JP2011152914A - 動力出力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジントルクとモータトルクの合成トルクを駆動軸に伝達可能な動力出力装置を提供する。
【解決手段】エンジン6とモータ7とを駆動源とする車両に用いられ、エンジン6のクランク軸6a及びモータ7からの機械的動力を、モータ7と連結された第1入力軸で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、第1入力軸と駆動輪DWとを連結させることが可能な第1変速機構と、エンジン6のクランク軸6aからの機械的動力を第2入力軸で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、第2入力軸と駆動輪DWとを連結させることが可能な第2変速機構と、エンジン6のクランク軸6aと第1入力軸とを連結させることが可能な第1クラッチ41と、エンジン6のクランク軸6aと第2入力軸とを連結させることが可能な第2クラッチ42と、を備える動力出力装置であって、第1クラッチ41と第2クラッチ42をすべらせながら接続して駆動輪DWに伝達されるトルクを調整しながら走行可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力出力装置に関し、特にハイブリッド車両の動力出力装置に関する。
従来、例えば、エンジンと、モータと、サンギヤとリングギヤとこれらサンギヤとリングギヤに噛合された複数のプラネタリギヤと、複数のプラネタリギヤを支持するキャリアからなる遊星歯車機構と、を備えたハイブリッド車両の動力出力装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図41に示すように、上記特許文献1に記載の動力出力装置100は、遊星歯車機構101のサンギヤ102にジェネレータとしての第1モータ104を連結し、キャリア105にエンジン106を連結し、リングギヤ107に駆動軸108を連結している。これにより、エンジン106のトルクは遊星歯車機構101によりリングギヤ107とサンギヤ102に分割され、リングギヤ107に分割された分割トルクが駆動軸108に伝達される。なお、上記特許文献1に記載の動力出力装置100においては、エンジン106のトルクが駆動軸108へ分割されて伝達されるため、駆動軸108へのトルクを補う第2モータ109がリングギヤ107に連結されている。
特開2007−290677号公報
しかしながらこの上記特許文献1に記載の動力出力装置100においては、キャリア105にエンジン106が連結された動力分割方式を採用するため、エンジントルクは必ず分割され、エンジントルクと同等のトルクを駆動軸108に伝達する場合には、第2モータ109からモータトルクを補う必要があり、構造が複雑かつ高価となり車両への搭載が難しくなるという問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、エンジントルクとモータトルクの合成トルクを駆動軸に伝達可能な動力出力装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
内燃機関(例えば、後述の実施形態のエンジン6)と電動機(例えば、後述の実施形態のモータ7)とを駆動源とする車両に用いられ、
前記内燃機関のクランク軸及び前記電動機からの機械的動力を、前記モータと連結された第1入力軸(例えば、後述の実施形態の第1主軸11)で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第1入力軸と駆動輪(例えば、後述の実施形態の駆動輪DW)とを連結させることが可能な第1変速機構と、
前記内燃機関のクランク軸からの機械的動力を第2入力軸(例えば、後述の実施形態の第2中間軸16)で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第2入力軸と前記駆動輪とを連結させることが可能な第2変速機構と、
前記内燃機関のクランク軸と前記第1入力軸とを連結させることが可能な第1断接手段(例えば、後述の実施形態の第1クラッチ41)と、
前記内燃機関のクランク軸と前記第2入力軸とを連結させることが可能な第2断接手段(例えば、後述の実施形態の第2クラッチ42)と、を備え、
前記第1断接手段と前記第2断接手段をすべらせながら接続して前記駆動輪に伝達されるトルクを調整しながら走行可能であることを特徴とする動力出力装置。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、
前記内燃機関と前記電動機を共に駆動源として走行している状態から前記電動機を駆動源とするEV走行に移行する際、前記第2変速機構の複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第2入力軸と前記駆動輪とを連結させ、前記第2断接手段をすべらせながら接続して走行することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の動力出力装置の制御方法であって、
前記内燃機関の適正駆動領域で前記内燃機関を駆動し、
前記電動機の定格出力を超えるか否かを判断し、
前記電動機の定格出力を超える場合には、前記電動機の定格出力で駆動するとともに前記内燃機関の回転数を制御し、前記電動機の定格出力を超えない場合には、前記電動機の最高回転数を超えるか否かを判断し、
前記電動機の最高回転数を越えない場合には、前記内燃機関を適正駆動領域で駆動したまま前記電動機を駆動し、前記電動機の最高回転数を超える場合には、前記電動機の最高回転数で駆動するとともに前記内燃機関の回転数を制御することを特徴とする。
本発明の動力出力装置によれば、内燃機関の動力と電動機の動力を合成して駆動軸に伝達することができる。また、第1断接手段と第2断接手段をすべらせながら接続する、いわゆる半クラッチ状態に駆動輪にトルクを伝達させることで、電動機の状態によらず適切なトルクを駆動輪に伝達させることができる。
本発明の第1実施形態に係る動力出力装置を概略的に示す図であり、図2のI−I線矢視図である。 図1の動力出力装置の伝達機構の関係を示す説明図である。 Lowモードの停車時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 Lowモードの加速時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 Lowモードの加速パターンを示す図であり、(a)はモータの回転数を固定した場合の速度線図であり、(b)はエンジンの回転数を固定した場合の速度線図である。 Lowモードの加速時の制御フローを示すフローチャートである。 (a)はLow Pre2モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図であり、(b)は2ndモードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 2nd走行第1モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 2nd走行第1モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 2nd走行第2モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 2nd走行第2モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 (a)は2nd Pre3モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図であり、(b)は3rd Post2モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 3rd走行第1モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 3rd走行第1モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 モータ走行第1モードにおける図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 モータ走行第1始動モードにおける図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 モータ走行第2始動モードにおける図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 停止中のエンジン始動時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 停止中の充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 第1実施形態の動力出力装置の車両状態とクラッチ、変速用シフター、モータ、エンジンの状態をまとめた図である。 本発明の第2実施形態に係る動力出力装置を概略的に示す図であり、図22のXXI−XXI線矢視図である。 図21の動力出力装置の伝達機構の関係を示す説明図である。 2nd走行第3モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 2nd走行第3モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 (a)は3rd Pre4モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図であり、(b)は4th Post3モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第1モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第1モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第2モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第2モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第3モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 4th走行第3モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 (a)は4th Pre5モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図であり、(b)は5th Post4モードにおける動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 5th走行第1モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 5th走行第1モードの充電時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 モータ走行第2モードにおける図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 後進走行第1モードのアシスト時における図であり、(a)は速度線図であり、(b)は動力出力装置のトルクの伝達状況を示す図である。 第2実施形態の動力出力装置の車両状態とクラッチ、変速用シフター、モータ、エンジンの状態をまとめた図である。 本発明の第3実施形態に係る動力出力装置を概略的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る動力出力装置を概略的に示す図である。 本発明の第5実施形態に係る動力出力装置を概略的に示す図である。 特許文献1に記載の動力出力装置の概略的に示す図である。
本発明の各実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る動力出力装置1を概略的に示している。この動力出力装置1は、車両(図示せず)の駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWを駆動するためのものであり、駆動源である内燃機関(以下「エンジン」という)6と、電動機(以下「モータ」という)7と、動力を駆動軸9,9に取り付けられた駆動輪DW,DWに伝達するための変速機20、動力合成機構30、差動ギヤ機構8と、を備えている。なお、以下の説明において、動力とは、トルクに回転数を乗じたもの、即ち「動力(出力)=トルク×回転数」である。
エンジン6は、例えばガソリンエンジンであり、このエンジン6のクランク軸6aには、第1クラッチ41(第1断接手段)と第2クラッチ(第2断接手段)が設けられている。
モータ7は、3相ブラシレスDCモータであり3n個の電機子71aで構成されたステータ71と、このステータ71に対向するように配置されたロータ72とを有している。各電機子71aは、鉄芯71bと、この鉄芯71bに巻き回されたコイル71cで構成されており、不図示のケーシングに固定され、回転軸を中心に周方向にほぼ等間隔で並んでいる。3n個のコイル71cは、n組のU相、V相、W相の3相コイルを構成している。
ロータ72は、回転軸を中心にほぼ等間隔で並んだn個の永久磁石72aを有しており、隣り合う各2つの永久磁石72aの極性は、互いに異なっている。各永久磁石72aを固定する固定部72bは、軟磁性体(例えば鉄)で構成されたリング形状を有し、後述する動力合成機構30のリングギヤ35の外周側に取り付けられている。この構成により、ロータ72は、リングギヤ35と一体に回転する。
