JP2011152307A - 電子血圧計およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】腕帯の装着状況の検出時の作動音等を軽減する。
【解決手段】血圧計では、測定終了時にカフ内の空気を完全に排気せず所定量残した状態で排気弁を閉塞して次の測定開始を待機する(S111,S113,S115)。次の測定開始のタイミングになると、カフ加圧のための動作をすることなく、その時点のカフの内圧が所定圧力以上でない場合には腕帯が装着されていないと判定され(S103,S117)、その後の測定動作(S107〜S115)がスキップされる。
【選択図】図2
【解決手段】血圧計では、測定終了時にカフ内の空気を完全に排気せず所定量残した状態で排気弁を閉塞して次の測定開始を待機する(S111,S113,S115)。次の測定開始のタイミングになると、カフ加圧のための動作をすることなく、その時点のカフの内圧が所定圧力以上でない場合には腕帯が装着されていないと判定され(S103,S117)、その後の測定動作(S107〜S115)がスキップされる。
【選択図】図2
Description
この発明は電子血圧計およびその制御方法に関し、特に、カフを用いて血圧を測定する電子血圧計およびその制御方法に関する。
カフ(空気袋)を利用した電子血圧計では、測定部位である人体の上腕等にカフを内包した腕帯を巻き付けて空気袋に空気を送り込んで加圧し、空気圧変化や音響をセンサで検出することによって血圧を測定する。
電子血圧計の中には、腕帯が測定部位に装着されているかどうかを自動的に検知する機能を搭載したものがある。たとえば特開平6−237906号公報(特許文献1)は、その検知方法として、一旦空気袋に空気を送り込んで加圧し、圧力の上昇速度が一定速度より速いと測定部位に装着されていると判断し、遅いと装着されていないと判断する方法を開示している。
しかしながら、特許文献1に開示された従来の方法にあっては、検知のために一旦空気を送り込んで空気袋を加圧する。つまり、検知のために、実際に空気袋が膨らみ、また空気を送り込むための電動ポンプが稼動する。そのため、検知の際には作動音や振動が伴う。
たとえば、一定時間間隔や指定時刻に自動で測定を行なう設定がなされている場合であって、測定時に腕帯が外れていたり、測定を行なわないため血圧計を収納していたりする場合には測定動作が行なわれないにも関わらず、文献1に開示された方法では測定前に腕帯の装着状況を検知するために一旦空気を送り込む動作が行なわれる。そのために、実際には測定動作が行なわれないときでも検知のために作動音や振動が発生してしまうことになる、という問題がある。特に、就寝中に自動で測定を行なう設定がなされている場合であって、測定しない状況(腕帯が外れている、意図的に腕帯を装着していない等)である場合には不要な音や振動が就寝中に発生することになり、被測定者の負担が増大する、という問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、使い勝手のよい電子血圧計およびその制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、電子血圧計は、空気袋を内包した、測定部位に対して装着可能なベルトと、空気袋の内圧を検出するためのセンサと、センサに接続される演算装置とを備える。空気袋には、演算装置において血圧測定の開始が検出された時点において所定量の空気が注入されており、演算装置は、少なくとも血圧測定の開始が検出された時点において空気袋の内圧に基づいてベルトの測定部位への装着状況を判定する。
好ましくは、演算装置において血圧測定の開始が検出された時点から測定動作が開始されるまでの間に空気袋に空気を注入する動作が行なわれることなく、空気袋には演算装置において血圧測定の開始が検出された時点において所定量の空気が注入されている。
好ましくは、電子血圧計は測定動作を制御するための制御手段をさらに備える。制御手段は、演算装置において血圧測定の開始が検出された時点においてベルトが測定部位に装着されていると判定されると測定動作を行なうよう制御し、演算装置において血圧測定の開始が検出された時点においてベルトが測定部位に装着されていないと判定されると測定動作を行なわないよう制御する。
好ましくは、演算手段は、制御手段によって測定動作が開始された後の空気袋の内圧に基づいて血圧値を算出する。
