JP2011154817A - コネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法 - Google Patents

コネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法 Download PDF

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和宏 水上
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Abstract

【課題】信号伝送路における断面インピーダンスの変化を抑えたコネクタ構造を提供すること。
【解決手段】グランド層24a、24bと絶縁層21とを含み、絶縁層21の表面に信号伝送路が形成された平坦な第一コネクタ部材20と、第一コネクタ部材20SLの表面にある信号伝送路の端部22Sと接触するコンタクトピン12Sを含む第二コネクタ部材10とを有するコネクタ構造100は、信号伝送路の端部22Sの幅がその信号伝送路の他の部分23Sの幅と異なり、その信号伝送路の幅が大きいほど、第一コネクタ部材20SLの厚み方向における、その信号伝送路とグランド層24a、24bとの間の距離が大きくなるよう構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、信号を送り出す側の回路の信号伝送路とその信号を受ける側の回路の信号伝送路とを接続するためのコネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法に関し、より詳細には、信号伝送路における断面インピーダンスの変化を抑えたコネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法に関する。
従来、誘電体層とグランド層とを備え、その表面にある信号線の間にグランド線を配置したFPC(Flexible Printing Circuit)ケーブルであって、そのFPCケーブルの端にあるコンタクトパッドパッド部に至る手前でグランド線を終端させ、そのコンタクトパッドパッド部における信号線の間にグランド線を配置しないようにすることで、そのコンタクトパッドパッド部において信号線を高密度に配置できるようにしたFPCケーブル用のコネクタが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、コネクタ実装部の特性インピーダンスを調整可能な誘電体基板におけるコネクタ実装部構造も知られており(例えば、特許文献2参照。)、この誘電体基板は、グランド層をその裏面に備え、コネクタの端子が接続される信号用ランドとその信号用ランドから延びる信号用配線パターンとをその表面に備えている。
その信号用ランドは、この誘電体基板の厚み方向に延びるビアホールを通じて、そのグランド層(グランド領域)内に形成される非グランド領域の中に島状に配置された電極に接続される。
この電極は、その周囲の非グランド領域を隔てて配置されるグランド領域との間で容量を形成し、その長さや幅を変えることによってその容量を調整でき、それにより、コネクタ実装部の特性インピーダンスを調整できるようにしている。
特開2001−68907号公報 特開2009−129649号公報
しかしながら、特許文献1に記載のFPCケーブルは、その信号線のコンタクトパッドパッド部の幅をその信号線の中央部分の幅より広くしているが、そのFPCケーブル内のグランド層とその信号線との間の厚み方向の距離を不変としているため、そのグランド層とその信号線との間の断面インピーダンスの変化による悪影響を避けることができない。
また、特許文献2に記載の誘電体基板は、その信号用配線パターンの真下にグランド層を配置しながら、その信号用ランドの真下のグランド層を電極に置き換えているので、信号用配線パターン及び信号用ランドを含む信号線が信号用配線パターンから信号用ランドに推移する際のそのグランド層とその信号線との間の断面インピーダンスの変化による悪影響を避けることができない。