動力合成機構30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構31により構成されている。具体的には、サンギヤ32(第1要素、第3要素)と、このサンギヤ32と同軸上に配置され、かつ、このサンギヤ32の周囲を取り囲むように配置されたリングギヤ35(第3要素、第1要素)と、サンギヤ32とリングギヤ35に噛合されたプラネタリギヤ34と、このプラネタリギヤ34を自転可能、かつ、公転可能に支持するキャリア36(第2要素)とを有している。このようにして、サンギヤ32とリングギヤ35とキャリア36が、相互に差動回転自在に構成されている。
遊星歯車機構31においては、サンギヤ32とリングギヤ35は互いに反対方向の反力を受けるため、エンジン6が駆動側となるときにはモータ7はエンジン6の回転方向とは反対側にモータ7を回転するように反力が作用し、モータ7が駆動側となるときにはエンジン6はモータ7の回転方向と反対側に回転するように反力が作用する。また、エンジン6とモータ7を共に駆動するときには、リングギヤ35から伝達される動力とサンギヤ32から伝達される動力とがキャリア36を介して合成される。
変速機20は、少なくとも2以上の変速機構と、前述した第1クラッチ41と第2クラッチ42を介してエンジン6にそれぞれ連結される2つの変速軸を備えた、いわゆるツインクラッチ式変速機である。なお、本実施形態の動力出力装置1は第2速用変速ギヤ対22と第2速用変速ギヤ対22より減速比の小さい第3速用変速ギヤ対23の2つの変速機構を備えた2段変速機である。
より具体的に、変速機20は、エンジン6のクランク軸6aと同軸(回転軸線A1)上に配置された第1主軸11(第1変速軸)と、第2主軸12と、連結軸13と、回転軸線A1と平行に配置された回転軸線B1を中心として回転自在なカウンタ軸14と、回転軸線A1と平行に配置された回転軸線C1を中心として回転自在な第1中間軸15(中間軸)と、回転軸線A1と平行に配置された回転軸線D1を中心として回転自在な第2中間軸16(第2変速軸)と、を備えている。
第1主軸11には、エンジン6側に第1クラッチ41が設けられ、エンジン6側とは反対側に遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられ、第1クラッチ41によりクランク軸6aからサンギヤ32への動力伝達が断接可能に構成されている。
第2主軸12は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11のエンジン6側の周囲を覆うように相対回転自在に配置され、不図示のケースシングに固定された軸受12aに支持されている。また、第2主軸12には、エンジン6側に第2クラッチ42が設けられ、エンジン6側とは反対側にアイドル駆動ギヤ27aが取り付けられ、第2クラッチ42によりクランク軸6aからアイドル駆動ギヤ27aへの動力伝達が断接可能に構成されている。
連結軸13は、第1主軸11より短く中空に構成されており、第1主軸11のエンジン6側とは反対側の周囲を覆うように相対回転自在に配置され、不図示のケーシングに固定された軸受13aに支持されている。また、連結軸13には、エンジン6側に第3速用駆動ギヤ23aが取り付けられ、軸受13aを挟んでエンジン6側とは反対側に遊星歯車機構31のキャリア36が取り付けられている。従って、プラネタリギヤ34の公転により連結軸13に取り付けられたキャリア36と第3速用駆動ギヤ23aが一体に回転するように構成されている。
さらに、第1主軸11には、第1主軸11と連結軸13に取り付けられた第3速用駆動ギヤ23aとを連結又は開放する第1変速用シフター51が設けられており、第1変速用シフター51が第3速用接続位置でインギヤするときには、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aが連結して一体に回転し、第1変速用シフター51がニュートラル位置にあるときには、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aが開放され相対回転する。なお、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aが一体に回転するとき、第1主軸11に取り付けられたサンギヤ32と第3速用駆動ギヤ23aに連結軸13で連結されたキャリア36が一体に回転するとともに、リングギヤ35も一体に回転し、遊星歯車機構31がロックして一体となる。
カウンタ軸14は、両端部を不図示のケーシングに固定された軸受14a,14bにより回転自在に支持され、カウンタ軸14には連結軸13に取り付けられた第3速用駆動ギヤ23aと噛合する第1共用従動ギヤ23bと、パーキングロック機構(不図示)を構成するパーキングギヤ29と、差動ギヤ機構8と噛合するファイナルギヤ26aとが取り付けられている。このファイナルギヤ26aは、差動ギヤ機構8に連結され、差動ギヤ機構8は、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに連結されている。従って、第1共用従動ギヤ23bに伝達された動力はファイナルギヤ26aから駆動軸9,9へと出力され、動力出力装置1においてカウンタ軸14が出力軸として構成されている。なお、第1共用従動ギヤ23bは第3速用駆動ギヤ23aと共に第3速用ギヤ対23を構成している。
第1中間軸15は、両端部を不図示のケーシングに固定された軸受15a,15bにより回転自在に支持され、第1中間軸15には第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ27aと噛合する第1アイドル従動ギヤ27bが取り付けられている。また、第1中間軸15には、第1中間軸15と相対回転可能な後進用駆動ギヤ28aが設けられており、後進用駆動ギヤ28aは、カウンタ軸14に取り付けられた第1共用従動ギヤ23bと噛合し、第1共用従動ギヤ23bと共に後進用ギヤ対28を構成している。さらに第1中間軸15には、第1中間軸15と後進用駆動ギヤ28aとを連結又は開放する後進用シフター53が設けられており、後進用シフター53が後進用接続位置でインギヤするときには、第1中間軸15に取り付けられた第1アイドル従動ギヤ27bと後進用駆動ギヤ28aとが一体に回転し、後進用シフター53がニュートラル位置にあるときには、第1アイドル従動ギヤ27bと後進用駆動ギヤ28aとが相対回転する。
第2中間軸16は、両端部を不図示のケーシングに固定された軸受16a,16bにより回転自在に支持され、第2中間軸16には第1中間軸15に取り付けられた第1アイドル従動ギヤ27bと噛合する第2アイドル従動ギヤ27cが取り付けられている。なお、第2アイドル従動ギヤ27cは前述したアイドル駆動ギヤ27aと第1アイドル従動ギヤ27bとともにアイドルギヤ列27を構成している。また、第2中間軸16には、第2中間軸16と相対回転可能な第2速用駆動ギヤ22aが設けられており、第2速用駆動ギヤ22aは、カウンタ軸14に設けられた第1共用従動ギヤ23bと噛合し、第1共用従動ギヤ23bと共に第2速用ギヤ対22を構成する。さらに第2中間軸16には、第2中間軸16と第2速用駆動ギヤ22aとを連結又は開放する第2変速用シフター52が設けられており、第2変速用シフター52が第2速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16に取り付けられた第2アイドル従動ギヤ27cと第2速用駆動ギヤ22aとが一体に回転し、第2変速用シフター52がニュートラル位置にあるときには、第2アイドル従動ギヤ27cと第2速用駆動ギヤ22aとが相対回転する。
従って、変速機20は、2つの変速軸の一方の変速軸である第1主軸11周りに奇数段の変速段である第3速用駆動ギヤ23aが設けられ、2つの変速軸の他方の変速軸である第2中間軸16に偶数段の変速段である第2速用駆動ギヤ22aが設けられ、第1主軸11に動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられて構成されている。
このように構成された動力出力装置1は、回転軸線A1に沿ってエンジン6とモータ7の間に変速機20が配置され、モータ7が動力合成機構30の外側を取り囲むように環状に構成されている。より具体的には、モータ7を構成するロータ72、又は、ステータ71、又は、ステータ71に巻き回されるコイル71c(渡り巻き線部)の一部又は全部が遊星歯車機構31と軸方向で重なって配置されている。
なお、第1変速用シフター51、第2変速用シフター52、後進用シフター53は、例えば、ドグクラッチなどの噛み合いクラッチを用いることが可能であり、この実施例では、接続する軸同士又は接続する軸とギヤの回転数を一致させる同期機構(シンクロナイザー機構)を有するクラッチ機構を用いている。
以上の構成により、エンジン6のクランク軸6aは、第1クラッチ41を接続し第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤすることにより、第1主軸11、第3速用ギヤ対23(第3速用駆動ギヤ23a、第1共用従動ギヤ23b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結されている。以下、上記の第1主軸11から駆動軸9,9までの一連の経路を、適宜、「第1伝達経路」という。
また、エンジン6のクランク軸6aは、第2クラッチ42を接続し第2変速用シフター52を第2速用接続位置でインギヤすることにより、第2主軸12、アイドルギヤ列27(アイドル駆動ギヤ27a、第1アイドル従動ギヤ27b、第2アイドル従動ギヤ27c)、第2中間軸16、第2速用ギヤ対22(第2速用駆動ギヤ22a、第1共用従動ギヤ23b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結されている。以下、上記の第2主軸12から駆動軸9,9までの一連の経路を、適宜、「第2伝達経路」という。
また、動力合成機構30のキャリア36は、連結軸13、第3速用ギヤ対23(第3速用駆動ギヤ23a、第1共用従動ギヤ23b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結されている。以下、上記のキャリア36から駆動軸9,9までの一連の経路を、適宜、「第3伝達経路」という。
この動力出力装置1において、第1クラッチ41を接続することによりサンギヤ32から伝達された正転方向のエンジントルクは、遊星歯車機構31の特性により、図4(a)の点線で示すように、リングギヤ36を逆転方向に回転させる。そして、リングギヤ36に連結されたモータ7にリングギア36の回転数を減らす方向、即ち正転方向に回生トルクを印加することでモータ7で回生(発電)し、後述するバッテリ3を充電することができる。また、キャリア36が所定の回転数以上で回転する、即ち車速が所定の速度以上になると、図4(a)の実線で示すように、 モータ7は逆転方向の回転から正転方向の回
転に移行する(図4参照)。そして、リングギヤ36に連結されたモータ7にリングギア36の回転数を増やす方向、即ち正転方向に駆動トルクを印加することでモータ7から駆動トルク(以下、モータトルクと呼ぶ。)を出力することができる。この際、エンジントルクと回生トルク又はモータトルクを足し合わせた合成トルクがキャリア36から第3伝達経路を介して駆動軸9,9に伝達され、この合成トルクが発進ギヤ、すなわち第1速相当のトルクとなるように、動力合成機構30と第3速用ギヤ対23のギヤ比が設定されている。即ち、本実施形態の動力出力装置1では、後述するバッテリ3の残容量(以下、SOCと呼ぶ。)がなくても車両を発進可能に構成されている。
図1に戻って、本実施形態の動力出力装置1は、モータ7が、その動作を制御するパワーコントロールユニット(以下、PDUという。)2を介してバッテリ3に接続され、バッテリ3からの電力供給と、バッテリ3へのエネルギー回生がPDU2を介して行われるようになっている。即ち、モータ7は、バッテリ3からPDU2を介して供給された電力によって駆動され、また、減速走行時における駆動輪DW,DWの回転やエンジン6の動力により回生発電を行って、バッテリ3の充電(エネルギー回収)を行うことが可能である。さらに、PDU2は、電気制御ユニット(以下、ECUという。)5に接続されている。ECU5は、車両全体の各種制御をするための制御装置であり、ECU5には加速要求、制動要求、エンジン回転数、モータ回転数、モータ温度、第1,第2主軸11、12の回転数、カウンタ軸14等の回転数、車速、シフトポジション、SOCなどが入力される一方、ECU5からは、エンジン6を制御する信号、モータ7を制御する信号、バッテリ3における発電状態・充電状態・放電状態などを示す信号、第1,第2変速シフター51、52、後進用シフター53を制御する信号などが出力される。なお、バッテリ3の代わりにキャパシタ等蓄電装置を用いてもよい。蓄電装置の他に、燃料電池システム(図示せず)を備えていてもよい。この燃料電池システムは、水素と酸素を反応させて起電力を得るシステムであり、発生した電力をモータに供給するか、又は蓄電装置に充電することができる。
このように構成された動力出力装置1は、図20に示すように、トルク合成駆動、通常走行、モータ走行、モータ走行中エンジン始動等の機能を有している。なお、トルク合成駆動とは第1クラッチ41のみを接続していずれのギヤも入っていない状態(例え、第2変速用シフター52等がインギヤしていても第2クラッチ42が切断されている状態を含む)をいい、この状態においては、上述したようにエンジン6とモータ7の合成トルクが第3伝達経路を介して一速相当のトルクとして駆動軸9,9に伝達される。以下、この第
1クラッチ41のみが接続されいずれのギヤも入っていない状態をLowモードと呼ぶ。このLowモードは、通常、車両の発進時や大きなトルクが必要な場合に選択される。また、以下の説明において特に規定した場合を除いて、第1及び第2クラッチ41、42は切断されており、第1、第2及び後進用シフター51〜53はニュートラル位置にあるものとする。以下、この状態を初期状態と呼ぶ。
先ず、Lowモードで車両が停車中の状態について説明する。なお、このときエンジン6は始動しているものとし、モータ7によるエンジン始動については後述する。
図3(b)は、第1クラッチを接続した状態でエンジン6をアイドリングしている状態を示している。このとき、エンジン6のトルクは第1主軸11からサンギヤ32に伝達される。しかし、エンジン6のトルクが小さいためサンギヤ32のトルクによりプラネタリギヤ34は公転せずに自転し、リングギヤ35に伝達される。リングギヤ35はサンギヤ32の回転方向に対し反対方向に回転するため、ここでは逆転方向に回転しモータ7は回生する。従って、図3(a)の速度線図に示すように、サンギヤ32とリングギヤ35は公転が停止したキャリア36を中心に、サンギヤ32が正転方向に回転し、リングギヤ35は逆転方向に回転している。これにより、エンジン6のアイドリング中は、動力合成機構30としての遊星歯車機構31ですべりを吸収することができる。
なお、図3(a)の速度線図は、モータ7の停止位置を0、右側を正転方向、左側を逆転方向とし、サンギヤ32を「S」、キャリア36を「C」、リングギヤ35を「R」でそれぞれ表している。このことは、後述する速度線図においても同様である。また、後述するトルクの伝達状況を示す図(例えば図4(b))では、ハッチング付の太い矢印はトルクの流れを表し、矢印中のハッチングはそれぞれの速度線図(例えば図4(a))のトルクを示す矢印のハッチングと対応している。また、モータ7の正転方向とは駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに前進方向のトルクを伝達する方向をいい、逆転方向とは駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに後進方向のトルクを伝達する方向をいう。
次に、Lowモードの加速状態について説明する。
加速パターンとしては、(i)図4(a)に示すように、モータ7とエンジン6の回転数を共に上昇させるか、又は(ii)図5(a)に示すように、モータ7の回転数を変えないでエンジン6の回転数を上昇させるか、又は、(iii)図5(b)に示すように、エンジン6の回転数を変えないでモータ7の回転数を上昇させることにより行なわれる。なお、(i)の場合、車両の駆動力はエンジン6の動力とモータ7の動力の合成動力で決まり、(ii)の場合、車両の駆動力はエンジン6の動力で決まり、(iii)の場合、車両の駆動力はモータ7の動力で決まる。
(ii)の加速状態を選択する場合としては、例えば蓄電装置の残容量が少ない場合である。例えば坂道等で蓄電装置の残容量がなくなった場合等に、図5(a)のようにエンジントルクを増大させてモータ7の回転数を維持して回生させながら、駆動軸9,9に第1速相当の駆動力を伝達することができる。従って、バッテリ3のSOCがなくなった場合においてもモータ7を回生させてバッテリ3を充電させながら発進・低速走行を行うことができる。
一方、(iii)の加速状態を選択する場合としては、例えばバッテリ3のSOCが多い場合等に設定される。バッテリ3のSOCが多い場合にはそれ以上充電することができないため、モータ7を用いて駆動することでバッテリ3のSOCを減らして回生エネルギーの効率的に利用することができる。
なお、モータ7に対しエンジン6の回転数が高過ぎるとオーバーレブを誘発し、エンジン6に対しモータ7の回転数が高過ぎるとエンジンストールを誘発するため、エンジン6とモータ7のバランスを制御することが必要である。
(i)の場合を例に、Lowモードにおける車両加速時の制御を説明すると、図4(a)示すように、エンジントルクとモータトルクを増大することで、サンギヤ32から伝達される正転方向のエンジントルクとリングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクがキャリア36で合成され、キャリア36にはエンジントルクとモータトルクを合成した正転方向のキャリアトルクが作用する。これにより、キャリア36はサンギヤ32廻りを公転し、このキャリアトルクが総駆動力となって、図4(b)示すように、第3伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達され、車両を加速することができる。
ここで、図4(a)及び図4(b)におけるエンジンとモータの制御フローについて図6を参照して説明する。
要求動力設定手段としてのECU5は、まず駆動軸9,9に伝達すべき要求動力を設定する(S1)。続いて、ECU5は、エンジン6の適正駆動領域でエンジン6を駆動し(S2)、モータ7の定格出力を超えるか否かを判断し(S3)、モータ7の定格出力を超える場合には、モータ7の定格出力で駆動するとともにエンジン6の回転数を制御する(S4)。一方、モータ7の定格出力を超えない場合には、モータ7の最高回転数を超えるか否かを判断する(S5)。その結果、モータ7の最高回転数を超えない場合には、エンジン6を適正駆動領域で駆動したままモータ7を駆動し(S6)、モータ7の最高回転数を超える場合には、モータ7の最高回転数で駆動するとともにエンジン6の回転数を制御する(S7)。なお、エンジン6の適正駆動領域とは、エンジン6の効率が著しく悪くならない領域をいう。
このようにエンジン6がエンジンストールしない領域から最高回転の範囲内で駆動する、好ましくはエンジン6の効率のよい適正駆動領域で駆動するとともに、要求動力と動力合成機構30で合成された合成動力を比較してモータ7の動力を制御するとともに、モータ7の定格出力と最高回転数を超えない範囲で駆動することにより、エンジン6とモータ7に不具合が生じるのを抑制することができる。
次に、Low走行から第2速走行にシフトアップする動力出力装置1の制御について説明する。
第1クラッチ41のみを接続した図4(b)のLowモードでの加速状態から、図7(a)に示すように、第2変速用シフター52を第2速用接続位置でインギヤし、第2中間軸16と第2速用駆動ギヤ22aとを連結する。以下、このLowモードにおいて第2変速用シフター52が第2速用接続位置でインギヤした状態をLow Pre2モードと呼ぶ。続いて、第1及び第2クラッチ41、42をつなぎかえる、即ち、第1クラッチ41を切断し第2クラッチ42を接続することにより、図7(b)に示すように、エンジン6の動力は第2伝達経路を介して駆動軸9,9に伝達され、第2速走行が実現される。以下、この第2変速用シフター52が第2速用接続位置でインギヤして第2クラッチ42が接続された図7(b)の状態を2ndモードと呼ぶ。
続いて、この2ndモードで走行中に2つのモード(2nd走行第1モード、2nd走行第2モード)により、モータ7によるアシスト又は充電を行う場合について説明する。
2nd走行第1モードは、図8(b)に示すように、図7(b)の第2クラッチ42を接続した状態から、さらに第1クラッチ41を接続することにより実現される。これは、第1クラッチ41を接続することにより、第2速用ギヤ対22を介して走行する第2速走行において、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより回転するキャリア36の回転数に対し、第1クラッチ41を接続することでエンジン6に第1主軸11を介して連結されたサンギヤ32の回転数が必ず高くなることを利用して、強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出すことを意味している。動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からキャリア36の回転数がサンギヤ32の回転数より低いと遊星歯車機構31の仮想支点Pは図8(a)において上方に位置し、リングギヤ35の回転数は必ずキャリア36の回転数よりも低くなる。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図8(a)及び図8(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達されるモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、このキャリアトルクが第3速用駆動ギヤ23aから第1共用従動ギヤ23bに3rdトルクとして伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用して第1主軸11に伝達されるので、エンジントルクからサンギヤ32における反力を差し引いたセカンダリトルクが第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。そして、カウンタ軸14、ここでは第1共用従動ギヤ23bにおいて3rdトルクと2ndトルクを足し合わせたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
なお、この2nd走行第1モードでのアシスト走行は、第2速走行のアシスト走行として選択できるが、図4に示すLowモードで極低速走行中、即ち、モータ7が逆転方向に回転してキャリア36が正転方向に僅かに回転している状態であってバッテリ3のSOCが回生リミットに達した場合にも選択されうる。このときには、第1及び第2クラッチ41、42をすべらせながら接続する、いわゆる半クラッチ状態にして適切なトルクが駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達されるように制御がなされる。このとき図8(a)に示すように、モータ7は正転方向に回転数を増加するようにモータトルクを出力するので電力を消費することができ、Lowモードの極低速走行では低減することのできないSOCを下げることができる。
さらに、Lowモードの極低速走行から後述するモータ走行に移行する際に、SOCが回生リミットに達した場合、回生トルクを出力することができないためモータ7を逆転方向から正転方向へ移行することができないが、Lowモードから2nd走行第1モードで第2クラッチを半クラッチ状態にしてアシスト走行に移行することにより、モータ7を逆転方向から正転方向へ移行する際の回生トルクの抜けを防止することができモータ走行にスムーズに移行することができる。
この2nd走行第1モードにおいてモータ7で充電する場合、図9(a)及び図9(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。これによりサンギヤ32にはプラネタリギヤ34を介して正転方向の反力が作用して第1主軸11に伝達されるため、エンジントルクとサンギヤ32の反力を足し合わせたセカンダリトルクが第2主軸12からアイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、第1共用従動ギヤ23bにおいて、逆転方向のキャリアトルクが作用し、3rdトルクとしてキャリア36に伝達される。従って、カウンタ軸14、ここでは第1共用従動ギヤ23bにおいて2ndトルクから3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
続いて、2nd走行第2モードにおいて、モータ7によるアシスト又は充電を行う場合について説明する。
2nd走行第2モードは、図10(b)に示すように、図7(b)の第2クラッチ42を接続した状態から、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤすることにより実現される。以下、図7(b)の2ndモードの状態から、第1変速用シフター51を第3速用接続位置にプレシフトした状態を2nd Pre3モードとも呼ぶ。この第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤすることで、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとが連結して一体に回転し、必然的に第1主軸11に連結されたサンギヤ32と第3速用駆動ギヤ23aに連結軸13を介して連結されたキャリア36は一体に回転する。