より好ましくは、電子血圧計は、制御手段によって制御される空気袋の内圧を調整するための調整手段をさらに備える。制御手段は、測定動作においては空気袋の内圧を規定圧力まで加圧させた後に空気袋の内圧が所定量の空気に応じた内圧となるまで減圧させ、調整手段に所定量の空気に応じた内圧を保持させて前記測定動作を終了する。
好ましくは、演算装置は、さらに、測定動作の終了後所定時間経過した時点において空気袋の内圧に基づいてベルトの測定部位への装着状況を判定し、制御手段は、演算装置において測定動作の終了後所定時間経過した時点においてベルトが測定部位に装着されていると判定されると、空気袋内の空気を排気させる。
または、好ましくは、ベルトには、空気袋とは異なる血圧測定用の空気袋が内包され、演算手段は、制御手段によって測定動作が開始された後の血圧測定用の空気袋の内圧に基づいて血圧値を算出する。
好ましくは、演算装置は、さらに、測定動作の終了後所定時間経過した時点において空気袋の内圧に基づいてベルトの測定部位への装着状況を判定する。電子血圧計は、演算装置において測定動作の終了後所定時間経過した時点においてベルトが測定部位に装着されていると判定されるとその旨を報知するための報知手段をさらに備える。
本発明の他の局面に従うと、電子血圧計の制御方法は、空気袋を内包し、測定部位に対して装着可能なベルトを備えた電子血圧計の制御方法であって、電子血圧計における血圧測定の開始が検出されると、空気袋の内圧を予め規定されたしきい値と比較することで、ベルトの測定部位への装着状況を判定するステップと、判定するステップにおいて空気袋の内圧がしきい値より大なる場合にベルトが測定部位へ装着されていると判定して測定動作を実行させ、空気袋の内圧がしきい値以下である場合にベルトが測定部位へ装着されていないと判定して測定動作を実行させないように電子血圧計を制御するステップとを備える。
この発明によると、作動音や振動を発生させることなく測定部位に腕帯が装着されているか否かを検出することができ、被測定者の負担を軽減させることができる。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、第1の実施の形態にかかる電子血圧計(以下、血圧計と略する)1Aは、空気袋であるカフ5Aと本体部2とを含み、これらがエアチューブ10Aで接続されている。本体部2の正面には表示部4と操作部3とが配される。操作部3は、電源のON/OFF、測定動作の開始/停止などの操作に用いられるためのスイッチ31と、被測定者を選択する操作に用いられるためのスイッチ32とを含む。
図1を参照して、第1の実施の形態にかかる電子血圧計(以下、血圧計と略する)1Aは、空気袋であるカフ5Aと本体部2とを含み、これらがエアチューブ10Aで接続されている。本体部2の正面には表示部4と操作部3とが配される。操作部3は、電源のON/OFF、測定動作の開始/停止などの操作に用いられるためのスイッチ31と、被測定者を選択する操作に用いられるためのスイッチ32とを含む。
血圧計1Aを用いて血圧を測定する際、カフ5Aを内包した測定用のベルト(不図示)を測定部位である上腕等に巻き回して装着する(測定部位が上腕であるとして、以降、測定用のベルトを腕帯と称する)。腕帯が測定部位に装着されることで、カフ5Aは皮膚や皮下脂肪を間に挟んで被測定者の動脈直上である測定部位に押し付けられる。この状態でスイッチ31を押下されることにより、血圧計1Aで後述する測定動作が開始されて、血圧が測定される。または、カフ5Aを内包した腕帯を所定時間(たとえば24時間等)測定部位に装着したままとしておき、予め設定したタイミング(たとえば所定時間間隔、起床時、等)に自動的に後述する測定動作が行なわれて血圧が測定されてもよい。
さらに図1を参照して、血圧計1Aの本体部2には、カフ5Aとエアチューブ10Aで接続される圧力センサ23A、ポンプ21、および排気弁22が含まれる。圧力センサ23Aは発振回路24Aに接続される。ポンプ21は駆動回路26に接続され、排気弁22は駆動回路27に接続される。
発振回路24A、駆動回路26、および駆動回路27は、血圧計1A全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)40に接続される。CPU40には、さらに、表示部4と、操作部3と、処理用のメモリ6と、記録用のメモリ7とが接続される。