上述の点に鑑み、本発明は、信号伝送路における断面インピーダンスの変化を抑えたコネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の実施例に係るコネクタ構造は、グランド層と絶縁層とを含み、該絶縁層の表面に信号伝送路が形成された平坦な第一コネクタ部材と、該第一コネクタ部材の表面にある該信号伝送路の端部と接触するコンタクトピンを含む第二コネクタ部材とを有するコネクタ構造であって、前記信号伝送路の端部の幅が前記信号伝送路の他の部分の幅と異なり、前記信号伝送路の幅が大きいほど、前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離が大きい、ことを特徴とする。
また、本発明の実施例に係るコネクタ構造は、前記信号伝送路の端部の幅が、前記信号伝送路の他の部分の幅より大きく、前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離のうち、前記信号伝送路の端部における距離が、前記信号伝送路の他の部分における距離よりも大きいことが好ましい。
また、本発明の実施例に係るコネクタ構造における第一コネクタ部材の製造方法は、グランド層と絶縁層とを含み、該絶縁層の表面に信号伝送路が形成された平坦な第一コネクタ部材と、該第一コネクタ部材の表面にある該信号伝送路の端部と接触するコンタクトピンを含む第二コネクタ部材とを有するコネクタ構造であり、前記信号伝送路の端部の幅が前記信号伝送路の他の部分の幅より大きく、前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離のうち、前記信号伝送路の端部における距離が前記信号伝送路の他の部分における距離よりも大きい、コネクタ構造における第一コネクタ部材の製造方法であって、両面に導体層を有する平坦な第一の絶縁体の一方の面において、前記信号伝送路に対応する部分を残して導体を取り除くステップと、前記第一の絶縁体の他方の面において、前記一方の面に形成された前記信号伝送路の端部に対応する部分の導体を取り除くステップと、両面に導体層を有する平坦な第二の絶縁体の一方の面において、前記第一の絶縁体の前記一方の面にある前記信号伝送路の端部に対応する部分の導体を取り除くステップと、前記第一の絶縁体の前記他方の面と、前記第二の絶縁体の前記一方の面とを対向させて前記第一の絶縁体と前記第二の絶縁体とを接合するステップと、を有することを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、信号伝送路における断面インピーダンスの変化を抑えたコネクタ構造及びそのコネクタ構造における一部材の製造方法を提供することができる。
本発明の実施例に係るコネクタ構造の分解斜視図である。 ジャックコネクタスライスを示す斜視図である。 プラグコネクタスライスを示す斜視図である。 プラグコネクタスライスに含まれる一枚のブレードを示す斜視図である。 本発明の実施例に係るコネクタ構造の組立斜視図である。 コネクタスライスを示す斜視図である。 図2の破線で示す矩形領域R1を拡大した斜視図である。 図4の破線で示す矩形領域R2を拡大した斜視図である。 図6の破線で示す矩形領域R3を拡大した斜視図である。 図9に対応する裏面斜視図である。 ジャックコネクタスライスにおける信号コンタクトピンとプラグコネクタスライスにおける信号コンタクトパッドパッドとの接続状態を示す断面図(その1)である。 ジャックコネクタスライスにおけるグランドコンタクトピンとプラグコネクタスライスにおけるグランドコンタクトパッドパッドとの接続を示す断面図(その1)である。 プラグコネクタスライスの各層の平面図(その1)である。 本発明の実施例に係るコネクタ構造に所定の高速パルスが入力された場合の時間に対する特性インピーダンスの変動を示す図である。 本発明の実施例に係るコネクタ構造におけるパルス周波数に対する挿入損失の変動を示す図である。 ジャックコネクタスライスにおける信号コンタクトピンとプラグコネクタスライスにおける信号コンタクトパッドパッドとの接続状態を示す断面図(その2)である。 