、この発明によるプログラムは、複数の制御部からなる組み込み装置のコンピュータに、各制御部で最初に発生した異常の情報をユーザに知らせることができるようにするための機能を実現させることができる。
〔実施例〕
図2は、この発明の一実施例である複合機の構成を示すブロック図である。
この複合機(MFP)は、それぞれ独立して制御処理を行う本体制御部1と操作制御部2を含む複数の制御部からなる組み込み装置に相当し、この複合機全体の制御と共に、画像読み取り,複写(コピー),印刷(プリント)を含むジョブを制御する本体制御部(「本体制御システム」ともいう)1を有し、その本体制御部1は、ユーザとの入出力インタフェースを担う操作制御部(「操作制御システム」ともいう)2、スキャナ,プリンタを含むエンジンの動作を制御するエンジン制御部(「エンジン制御システム」ともいう)3と、ファクシミリ(FAX),インターネット通信を含む通信の動作を制御する通信制御部(「通信制御モジュールシステム」ともいう)4とを、PCIエクスプレスを含むシリアル転送インターフェースとUSBを含む通信線で通信可能に接続されており、それぞれの制御部はそれぞれ独立してCPU,ROM及びRAMからなるマイクロコンピュータを持ち、それぞれのCPUで自制御部の制御を行う。
また、この実施例では、本体制御部1と操作制御部2との間における異常表示処理を説明するが、エンジン制御部3及び通信制御部4も含めた異常表示処理についても同様に実施することができる。
本体制御部1のオペレーティングシステム(OS)10は、ここではOSの中核となる部分であるカーネルでもよく、本体制御部1のOSそのものであり、複合機の起動の最初に異常情報読込部16を用いて前回操作制御部2へ通知できなかった異常情報を再度通知して表示させる付加機能を持つ。また、異常情報を通知する場合はそれ以降の起動処理をストップさせる機能も持つ。
起動管理部11は、OS10によって起動され、JavaVM12の各アプリケーションプログラムを起動してその動作を管理すると共に、異常が発生した場合に異常情報を異常通知部13等に通知させる制御処理を行う。また、図示を省略したJavaVM12以外にも動作監視したいNativeアプリケーションプログラムを起動させて監視する。
ロジックアプリ部18は、本体制御部1内で動作するアプリケーションプログラムの一例である。
機内監視部19は、JavaVM12上で動作し、複合機の状態を管理・制御するモジュールである。JavaVM12のロジックアプリ部18で異常が発生したり、復旧不可能な状態に陥った場合に異常通知部13に異常を通知する。
UIアプリ部20は、JavaVM12上で動作し、ユーザインタフェース(UI)を形成するアプリ部である。操作制御部2のUIアプリ部30とソケット通信等で直接通信することで高速性を実現している。
通信経路監視部14は、操作制御部2との通信経路間で異常を監視する機能と、異常情報の通知を行う機能を持つ。また、通信経路の正常と異常を示す通信経路状態フラグをメモリ上に保持する。上記監視には、通信経路を利用した通信一つ一つが正しく送信されるか否かを確認する例もあるし、定期的にシグナル送信して正しく通信できているか否かを確認する例もある。
異常情報読込部16は、複合機の起動開始時にNVRAM5の所定領域から異常情報の読み込み動作をし、異常情報が格納されていた場合は異常通知部13に通知する。
ログ書込部17は、異常通知部13の異常情報を通信経路監視部14によって通知したときの成否の情報等を不揮発性メモリであるHDD6に書き込んでロギングする。
表示部31は、操作のタッチパネル等に指示された内容と、異常情報と異常への対応方法等の情報を表示パネルに表示させる機能を持つ。
異常対処方法データベース32は、本体制御部1から通知された異常情報又は操作制御部2で発生した異常の異常情報に関する対応方法の情報が記録されている記憶装置である。表示部31が、異常情報を表示する際に参照することでユーザに正しい対処の方法を示すことができる。
通信経路監視部34は、本体制御部1の通信経路間で異常を監視する機能と、本体制御部1からの異常情報を受け取って保持する機能を持つ。また、通信経路の正常と異常を示す通信経路状態フラグをメモリ上に保持する。上記監視には、通信経路を利用した通信一つ一つが正しく送信されるかを確認する例もあるし、定期的にシグナル送信して正しく通信できているかを確認する例もある。
ロジックアプリ部35は、操作制御部2内で動作するアプリケーションプログラムの一例である。
