JP2006326809A - 丸鋸切断機およびそのワーク固定装置ならびにそのワーク固定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ベッド1と、前記ベッド1にガイドレール1e,1fが設けられ、ワーク供給方向に対して直角のX軸方向に往復動させるヘッド移動手段と、前記ガイドレール1e,1fに載置され、ワークWを切断する丸鋸3が設けられた主軸2の軸方向と同じワーク供給方向のZ軸方向に、主軸3が回転自在に軸支されるとともに、丸鋸3を回転させるモータ4が取り付けられたヘッド5と、ヘッド5の下方左側に位置し、ワークWを切断位置へ供給するワーク供給装置30と、ヘッド5の移動速度を制御するヘッド速度制御手段と、ワーク供給装置30のワークWをサーボ制御するワーク速度制御手段と、ワーク供給装置30から供給されたワークWを切断位置で固定するワーク固定装置20とを備えた。
【選択図】 図1
Description
さらに、能率が悪く切断作業に時間を要するため、一人多台持ちにして4、5台並べて使わなければならず、広いフロアスペースを確保しなければならないという問題があった。また、平鋼を専用ワークとする丸鋸切断機はまだ存在しないため、平鋼のワークを多段積みにして固定する丸鋸切断機のワーク固定装置、および、ワーク固定方法についてはまだ開示されていないことが判った。
多段積みの平鋼であるワークWを挟み対向して、第1クランパ21aと、第2クランパ21bとがワークWの幅方向を挟持して固定する第1工程と、前記第1クランパ21a内に配置された第1クランパ爪22aと,前記第2クランパ21b内に配置された第2クランパ爪22bとが厚み(上下)方向に移動してワークWの上面を把持するとともに、ワークWの下面を把持するそれぞれの第1固定爪23aと、第2固定爪23bとによってワークWを固定する第2工程と、を含むことを特徴とする丸鋸切断機10のワーク固定方法である。
図1は本発明の丸鋸切断機の全景を示す斜視図であり、図2は図1に示すA矢視の右側面図である。図1に示すように、フロアには丸鋸切断機10が据え付けられている。丸鋸切断機10は、平面視で、本体10aとワーク供給装置30とにより、L字状に配置されている。ベッド1の上面にはワークWを固定するワーク固定装置20が設けられている。
図2に示すように、ベッド1は右側面視で逆L字状に形成されており、ベッド1の左側上面には、後記するワーク固定装置20のガイドレール1b,1a(図4参照)が配置され、ベッド1の上段部1cにはガイドレール1eが配置され、ベッド1の正面部1d(図2では右側面)には、ガイドレール1fが設けられている。
図1、図2に示すように、ヘッド5の水平移動速度を制御するヘッド速度制御手段は、油圧シリンダ7を含む油圧駆動装置によって行い、X軸方向にヘッド5の水平移動速度が制御され、ヘッド5が往復動するようになっている。
また、図1に示すように、ヘッド5の下部には主軸2が設けられ、主軸2は、軸方向のZ軸方向に、回転自在に軸支されている。また、主軸2の先端部にはワークWを切断する超硬チップを付した丸鋸3が設けられている。さらに、ヘッド5の最上部1gには丸鋸3を回転させるモータ4が取り付けられている。
図3は、ワーク固定装置の平面図、図4はワーク固定装置の正面図、図5は図4に示すワーク固定装置のB−B線の矢視図である。
図3に示すように、ワーク固定装置20は、左側に第1クランパ21a、右側に第2クランパ21bがワークWを挟み対向して略左右対象に構成されている。この左側の第1クランパ21aは、ガイドレール1a,1aに配置されており、油圧の第1シリンダ25aの駆動によって、ワークWの幅方向である左から右へ移動する。
もう一方の第2クランパ21bは、ガイドレール1b,1bに配置されており、油圧の第2のシリンダ25b、25bの駆動によって、ワークWの幅方向である右から左へ移動する。そして、図4に示すように、第1パッド21cと、第2パッド21dとがワークWに当接し、ワークWを両側から挟持して固定する。
また、第1、第2のシリンダ25a、25bの駆動方向を反転にすることにより、第1、第2のクランパ21a,21bを後退させて、第1、第2のパッド21c,21dによるワークWの固定状態から、ワークWの開放状態にすることができる。
