JP2011152623A - 打撃工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】先端工具の角度を変える際の作業者の操作負担が小さく、且つ構成の簡単な打撃工具の提供。
【解決手段】フロントカバの後端側の外周面上には12本のリブ51Aが、フロントカバの軸方向に平行に指向して、フロントカバの周方向に等間隔で配置されている。スリーブの内周面には、ガイド溝51aに常時係合するスリーブリブが設けられている。スリーブの先端部は、斜面によって規定され先端側へ突出する計12の山部を有している。回動部材の内周面には、ガイド溝51aに係合したり係合が外れたりする回動部材リブ54Aが設けられている。回動部材の後端部は、斜面によって規定され後端側へ突出する計12の山部を有している。回動部材はスプリングによって後端側へ付勢されている。
【選択図】図2

Description

本発明は打撃工具に関し、特にカッターやスコップ等の略平坦な部分を有する先端工具が装着される打撃工具に関する。
従来からカッターやスコップ等の略平坦な部分を有する先端工具が装着される打撃工具が知られている。打撃工具は打撃力を発生させるために、モータと、シリンダと、シリンダ内に配置されたピストンと、モータの回転力をピストンの往復運動に変換する運動変換機構と、ピストンにより駆動される打撃子と、打撃子が衝突する中間子とを備えている。また、打撃工具の先端部には先端工具が装着され、打撃子が中間子に衝突することにより、中間子を介して打撃力が先端工具に伝達されるように構成されている。
打撃工具において先端工具はリテーナスリーブによって保持されており、リテーナスリーブは、打撃工具のハウジングに対して先端工具の軸心を中心として先端工具と一体で回転可能である。先端工具はニードルホルダにより位置規制されたニードルによってリテーナスリーブから外れない状態とされる。カッターやスコップ等の略平坦な部分は、打撃工具のユーザによってこれらの先端工具の軸心を中心として所望の角度をなすように回転させられ、当該角度で固定されて使用される。このような打撃工具は、例えば特開平10−225879号公報(特許文献1)や、英国特許第2276578号明細書(特許文献2)や、英国特許第2276579号明細書(特許文献3)に記載されている。
特開平10−225879号公報 英国特許第2276578号明細書 英国特許第2276579号明細書
上記公報記載の打撃工具では、グリップが先端工具の軸方向へ移動可能に設けられており、ニードルホルダとグリップとの間には、スブリングが設けられている。スプリングの付勢力に抗してグリップを先端工具の軸方向に移動することによってリテーナスリーブ及びグリップを回動可能とし、グリップ及びリテーナスリーブを打撃工具のユーザが手動で回動させて先端工具の角度を可変するように構成されていた。
この構成では、先端工具の角度を変えるために、スプリングの付勢力に抗してグリップを先端工具の軸方向に移動した状態を維持し、且つ、グリップを回転させるといった2アクションが必要であり、角度を変える際の作業者の操作負担が大きかった。
また、特許文献1記載の打撃工具では、グリップを回転させることによってスプリングがスプリング内周面に対向配置された略円筒状のホルダを締め付ける。このことによりワンウェイクラッチが構成されており、ホルダの外周面とスプリングの内周面との間の距離を高い精度で調整する必要があり、製造工程が複雑になっていた。