処理用のメモリ6は、CPU40で実行される制御プログラムなどを記憶する。さらに、処理用のメモリ6は、CPU40がプログラムを実行する際の作業領域ともなる。
CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行し、駆動回路26および駆動回路27に制御信号を出力する。駆動回路26および駆動回路27は、制御信号に従ってポンプ21および排気弁22を駆動させる。ポンプ21は、CPU40からの制御信号に従った駆動回路26によって駆動が制御されて、カフ5A内に空気を注入する。排気弁22は、CPU40からの制御信号に従った駆動回路27によってその開閉が制御されて、カフ5A内の空気を排出する。
圧力センサ23Aは静電容量形の圧力センサであり、カフ5Aの内圧変化により容量値が変化する。発振回路24Aは、圧力センサ23Aの容量値に応じた発振周波数の信号をCPU40に入力する。CPU40は、圧力センサ23Aから得られたカフ5Aの内圧変化に基づいて所定の処理を実行し、その結果に応じて駆動回路26および駆動回路27に上記制御信号を出力する。また、CPU40は、圧力センサ23Aから得られたカフ5Aの内圧変化に基づいて血圧値を算出し、測定結果を表示部4に表示させるための処理を行ない、表示させるためのデータと制御信号とを表示部4に出力する。また、CPU40は、血圧値をメモリ7に記憶させるための処理を行なう。
血圧計1Aにおける測定では、測定動作の開始時にすでにカフ5Aに所定量の空気が注入されており、その状態のカフ5Aの内圧変化に基づいてカフ5Aが測定部位である上腕等に装着されているか否かが判定された上で血圧測定が行なわれる。
そこで、CPU40は判定部41を含み、測定開始のタイミングから所定時間、駆動回路26および駆動回路27を駆動させずに圧力センサ23Aからの入力を受付け、判定部41において、カフ5Aの内圧PAと予め記憶している一定圧力P1とを比較することでカフ5Aが測定部位に装着されているか否かを判定する。一定圧力P1は、上記所定量の空気が注入されている状態のカフ5Aが測定部位に装着されたときのカフ5Aの内圧の最低値と想定される値として予め記憶されており、たとえば5mmHg程度が用いられる。判定部41は、CPU40が操作部3からの操作信号に従ってメモリ6に記憶される上記制御プログラムを読み出して実行することで、主にCPU40に形成される機能であるが、少なくともこれら機能のうちの一部が、図1に示されたハードウェア構成で形成されてもよい。圧力センサ23Aで測定されるカフ5Aの内圧PAが一定圧力P1よりも大きい場合に判定部41はカフ5Aが測定部位に装着されている判定し、そうでない場合にカフ5Aが装着されていないと判定する。CPU40は、判定部41での判定結果に応じて駆動回路26および駆動回路27に制御信号を出力する。
図2を用いて血圧計1Aの動作を説明する。図2のフローチャートに示される動作は、スイッチ31が押下されてCPU40に図示されない電源から電力が供給され、処理用のメモリ6に記憶される制御プログラムを読み出して図1に示される各部を制御することによって実現される。
図2を参照して、動作が開始すると、CPU40において血圧測定のタイミングに達したか否かが判断される。血圧測定のタイミングは、たとえば、スイッチ31が押下されて測定の開始を指示する操作信号が入力されたことによって判断されてもよいし、所定時間ごとに自動で測定する設定がなされているときには図示しないタイマからの信号に基づいてCPU40において測定のタイミングが判断されてもよい。
血圧測定のタイミングに達したと判断されると(ステップS101でYES)CPU40はそのときから所定時間、駆動回路26および駆動回路27を駆動させずに圧力センサ23Aからの入力を受付け、判定部41においてカフ5Aが測定部位に装着されているか否かを判定する。ここでは、圧力センサ23Aから得られるカフ5Aの内圧PAと予め記憶している一定圧力P1(たとえば5mmHg)とを比較する。その結果、カフ5Aの内圧PAが一定圧力P1よりも大なる場合(ステップS103でYES)、ステップS105で判定部41はカフ5Aが測定部位に装着されているとする判定結果を返す。そうでない場合には、ステップS117で判定部41はカフ5Aが測定部位に装着されていないとする判定結果を返す。
