以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示している。この実施形態の撮像装置10は、例えば、ローリングシャッタ方式により被写体像を撮影するCMOS型の撮像装置であり、デジタルカメラに搭載される。撮像装置10は、例えば、画素アレイ20、垂直信号線22、定電流源24、垂直走査回路30、水平シフトレジスタ40、読み出し回路50およびタイミングジェネレータ60を有している。
画素アレイ20は、n行m列の2次元行列状に配置された複数の画素PXを有している。例えば、画素アレイ20の撮像面には、赤色、緑色、青色のカラーフィルタ(図示せず)がベイヤー配列で配置されている。各画素PXは、カラーフィルタを介して入射される光の量に応じた電気信号(以下、画素信号とも称する)を生成する。なお、列方向(図の縦方向)に配置された複数の画素PXは、列毎に設けられた垂直信号線22に接続されている。また、各垂直信号線22には、各画素PXからの信号を読み出すために、定電流源24が接続されている。
垂直走査回路30は、駆動クロックV1、V2、垂直スタート信号STV、制御信号SELod、SELev、RSTS、TXSをタイミングジェネレータ60から受け、制御信号SEL、RST、TXを生成する。そして、垂直走査回路30は、制御信号SEL、RST、TXを用いて、画素アレイ20の画素PXを行毎に制御する。例えば、垂直走査回路30は、制御信号SEL(n−1)、RST(n−1)、TX(n−1)を用いて、n−1行目の画素PXを制御する。
なお、垂直走査回路30の詳細は、後述する図3で説明する。以下、制御信号SELod、SELev、SELを選択信号SELod、SELev、SELともそれぞれ称し、制御信号RSTS、RSTをリセット信号RSTS、RSTともそれぞれ称し、制御信号TXS、TXを転送信号TXS、TXともそれぞれ称する。
水平シフトレジスタ40および読み出し回路50は、垂直走査回路30により選択された行の画素PXの信号VOS、VONを順次出力する水平走査回路として機能する。ここで、信号VONは、例えば、画素PXのリセットノイズ成分等を含む固定ノイズ成分を示すノイズ信号である。また、信号VOSは、画素PXのリセットノイズ成分等の固定ノイズ成分と、画素PX内の光電変換部で生成された電荷に応じた信号成分とを含む画素信号である。
水平シフトレジスタ40は、駆動クロックH1、H2、水平スタート信号STHをタイミングジェネレータ60から受け、水平シフトパルスSHを読み出し回路50に順次出力する。例えば、水平シフトレジスタ40は、m−1列目の画素PXから読み出された信号に対応する信号VOS、VONを読み出し回路50から出力させるとき、水平シフトパルスSH(m−1)を高レベルに制御し、水平シフトパルスSH(m)を含む他の水平シフトパルスSHを低レベルに制御する。
読み出し回路50は、制御信号RHをタイミングジェネレータ60から受け、水平信号線(図示せず)をリセットする。また、読み出し回路50は、タイミングジェネレータ60から受ける制御信号TS、TNに基づいて、画素PXから出力された信号を蓄積する。例えば、読み出し回路50は、制御信号TSが高レベルの期間に、画素PXから出力された画素信号を蓄積し、制御信号TNが高レベルの期間に、画素PXから出力されたノイズ信号を蓄積する。そして、読み出し回路50は、水平シフトパルスSHにより選択された列の画素信号およびノイズ信号を、信号VOS、VONとして出力する。ここで、水平シフトレジスタ40および読み出し回路50については、周知のもの(例えば、特開2008−11179号公報等)を適宜選択して用いることができる。
タイミングジェネレータ60は、垂直走査回路30、水平シフトレジスタ40および読み出し回路50の動作を制御する。例えば、全ての画素PXから画素信号が読み出される場合、タイミングジェネレータ60は、後述する図4に示すような駆動クロックV1、V2、スタート信号STV、制御信号SELod、SELev、RSTS、TXSを生成し、垂直走査回路30の動作を制御する。また、例えば、間引き読み出しが実施される場合、タイミングジェネレータ60は、後述する図5に示すような駆動クロックV1、V2、スタート信号STV、制御信号SELod、SELev、RSTS、TXSを生成し、垂直走査回路30の動作を制御する。
なお、タイミングジェネレータ60は、画素アレイ20および垂直走査回路30等の周辺回路が形成される基板上に一体に形成されてもよいし、画素アレイ20等が形成される基板とは別の基板等に設けられてもよい。例えば、タイミングジェネレータ60は、後述する図6に示す制御部130内に設けられてもよい。
図2は、図1に示した画素PXの一例を示している。画素PXは、光電変換部としてのフォトダイオードPD、転送トランジスタMTR、増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFD(フローティングディフュージョン領域)を有している。なお、この実施形態では、画素PX内に形成されるトランジスタMTR、MAM、MSE、MRSは、全てnMOSトランジスタである。また、フローティングディフュージョンFDは、フォトダイオードPDから転送される電荷を蓄積する寄生容量が形成される領域(トランジスタMTRのドレイン領域、トランジスタMTR、MAM間の配線領域、トランジスタMAMのゲート領域、リセットトランジスタMRSのソース領域等)である。
フォトダイオードPDは、入射光に応じた信号電荷を生成し蓄積する光電変換部であり、アノードが接地され、カソードが転送トランジスタMTRのソースに接続されている。
