JP2011154167A - レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のレンズ鏡筒は、光軸方向における被写体側先端部に配置されるとともに、光軸に対し垂直な方向に切った場合の所定断面が、円形状から該円の中心を通る直線を境界とした場合の一方側の一部領域および前記境界の他方側の一部領域を削除した形状のレンズL1と、前記レンズL1の被写体側を開閉するレンズバリア50と、前記レンズバリア50の開放状態において前記レンズバリア50の一部52が、前記所定断面における前記円形状から削除された領域に配置されるよう駆動するレンズバリア駆動部44,16,17と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図12
Description
図1は、撮影待機状態のカメラ1の縦断面を概念的に示す図である。図2は、レンズ鏡筒10が沈胴状態(レンズ鏡筒がカメラ本体に収納された状態、縮筒状態)にあるカメラ1の縦断面を概念的に示す図である。
また、以下の説明では、特に言及しない限り、撮影光学系における固定光学系の光軸OAと平行な方向の移動を「直進」、光軸OA周りの移動を「回転」と称する。撮影光学系の光軸OAと平行な方向を「前後」とし、被写体側を「前面側」、結像面(撮像面)側を「背面側」とそれぞれ称する。
レンズ鏡筒10は、不使用時にはボディ部2に没入し、使用時にはボディ部2から突出すると共に焦点距離を変化(ズーミング)させることのできる、いわゆる沈胴式のズームレンズである。つまり、レンズ鏡筒10は、電力供給が停止している非撮影状態においては図2に示すようにボディ部2の内部に収縮収容され、電力が供給されると図1に示すようにボディ部2の前面側に突出して撮影待機状態となる。本実施形態の構成では、撮影待機状態はズームにおける広角端に設定されている。
センサユニット3は、CCD等の撮像素子3Aを備えている。センサユニット3は、撮像素子3Aの撮像面がレンズ鏡筒10の光軸OAと直交する姿勢で、CCD台4に固定されている。撮像面は、所定縦横比の横長(Y軸方向の長さよりX軸方向の長さが長い)に設定されている。センサユニット3は、レンズ鏡筒10によって撮像素子3Aの撮像面に結像された画像を電気信号に変換して出力する。
固定筒11の内周面には、回転筒12を移動駆動する回転筒駆動ヘリコイド溝11Aと、直進筒13の移動を案内する直進溝11Bとが、形成されている。直進溝11Bと回転筒駆動ヘリコイド溝11Aは、たとえば、それぞれ周方向に3条ずつ形成されている。
直進溝11Bは、光軸OAと平行に(Z軸方向に)延設されている。直進溝11Bは、光軸OAと平行に形成されている。この直進溝11Bには、後述する直進筒13における直進案内突起13Cが、摺動移動可能に嵌合している。
回転筒12は、固定筒11の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成されている。
回転筒12の外周には、回転筒駆動ヘリコイド溝11Aに摺動移動可能に嵌合する駆動ピン12Aが突設されている。
回転筒12の背面側端部の外周には、駆動入力ギア12Bが形成されており、この駆動入力ギア12Bは、図示しない沈胴・ズーム駆動モータと連繋している。これにより、回転筒12は、沈胴・ズーム駆動モータによって回転駆動されるようになっている。
直進連動溝12Cは、光軸OAと平行に形成されている。直進連動溝12Cは、周方向に所定間隔で、例えば3条形成されている。直進連動溝12Cには、後述するカム筒17に植設されたフォロアピン17Aが摺動移動可能に嵌合している。
上記のように構成された回転筒12は、図示しない沈胴・ズーム駆動モータによって回転駆動されると、その駆動ピン12Aが嵌合する固定筒11の回転筒駆動ヘリコイド溝11Aによって直進操作される。つまり、回転筒12は、回転しつつ直進移動するようになっている。
直進筒13は、回転筒12の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成され、回転筒12に対して相対回転可能且つ直進方向には相対移動不能に構成されている。
直進筒13の内周には、直進溝13Aが光軸OAと平行に形成されている。この直進溝13Aには、後述する1群直進筒14の外周に突設された直進ガイド14Aが摺動移動可能に嵌合している。
さらに、直進筒13の背面側の端部には、直進案内突起13Cが外周側に突設されている。直進案内突起13Cは、固定筒11の直進溝11Bに摺動移動可能に嵌合している。
上記のように構成された直進筒13は、その直進案内突起13Cが固定筒11の直進溝11B嵌合しているため、回転筒12が回転しつつ直進移動するのに伴って、回転することなく回転筒12と共に直進移動する。
