JP2011156876A - 記録装置 - Google Patents

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伊藤  豊
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Abstract

【課題】両面印刷の際に第1面の乾燥時間を確実に確保する記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】両面印刷を行う際に、書込制御部60にスキップ動作の抑制フラグをONにし、予め設定された閾値以上の搬送距離かを判断することで、搬送距離が閾値以上の場合には、一定の間隔で搬送距離の分割を行い、記録用紙の搬送を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、両面印刷が可能な記録装置に関し、特に、インクの乾燥時間を確保することが可能な記録装置に関する。
記録用紙の両面に対するページ画像印刷が可能なインクジェット式記録装置として、おもて面へのページ画像印刷が終了した後、記録用紙をユーザが手動で反転させるインクジェット式記録装置が知られている。このインクジェット式記録装置で両面印刷モードを指定すると、給紙台上から記録用紙が送り出され、これらの記録用紙のおもて面にまず奇数ページ画像が印刷される。
そして、ユーザが、奇数ページ画像印刷済みの記録用紙が給紙台上から送り出され、今度は、うら面に偶数ページが印刷される。なお、記録用紙に印刷すべきページ画像が3ページ以上におよぶ場合には、すべての奇数ページ画像の印刷が終了してから偶数ページ画像の印刷が開始する。
上記に示す記録用紙の両面に対するページ画像印刷が可能なインクジェット式記録装置では、給紙ローラが記録用紙の紙面に圧接されることによる記録用紙の擦れ汚れ、転写汚れ、また給紙パッドの汚れによる記録用紙の汚れが発生する。このような問題を解決するために特許文献1,2には、記録用紙の擦れ汚れ、転写汚れ、また給紙パッドの汚れによる記録用紙の汚れを抑制する技術が開示されている。
特許文献1,2に記載の発明では、印刷されるおもて面の印刷データ中の第一,第二の危険領域の印刷データを比較し、比較の結果、第一の危険領域の印刷データが少ない場合には、うら面の印刷データを反転することなく出力し、第二の危険領域の印刷データが少ない場合には、うら面の印刷データを反転して、印刷データを出力する。また、第一の危険領域の印刷データが少ない場合には、おもて面と同一の方向から給紙し、第二の危険領域の印刷データが少ない場合には、おもて面と逆方向から給紙する。その結果、うら面印刷時に、給紙ローラが記録用紙の危険領域を圧接した際の記録用紙の擦れ汚れ、転写汚れ、また給紙パッドの汚れによる記録用紙の汚れを抑制できる。
しかしながら、上記に示した従来のインクジェット式記録装置では、印刷データ量に応じておもて面とうら面との印刷する順番を入れ替えることで、給紙ローラが記録用紙を圧接した際の記録用紙の擦れ汚れ、転写汚れ、また給紙パッドの汚れによる記録用紙の汚れを制御しているが、印刷データを記録用紙に転写した際のインクの乾燥時間を確保する技術的課題を解決することは記載されていない。
本発明は斯かる問題に鑑みてなされたものであり、両面印刷の際に第1面あるいは第2面の乾燥時間を確実に確保するインクジェット式記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、記録紙の両面に印刷が可能な記録装置であって、画像データが連続して存在しない空白部分についてスキップ動作を行わせる記録装置において、両面印刷を行うか否かを判断する両面印刷判断手段と、両面印刷時に前記スキップ動作の搬送量が閾値を超えるか否かを判断する判断手段と、前記スキップ動作の搬送量が前記閾値を超えた場合に、前記スキップ動作の搬送量を複数に分割するスキップ分割手段と、前記分割された搬送量で前記空白部分について前記記録紙を搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする。
以上の説明から、本発明によれば、記録用紙の搬送速度を変更することで、インクの乾燥時間を確保することができ、両面印刷の際の画像不良を回避することができる。
本実施形態におけるインクジェットプリンタの構成を示した図である。 本実施形態におけるインクカートリッジとヘッドおよびサブタンクの構成を示した図である。 本実施形態におけるヘッドの動作を示した図である。 本実施形態におけるインクジェットプリンタのシステム構成図である。 本実施形態における片面/両面印刷の判断を行う処理を示したフローチャートである。 本実施形態における搬送量分割の判断処理を示したフローチャートである。 本実施形態におけるインクの総量を算出する処理を示したフローチャートである。 本実施形態におけるスキップ動作の抑制開始の判断処理を示したフローチャートである。 本実施形態におけるページ印刷完了時における処理動作を示したフローチャートである。 本実施形態における現在印刷しているページが第2か否かを判断する処理を示したフローチャートである。 本実施形態におけるスキップ動作の抑制を判定する閾値の変更処理を示すフローチャートである。