転送トランジスタMTRは、ゲートに印加される転送信号TXが高レベルの期間にオンし、フォトダイオードPDに蓄積されている信号電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。
増幅トランジスタMAMは、ソースが画素選択トランジスタMSEのドレインに接続され、ドレインが電源VDDに接続され、ゲートが転送トランジスタMTRのドレインに接続されている。すなわち、フローティングディフュージョンFDに転送された信号電荷に応じた電圧は、増幅トランジスタMAMのゲートに入力される。そして、増幅トランジスタMAMは、例えば、ゲートの電圧から増幅トランジスタMAMの閾値電圧分降下した電圧を、ソースから出力する。このように、増幅トランジスタMAMは、フローティングディフュージョンFDに転送された信号電荷に応じた信号を生成する。
画素選択トランジスタMSEは、ゲートに印加される選択信号SELが高レベルの期間にオンし、ソースに接続された垂直信号線22と増幅トランジスタMAMのソースとの間を導通させる。したがって、画素選択トランジスタMSEがオンの期間では、増幅トランジスタMAMと、画素選択トランジスタMSEと、垂直信号線22に接続された定電流源24とにより、ソースフォロア回路が構成される。これにより、画素選択トランジスタMSEにより選択された画素PXの信号が、垂直信号線22に出力される。
リセットトランジスタMRSは、ソースが増幅トランジスタMAMのゲートに接続され、ドレインが電源VDDに接続されている。そして、リセットトランジスタMRSは、ゲートに印加されるリセット信号RSTが高レベルの期間にオンし、フローティングディフュージョンFDの電荷をリセットする。
図3は、図1に示した垂直走査回路30の一例を示している。垂直走査回路30は、垂直シフトレジスタ32および垂直駆動回路34を有している。
垂直シフトレジスタ32は、縦続接続されたn段の単位回路33を有している。単位回路33は、クロック入力部CK1、CK2にそれぞれ入力される駆動クロックV1、V2により駆動される。例えば、単位回路33は、2相クロック方式で動作するスタティック型のD型フリップフロップ回路である。なお、単位回路33は、クロック入力部CK1、CK2の一方が省かれて構成されてもよいし、3つ以上のクロック入力部CKを有してもよい。また、単位回路33は、ダイナミック型のD型フリップフロップ回路でもよいし、D型フリップフロップ回路以外の回路でもよい。
1段目の単位回路33のデータ入力部INには、垂直スタート信号STVが入力される。2段目以降の単位回路33のデータ入力部INは、前段の単位回路33のデータ出力部OUTに接続される。さらに、各段の単位回路33のデータ出力部OUTから出力される信号は、画素アレイ20の各行に対応する垂直シフトパルスSVとして、垂直駆動回路34に入力される。例えば、垂直シフトパルスSV(2)は、画素アレイ20の2行目に対応している。このように、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV1、V2、垂直スタート信号STVをタイミングジェネレータ60から受け、垂直シフトパルスSVを垂直駆動回路34に出力する。
ここで、例えば、単位回路33は、駆動クロックV1が高レベルの期間では、データ入力部INと単位回路33内のデータ保持部(図示せず)とを電気的に接続し、駆動クロックV1が低レベルの期間では、データ入力部INと単位回路33内のデータ保持部とを電気的に非接続する。また、単位回路33は、駆動クロックV2が高レベルの期間では、データ出力部OUTと単位回路33内のデータ保持部とを電気的に接続し、駆動クロックV2が低レベルの期間では、データ出力部OUTと単位回路33内のデータ保持部とを電気的に非接続する。
したがって、例えば、単位回路33は、駆動クロックV1の立ち下がり時のデータ入力部INの入力信号(入力値)を、駆動クロックV2の立ち上がりで、データ出力部OUTから出力する。なお、データ出力部OUTの出力信号(出力値)は、駆動クロックV2が再度立ち上がるまで保持される。これにより、垂直シフトパルスSVのレベルは、駆動クロックV2の立ち上がり毎に、後段にシフトする。
垂直駆動回路34は、画素アレイ20の行毎に設けられたn個の単位回路35を有している。各単位回路35は、選択信号SELod、SELevの一方、リセット信号RSTS、転送信号TXSおよび垂直シフトパルスSVを受け、垂直シフトパルスSVに対応する行の画素PXに、選択信号SEL、リセット信号RSTおよび転送信号TXを出力する。なお、選択信号SELodは、奇数行目に対応する単位回路35に入力され、選択信号SELevは、偶数行目に対応する単位回路35に入力される。例えば、各単位回路35は、AND回路36、レベルシフト回路37、NAND回路38およびAND回路39を有している。
AND回路36は、垂直シフトパルスSVおよび転送信号TXSを受け、垂直シフトパルスSVと転送信号TXSとの論理積結果をレベルシフト回路37に出力する。レベルシフト回路37は、例えば、AND回路36から受けた信号を必要な電圧レベルに変換し、変換した電圧を転送信号TXとして画素PXに出力する。NAND回路38は、垂直シフトパルスSVおよびリセット信号RSTSを受ける。そして、NAND回路38は、垂直シフトパルスSVとリセット信号RSTSとの否定論理積結果を、リセット信号RSTとして画素PXに出力する。
AND回路39は、選択信号SELod、SELevの一方および垂直シフトパルスSVを受ける。そして、例えば、奇数行目に対応する単位回路35のAND回路39は、垂直シフトパルスSVと選択信号SELodとの論理積結果を、選択信号SELとして画素PXに出力する。なお、偶数行目に対応する単位回路35のAND回路39は、垂直シフトパルスSVと選択信号SELevとの論理積結果を、選択信号SELとして画素PXに出力する。