サンギヤ32とキャリア36が一体に回転することに伴い、リングギヤ35も一体に回転し、遊星歯車機構31がロックすることとなる。従って、第1変速用シフター51を第3速用接続位置に移動してインギヤすることは、強制的にエンジン6とモータ7との回転数を一致させる状態、すなわちレシオが1の状態を作り出すことを意味している。この場合、動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からサンギヤ32の回転数とキャリア36の回転数が等しいと遊星歯車機構31の仮想支点Pは図10(a)において無限遠方に位置することとなる。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図10(a)及び図10(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結によりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られる。そして、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いによりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られた3rdトルクが第1共用従動ギヤ23bに伝達される。また、エンジントルクが第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。そして、カウンタ軸14、ここでは第1共用従動ギヤ23bにおいて3rdトルクと2ndトルクを足し合わせたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。なお、ここで3rdトルクはモータトルクに等しく、遊星歯車機構31をロックすることでモータトルクがそのままカウンタ軸14に伝達され、エンジントルクとモータトルクがそのまま駆動軸9,9に伝達されている。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図11(a)及び図11(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結によりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られる。そして、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いによりキャリアトルクからサンギヤ32の反力を差し引いたトルクが3rdトルクとして第3速用ギヤ対23からキャリア36に伝達される。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。従って、カウンタ軸14、ここでは第1共用従動ギヤ23bにおいて2ndトルクから3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
次に、第2速走行から第3速走行にシフトアップする制御について説明する。
図7(b)に示す2ndモードで走行中において、図12(a)に示すように、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤし、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとを連結する(2nd Pre3モード)。続いて、第1及び第2クラッチ41、42をつなぎかえる、即ち、第2クラッチ42を切断し第1クラッチ41を接続することにより、図12(b)に示すように、エンジン6のトルクは第1伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達され、第3速走行が実現される。この第3速走行中において第2変速用シフター52が第2速用接続位置でインギヤしたままの図12(b)の状態を以下、3rdPost2モードと呼ぶ。
なお、第2変速用シフター52を第2速用接続位置でインギヤしておくと、第2中間軸16、第1中間軸15、第2主軸12を連れまわすため、第2変速用シフター52をニュートラル位置に移動させることが好ましい。この3rd Post2モードから第2変速用シフター52をニュートラル位置に移動させることにより3rdモードとなる。
次に、第3速走行中にモータ7によるアシスト又は充電を行なう場合について説明する。以下、第2変速用シフター52をニュートラル位置にした状態(3rdモード)から説明する。なお、以下に示すモードを便宜上、3rd走行第1モードと呼ぶ。
この状態においては、遊星歯車機構31を一体に回転させて、強制的にエンジン6とモータ7との回転数を一致させる状態、すなわちレシオが1の状態が、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤしたことで既に作り出されている。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図13(a)及び図13(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32からの正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が伝達され、第1主軸11に伝達される。従って、第1主軸11には、エンジントルクからサンギヤ32の反力を差し引いたトルクが伝達され、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結により、第1主軸11から第3速用ギヤ対23に3rdDogトルクとして伝達される。そして、第3速用駆動ギヤ23aにおいて3rdDogトルクとキャリアトルクが足し合わされ、足し合わされたトルクが総駆動力として第1共用従動ギヤ23b、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図14(a)及び図14(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第1主軸11に伝達される。従って、第1主軸11には、エンジントルクとサンギヤ32の反力が足し合わされたトルクが伝達され、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結により、第1主軸11から第3速用駆動ギヤ23aに3rdDogトルクとして伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aにおいて、3rdDogトルクから逆転方向のキャリアトルクが抜き取られる。従って、3rdDogトルクからキャリアトルクを差し引いたトルクが総駆動力として第1共用従動ギヤ23b、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
次に動力出力装置1におけるモータ走行(EV走行)について説明する。
なお、以下に示すモードを便宜上、モータ走行第1モードと呼ぶ。
モータ走行第1モードは、図15(b)に示すように、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤするとともに第1及び第2クラッチ41、42を切断ことにより実現される。第1及び第2クラッチ41、42を切断することによりエンジン6との動力伝達は遮断される。また、第1変速用シフター51を第3速用接続位置に移動してインギヤすることで、上述したように遊星歯車機構31がロックし、強制的にエンジン6とモータ7との回転数を一致させる状態、すなわちレシオが1の状態が作り出される。
この状態で、モータ7に正転方向のモータトルクを作用させることにより、モータ7の動力が遊星歯車機構31から第3速用ギヤ対23を介して駆動軸9,9に伝達される。よ
り具体的には、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32からの正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結によりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られる。そして、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いによりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られたトルクが総駆動力として、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7のトルクのみで車両を走行することができる。
このモータ走行中にモータ7を同じ回転数で回し続ける状態が続くとモータ7の動作を制御するPDU2の負荷が大きくなり、また、モータ7が発熱して適切な駆動力を出力できない事態が想定される。従って、例えば一定の上り坂を走行する場合などモータ7を同じ回転数で回し続ける状態が所定時間継続した場合には、モータトルクを揺動させるように、即ちバランス停止させないように制御を行なうことが好ましい。このとき、不図示のブレーキシステムを協調させて、必要以上のモータトルクに対してブレーキによる制動力で乗員の違和感を抑制する。これにより、PDU2の負荷低減、モータ7の過度の発熱を防止しつつ、スムーズなモータ走行を行うことができる。
次に、動力出力装置1におけるモータ走行中のエンジン始動について説明する。
車両がモータ走行中に、エンジン6を始動する場合として2つのモード(以下、モータ走行第1始動モード、モータ走行第2始動モードと呼ぶ。)により、エンジン6の始動を行なう場合について説明する。
モータ走行第1始動モードは、図16(b)に示すように、図15(b)に示すモータ走行中に第1クラッチ41を接続することにより実現される。第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結により正転方向のキャリアトルクからサンギヤ32の逆転方向の反力が抜き取られるとともに、第1クラッチ41の接続により逆転方向の始動トルクが抜き取られる。従って、キャリアトルクからサンギヤ32の反力と始動トルクとを足し合わせた3rdDogトルクを差し引いたトルクが第1共用従動ギヤ23bに伝達され、総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。また、第1主軸11に伝達された始動トルクにより、第1主軸11がエンジン6のクランク軸6aを連れまわしてクランキングし、エンジン6を点火することができる。これによりモータ走行しながらエンジン6を始動させることができる。エンジン6の始動後は、第1変速用シフター51をニュートラル位置に戻すことにより、Lowモードとなる。
モータ走行第2始動モードは、図17(b)に示すように、図15(b)に示すモータ走行中に第2変速用シフター52を第2速用接続位置でインギヤするとともに第2クラッチ42を接続することにより実現される。第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結により正転方向のキャリアトルクからサンギヤ32の逆転方向の反力が抜き取られたトルクが3rdトルクとして第1共用従動ギヤ23bに伝達される。また、第1共用従動ギヤ23bと第2速用駆動ギヤ22aとの噛み合いにより、第2速用駆動ギヤ22aには、逆転方向の始動トルクが作用する。従って、キャリアトルクからサンギヤ32の反力を差し引いた3rdトルクから始動トルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。また、第1共用従動ギヤ23bから第2速用ギヤ対22、アイドルギヤ列27、第2主軸12に伝達された始動トルクにより、第2主軸12がエンジン6のクランク軸6aを連れまわしてクランキングし、エンジン6を点火することができる。これによりモータ走行しながらエンジン6を始動させることができる。エンジン6の始動後は、第2変速用シフター52をニュートラル位置に戻すとともに第1及び第2クラッチ41、42をつなぎかえる、即ち、第2クラッチ42を切断し第1クラッチ41を接続することにより、Lowモードとなる。
次に、車両の停車中、いわゆるパーキング中のエンジン始動について説明する。
シフトポジションがパーキングにあるとき、パーキングロック機構が作動しパーキングギヤ29からキャリア36にはロックトルクが作用し、キャリア36の回転が停止している。このパーキング中にエンジン6を始動する場合には、まず第1クラッチ41を接続してエンジン6とモータ7を第1主軸11と動力合成機構30を介して連結するとともに、図18(a)に示すように、モータ7に逆転方向のモータトルクを作用させて逆転方向に回転させることにより、動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からサンギヤ32の回転数とキャリア36の回転数はキャリア36を中心に対角線上に位置することとなり、サンギヤ32はプラネタリギヤ34からの正転方向の反力を受けて正転方向に回転する。このサンギヤ32に作用する反力が図18(b)に示すように、サンギヤ32から、第1主軸11に伝達される。このサンギヤ32の反力によって、第1主軸11がエンジン6のクランク軸6aを連れまわしてクランキングし、エンジン6を点火することができる。また、シフトポジションがパーキング以外にあるとき、例えばニュートラルにあるときであっても、パーキングギヤ29でキャリア36にロックトルクを作用させることで、エンジン始動中に意図しない駆動力が発生しても車両の発進を防止することができる。パーキングギヤ29でロックする他、不図示の車両走行安定装置(以下、VSAと呼ぶ。)などでキャリア36にロックトルクを作用させてもよい。
次に、車両の停車中、いわゆるパーキング中の充電について説明する。
パーキング中にエンジン始動する図18(b)の状態から、エンジン6を始動した後、パーキングギヤ29からキャリア36にロックトルクを作用させたままエンジン6のトルクを増大することにより、図19(b)に示すように、エンジントルクがサンギヤ32からリングギヤ35を介してモータ7に伝達される。このとき、モータ7を回生させてバッテリ3を充電することができる。
また、シフトポジションがパーキング以外にあるとき、例えばニュートラルやリバースにあるときであっても、パーキングギヤ29を用いてキャリア36にロックトルクを作用させる代わりに、後進用シフター53を後進用接続位置でインギヤするとともに第2クラッチ42をすべらせながら接続する、いわゆる半クラッチ状態にすることで、後進用駆動ギヤ28aから第1共用従動ギヤ23bに逆転方向のトルクを作用させてキャリア36に発生する正転方向のトルクを相殺してもよい。このようにパーキングギヤ29や後進用駆動ギヤ28aでキャリア36にロックトルクを作用させることで、アイドル充電中に意図しない駆動力が発生しても車両の発進を防止することができる。
次に、動力出力装置1における後進走行について説明する。