次に、図面を参照して本実施形態を説明する。
まず、本実施形態におけるインクジェットプリンタは、両面印刷のための記録紙反転機構もしくは記録紙反転経路を有する。
普通紙に対する印刷の際に、記録面のインクが乾くまでに所定の時間を要する。特に、両面印刷の際には、第1面に印刷した後、乾燥が足りない状態で第2面への印刷を行った場合、記録紙を反転させる経路を通過している際に、搬送ローラとのこすれによる画像へのダメージや、第2面の画像のにじみ等の不都合が生じる。
そこで、通常ヘッドを主走査方向に移動させて印刷を行う場合に、副走査方向に、画像が存在しない部分が連続すると、次に画像がある部分までに記録紙を移動させる制御を行う。この動作をスキップ動作と呼ぶ。
上記スキップ動作により、両面印刷の際には、一回のスキップ動作あたりの搬送量に上限を設け、長い距離のスキップを数回のスキップに分けることにより、結果として平均線速を落としてインクの乾燥時間を稼ぐ。
そこで、本実施形態に適用されるインクジェットプリンタの構成を図1に示す。
インクジェットプリンタ1は、用紙を収納する給紙部2及び手差し給紙部3、排紙部4、両面部5などにより構成されており、ネットワークを介して接続された外部のPCから印刷要求が来ると、給紙部2に収納した用紙Pを給紙ローラ10により1枚ずつ分離して上方に搬送する。そして、レジストセンサ9の位置で一旦停止され、レジストローラ18により用紙の先端を合わせた後、画像データの出力タイミングに合わせた所定のタイミングでレジストローラ18により再度給紙が開始される。
搬送ベルト13に到達後は、更に搬送ベルト13により搬送され、搬送ベルト13上の平らな部分でヘッド6によりシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色毎に設けられたヘッド6により印字が行われる。印字後の用紙Pは、水平搬送ローラ及び拍車14により搬送し、インクの乾燥時間を置いた後、切換爪8により排紙部4と両面部5との経路を切り換える。片面印字の場合には切換爪8を実線側にすることで排紙ローラ15に用紙Pを送ると共に、用紙を反転して排紙部4に排紙する。両面印字を行う場合には、切換爪8を点線側にすることで用紙Pを反転ローラ16側に送って反転して、更に両面部5内部の両面給紙ローラ17、縦搬送ローラ12の経路を通って再度レジストローラ18により進み、以下、表面の画像を形成したのと同じ手順で裏面についても画像の形成を行う。そして、裏面の画像を形成後は分離爪8を実線側にすることで、用紙Pを排紙ローラ15側に送り、排紙部4に排紙する。
図2は、大容量インクカートリッジとヘッド及びサブタンクの構成を示した図である。
大容量インクカートリッジ20は、インク切れの際に実際にユーザにより交換されるカートリッジであり、各色毎に交換を可能としている。インクは大容量インクカートリッジ20内部には図示しないインク残量検知用のセンサがあり、センサの出力を基にカートリッジ内のインクの有無を判断する。
次に大容量インクカートリッジ20内にインクが無いと判断した場合には、図示しない表示部にインク切れを表示してユーザに大容量インクカートリッジ20を新品に交換するように促す。また、所定量(濃度、データ数)の印字を行うことで、サブタンク21の内部にインクが無くなるため、その場合には、充填作業位置にキャリッジ30が移動する。これは充填作業位置において、サブタンク21内のインクの量を確認する図示しないセンサが配置してあることや、ヘッド6の目詰まりを解消するための図示しない吸引機構が配置してあり、この位置でインクの充填時にヘッド6のクリーニングを行ったり、所定の期間使用していない色に対応するヘッド6が目詰まりするのを防ぐためにインクを空吐出したり、ヘッド6を図示しない機構により拭くワイピング動作を行うためである。
図3には、用紙Pに印字する際のヘッドの動作を示した図である。
画像形成を行う場合には、用紙を搬送すると共に、ヘッド6とサブタンク21が一体になったキャリッジを用紙の搬送方向に対して垂直の方向の走査する。そして、インクを各色毎の印字データに基づいてヘッド6によりシート上に吐出することで画像形成を行う。
図4は、インクジェットプリンタ1の制御部の構成を示した図である。