このように、垂直駆動回路34は、垂直シフトパルスSVと、タイミングジェネレータ60から受ける制御信号SELod、SELev、RSTS、TXSとに基づいて、制御信号SEL、RST、TXを生成する。
図4は、図1に示した撮像装置10の動作の一例を示している。なお、図4は、画素アレイ20の全ての画素PXから画像信号VOSおよびノイズ信号VONをそれぞれ読み出すときの垂直シフトレジスタ32、垂直駆動回路34およびタイミングジェネレータ60の動作を示している。以下、画素アレイ20の全ての画素PXから画像信号VOSおよびノイズ信号VONをそれぞれ読み出すことを、全画素読み出しとも称する。
図中の星印は、フォトダイオードPDをリセットするための制御信号SEL、RST、TXが生成されることを示し、三角形は、画素PXから信号を読み出すための制御信号SEL、RST、TXが生成されることを示している。すなわち、図中の星印は、フォトダイオードPDがリセットされることを示し、三角形は、画素PXから信号が読み出されることを示している。また、期間TH(TH1−TH10)は、互いに同じ長さであり、例えば、1行分の画像信号VOSおよびノイズ信号VONを画素PXから順次読み出すための水平期間と同じ長さである。以下、期間THを、水平期間THとも称する。
垂直スタート信号STVは、例えば、フォトダイオードPDのリセットのタイミングを制御するためのリセットタイミングパルスSTV10と、画素PXから信号を読み出すタイミングを制御するための読み出しタイミングパルスSTV20である。また、駆動クロックV1、V2は、例えば、位相が互いに異なるクロックである。例えば、駆動クロックV1、V2は、垂直シフトレジスタ32を動作させるとき、高レベルの期間が互いに重ならないように生成される。全画素読み出しの場合、高レベルの駆動クロックV2は、水平期間TH毎に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に1回出力される。したがって、全画素読み出しの場合、駆動クロックV1、V2の周期は、水平期間THと同じである。
選択信号SELevは、選択信号SELodの反転信号である。例えば、タイミングジェネレータ60は、駆動クロックV2の立ち上がりに同期して、選択信号SELev、SELodのレベルを変化させる。したがって、全画素読み出しの場合、選択信号SELev、SELodの周期は、水平期間THの2倍である。例えば、高レベルの転送信号TXSは、水平期間TH毎に、タイミングジェネレータ60から垂直駆動回路34に1回出力される。したがって、転送信号TXSの周期は、水平期間THと同じである。なお、図4には図示していないが、リセット信号RSTSは、高レベルに維持されている。
先ず、タイミングジェネレータ60は、リセットタイミングパルスSTV10から生成される垂直シフトパルスSV(1)と選択信号SELodとが互いに逆のレベルになるように、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。例えば、タイミングジェネレータ60は、リセットタイミングパルスSTV10が高レベルのときに、駆動クロックV1を高レベルから低レベルに変化させる。そして、タイミングジェネレータ60は、駆動クロックV2を低レベルから高レベルに変化させ、選択信号SELodを高レベルから低レベルに変化させる。これにより、水平期間TH1の動作が実施される。
水平期間TH1では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)を低レベルから高レベルに変化させる。すなわち、水平期間TH1では、リセットタイミングパルスSTV10を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)が、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトレジスタ32から垂直駆動回路34に出力される。なお、垂直シフトパルスSV(1)は、駆動クロックV2が再度立ち上がるまで、高レベルに維持される。
選択信号SEL(1)は、選択信号SELodが低レベルであるため、低レベルに維持される。また、リセット信号RST(1)は、リセット信号RSTSおよび垂直シフトパルスSV(1)の両方が高レベルであるため、低レベルに変化する。そして、リセット信号RST(1)は、垂直シフトパルスSV(1)が低レベルになるまで、低レベルに維持される。また、転送信号TX(1)は、垂直シフトパルスSV(1)が高レベルであるため、高レベルの転送信号TXSが垂直駆動回路34に入力されたとき、高レベルに変化する。そして、転送信号TX(1)は、転送信号TXSおよび垂直シフトパルスSV(1)の両方が高レベルである期間、高レベルに維持される。
したがって、1行目の画素PXでは、上述した図2に示した転送トランジスタMTRは、転送信号TX(1)が高レベルの期間にオンし、フォトダイオードPDに蓄積されている信号電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。これにより、フォトダイオードPDは、リセットされる。なお、選択信号SEL(1)が低レベルであるため、フローティングディフュージョンFDに転送された電荷は、垂直信号線22に読み出されない。フローティングディフュージョンFDの電荷は、リセット信号RST(1)が高レベルの期間にリセットされる。
このように、水平期間TH1では、1行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。なお、水平期間TH1では、垂直シフトパルスSV(1)以外の垂直シフトパルスSVが低レベルであるため、1行目以外の制御信号SEL、RST、TXは、低レベル、高レベルおよび低レベルにそれぞれ維持されている。このため、1行目以外の画素PXでは、フローティングディフュージョンFDは、リセットされるが、フォトダイオードPDは、リセットされない。
