JP7232171B2 - 軌道変位計測装置、軌道変位計測システム及び軌道変位計測方法 - Google Patents

軌道変位計測装置、軌道変位計測システム及び軌道変位計測方法 Download PDF

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Description

この開示は、軌道の変位を計測する技術に関する。
特許文献1は、車両に設けられた距離センサによって被測定レールまでの距離を測定すること、距離センサから出力される距離データに基づいて軌道変位を算出することが開示されている。また、特許文献1には、車両が被測定レールを走行する際、車両に揺動(揺れ)が発生すること、車両のうち距離センサの近くに加速度センサを設置し、加速度センサからの加速度データを二階積分することで、車両の変位量を求め、距離センサの計測データを、当該変位量分で補正して、揺動成分の影響を低減することが開示されている。
特開2014-240262号公報
軌道の変位を求める処理において、積分を行う処理が含まれていると、積分処理の際に演算値が発散してしまうことがある。これを回避するために、加速度データから低周波数成分をカットすることが考えられる。
しかしながら、この場合、大きい曲率半径を描く曲線軌道に対応する加速度成分もカットされてしまう。このため、当該曲線軌道に応じた曲線成分の影響を加味した軌道変位を測定することができなくなることがある。
そこで、本開示は、軌道の曲線がより反映された軌道変位を測定できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、軌道変位計測装置は、鉄道車両が走行する軌道の変位を計測する軌道変位計測装置であって、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号と、前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号とが入力される入力部と、前記動き検出信号に基づき積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求め、前記回転運動検出信号に基づき前記軌道の第2変位を求め、前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求める処理部と、を備える。
上記課題を解決するため、軌道変位計測方法は、(a)軌道の変位に起因する鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求めるステップと、(b)前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号に基づいて前記鉄道車両の第2変位を求めるステップと、(c)前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求めるステップと、を備える。
上記いずれの態様によっても、軌道の曲線がより反映された軌道変位を測定できる。
実施形態に係る軌道変位計測システムの全体構成を示す説明図である。 速度センサ、ジャイロセンサ及び軌道相対位置測定部を示すブロック図である。 軌道変位計測装置を示すブロック図である。 本システムにおけるデータの流れを示すデータフロー図である。 軌道変位計測装置における処理例を示すフローチャートである。 各変位の関係を概念的に示す説明図である。 比較結果を、表示部を通じて発報する例を示す説明図である。
以下、実施形態に係る軌道変位計測装置、軌道変位計測システム及び軌道変位計測方法について説明する。図1は軌道変位計測システム30の全体構成を示す説明図である。
本システム30の適用対象となる鉄道車両20の一例について説明する。鉄道車両20は軌道16を走行する。軌道16は、鉄道車両20を経路に沿って導く路である。ここでは、軌道16は、2つのレール17、17を含む。2つのレール17、17は、地上に枕木等を介して並行状態で敷設されていてもよい。軌道は、モノレールのように1本のレールが鉄道車両を案内するものであってもよい。軌道は、高架橋等によって地上よりも上方位置に設けられていてもよい。軌道は、地下に掘られたトンネル内に設けられていてもよい。
鉄道車両20は、車体22と台車24とを備える。台車24は、台車枠25と、複数の車輪26とを備える。複数の車輪26は、台車枠25の左右部位に車軸部を介して回転可能に支持されている。車軸部を支持する部分は軸箱と呼ばれることがある。なお、本実施形態において、鉄道車両20の進行方向を前側、後退方向を後側ということがある。また、鉄道車両20から進行方向を見た場合を基準として左右という場合がある。重力方向において重力が加わる側を下側、その反対側を上側という場合がある。左右の車輪26は、それぞれ2つのレール17によって案内されつつ当該レール17上を走行する。台車24が下方から車体22を支持している。台車24が軌道16上を走行することで、車体22を含む鉄道車両20が軌道16に沿って走行する。鉄道車両20は、軌道16を走行する車両であればよく、電車、貨物列車の機関車、貨車、旅客列車の機関車、客車のいずれであってもよい。貨車又は客車は、機関車によって牽引される付随車であってもよいし、自身が動力を有する動力車であってもよい。機関車は、電気機関車であってもよいし、ディーゼル機関車等の内燃機関車であってもよい。
軌道変位計測システムは、軌道16の変位を計測するためのシステムである。計測対象となる軌道16の変位は、例えば、軌道16の上下変位及び左右変位の少なくとも一方である。軌道16の状態を調べるための当該軌道16の変位の計測は、検測と呼ばれることもある。