車両の後進には、エンジン6のトルクのみを用いる場合として、後進用シフター53を後進用接続位置でインギヤして第2クラッチ42を接続することにより実現される。これにより、エンジン6のトルクが、第2主軸12、アイドル駆動ギヤ27a、第1アイドル従動ギヤ27b、後進用ギヤ対28(後進用駆動ギヤ28a、第1共用従動ギヤ23b)、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達され、後進走行することができる。
また、モータ走行により後進する場合として、第1及び第2クラッチ41、42を切断した状態で、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤしてモータ7を逆転方向に駆動することにより実現される。これにより、逆転方向のモータトルクが、そのまま第1共用従動ギヤ23b、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達され、後進走行することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る動力出力装置1Aについて、図21〜図37を参照して説明する。なお、第2実施形態の動力出力装置1Aは、変速機20Aが第3速用変速ギヤ対23より減速比の小さい第4速用ギヤ対24と、第4速用ギヤ対24より減速比の小さい第5速用ギヤ対25を備えている点を除き、第1実施形態の動力出力装置1と同様の構成を有する。このため、第1実施形態の動力出力装置1と同一又は同等部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
図21は、本発明の第2実施形態に係る動力出力装置1Aを概略的に示している。
第2実施形態の動力出力装置1Aにおける変速機20Aにおいて、第2中間軸16には第2速用駆動ギヤ22aと第2アイドル従動ギヤ27cとの間に、第2中間軸16と相対回転可能な第4速用駆動ギヤ24aが設けられている。また、第2中間軸16に設けられた第2中間軸16と第2速用駆動ギヤ22aとを連結又は開放する第2変速用シフター52は、さらに第2中間軸16と第4速用駆動ギヤ24aとを連結又は開放するように構成され、第2速用接続位置、ニュートラル位置、第4速用接続位置を移動可能に構成されている。従って、第2変速用シフター52が第2速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16に取り付けられた第2アイドル従動ギヤ27cと第2速用駆動ギヤ22aとが一体に回転し、第2変速用シフター52が第4速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16に取り付けられた第2アイドル従動ギヤ27cと第4速用駆動ギヤ24aとが一体に回転し、第2変速用シフター52がニュートラル位置にあるときには、第2アイドル従動ギヤ27cは第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aに対し相対回転する。
また、第1主軸11には、連結軸13に取り付けられた第3速用駆動ギヤ23aと第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ27aとの間に、第1主軸11と相対回転可能な第5速用駆動ギヤ25aが設けられている。また、第1主軸11に設けられた第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとを連結又は開放する第1変速用シフター51は、さらに第1主軸11と第5速用駆動ギヤ25aとを連結又は開放するように構成され、第3速用接続位置、ニュートラル位置、第5速用接続位置を移動可能に構成されている。従って、第1変速用シフター51が第3速用接続位置でインギヤするときには、第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aが一体に回転し、第1変速用シフター51が第5速用接続位置でインギヤするときには、第1主軸11と第5速用駆動ギヤ25aが一体に回転し、第1変速用シフター51がニュートラル位置にあるときには、第1主軸11は第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aに対し相対回転する。
また、カウンタ軸14には、第1共用従動ギヤ23bとファイナルギヤ26aとの間に第2共用従動ギヤ24bが取り付けられ、第2共用従動ギヤ24bは、第2中間軸16に設けられた第4速用駆動ギヤ24aと第1主軸11に設けられた第5速用駆動ギヤ25aと噛合するように構成される。第2共用従動ギヤ24bは、第4速用駆動ギヤ24aと共に第4速用ギヤ対24を構成するとともに、第5速用駆動ギヤ25aと共に第5速用ギヤ対25を構成する。
従って、変速機20Aは、2つの変速軸の一方の変速軸である第1主軸11周りに奇数段の変速段である第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aが設けられ、2つの変速軸の他方の変速軸である第2中間軸16に偶数段の変速段である第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aが設けられ、第1主軸11に動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられて構成されている。
以上の構成により、エンジン6のクランク軸6aは、第2クラッチ42を接続し第2変速用シフター52を第4速用接続位置でインギヤすることにより、第2主軸12、アイドルギヤ列27(アイドル駆動ギヤ27a、第1アイドル従動ギヤ27b、第2アイドル従動ギヤ27c)、第2中間軸16、第4速用ギヤ対24(第4速用駆動ギヤ24a、第2共用従動ギヤ24b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結されている。以下、上記の第2主軸12から駆動軸9,9までの一連の構成要素を、適宜、「第4伝達経路」という。
また、エンジン6のクランク軸6aは、第1クラッチ41を接続し第1変速用シフター51を第5速用接続位置でインギヤすることにより、第1主軸11、第5速用ギヤ対25(第5速用駆動ギヤ25a、第2共用従動ギヤ24b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに連結されている。以下、上記の第1主軸11から駆動軸9,9までの一連の構成要素を、適宜、「第5伝達経路」という。このように本実施形態の動力出力装置1Aは、第1実施形態の動力出力装置1の第1〜第3伝達経路に加えて、第4伝達経路と第5伝達経路とを有する。
次に、このように構成された動力出力装置1Aの制御について説明する。
この動力出力装置1Aにおいてトルク合成駆動(Lowモード、Low Pre2モード)について第1実施形態の動力出力装置1と同様の制御によりなされるため説明を省略する。なお、通常走行、モータ走行、モータ走行エンジン始動、後進走行も第1実施形態の動力出力装置1と同様の制御によりなされるため、ここでは第4速用ギヤ対24と第5速用ギヤ対25を備えることにより可能となる走行モードについてのみ説明する。この動力出力装置1Aにおいては、第2速走行におけるモータ7によるアシスト、充電パターンとして、2nd走行第1モード、2nd走行第2モードに加えて別の2nd走行第3モードを備える。
2nd走行第3モードは、図23(b)に示すように、第2クラッチ42を接続した2ndモードから、さらに第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることにより実現される。これは第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることで、カウンタ軸14に第3速用ギヤ対23を介して接続されたキャリア36の回転数に対し、カウンタ軸14に第5速用ギヤ対25を介して接続されたサンギヤ32の回転数が必ず低くなることを利用して強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出すことを意味している。動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からキャリア36の回転数がサンギヤ32の回転数より高いと遊星歯車機構31の仮想支点Pは図23(a)において下方に位置し、リングギヤ35の回転数は必ずキャリア36の回転数よりも高くなる。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図23(a)及び図23(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、3rdトルクとして第3速用ギヤ対23に伝達される。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより、第2共用従動ギヤ24bに5thトルクとして伝達される。従って、カウンタ軸14において3rdトルクと2ndトルクを足し合わせたトルクから5thトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図24(a)及び図24(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより第2共用従動ギヤ24bに5thトルクとして伝達される。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第2速用ギヤ対22に2ndトルクとして伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、第1共用従動ギヤ23bにおいて、逆転方向のキャリアトルクが3rdトルクとしてキャリア36に伝達される。従って、カウンタ軸14において、2ndトルクと5thトルクを足し合わせて3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
次に、第3速走行から第4速走行にシフトアップする制御について説明する。
第1クラッチ41が接続され第1変速用シフター51が第3速用接続位置でインギヤした3rdモードでの走行中において、図25(a)に示すように、第2変速用シフター52を第4速用接続位置でインギヤして、第2中間軸16と第4速用駆動ギヤ24aとを連結する。以下、3rd モードの状態から、第2変速用シフター52を第4速用接続位置にプレシフトした状態を3rd Pre4モードと呼ぶ。続いて、第1及び第2クラッチ41、42をつなぎかえる、即ち、第1クラッチ41を切断し第2クラッチ42を接続することにより、図25(b)に示すように、エンジン6のトルクは第4伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達され、第4速走行が実現される。以下、この第4速走行において第1変速用シフター51が第3速用接続位置でインギヤしたままの図25(b)の状態を4th Post3モードと呼ぶ。
なお、この4th Post3モードから第1変速用シフター51をニュートラル位置に移動させることにより4thモードとなる。
次に、第4速走行中にモータ7によるアシスト又は充電を行なう場合について説明する。以下、4th Post3モードから第1変速用シフター51をニュートラル位置にした状態(4thモード)から説明する。
この4thモードで走行中に3つのモード(4th走行第1モード、4th走行第2モード、4th走行第3モード)により、モータ7によるアシスト又は充電を行う場合について説明する。
4th走行第1モードは、図26(b)に示すように、第2クラッチ42を接続した4thモードから、さらに第1クラッチ41を接続することにより実現される。これは、第1クラッチ41を接続することにより、第4速用ギヤ対24を介して走行する第4速走行において、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより回転するキャリア36の回転数に対し、第1クラッチ41を接続することでエンジン6に第1主軸11を介して連結されたサンギヤ32の回転数が必ず低くなることを利用して、強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出すことを意味している。動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からキャリア36の回転数がサンギヤ32の回転数より高いと遊星歯車機構31の仮想支点Pは図26(a)において下方に位置し、リングギヤ35の回転数は必ずキャリア36の回転数よりも高くなる。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図26(a)及び図26(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いによりキャリアトルクが第3速用駆動ギヤ23aから第1共用従動ギヤ23bに3rdトルクとして伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が第1主軸11に作用するので、エンジントルクからサンギヤ32における反力を差し引いたセカンダリトルクが第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に4thトルクとして伝達される。そして、カウンタ軸14において4thトルクと3rdトルクを足し合わせたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図27(a)及び図27(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。これによりサンギヤ32にはプラネタリギヤ34を介して正転方向の反力が作用して第1主軸11に伝達されるため、エンジントルクとサンギヤ32の反力を足し合わせたセカンダリトルクが第2主軸12からアイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、第1共用従動ギヤ23bには逆転方向のキャリアトルクが作用し3rdトルクとしてキャリア36へ伝達される。従って、カウンタ軸14においてセカンダリトルクから3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