このように、この実施形態では、垂直駆動回路34は、フォトダイオードPDをリセットするために、選択信号SELおよびリセット信号RSTを低レベルに設定し、高レベルの転送信号TXSを画素PXに出力する。
水平期間TH2では、垂直スタート信号STVは、例えば、少なくとも駆動クロックV2が立ち上がるまで、低レベルに維持されている。このため、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)を高レベルから低レベルに変化させ、垂直シフトパルスSV(2)を低レベルから高レベルに変化させる。すなわち、水平期間TH2では、リセットタイミングパルスSTV10を2段シフトした垂直シフトパルスSV(2)が、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトレジスタ32から垂直駆動回路34に出力される。なお、垂直シフトパルスSV(2)は、駆動クロックV2が再度立ち上がるまで、高レベルに維持される。
選択信号SEL(2)は、選択信号SELevが低レベルであるため、低レベルに維持される。なお、選択信号SELevは、駆動クロックV2の立ち上がりで、高レベルから低レベルに変化している。また、リセット信号RST(2)は、リセット信号RSTSおよび垂直シフトパルスSV(2)の両方が高レベルであるため、低レベルに変化する。そして、リセット信号RST(2)は、垂直シフトパルスSV(2)が低レベルになるまで、低レベルに維持される。
また、転送信号TX(2)は、垂直シフトパルスSV(2)が高レベルであるため、転送信号TXSが垂直駆動回路34に入力されたとき、高レベルに変化する。そして、転送信号TX(2)は、転送信号TXSおよび垂直シフトパルスSV(2)の両方が高レベルである期間、高レベルに維持される。したがって、水平期間TH2では、2行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。なお、水平期間TH2では、垂直シフトパルスSV(2)以外の垂直シフトパルスSVが低レベルであるため、2行目以外の画素PXでは、フォトダイオードPDは、リセットされない。
水平期間TH2の後半では、タイミングジェネレータ60は、水平期間TH3に垂直シフトパルスSV(1)を高レベルにするために、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。
水平期間TH3では、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)は、低レベルから高レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)は、高レベルから低レベルに変化する。すなわち、水平期間TH3では、垂直シフトレジスタ32は、最初のリセットタイミングパルスSTV10を3段シフトした垂直シフトパルスSV(3)と、2つ目のリセットタイミングパルスSTV10を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)とを、垂直駆動回路34に出力する。選択信号SEL(1)、SEL(3)は、選択信号SELodが低レベルであるため、低レベルに維持される。これにより、水平期間TH3では、1行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、3行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。
水平期間TH4では、垂直スタート信号STVは、例えば、少なくとも駆動クロックV2が立ち上がるまで、低レベルに維持されている。このため、水平期間TH4では、垂直シフトレジスタ32は、最初のリセットタイミングパルスSTV10を4段シフトした垂直シフトパルスSV(4)と、2つ目のリセットタイミングパルスSTV10を2段シフトした垂直シフトパルスSV(2)とを、垂直駆動回路34に出力する。
これにより、水平期間TH4では、2行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、4行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。なお、水平期間TH4の後半では、タイミングジェネレータ60は、水平期間TH5に垂直シフトパルスSV(1)を高レベルにするために、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。
水平期間TH5では、垂直シフトレジスタ32は、高レベルの垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)と、図4に図示していない高レベルの垂直シフトパルスSV(5)とを、垂直駆動回路34に出力する。これにより、水平期間TH5では、1行目の画素PXのフォトダイオードPDに3回目のリセットが実施され、3行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、5行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。
