JP2011156635A - 干渉防止機能付き三方断裁機 - Google Patents

干渉防止機能付き三方断裁機 Download PDF

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Abstract

【課題】誤って最適なサイズ用とは異なるサイズ用のクランプ板とプレスプレートを装着しても、断裁する冊子束を挟持するチャックと断裁する冊子束を押圧するプレスプレートとの干渉を事前に防止できるようにすること。
【解決手段】端縁を揃えた冊子束をクランプ板6aと固定機台6bで挟圧保持して断裁台7の規定位置へ運ぶチャック6と、チャック6で運ばれ、断裁台上に位置決めされた冊子束をプレスプレート8で押さえて、天・地・小口刃で切り揃える三方断裁機において、断裁運転開始の際、前記プレスプレートを前記クランプ板と対向する位置まで下降し、前記チャックを低トルクで移動して前記チャックが前記規定位置に到達する以前に前記チャックの移動が停止したとき、前記チャックと前記プレスプレートとが干渉していると判断して断裁運転を停止し、最適なサイズ用に交換する旨警告する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、干渉防止機能付き三方断裁機に関するものである。
製本機で製本した冊子を三方断裁機に送り、この三方断裁機で製本した冊子の小口、天、地の三方が切り揃えられる場合がある。図3(a、平面図)(b、断面図)は、この場合の三方断裁機の一例の概略構成を示すもので、三方断裁機1は、搬送爪2で背ガイド板3に沿って押し進め、天地位置決め板4に当接して位置決めされた1冊または複数冊積み重ねた冊子束Hの小口を、小口揃え板5を揺動させてその冊子束Hを背ガイド板3に当てて揃える。
天・地および小口を揃えると、冊子束Hの背側で待機するチャック6のクランプ板6aを下降し、その冊子束Hをチャック6の固定機台6bに押し付ける。すなわち、冊子束Hをチャック6のクランプ板6aと固定機台6bで挟圧保持する。冊子束Hを挟圧保持すると、チャック6は断裁台7に向けて冊子束Hの小口近傍の断裁位置が小口刃10の直下となる位置(規定位置)にまで移動して挟圧保持した冊子束Hを断裁台7上に運び込む。この場合、チャック6の固定機台6b上面と搬送路面16および断裁台7の上面は面一とされ、冊子束Hの固定機台6b側の下面は搬送路面16および断裁台7の上面を摺動する。また、規定位置は断裁台7に入り込む位置にあるから、断裁台7の冊子束Hの搬入側端部は凹形状とされており、チャック6の固定機台6は、この凹状の窪み内に入る。
冊子束Hが断裁台7上に運ばれると、プレスプレート8を待機位置から下降してその冊子束Hを断裁台7へ押圧する。プレスプレート8はチャック6のクランプ板6aと干渉しないように凹形状とされており、チャック6のクランプ板6aは、この凹状の窪み内に位置する。プレスプレート8で冊子束Hを断裁台7へ押圧すると、この押圧で冊子束Hは天・地および小口を揃えた状態が維持されるので、チャック6は冊子束Hを離して待機位置に戻る。一方、天・地刃9および小口刃10を待機位置から下降して断裁台7上の冊子束Hをプレスプレート8で押さえた状態で天・地・小口部を断裁する。なお、断裁台7の周縁は各断裁刃に対する下刃とされている。
この例の三方断裁機1は、チャック6のクランプ板6aの昇降移動はモータ6cの回転軸に固定された送りネジ6dの回転で、チャック6の直線移動はモータ11の回転軸に固定された送りネジ12の回転で、プレスプレート8の昇降移動はモータ13の回転で回転するナット14と螺合する、先端にプレスプレート8を取付けた送りネジ15の直線移動で行うようにされ、チャック6のクランプ6a、チャック6、プレスプレート8の移動や停止のタイミングは各モータを駆動制御する断裁制御装置のプログラムで行われる。なお、天・地刃9および小口刃10の昇降移動のタイミングもこの断裁制御装置のプログラムで行われることは勿論である。
特開2002−127077号公報
ところで、断裁機では、その使用において平面サイズが同一の冊子束を常に断裁するものとは限らず、冊子束の平面サイズを変更する場合がある。この場合には、前記の三方断裁機では、変更された冊子束の平面サイズに適用した、天地位置決め板の位置、天地刃の位置の変更や断裁台の大きさ、チャックのクランプ板の大きさ、プレスプレートの大きさの変更などを行う必要があり、この変更は現場の作業者が行うようになっている。この変更のうち断裁台、チャックのクランプ板およびプレスプレートは、予め用意されたなかから断裁する冊子束のサイズに応じた最適なサイズのものを選択して手動で交換するようにされている。この交換で、誤って最適なサイズ用とは異なるサイズ用のクランプ板とプレスプレートを装着すると、クランプ板とプレスプレートの凹状の窪みと合わず、断裁運転時両者が激突して機械を破損するという問題があった。
発明が解決しようとする課題は、誤って最適なサイズ用とは異なるサイズ用のクランプ板とプレスプレートを装着しても、断裁する冊子束を挟持するチャックと断裁する冊子束を押圧するプレスプレートとの干渉を事前に防止できるようにし、斯かる問題を解消する点にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、端縁を揃えた冊子束をクランプ板と固定機台で挟圧保持して断裁台の規定位置へ前進移動するチャックと、前記チャックの前進移動により断裁台上に置かれた冊子束を、前記チャックのクランプ板による挟圧状態で前記断裁台へ下降して押圧するプレスプレートと、前記プレスプレートによる押圧状態で前記チャックが前記冊子束の挟圧保持を解除して後進移動したとき、前記冊子束の天・地・小口側の所定の位置を断裁する断裁刃を備えた三方断裁機において、前記チャックを低トルクで移動する低トルク駆動手段と、前記プレスプレートを待機する前記クランプ板と対向する位置まで下降する下降駆動手段と、前記クランプ板と前記プレスプレートとの干渉を判断する判断手段と干渉を警告する警告手段を設け、断裁運転開始の際、前記プレスプレートを前記クランプ板と対向する位置まで下降し、前記チャックを低トルクで移動して前記チャックが前記規定位置に到達する以前に前記チャックの移動が停止したとき、前記チャックと前記プレスプレートとが干渉していると判断して断裁運転を停止して警告するように構成する。