すなわち、上記本体制御部1と操作制御部2が、それぞれこの発明に係るプログラムを記憶し、そのプログラムの各工程を実行することにより、この発明に係る異常表示方法を実行し、この発明に係る組み込み装置の各手段の機能を果たす。
本体制御部1の通信経路監視部14が、操作制御部2との通信経路が正常な状態か否かを監視する監視手段の機能を果たす。
また、本体制御部1の起動管理部11と異常通知部13と通信経路監視部14と機内監視部19が、本体制御部1内で異常が発生した場合、上記監視手段によって操作制御部2との通信経路が正常な状態であると確認したとき、操作制御部2に本体制御部1内で発生した異常の内容を示す異常情報を送信する送信手段の機能を果たす。
また、操作制御部2の表示部31と異常検知部33が、上記受信手段によって受信した異常情報に基づいて本体制御部1内の異常内容を表示する異常表示手段の機能を果たす。
さらに、本体制御部1の起動管理部11と機内監視部19が、本体制御部1内での異常として、プログラム又はプロセスの異常を検知する検知手段の機能を果たす。
また、本体制御部1の異常通知部13は、本体制御部1内で発生した異常の二次的異常の異常情報を操作制御部2へ通知しないようにする手段の機能も果たす。
また、本体制御部1のNVRAM5とOS10と異常通知部13と通信経路監視部14と異常情報読込部16は、組み込み装置の起動の際に不揮発性記憶手段(NVRAM5)に記憶されている異常情報を操作制御部2へ送信する手段の機能を果たす。
さらに、本体制御部1のHDD6と異常通知部13とログ書込部17は、異常情報,異常発生時の動作情報,異常情報の通知の成否を示す情報を不揮発性記憶手段に記憶させる手段の機能を果たす。この不揮発性記憶手段は、HDD6がその機能を果たす。
また、操作制御部2の異常対処方法データベース32は、異常情報に関する対応方法の情報が記憶された対応方法情報記憶手段の機能を果たす。
さらに、操作制御部2の表示部31は、異常内容を表示すると共に、上記対応方法情報記憶手段に記憶されている異常情報に関する対応方法の情報を表示する手段の機能を果たす。
まず、本体制御部1のJavaVM12内のモジュールに異常が発生した場合の処理を説明する。
図3は、図1に示したJavaVM12内のモジュールの異常発生時の処理を示すフローチャート図である。
JavaVM12上で動作するJavaモジュール(例えば、ロジックアプリ部18)で異常が発生した場合の異常表示処理については、ステップ(図中「S」で示す)1で、本体制御部1のJavaVM12は、機内監視部19へロジックアプリ部18で異常の発生を通知し、ステップ2へ進む。
ステップ3で、機内監視部19は、上記検知結果に基づいて、異常通知部13へ異常発生時の動作情報と異常の内容を示す異常情報を通知し、ステップ4へ進む。
ステップ4で、異常通知部13は、異常情報等の通知有りか否かを判断し、有りならステップ12へ進み、無ければステップ5へ進む。
ステップ5で、異常通知部13は、通信経路監視部14に対して通信経路状態を確認する。この確認の詳細については後述するが、通信経路監視部14に保持された通信経路状態フラグを確認する。その確認後、ステップ6へ進む。
このようにすれば、操作制御部2へロジックアプリ部18で最初に発生した異常の根本の原因を示す異常情報のみを送ることができ、その後に本体制御部1内で発生した二次的異常の異常情報を操作制御部2へ通知しないようにすることができる。
ステップ6で、異常通知部13は、通信経路の状態は正常か否かを判断する。ここでは操作制御部2との通信が正常に行えるか否かを判断する。その判断で通信経路の状態が正常ならステップ7へ進み、正常でなければ(異常ならば)ステップ13へ進む。
ステップ8で、異常通知部13は、ログ書込部17に異常発生時の動作情報と異常情報と異常情報の通知が成功したことを示す異常通知成功の情報を通知し、ステップ9へ進む。
ステップ9で、ログ書込部17は、HDD6に異常発生時の動作情報と異常情報と異常通知成功の情報(これらの情報をまとめて「ログ情報」ともいう)を記録し、ステップ10へ進む。
ステップ11で、表示部31は、異常検知部33からの異常情報に基づく異常通知画面を生成し、その画面を表示パネルに表示し、この処理を終了する。
このステップ11の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