なお、水平期間TH5の垂直シフトパルスSV(1)は、3つ目のリセットタイミングパルスSTV10を1段シフトした信号である。また、水平期間TH5の垂直シフトパルスSV(3)、SV(5)は、水平期間TH4の垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)をそれぞれ1段シフトした信号である。すなわち、水平期間TH5では、垂直シフトパルスSV(5)は、最初のリセットタイミングパルスSTV10を5段シフトした信号であり、垂直シフトパルスSV(3)は、2つ目のリセットタイミングパルスSTV10を3段シフトした信号である。
このように、3つのリセットタイミングパルスSTV10は、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に順次シフトする。これにより、全ての行の画素PXのフォトダイオードPDは、3回リセットされる。3つ目のリセットタイミングパルスSTV10が出力されてから露光時間TS後(図では、水平期間TH7の後半)に、読み出しタイミングパルスSTV20が、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。なお、読み出しタイミングパルスSTV20は、露光時間TSが奇数回分の水平期間THになるように、出力される。この条件を満たしていれば、露光時間TSは、3水平期間THでなくてもよい。なお、後述する図5、図7、図8、図10の動作においても、露光時間TSは、露光時間TSが奇数回分の水平期間THになる条件を満たしていれば、3水平期間THでなくてもよい。
水平期間TH8では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)を低レベルから高レベルに変化させる。すなわち、水平期間TH8では、読み出しタイミングパルスSTV20を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)が、駆動クロックV2の立ち上がりで、垂直シフトレジスタ32から垂直駆動回路34に出力される。
また、水平期間TH8では、垂直シフトレジスタ32は、高レベルの垂直シフトパルスSV(4)と、図4に図示していない高レベルの垂直シフトパルスSV(6)、SV(8)とを、垂直駆動回路34に出力する。なお、垂直シフトパルスSV(4)、SV(6)、SV(8)は、3つのリセットタイミングパルスSTV10がそれぞれシフトした信号である。
選択信号SEL(1)は、選択信号SELodが高レベルであるため、低レベルから高レベルに変化する。また、リセット信号RST(1)は、リセット信号RSTSおよび垂直シフトパルスSV(1)の両方が高レベルであるため、低レベルに変化する。これにより、1行目の画素PXでは、上述した図2に示した画素選択トランジスタMSEがオンし、画素PXのノイズ信号が垂直信号線22に出力される。なお、選択信号SEL(1)は、垂直シフトパルスSV(1)および選択信号SELodの一方が低レベルになるまで、高レベルに維持される。
転送信号TX(1)は、垂直シフトパルスSV(1)が高レベルであるため、転送信号TXSが垂直駆動回路34に入力されたとき、高レベルに変化する。これにより、1行目の画素PXでは、転送トランジスタMTRは、転送信号TX(1)が高レベルの期間にオンし、フォトダイオードPDに蓄積されている信号電荷をフローティングディフュージョンFDに転送する。
選択信号SEL(1)が高レベルであるため、フローティングディフュージョンFDに転送された電荷に対応する画素信号が、画素PXから垂直信号線22に読み出される。このように、この実施形態では、垂直駆動回路34は、画素PXから信号を読み出すために、選択信号SELおよびリセット信号RSTを高レベルおよび低レベルにそれぞれ設定し、高レベルの転送信号TXを画素PXに出力する。すなわち、この実施形態では、画素PXから信号を読み出すための制御信号は、選択信号SELが高レベルであることを除いて、フォトダイオードPDをリセットするための制御信号と同じである。
また、選択信号SEL(4)と、図4に図示していない選択信号SEL(6)、SEL(8)とは、選択信号SELevが低レベルであるため、低レベルに維持される。すなわち、垂直駆動回路34は、フォトダイオードPDをリセットするための制御信号として、低レベルの選択信号SELと、低レベルのリセット信号RSTと、高レベルの転送信号TXとを、4行目、6行目および8行目の画素PXに出力する。
このように、水平期間TH8では、1行目の画素PXの画素信号が垂直信号線22に読み出され、4行目、6行目および8行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。なお、読み出しタイミングパルスSTV20は、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に順次シフトする。これにより、この実施形態では、全ての行の画素PXの信号を読み出すことができる。
ここで、読み出しタイミングパルスSTV20は、リセットタイミングパルスSTV10を読み込んだ駆動クロックV1の立ち下がりから奇数回後の駆動クロックV1の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。このため、リセットタイミングパルスSTV10が複数の場合、後のリセットタイミングパルスSTV10は、先のリセットタイミングパルスSTV10を読み込んだ駆動クロックV1の立ち下がりから偶数回後の駆動クロックV1の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。これにより、この実施形態では、読み出し動作(図4の三角形)とリセット動作(図4の星印)とを同じ水平期間THに実施できる。