そこで、本発明は、先端工具の角度を変える際の作業者の操作負担が小さく、且つ構成の簡単な打撃工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、略筒状をなし内周面が先端工具を支持し該先端工具の軸心を中心として該先端工具と一体回転可能なリテーナスリーブと、略筒状をなし該リテーナスリーブを回転可能に支承するフロントカバと、該フロントカバに支持され、該フロントカバに対して該リテーナスリーブと一体回転可能な回転可能位置と、該先端工具の軸方向において該回転可能位置と並んでおり且つ該フロントカバに対して回転不能となる回転不能位置と、の間で移動可能な回動部材と、該回動部材に当接し該回転可能位置から該回転不能位置へと向かう方向へ該回動部材を付勢するスプリングと、該回動部材の一端に当接可能であり、該先端工具の軸方向に移動可能且つ該フロントカバに対して回転不能に該フロントカバに支持されたスリーブと、該スリーブの移動により該回転可能位置に該回動部材が移動させられたときに、該スプリングの付勢力により該回動部材を該スリーブに対して回転させる回転手段と、を有する打撃工具を提供している。
略筒状をなし内周面が先端工具を支持し先端工具の軸心を中心として先端工具と一体回転可能なリテーナスリーブと、フロントカバに支持され、フロントカバに対してリテーナスリーブと一体回転可能な回転可能位置と、先端工具の軸方向において回転可能位置と並んでおり且つフロントカバに対して回転不能となる回転不能位置と、の間で移動可能な回動部材と、回動部材に当接し回転可能位置から回転不能位置へと向かう方向へ回動部材を付勢するスプリングと、回動部材の一端に当接可能であり、先端工具の軸方向に移動可能且つフロントカバに対して回転不能にフロントカバに支持されたスリーブと、スリーブの移動により回転可能位置に回動部材が移動させられたときに、スプリングの付勢力により回動部材をスリーブに対して回転させる回転手段とを有するため、スリーブを先端工具の軸方向へ移動させるといったワンアクションのみにより回動部材、リテーナスリーブ、及び先端工具を、先端工具の軸心を中心として回転させることができる。このため打撃工具のユーザの操作性を高めることができ、操作時におけるユーザへの操作負担を軽減することができる。
ここで、該回動部材と該スリーブとはそれぞれ略筒状をなし該フロントカバが挿通され、該フロントカバの外周面には、該先端工具の軸方向へ延出する複数のリブが該フロントカバの周方向へ所定の間隔で設けられ、該リブ間はガイド溝をなし、該スリーブの内周面には該ガイド溝と常時係合するスリーブリブが設けられ、該回動部材の内周面には、該回動部材が該回転不能位置にあるときには該ガイド溝に係合し該回動部材が該回転可能位置にあるときには該ガイド溝から外れている回動部材リブが設けられ、該回転手段は、該回転不能位置から該回転可能位置へと向かう方向における各該リブの端部に設けられ、該周方向に対してそれぞれ同一の第1所定角度で交差するリブ傾斜面と、該回転可能位置から該回転不能位置へと向かう方向における各該回動部材リブの端部に設けられ、該リブ傾斜面に略平行な回動部材リブ傾斜面と、該回動部材に当接する側の該スリーブの端部に設けられ、該周方向に対して第2所定角度で交差し該リブ傾斜面と同一方向へ傾斜するスリーブ端部傾斜面と、該スリーブに当接する側の該回動部材の端部に設けられ、該スリーブ端部傾斜面に平行をなし、該スリーブ端部傾斜面に当接する回動部材端部傾斜面と、を有し、該スプリングの付勢力により、該スリーブ端部傾斜面と回動部材端部傾斜面は常時当接し、該回動部材が該回転可能位置にあるときには該スプリングの付勢力により該回動部材端部傾斜面は該スリーブ端部傾斜面に対して摺動することが好ましい。
回動部材とスリーブとはそれぞれ略筒状をなしフロントカバが挿通され、フロントカバの外周面には、先端工具の軸方向へ延出する複数のリブがフロントカバの周方向へ所定の間隔で設けられ、リブ間はガイド溝をなし、スリーブの内周面にはガイド溝と常時係合するスリーブリブが設けられ、回動部材の内周面には、回動部材が回転不能位置にあるときにはガイド溝に係合し回動部材が回転可能位置にあるときにはガイド溝から外れている回動部材リブが設けられ、回転手段は、回転不能位置から回転可能位置へと向かう方向における各リブの端部に設けられ、周方向に対してそれぞれ同一の第1所定角度で交差するリブ傾斜面と、回転可能位置から回転不能位置へと向かう方向における各回動部材リブの端部に設けられ、リブ傾斜面に略平行な回動部材リブ傾斜面と、回動部材に当接する側のスリーブの端部に設けられ、周方向に対して第2所定角度で交差しリブ傾斜面と同一方向へ傾斜するスリーブ端部傾斜面と、スリーブに当接する側の回動部材の端部に設けられ、スリーブ端部傾斜面に平行をなし、スリーブ端部傾斜面に当接する回動部材端部傾斜面と、を有し、スプリングの付勢力により、スリーブ端部傾斜面と回動部材端部傾斜面は常時当接し、回動部材が回転可能位置にあるときにはスプリングの付勢力により回動部材端部傾斜面はスリーブ端部傾斜面に対して摺動するため、打撃工具における先端工具を回転させるための構成を複雑にせずに済み、また当該構成において複雑な調整を不要とすることができる。このため、打撃工具の製造に係るコストの低減を図ることができる。
また、該先端工具の周面には該先端工具の軸方向へ延出する長溝が形成され、該長溝に対向可能な該リテーナスリーブの部分には該リテーナスリーブの半径方向に該リテーナスリーブを貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔内にはニードルが該リテーナスリーブの半径方向へ移動可能に設けられ、該ニードルが該リテーナスリーブの半径方向内方へ移動したときには該ニードルは該先端工具の長溝に係合可能であり、該リテーナスリーブの外周面上に設けられ、該ニードルの移動を規制して該ニードルの該長溝への係合状態を維持する規制位置と、該ニードルの移動の規制を解除し該ニードルが移動可能となる移動可能位置と、の間を移動可能なニードルホルダを備え、該スプリングの他端は該ニードルホルダに当接し、該スプリングは該ニードルホルダを規制位置に維持するように付勢することが好ましい。
先端工具の周面には先端工具の軸方向へ延出する長溝が形成され、長溝に対向可能なリテーナスリーブの部分にはリテーナスリーブの半径方向にリテーナスリーブを貫通する貫通孔が形成され、貫通孔内にはニードルがリテーナスリーブの半径方向へ移動可能に設けられ、ニードルがリテーナスリーブの半径方向内方へ移動したときにはニードルは先端工具の長溝に係合可能であり、リテーナスリーブの外周面上に設けられ、ニードルの移動を規制してニードルの長溝への係合状態を維持する規制位置と、ニードルの移動の規制を解除しニードルが移動可能となる移動可能位置と、の間を移動可能なニードルホルダを備え、スプリングの他端はニードルホルダに当接し、スプリングはニードルホルダを規制位置に維持するように付勢するため、1つのスプリングでニードルホルダと回動部材との両方を付勢することができ、打撃工具の部品点数を少なくすることができる。
また、該フロントカバの周面には該リブが全周にわたって設けられていることが好ましい。フロントカバの周面にはリブが全周にわたって設けられているので、先端工具を所望の回転角度としたいときに、当該所望の回転角度と同一の角度又は当該所望の回転角度に近い角度に先端工具を回転させた状態として回動部材、リテーナスリーブ、及び先端工具を当該角度で回転不能に固定することができる。
以上より本発明は、先端工具の角度を変える際の作業者の操作負担が小さく、且つ構成の簡単な打撃工具を提供することができる。
本発明の実施の形態による打撃工具を示す斜視図。 本発明の実施の形態による打撃工具を示す要部断面図。 本発明の実施の形態による打撃工具を示す要部断面図。 図3のIV-IV線に沿った断面図。 本発明の実施の形態による打撃工具のフロントカバを示す側面図。 本発明の実施の形態による打撃工具の回動部材を示す図であり、(a)は断面図、(b)は背面図。 本発明の実施の形態による打撃工具のスリーブを示す図であり、(a)は正面図、(b)は断面図。 本発明の実施の形態による打撃工具の回動部材が回転不能位置にあるときの回動部材リブとガイド溝との位置関係を示す概念図。 本発明の実施の形態による打撃工具を示す要部断面図。 本発明の実施の形態による打撃工具の回動部材が回転不能位置にあるときの回動部材とスリーブとの位置関係を示す概念図。 本発明の実施の形態による打撃工具の回動部材が回転可能位置にあるときの回動部材とスリーブとの位置関係を示す概念図。 本発明の実施の形態による打撃工具の回動部材が回転可能位置にあるときの回動部材リブとガイド溝との位置関係を示す概念図。
