JP2011157680A - 好熱性エンドグルカナーゼを用いた繊維処理剤及び繊維の処理方法 - Google Patents

好熱性エンドグルカナーゼを用いた繊維処理剤及び繊維の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、セルロース系繊維に対して効率的にバイオウォッシュを行うことができる繊維処理剤及び繊維処理方法を提供することである。
【解決手段】好熱性エンドグルカナーゼを繊維処理剤の有効成分として使用する。また、好熱性エンドグルカナーゼ及び好熱性アミラーゼをセルロース系繊維に同時に作用させて、セルロース系繊維の糊抜き処理とバイオウォッシュを同時に行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース系繊維のバイオウォッシュ(酵素洗浄)を効率的に行うことができる繊維処理剤、及び繊維処理方法に関する。
従来、繊維や縫製品は、仕上げ時に酵素を用いて加工することが行われており、セルロース系繊維(例えばジーンズ)はセルラーゼを用いてバイオウォッシュ(酵素洗浄)加工されている(特許文献1参照)。このバイオウォッシュは、一般に、酸性セルラーゼ及び中性セルラーゼを用いて行われるが、使用される酵素の最適温度範囲が40℃〜60℃のいわゆる中温度タイプの酵素剤であるため、加工処理温度も40℃〜60℃の中温度で行われている。しかしながら、従来のセルラーゼを使用したバイオウォッシュでは、その処理効率は必ずしも満足できるものではない。
また、セルロース系繊維の種類によっては、多くの縦糸糊料が付着しているものがある。このような糊料の存在は、バイオウオッシュ加工におけるセルラーゼの作用を低減させるため、糊料が付着しているセルロース系繊維に対しては、糊抜き処理を行う必要がある。この糊抜き処理は、通常、70〜100℃で作用する好熱性のアミラーゼを用いた酵素処理が行われている。このように、糊抜き処理に使用されているアミラーゼは、従来のバイオウォッシュに使用されるセルラーゼとは作用温度等の酵素反応条件が大きく異なっているため、従来のセルロース系繊維の処理では、糊抜き処理とバイオウオッシュ加工を同一系内で同時に実施することが不可能である。そのため、従来、糊料が付着しているセルロース系繊維の処理では、糊抜き処理の後にバイオウオッシュ加工を行うという2段階の処理が行われおり、極めて非効率的なものであった。
登録実用新案第3043579号公報
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することである。より具体的には、本発明は、セルロース系繊維に対して効率的にバイオウォッシュを行うことができる繊維処理剤及び繊維処理方法を提供することを目的とする。更に、本発明は、糊抜き処理とバイオウォッシュを同時に実施することによって、一層効率的にセルロース系繊維の処理を行うことができる繊維処理方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、鋭意検討したところ、好熱性エンドグルカナーゼ、特にパイロコッカス・ホリコシ(Pyrococcus horikoshii)由来の好熱性エンドグル
カナーゼは、従来のバイオウォッシュに使用されていたセルラーゼに比して、一層効率的に、セルロース系繊維に対してバイオウォッシュすることができることを見出した。また、当該好熱性エンドグルカナーゼは、糊抜き処理に使用されるアミラーゼと同条件で作用できることを確認した。更に、セルロース系繊維に対して、当該好熱性エンドグルカナーゼと好熱性アミラーゼを同一系内で同時に作用させることにより、糊抜き処理とバイオウォッシュを同時に実施することが可能になり、極めて効率的なセルロース系繊維の処理が実現できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の繊維処理剤及び繊維処理方法を提供する:
項1. 好熱性エンドグルカナーゼを含有することを特徴とする、繊維処理剤。
項2. 好熱性エンドグルカナーゼをセルロース系繊維に作用させることを特徴とする、セルロース系繊維の処理方法。
項3. 好熱性エンドグルカナーゼ及び好熱性アミラーゼをセルロース系繊維に同時に作用させる、項2に記載の処理方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の繊維処理剤は、セルロース系繊維の仕上げ加工であるバイオウォッシュ(酵素洗浄)に使用される処理剤である。