図5は、図1に示した撮像装置10の動作の別の例を示している。なお、図5は、1/3間引き読み出しが実施されるときの垂直シフトレジスタ32およびタイミングジェネレータ60の動作を示している。例えば、1/3間引き読み出しでは、3×i行目(i=1、2、3、…)の画素PXから画像信号VOSおよびノイズ信号VONがそれぞれ読み出される。図中の星印、三角形および期間TH(TH1−TH8)の意味は、図4と同じである。また、図5には図示していないが、リセット信号RSTSは、高レベルに維持されている。
さらに、図5では、図を見やすくするために、垂直駆動回路34から出力される制御信号SEL、RST、TXの記載を省略している。例えば、各水平期間THにおいて、星印が記載された垂直シフトパルスSVに対応する行の画素PXには、フォトダイオードPDをリセットするための制御信号として、低レベルの選択信号SELと、低レベルのリセット信号RSTと、高レベルの転送信号TXとが、垂直駆動回路34から出力される。また、例えば、各水平期間THにおいて、三角形が記載された垂直シフトパルスSVに対応する行の画素PXには、画素PXから信号を読み出すための制御信号として、高レベルの選択信号SELと、低レベルのリセット信号RSTと、高レベルの転送信号TXとが、垂直駆動回路34から出力される。
垂直スタート信号STVは、例えば、フォトダイオードPDのリセットのタイミングを制御するためのリセットタイミングパルスSTV10、STV11、STV12と、画素PXから信号を読み出すタイミングを制御するための読み出しタイミングパルスSTV20である。なお、リセットタイミングパルスSTV10は、読み出し対象行(3行目、6行目、9行目、…)のフォトダイオードPDのリセットのタイミングを制御するためのパルスである。
リセットタイミングパルスSTV11は、読み出し対象行に隣接する行の一方(例えば、4行目、7行目、10行目、…)のフォトダイオードPDのリセットのタイミングを制御するためのパルスである。また、リセットタイミングパルスSTV12は、読み出し対象行に隣接する行の他方(例えば、2行目、5行目、8行目、…)のフォトダイオードPDのリセットのタイミングを制御するためのパルスである。
例えば、駆動クロックV1、V2は、位相が互いに異なるクロックである。1/3間引き読み出しの場合、高レベルの駆動クロックV2は、水平期間TH毎に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に3回出力される。例えば、画素PXの信号の読み出しが3行目から開始される場合、駆動クロックV2は、各水平期間THの最初に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に3回出力される。したがって、駆動クロックV1および駆動クロックV2の繰り返し周期(パターンの周期)は、水平期間THと同じである。
選択信号SELevは、選択信号SELodの反転信号である。例えば、選択信号SELod、SELevのレベルは、各水平期間THの3つ目の駆動クロックV2の立ち上がりに同期して、変化する。したがって、選択信号SELev、SELodの繰り返し周期は、水平期間THの2倍である。なお、選択信号SELod、SELevのレベルは、水平期間TH毎に変化してもよい。高レベルの転送信号TXSは、各水平期間THにおいて、例えば、駆動クロックV2が3回出力された後に、タイミングジェネレータ60から垂直駆動回路34に1回出力される。したがって、転送信号TXSの周期は、水平期間THと同じである。
先ず、タイミングジェネレータ60は、リセットタイミングパルスSTV10から生成される垂直シフトパルスSV(1)と、高レベルの転送信号TXSが出力される期間の選択信号SELodとが互いに逆のレベルになるように、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。例えば、リセットタイミングパルスSTV10は、水平期間TH1の駆動クロックV1の1つ目の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。なお、図5では、各水平期間THの駆動クロックV1の1つ目の立ち下がりは、各水平期間THの起点と一致している。また、後述する図7、図8、図10の動作においても、各水平期間THの駆動クロックV1の1つ目の立ち下がりは、各水平期間THの起点と一致している。
水平期間TH1では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の1つ目の立ち上がりで、リセットタイミングパルスSTV10を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)を、垂直駆動回路34に出力する。そして、垂直スタート信号STVは、駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりの前に、低レベルに変化する。これにより、駆動クロックV2の2つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)は、高レベルから低レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)は、低レベルから高レベルに変化する。
リセットタイミングパルスSTV11は、駆動クロックV1の3つ目の立ち下がりの前に、タイミングジェネレータ60から垂直駆動回路34に出力される。これにより、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)は、低レベルから高レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)は、高レベルから低レベルに変化する。