ジャックコネクタスライスにおけるグランドコンタクトピンとプラグコネクタスライスにおけるグランドコンタクトパッドパッドとの接続を示す断面図(その2)である。 プラグコネクタスライスの各層の平面図(その2)である。 本発明の実施例に係るコネクタ構造におけるプラグコネクタスライスのグランド層に形成される開口部の他の実施例を示す図である。 本発明の実施例に係るプラグコネクタスライス(ブレード)の製造方法を説明するための図である。 本発明の実施例に係るエッジコネクタ構造の斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施例に係るコネクタ構造100の分解斜視図であり、コネクタ構造100は、例えば、差動伝送方式の高速伝送用コネクタ構造であって、バックプレーンボード側ジャックコネクタ10とシステムボード側プラグコネクタ20とで構成される。
図2は、図1のバックプレーンボード側ジャックコネクタ10から斜線部分を切り出したジャックコネクタスライス10SLを示す斜視図であり、同様に、図3は、図1のボード側プラグコネクタ20から斜線部分を切り出したプラグコネクタスライス20SLを示す斜視図である。また、図4は、プラグコネクタスライス20SLに含まれる一枚のブレード20Bを示す斜視図である。
図1で示されるように、バックプレーンボード側ジャックコネクタ10は、ジャックコネクタスライス10SLをZ軸方向に複数枚(本実施例では八枚)並べた構造を有し(ジャックコネクタスライス10SLのそれぞれは、同じ機能を有する交換可能なモジュール構造として形成される。)、図2で示されるように、ジャックコネクタスライス10SLのそれぞれに含まれる、ハンダ又は導電性接着剤を用いて接合されるリード部18を通じてバックプレーンボード(図示せず。)に接続される。
また、図1で示されるように、システムボード側プラグコネクタ20は、プラグコネクタスライス20SLをZ軸方向に複数枚(本実施例では八枚)並べた構造を有し(プラグコネクタスライス20SLのそれぞれは、同じ機能を有する交換可能なモジュール構造として形成される。)、バックプレーンボード側ジャックコネクタ10と同様、図3で示されるように、プラグコネクタスライス20SLのそれぞれにおけるブレード20Bに対しハンダ又は導電性接着剤を用いて接合されるリード部28を通じてシステムボード(図示せず。)に接続される。
図5は、コネクタ構造100の組立斜視図であり、システムボード側プラグコネクタ20がバックプレーンボード側ジャックコネクタ10に挿入され組み合わされた状態を示す。また、図6は、図5のコネクタ構造100から斜線部分を切り出したコネクタスライス100SLを示す斜視図であり、コネクタスライス100SLは、ちょうどジャックコネクタスライス10SLとプラグコネクタスライス20SLとを組み合わせたものである。
また、図7は、図2の破線で示す矩形領域R1の方向を変えて拡大した斜視図であり、図8は、図4の破線で示す矩形領域R2の方向を変えて拡大した斜視図である。更に、図9は、図6の破線で示す矩形領域R3の方向を変えて拡大した斜視図であり、図10は、図9に対応する裏面斜視図である。
図7で示されるように、ジャックコネクタスライス10SLは、Y軸方向に延びる絶縁体基板11と、その絶縁体基板11に取り付けられてX軸方向に延びる、先端が二股に分かれた、板バネ構造を有する複数のコンタクトピン群12とを有する。
コンタクトピン群12は、グランドコンタクトピン12G(12G1〜12G3)(グランドコンタクトピンは、グランドコンタクトピン12G1〜12G3を含めて集合的に「12G」で表される。後述の信号コンタクトピン12S、グランドコンタクトパッドパッド22G、信号コンタクトパッド22S、配線部23S等についても同様である。)、及び信号コンタクトピン12S(12S1〜12S4)を含み、Y軸方向に間隔を空けて配置され、また、二つのグランドコンタクトピンの間に一対の信号コンタクトピンを挟むといった態様で配置され、例えば、二つのグランドコンタクトピン12G1、12G2の間に一対の信号コンタクトピン12S1、12S2を配置し、同様に、二つのグランドコンタクトピン12G2、12G3の間に一対の信号コンタクトピン12S3、12S4を配置する。