軌道変位計測システム30は、速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50と、軌道変位計測装置60とを備える。速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50とは、鉄道車両20に設けられている。軌道変位計測装置60は、管理基地12に設けられている。管理基地12は、鉄道車両20とは異なる場所に設けられる。例えば、管理基地12は、鉄道車両20を監視するために地上に設けられた建築物である。速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50とは、通信網13を介して、軌道変位計測装置60における処理部に通信可能に接続されている。通信網13は、有線式であっても無線式であってもよいしそれらの複合方式であってもよい。また、通信網13は、公衆通信網であっても専用回線による通信網であってもよい。
ここでは、速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50からの各出力は、端末装置58に与えられる。端末装置58は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、記憶部等を備えるコンピュータによって構成されており、速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50からの出力に基づく測定データ58aを記憶部に記憶する。端末装置58は、測定データ58aを、通信装置59を介して軌道変位計測装置60に送信する。軌道変位計測装置60は、測定データ58aに基づいて演算を行って鉄道車両20が走行する軌道16の変位を計測する。測定データ58aは、リアルタイムで軌道変位計測装置60に送信されてもよいし、所定時間又は所定走行距離毎に、軌道変位計測装置60に送信されてもよい。
鉄道車両20に設けられる速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50とについて説明する。図2は鉄道車両20に設けられた速度センサ41とジャイロセンサ42と軌道相対位置測定部50とを示すブロック図である。
ジャイロセンサ42は、動き検出信号出力部及び回転運動検出信号出力部の一例である。ここで、動き検出信号出力部は、軌道16の変位に起因する鉄道車両20の動きに応じた動き検出信号を出力する。また、回転運動検出信号出力部は、鉄道車両20の回転運動に応じた回転運動検出信号を出力する。
より具体的には、ジャイロセンサ42は、鉄道車両20の角速度を検出し、当該角速度に応じた信号を出力する。本実施形態では、ジャイロセンサ42は、ヨーレートセンサ42a、ロールレートセンサ42b及びピッチレートセンサ42cを含む。ヨーレートセンサ42aは、上下方向に沿ったヨー軸周りにおける鉄道車両20のヨー角速度を検出する。ロールレートセンサ42bは、前後方向に沿ったロール軸周りにおける鉄道車両20のロール角速度を検出する。ピッチレートセンサ42cは、左右方向のピッチ軸周りにおける鉄道車両20のピッチ角速度を検出する。ジャイロセンサ42からは、ヨー軸周りの角速度を示すヨーレート検出信号、ロール軸周りの角速度を示すロールレート検出信号、ピッチ軸周りの角速度を示すピッチレート検出信号が出力される。各センサ42a、42b、40cは、ジャイロ効果を利用するもの、コリオリの力を利用するもの等、如何なる方式で角速度を検出するものであってもよい。
本実施形態では、ジャイロセンサ42は、左右加速度センサ42d、上下加速度センサ42e及び前後加速度センサ42fを含む。左右加速度センサ42dは、鉄道車両20の左右方向の加速度を検出する。上下加速度センサ42eは、鉄道車両20の上下方向の加速度を検出する。前後加速度センサ42fは、鉄道車両20の前後方向の加速度を検出する。ジャイロセンサ42からは、左右方向の加速度を示す左右加速度検出信号、上下方向の加速度を示す上下加速度検出信号及び前後方向の加速度を示す前後加速度検出信号が出力される。加速度センサ42d、42e、42fは、加速度による位置変化によって加速度を検出するもの等、如何なる方式で加速度を検出するものであってもよい。
軌道16が左右に変位すると鉄道車両20が左右に揺れ、軌道16が上下に変位すると鉄道車両20が上下に揺れる。一対のレール17が左右で相対的に変位すると、鉄道車両20がロール軸周りに回転する。このため、左右加速度検出信号、上下加速度検出信号及びロールレート検出信号は、軌道16の変位に起因する鉄道車両20の動きに応じた動き検出信号の一例である。また、ジャイロセンサ42は、動き検出信号出力部の一例である。
また、ヨーレート及びピッチレートは、鉄道車両20の回転運動に応じた回転運動検出信号の一例である。このため、ジャイロセンサ42は、回転運動検出信号出力部の一例である。
上記各センサ42a、42b、42c、42d、42e、42fが1つのジャイロセンサとしてユニット化されていることは必須ではなく、如何なる単位で分割されて鉄道車両20に組込まれてもよい。また、各センサ42a、42b、42c、42d、42e、42fのうちの一部(例えば、前後加速度センサ42f)は省略されてもよい。
速度センサ41は、鉄道車両20の速度を検出するセンサである。速度センサ41は、鉄道車両20に組込まれた速度発電機であってもよい。速度センサ41が設けられる代りに、鉄道車両20にGPS(Global Positioning System)受信部が設けられてもよい。この場合、当該GPS受信部の出力信号に基づいて求められる位置情報から鉄道車両20の速度が求められてもよい。
軌道相対位置測定部50は、鉄道車両20に対する軌道16の相対位置を検出して、その相対位置に応じた軌道相対位置信号を出力する。本実施形態では、軌道相対位置測定部50は、照射部52、撮像カメラ54及び軌道座標演算部56を備える。
照射部52と撮像カメラ54とは、2つのレール17のそれぞれに対応して設けられている。照射部52は、レール17の上部及び内側側面に対してスリット光を照射する。撮像カメラ54は、レール17の上部及び内側側面であって上記スリット光が照射された部分を撮像するように設けられている。