本発明による打撃工具の実施の形態について図1乃至図12に基づき説明する。打撃工具1は、メインハンドル10と、サブハンドル110と、モータハウジング20及びギヤハウジング30からなるハウジングと、先端工具2を取り付けるための工具保持部50とを備えている。以下の説明では図1及び図2における左側を打撃工具1の先端側、右側を打撃工具1の後端側と定義し、図1及び図2における上側を打撃工具1の上側、下側を打撃工具1の下側と定義して説明する。
図1に示すように、メインハンドル10はハウジングの後端に設けられている。メインハンドル10には、電源ケーブル11が取付けられると共に、図示せぬスイッチ機構が内蔵されている。図示せぬスイッチ機構には、使用者により操作可能なトリガ13が機械的に接続されている。打撃工具1のユーザがトリガ13を操作することにより、後述の電動モータ21(図2)と電源ケーブル11に接続された図示せぬ外部電源との接続/切断を切換えることができる。
また、メインハンドル10は、上端部と下端部とを有しており、上端部は、後述の運動変換ハウジング31の後部に接続されている。下端部は、モータハウジング20の後部に接続されている。サブハンドル110は把持部111を有しており、把持部111はギヤハウジング30の先端部分に接続されている。
モータハウジング20内には、電動モータ21(図2)が収納されている。電動モータ21は、その回転駆動力を出力する出力軸22を備えている。出力軸22の先端には、ピニオンギヤ23が設けられている。
ギヤハウジング30は、運動変換ハウジング31と、打撃ハウジング32とを有している。運動変換ハウジング31は、モータハウジング20の上部に位置している。打撃ハウジング32は、運動変換ハウジング31の先端側に位置している。
運動変換ハウジング31内には、ピニオンギヤ23の後端側において、出力軸22と平行に延びるクランク軸34が回転可能に支承されて設けられている。クランク軸34の下部には、ピニオンギヤ23と噛合する第1ギヤ35が同軸固定されている。クランク軸34の上端部には、運動変換機構36が設けられている。
運動変換機構36は、クランクウェイト37、クランクピン38、及びコンロッド39を有しており、クランクウェイト37はクランク軸34の上端に固定されている。クランクピン38は、クランクウェイト37の端部に固定されている。コンロッド39の後端には貫通穴が形成されており、貫通孔にはクランクピン38が挿入されている。
打撃ハウジング32内には、出力軸22と直交する方向に延びるシリンダ40が設けられている。シリンダ40の軸心と出力軸22の軸心とは、同一平面上に位置している。また、シリンダ40の後端部は、電動モータ21の上方に位置している。また、シリンダ40内には、シリンダ40の内周面に摺動可能にピストン43が設けられている。ピストン43はピストンピン43Aを有し、ピストンピン43Aにはコンロッド39の先端が固定されている。シリンダ40内であってピストン43よりも先端側には打撃子44が、シリンダ40の内周面に摺動可能に設けられている。シリンダ40内であってピストン43と打撃子44との間には空気室45が画成されている。また、打撃子44の先端側には、中間子46がシリンダ40内に前後方向に摺動可能に設けられている。工具保持部50はシリンダ40の先端側には設けられており、工具保持部50には先端工具2が着脱自在に取付けられている。