1群直進筒14は、直進筒13の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成されている。
1群直進筒14の外周には、直進ガイド14Aが形成されている。直進ガイド14Aは、直進筒13の直進溝13Aに摺動移動可能に嵌合している。
また、1群直進筒14は、その背面側の端部において、後述するカム筒17と、光軸方向には移動不能且つ相対回転は可能に係合している。
上記のように構成された1群直進筒14は、後述するカム筒17に対して相対回転可能且つ光軸方向には移動不能に設けられており、その直進ガイド14Aが直進筒13の直進溝13Aに嵌合しているため、回転することなくカム筒17と共に直進移動する。
バリア筒15は、1群直進筒14の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成されている。バリア筒15は、前述したように、開閉するバリア羽根を備えたバリア機構40を構成している。
バリア筒15の内周には、レンズ案内溝15Bが光軸OAと平行に形成されている。このレンズ案内溝15Bには、後述する1群レンズ室16の外周に形成されたガイド突条16Bが摺動移動可能に嵌合している。
なお、このバリア筒15を含むバリア機構40については、後に詳述する。
1群レンズ室16は、バリア筒15の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成されている。1群レンズ室16は、その前面側の内周側に突設された支持部16Aによって第1レンズ群L1を支持している。
1群レンズ室16の内周には、カムフォロア16Cが突設されている。このカムフォロア16Cは、後述するカム筒17の外周に形成されたレンズ室駆動カム溝17Cに摺動移動可能に嵌合している。
カム筒17は、1群レンズ室16の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成されている。
カム筒17の背面側端部近傍の外周には、フォロアピン17Aが突設されている。フォロアピン17Aは、直進筒13のカム孔13Bに摺動移動可能に嵌合してこれを貫通し、その先端が回転筒12の直進連動溝12Cに摺動移動可能に嵌合している。
レンズ室駆動カム溝17Cには、1群レンズ室16のカムフォロア16Cが摺動移動可能に嵌合している。カムフォロア16Cは、図3(b)に示す沈胴状態から図3(a)に示す撮影待機状態との間では沈胴基部17Caから沈胴伸長操作部17Cbを移動し、撮影待機状態では待機基部17Ccに位置する。さらに撮影待機状態より先のズーミングの際には、カムフォロア16Cは、ズーミング操作部17Cdを移動するように設定されている。
また、カム筒17の前面側所定位置には、後述するバリア機構40におけるバリア羽根50を開閉駆動操作するバリア操作突起17Eが突設されている(図4参照)。
第2レンズ枠18は、カム筒17の内周に摺動移動可能に嵌合する円筒状であって、光軸OA方向に所定長さに形成され、その内周に、第2レンズ群L2を保持している。
第2レンズ枠18の外周には、第2レンズ枠カムフォロア18Aが突設されている。この第2レンズ枠カムフォロア18Aは、カム筒17の第2レンズ枠駆動カム溝17Dに摺動移動可能に嵌合している。
また、第2レンズ枠18の外周には、直進案内溝18Bが形成されている。この直進案内溝18Bには、次に述べる直進キー19のキー部19Bが摺動移動可能に嵌合している。
図2に示す沈胴状態では、回転筒12(直進筒13)と1群直進筒14の前面は一致した状態で固定筒11の前面から所定量突出する。また、バリア機構40の前面も、これらと略一致し、バリア羽根50は閉鎖状態となる。
図4は、バリア機構40の分解斜視図である。図5は、バリア枠41とバリア羽根50の分解図である。図6は外羽根51と、内羽根52を結像面側から見た斜視図であり、図7は外羽根51と、内羽根52を被写体側から見た図である。図8は、図4のA−A矢視に相当するバリア羽根50が開放状態の断面図である。図9は、図4のB−B矢視に相当するバリア羽根50が開放状態の断面図である。図10は、図9と対応するバリア羽根50が閉鎖状態の図である。図11は、図4のC−C矢視に相当する連動板44とバリア羽根50とが組み合わされた状態の図であって、(a)はバリア羽根50が開放状態を、(b)はバリア羽根50が閉鎖状態を、それぞれ示す。図12は、図1のD部拡大図である。
バリア筒15の内周側には、前述したように、1群レンズ室16が配置され、1群レンズ室16の内周側にカム筒17が配置されている。
また、カム筒17の前面側所定位置には、前述したように、バリア操作突起17Eが突設されている。