軌道座標演算部56は、CPU等のプロセッサ、記憶部等を備えるコンピュータによって構成されている。プロセッサは、予め格納されたプログラムに従って処理を行うことで、上記撮像カメラ54からの画像データに基づいてレール17の上部及び内側面の座標を演算する。すなわち、上記レール17の表面に照射されたスリット光の反射光が撮像カメラ54で撮像され、撮像された画像データが軌道座標演算部56に与えられる。軌道座標演算部56は、画像データ中におけるスリット光の位置に基づき光切断法によりレール17の表面座標、例えば、頭部の上面座標、頭部の内側側面座標等を求める。レール17の位置は、例えば、鉄道車両20を基準とし、鉄道車両20の上下方向及び左右方向に平行な座標平面における座標として表現される。撮像カメラ54の撮像データが管理基地12の軌道変位計測装置60に送信され、当該軌道変位計測装置においてレール17の座標を求める処理が実行されてもよい。
軌道相対位置測定部50としては、上記構成の他、レーザーセンサ、超音波センサ等、各種距離センサが用いられてもよい。
上記速度センサ41、ジャイロセンサ42及び軌道相対位置測定部50は、鉄道車両20において如何なる位置に設けられてもよい。例えば、ジャイロセンサ42及び軌道相対位置測定部50は、車体22に設けられてもよいし、台車24に設けられてもよい。ジャイロセンサ42及び撮像カメラ54は、鉄道車両20における共通する部分、例えば、車体22及び台車24のうちのいずれかの共通する部分に設けられてもよい。この場合、ジャイロセンサ42及び撮像カメラ54が軌道16に対して同じように動くため、ジャイロセンサ42の出力に基づいて、撮像カメラ54の姿勢をより正確に求めることができる。また、ジャイロセンサ42が台車24、特に軸箱に設けられれば、ジャイロセンサ42が車体22に設けられた場合と比較して、軌道16の変位をリニアに反映した信号が出力される。
軌道変位計測装置60について説明する。図3は軌道変位計測装置60を示すブロック図である。軌道変位計測装置60は、演算処理装置62、記憶部63及びRAM(Random access memory)等を備えるコンピュータによって構成されている。演算処理装置62は、CPU等のプロセッサにより構成される。記憶部63は、HDD(hard disk drive)、SSD(Solid-state drive)等の不揮発性記憶装置によって構成されている。記憶部63には、測定データ63a、統合変位データ63b、基準データ63c、判定結果データ63d、変位演算プログラム64等が格納されている。
測定データ63aは、鉄道車両20における速度センサ41、ジャイロセンサ42、軌道相対位置測定部50から送られた測定データである。測定データ63aは、例えば、2つのレール17のそれぞれに対して、所定の基準位置からの距離と、各測定データとを対応付けたデータとして保存される。以下の説明において、単に軌道16の変位という場合、レール17のそれぞれの変位を意味することがある。統合変位データ63bは、例えば、本軌道変位計測装置60によって演算された統合変位を、所定の基準位置からの距離に対応付けたデータとして保存される。基準データ63cは、例えば、測定された軌道16の統合変位が正常か否かを判定するためのデータであり、例えば、所定の基準位置からの距離に、正常値又は正常範囲を対応付けたデータとして保存される。判定結果データ63dは、例えば、統合変位が正常か否かを判定した結果データであり、所定の基準位置に対する位置又は範囲が正常か否かを特定するデータとして保存される。
変位演算プログラム64は、統合変位を求めるためのプログラムであり、演算処理装置62が変位演算プログラム64に記述された処理を実行する。これにより、軌道変位計測装置60は、処理部として軌道16の統合変位を求める。変位演算プログラム64は、例えば、処理モジュールとして、第1変位演算部64a、第2変位演算部64b、統合変位演算部64c、ハイパスフィルタ64d及びローパスフィルタ64eを備える。第1変位演算部64aは、動き検出信号に基づき積分演算を含む処理を行って軌道16の第1変位を求めるモジュールである。第2変位演算部64bは、回転運動検出信号に基づき軌道16の第2変位を求めるモジュールである。統合変位演算部64cは、第1変位と第2変位とに基づいて軌道16の統合変位を求めるモジュールである。ハイパスフィルタ64dは、動き検出信号の低周波数成分を減衰させる低周波数成分減衰部の一例である。ローパスフィルタ64eは、回転運動検出信号の高周波数成分を減衰させる高周波数成分減衰部の一例である。
なお、軌道変位計測装置60は管理基地12に設けられる必要は無く、他の場所、例えば、鉄道車両20に設けられてもよい。軌道変位計測装置60の各処理は、複数のコンピュータによって分散されて実行されてもよい。この場合において、複数のコンピュータは、いずれの場所に設けられてもよい。
この軌道変位計測装置60には、通信装置68及び表示部69が接続されている。通信装置68は、通信網13を介して端末装置58と通信を行う装置である。通信装置68を介して、上記速度センサ41、ジャイロセンサ42及び軌道相対位置測定部50からの信号が入力される。通信装置68は、動き検出信号と回転運動検出信号とが入力される入力部の一例である。また、通信装置68は、鉄道車両20に対する軌道16の相対位置に応じた軌道相対位置信号が入力される入力部の一例でもある。さらに、通信装置68は、回転運動検出信号として、鉄道車両20の角速度に応じた角速度信号が入力される入力部の一例でもある。入力部は、速度センサ41及びジャイロセンサ42の少なくとも一方の検出信号が直接的に入力される入力回路であってもよい。
表示部69は、例えば、液晶表示装置である。表示部69は、固定箇所に設置される表示装置であってもよいし、持運び可能な表示装置であってもよい。表示部69は、スマートフォン、タブレット端末装置であってもよい。軌道変位計測装置60から送られるデータに基づく画像が、表示部69に表示される。