続いて、4th走行第2モードにおいて、モータ7によるアシスト又は充電を行う場合について説明する。
4th走行第2モードは、図28(b)に示すように、第2クラッチ42を接続した4thモードから、第1変速用シフター51を第3速用接続位置でインギヤすることにより実現される(4th Post3モード)。第1変速用シフター51を第3速用接続位置に移動してインギヤすることで、上述したように遊星歯車機構31がロックすることとなる。この場合、動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31の特性からサンギヤ32の回転数とキャリア36の回転数が等しいと遊星歯車機構31の仮想支点Pは図28(a)において無限遠方に位置することとなる。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図28(a)及び図28(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結によりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られる。そして、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いによりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られた3rdトルクが第1共用従動ギヤ23bに伝達される。また、エンジントルクが第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に4thトルクとして伝達される。そして、カウンタ軸14において3rdトルクと4thトルクを足し合わせたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図29(a)及び図29(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第1変速用シフター51による第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結によりキャリアトルクからサンギヤ32の反力が抜き取られる。そして、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いによりキャリアトルクからサンギヤ32の反力を差し引いたトルクが3rdトルクとして第3速用駆動ギヤ23aに作用する。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に4thトルクとして伝達される。従って、カウンタ軸14において4thトルクから3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
続いて、4th走行第3モードにおいて、モータ7によるアシスト又は充電を行う場合について説明する。
4th走行第3モードは、図30(b)に示すように、第2クラッチ42を接続した4thモードから、さらに第1変速用シフター51を第5速用接続位置でインギヤすることにより実現される。以下、4th モードの状態から、第1変速用シフター51を第5速用接続位置にプレシフトした状態を4th Pre5モードとも呼ぶ。これは第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることで、上述したようにキャリア36の回転数に対し、サンギヤ32の回転数が必ず低くなることを利用して強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出している。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図30(a)及び図30(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いにより3rdトルクとして第3速用ギヤ対23に伝達される。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に4thトルクとして伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより、5thトルクとして第2共用従動ギヤ24bに伝達される。従って、カウンタ軸14において3rdトルクと4thトルクを足し合わせてたトルクから5thトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図31(a)及び図31(b)に示すように、今度はモータ7を回生することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより第2共用従動ギヤ24bに5thトルクとして伝達される。また、エンジントルクは第2主軸12から、アイドルギヤ列27を介して第4速用ギヤ対24に4thトルクとして伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、第1共用従動ギヤ23bにおいて、逆転方向のキャリアトルクが3rdトルクとしてキャリア36に伝達される。従って、カウンタ軸14において、4thトルクと5thを足し合わせたトルクから3rdを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
次に、第4速走行から第5速走行にシフトアップする制御について説明する。
第2クラッチ42が接続され第2変速用シフター52が第4速用接続位置でインギヤした4thモードで走行中において、図32(a)に示すように、第1変速用シフター51を第5速用接続位置でインギヤして、第1主軸11と第5速用駆動ギヤ25aとを連結する(4th Pre5モード)。続いて、第1及び第2クラッチ41、42をつなぎかえる、即ち、第2クラッチ42を切断し第1クラッチ41を接続することにより、図32(b)に示すように、エンジントルクは第5伝達経路を介して駆動輪DW,DWに伝達され、第5速走行が実現される。この第5速走行中において第2変速用シフター52が第4速用接続位置でインギヤしたままの図32(b)の状態を以下、5th Post4モードと呼ぶ。
なお、第2変速用シフター52を第4速用接続位置でインギヤしておくと、第2中間軸16、第1中間軸15、第2主軸12を連れまわすため、第2変速用シフター52をニュートラル位置に移動させることが好ましい。この5th Post4モードから第2変速用シフター52をニュートラル位置に移動させることにより5thモードとなる。
次に、第5速走行中にモータ7によるアシスト又は充電を行なう場合について説明する。以下、第1変速用シフター51をニュートラル位置にした状態(5thモード)から説明する。なお、以下に示すモードを便宜上、5th走行第1モードと呼ぶ。
この状態においては、第5速用ギヤ対25を介して走行する第5速走行において、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより回転するキャリア36の回転数に対し、第5速用ギヤ対25を介して連結されたサンギヤ32の回転数が必ず低くなることを利用して、強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出す状態が、第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることで既に作り出されている。
このモードにおいてモータ7でアシストする場合、図33(a)及び図33(b)に示すように、モータ7から正転方向のモータトルクを作用させることにより、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、3rdトルクとして第1共用従動ギヤ23bに伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、エンジントルクからサンギヤ32の反力を差し引いたトルクが第1主軸11から第5速用ギヤ対25に5thトルクとして伝達される。従って、カウンタ軸14において3rdトルクと5thトルクを足し合わせたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7でエンジン走行をアシストすることができる。
このモードにおいてモータ7で充電する場合、図34(a)及び図34(b)に示すように、今度はモータ7を回生して負荷として利用することにより、リングギヤ35には回転方向と反対方向、すなわち逆転方向のモータトルクが作用する。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、エンジントルクとサンギヤ32の反力を足し合わせたトルクが第5速用ギヤ対25に5thトルクとして伝達される。また、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bの噛み合いにより、第1共用従動ギヤ23bには、逆転方向のキャリアトルクが3rdトルクとして伝達される。従って、カウンタ軸14において、5thトルクから3rdトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、車両を駆動しながらモータ7で充電することができる。
また、この動力出力装置1Aにおいては、モータ走行として、モータ走行第1モードに加えて別のモータ走行第2モードを備える。
モータ走行第2モードは、図35(b)に示すように、第1及び第2クラッチ41、42を切断し、第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることにより実現される。第1変速用シフター51を第5速用接続位置に移動してインギヤすることで、上述したようにキャリア36の回転数に対し、サンギヤ32の回転数が必ず高くなることを利用して強制的にエンジン6とモータ7にあるレシオを作り出している。
この状態で、モータ7に正転方向のモータトルクを作用させることにより、図35(b)に示すように、リングギヤ35から伝達される正転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される正転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、第3速用駆動ギヤ23aと第1共用従動ギヤ23bとの噛み合いにより、3rdトルクとして第3速用ギヤ対23に伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは逆転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより、第2共用従動ギヤ24bには5thトルクが作用する。従って、カウンタ軸14において3rdトルクから5thトルクを差し引いたトルクが総駆動力として、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達される。その結果、モータ7のトルクのみで車両を走行することができる。
また、このモータ走行第2モードにおいても、図16及び図17で説明したように、第1クラッチ41又は第2クラッチ42のいずれか一方を接続することで、エンジン6を始動することができる。
また、この動力出力装置1Aにおいては、後進走行においてモータ7によるアシスト、充電を行うことができる。なお、以下に示すモードを便宜上、後進走行第1モードと呼ぶ。
後進走行第1モードは、図36(a)及び図36(b)に示すように、後進用シフター53を後進用接続位置でインギヤして第2クラッチ42を接続するとともに第1変速用シフター51を第5速用接続位置でインギヤし、モータ7に逆転方向のトルクを作用させることにより実現される。これにより、エンジントルクは、第2主軸12、アイドル駆動ギヤ27a、第1アイドル従動ギヤ27b、後進用駆動ギヤ28a、第1共用従動ギヤ23bに伝達される。一方、リングギヤ35から伝達される逆転方向のモータトルクとサンギヤ32から伝達される逆転方向のトルクの合成トルクがキャリアトルクとしてキャリア36に伝達され、3rdトルクとして第3速用ギヤ対23に伝達される。また、サンギヤ32にはプラネタリギヤ34との噛み合いによりモータトルクとは反対方向、ここでは正転方向の反力が作用し、第5速用駆動ギヤ25aと第2共用従動ギヤ24bの噛み合いにより、第2共用従動ギヤ24bに5thトルクに伝達される。従って、カウンタ軸14においてエンジントルクと3rdトルクを足し合わせたトルクから5thトルクを差し引いたトルクが総駆動力としてファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して駆動輪DW,DWに伝達され、モータ7でアシストしながら車両を後進させることができる。