工具保持部50は、フロントカバ51とリテーナスリーブ52とを有している。フロントカバ51は、打撃ハウジング32の先端側に、シリンダ40と同軸的に打撃ハウジング32に固定されて設けられている。リテーナスリーブ52は、フロントカバ51の半径方向内方に設けられており略筒状をなしている。リテーナスリーブ52は、フロントカバ51の軸心を中心としてフロントカバ51に対して回転可能に設けられており、リテーナスリーブ52の先端側の部分は、フロントカバ51の先端よりも先端側に突出している。
図4、図5に示すように、フロントカバ51の先端側の外周面上には複数のリブ51Aが設けられている。リブ51Aは12本設けられており、それぞれ長手方向がフロントカバ51の軸方向に平行に指向して、フロントカバ51の周方向に等間隔で配置されている。このため、リブ51Aとリブ51Aとの間にガイド溝51aが形成された構成をなしている。リブ51Aの後端はフロントカバ51の周方向において互いに接続されており、ガイド溝51aの後端はこの接続されている部分によって行き止まりになっている。
各リブ51Aの先端はフロントカバ51の軸方向において互いに一致した位置関係をなしており、各リブ51Aの先端面はリブ傾斜面51Bをなしている。リブ傾斜面51Bは、フロントカバ51の周方向に対してそれぞれ略45°で交差するように後端側へ傾斜している。この略45°の角度は第1所定角度に相当する。
図3等に示すように、フロントカバ51の半径方向においてリブ51Aに対向するフロントカバ51の外周面上にはスリーブ53が設けられている。スリーブ53は略筒状をなしておりフロントカバ51を環装している。図7に示すように、スリーブ53の内周面には、ガイド溝51aの幅と略同一の幅を有するスリーブリブ53Aが、スリーブ53の周方向へ等間隔で4つ設けられている。スリーブリブ53Aはガイド溝51aに常時係合しており、ガイド溝51aにスリーブリブ53Aが案内されることにより、スリーブ53はフロントカバ51に対してフロントカバ51の軸方向へ摺動するように構成されている。また、スリーブリブ53Aがガイド溝51aに常時係合しているため、スリーブ53はフロントカバ51の軸心を中心として常時回転することができない。
スリーブ53の先端部は、その周方向の全周にわたって先端側へ突出する計12の山部53Bを有している。それぞれ山部53Bは、スリーブ53の周方向における一の方向に対して略30°で交差するように後端側へ傾斜する斜面53Cと、スリーブ53の周方向における一の方向とは反対の方向に対して略30°で交差するように後端側へ傾斜する斜面53Dとにより規定されており、山部53Bと山部53Bとの間は谷部をなす。従って山部53Bと谷部とによりスリーブ53の先端部はギザギザ状になっている。この略30°の角度は第2所定角度に相当する。斜面53Dはスリーブ端部傾斜面に相当する。
また、リブ51Aの先端部に対向可能なフロントカバ51の外周面上には回動部材54が設けられている。図6に示すように回動部材54は略筒状をなしており、フロントカバ51(図3)を環装している。また、回動部材54の先端部は、フロントカバ51の先端よりも先端側に突出し後述のリテーナスリーブ52に固定されている。回動部材54と後述のリテーナスリーブ52とは一体でフロントカバ51の軸心を中心として回転可能である。
回動部材54の内周面には、周方向におけるガイド溝51aの幅と略同一の幅を有する回動部材リブ54Aが、スリーブ53の周方向へ等間隔で4つ設けられている。回動部材リブ54Aは、ガイド溝51aの先端側の部分に係合可能であり、図8に示すように係合した状態で、ガイド溝51aに回動部材リブ54Aが案内されて回動部材54がフロントカバ51の軸方向先端側へフロントカバ51に対して摺動すると、図12に示すようにガイド溝51aの先端側の部分から回動部材リブ54Aが外れた状態となるように構成されている。ガイド溝51aに回動部材リブ54Aが係合しているときの回動部材54の位置は回転不能位置に相当し、ガイド溝51aから回動部材リブ54Aが外れたときの回動部材54の位置は回転可能位置に相当する。従って、回転不能位置と回転可能位置とは、後述の先端工具2の軸心方向において並んでいる。回動部材リブ54Aの後端面は回動部材リブ傾斜面54Eを有している。回動部材リブ傾斜面54Eは、フロントカバ51の周方向に対してそれぞれ略45°で交差するように、後述の先端工具2の軸方向において対向するリブ傾斜面51Bと平行をなして後端側へ傾斜している。