ステップS105でカフ5Aが測定部位に装着されているとの判定結果が返された場合、CPU40は以降、ステップS107〜S111で通常の測定動作を行なわせる。すなわち、ステップS107でCPU40は駆動回路26に制御信号を出力してポンプ21を駆動させ、排気弁22を閉塞したままでカフ5Aに空気を注入させて、加圧する。また、ステップS109でCPU40は、カフ5Aの内圧が所定圧力に達すると駆動回路26に制御信号を出力してポンプ21の動作を停止させ、駆動回路27に制御信号を出力して排気弁22を所定量開放させてカフ5Aの内圧を減圧する。CPU40は、これらの過程において圧力センサ23Aからの入力を受け付けて、カフ5Aの内圧変化に基づいて血圧値を算出する。
以上の動作により最低血圧値および最高血圧値が算出されると、ステップS111でCPU40は駆動回路27に制御信号を出力して排気弁22を開放させてカフ5A内の空気を急速排気する。CPU40は、この過程において圧力センサ23Aからの入力を受け付けて、判定部41においてカフ5A内の空気の量が、次の検出のために残しておく上記一定量に達しているか否かを判定する。ここでは、圧力センサ23Aから得られるカフ5Aの内圧PAと予め記憶している上記一定量に対応する一定圧力P2とを比較する。一定圧力P2としては、好ましくは、たとえば8mmHg程度が用いられる。その結果、カフ5Aの内圧PAが一定圧力P2まで減圧された場合(ステップS113でYES)、ステップS115でCPU40は駆動回路27に制御信号を出力して排気弁22を閉塞させ、一連の動作を終了する。この後CPU40は、次に測定開始のタイミングとなるまで待機する。
一方、ステップS117でカフ5Aが測定部位に装着されていないとの判定結果が返された場合、CPU40はステップS107〜S111の測定動作を行なわせることなく一連の動作を終了し、次に測定開始のタイミングとなるまで待機する。なお、この場合、表示部4に腕帯が装着されていない旨を表示したり、図示しないスピーカを備える場合には音声でその旨を出力したりして、判定結果を報知してもよい。
血圧計1Aにおいて図2の動作が行なわれることで、測定動作完了時に完全にカフ5Aから排気されず所定量の空気を残した状態で動作が終了する。これにより、次回の測定開始のタイミングとなってから測定動作を開始するまでの間にカフ5Aに空気を注入することなくカフ5Aの内圧に基づいて測定部位への装着状況を判定することが可能となる。すなわち、測定開始時の装着状況の判定の段階ではポンプ21の作動音や振動を発生させることがない。このため、被測定者の負担を軽減させることができる。特に、就寝時に自動で測定を行なう設定がなされている場合であって、腕帯が測定部位から外れて測定できない場合や、測定しないことを意図して腕帯が測定部位に装着されていない場合においては、就寝中に腕帯の装着状況を検出するための作動音や振動が発生することを防止でき、被測定者の負担の軽減に好適である。
また、この構成では実際に装着されることによって影響を受けるカフの内圧に基づいて測定部位への装着の有無が検知されるので、たとえば接触を検知するセンサ等を用いる場合よりも、より精度よく測定部位への装着を検知することが可能となる。
なお、上の例では、血圧計1Aにおいては測定後の急速排気において一定圧力P2に達すると弁を閉塞し、カフ5A内に所定量の空気を保持させて次の測定タイミングとなるのを待機するものとしている。しかしながら、血圧計1Aでは測定開始時点においてカフ5Aに所定量の空気を注入するための動作がなされずに測定開始時点においてカフ5A内に上記所定量の空気がすでに注入されておれば、カフ5A内に上記所定量の空気を注入するタイミングは限定されない。
すなわち、先の測定後にカフ5A内に所定量の空気を残す動作に替えて、予め設定した、測定開始時点とは異なるタイミングで上記所定量の空気を注入してもよい。たとえば、就寝中に自動測定する設定である場合に、測定時間帯である就寝中とは異なる時間帯(たとえば昼間時間帯)等に予め上記所定量の空気をカフ5A内に注入しておいてもよい。このように構成することでも、測定開始時の装着状況の判定の段階ではポンプ21の作動音や振動を発生させることがない。
またたとえば、先の測定後にカフ5A内に所定量の空気を残す動作を行なうとして、その後、所定のタイミングでカフ5Aの内圧が所定圧よりも低くなっていることが検出されると、その際にカフ5A内の空気が上記所定量となるよう注入してもよい。このように構成することで、先の測定から次の測定までの間にカフ5A内の空気が漏れたとしても、上記所定のタイミングで次の測定よりも以前に補充されることになり、測定開始時の装着状況の判定の段階ではポンプ21の作動音や振動を発生させることがない。