また、グランドコンタクトピン12Gのそれぞれは、絶縁体基板11に隣接してY軸方向に延びるコンタクトピン基部12Bと一体化されるが、信号コンタクトピン12Sのそれぞれは、コンタクトピン基部12Bから僅かに間隔を空けられそれぞれ独立して配置される。なお、コンタクトピン基部12Bは、積層されるコネクタスライス100SL(ジャックコネクタスライス10SL)間のクロストークを低減させることができる。
また、図8で示されるように、プラグコネクタスライス20SLは、グランド層24a、24bを含む絶縁体基板21と、絶縁体基板21の表面に形成されたコンタクトパッド群22とを有する。なお、絶縁体基板21は、例えば、インサート成形によってグランド層24a、24bに接着される。
コンタクトパッド群22は、グランドコンタクトパッド22G(22G1〜22G3)、及び信号コンタクトパッド22S(22S1〜22S4)を含み、ジャックコネクタスライス10SLのコンタクトピン群12のそれぞれと対応するようにY軸方向に間隔を空けて配置され、二つのグランドコンタクトパッドの間に一対の信号コンタクトパッドを挟むといった態様で配置され、例えば、二つのグランドコンタクトパッド22G1、22G2の間に一対の信号コンタクトパッド22S1、22S2を配置し、同様に、二つのグランドコンタクトパッド22G2、22G3の間に一対の信号コンタクトパッド22S3、22S4を配置する。
また、グランドコンタクトパッド22Gのそれぞれは、X軸方向の幅が信号コンタクトパッド22Sのそれぞれの幅より大きく、その端部が、信号コンタクトパッド22Sのそれぞれの端部よりも、プラグコネクタスライス20SLの縁部に近接するように絶縁体基板21上に配置される。ジャックコネクタ10とプラグコネクタ20とを組み合わせる際に、ジャックコネクタスライス10SLのコンタクトピン群12におけるグランドコンタクトピン12Gが、信号コンタクトピン12Sより先に、プラグコネクタスライス20SLのコンタクトパッド群22におけるグランドコンタクトパッド22Gに接触できるようにするためである。
また、信号コンタクトパッド22Sのそれぞれは、プラグコネクタスライス20SLの縁部とは反対の方向に延びる配線部23S(23S1〜23S4)に接続され、信号コンタクトパッド22Sと配線部23Sとで信号伝送路を形成する。また、配線部23Sのそれぞれの幅は、信号コンタクトパッド22Sのそれぞれの幅よりも狭いものとなっている。配線の高密度化が図れるようにするためである。
なお、本実施例におけるグランドコンタクトパッド22GのY軸方向の幅は、コンタクトピン群12のそれぞれにおけるY軸方向の幅が同じであるため、信号コンタクトパッド22SのY軸方向の幅と同じであるが、グランドコンタクトパッド22GのY軸方向の幅と信号コンタクトパッド22SのY軸方向の幅とが異なるよう(グランドコンタクトピン12GのY軸方向の幅と信号コンタクトピン12SのY軸方向の幅とが異なるように)に形成されてもよい。
また、グランド層24a、24bはそれぞれ、XY平面に延びる層であり、グランド層24aは、XY平面に延び且つZ方向に厚みを有する絶縁体基板21の厚み方向の中間に配置され、グランド層24bは、絶縁体基板21の裏面(信号コンタクトパッド22Sが形成される面とは反対側の面)に配置される。
図9は、図6の破線で示す矩形領域R3の方向を変えて拡大した図であり、ジャックコネクタスライス10SLとプラグコネクタスライス20SLとの組み合わせ状態を示す正面斜視図である。また、図10は、図9の組み合わせ状態を反対側から見た裏面斜視図である。
図10で示されるように、ジャックコネクタスライス10SLの絶縁体基板11は、その裏面にパターン群13を有する。パターン群13は、グランドパターン13G(13G1〜13G3)、及び信号パターン13S(13S1〜13S4)を含み、絶縁体基板11の表面にあるコンタクトピン群12のそれぞれと接続されるようにY軸方向に間隔を空けて配置され、二つのグランドパターンの間に一対の信号パターンを挟むといった態様で配置され、例えば、二つのグランドパターン13G1、13G2の間に一対の信号パターン13S1、13S2を配置し、同様に、二つのグランドパターン13G2、13G3の間に一対の信号パターン13S3、13S4を配置する。