回動部材54の後端部はスリーブ53の先端部と当接可能であり、後端側へ突出する12の山部54Bを有している。山部54Bと山部54Bとの間は谷部をなしており、山部54B及び谷部の形状は、スリーブ53の谷部及び山部53Bの形状と一致する。但し、回動部材54が回転不能位置にありスリーブ53の先端部と当接しているときには、図10に示すように、スリーブ53の山部53B及び谷部に回動部材54の谷部及び山部54Bが完全に一致した状態となっておらず回動部材54がスリーブ53に対して少し回転した状態となるように構成されている。山部54Bは斜面54C、54Dにより規定されている。斜面54Cは回動部材端部傾斜面に相当する。リブ傾斜面51B、回動部材リブ傾斜面54E、斜面53D、斜面54Cは回転手段に相当する。
図3に示すように、フロントカバ51の先端よりも先端側に突出しているリテーナスリーブ52の部分には貫通孔52aが形成されている。貫通孔52a内にはニードル55が配置されており、ニードル55は、貫通孔52a内をリテーナスリーブ52の半径方向へ移動可能である。リテーナスリーブ52の外周面上であって貫通孔52aに対向可能な位置にはニードルホルダ56が設けられている。ニードホルダ56はリテーナスリーブ52の外周面に対してリテーナスリーブ52の軸方向へ摺動可能であり、当該摺動する摺動部56Aと、リテーナスリーブ52の外周面から離間している内径拡大部56Bと、を有している。ニードホルダ56が摺動して内径拡大部56Bが貫通孔52aに対向する位置関係となったときに、ニードル55はリテーナスリーブ52の半径方向へ移動可能となる。ニードホルダ56が摺動して摺動部56Aが貫通孔52aに対向する位置関係となったときに、ニードル55はリテーナスリーブ52の半径方向へ移動不能となる。移動不能となったときにニードル55は、後述の先端工具2の長溝2aに係合し、先端工具2を打撃工具1から取り外すことができない状態となる。
ニードホルダ56と回動部材54との間にはスプリング57が設けられている。スプリング57の先端はニードホルダ56に当接し後端は回動部材54の先端部に当接している。スプリング57は、回動部材54を後端側へ移動するように付勢し、ニードホルダ56を前端側へ移動するように付勢している。
打撃工具1に装着される先端工具2は、例えば図1に示すようにスコップであり、柄2Aの先端に柄2Aの軸心と略平行な平面を有する平坦部2Bを有している。柄2Aの後端部は、打撃工具1のリテーナスリーブ52の先端の開口からリテーナスリーブ52内で且つ打撃工具1内へ挿入可能であり、柄2Aの外周面には柄2Aの軸方向に延出する長溝2aが形成されている。柄2Aの軸心と、フロントカバ51の軸心と、リテーナスリーブ52の軸心と、回動部材54の軸心と、スリーブ53の軸心とは互いに一致した位置関係となっている。
次に、打撃工具1において先端工具2を柄2Aの軸心を中心として回転させる動作について説明する。先ず、スプリング57の付勢力により後端側寄りに位置しているスリーブ53を、打撃工具1のユーザが先端側へ移動させる。このことによりスリーブ53に当接している回動部材54が先端側へ移動し、回転可能位置に至ると回動部材リブ54Aがガイド溝51aから外れた状態となる。すると、図10に示すように、前述のように回動不能位置において回動部材54がスリーブ53に対して少し回転している状態から当該回転と逆方向へ回転し、図11に示すように、スリーブ53の山部53B及び谷部に回動部材54の谷部及び山部54Bが完全に一致した状態となる。