これにより、外羽根51と内羽根52とが重なって、開口部41Bの開口縁とバリア枠41の外周面との間に収容された開状態となる。
図1に示すバリア機構40のバリア羽根50が開放状態となる撮影待機状態では、前述したように、バリア羽根50は、外上羽根51Uと内上羽根52Uとが重なって、第1レンズ群L1の前面形状と対応する樽方の開口部41Bの上側(Y軸プラス側)の開口縁とバリア枠41の外周面との間に収容される。また、外下羽根51Lと内下羽根52Lとが重なって、開口部41Bの下側(Y軸マイナス側)の開口縁とバリア枠41の外周面との間に収容される。これにより、レンズ鏡筒10の外径を大径化することなくバリア羽根50を合理的に収容することができる。
(1)レンズ鏡筒10において最も前面側に位置する第1レンズ群L1の前面部は、センサユニット3の撮像素子3Aにおける所定縦横比で横長の撮像面と対応して、上下方向に所定間隔でカットされて樽形に形成されている。そして、バリア羽根50は、その第1レンズ群L1のカットされた上下の部分に収容されるように構成されている。これにより、レンズ鏡筒10の外径を大径化することなくバリア羽根50を合理的に収容することができ、レンズ鏡筒10を小型で低コストに構成することができる。
以上、説明した実施形態に限定されることなく、以下に示すような種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態では、レンズ鏡筒10において最も前面側に位置する第1レンズ群L1の前面は、撮影待機時においてバリア羽根50を構成する内羽根52より前面側で外羽根51より背面側に位置する。しかし、この状態は、撮影待機時に限るものではなく、第1レンズ群L1が最も突出する際にこのような状態になる設定とすれば良い。また、第1レンズ群L1の前面が外羽根51より前面側に突出する構成としても良い。
(2)沈胴およびズーム機構は、上記実施形態において説明した構成に限らず、適宜変更可能なである。
Claims (6)
- 光軸方向における被写体側先端部に配置されるとともに、光軸に対し垂直な方向に切った場合の所定断面が、円形状から該円の中心を通る直線を境界とした場合の一方側の一部領域および前記境界の他方側の一部領域を削除した形状のレンズと、
前記レンズの被写体側を開閉するレンズバリアと、
前記レンズバリアの開放状態において前記レンズバリアの一部が、前記所定断面における前記円形状から削除された領域に配置されるよう駆動するレンズバリア駆動部と、
を備えることを特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項1に記載のレンズ鏡筒であって、
前記所定断面における前記円形状から削除された領域は、前記レンズにおける前記撮像部に集光される被写体光が通過する有効光路の外側であること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項2に記載のレンズ鏡筒であって、
前記撮像部は縦横比の異なる長方形であり、
前記所定断面における前記円形状から削除された領域は、前記撮像部の短手方向の両側となる領域であること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒であって、
前記レンズバリアは、2組のバリア羽根を有し、
前記2組のバリア羽根は、レンズバリア駆動部の駆動により、
前記閉鎖状態においては、前記レンズの被写体側を覆うようにして伸展し、前記開放状態においては、前記光軸を中心とした対称位置のそれぞれに重なるようにして収納されて前記レンズの被写体側を開放し、
該開放状態において、それぞれの組のバリア羽根のうちの像側に配置されるバリア羽根は、前記所定断面における前記円形状から削除された領域を含む位置に配置され、
前記それぞれの組のバリア羽根のうちの被写体側に配置されるバリア羽根の一部は、前記所定断面における前記円形状から削除された領域よりも前記光軸方向の被写体側であり、前記レンズを光軸に対し垂直な方向に切った場合の断面が円形状となる平面に配置されて、前記レンズの被写体側面の外縁部を覆うこと、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項4に記載のレンズ鏡筒であって、
前記バリア羽根の前記被写体側面の前記外縁部を覆うように配置される前記一部は、前記レンズの前記被写体側の曲面に対応する傾斜形状であること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備えるカメラ。
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