図11は、図9のXI−XI線断面図であり、ジャックコネクタスライス10SLにおける信号コンタクトピン12Sとプラグコネクタスライス20SLにおける信号コンタクトパッド22Sとの接続状態を示す。また、図11の破線双方向矢印は、ジャックコネクタスライス10SLにおける信号パターン13S及び信号コンタクトピン12S、並びにプラグコネクタスライス20SLにおける信号コンタクトパッド22S及び配線部23Sを介して双方向に流れる信号を表し、距離Hは、プラグコネクタスライス20SLの厚み方向における、信号コンタクトパッド22Sと最寄りのグランド層(グランド層24b)との間の間隔を表し、距離Hは、プラグコネクタスライス20SLの厚み方向における、配線部23Sと最寄りのグランド層(グランド層24a)との間の間隔を表す。
また、図12は、図9のXII−XII線断面図であり、ジャックコネクタスライス10SLにおけるグランドコンタクトピン12Gとプラグコネクタスライス20SLにおけるグランドコンタクトパッド22Gとの接続を示す。また、グランドコンタクトパッド22Gは、ビアホール25を通じてグランド層24a、24bに接続され、プラグコネクタスライス20SLの厚み方向における、グランドコンタクトパッド22Gと最寄りのグランド層(グランド層24a)との間の間隔は、プラグコネクタスライス20SLの厚み方向における、配線部23Sと最寄りのグランド層(グランド層24a)との間の間隔と同じHである。
図13は、プラグコネクタスライス20SLの各層の平面図を示し、図13(A)は、図11及び図12のL1−L1線で表される面(絶縁体基板21の表面)をコンタクトピン群12側から見た図であり、図13(B)は、L2−L2線で表される面(グランド層24aの断面)をコンタクトピン群12側から見た図であり、図13(C)は、L3−L3線で表される面(グランド層24bの断面)をコンタクトピン群12側から見た図である。
図13(A)において、距離Dは、一対の信号コンタクトパッド間の間隔を表し、距離Dは、その一対の信号コンタクトパッドに対応する一対の配線部間の間隔を表し、距離Wは、信号コンタクトパッド22SのそれぞれのY軸方向の幅を表し、距離Wは、配線部23SのそれぞれのY軸方向の幅を表す。
図13(B)において、開口部群26は、絶縁体基板21の表面に形成された信号コンタクトパッド22Sの位置に対応する、グランド層24aに形成されたグランド層24aを貫通する開口であり、グランド層24aが絶縁体基板21の厚み方向における信号コンタクトパッド22Sに対する最寄りのグランド層とならないようにするための開口であって、この構成により、図13(C)に示すグランド層24bが絶縁体基板21の厚み方向における信号コンタクトパッド22Sに対する最寄りのグランド層となる。なお、絶縁体基板21の表面に形成された配線部23Sの位置に対応する開口部がグランド層24aに存在しないため、絶縁体基板21の厚み方向における配線部23Sに対する最寄りのグランド層は、図13(B)に示すグランド層24aのままである。
ここで、信号コンタクトパッド22S及び配線部23Sの厚みを共にtとし、絶縁体基板21の誘電率をεとすると、信号コンタクトパッド22Sのそれぞれとグランド層24bとの間の二次元断面インピーダンスZは、
で表され、一対の信号コンタクトパッドとグランド層24bとの間の差動インピーダンスZは、
で表される。
同様に、配線部23Sのそれぞれとグランド層24aとの間の二次元断面インピーダンスZは、
で表され、その一対の信号コンタクトパッドに対応する一対の配線部とグランド層24aとの間の差動インピーダンスZは、
で表される。