一方、ステップ12では、ログ書込部17が、HDD6に異常通知部13からの異常情報等を記録する。このステップ12の処理により、既に異常情報が通知されている場合はロギングのみ行うことになる。ステップ12の処理を終えるとこの処理を終了する。
このようにして、操作制御部2へロジックアプリ部18で最初に発生した異常の根本の原因を示す異常情報のみを送るために、異常通知部13に保持されなかった二次的異常の異常情報等も保存するので、原因の調査や復旧作業の際に適宜利用することができる。
ステップ14で、異常情報書込部15は、NVRAM5の所定位置に異常情報を書き込み、ステップ15へ進む。
このステップ14の処理により、通信経路の異常のエラーで操作制御部2に異常情報を通知できない場合は、NVRAM5に異常情報を記録し、次回複合機の起動時に操作制御部2へ送る処理を実行することができる。
ステップ15で、異常通知部13は、ログ書込部17に異常発生時の動作情報と異常情報と異常情報の通知が失敗したことを示す異常通知失敗の情報を通知し、ステップ16へ進む。
上述の処理において、異常情報等の記憶先としてNVRAM5とHDD6を用いる場合を示したが、いずれか一方を用いるようにしても良いし、その他の不揮発性メモリ(不揮発性記憶手段)を用いるようにしても良い。
このようにして、複数の制御部間でも異常発生時の通知を正しく行うことができ、ユーザに根本原因の正しいエラーを通知して、ユーザに正しい復旧措置を取らせることができる。
図4は図1に示したJavaVM12の異常発生時の処理を示すフローチャート図である。
この処理は、何らかの異常により、JavaVM12のプロセスそのものがダウンした場合の異常表示処理であり、ステップ(図中「S」で示す)21で、本体制御部1の起動管理部11は、JavaVM12が落ちたことを検知すると、ステップ22へ進む。
ステップ22で、起動管理部11は、JavaVM12の異常とその異常状態(異常発生時の動作状態も含む)を検知し、その検知結果に基づいて、異常通知部13へ異常発生時の動作情報と異常の内容を示す異常情報を通知し、ステップ23へ進む。
ステップ24で、異常通知部13は、通信経路監視部14に対して通信経路状態を確認する。この確認の詳細については後述するが、通信経路監視部14に保持された通信経路状態フラグを確認する。その確認後、ステップ25へ進む。
このステップ23,24の処理により、異常通知部13は、起動管理部11から異常情報等の通知があったとき、保持している異常情報等が無ければ、その通知された異常情報等を保持するが、先に発生した異常の異常情報等を既に保持している場合はログ書込部17へ送って保持しない。
ステップ25で、異常通知部13は、通信経路の状態は正常か否かを判断する。ここでは操作制御部2との通信が正常に行えるか否かを判断する。その判断で通信経路の状態が正常ならステップ26へ進み、正常でなければ(異常ならば)ステップ32へ進む。
ステップ26で、通信経路監視部14は、操作制御部2側の通信経路監視部34に異常通知部13の異常情報を送信し、ステップ27へ進む。この送信された異常情報は、操作制御部2の通信経路監視部34によって受信されて記憶される。
ステップ28で、ログ書込部17は、HDD6に異常発生時の動作情報と異常情報と異常通知成功の情報(これらの情報をまとめて「ログ情報」ともいう)を記録し、ステップ29へ進む。
ステップ29で、操作制御部2の異常検知部33が、通信経路監視部34に本体制御部1から異常情報がきたことを検知すると、通信経路監視部34に記憶されている異常情報を読み出して表示部31に送信し、ステップ30へ進む。
このステップ30の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このようにして、本体制御部1において最初に発生したJavaVM12が落ちたことを示す異常情報をユーザに正しく通知することができ、ユーザはJavaVM12が落ちたのに続けて二次的異常が発生しても、最初に発生したJavaVM12が落ちたことの根本の原因を突きとめる作業を直ちに始めることができ、復旧作業を能率良く行うことができる。
このようにして、操作制御部2へJavaVM12が落ちたことを示す異常情報のみを送るために、異常通知部13に保持されなかった二次的異常の異常情報等も保存するので、原因の調査や復旧作業の際に適宜利用することができる。
また、ステップ32では、異常通知部13が、異常情報書込部15に異常情報を通知し、ステップ33へ進む。