軌道変位計測装置60における処理例について、軌道16の左右変位を求める処理を中心に説明する。図4は本システムにおけるデータの流れを示すデータフロー図である。以下の説明において、軌道16の幅方向の統合変位は、軌道16の延在方向において、第1波長範囲の第1変位と、第1波長範囲よりも大きい第2波長範囲の第2変位とが合さって表現されると考えることとする。第2波長範囲に属する波長は第1波長範囲に属する波長よりも大きいため、例えば、第2波長範囲の第2変位は、線路設計上表現される軌道16のカーブ(例えば、曲率半径100m以上のカーブ)によって生じる変位であってもよい。第1波長範囲は、第2波長よりも小さいため、例えば、第1波長範囲の第1変位は、レール17の変形(例えば,曲率半径100m未満、特に、数十m程度)によって生じる変位であってもよい。カーブを描く軌道16に対する変位の管理は、正矢によって管理されることがあり、以下の説明では、第2変位は曲線正矢と称される場合がある。また、第1変位は軌道16が線路設計上カーブを描くか否かに関係なく測定される変位として、単に通り変位と称される場合がある。通り変位に曲線正矢を統合した統合変位を、曲線正矢を含む通り変位と称する場合がある。
同図に示すように、軌道相対位置測定部50によって軌道16の座標が求められる。ジャイロセンサ42によって左右加速度、上下加速度、前後加速度、ヨーレート、ロールレート、ピッチレートが求められる。速度センサ41によって速度が求められる。これらの各データは、鉄道車両20から基地局側の軌道変位計測装置60に与えられる。
左右加速度、上下加速度及びロールレートがハイパスフィルタ処理及び積分処理に供されることによって、撮像カメラ54の姿勢が演算される。軌道16の座標及び撮像カメラ54の姿勢が通り変位演算処理に供されることによって、通り変位が演算される。通り変位は、例えば、軌道16の側面(例えば、レール17の内側側面)の変位(座標)によって表されてもよい。
また、ヨーレート及び速度がローパスフィルタ処理及び曲線正矢演算処理に供されることによって、曲線正矢が求められる。この曲線正矢と上記通り変位とが統合されることによって、曲線正矢を含む通り変位が求められる。
図5は軌道変位計測装置60における処理例を示すフローチャートである。
ステップS1において、左右加速度、上下加速度及びロールレートに対してハイパスフィルタ処理がなされる。例えば、上記ハイパスフィルタ64dによって左右加速度データ列、上下加速度データ列及びロールレートデータ列に対してハイパスデジタルフィルタ処理を行う。これにより、左右加速度データ列、上下加速度データ列及びロールレートデータ列のうち高周波数成分が抽出され、低周波数成分が減衰される。本ステップS1が省略され、ジャイロセンサ42から出力される左右加速度、上下加速度及びロールレートの各アナログ信号がアナログハイパスフィルタ回路に入力されてもよい。
次ステップS2において、左右加速度、上下加速度及びロールレートを積分演算して撮像カメラ54の姿勢を求める。すなわち、ジャイロセンサ42及び撮像カメラ54は、共通する鉄道車両20に設けられているため、ジャイロセンサ42からの左右加速度、上下加速度及びロールレートは、撮像カメラ54の左右加速度、上下加速度及びロールレートを示している。このため、例えば、左右加速度データ列及び上下加速度データ列のそれぞれに対して、数値積分を2回演算することで、撮像カメラ54の左右及び上下の位置(座標)が演算される。また、例えば、ロールレートデータ列を数値積分することで、鉄道車両20の上下方向及び左右方向に平行な座標平面における撮像カメラ54の傾きが演算される。なお、撮像カメラ54の左右及び上下の位置(座標)及び傾きは、例えば、停止中の鉄道車両20の撮像カメラ54の姿勢を基準として表される。
ステップS2の演算に供される左右加速度、上下加速度及びロールレートは、低周波数成分が低減されたデータである。このため、ステップS2において積分演算を行っても、結果値が発散することが抑制されている。
次ステップS3において、軌道相対位置測定部50によって測定された相対位置と、ステップS2によって求められた撮像カメラ54の姿勢に基づいて、通り変位が求められる。すなわち、軌道相対位置測定部50によって測定された相対位置は、鉄道車両20に対する軌道16の座標である。そこで、相対位置を示す座標に対して、ステップS2で求められた撮像カメラ54の左右位置、上下位置及び傾きに応じた分、逆方向に移動及び回転させるように、座標移動変換処理及び座標回転変換処理を行う。これにより、鉄道車両20の姿勢の影響が排除された、軌道16の通り変位(第1変位)が演算される。
ステップS2及びS3によって、上記相対位置に対して、動き検出信号に基づく積分演算を含む処理を行って、第1変位として通り変位が求められる。
次ステップS4において、ヨーレートに対してローパスフィルタ処理がなされる。例えば、上記ローパスフィルタ64eによってヨーレートデータ列に対してローパスデジタルフィルタ処理を行う。これにより、ヨーレートデータ列のうち低周波数成分が抽出され、高周波数成分が減衰される。本ステップS4が省略され、ジャイロセンサ42から出力されるヨーレートアナログ信号がアナログローパスフィルタ回路に入力されてもよい。