制御部40はCPU41とCPU41を動作させるためのプログラムを格納するROM42、プログラム用ワークRAM43、制御、タイミングなどの調整値を、電源を切ってもデータを保持しておくことが可能な不揮発性RAM44、及び図1に示したインクジェットプリンタ1のレジストセンサ9などセンサ入力57の入力を基に、各搬送ローラを駆動する図示しない搬送モータ、分離爪8、キャリッジ30、インク補給ポンプ31などの各負荷58などを制御するIO制御45などにより構成される。
また、外部PCを接続し、印字データ、制御データを受信するためのネットワークコントロールユニット(NCU)50を備えている。
一方、画像データについては、NCU50を介して外部のPCから受信した後、画像データ用RAM53に一旦記憶する。その後、CPU41により印字データとして展開した後に、HDD52を制御するためのHDDコントローラ51を介してHDD52に蓄える。そして、HDD52に蓄積した画像データは用紙の搬送に合わせて所定のタイミングでHDD52により読み出されて、書込制御部60に入力される。印字制御部60では、入力された画像データに基づいてヘッド6のインクの吐出動作に変換することで、給紙された用紙Pに印字を行う。
次に、図5〜11を参照して、本実施形態におけるインクジェットプリンタの処理動作を説明する。
図5は、片面/両面印刷の判断を行う処理を示すフローチャートである。
まず、両面印刷か否かの判断を行う(ステップS100)。ここでは、ユーザが印刷モードの指定を操作部10から行い、CPU41が操作部10で入力された印刷モードが両面印刷を行うか否かの判断を行う。CPU41により操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードでないと判断された場合には(ステップS100/NO)スキップ抑制フラグをOFFにする。スキップ抑制フラグをOFFにする場合にはCPU41が、書込制御部60が行うスキップ抑制のフラグをOFFにする。また、CPU41により操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードであると判断した場合には(ステップS100/YES)、CPU41が書込制御部60のスキップ抑制のフラグをONにする。
次に、図6に示すフローチャートを参照して、搬送量分割判断、処理の説明をする。
まず、スキップ抑制を行うか否かの判断を行う(ステップS200)。ここでは、図5に示した処理動作により書込制御部60にスキップ抑制のフラグがONかOFFかの判断を行う。
スキップ抑制のフラグがOFFの場合(ステップS200/NO)、そのまま記録紙を搬送する(ステップS203)。また、スキップ抑制のフラグがONの場合(ステップS200/YES)、次に、閾値以上の搬送量かを判断する(ステップS201)。ここでは、スキップ動作の距離の上限を設けるために、予め設定された閾値と搬送量と比較し、閾値を越えているかの判断を行う。搬送量が閾値を越えていないと判断した場合には(ステップS201/NO)、そのまま搬送を行う(ステップS203)。また、搬送量が閾値を越えている場合は(ステップS201/YES)、搬送量を分割し(ステップS202)、搬送する(ステップS203)。
次に、図7に示すフローチャートを参照して、インク量を算出する処理動作を説明する。
まず、両面印刷を行うか否かの判断を行う(ステップS300)。ここでは、ユーザが印刷モードの指定を操作部10から行い、CPU41が操作部10で入力された印刷モードが両面印刷を行うか否かの判断を行う。CPU41によって操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードでないと判断された場合には(ステップS300/NO)、そのまま終了となる。
また、CPU41によって操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードであると判断された場合には(ステップS300/YES)、次に、印刷するページに使用するインク総量の算出を行う(ステップS301)。インク総量の算出はHDD52に蓄えられた画像データが書込制御部60に読み出され、読み出された画像データに基づいてインク総量の算出を行う。
次に、予め設定されたインク使用量の閾値と実際に使用するインク総量を比較する(ステップS302)。実際に使用するインク総量が閾値を越えていない場合は(ステップS302/NO)、スキップ抑制のフラグをOFFにする(ステップS304)。また、使用するインク総量が閾値を越えている場合は(ステップS304/YES)、スキップ抑制のフラグをONにする。
次に、図8を参照して、スキップ抑制開始の判断を行う処理動作を説明する。
使用インク量の加算をする(ステップS400)。ここでは、書込制御部60の印字動作から使用インク量を算出し、主走査方向の印字動作毎にインク使用量を累積する。次に、予め設定されている閾値と実際に使用されたインクの累積量とを比較する(ステップS401)。