[第2の実施の形態]
図3を参照して、第2の実施の形態にかかる血圧計1Bは、図1に示された構成に加えて、本体部2にエアチューブ10Bで接続されるカフ5Bをさらに含む。カフ5Bはカフ5Aと共に腕帯に内包され、腕帯が測定部位に装着されることで、カフ5Bはカフ5Aと共に測定部位に押し付けられる。
図3を参照して、第2の実施の形態にかかる血圧計1Bは、図1に示された構成に加えて、本体部2にエアチューブ10Bで接続されるカフ5Bをさらに含む。カフ5Bはカフ5Aと共に腕帯に内包され、腕帯が測定部位に装着されることで、カフ5Bはカフ5Aと共に測定部位に押し付けられる。
血圧計1Bの本体部2には、さらに、カフ5Bとエアチューブ10Bで接続される圧力センサ23Bが含まれる。圧力センサ23Bは、圧力センサ23Aと同様に静電容量形の圧力センサであり、カフ5Aの内圧変化により容量値が変化する。または、後述するように圧力センサ23Bは、カフ5Bの内圧がしきい値よりも大きいか否かを検出するために用いられるセンサであるため、上記しきい値とカフ5Bの内圧との比較できる程度の精度を備えていればよく、必ずしも圧力センサ23Aと同程度の精度を備えている必要はない。圧力センサ23Bは発振回路24Bに接続され、発振回路24BはCPU40に接続される。発振回路24Bは、圧力センサ23Bの容量値に応じた発振周波数の信号、またはしきい値との大小関係を表わす信号をCPU40に入力する。
血圧計1Bにおける測定では、CPU40は判定部41において、測定開始のタイミングから所定時間、駆動回路26および駆動回路27を駆動させずに圧力センサ23Bからの入力を受付け、カフ5Bの内圧PBと予め記憶している一定圧力Pとを比較することでカフ5Bを内包する腕帯、すなわち測定用のカフ5Aが測定部位に装着されているか否かが判定される。つまり、カフ5Aが血圧測定用のカフであるのに対し、カフ5Bは、カフ5Aの装着を検知するためのカフと言える。
図4を用いて血圧計1Bの動作を説明する。図4のフローチャートに示される動作もまた、スイッチ31が押下されてCPU40に図示されない電源から電力が供給され、処理用のメモリ6に記憶される制御プログラムを読み出して図3に示される各部を制御することによって実現される。
図2に示された血圧計1Aの動作では、判定部41において測定開始のタイミングの後圧力センサ23Aからの入力を受付け、カフ5Aの内圧PAと予め記憶している一定圧力P1とを比較することでカフ5Aが測定部位に装着されているか否かが判定されているが(ステップS103)、図4を参照して、血圧計1Bの動作では圧力センサ23Bからの入力を受付け、カフ5Bの内圧PBと予め記憶している一定圧力Pとが比較される。その結果、カフ5Bの内圧PBが一定圧力Pよりも大なる場合(ステップS103’でYES)、ステップS105で判定部41はカフ5Aが測定部位に装着されているとする判定結果を返す。そうでない場合には、ステップS117で判定部41はカフ5Aが測定部位に装着されていないとする判定結果を返す。
以降、血圧計1Bでも血圧計1Aと同様に測定動作が行なわれるが、測定が終了すると、血圧計1Bでは、CPU40は駆動回路27に制御信号を出力して排気弁22を開放させてカフ5A内に空気を残さずに急速排気する。すなわち、図2のステップS113,S115の動作を行なうことなく、カフ5Aを完全に排気して一連の動作を終了する。この後CPU40は、次に測定開始のタイミングとなるまで待機する。
血圧計1Bが図3のように、測定用の空気袋であるカフ5Aの他に、予め所定量の空気が封入されている装着状況を検知するための空気袋であるカフ5Bを別途備えることで、測定動作の開始時にカフ5Bに空気を注入することなくカフ5Bの内圧に基づいて測定部位への腕帯の装着状況を判定することが可能となる。すなわち、図3の構成とすることでも測定開始時の装着状況の判定の段階でポンプの作動音や振動を発生させることがなく、被測定者の負担を軽減させることができる。
[変形例1]
第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、いずれも、測定開始時に装着状況を検知するものとしているが、測定開始時に加えてその他のタイミングでも装着状況が検出されてもよい。その他のタイミングの一例として、たとえば、測定の終了から所定時間経過後が挙げられる。このタイミングに装着状況を検出するための動作を行なうことで、自動測定が設定されている場合であって予定していた測定が完了した後や、自動測定でなくスイッチ31が押下されると測定動作が開始する場合であって操作した測定が終了したした後に腕帯が測定部位に装着されたままとなっていることを検出することができる。