本ステップS4によって、ステップS1において減衰された周波数成分に対応する信号成分が抽出される。つまり、上記通り変位を求める処理では、ステップS2において積分演算を行う際に発散を避けるため、ステップS1においてハイパスフィルタ処理を行う。本ステップS4によって、ステップS1において減衰された周波数成分を補うための周波数成分が抽出される。ステップS1におけるカットオフ周波数としては、例えば、ステップS2における積分演算が発散を回避するのに適した値が選定される。ステップS4におけるカットオフ周波数としては、例えば、ステップS1において減衰された周波数成分を補うのに適した値が選定される。ステップS1におけるカットオフ周波数と、ステップS4におけるカットオフ周波数とは、例えば、0.1~1Hzの範囲で設定されてもよい。ステップS1におけるカットオフ周波数と、ステップS4におけるカットオフ周波数とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。これらのカットオフ周波数は、フィルタ特性、設計上の軌道16の最小半径、鉄道車両20の速度(通常運行速度等)等を考慮して選定される。
次ステップS5において、回転運動検出信号に基づき軌道16の第2変位として曲線正矢を求める。ここでは、鉄道車両20の速度と、鉄道車両20のヨーレートとに基づき、曲線正矢を求める。曲線正矢の算出方法を説明する。
ヨーレートをω、車両速度をv、軌道16の曲率半径をR、曲線正矢をVとすると、下記円運動の式(1)が成立する。
v=Rω・・・(1)
軌道16の曲率をkとすると、曲率kは下記式(2)で表される。
k=1/R・・・(2)
式(1)及び式(2)から下記式(3)が得られる。
k=ω/v・・・(3)
また、曲率半径Rを描く軌道16における曲線正矢Vの幾何学的関係から、曲線正矢Vは下記式(4)で求められる。なお、sは弦長である。
V=s/(8R)・・・(4)
式(2)を式(4)に代入すると、式(5)となる。
V=ks/8・・・(5)
弦長sは、軌道16の曲線正矢Vを評価する際の基準測定長であるから、任意に設定される一定値としてもよい。例えば、曲線正矢Vを測定するための弦長sは、10mに設定されてもよい。弦長sが10mであるとして、式(5)に式(3)を代入すると、式(6)が得られ、ヨーレートωと速度vとから曲線正矢Vを求めることができる。
V=k×10/8=12.5×k=12.5ω/v・・・(6)
よって、ステップS5において、ジャイロセンサ42からのヨーレートωと速度センサ41からの速度vとに基づいて曲線正矢Vを求めることができる。
次ステップS6において、通り変位と曲線正矢とに基づいて軌道16の統合変位として曲線正矢を含む通り変位を求める。ここでは、通り変位と曲線正矢とを加算することで、曲線正矢を含む通り変位を求めることができる。かかる統合変位を示す値は、軌道16の実際の変位度合を示すことになるため、軌道16の実際の状況を感覚的に把握するためのデータとして利用され得る。特に、曲線正矢は、既存の評価方法において、軌道16の変位を把握する基準として用いられることがあるため、その基準を利用して軌道16の状態を把握することができる。なお、統合変位は、軌道16の変位を評価する評価値として求められればよい。このため、統合変位が、第1変位と第2変位との和として求められることは必須ではない。例えば、第1変位と第2変位とが減算されたり、積算されたりして、統合変位が求められてもよい。
求められた軌道16の統合変位は、軌道16の位置に対応付けた統合変位データ63bとして記憶部63に記憶される。軌道16の位置は、例えば、所定の基準位置に対する距離(例えばキロ程)によって規定されてもよい。
図6は通り変位と曲線正矢と曲線正矢を含む通り変位との関係を概念的に示す説明図である。同図に示すように、各軌道16の変位を示すデータは、所定の基準位置に対する距離と変位とを対応付けたデータである。ステップS1からS3では、ハイパスフィルタ処理がなされているため、小さい波長成分に対応する通り変位が演算される。また、ステップS5及びS6ではローパスフィルタ処理がなされているため、大きい波長成分に対応する曲線正矢が演算される。そして、ステップS7において、通り変位と曲線正矢とを加算することで、通り変位の振幅と曲線正矢の振幅との両方が反映された曲線正矢を含む通り変位が求められる。
軌道変位計測装置60は、変位演算プログラムに従い、統合変位データ63bを基準データ63cと比較し、比較結果を、発報部としての表示部69を通じて発報する処理を行ってもよい。例えば、図7に示すように、統合変位データ63bが軌道16の位置(距離)に統合変位を対応付けたデータとして記憶され、基準データ63cが軌道16の位置(距離)に基準変位を対応付けたデータとして記憶される。離散化された距離毎に、統合変位と基準変位とを比較する。統合変位が基準変位を基準とする条件を満たさない場合に、当該距離における統合変位が不適合であり、当該条件を満たす場合に統合変位が適合であると判定してもよい。例えば、条件は、統合変位が基準変位に対して±所定値の範囲内であることであってもよい。基準変位が数値の範囲で規定されており、条件が、統合変位が当該基準範囲内であることであってもよい。比較結果は、例えば、軌道16の位置(距離)に適合か不適合かを対応付けた判定結果データ63dとして記憶されてもよい。
表示部69による比較結果の表示としては、軌道16における不適合箇所を特定可能な表示であってもよい。例えば、軌道16及び駅名14等が表示された路線図80において、不適合箇所が矢印82等で示された画像が表示部69に表示されてもよい。不適合箇所の表示は、その他、軌道16における不適合箇所の色を他の箇所の色とは変えること、軌道16のキロ程と適合、不適合を対応付けたリストを表示することによってなされてもよい。発報部は、音声を発する発音体、印刷媒体を出力する印刷装置等であってもよい。
このように構成された軌道変位計測装置60、軌道変位計測システム30及び軌道変位計測方法によると、動き検出信号(ここでは、左右加速度信号、上下加速度信号、ロールレート信号)に基づいて積分演算を含む処理を行って軌道16の第1変位(通り変位)を求める。また、回転運動検出信号(ここではヨーレート信号)に基づいて軌道16の第2変位(曲線正矢)を求める。このため、積分演算を含む処理によって求めるのに適した変位と、積分演算を含む処理よりとは異なる処理によって求めるのに適している変位とを別々の処理によって求めることができる。そして、別々に求められた第1変位と第2変位とを等誤合うして統合変位(曲線正矢を含む通り変位)を求めることができる。これにより、軌道16の大小の曲線がより正確に反映された軌道変位を測定できる。