本発明において処理対象となるセルロース系繊維としては、デニム地等のジーンズに用いられる生地、綿、麻等のセルロース繊維;ビスコースレーヨン、ポリノジックレーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維;テンセル(商品名)、モダール(商品名)等の精製セルロース繊維;アセテートレーヨン等の半合成セルロース繊維;これら繊維を含む混紡・混繊繊維;或いは、それらの半縫製品や縫製品が挙げられる。該繊維の形態としては、糸、綿、織物、編物、不織布等いずれの形態であってもよい。
本発明の繊維処理剤は、好熱性エンドグルカナーゼを有効成分として含有する。当該好熱性エンドグルカナーゼとは、セルロースのD−グルコース同士のβ-1,4-グルコシド結
合の加水分解的開裂を触媒する作用を有し、90℃から100℃付近の高温下で安定でかつそ
の温度領域を至適温度とする酵素である。当該好熱性エンドグルカナーゼとして、好ましくは、更に以下の特性を有するものが例示される;
(a)SDS-PAGEによる推定分子量は約43kDaである。
(b)至適pHは5.4〜6.0である。酵素活性の至適pHの測定は、100mM酢酸ナトリウム緩衝液、100mMリン酸緩衝液及び100mMホウ酸緩衝液でpH4〜9までの基質(カルボキシ
メチルセルロース)0.5%溶液を調整し、85℃で酵素の加水分解活性の初速度を測定する
ことにより求める。活性は、ソモギーネルソン法で、加水分解後生じる還元性末端を定量することから検出する。
(c)至適温度は、95℃以上100℃以下である。基質として0.5%カルボキシメチルセルロースを使用し、100mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)中に一定量の酵素を加えて、各温度で15分反応させ、活性を上記(b)と同様に、ソモギー−ネルソン法で定量することから
検出する。
(d)温度安定性に関しては、約97℃で3時間安定である。具体的には、当該酵素溶液(0.1mg/mL)を100mM酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6)中、97℃で3時間加熱処理した後に、
基質として0.5%カルボキシメチルセルロースを使用し、100mM酢酸ナトリウム緩衝液(
pH5.6)中で85℃の条件において測定される残存酵素活性は、80%又はそれ以上である
上記好熱性エンドグルカナーゼは、例えば配列表の配列番号1に記載の天然型のアミノ酸配列を有する。或いは、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列において、1乃至100個のアミノ酸残基が欠失、置換、または付加されたアミノ酸配列を含み、かつ天然型の好熱性エンドグルカナーゼと実質的に同等の活性を有するポリペプチドも、上記好熱性エンドグルカナーゼに包含される。また、配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列において、N末側から28残基はシグナル配列であると考えられており、(i)配列番号1の29
位〜458位のアミノ酸配列を有する、又は(ii)配列番号1の29位〜458位のアミノ酸配列において、1乃至100個のアミノ酸残基が欠失、置換、または付加されたアミノ酸配列を含み、かつ天然型の好熱性エンドグルカナーゼと実質的に同等の活性を有するポリペプチドを有するポリペプチドも、上記好熱性エンドグルカナーゼに包含される。
上記の好熱性エンドグルカナーゼは、原核生物、好ましくは、古細菌パイロコッカス(
Pyrococcus)属、より好ましくは、超好熱性細菌で最適成長温度が98℃である硫黄代謝好熱菌パイロコッカス・ホリコシ(Pyrococcus horikoshii,登録番号JCM9974、JCM微生物株カタログ第7版、1999年1月発行)から得ることができる。また、これらの微生物から、
上記好熱性エンドグルカナーゼをコードする遺伝子を取得し、この遺伝子を導入した組み換え微生物を調製し、該組み換え微生物を培養することにより上記好熱性エンドグルカナーゼを得ることもできる。
本発明の繊維処理剤は、上記好熱性エンドグルカナーゼの他、当該エンドグルカナーゼの作用を妨げないことを限度として、他のセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ等を含有していてもよい。
本発明の繊維処理剤は、セルロース系繊維の仕上げ加工であるバイオウォッシュ(酵素洗浄)において酵素剤として使用される。即ち、上記繊維処理剤を用いて、セルロース系繊維に上記好熱性エンドグルカナーゼを作用させることにより、セルロース系繊維の仕上げ加工であるバイオウォッシュ(酵素洗浄)を行うことができる。
セルロース系繊維に好熱性エンドグルカナーゼを作用させる方法としては、例えば、当該好熱性エンドグルカナーゼを添加した処理液中に、セルロース系繊維を浸漬することにより行うことができる。具体的条件としては、pH4.5〜7.5、好ましくは5.5〜6.5に調整した1Lの水溶液中に10〜5000unit、好ましくは100〜500unit、更に好ましくは250〜500unit程度の好熱性エンドグルカナーゼを添加することにより処理液を調製し、この処理液