すなわち、水平期間TH1では、垂直シフトレジスタ32は、リセットタイミングパルスSTV10を3段シフトした垂直シフトパルスSV(3)と、リセットタイミングパルスSTV11を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)とを、垂直駆動回路34に出力する。垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)が高レベルのときに、選択信号SELodが低レベルであるため、水平期間TH1では、1行目および3行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。
水平期間TH2では、垂直スタート信号STVは、例えば、駆動クロックV2が立ち上がるまで、低レベルに維持されている。これにより、駆動クロックV2の1つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)は、高レベルから低レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)は、低レベルから高レベルに変化する。
リセットタイミングパルスSTV12は、駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりの前に、タイミングジェネレータ60から垂直駆動回路34に出力される。これにより、駆動クロックV2の2つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)、SV(5)は、低レベルから高レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)は、高レベルから低レベルに変化する。
そして、垂直スタート信号STVは、駆動クロックV1の3つ目の立ち下がりの前に、低レベルに変化する。これにより、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)、SV(5)は、高レベルから低レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)、SV(6)は、低レベルから高レベルに変化する。
なお、垂直シフトパルスSV(2)は、リセットタイミングパルスSTV12が2段シフトした信号である。また、垂直シフトパルスSV(4)は、リセットタイミングパルスSTV11が4段シフトした信号である。そして、垂直シフトパルスSV(6)は、リセットタイミングパルスSTV10が6段シフトした信号である。垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)、SV(6)が高レベルのときに、選択信号SELevが低レベルであるため、水平期間TH2では、2行目、4行目および6行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。
水平期間TH2の後半では、タイミングジェネレータ60は、水平期間TH3に垂直シフトパルスSV(1)を高レベルにするために、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。
水平期間TH3では、駆動クロックV2の1つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)、SV(5)、SV(7)は、低レベルから高レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)、SV(6)は、高レベルから低レベルに変化する。垂直スタート信号STVは、駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりの前に、低レベルに変化する。これにより、駆動クロックV2の2つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)、SV(3)、SV(5)、SV(7)は、高レベルから低レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)、SV(6)、SV(8)は、高レベルから低レベルに変化する。
そして、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(3)、SV(5)、SV(7)、SV(9)は、低レベルから高レベルに変化し、垂直シフトパルスSV(2)、SV(4)、SV(6)、SV(8)は、高レベルから低レベルに変化する。なお、垂直シフトパルスSV(1)は、低レベルに維持されている。
ここで、垂直シフトパルスSV(3)は、2つ目のリセットタイミングパルスSTV10が3段シフトした信号である。また、垂直シフトパルスSV(5)は、リセットタイミングパルスSTV12が5段シフトした信号である。そして、垂直シフトパルスSV(7)は、リセットタイミングパルスSTV11が7段シフトした信号である。なお、垂直シフトパルスSV(9)は、最初のリセットタイミングパルスSTV10が9段シフトした信号である。
水平期間TH3では、選択信号SELodは、垂直シフトパルスSV(3)、SV(5)、SV(7)、SV(9)が高レベルのときに、低レベルである。このため、水平期間TH3では、3行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、5行目、7行目および9行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。