また、軌道相対位置測定部50によって求められる鉄道車両20に対する軌道16の相対位置に対して、動き検出信号(ここでは、左右加速度信号、上下加速度信号、ロールレート信号)に基づく積分演算を含む処理を行って、第1変位(通り変位)を求めるため、軌道の変位に起因する鉄道車両20の動きの影響をなるべく排除して、軌道16の第1変位(通り変位)を求めることができる。
また、ハイパスフィルタ64dによって、動き検出信号(ここでは、左右加速度信号、上下加速度信号、ロールレート信号)の低周波数成分を減衰させているため、上記積分演算を行う際、演算結果が発散することが抑制される。
また、第1変位(通り変位)には、主にハイパスフィルタ64dによって減衰され難い高周波数成分に応じた変位が反映される。そこで、ローパスフィルタ64eによって、回転運動検出信号(ここではヨーレート信号)の高周波数成分を減衰させる。これにより、第2変位には、ローパスフィルタ64eによって減衰され難い低周波数成分に応じた変位が反映される。これらの第1変位と第2変位とを統合して統合変位を求めることで、軌道16の大小の曲線がより正確に反映された軌道変位を測定できる。
また、鉄道車両20の速度と鉄道車両20の角速度(ここではヨーレート)とに基づいて、積分演算を行わなくても、第2変位を求めることができる。
このような統合変位は、撮像カメラ54、ジャイロセンサ42等の出力に基づいて求められる。このため、軌道検測車等の専用車両ではない鉄道車両20によっても、低コストで軌道16の変位を測定することができる。
また、軌道16の統合変位を統合変位データ63bとして記憶部63に記憶することで、軌道16の変位の計測結果を、軌道16の位置に対応付けたデータとして保存することができる。
また、統合変位データ63bを基準データ63cと比較し、比較結果を発報部としての表示部69を通じて発報することで、軌道16の変位を容易に知ることができ、その結果にメンテナンスを容易に行うことができる。
軌道変位計測装置60が管理基地12に設けられているため、管理基地12にて、軌道16の変位を監視できる。
本実施形態では、主に軌道16の左右方向の変位を測定する場合が説明されたが、軌道16の高さ方向の変位についても同様に求められる。例えば、第1変位、即ち、幅方向の通変位に対応する高低変位については、上記実施形態と同様の処理によって求めることができる。また、第2変位、即ち、高さ方向の曲線正矢については、上記ヨーレートに基づく演算を、ピッチレートに基づく演算とすることで、求めることができる。そして、統合変位、即ち、高さ方向の曲線正矢を含む高さ変位については、それらの高低変位と高さ方向の曲線正矢とに基づいて、上記と同様に求めることができる。
本実施形態では、軌道変位計測装置60が管理基地12に設けられる例が説明されたが、軌道変位計測装置60は、鉄道車両20に組込まれてもよい。
なお、上記実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
本開示は、下記各態様を含む。
第1の態様は、鉄道車両が走行する軌道の変位を計測する軌道変位計測装置であって、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号と、前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号とが入力される入力部と、前記動き検出信号に基づき積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求め、前記回転運動検出信号に基づき前記軌道の第2変位を求め、前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求める処理部と、を備える。
この軌道変位計測装置によると、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号によって、積分演算を含む処理によって、第1変位を求めることができる。積分処理を含む処理よりも別の処理によって求めることが適している変位については、前記回転運動検出信号に基づき前記軌道の第2変位として求めることができる。そして、第1変位と第2変位とに基づいて統合変位を求めることができる。これにより、軌道の曲線がより正確に反映された軌道変位を測定できる。
第2の態様は、第1の態様に係る軌道変位計測装置であって、前記入力部に、前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置に応じた軌道相対位置信号が入力され、前記処理部は、前記軌道相対位置信号に基づく前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置に対して、前記動き検出信号に基づく前記積分演算を含む処理を行って、前記第1変位を求める。これにより、軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きの影響をなるべく排除して、軌道の第1変位を求めることができる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る軌道変位計測装置であって、前記動き検出信号の低周波数成分を減衰させる低周波数成分減衰部をさらに備える。この場合、前記動き検出信号に基づく積分演算を行う際、演算結果が発散することが抑制される。
第4の態様は、第3の態様に係る軌道変位計測装置であって、前記回転運動検出信号の高周波数成分を減衰させる高周波数成分減衰部をさらに備える。第1変位には、主に低周波数成分減衰部によって減衰されない高周波数成分に応じた変位が反映される。第2変位には、主に高周波数成分減衰部によって減衰されない低周波数成分に応じた変位が反映される。これらの第1変位と第2変位とを統合して統合変位を求めることで、軌道の曲線がより反映された軌道変位を測定できる。