にセルロース系繊維が30〜50g程度を浸漬して、70〜100℃、好ましくは90〜100℃程度で、10〜60分、好ましくは30〜60分間程度処理することが例示される。
デンプンやポリビニルアルコール等糊料が付着しているセルロース系繊維を処理する場合(例えば、セルロース系繊維の総重量に対して3重量%以上の糊料が付着している場合)、通常、該繊維に対して糊抜き処理を行う。この場合、上記好熱性エンドグルカナーゼで処理するのに先立って、公知の方法により糊抜き処理を行ってもよいが、上記好熱性エンドグルカナーゼと共に、糊抜き用の好熱性アミラーゼをセルロース系繊維に同時に作用させることにより、糊抜き処理とバイオウォッシュを同一工程で同時に実施することが望ましい。セルロース系繊維の糊抜きに通常使用されている好熱性アミラーゼは、上記好熱性エンドグルカナーゼと同一条件下で作用することができるので、両酵素を同時に作用させることにより、糊抜き処理とバイオウォッシュを同一工程で同時に実施できるので、一層効率的な繊維処理が可能になる。
糊抜き処理とバイオウォッシュを同一工程で同時に実施する場合、糊抜き用の好熱性アミラーゼとしては、糊抜き用として通常使用されているものであれば特に制限されない。具体的には、通常70〜100℃、好ましくは80〜100℃で、pH5.0〜8.0、好ましくは6.5〜7.5でアミラーゼ活性を示すものが挙げられる。このような好熱性アミラーゼとしては、バ
チルス・ズブチルスやバチルス・リケニフォルミス等の微生物に由来するものが挙げられる。このような好熱性アミラーゼは、一般に市販されており、市販品を使用してもよい。このような市販品の具体例としては、クライスターゼ(大和化成社製)、ターマミール(ノボザイム社製),SVA−300(洛東化成社製)等が例示される。
糊抜き処理とバイオウォッシュを同一工程で同時に実施する条件としては、セルロース系繊維に付着している糊料の種類や量によって異なるが、例えば、好熱性エンドグルカナーゼが添加された前記処理液1L中に、上記好熱性アミラーゼを300〜150000unit、好ましくは3000〜15000unit、更に好ましくは6000〜15000unit程度添加して、上記と同条件で処理すればよい。
なお、本明細書において、エンドグルカナーゼ及びセルラーゼの活性1unitは、基質1.11重量%CMC(カルボキシメチルセルロースNa)溶液(pH5.0)9mlに酵素溶液1mlを添加して、至適温度で反応を行った際に、1分間に1マイクロモルのグルコース相当の還元糖量を生成するのに必要な酵素量を1unitとする。
また、アミラーゼの活性1unitは、ウオルゲムート氏変法に従う。即ち、本発明においてアミラーゼの活性単位は、細菌アミラーゼ測定法(JIS K 7001 JIS液化力法、でんぷんの粘度低下を測定する方法)による活性値の1.786倍の値となる。
本発明の繊維処理剤は、好熱性エンドグルカナーゼを使用しており、中温域で作用するセルラーゼを使用した従来の繊維処理剤に比して、セルロース系繊維に対して効率的にバイオウォッシュを行うことができる。また、本発明の繊維処理剤は、染料の汚染、色泣き、繊維の傷み等を引き起こすことなく使用できるため、その実用的価値は高い。
更に、本発明の繊維処理剤に使用される好熱性エンドグルカナーゼは、糊抜き用の好熱性アミラーゼと同条件で同時に作用できる。故に、該好熱性エンドグルカナーゼと共に好熱性アミラーゼを、糊料が付着したセルロース系繊維に対して作用させることにより、糊抜き処理とバイオウォッシュを同時に実施することができ、一層効率的にセルロース系繊維の処理が実現できる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
パイロコッカス・ホリコシ(登録番号JCM9974)由来の配列表の配列番号1で示される
アミノ酸配列からなる好熱性エンドグルカナーゼ(比活性50unit/g)又はトリコデルマ由来のセルラーゼ(至適温度50℃)(比活性50unit/g)を1N酢酸緩衝液(pH6)に2g/Lとなるように添加して処理液を調製した。この処理液(70)Lに、ジーンズ6本(約2300g)を浸漬して60分間処理し、バイオウォッシュを行った。なお、処理温度は、好熱性エンドグルカナーゼの場合は95℃とし、トリコデルマ由来のセルラーゼの場合は50℃とした。処理後、ジーンズを処理液から取り出し、処理後のジーンズの重量を測定し、処理前に比べて減じた重量の割合(重量減率:%)を求めた。なお、比較のために、酵素を添加していない1N酢酸緩衝液(pH6)を処理液として処理温度95℃で、上記同様の試験を行った。