このように、信号コンタクトパッド22S又は配線部23Sのそれぞれとグランド層(24b又は24a)との間の二次元断面インピーダンス(Z、Z)は、プラグコネクタスライス20SLの厚み方向における、信号コンタクトパッド22S又は配線部23Sのそれぞれと最寄りのグランド層(24b又は24a)との間の間隔(H又はH)の増大と共に増大し、信号コンタクトパッド22S又は配線部23Sのそれぞれの幅(W又はW)の増大と共に減少する。
また、一対の信号コンタクトパッド又は一対の配線部とグランド層(24b又は24a)との間の差動インピーダンス(Z、Z)は、上述の傾向に加え、一対の信号コンタクトパッド間の間隔D、又は、一対の配線部間の間隔Dの増大と共に減少する。
以上の傾向を踏まえ、コネクタ構造100において、距離H、H、D、D、W、W、及び厚みtは、一対の信号コンタクトパッドとグランド層24bとの間の差動インピーダンスZが、その一対の信号コンタクトパッドに対応する一対の配線部とグランド層24aとの間の差動インピーダンスZと等しくなるように設定される。
以上の構成により、コネクタ構造100は、信号コンタクトパッド22Sの幅Wを配線部23Sの幅Wよりも大きくすることによりジャックコネクタスライス10SLにおける信号コンタクトピン12Sとプラグコネクタスライス20SLにおける信号コンタクトパッド22Sとの間の接触面積を増大させて両者の機械的接続をより確実なものとしながら、信号コンタクトパッド22Sと最寄りのグランド層24bとの間の間隔Hを配線部23Sと最寄りのグランド層24aとの間の間隔Hよりも大きくすることにより、配線部23Sから信号コンタクトパッド22Sへの幅の変動(増大)による二次元断面インピーダンスの変動(低下)を相殺することができる。
また、コネクタ構造100は、信号コンタクトパッド22Sから配線部23Sへの幅の変動(減少)による二次元断面インピーダンスの変動(増大)を抑えながら、配線部23Sの幅Wを信号コンタクトパッド22Sの幅Wよりも小さくすることにより配線部23Sの高密度化を図ることができる。
また、コネクタ構造100は、一対の信号コンタクトパッドとグランド層24bとの間の差動インピーダンスZと、その一対の信号コンタクトパッドに対応する一対の配線部とグランド層24aとの間の差動インピーダンスZとの間の急激な変化を抑制するので、図14の実線カーブで示されるように、所定の高速パルス(tr=50[ps]、20−80%)が入力された場合の時間に対する特性インピーダンスの変動を、開口部群26を持たないコネクタ構造(信号コンタクトパッド22S及び配線部23Sに対する最寄りのグランド層が何れもグランド層24aとなる場合であり、時間に対する特性インピーダンスの推移が図14の破線カーブで表される。)に比べ、小さくすることができる。
また、コネクタ構造100は、図15の実線カーブで示されるように、パルス周波数に対するその挿入損失の落ち込みのピークを、開口部群26を持たないコネクタ構造(信号コンタクトパッド22S及び配線部23Sに対する最寄りのグランド層が何れもグランド層24aとなる場合であり、パルス周波数に対する挿入損失の推移が図15の破線カーブで表される。)に比べ、高周波数側へ移動させることができる。
図16〜図18は、本発明に係るコネクタ構造の別の実施例を示す図であり、それぞれ図11〜図13に対応し、二層のグランド層24a、24bの代わりに屈曲部を含む一層のグランド層24cを有し、そのグランド層24cにおける信号コンタクトパッド22Sに対応する部分が信号コンタクトピン12Sから遠ざかるように屈曲して形成され、信号コンタクトパッド22Sとグランド層24cとの間の間隔をその部分だけ増大させるようにしている点でコネクタ構造100と相違するが、その他の点で共通する。なお、図18(C)は、図13(C)とは異なり、図11及び図12のL3−L3線で表される面(絶縁体基板21の裏面)をコンタクトピン群12が存在する側とは反対の側から見た図である。
この構成により、プラグコネクタスライス20SLは、材料の面から見てより効率的に形成され得ることとなる。