第1の実施の形態および第2の実施の形態においては、いずれも、測定開始時に装着状況を検知するものとしているが、測定開始時に加えてその他のタイミングでも装着状況が検出されてもよい。その他のタイミングの一例として、たとえば、測定の終了から所定時間経過後が挙げられる。このタイミングに装着状況を検出するための動作を行なうことで、自動測定が設定されている場合であって予定していた測定が完了した後や、自動測定でなくスイッチ31が押下されると測定動作が開始する場合であって操作した測定が終了したした後に腕帯が測定部位に装着されたままとなっていることを検出することができる。
すなわち、図5を参照して、第1の実施の形態にかかる血圧計1Aの測定動作の変形例としては、上記ステップS115で排気弁22を閉塞させた後から所定時間、CPU40は圧力センサ23Aからの入力を受付け、判定部41においてカフ5Aの内圧PAがカフ5Aが測定部位に装着されているとするときの一定圧力P1よりも大きいままであるか否かが判定される。これにより、測定終了後もカフ5Aが測定部位に装着したままであることが検出される。
そして、排気弁22を閉塞させた後から所定時間カフ5Aの内圧PAが一定圧力P1よりも大きいままであった場合(ステップS201でYES)、すなわち、測定終了後もカフ5Aが測定部位に装着したままであると検出された場合、ステップS203でCPU40は駆動回路27に制御信号を出力して排気弁22を開放させてカフ5A内の空気を排気する。
これにより、測定終了後所定時間カフ5Aが測定部位に装着したままであると検出されると自動的に測定部位へのカフ5Aの圧迫が弱められる。そのため、被測定者の負担を軽減させることができる。
なお、ステップS203では上述の自動的な排気に替えて、CPU40は表示部4に腕帯の取り外しを促す表示をさせるための処理や、図示しないスピーカから音声出力するための処理や、図示しない振動機構を振動させて報知するための処理などを行なってもよい。このようにすることによって腕帯の取り外しが促され、被測定者の負担を軽減させることができる。
第2の実施の形態にかかる血圧計1Bの測定動作の変形例としては、上記ステップS111で排気弁22を開放させてカフ5A内の空気を急速排気した後から所定時間、CPU40は圧力センサ23Bからの入力を受付け、判定部41においてカフ5Bの内圧PBが腕帯が測定部位に装着されているとするときの一定圧力Pよりも大きいままであるか否かが判定される。これにより、測定終了後も腕帯が測定部位に装着したままであることが検出される。そして、カフ5A内の空気を急速排気した後から所定時間カフ5Bの内圧PBが一定圧力Pよりも大きいままであった場合、CPU40は表示部4に腕帯の取り外しを促す表示等をさせるための処理を行なう。このようにすることによって腕帯の取り外しが促され、被測定者の負担を軽減させることができる。
[変形例2]
測定開始時に加えて腕帯の測定部位への装着状況を検知するタイミングの他の例として、たとえば、予め設定された時刻が挙げられる。たとえば自動測定で測定が開始されるよりも以前の時刻を設定しておくことで、自動測定を開始する前段階で腕帯が測定部位に装着されていることを検知することができる。具体例としては、就寝中に自動的に血圧測定が行なわれる場合や、意識のない被測定者に対して自動的に測定が行なわれる場合が挙げられる。この場合、就寝前のある時刻や測定時間帯よりも前のある時刻を予め設定しておくことでその時点での腕帯の装着を確認することができ、装着されていない場合にその旨を報知することで、装着忘れを防止することができる。
測定開始時に加えて腕帯の測定部位への装着状況を検知するタイミングの他の例として、たとえば、予め設定された時刻が挙げられる。たとえば自動測定で測定が開始されるよりも以前の時刻を設定しておくことで、自動測定を開始する前段階で腕帯が測定部位に装着されていることを検知することができる。具体例としては、就寝中に自動的に血圧測定が行なわれる場合や、意識のない被測定者に対して自動的に測定が行なわれる場合が挙げられる。この場合、就寝前のある時刻や測定時間帯よりも前のある時刻を予め設定しておくことでその時点での腕帯の装着を確認することができ、装着されていない場合にその旨を報知することで、装着忘れを防止することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1A,1B 血圧計、2 本体部、3 操作部、4 表示部、5A,5B カフ、6,7 メモリ、10A,10B エアチューブ、21 ポンプ、22 排気弁、23A,23B 圧力センサ、24A,24B 発振回路、26,27 駆動回路、31,32 スイッチ、40 CPU、41 判定部。