また、第1,第2シリンダ24a,24bの駆動方向を、反対にすることにより、第1,第2クランパ爪22a,22bをワークWの固定から、ワークWの開放にすることができる。このように、ワークWである平鋼を多段積みにして両サイドから幅方向と厚み方向を固定する方式のワーク固定装置となっている。
前工程となるワーク供給装置30の駆動により、多段積みの平鋼のワークWが、丸鋸切断機10の切削位置S(図3参照)に供給されると、ワーク固定装置20の出番となる。
ワーク固定装置20の第1工程は、多段積みの平鋼(以下、ワークWという)を挟んで、第1クランパ21aと第2クランパ21bがワークWの幅方向の待機位置から接近してワークWの幅方向を挟持して固定する。
続いて、第2工程は、第1クランパ21a内の中央に配置された第1クランパ爪22aと、第2クランパ21b内の中央に配置された第2クランパ爪22bが厚み(上下)方向に下降して、それぞれの第1固定爪23aと、第2固定爪23bとによって多段積みの平鋼を把持し固定する。
これが、丸鋸切断機10のワーク固定装置20のワーク固定方法であるが、その後、超硬チップ付の丸鋸3が回転し、油圧シリンダ7によって切削送りで送られ、多段積みの平鋼が切断される。
その後、第1、第2のクランパ爪22a,22bが開放されると、定尺材の最初に切り落された耳が、幅方向と厚み方向がフリーとなり、2回目のワーク供給装置30の駆動により、ワークWが供給されると、切り落された耳は、斜めに姿勢を変えることがなく、平行な姿勢を維持して移動することができるので、細長い穴Hから下部のシュート1s(図2参照)へ確実に落ちる。
なお、この耳落しは、2方向を固定状態を開放することによって可能になる。
図1、図2に示すように、丸鋸切断機10の起動ボタン(操作盤は別置型のため、記載せず)が押されると、搬入コンベア32bに載置された平鋼がワーク供給装置30によって供給される。平鋼の定尺材は6m、10mである。たとえば、この平鋼の幅×厚みは、300mm×12mmであり、6枚重ねの多段積みとなると、厚みの合計は72mmにもなる。この多段積みの平鋼が丸鋸切断機10の切断位置に搬送される。最初の切り落しは、ちょうど食パンの耳落しのように、少量の、たとえば、10〜15mm程度の黒皮の耳を落す動作からはじまる。ワーク固定装置20は、ワークWを挟んで、第1、第2のクランパ21a,21bがワークWの幅方向に接近して固定する。
これらの動作が終わると、主軸モータ4が回転しはじめ、ヘッド5内に構成された減速歯車によって減速され、主軸2の先端部に固定された超硬チップ付の丸鋸3を150回転/minで回転させる。周速では100〜300m/minであり、従来のハイスの約5倍の速さである。なお、超硬チップ付の丸鋸3の直径×厚みは、φ600×3.3mm、刃数は80刃である。
そして、ヘッド5が切削送りによりX軸方向に送られ、ワークWが切断される。
つづいて、第1,第2クランパ爪22a,22bが厚み方向に開放され、第1,第2クランパ21a,21bが幅方向に開放されると、10〜15mmの幅で切断された黒皮の耳が、図3に示す穴Hから落下し、図2に示すシュート1sに導かれてボックス11に回収される。
丸鋸3のもう一方の面には、カバー6の裏側に、同様に、セラミック製の振れ止め28cが固定されており、この振れ止め28cと丸鋸3との隙間は、前記同様に0.001〜0.01mmである。ちょうど2つの振れ止め28a,28cの隙間に丸鋸3が挟持されているような嵌合で配置されている。また、振れ止め28a,28cと丸鋸3との移動面には強制潤滑が施されている。
このように、丸鋸3に振れ止め装置28が設けられたことにより、丸鋸3の振れや振動を防止するため、剛性の高い工具を提供することができる。
ワーク固定装置20は、多段積みの平鋼のワークWを挟んで、第1,第2のクランパ21a,21bがワークWの幅方向に移動して固定する。
そして、前記同様に、第1クランパ21aの第1クランパ爪22aと、第2クランパ21bの第2クランパ爪22bがそれぞれの第1,第2のシリンダ24a,24bの駆動により、厚み方向に移動してワークWを固定する。
ヘッド5が切削送りによりX軸方向に送られ、ワークWが切断される。
そして、第2クランパ爪22bが厚み方向に開放され、第2クランパ21bが幅方向に開放されると、指定されたワーク長の平鋼が、排出コンベア32c(図2の右端参照)によって送り出され、排出される。