その後、打撃工具1のユーザがスリーブ53から手を放しスプリング57の不勢力により回動部材54及びスリーブ53が後端側へ移動されると、回動部材リブ傾斜面54Eは、図12に示すように今まで回動部材リブ54Aが係合していたガイド溝51aのすぐ上側のリブ51Aのリブ傾斜面51B上に乗り上げる。すると、リブ傾斜面51Bに対して回動部材リブ傾斜面54Eが摺動し、これに伴い回動部材54、リテーナスリーブ52、及び先端工具2が先端工具2の軸心を中心として回転する。そして、回動部材リブ54Aは、先ほどまで係合していたガイド溝51aの図5、図12におけるすぐ上側のガイド溝51aに係合し、このことにより回動部材54、リテーナスリーブ52、及び先端工具2の回転が規制される。そして回動部材54はスプリング57の付勢力により後端側へ更に移動し、スリーブ53に当接する。そして、再び図10に示すようなスリーブ53と回動部材54との当接状態となり、この状態のままスリーブ53及び回動部材54は後端側へ移動し、スリーブリブ53Aが、ガイド溝51aの行き止まりになっている部分を規定するフロントカバ51の部分に当接することにより、先端工具2の柄2Aの軸心方向におけるスリーブ53及び回動部材54の移動が規制される。
以上の一連の動作を行うことにより、先端工具2の柄2Aの軸心を中心として、回動部材54、リテーナスリーブ52、及び先端工具2を30°回転させることができる。従って例えば、現在の角度から90°先端工具2を回転させたい場合には、上述の一連の動作を3回繰り返して行えばよい。
スリーブ53の移動により回転可能位置に回動部材54が移動させられたときに、スプリング57の付勢力により回動部材54をスリーブ53に対して回転させる回転手段を有するため、スリーブ53を先端工具2の軸方向先端側へのみ移動させるといったワンアクションのみにより回動部材54、リテーナスリーブ52、及び先端工具2を、先端工具2の軸心を中心として回転させることができる。このため打撃工具1のユーザの操作性を高めることができ、操作時におけるユーザへの操作負担を軽減することができる。
また、回転手段は、リブ傾斜面51Bと、回動部材リブ傾斜面54Eと、斜面53Dと、斜面54Cとを有するため、打撃工具1における先端工具2を回転させるための構成を複雑にせずに済み、また当該構成において複雑な調整を不要とすることができる。このため、打撃工具1の製造に係るコストの低減を図ることができる。
また、スプリング57はニードホルダ56と回動部材54とに当接し、スプリング57はニードホルダ56を規制位置に維持するように付勢するため、1つのスプリング57でニードホルダ56と回動部材との両方を付勢することができ、打撃工具1の部品点数を少なくすることができる。
また、フロントカバ51の周面にはリブ51Aが全周にわたって設けられているので、先端工具2を所望の回転角度としたいときに、当該所望の回転角度に近い角度に先端工具2を回転させた状態として回動部材54、リテーナスリーブ52、及び先端工具2を当該角度で回転不能に固定することができる。
本発明の打撃工具は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態では、スリーブ53を先端側へ移動させることにより先端工具2及びリテーナスリーブ52を回転させたが、後端側へ移動させることにより先端工具2及びリテーナスリーブ52を回転させるような構成としてもよい。
また、回転手段は、本実施の形態のようなリブ傾斜面51B、回動部材リブ傾斜面54E、斜面53D、斜面54Cにより構成されることに限定されない。
本発明の打撃工具は、カッターやスコップ等の略平坦な部分を有する先端工具が装着される打撃工具の分野において特に有用である。
1・・・打撃工具 2・・・先端工具 2a・・・長溝 51・・・フロントカバ 51A・・・リブ 51B・・・リブ傾斜面 51a・・・ガイド溝 52・・・リテーナスリーブ 52a・・・貫通孔 53・・・スリーブ 53A・・・スリーブリブ 53B・・・山部 53C・・・斜面 54・・・回動部材 54E・・・回動部材リブ傾斜面 55・・・ニードル 56・・・ニードルホルダ 57・・・スプリング