このように構成された本実施形態1、2の動力出力装置1、1Aによれば、サンギヤ32が2つの変速軸の一方である第1主軸11に連結され、キャリア36は駆動軸9,9に連結され、リングギヤ35がモータ7に連結されるので、キャリア36はサンギヤ32から伝達されるトルクとリングギヤ35から伝達されるトルクを合成して駆動軸9,9に伝達することができる。従って、エンジン6のトルクとモータ7のトルクを合成して駆動軸9,9に伝達することができ、より大きな駆動力を駆動軸9,9に伝達することができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、第1主軸11と第2中間軸16の2つの変速軸を備えているので、ハイブリッド車両として設計の自由度を高くできる。また、第1主軸11は第1クラッチ41を介してエンジン6に連結され、第2中間軸16は第2クラッチを介してエンジン6に連結されているので、上述したモータ走行第1モード及びモータ走行第2モードで説明したように、第1クラッチ41と第2クラッチ42を切断することによりエンジン6を連れまわさずにモータ走行を行なうことができる。これにより、モータ走行時の負荷を軽減して燃費の向上を図ることができる。
さらに、シフトチェンジ時に第1変速用シフター51又は第2変速用シフター52をシフトチェンジする目的のギヤに予めインギヤ(プレシフト)した後、第1クラッチ41と第2クラッチ42を繋ぎかえることにより、クラッチを断接する時間の短縮を図ることができ、これにより変速ショックを抑制することができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、エンジン6のアイドリング中は、モータ7を回生させて遊星歯車機構31によりすべりを吸収することができるので、これによりクラッチにすべり機構を設ける必要がなくなりクラッチを小型化できる。また、遊星歯車機構31でエンジンブレーキ等に起因する駆動力の変化によるショックを吸収することができるため、小型の乾式クラッチを用いることができる。さらに、乾式クラッチを用いることで、さらなるクラッチの断接時間を短縮することができる。これにより、従来クラッチですべりを吸収していたことから生じていた熱エネルギーは、上述した停止中充電で説明したように、モータ7で発電してバッテリ3を充電することで電力として再利用することができ、省エネルギー化を図ることができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、トルク合成駆動においてエンジン6のトルクに合わせてモータ7のトルクを調整することにより、エンジン6をエンジンストール領域から最高回転の範囲内で駆動することができ、エンジン6に過度の負荷がかかるのを防止することができる。特に、エンジン6を適正駆動領域で駆動することにより燃費を向上することができるとともに、モータ7の定格出力と最高回転数を超えない範囲で駆動することでモータ7に過度の負荷がかかるのを防止することができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、モータ7を用いて複数のモードでエンジン走行をアシスト又は充電することができるので、状況に応じて、例えば蓄電装置の残容量、モータ7のトルク、回転数等に応じて、適宜モードを選択することで効率の良い運転が可能となる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、上述したモータ走行第1始動モード、モータ走行第2始動モード、停止中エンジン始動の3通りの態様でエンジン6を始動することができる。これによりモータ7をスタータモータとしても使用することができ、スタータモータを設ける必要がなく、動力出力装置1、1Aの小型化、軽量化に加えて低コスト化を図ることができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、第1変速用シフター51により第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとを連結して第3速走行する場合と、第1変速用シフター51を切断して第1主軸11と第3速用駆動ギヤ23aとの連結を解除してトルク合成駆動する場合に、共通して第3速用ギヤ対23を介して駆動軸へ動力を伝達することができるので、ギヤ数を減らして動力出力装置1、1Aの小型化、軽量化を図ることができる。また、トルク合成駆動において、エンジン6を駆動してモータ7を回生した状態において、キャリア36から第3伝達経路を介して駆動軸9,9へ伝達される動力が第一速相当の駆動力となるように変速機20が構成されているので、蓄電装置の残容量がなくなった状態でも電動機で充電しながら発進、低速走行することができる。さらに、第1速用ギヤ対を設ける必要がなく小型化、軽量化を図ることができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、第1共用従動ギヤ23bが第3速用ギヤ対23と第2速用ギヤ対22を兼ねるので、動力出力装置1、1Aの小型化、軽量化を図ることができる。
さらに、動力出力装置1Aによれば、第2共用従動ギヤ24bが第4速用ギヤ対24と第5速用ギヤ対25を兼ねるので、動力出力装置1Aの小型化、軽量化を図ることができる。また、第1主軸11に第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aを設け、第2中間軸16に第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aを設け、カウンタ軸14には第3速用駆動ギヤ23aと第2速用駆動ギヤ22aと噛合する第1共用従動ギヤ23bと第5速用駆動ギヤ25aと第4速用駆動ギヤ24aと噛合する第4速用駆動ギヤ24bを設けるので、変速ギヤ対のレイアウトを圧縮することができ、動力出力装置1Aの軽量化,小型化することができる。従って、例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車のエンジンルーム内に配置することもできる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、第2速用ギヤ対22にエンジン6の動力を伝達するための第1中間軸15に後進用駆動ギヤ28aを設けることで、動力出力装置1、1Aの小型化、軽量化を図ることができる。
また、動力出力装置1、1Aによれば、Low走行時に使用する第3速用ギヤ対23や第5速走行時に使用する第5速用ギヤ対25におけるモータ7から駆動軸9,9のギヤの噛み数が少ないため、モータ7によるアシストが特に必要なギヤにおいて伝達効率を上げることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る動力出力装置について、図38を参照して説明する。なお、第3実施形態の動力出力装置1Bは、変速機の構成が異なる以外は第2実施形態の動力出力装置1Aと同様の構成を有する。このため、第2実施形態の動力出力装置1Aと同一又は同等部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の変速機20Bは、2つの変速軸の一方の変速軸である第1主軸11(第1変速軸)周りに偶数段の変速段である第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aが設けられ、2つの変速軸の他方の変速軸である第2中間軸16(第2変速軸)に奇数段の変速段である第1速用駆動ギヤ21aと第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aが設けられ、第1主軸11に動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられて構成されている。
より具体的に、第1主軸11には、連結軸13に取り付けられた第2速用駆動ギヤ22aと第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ27aとの間に、第1主軸11と相対回転可能な第4速用駆動ギヤ24aと、第1主軸11と連結軸13に取り付けられた第2速用駆動ギヤ22aとを連結又は開放するとともに第1主軸11と第4速用駆動ギヤ24aとを連結又は開放する第1変速用シフター51が設けられている。そして第1変速用シフター51が、第2速用接続位置、ニュートラル位置、第4速用接続位置を移動可能に構成されている。第1変速用シフター51が第2速用接続位置でインギヤするときには、第1主軸11と第2速用駆動ギヤ22aが一体に回転し、第1変速用シフター51が第4速用接続位置でインギヤするときには、第1主軸11と第4速用駆動ギヤ24aが一体に回転し、第1変速用シフター51がニュートラル位置にあるときには、第1主軸11は第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aに対し相対回転する。なお、第1主軸11と第2速用駆動ギヤ22aが一体に回転するとき、第1主軸11に取り付けられたサンギヤ32と第2速用駆動ギヤ22aに連結軸13で連結されたキャリア36が一体に回転するとともに、リングギヤ35も一体に回転し、遊星歯車機構31がロックして一体となる。
カウンタ軸14には、第1速用従動ギヤ21bと、連結軸13に取り付けられた第2速用駆動ギヤ22aと噛合する第1共用従動ギヤ23bと、第1主軸11に設けられた第4速用駆動ギヤ24aと噛合する第2共用従動ギヤ24bと、差動ギヤ機構8と噛合するファイナルギヤ26aとが取り付けられている。なお、第1共用従動ギヤ23bは第2速用駆動ギヤ22aと共に第2速用ギヤ対22を構成し、第2共用従動ギヤ24bは第4速用駆動ギヤ24aと共に第4速用ギヤ対24を構成している。
第2中間軸16には、第2中間軸16と相対回転可能な第1速用駆動ギヤ21aと、第3速用駆動ギヤ23aと、第5速用駆動ギヤ25aとがモータ7側から順に設けられている。第1速用駆動ギヤ21aはカウンタ軸14に取り付けられた第1速用従動ギヤ21bと噛合し、第1速用従動ギヤ21bと共に第1速用ギヤ対21を構成する。また、第3速用駆動ギヤ23aはカウンタ軸14に取り付けられた第1共用従動ギヤ23bと噛合し、第1共用従動ギヤ23bと共に第3速用ギヤ対23を構成し、第5速用駆動ギヤ25aはカウンタ軸14に取り付けられた第2共用従動ギヤ24bと噛合し、第2共用従動ギヤ24bと共に第5速用ギヤ対25を構成する。
また、第2中間軸16には、第1速用駆動ギヤ21aと第3速用駆動ギヤ23aとの間に、第2中間軸16と第1速用駆動ギヤ21aとを連結又は開放する第3変速用シフター54が設けられている。そして第3変速用シフター54が第1速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16と第1速用駆動ギヤ21aが連結して一体に回転し、第3変速用シフター54がニュートラル位置にあるときには、第2中間軸16と第1速用駆動ギヤ21aが開放され相対回転する。
さらに、第2中間軸16には、第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aとの間に、第2中間軸16と第3速用駆動ギヤ23aとを連結又は開放するとともに第2中間軸16と第5速用駆動ギヤ25aとを連結又は開放する第2変速用シフター52が設けられている。そして第2変速用シフター52が、第3速用接続位置、ニュートラル位置、第5速用接続位置を移動可能に構成されている。第2変速用シフター52が第3速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16と第3速用駆動ギヤ23aが一体に回転し、第2変速用シフター52が第5速用接続位置でインギヤするときには、第2中間軸16と第5速用駆動ギヤ25aが一体に回転し、第2変速用シフター52がニュートラル位置にあるときには、第2中間軸16は第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aに対し相対回転する。
このように構成された動力出力装置1Bは基本的に第1及び2実施形態における第2速用ギヤ対22と第3速用ギヤ対23を入れ替えるとともに第4速用ギヤ対24と第5速用ギヤ対25を入れ替えて構成され、適宜読み替えることで同様の作用・効果を有する。
また、本実施形態の動力出力装置1Bは、第1速用ギヤ対21を備えるので、遊星歯車機構31が故障した場合などの緊急時においても、第3変速用シフター54を第1速用接続位置でインギヤし第2クラッチ42を接続することにより、エンジン6の動力が第2主軸12、アイドルギヤ列27、第2中間軸16、第1速用ギヤ対21(第1速用駆動ギヤ21a、第1速用従動ギヤ21b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに伝達され第1速走行を行うことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る動力出力装置について、図39を参照して説明する。なお、第4実施形態の動力出力装置1Cは、動力合成機構を構成する遊星歯車機構と変速機の接続位置が異なる以外は第2実施形態の動力出力装置1Aと同様の構成を有する。このため、第2実施形態の動力出力装置1Aと同一又は同等部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の変速機20Cは、2つの変速軸の一方の変速軸である第1主軸11(第2変速軸)周りに奇数段の変速段である第3速用駆動ギヤ23aと第5速用駆動ギヤ25aが設けられ、2つの変速軸の他方の変速軸である第2中間軸16(第1変速軸)に偶数段の変速段である第2速用駆動ギヤ22aと第4速用駆動ギヤ24aが設けられ、第2中間軸16に動力合成機構30を構成する遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられて構成されている。そして、第1主軸11は第1クラッチ41(第2断接手段)を介してエンジン6に連結され、第2中間軸16は第2主軸12に設けられた第2クラッチ42(第1断接手段)を介してエンジン6に連結されている。