そして、これらの動作が繰り返される。
その結果、平鋼のワークWは、正確な切断寸法で切断され、きれいな削り面で仕上げられるため、切断箇所のフライス加工が省略できるとともに、4、5台の糸鋸切断機を1台に置き換えることができる丸鋸切断機とそのワーク固定装置、そして、丸鋸切断機のワーク固定方法を提供することができる。
1a 上面
1a,1b,1e,1f ガイドレール
1c 上段部
1d 正面部
1g 最上部
1s シュート
2 主軸
3 丸鋸
4 モータ
5 ヘッド
6 カバー
7 油圧シリンダ
10 丸鋸切断機
11,12 ボックス
20 ワーク固定装置
21a 第1クランパ
21b 第2クランパ
21c 第1パッド
21d 第2パッド
22a 第1クランパ爪
22b 第2クランパ爪
22a ローラ
23a 第1固定爪
23b 第2固定爪
24a,25a 第1シリンダ
24b,25b 第2シリンダ
30 ワーク供給装置
S 切断位置
W ワーク
Claims (4)
- ベッド(1)と、
前記ベッド(1)にガイドレール(1e,1f)が設けられ、ワーク供給方向に対して直角のX軸方向にヘッド(5)を往復動させるヘッド移動手段と、
前記ガイドレール(1e,1f)に載置され、ワーク(W)を切断する丸鋸(2)が設けられた主軸(2)の軸方向のZ軸方向に、主軸(2)が回転自在に軸支されるとともに、前記丸鋸(3)を回転させるモータ(4)が最上部(1g)に載置されたヘッド(5)と、
前記ヘッド(5)の下方左側に位置し、Z軸方向の切断位置(S)へワーク(W)を供給するワーク供給装置(30)と、
前記ヘッド(5)の水平移動速度を制御するヘッド速度制御手段と、
前記ワーク供給装置(30)のワークWをサーボ制御するワーク速度制御手段と、
前記ワーク供給装置(30)から供給されたワーク(W)を切断位置(S)で固定するワーク固定装置(20)と、を備えたことを特徴とする丸鋸切断機(10)。 - ワーク(W)は多段積みの平鋼であることを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機。
- 前記ワーク固定装置(20)は、ワーク(W)の幅(左右)方向に対向して第1クランパ(21a)と、第2クランパ(21b)が移動自在に設けられ、前記第1クランパ(21a)と、第2クランパ(21b)とが接近または離間してワーク(W)を固定または開放し、かつ、厚み(上下)方向には前記第1クランパ(21a)に第1クランパ爪(22a)が移動自在に設けられ、前記第2クランパ(21b)に第2クランパ爪(22b)が移動自在に設けられてワーク(W)の上面を把持するとともに、ワーク(W)の下面を把持するそれぞれの第1固定爪(23a)と、第2固定爪(23b)とによってワーク(W)を固定または開放することを特徴とする請求項1に記載の丸鋸切断機(10)のワーク固定装置(20)。
- ワーク(W)の幅(左右)方向に対向して第1クランパ(21a)と、第2クランパ(21b)が移動自在に設けられ、前記第1クランパ(21a)と、第2クランパ(21b)とが接近または離間してワーク(W)を固定または開放し、かつ、厚み(上下)方向には前記第1クランパ(21a)に第1クランパ爪(22a)が移動自在に設けられ、前記第2クランパ(21b)に第2クランパ爪(22b)が移動自在に設けられてワーク(W)の上面を把持するとともに、ワーク(W)の下面を把持するそれぞれの第1固定爪(23a)と、第2固定爪(23b)とによってワーク(W)を固定または開放する丸鋸切断機(10)のワーク固定装置(20)により前記ワーク(W)を固定するワーク固定方法であって、
多段積みの平鋼であるワーク(W)を挟み対向して、第1クランパ(21a)と、第2クランパ(21b)とがワーク(W)の幅方向を挟持して固定する第1工程と、
前記第1クランパ(21a)内に配置された第1クランパ爪(22a)と,前記第2クランパ(21b)内に配置された第2クランパ爪(22b)とが厚み(上下)方向に移動してワーク(W)の上面を把持するとともに、ワーク(W)の下面を把持するそれぞれの第1固定爪(23a)と、第2固定爪(23b)とによってワーク(W)を固定する第2工程と、
を含むことを特徴とする丸鋸切断機(10)のワーク固定方法。
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