ステップ33で、異常情報書込部15は、NVRAM5の所定位置に異常情報を書き込み、ステップ34へ進む。
ステップ34で、異常通知部13は、ログ書込部17に異常発生時の動作情報と異常情報と異常情報の通知が失敗したことを示す異常通知失敗の情報を通知し、ステップ35へ進む。
ステップ35で、ログ書込部17が、HDD6に異常発生時の動作情報と異常情報と異常通知失敗の情報を記録し、この処理を終了する。
このようにして、ユーザに各プログラムで発生した異常、JavaVM12の動作異常を知らせて正しい復旧措置を取らせることができる。
図5は、図1に示した操作制御部2のアプリケーションプログラムの異常発生時の処理を示すフローチャート図である。
操作制御部2で実行するアプリケーションプログラムの異常表示処理は、ステップ(図中「S」で示す)41で、操作制御部2の異常検知部33は、操作制御部2上のアプリケーションで異常が発生したことを検知すると、ステップ42へ進む。
ステップ42で、異常検知部33は、表示部31へ異常の検知結果に基づく異常情報を通知し、ステップ43へ進む。
このステップ43の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このようにして、操作制御部2上での異常についてもユーザに異常情報を知らせることができる。
図6は、図1に示した本体制御部1と操作制御部2との間の通信経路監視処理を示すフローチャート図である。
本体制御部1と操作制御部2との間の通信経路の異常表示処理は、ステップ(図中「S」で示す)51で、各通信経路監視部14,34は、もう一方の通信経路監視部34,14へシグナルを送る。このステップでは、本体制御部1の通信経路監視部14が操作制御部2の通信経路監視部34へ、操作制御部2の通信経路監視部34が本体制御部1の通信経路監視部14へそれぞれ応答確認用のシグナル(信号)を送る。このように、本体制御部1と操作制御部2との間の通信経路の異常の確認にポーリング方式を用いてもよいし、各制御部がもう一方の制御部への通信が発生するたびに監視し、通信経路の状態の情報を更新するようにしてもよい。このステップの後、ステップ52へ進む。
ステップ53で、各通信経路監視部14,34は、自部内(あるいは操作制御部2内)のメモリに保持する通信経路状態フラグを“正常”にする。この通信経路状態フラグは、通信経路が正常であるか否かを示す識別情報であり、例えば、通信経路が正常であることを示す通信経路状態フラグを“0”、通信経路が異常であることを示す通信経路状態フラグを“1”とする。このステップの後、ステップ54へ進む。
ステップ54で、各通信経路監視部14,34は、自部内(あるいは操作制御部2内)のメモリの応答無し回数=0とし、シグナルの送信先からの応答無し回数をカウントするカウンタ値をリセットして、ステップ55へ進む。
一方、ステップ56で、各通信経路監視部14,34は、応答無し回数=応答無し回数+1とし、シグナルの送信先からの応答無し回数をカウントするカウンタ値を1つ加算し、ステップ57へ進む。
ステップ57で、各通信経路監視部14,34は、応答無し回数と予め設定した閾値とを比較し、応答無し回数<閾値か否かを判断する。この判断は、閾値以上の応答無し回数を確認したときに通信経路が異常であると判断するためのものである。この判断で、応答無し回数<閾値ならば、ステップ55へ戻り、応答無し回数≧閾値ならば、ステップ58へ進む。
ステップ59で、操作制御部2側の通信経路監視部34は、自部内(あるいは操作制御部2内)のメモリに保持する通信経路状態フラグを“異常”にすると、通信経路に異常があることを示す異常情報を異常検知部33へ発行し、ステップ60へ進む。
ステップ60で、異常検知部33は、通信経路監視部34からの異常情報を検知し、表示部31にその異常情報を通知し、ステップ61へ進む。
このステップ61の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このようにして、本体制御部1と操作制御部2との通信経路上での異常についてもユーザに異常情報を知らせることができる。
図7は、図1に示した本体制御部1と操作制御部2との間のソケット通信監視処理を示すフローチャート図である。
本体制御部1と操作制御部2との間のソケット通信の異常表示処理は、ステップ(図中「S」で示す)71で、操作制御部2側のUIアプリ部30は、本体制御部1へ送信するデータのソケットを作成し、ステップ72へ進む。