本発明では、断裁運転開始の際、まず、プレスプレートを待機するクランプ板と対向する位置まで下降して、チャックを、チャックとプレスプレートが衝突しても機械的破損のない低トルクで移動して、装着されているクランプ板とプレスプレートが最適なサイズであるか、否かを試し、最適なサイズである場合にのみ本来の断裁運転を行うので、その運転時にチャックとプレスプレートとの干渉はなくなる。また、この試しにおいて最適なサイズでなくチャックが途中で停止した場合には、断裁運転を停止して作業者に最適なサイズへの交換を警告して交換させるので、本来の断裁運転でチャックとプレスプレートとの干渉はなくなり、その運転による機械の破損を常に防止することができる。
本発明の実施例に係る干渉防止機能付き三方断裁機の断裁機の機構部の構成(a)と干渉防止機能の構成を示すブロック図(b)である。 図1に示す干渉防止機能の説明図である。 三方断裁機の一例の構成を示す構成図で(a)は平面図、(b)は断面図である。
以下、本発明の実施例に係る干渉防止機能付き三方断裁機について、図1〜図2を参照して説明する。なお、図3に示す三方断裁機と同一または対応する部分には同一の符号を付し、三方断裁機の詳細な説明は省略する。
図1において、11はチャック6を移動駆動するサーボモータ、13はプレスプレート8を昇降駆動するサーボモータ、17は断裁制御装置、18はサーボモータ13のコントローラ、19はサーボモータ11の低トルクコントローラ、20は赤ランプなどの警告器である。断裁制御装置17は、演算処理装置(CPU)17aと演算処理を実行するプログラムやデータを格納するメモリ17bを備え、断裁運転開始指令信号を入力して、メモリ17bに格納したプログラムにしたがい断裁運転を実行する。なお、低トルクコントローラ19はサーボモータ11のコントローラの一部で、モータ11へ印加する電流を通常の断裁運転時の電流よりも大幅に低減した場合のものである。
断裁運転を開始する前は、図1(a)に示すようにプレスプレート8は上方の待機位置にあり、チャック6は冊子束搬入位置にあってチャック6のクランプ板6aは上方の待機位置にあるものとする。この状態で運転開始信号が断裁制御装置17に入力されると、図2に示すように断裁制御装置17はコントローラ18へプレスプレート8の下降移動目標値を出力する。コントローラ18はその目標値を入力すると、サーボモータ13を回転駆動し、プレスプレート8をその目標値に下降して停止し、コントローラ18は断裁制御装置17へ停止信号を出力する。本例の停止位置は、チャック6のクランプ板6aと対向する位置である。
ついで、断裁制御装置17は低トルクコントローラ19へチャック6の移動目標値を出力する(具体的に云えば、サーボモータ11のコントローラへサーボモータ11に印加する電流を小さく制限する指令と移動目標値)。コントローラ19はその目標値を入力すると、サーボモータ11を回転駆動し、チャック6をその目標値に移動して停止し、コントローラ19は断裁制御装置17へ停止信号を出力する。本例の停止位置は、チャック6の規定位置である。このとき断裁制御装置17はチャック6の移動目標値を出力した時点から時間を計測し、所定の時間内に停止信号を入力しないとき、チャック6は規定位置に到達せず、途中で停止したと判断して、断裁運転を停止し、警告器20へ駆動信号を出力する。また、所定の時間内に停止信号を入力したときは、本来の断裁運転(冊子束を実際に断裁する運転)を開始する。
1 三方断裁機
6 チャック
6a クランプ板
7 断裁台
8 プレスプレート
11 チャックモータ
12 送りネジ
13 プレスモータ
15 送りネジ
16 搬送面
17 断裁制御装置
18 プレスモータコントローラ
19 チャックモータコントローラ
20 警告器

Claims (1)

  1. 端縁を揃えた冊子束をクランプ板と固定機台で挟圧保持して断裁台の規定位置へ前進移動するチャックと、前記チャックの前進移動により断裁台上に置かれた冊子束を、前記チャックのクランプ板による挟圧状態で前記断裁台へ下降して押圧するプレスプレートと、前記プレスプレートによる押圧状態で前記チャックが前記冊子束の挟圧保持を解除して後進移動したとき、前記冊子束の天・地・小口側の所定の位置を断裁する断裁刃を備えた三方断裁機において、前記チャックを低トルクで移動する低トルク駆動手段と、前記プレスプレートを待機する前記クランプ板と対向する位置まで下降する下降駆動手段と、前記クランプ板と前記プレスプレートとの干渉を判断する判断手段と干渉を警告する警告手段を設け、断裁運転開始の際、前記プレスプレートを前記クランプ板と対向する位置まで下降し、前記チャックを低トルクで移動して前記チャックが前記規定位置に到達する以前に前記チャックの移動が停止したとき、前記チャックと前記プレスプレートとが干渉していると判断して断裁運転を停止して警告することを特徴とする干渉防止機能付き三方断裁機。
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