JP2011156995A - 慣性測定法による軌道検測装置の低速時精度補償方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置において、慣性測定で得られる加速度・角度・変位の信号を位相補償・波形変換器6で得て、軌道検測車1の低速時には位相補償・波形変換器6から分岐して低速時精度補償部8によって演算し、軌道検測車1の低速時における出力として軌道狂いを計測する。
【選択図】 図1
Description
図6はかかる従来の慣性測定法による軌道検測装置の説明図である。
本発明は、上記状況に鑑みて、軌道検測車の低速走行時における慣性測定法の精度低下を補償し、測定下限速度を引き下げることができる、慣性測定法による軌道検測装置の低速時精度補償方法及びその装置を提供するものである。
〔4〕上記〔3〕記載の慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置において、前記加速度を検出する加速度センサと角度を検出するジャイロセンサとを具備することを特徴とする。
この図において、1は軌道検測車、2は軌道検測車1に搭載される慣性センサ(加速度センサ・ジャイロセンサ)、3Aは軌道検測車1に搭載される変位計、3Bは速度計(例えば、回転数センサ)、4は慣性センサ2から得られる加速度信号の2回積分器、5は変位計3からの信号をろ過するハイパスフィルタ、6は2回積分器4からの信号とハイパスフィルタ5からの信号に基づいて位相を補償する位相補償・波形変換器、7は軌道検測車1の低速検知装置であり、速度計3Bからのデータに基づいて軌道検測車1の低速(20〜25km/h)走行が検知されるとオンとなり、以降の回路を形成する。8は低速検知装置7がオンの場合に作動する低速時精度補償部、9は軌道狂い計測器である。
本発明では、一般的な慣性測定で得られる加速度・角度・変位の信号を位相補償・波形変換器6で得ると、軌道検測車1の低速時にはそれらの信号を位相補償・波形変換器6から分岐して低速時精度補償部8によって演算し、軌道検測車1の低速時における出力として軌道狂いを計測する。
まず、図3に精度補償の一般的な手法のフローチャートを示す。
最初に、誤差を含んだ高低・通りの検測データの波形を得て(ステップS1)、それから、なお精度を保持している短波長データをハイパスフィルタ処理で抽出(ステップS2)し、高低・通りの短波長データを得る(ステップS3)。
ここで、フィルタ処理に用いるハイパス・ローパスの両フィルタの特性は、図4にイメージを示すように、合算後のゲインがある特定の帯域を増幅したり減衰したりせず、ほぼ1となる特性であれば良い。
(1)まず、誤差を含んだ高低・通りの検測データを得る(ステップS11)。
(2)次に、曲線線形計算用移動平均フィルタ処理を行う(ステップS12)。
(3)次に、上記ステップS11で得られたデータから上記ステップS12で得られたデータを引算する(ステップS13)。
(5)一方、高低・通りと同時に角度データを収録する(ステップS15)
(6)次に、2点間の変化量から計算した曲線線形を得る(ステップS16)。
(7)次に、曲線線形計算用移動平均フィルタ処理を行う(ステップS17)。なお、ステップS12とステップS17で使用するフィルタは同じものである。
(9)上記したステップS4で得られたデータと上記したステップS18で得られたデータを合算(ステップ19)し、高低・通りの精度補償済み出力を得る(ステップ20)。
この慣性測定装置の検測下限は、走行速度20〜25km/hである。図2(a),図2(b)に示すように、軌道検測車の走行速度が下がるとデータのゼロ点がドリフトする形で現れてくる。しかし、ここから図2(c)に示す波形のような形で出力された移動平均処理波形を差し引いて短波長のみを取り出すと、図2(d)に示すように、この帯域に限れば、速度が下がってもデータは十分な精度を有している。
2 慣性センサ
3A 変位計
3B 速度計
4 2回積分器
5 ハイパスフィルタ
6 位相補償・波形変換器
7 低速検知装置
8 低速時精度補償部
9 軌道狂い計測器
Claims (6)
- (a)誤差を含んだ高低・通り検測データを得るステップと、
(b)精度を保持している短波長データをハイパスフィルタ処理で抽出し、高低・通りの短波長データを得るステップと、
(c)一方、前記高低・通りと同時に収録した角度データを得るステップと、
(d)軌道の2点間の変化量から計算した曲線線形データを得るステップと、
(e)該曲線線形データをローパスフィルタ処理し、精度を失ってしまっている曲線線形にあたる長波長データを得るステップと、
(f)前記高低・通りの短波長データと前記長波長データとを合算し、高低・通りの精度補償済みデータを得るステップとを有することを特徴とする慣性測定法による軌道検測装置の低速時精度補償方法。 - (a)誤差を含んだ高低・通りの検測データを得るステップと、
(b)曲線線形計算用移動平均フィルタ処理を行うステップと、
(c)前記誤差を含んだ高低・通りの検測データから前記曲線線形計算用移動平均フィルタ処理をしたデータを引算するステップと、
(d)前記引算の結果、整備目標値照査用高低・通りデータを得るステップと、
(e)一方、高低・通りと同時に収録した角度データを得るステップと、
(f)軌道の2点間の変化量から計算した曲線線形データを得るステップと、
(g)曲線線形計算用移動平均フィルタ処理を行い、曲線線形にあたる長波長データを得るステップと、
(h)前記整備目標値照査用高低・通りデータと前記長波長データを合算して、高低・通りの精度補償済みデータを得るステップとを有することを特徴とする慣性測定法による軌道検測装置の低速時精度補償方法。 - 慣性測定で得られる加速度・角度・変位の信号を位相補償・波形変換器で得て、軌道検測車の低速時には前記信号を位相補償・波形変換器から分岐して低速時精度補償部によって演算し、前記軌道検測車の低速時における出力として軌道狂いを計測することを特徴とする慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置。
- 請求項3記載の慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置において、前記加速度を検出する加速度センサと角度を検出するジャイロセンサとを具備することを特徴とする慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置。
- 請求項4記載の慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置において、前記加速度を検出する加速度センサからの加速度と、ジャイロセンサからの角度データとを2回積分器を介して前記位相補償・波形変換器に入力し、前記軌道検測車の低速走行を低速検知装置が検知した場合、前記位相補償・波形変換器から前記データを分岐して低速時精度補償部によって前記軌道狂いを演算することを特徴とする慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置。
- 請求項3記載の慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置において、前記変位を検出する変位計を具備することを特徴とする慣性測定法による軌道検測の低速時精度補償装置。
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