ステップ72で、操作制御部2側のUIアプリ部30は、上記作成したソケットを本体制御部1側のUIアプリ部20へ直接ソケット通信で送信し、ステップ73へ進む。
ステップ74で、UIアプリ部30は、自部内(あるいは操作制御部2内)のメモリの応答無し回数=0とし、ソケットの送信先からの応答無し回数をカウントするカウンタ値をリセットして、ステップ71へ戻る。
ステップ75で、UIアプリ部30は、応答無し回数=応答無し回数+1とし、ソケットの送信先からの応答無し回数をカウントするカウンタ値を1つ加算し、ステップ76へ進む。
ステップ77で、UIアプリ部30は、自部内(あるいは操作制御部2内)のメモリの応答無し回数=0とし、ソケットの送信先からの応答無し回数をカウントするカウンタ値をリセットして、ステップ78へ進む。
ステップ79で、UIアプリ部30は、ソケットの送信先の本体制御部1の異常通知部13から応答が有ったか否かを判断し、応答があったらステップ80へ進み、応答がなかったらステップ86へ進む。
ステップ80で、操作制御部2側のUIアプリ部30は、ソケット通信によって異常通知部13の異常情報の取得を試み、ステップ81へ進む。
ステップ81で、UIアプリ部30は、上記異常通知部13の異常情報の取得処理によって異常通知部13に異常情報が有るか否かを判断する。この判断では、異常通知部13から異常情報を取得できたら異常情報有りと判断し、取得できなかったら異常情報無しと判断する。この判断で、異常情報有りなら、ステップ82へ進み、異常情報無しなら、ステップ84へ進む。
ステップ83で、表示部31は、UIアプリ部30から通知された異常情報に基づく異常通知画面を生成し、その画面を表示パネルに表示し、この処理を終了する。
このステップ83の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このようにして、異常通知部13とはソケット通信可能であり、異常通知部13に異常情報がある場合には、本体制御部1でエラーが起こったものとして異常を知らせることができる。
ステップ85で、表示部31は、UIアプリ部30から通知された異常情報に基づく異常通知画面を生成し、その画面を表示パネルに表示し、この処理を終了する。
このステップ85の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このように、異常通知部13とはソケット通信可能であり、異常通知部13に異常情報がない場合には、本体制御部1の特定のソケット(ポート)にエラーがあるとして、この場合は本体制御部1のUIアプリ部20とのソケットにエラーがあることを異常表示することができる。
ステップ87で、UIアプリ部30は、応答無し回数と予め設定した閾値とを比較し、応答無し回数<閾値か否かを判断する。この判断は、閾値以上の応答無し回数を確認したときにソケット通信が異常であると判断するためのものである。この判断で、応答無し回数<閾値ならば、ステップ78へ戻り、応答無し回数≧閾値ならば、ステップ88へ進む。
ステップ88で、操作制御部2側のUIアプリ部30は、全ソケット通信異常を示す異常情報を生成し、表示部31に通知し、ステップ89へ進む。
このステップ89の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
このように、本体制御部1とはUIアプリ部20とも異常通知部13ともソケット通信できない場合は、本体制御部1のソケット通信全体にエラーがあるとして異常表示することができる。
このようにして、ある異常の副次的障害でソケット通信ができなくなった場合に、副次的障害であることを切り分けることができ、ユーザへの異常通知の誤表示を低減させることができる。
図8は、図1に示した複合機の起動時における異常情報回収処理を示すフローチャート図である。
この処理は、ステップ(図中「S」で示す)91で、複合機の主電源がONにされ、本体制御部1,操作制御部2を含む各部への給電が開始されると、ステップ92へ進む。
ステップ92で、本体制御部1のOS10が、異常情報読込部16にNVRAM5からの異常情報の読み込みを依頼し、ステップ93へ進む。
ステップ93で、異常情報読込部16は、NVRAM5の特定領域から異常情報を読み込み、ステップ94へ進む。
ステップ95で、OS10はそのまま通常の立ち上げ処理を実行し、この処理を終了する。