第5の態様は、第1から第4のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測装置であって、前記回転運動検出信号として前記鉄道車両の角速度に応じた角速度信号が入力され、前記処理部は、前記鉄道車両の速度と、前記角速度信号に基づく前記鉄道車両の角速度とに基づき、前記第2変位を求める。この場合、前記鉄道車両の速度と角速度とに基づき、前記第2変位を求めることができる。
第6の態様は、第1から第5のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測装置であって、前記処理部により求められた前記軌道の統合変位を、前記軌道の位置に対応付けた統合変位データを記憶する記憶部をさらに備える。これにより、軌道の計測結果を軌道の位置に対応付けて保存することができる。
第7の態様は、第1から第6のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測装置であって、前記統合変位を基準値と比較し、比較結果を発報する発報部をさらに備える。これにより、統合変位を基準値と比較した結果を容易に知らせることができる。
第8の態様に係る軌道変位計測システムは、第1から第7のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測装置と、前記鉄道車両に設けられ、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号を出力する動き検出信号出力部と、前記鉄道車両に設けられ、前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号を出力する回転運動検出信号出力部と、を備える。これにより、鉄道車両に設けられた動き検出信号出力部と回転運動検出信号出力部とに基づいて軌道変位を求めることができる。
第9の態様は、第8の態様に係る軌道変位計測システムであって、前記処理部が管理基地に設けられており、前記動き検出信号出力部と前記回転運動検出信号出力部とが通信網を介して前記処理部に通信可能に接続されている。これにより、管理基地にて、軌道の変位を監視できる。
第10の態様に係る軌道変位計測方法は、(a)軌道の変位に起因する鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求めるステップと、(b)前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号に基づいて前記鉄道車両の第2変位を求めるステップと、(c)前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求めるステップと、を備える。
この方法によると、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて積分演算を含む処理によって第1変位を求めることができる。積分処理を含む処理よりも別の処理によって求めることが適している変位については、鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号に基づいて軌道の第2変位として求めることができる。そして、第1変位と第2変位とに基づいて統合変位を求めることができる。これにより、軌道の曲線がより反映された軌道変位を測定できる。
第11の態様は、第10の態様に係る軌道変位計測方法であって、前記ステップ(a)において、前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置を求め、前記軌道の前記相対位置に対して、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて前記積分演算を含む前記処理を行って、前記第1変位を求める。この場合、軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きの影響をなるべく排除して、軌道の第1変位を求めることができる。
第12の態様は、第10又は第11の態様に係る軌道変位計測方法であって、(d)前記ステップ(a)よりも前に前記動き検出信号の低周波数成分を減衰させるステップをさらに備える。前記動き検出信号に基づく積分演算を行う際、演算結果が発散することが抑制される。
第13の態様は、第12の態様に係る軌道変位計測方法であって、(e)前記ステップ(b)よりも前に前記回転運動検出信号の高周波数成分を減衰させるステップをさらに備える。第1変位には、主に低周波数成分減衰部によって減衰されない高周波数成分に応じた変位が反映される。第2変位には、主に高周波数成分減衰部によって減衰されない低周波数成分に応じた変位が反映される。これらの第1変位と第2変位とを統合して統合変位を求めることで、軌道の曲線がより正確に反映された軌道変位を測定できる。
第14の態様は、第10から第13のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測方法であって、前記ステップ(b)において、前記鉄道車両の速度と、前記鉄道車両の角速度とに基づき、前記第2変位を求める。これにより、前記鉄道車両の速度と角速度とに基づき、前記第2変位を求めることができる。
第15の態様は、第10から第14のいずれか1つの態様に係る軌道変位計測方法であって、(f)前記統合変位を基準値と比較し、比較結果を発報するステップをさらに備える。これにより、統合変位を基準値と比較した結果を容易に知ることができる。
12 管理基地
16 軌道
17 レール
20 鉄道車両
30 軌道変位計測システム
41 速度センサ
42 ジャイロセンサ
42a ヨーレートセンサ