Claims (4)

  1. 略筒状をなし内周面が先端工具を支持し該先端工具の軸心を中心として該先端工具と一体回転可能なリテーナスリーブと、
    略筒状をなし該リテーナスリーブを回転可能に支承するフロントカバと、
    該フロントカバに支持され、該フロントカバに対して該リテーナスリーブと一体回転可能な回転可能位置と、該先端工具の軸方向において該回転可能位置と並んでおり且つ該フロントカバに対して回転不能となる回転不能位置と、の間で移動可能な回動部材と、
    該回動部材に当接し該回転可能位置から該回転不能位置へと向かう方向へ該回動部材を付勢するスプリングと、
    該回動部材の一端に当接可能であり、該先端工具の軸方向に移動可能且つ該フロントカバに対して回転不能に該フロントカバに支持されたスリーブと、
    該スリーブの移動により該回転可能位置に該回動部材が移動させられたときに、該スプリングの付勢力により該回動部材を該スリーブに対して回転させる回転手段と、を有することを特徴とする打撃工具。
  2. 該回動部材と該スリーブとはそれぞれ略筒状をなし該フロントカバが挿通され、
    該フロントカバの外周面には、該先端工具の軸方向へ延出する複数のリブが該フロントカバの周方向へ所定の間隔で設けられ、該リブ間はガイド溝をなし、
    該スリーブの内周面には該ガイド溝と常時係合するスリーブリブが設けられ、
    該回動部材の内周面には、該回動部材が該回転不能位置にあるときには該ガイド溝に係合し該回動部材が該回転可能位置にあるときには該ガイド溝から外れている回動部材リブが設けられ、
    該回転手段は、
    該回転不能位置から該回転可能位置へと向かう方向における各該リブの端部に設けられ、該周方向に対してそれぞれ同一の第1所定角度で交差するリブ傾斜面と、
    該回転可能位置から該回転不能位置へと向かう方向における各該回動部材リブの端部に設けられ、該リブ傾斜面に略平行な回動部材リブ傾斜面と、
    該回動部材に当接する側の該スリーブの端部に設けられ、該周方向に対して第2所定角度で交差し該リブ傾斜面と同一方向へ傾斜するスリーブ端部傾斜面と、
    該スリーブに当接する側の該回動部材の端部に設けられ、該スリーブ端部傾斜面に平行をなし、該スリーブ端部傾斜面に当接する回動部材端部傾斜面と、を有し、
    該スプリングの付勢力により、該スリーブ端部傾斜面と回動部材端部傾斜面は常時当接し、該回動部材が該回転可能位置にあるときには該スプリングの付勢力により該回動部材端部傾斜面は該スリーブ端部傾斜面に対して摺動することを特徴とする請求項1記載の打撃工具。
  3. 該先端工具の周面には該先端工具の軸方向へ延出する長溝が形成され、
    該長溝に対向可能な該リテーナスリーブの部分には該リテーナスリーブの半径方向に該リテーナスリーブを貫通する貫通孔が形成され、該貫通孔内にはニードルが該リテーナスリーブの半径方向へ移動可能に設けられ、該ニードルが該リテーナスリーブの半径方向内方へ移動したときには該ニードルは該先端工具の長溝に係合可能であり、
    該リテーナスリーブの外周面上に設けられ、該ニードルの移動を規制して該ニードルの該長溝への係合状態を維持する規制位置と、該ニードルの移動の規制を解除し該ニードルが移動可能となる移動可能位置と、の間を移動可能なニードルホルダを備え、
    該スプリングの他端は該ニードルホルダに当接し、該スプリングは該ニードルホルダを規制位置に維持するように付勢することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の打撃工具。
  4. 該フロントカバの周面には該リブが全周にわたって設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一記載の打撃工具。
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