一方、ステップ96で、異常情報読込部16は、異常通知部13に異常情報を通知し、図3に示したステップ5の処理へ進み、上述した図3に示したステップ4以降の処理を実行する。
このステップ4,5の処理により、異常通知部13は、機内監視部19から異常情報等の通知があったとき、保持している異常情報等が無ければ、その通知された異常情報等を保持するが、先に発生した異常の異常情報等を既に保持している場合はログ書込部17へ送って保持しない。
このようにすれば、操作制御部2へロジックアプリ部18で最初に発生した異常の根本の原因を示す異常情報のみを送ることができ、その後に本体制御部1内で発生した二次的異常の異常情報を操作制御部2へ通知しないようにすることができる。
ステップ7で、通信経路監視部14は、操作制御部2側の通信経路監視部34に異常通知部13の異常情報を送信し、ステップ8へ進む。この送信された異常情報は、操作制御部2の通信経路監視部34によって受信されて記憶される。
ステップ8で、異常通知部13は、ログ書込部17に異常発生時の動作情報と異常情報と異常情報の通知が成功したことを示す異常通知成功の情報を通知し、ステップ9へ進む。
ステップ10で、操作制御部2の異常検知部33が、通信経路監視部34に本体制御部1から異常情報がきたことを検知すると、通信経路監視部34に記憶されている異常情報を読み出して表示部31に送信し、ステップ11へ進む。
ステップ11で、表示部31は、異常検知部33からの異常情報に基づく異常通知画面を生成し、その画面を表示パネルに表示し、この処理を終了する。
このステップ11の処理において、表示部31は、異常対処方法データベース32を参照し、上記異常情報に関する対応方法の情報を読み出し、上記異常通知画面内に今回の異常に対する対処方法をユーザに知らせるメッセージを表示する。
一方、ステップ12では、ログ書込部17が、HDD6に異常通知部13からの異常情報等を記録する。このステップ12の処理により、既に異常情報が通知されている場合はロギングのみ行うことになる。ステップ12の処理を終えるとこの処理を終了する。
このようにして、操作制御部2へロジックアプリ部18で最初に発生した異常の根本の原因を示す異常情報のみを送るために、異常通知部13に保持されなかった二次的異常の異常情報等も保存するので、原因の調査や復旧作業の際に適宜利用することができる。
ステップ14で、異常情報書込部15は、NVRAM5の所定位置に異常情報を書き込み、ステップ15へ進む。
このステップ14の処理により、通信経路の異常のエラーで操作制御部2に異常情報を通知できない場合は、NVRAM5に異常情報を記録し、次回複合機の起動時に操作制御部2へ送る処理を実行することができる。
ステップ15で、異常通知部13は、ログ書込部17に異常発生時の動作情報と異常情報と異常情報の通知が失敗したことを示す異常通知失敗の情報を通知し、ステップ16へ進む。
上述の処理において、異常情報等の記憶先としてNVRAM5とHDD6を用いる場合を示したが、いずれか一方を用いるようにしても良いし、その他の不揮発性メモリ(不揮発性記憶手段)を用いるようにしても良い。
こうして、複数の制御部間でも異常発生時の通知を正しく行うことができ、ユーザに根本原因の正しいエラーを通知して、ユーザに正しい復旧措置を取らせることができる。
このようにして、本体制御部1は、操作制御部2との通信経路に異常があり、操作制御部2に異常情報を通知できなかった場合に、複合機の次回の起動時に操作制御部2へ異常情報を通知して表示させることができる。
図9は、ソケット通信エラーの異常が発生した場合の表示例を示す図である。
このように、表示部31の表示パネルには、ソケット通信エラーが発生した場合、そのエラーコード「SC XXX−X」と共に、エラーを知らせるメッセージ「本体制御部と操作制御部のシステム間の通信エラーが発生しました。」と、このエラーへの対処方法を示すメッセージ「以下の点をご確認の上、手動での再起動をお願いいたします。・本体制御部と操作制御部のシステム間の接続ケーブルがはずれていませんか?・本体制御部と操作制御部のネットワークケーブルがはずれていませんか?」を表示する。
前回の通信経路障害等で本体制御部1から操作制御部2へ異常情報を通知できなかった場合、本体制御部1は複合機の再起動時に再度送信を試みてそれが成功すると、表示部31は図10のような画面を表示する。