図19は、コネクタ構造100におけるプラグコネクタスライス20SLのグランド層24aに形成される開口部26の他の実施例を示す図であり、図19(A)は、開口部26の一つが、図中の破線で示される、絶縁体基板21の表面に形成される一対の信号コンタクトパッドの双方を含む大きさであることを示し、図19(B)は、開口部26の一つが、図中の破線で示される、絶縁体基板21の表面に形成される一対の信号コンタクトパッドの双方を含み、更に、グランド層24aの縁部に向かって拡張された大きさであることを示し、図19(C)は、開口部26の一つが、図中の破線で示される、絶縁体基板21の表面に形成される一対の信号コンタクトパッドの双方を含み、グランド層24aの縁部に向かって拡張され、更に、同じく図中の破線で示される、絶縁体基板21の表面に形成されるグランドコンタクトパッドに向かって拡張された大きさであることを示す。
次に、図20を参照しながら、本発明の実施例に係るプラグコネクタスライス(ブレード)の製造方法について説明する。なお、図20(A)〜図20(D)のそれぞれは、図11に含まれるプラグコネクタスライス20SLの断面図に対応する図であり、コネクタ構造100におけるプラグコネクタスライス20SLの構成要素と同じ構成要素については、同じ参照符号を用いることとする。
最初に、図20(A)で示されるように、両面を導体層(24a及び24d、又は24b及び24e)で覆われた、二つの絶縁体基板21、21を準備する。なお、絶縁体基板21、21の厚みは、同じであってもよく、異なるものであってもよいが、絶縁体基板21、21の一方の厚みは、図11で示されるように、配線部23Sと導体層24a(グランド層24a)との間の間隔が距離Hとなるよう、距離Hに設定される。
次に、図20(B)で示されるように、破線領域Q1、Q2で表される、導体層24dにおける、信号コンタクトパッド22Sが形成される部分を除く部分と、破線領域Q3で表される、導体層24aにおける、導体層24dの信号コンタクトパッド22Sに対応する部分と、破線領域Q4で表される、導体層24eにおける、導体層24dの信号コンタクトパッド22Sに対応する部分とを、エッチング等により取り除く。
図20(C)は、図20(B)の破線領域Q1〜Q4が取り除かれた後の、二つの絶縁体基板21、21の状態を示し、一方の絶縁体基板21の表面に、信号コンタクトパッド22Sと配線部23Sとが形成された状態を示す。
最後に、図20(D)で示されるように、エッチング等により一部が取り除かれた導体層24eと、同じくエッチング等により一部が取り除かれた導体層24aとを対向させながら、絶縁体21aを用いて二つの絶縁体基板21、21を接合する。絶縁体21aは、図11で示されるように、信号コンタクトパッド22Sと導体層24b(グランド層24b)との間の間隔が距離Hとなるように、その厚みが決定される。なお、絶縁体21aは、絶縁体基板21、21と同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
以上の手順により、プラグコネクタスライスは、入手が容易な、両面に導体層を有する二つの絶縁体基板を用いて効率的に製造され得ることとなる。なお、プラグコネクタスライスは、接合手段として絶縁体を用いずに二つの絶縁体基板を貼り合わせて形成されてもよく、三つ以上の絶縁体基板を接合することによって形成されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例において、コネクタ構造100は、バックプレーンボード側ジャックコネクタ10とシステムボード側プラグコネクタとを接続するためのコネクタ構造として説明されたが、コネクタ構造100におけるプラグコネクタスライス20SLの構造及び製造方法は、図21で示されるようなエッジコネクタにおける、信号層、絶縁層、及びグランド層を含む多層構造のプリント基板50の構造及び製造方法に適用されてもよい。
なお、図21(A)は、エッジコネクタの分解斜視図を示し、図21(B)は、エッジコネクタの組立斜視図を示す。
また、コネクタ構造100は、差動伝送方式の高速伝送用コネクタ構造として説明されたが、シングルエンド方式のコネクタに適用されてもよい。この場合、距離H、H、W、W、及び厚みtは、信号コンタクトパッド22Sとグランド層24bとの間の二次元断面インピーダンスZが、その信号コンタクトパッド22Sに対応する配線部23Sとグランド層24aとの間の差動インピーダンスZと等しくなるように設定される。