より具体的に、第1主軸11はエンジン6側とは反対側で不図示のケースシングに固定された軸受11aに支持され、連結軸13は第2中間軸16より短く中空に構成されて第2中間軸16のエンジン6側とは反対側の周囲を覆うように相対回転自在に配置され、不図示のケーシングに固定された軸受13aに支持されている。また、連結軸13には、エンジン6側に第2速用駆動ギヤ22aが取り付けられ、軸受13aを挟んでエンジン6側とは反対側に遊星歯車機構31のキャリア36が取り付けられている。従って、プラネタリギヤ34の公転により連結軸13に取り付けられたキャリア36と第2速用駆動ギヤ22aが一体に回転するように構成されている。
そして第2中間軸16のエンジン6側とは反対側には遊星歯車機構31のサンギヤ32が取り付けられ、第2主軸12に連結された第2クラッチ42によりクランク軸6aからサンギヤ32への動力伝達が断接可能に構成されている。
このように構成された動力出力装置1Cにおいても第1〜第3実施形態と同様の作用・効果を有する。なお、本実施形態においても第3実施形態と同様に奇数段の変速段を備える第1主軸11に第1速用駆動ギヤ21aを設け、カウンタ軸14に第1速用ギヤ対21を構成する第1速用従動ギヤ21bを取り付けることで、遊星歯車機構31が故障した場合などの緊急時に対応できる構成とすることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る動力出力装置について、図40を参照して説明する。なお、第5実施形態の動力出力装置1Dは、後進用ギヤ列の構成以外は第2実施形態の動力出力装置1Aと同様の構成を有する。このため、第2実施形態の動力出力装置1Aと同一又は同等部分には同一符号又は相当符号を付して説明を簡略化又は省略する。
本実施形態の変速機20Dでは、第1中間軸15に、第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ27aと噛合する第1アイドル従動ギヤ27bのみが取り付けられている。第1アイドル従動ギヤ27bは、第2主軸12に取り付けられたアイドル駆動ギヤ27aと第2中間軸16に取り付けられた第2アイドル従動ギヤ27cとともに第1アイドルギヤ列27Aを構成し、第2クラッチ42を接続することにより、エンジン6のカウンタ軸6aを2つの変速軸のうちの一方の変速軸である第2中間軸16に連結している。
一方、後進用駆動ギヤ28aは、回転軸線A1と平行な回転軸線E1を中心として軸受17a、17bにより回転自在に支持されたリバース軸17に相対回転自在に設けられ、第1主軸11に取り付けられたリバース従動ギヤ28bと噛合し、後進用ギヤ対28を構成している。また、リバース軸17には、第1中間軸15に取り付けられた第1アイドル従動ギヤ27bと噛合する第3アイドル従動ギヤ27dが取り付けられている。第3アイドル従動ギヤ27dは、アイドル駆動ギヤ27aと第1アイドル従動ギヤ27bとともに第2アイドルギヤ列27Bを構成している。さらに後進用駆動ギヤ28aのエンジン6側とは反対側にリバース軸17と後進用駆動ギヤ28aとを連結又は開放する後進用シフター53が設けられている。そして、後進用シフター53が後進用接続位置でインギヤするときには、リバース軸17と後進用駆動ギヤ28aとが一体に回転し、後進用シフター53がニュートラル位置にあるときには、リバース軸17と後進用駆動ギヤ28aとが相対回転する。
このように構成された動力出力装置1Dでは、初期状態から後進用シフター53を後進用接続位置でインギヤするとともにモータ7に逆転方向のモータトルクを印加して、第2クラッチ42を締結することにより実現される。これにより、エンジン6のトルクが、第2主軸12、第2アイドルギヤ列27B(アイドル駆動ギヤ27a、第1アイドル従動ギヤ27b、第3アイドル従動ギヤ27d)、リバース軸17、後進用ギヤ対28(後進用駆動ギヤ28a、後進用従動ギヤ28b)、第1主軸11を介して遊星歯車機構30のサンギヤ32に伝達され、キャリア36でエンジントルクとモータトルクが合成されて、合成されたトルクが連結軸13、第3速用ギヤ対23(第3速用駆動ギヤ23a、第1共用従動ギヤ23b)、カウンタ軸14、ファイナルギヤ26a、差動ギヤ機構8、駆動軸9,9を介して、駆動輪DW,DWに伝達される。
このように構成された動力出力装置1Dにおいても第1〜第4実施形態と同様の作用・効果を有する。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、動力合成機構としてシングルピニオン式の遊星歯車機構に限らず、ダブルピニオン式の遊星歯車機構であってもよく、遊星歯車機構のように機械式のものに限定されず例えば、相反差動モータのような磁気的に差動回転するものであってもよい。
また、奇数段の変速段として第3速用駆動用ギヤと第5速用駆動用ギヤに加えて、第7、9・・速用駆動用ギヤを、偶数段の変速段として第2速用駆動用ギヤと第4速用駆動用ギヤに加えて、第6、8・・速用駆動用ギヤを設けてもよい。
また、上記実施形態によれば、以下の効果を有する。
2つの変速軸を備えているので、ハイブリッド車両として設計の自由度を高くできる。
2つの変速軸がそれぞれ断接手段を介して内燃機関に連結されるので、それぞれの断接手段をつなぎかえることにより変速ショックを低減することができる。
2つの変速軸のいずれか一方に奇数段からなる変速段を設け2つの変速軸の他方に偶数段からなる変速段を設けることでツインクラッチ式変速機を構成し、いずれかの変速軸に動力合成機構の第1要素を連結することができるので、ハイブリッド車両として設計の自由度を高くできる。
バッテリのSOCがなくても電動機を回生して回生トルクと内燃機関のトルクを合成して第1速相当のトルクが出力されるので、バッテリのSOCがなくても車両を発進することができる。
バッテリのSOCがなくても電動機を回生して回生トルクと内燃機関の駆動トルクを合成して第1速相当のトルクが出力されるので、バッテリのSOCがなくても車両を発進することができる。また、第3速用ギヤ対を第1速走行時にも利用することで第1速用ギヤ対を別途設ける必要がなく動力出力装置の小型化、軽量化を図ることができる。また、第1共用従動ギヤが第3速ギヤ対と第2速用ギヤ対の両方を兼ねるので、変速ギヤ対のレイアウトを圧縮することによりさらに動力出力装置の小型化、軽量化を図ることができる。
バッテリのSOCがなくても電動機を回生して回生トルクと内燃機関の駆動トルクを合成して第1速相当のトルクが出力されるので、バッテリのSOCがなくても車両を発進することができる。また、車両が所定の速度以上になれば電動機は正転方向に回転するので電動機の駆動トルクとして内燃機関の駆動トルクを合成して第1速走行することができる。
内燃機関のアイドリング中は、動力合成機構によりすべりを吸収することができるので、これによりクラッチにすべり機構を設ける必要がなくなりクラッチを小型化できる。
駆動用の電動機を用いて内燃機関を始動することができる。これにより、駆動用の電動機が内燃機関を始動するスタータとしての役割を兼ねることができる。
車両の停車中に電動機を回生して発電することでバッテリを充電することができる。
要求トルクに応じて駆動軸に内燃機関のトルクと電動機のトルクとの合成トルクを伝達することができる。
内燃機関のトルクに合わせて電動機のトルクを調整することにより、内燃機関をエンジンストール領域から最高回転の範囲内で駆動することができ、内燃機関に過度の負荷がかかるのを防止することができる。
内燃機関を適正駆動領域で駆動することにより燃費を向上することができるとともに、電動機を定格出力と最高回転数を超えない範囲で駆動することで電動機に過度の負荷がかかるのを防止することができる。
内燃機関の動力で第2速走行することができ、また、第2速走行中に走行状況に応じて電動機でアシスト又は回生することができる。
内燃機関の動力で第3速走行することができ、また、第3速走行中に走行状況に応じて電動機でアシスト又は回生することができる。
電動機によるEV走行を実現できる。
モータ走行しながら2通りの態様で内燃機関を始動することができる。
第2共用従動ギヤが第4速ギヤ対と第5速用ギヤ対の両方を兼ねるので、変速ギヤ対のレイアウトを圧縮することができ、動力出力装置の小型化、軽量化を図ることができる。これにより、例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車のエンジンルーム内に配置することができる。
内燃機関の動力で第4速走行することができ、また、第4速走行中に走行状況に応じて電動機でアシスト又は回生することができる。
内燃機関の動力で第5速走行することができ、また、第5速走行中に走行状況に応じて電動機でアシスト又は回生することができる。
第2速用ギヤ対に内燃機関の動力を伝達する中間軸に後進用駆動ギヤを設けることで、動力出力装置の小型化、軽量化を図ることができる。また、第1共用従動ギヤが第3速ギヤ対と第2速用ギヤ対と後進用ギヤ対を兼ねるので、変速ギヤ対のレイアウトを圧縮することによりさらに動力出力装置の小型化、軽量化を図ることができる。
内燃機関の動力で後進走行することができ、また、後進走行中に走行状況に応じて電動機でアシストすることができる。
中間軸に加えてリバース軸を設けることで中間軸とリバース軸の軸方向長さを短くすることができる。
内燃機関と電動機の動力を合成して後進走行することができる。
意図しない駆動力が作用しても車両の発進を防止することができる。
回生トルクを利用して第1速走行中にバッテリのSOCが回生リミットに達した場合であっても、電動機の駆動トルクを出力することができ電力を消費することができる。従って、バッテリのSOCが回生リミットに達していても車両を発進することができる。
第1速走行中にSOCが回生リミットに達した場合であっても、第1速走行からEV走行にスムーズに移行することができる。
電動機の制御装置の負荷低減、電動機の過度の発熱を防止しつつ、スムーズなモータ走行を行うことができる。
動力合成機構でエンジンブレーキ等で生じる駆動力の変化によるショックを吸収することができるため、乾式クラッチを用いることができる。また、乾式クラッチを用いることで、クラッチの断接に要する時間の短縮を図ることができ、変速ショックを抑制することができる。
動力合成機構を遊星歯車機構とすることで簡易な構成で内燃機関の動力と電動機の動力を合成することができる。
動力出力装置を小型化することができる。
1、1A、1B、1C、1D 動力出力装置
6 エンジン
7 モータ
9 駆動軸
11 第1主軸(第1変速軸、第2変速軸)
12 第2主軸(入力軸)
13 連結軸
14 カウンタ軸
15 第1中間軸(中間軸)
16 第2中間軸(第2変速軸、第1変速軸)
17 リバース軸
20、20A、20B、20C、20D 変速機
22 第2速用ギヤ対
22a 第2速用駆動ギヤ
23 第3速用ギヤ対
23a 第3速用駆動ギヤ
23b 第1共用従動ギヤ
24 第4速用ギヤ対
24a 第4速用駆動ギヤ
24b 第2共用従動ギヤ
25 第5速用ギヤ対
25a 第5速用駆動ギヤ
26a ファイナルギヤ
27 アイドルギヤ列
27A 第1アイドルギヤ列
27B 第2アイドルギヤ列
27a アイドル駆動ギヤ
27b 第1アイドル従動ギヤ
27c 第2アイドル従動ギヤ
27d 第3アイドル従動ギヤ
28 後進用ギヤ対
28a 後進用駆動ギヤ
28b 後進用従動ギヤ
29 パーキングギヤ
30 動力合成機構
31 遊星歯車機構(動力合成機構)
32 サンギヤ(第1要素、第3要素)
35 リングギヤ(第1要素、第3要素)
36 キャリア(第2要素)
41 第1クラッチ(第1断接手段、第2断接手段)
42 第2クラッチ(第2断接手段、第1断接手段)
51 第1変速用シフター
52 第2変速用シフター
53 後進用シフター
54 第3変速用シフター

Claims (3)

  1. 内燃機関と電動機とを駆動源とする車両に用いられ、
    前記内燃機関のクランク軸及び前記電動機からの機械的動力を、前記モータと連結された第1入力軸で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第1入力軸と駆動輪とを連結させることが可能な第1変速機構と、
    前記内燃機関のクランク軸からの機械的動力を第2入力軸で受け、複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第2入力軸と前記駆動輪とを連結させることが可能な第2変速機構と、
    前記内燃機関のクランク軸と前記第1入力軸とを連結させることが可能な第1断接手段と、
    前記内燃機関のクランク軸と前記第2入力軸とを連結させることが可能な第2断接手段と、を備え、
    前記第1断接手段と前記第2断接手段をすべらせながら接続して前記駆動輪に伝達されるトルクを調整しながら走行可能であることを特徴とする動力出力装置。
  2. 前記内燃機関と前記電動機を共に駆動源として走行している状態から前記電動機を駆動源とするEV走行に移行する際、前記第2変速機構の複数の変速段のうちいずれか1つを係合状態にして、前記第2入力軸と前記駆動輪とを連結させ、前記第2断接手段をすべらせながら接続して走行することを特徴とする請求項1に記載の動力出力装置。
  3. 請求項1に記載の動力出力装置の制御方法であって、
    前記内燃機関の適正駆動領域で前記内燃機関を駆動し、
    前記電動機の定格出力を超えるか否かを判断し、
    前記電動機の定格出力を超える場合には、前記電動機の定格出力で駆動するとともに前記内燃機関の回転数を制御し、前記電動機の定格出力を超えない場合には、前記電動機の最高回転数を超えるか否かを判断し、
    前記電動機の最高回転数を越えない場合には、前記内燃機関を適正駆動領域で駆動したまま前記電動機を駆動し、前記電動機の最高回転数を超える場合には、前記電動機の最高回転数で駆動するとともに前記内燃機関の回転数を制御することを特徴とする動力出力装置の制御方法。
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