得られた結果を表1に示す。この結果から、パイロコッカス・ホリコシ由来の好熱性エンドグルカナーゼは、従来バイオウォッシュに使用されている中温域で作用するセルラーゼに比して、重量減率が高く、効率的なバイオウォッシュが可能であることが確認された。また、パイロコッカス・ホリコシ由来の好熱性エンドグルカナーゼで処理した後のジーンズには、繊維の傷み等の不具合は認められなかった。
Figure 2011157680
実施例2
パイロコッカス・ホリコシ(登録番号JCM9974)由来の配列表の配列番号1で示される
アミノ酸配列からなる好熱性エンドグルカナーゼを用い、処理時間を40、30又は20分とすること以外は、上記実施例1と同様の方法でバイオウォッシュ処理を行い、処理後のジーンズの重量減率を求めた。
得られた結果を表2に示す。この結果、パイロコッカス・ホリコシ由来の好熱性エンドグルカナーゼを使用することにより、処理時間を20分程度にまで短縮しても、所望のバイオウォッシュ処理を為し得ることが確認された。
Figure 2011157680
実施例3
1N酢酸緩衝液(pH6)に、パイロコッカス・ホリコシ(登録番号JCM9974)由来の配列
表の配列番号1で示されるアミノ酸配列からなる好熱性エンドグルカナーゼ(比活性50unit/g)を2g/Lとなるように添加し、更に、これに糊抜き用アミラーゼとして一般に使用されている好熱性アミラーゼ(商品名「SVA-300」、洛東化成工業(株)社製)(比活性3000unit/g)を2g/Lとなるように添加して処理液とした。この処理液70Lに、縦糸糊料が5.8
重量%の割合で付着しているジーンズ6本(約2300g)を浸漬して60分間、95℃で処理し
、糊抜き処理及びバイオウォッシュを同時に行った(表3中、「実施例3(一段階)」と記す)。
また、比較のために、以下に示す方法に従い、糊抜き処理を行った後にバイオウォッシュを行い上記ジーンズを処理した。即ち、好熱性アミラーゼ(商品名「SVA-300」、洛東
化成工業(株)社製)(比活性3000unit/g)を2g/Lとなるように添加した1N酢酸緩衝液
(pH6)70Lに、上記ジーンズ6本(約2300g)を浸漬して90℃で30分間糊抜き処理した。
次いで、ジーンズを取り出して水洗した後、これを、トリコデルマ由来のセルラーゼ(至適温度50℃、比活性50unit/g)を2g/Lとなるように添加した1N酢酸緩衝液(pH6)70Lに
浸漬し、50℃で60分間処理し、バイオウォッシュを行った(表3中、「従来法(二段階)」と記す)。
上記処理後、ジーンズを処理液から取り出し、処理後のジーンズの重量を測定し、処理前に比べて減じた重量の割合(重量減率:%)を求めた。また、処理後のジーンズに対して、完全糊抜き処理を行い、処理前との重量減を測定することにより、処理後のジーンズに残存している糊料を測定した。なお、ここで、完全糊抜き処理とは、過剰な薬剤で長時間処理して完全に糊を除去する処理のことを意味する。
得られた結果を表3に示す。この結果、好熱性アミラーゼと好熱性エンドグルカナーゼを同一系内で同時に作用させることにより、糊抜き処理とバイオウォッシュを同時に行うことができ、糊抜き処理後にバイオウォッシュを行うという従来の繊維処理方法に比して、効率的で簡便に繊維処理が可能であることが確認された。
Figure 2011157680
実施例4
以下の試験を行い、好熱性アミラーゼと好熱性エンドグルカナーゼを同時に作用させる際に、好熱性エンドグルカナーゼが好熱性アミラーゼの活性に及ぼす影響を検討した。
綿ブロード#40原反(経糸糊料:デンプン4.1重量%及びポリビニルアルコール(PVA)5.7重量%含有)3gを、表4に示す処理液100mLに浸漬し、95℃で10又は30分間処理し
て、処理後に原反を取り出して、水洗の後、風乾した。得られた処理後の原反について、N/50ヨード溶液を布上に滴下してヨード-デンプン反応による青色の着色度を観察する方
法によりヨード呈色値(デンプン残量の指標値)を測定し、更に、N/50ホウ酸ヨード溶液を布上に滴下してホウ酸ヨード-PVA反応による濃青緑色の着色度を観察する方法により、ホウ酸ヨード呈色値(PVA残量の指標値)を測定した。
Figure 2011157680
得られた結果を表5に示す。この結果から、処理時間10分において、ヨード呈色値はすべて0であり、好熱性エンドグルカナーゼによって好熱性アミラーゼによる糊抜処理に悪影響は及ぼされておらず、完全にデンプン糊料は除去できていた。また、PVA糊料の除
去効果についても、好熱性エンドグルカナーゼを多く添加した方が良くなる傾向が認められた。
Figure 2011157680

Claims (1)

  1. 好熱性エンドグルカナーゼ及び好熱性アミラーゼを含有することを特徴とする、繊維処理剤。
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