42b ロールレートセンサ
42c ピッチレートセンサ
42d 左右加速度センサ
42e 上下加速度センサ
50 軌道相対位置測定部
58a 測定データ
60 軌道変位計測装置
62 演算処理装置
63 記憶部
63a 測定データ
63b 統合変位データ
63c 基準データ
63d 判定結果データ
64 変位演算プログラム
64a 第1変位演算部
64b 第2変位演算部
64c 統合変位演算部
64d ハイパスフィルタ
64e ローパスフィルタ
69 表示部
80 路線図
82 矢印

Claims (13)

  1. 鉄道車両が走行する軌道の変位を計測する軌道変位計測装置であって、
    前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号と、前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号とが入力される入力部と、
    前記動き検出信号に基づき積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求め、前記回転運動検出信号に基づき前記軌道の第2変位を求め、前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求める処理部と、
    を備え、
    前記回転運動検出信号として前記鉄道車両の角速度に応じた角速度信号が入力され、
    前記処理部は、前記鉄道車両の速度と、前記角速度信号に基づく前記鉄道車両の角速度とに基づき、前記第2変位を求める、軌道変位計測装置。
  2. 請求項1に記載の軌道変位計測装置であって、
    前記入力部に、前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置に応じた軌道相対位置信号が入力され、
    前記処理部は、前記軌道相対位置信号に基づく前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置に対して、前記動き検出信号に基づく前記積分演算を含む処理を行って、前記第1変位を求める、軌道変位計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載の軌道変位計測装置であって、
    前記動き検出信号の低周波数成分を減衰させる低周波数成分減衰部をさらに備える、軌道変位計測装置。
  4. 請求項3に記載の軌道変位計測装置であって、
    前記回転運動検出信号の高周波数成分を減衰させる高周波数成分減衰部をさらに備える、軌道変位計測装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の軌道変位計測装置であって、
    前記処理部により求められた前記軌道の統合変位を、前記軌道の位置に対応付けた統合変位データを記憶する記憶部をさらに備える軌道変位計測装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の軌道変位計測装置であって、
    前記統合変位を基準値と比較し、比較結果を発報する発報部をさらに備える軌道変位計測装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の軌道変位計測装置と、
    前記鉄道車両に設けられ、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号を出力する動き検出信号出力部と、
    前記鉄道車両に設けられ、前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号を出力する回転運動検出信号出力部と、
    を備える軌道変位計測システム。
  8. 請求項7に記載の軌道変位計測システムであって、
    前記処理部が管理基地に設けられており、
    前記動き検出信号出力部と前記回転運動検出信号出力部とが通信網を介して前記処理部に通信可能に接続されている、軌道変位計測システム。
  9. (a)軌道の変位に起因する鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて積分演算を含む処理を行って前記軌道の第1変位を求めるステップと、
    (b)前記鉄道車両の回転運動に応じた回転運動検出信号に基づいて前記軌道の第2変位を求めるステップと、
    (c)前記第1変位と前記第2変位とに基づいて前記軌道の統合変位を求めるステップと、
    を備え、
    前記ステップ(b)において、前記鉄道車両の速度と、前記鉄道車両の角速度とに基づき、前記第2変位を求める、軌道変位計測方法。
  10. 請求項9に記載の軌道変位計測方法であって、
    前記ステップ(a)において、前記鉄道車両に対する前記軌道の相対位置を求め、前記軌道の前記相対位置に対して、前記軌道の変位に起因する前記鉄道車両の動きに応じた動き検出信号に基づいて前記積分演算を含む前記処理を行って、前記第1変位を求める、軌道変位計測方法。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の軌道変位計測方法であって、
    (d)前記ステップ(a)よりも前に前記動き検出信号の低周波数成分を減衰させるステップをさらに備える、軌道変位計測方法。
  12. 請求項11に記載の軌道変位計測方法であって、
    (e)前記ステップ(b)よりも前に前記回転運動検出信号の高周波数成分を減衰させるステップをさらに備える、軌道変位計測方法。
  13. 請求項9から請求項12のいずれか1つに記載の軌道変位計測方法であって、
    (f)前記統合変位を基準値と比較し、比較結果を発報するステップをさらに備える、軌道変位計測方法。
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