インクの累積量が閾値を越えていない場合は(ステップS401/NO)、そのまま終了となる。また、インクの累積量が閾値を越えた場合は(ステップS401/YES)、次に、スキップ抑制のフラグをONにする(ステップS402)。さらに、図9に示すフローチャートでは、書込制御部60による印字動作が終了すると使用インク量をクリアし、スキップ抑制フラグをOFFにする。
次に、図10を参照して、現在の印刷ページが第1面か第2面かを判断する処理動作を説明する。
ここで、第1面とは両面印刷を行う場合に、最初に印字を行う面であり、第2面は、最初に印字を行った面の裏面に相当する。
まず、両面印刷を行うか否かの判断を行う(ステップS600)。ここでは、ユーザが印刷モードの指定を操作部10から行い、CPU41が操作部10で入力された印刷モードが両面印刷を行うか否かの判断を行う。CPU41により操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードでないと判断された場合は(ステップS600/NO)、そのまま終了となる。また、CPU41により操作部10で入力された印刷モードが両面印刷モードであると判断された場合には(ステップS600/YES)、次に、現在の印刷ページが第2面であるかの判断を行う(ステップS601)。
なお、片面印刷か両面印刷かを判断する動作は、上記に示した印刷モードから片面印刷か両面印刷かを指定する他に、レジストセンサ9の位置に用紙Pが給紙される時に、給紙部2から用紙Pが搬送された場合は片面印刷と判断し、両面部5からの給紙の場合は両面印刷と判断することができる。これにより、給紙部2から用紙Pが給紙され、かつ、排紙先が排紙部4である時に片面印刷であると判断することが可能である。
現在の印刷ページが第2面である場合は(ステップS601/YES)、そのまま終了となる。また、現在の印刷ページが第2面でない場合は(ステップS601/NO)、スキップ抑制を行う(ステップS602)。
次に、図11を参照して、スキップ動作の抑制を判定する閾値の変更を行う処理動作を説明する。
まず、現在印刷を行っているページが第2面か否かの判断を行う(ステップS700)。現在印刷を行っているページが第2面でない場合(ステップS700/NO)、そのまま終了となる。また、現在印刷を行っているページが第2面である場合は(ステップS700/YES)、次に、スキップ抑制の判定閾値を変更する(ステップS701)。ここでは、記録紙への書込み完了後、排紙までの搬送経路が長かったり、記録紙を積み重ねる形ですぐに排紙が完了してしまったりという条件であることから、第2面への書込みの場合は、片面印刷の場合よりも長めのインク乾燥時間を確保する。そこで、両面印刷の場合、第2面の印刷する際に第1面の印刷に使用されるスキップ動作の抑制に用いられる閾値を変更する。変更する閾値は、図7から9に用いられる閾値であり、例えば、インク総量と比較する閾値を通常よりも低く設定することでスキップ動作の抑制条件が厳しくなる。
以上の説明から、本実施形態によれば、記録用紙の搬送速度を遅らせることにより、確実にインクが乾き、両面印刷の際の画像不良を回避することができる。また、モータの駆動速度パターンも、搬送速度を落としたパターンを用意することが必要なくなり、従来の部品構成の装置にも適用することができる。
10 操作部
40 制御部
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 不揮発性RAM
45 IO制御部
50 NCU
51 HDDコントローラ
52 HDD
53 画像用RAM
57 センサ
58 負荷
60 書込制御部
特開2003−226060号公報 特開2003−320727号公報

Claims (2)

  1. 記録紙の両面に印刷が可能な記録装置であって、画像データが連続して存在しない空白部分についてスキップ動作を行わせる記録装置において、
    両面印刷を行うか否かを判断する両面印刷判断手段と、
    両面印刷時に前記スキップ動作の搬送量が閾値を超えるか否かを判断する判断手段と、
    前記スキップ動作の搬送量が前記閾値を超えた場合に、前記スキップ動作の搬送量を複数に分割するスキップ分割手段と、
    前記分割された搬送量で前記空白部分について前記記録紙を搬送する搬送手段と、
    を有することを特徴とする、記録装置。
  2. 両面印刷時に、現在の印刷対象面が第1面であるか第2面であるかを判断する印刷面判断手段と、
    前記識別手段の識別結果が第2面である場合に、前記スキップ動作を複数に分割した搬送量を、前記第1面におけるスキップ動作の搬送量よりも小さく変更する変更手段と、
    を有し、
    前記搬送手段は、第2面の搬送を、前記変更された搬送量で行うものであることを特徴とする、請求項1記載の記録装置。
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