このように、表示部31の表示パネルには、エラーコード「SC XXX−X」と共に、エラー等を知らせるメッセージ「前回起動時、本体制御部でYYY問題が発生しました。以下の「確認」ボタンを押下すると詳細を確認できます。そのまま起動を続ける場合は「スキップ」ボタンを押下してください。」を表示する。
また、異常発生時の動作情報を記録するので、異常の通知の際にユーザはその記録された動作情報を容易に取得して参照することができるため、異常による障害解析効率を向上させることができる。
さらに、異常情報を表示する際、ユーザに正しい対処の方法を示すことができるので、ユーザに復旧作業を素早く能率良く行わせることができる。
Claims (9)
- それぞれ独立して制御処理を行う本体制御部と操作制御部からなる組み込み装置において、
前記本体制御部に、前記操作制御部との通信経路が正常な状態か否かを監視する監視手段と、前記本体制御部内で異常が発生した場合、前記監視手段によって前記操作制御部との通信経路が正常な状態であると確認したとき、前記操作制御部に前記本体制御部内で発生した異常の内容を示す異常情報を送信する送信手段とを設け、
前記操作制御部に、前記送信手段によって送信された異常情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信した異常情報に基づいて前記本体制御部内の異常内容を表示する異常表示手段とを設けたことを特徴とする組み込み装置。 - 前記本体制御部に、前記本体制御部内での異常として、プログラム又はプロセスの異常を検知する検知手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の組み込み装置。
- 前記本体制御部内で発生した異常の二次的異常の異常情報を前記操作制御部へ通知しないようにする手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の組み込み装置。
- 前記本体制御部に、前記本体制御部内で異常が発生した場合、前記監視手段によって前記操作制御部との通信経路が正常な状態ではないと確認したとき、前記操作制御部に前記本体制御部内で発生した異常の異常情報を不揮発性記憶手段に記憶させる手段と、組み込み装置の起動の際に前記不揮発性記憶手段に記憶されている異常情報を前記操作制御部へ送信する手段とを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の組み込み装置。
- 前記異常情報,前記異常発生時の動作情報,前記異常情報の通知の成否を示す情報を不揮発性記憶手段に記憶させる手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の組み込み装置。
- 前記操作制御部に、前記本体制御部とのプログラム間での通信について異常が発生しているか否かを確認する確認手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組み込み装置。
- 前記異常情報に関する対応方法の情報が記憶された対応方法情報記憶手段を設け、
前記異常表示手段は、前記異常内容を表示すると共に、前記対応方法情報記憶手段に記憶されている前記異常情報に関する対応方法の情報を表示する手段であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の組み込み装置。 - それぞれ独立して制御処理を行う本体制御部と操作制御部からなる組み込み装置の異常表示方法であって、
前記本体制御部は、前記操作制御部との通信経路が正常な状態か否かを監視する監視工程と、前記本体制御部内で異常が発生した場合、前記監視工程によって前記操作制御部との通信経路が正常な状態であると確認したとき、前記操作制御部に前記本体制御部内で発生した異常の内容を示す異常情報を送信する送信工程とを実行し、
前記操作制御部は、前記送信工程によって送信された異常情報を受信する受信工程と、前記受信工程によって受信した異常情報に基づいて前記本体制御部内の異常内容を表示する異常表示工程とを実行することを特徴とする組み込み装置の異常表示方法。 - それぞれ独立して制御処理を行う本体制御部と操作制御部からなるコンピュータに、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の組み込み装置を構成する各手段としての機能を実現させるためのプログラム。
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