また、コネクタ構造100は、ジャックコネクタスライス10SLにコンタクトピン構造を備え、プラグコネクタスライス20SLに、グランド層、絶縁層、及び信号層を含む多層構造を備えるが、ジャックコネクタスライス10SLに多層構造を備え、プラグコネクタスライス20SLにコンタクトピン構造を備えるようにしてもよい。
また、コネクタ構造100は、信号コンタクトパッド22Sから配線部23Sへの推移において信号線の幅を急激に変化させ、その幅の急激な変化に合わせてその信号線とグランド層との間の距離を距離Hから距離Hへ急激に変化させるが、その幅の変化が緩やかである場合には、その信号線とそのグランド層との間の距離を緩やかに、連続的又は断続的に変化させるようにしてもよい。
また、上述の実施例において、ジャックコネクタスライス10SL及びプラグコネクタスライス20SLは、リジッド基板を用いて構成されるが、フレキシブルプリント基板、又はリジッドフレキシブル基板を用いて構成されてもよい。
10 バックプレーンボード側ジャックコネクタ
10SL ジャックコネクタスライス
11 絶縁体基板
12 コンタクトピン群
12B コンタクトピン基部
13 パターン群
20 システムボード側プラグコネクタ
20B ブレード
20SL プラグコネクタスライス
21 絶縁体基板
22 コンタクトパッド群
23 配線部
24a〜24c グランド層
24d、24e 導体層
25 ビアホール
26 開口部群
100 コネクタ構造
100SL コネクタスライス

Claims (3)

  1. グランド層と絶縁層とを含み、該絶縁層の表面に信号伝送路が形成された平坦な第一コネクタ部材と、該第一コネクタ部材の表面にある該信号伝送路の端部と接触するコンタクトピンを含む第二コネクタ部材とを有するコネクタ構造であって、
    前記信号伝送路の端部の幅が前記信号伝送路の他の部分の幅と異なり、前記信号伝送路の幅が大きいほど、前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離が大きい、
    ことを特徴とするコネクタ構造。
  2. 前記信号伝送路の端部の幅は、前記信号伝送路の他の部分の幅より大きく、
    前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離のうち、前記信号伝送路の端部における距離は、前記信号伝送路の他の部分における距離よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ構造。
  3. グランド層と絶縁層とを含み、該絶縁層の表面に信号伝送路が形成された平坦な第一コネクタ部材と、該第一コネクタ部材の表面にある該信号伝送路の端部と接触するコンタクトピンを含む第二コネクタ部材とを有するコネクタ構造であり、前記信号伝送路の端部の幅が前記信号伝送路の他の部分の幅より大きく、前記第一コネクタ部材の厚み方向における、前記信号伝送路と前記グランド層との間の距離のうち、前記信号伝送路の端部における距離が前記信号伝送路の他の部分における距離よりも大きい、コネクタ構造における第一コネクタ部材の製造方法であって、
    両面に導体層を有する平坦な第一の絶縁体の一方の面において、前記信号伝送路に対応する部分を残して導体を取り除くステップと、
    前記第一の絶縁体の他方の面において、前記一方の面に形成された前記信号伝送路の端部に対応する部分の導体を取り除くステップと、
    両面に導体層を有する平坦な第二の絶縁体の一方の面において、前記第一の絶縁体の前記一方の面にある前記信号伝送路の端部に対応する部分の導体を取り除くステップと、
    前記第一の絶縁体の前記他方の面と、前記第二の絶縁体の前記一方の面とを対向させて前記第一の絶縁体と前記第二の絶縁体とを接合するステップと、を有する、
    ことを特徴とする第一コネクタ部材の製造方法。
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