Claims (9)
- 空気袋を内包した、測定部位に対して装着可能なベルトと、
前記空気袋の内圧を検出するためのセンサと、
前記センサに接続される演算装置とを備え、
前記空気袋には、前記演算装置において前記血圧測定の開始が検出された時点において所定量の空気が注入されており、
前記演算装置は、少なくとも前記血圧測定の開始が検出された時点において前記空気袋の内圧に基づいて前記ベルトの前記測定部位への装着状況を判定する、電子血圧計。 - 前記演算装置において血圧測定の開始が検出された時点から測定動作が開始されるまでの間に前記空気袋に空気を注入する動作が行なわれることなく、前記空気袋には前記演算装置において前記血圧測定の開始が検出された時点において所定量の空気が注入されている、請求項1に記載の電子血圧計。
- 前記測定動作を制御するための制御手段をさらに備え、
前記制御手段は、
前記演算装置において前記血圧測定の開始が検出された時点において前記ベルトが前記測定部位に装着されていると判定されると測定動作を行なうよう制御し、
前記演算装置において前記血圧測定の開始が検出された時点において前記ベルトが前記測定部位に装着されていないと判定されると測定動作を行なわないよう制御する、請求項1または2に記載の電子血圧計。 - 前記演算手段は、前記制御手段によって前記測定動作が開始された後の前記空気袋の内圧に基づいて血圧値を算出する、請求項3に記載の電子血圧計。
- 前記制御手段によって制御される、前記空気袋の内圧を調整するための調整手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記測定動作においては前記空気袋の内圧を規定圧力まで加圧させた後に前記空気袋の内圧が前記所定量の空気に応じた内圧となるまで減圧させ、前記調整手段に前記所定量の空気に応じた内圧を保持させて前記測定動作を終了する、請求項4に記載の電子血圧計。 - 前記演算装置は、さらに、前記測定動作の終了後所定時間経過した時点において前記空気袋の内圧に基づいて前記ベルトの前記測定部位への装着状況を判定し、
前記制御手段は、前記演算装置において前記測定動作の終了後所定時間経過した時点において前記ベルトが前記測定部位に装着されていると判定されると、前記空気袋内の空気を排気させる、請求項4または5に記載の電子血圧計。 - 前記ベルトには、前記空気袋とは異なる血圧測定用の空気袋が内包され、
前記演算手段は、前記制御手段によって前記測定動作が開始された後の前記血圧測定用の空気袋の内圧に基づいて血圧値を算出する、請求項3に記載の電子血圧計。 - 前記演算装置は、さらに、前記測定動作の終了後所定時間経過した時点において前記空気袋の内圧に基づいて前記ベルトの前記測定部位への装着状況を判定し、
前記演算装置において前記測定動作の終了後所定時間経過した時点において前記ベルトが前記測定部位に装着されていると判定されるとその旨を報知するための報知手段をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の電子血圧計。 - 空気袋を内包し、測定部位に対して装着可能なベルトを備えた電子血圧計の制御方法であって、
前記電子血圧計における血圧測定の開始が検出されると、前記空気袋の内圧を予め規定されたしきい値と比較することで、前記ベルトの前記測定部位への装着状況を判定するステップと、
前記判定するステップにおいて前記空気袋の内圧が前記しきい値より大なる場合に前記ベルトが前記測定部位へ装着されていると判定して測定動作を実行させ、前記空気袋の内圧が前記しきい値以下である場合に前記ベルトが前記測定部位へ装着されていないと判定して前記測定動作を実行させないように前記電子血圧計を制御するステップとを備える、電子血圧計の制御方法。
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