水平期間TH4では、垂直スタート信号STVは、例えば、少なくとも3つ目の駆動クロックV2が立ち上がるまで、低レベルに維持されている。これにより、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、高レベルの垂直シフトパルスSV(6)、SV(8)、SV(10)、SV(12)を、垂直駆動回路34に出力する。このように、垂直シフトパルスSVは、水平期間TH毎に、3段シフトする。
また、選択信号SELevは、垂直シフトパルスSV(6)、SV(8)、SV(10)、SV(12)が高レベルのときに、低レベルである。このため、水平期間TH4では、6行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、8行目、10行目および12行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。このように、フォトダイオードPDがリセットされる行は、水平期間TH毎に、3行シフトする。
水平期間TH4の後半では、タイミングジェネレータ60は、水平期間TH5に垂直シフトパルスSV(3)を高レベルにするために、リセットタイミングパルスSTV10を垂直シフトレジスタ32に出力する。
水平期間TH5では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、高レベルの垂直シフトパルスSV(3)、SV(9)、SV(11)と、図5に図示していない高レベルの垂直シフトパルスSV(13)、SV(15)を、垂直駆動回路34に出力する。
なお、垂直シフトパルスSV(3)は、3つ目のリセットタイミングパルスSTV10を3段シフトした信号である。垂直シフトパルスSV(9)は、2つ目のリセットタイミングパルスSTV10を9段シフトした信号である。垂直シフトパルスSV(11)は、リセットタイミングパルスSTV12を11段シフトした信号である。垂直シフトパルスSV(13)は、リセットタイミングパルスSTV11を13段シフトした信号である。垂直シフトパルスSV(15)は、1つ目のリセットタイミングパルスSTV10を15段シフトした信号である。
また、選択信号SELodは、垂直シフトパルスSV(3)、SV(9)、SV(11)、SV(13)、SV(15)が高レベルのときに、低レベルである。このため、水平期間TH5では、3行目の画素PXのフォトダイオードPDに3回目のリセットが実施され、9行目の画素PXのフォトダイオードPDに2回目のリセットが実施され、11行目、13行目および15行目の画素PXのフォトダイオードPDに1回目のリセットが実施される。
このように、3つのリセットタイミングパルスSTV10と、リセットタイミングパルスSTV11、STV12とは、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に3段シフトする。これにより、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDは、3回リセットされ、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDは、1回リセットされる。
3つ目のリセットタイミングパルスSTV10が出力されてから露光時間TS後(図では、水平期間TH7の後半)に、読み出しタイミングパルスSTV20が、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。
水平期間TH8では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(3)を低レベルから高レベルに変化させる。すなわち、水平期間TH8では、読み出しタイミングパルスSTV20を3段シフトした垂直シフトパルスSV(3)が、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトレジスタ32から垂直駆動回路34に出力される。
また、選択信号SELodは、垂直シフトパルスSV(3)が高レベルのときに、高レベルである。これにより、上述した図4で説明したように、1行目の画素PXの信号が垂直信号線22に読み出される。なお、読み出しタイミングパルスSTV20は、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に3段シフトする。これにより、この実施形態では、1/3間引き読み出しにおける読み出し対象行の画素PXの信号を読み出すことができる。
また、水平期間TH8では、リセットタイミングパルスSTV10、STV11、STV12がシフトした垂直シフトパルスSV(垂直シフトパルスSV(12)等)が高レベルのとき、選択信号SELevは、低レベルである。このため、12行目、18行目、20行目、22行目および24行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。
ここで、読み出しタイミングパルスSTV20は、図4で説明した条件を満たすように、出力される。例えば、読み出しタイミングパルスSTV20は、露光時間TSが奇数回分の水平期間THになるように、出力される。したがって、リセットタイミングパルスSTV10、STV11、STV12は、図4で説明したリセットタイミングパルスSTV10の出力タイミングの条件を満たすように、出力される。これにより、この実施形態では、読み出し動作(図5の三角形)とリセット動作(図5の星印)とを同じ水平期間THに実施できる。
この実施形態では、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされるため、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDの電荷がフォトダイオードPDから溢れることを防止できる。これにより、この実施形態では、読み飛ばされる行の画素PXのフォトダイオードPDの電荷が読み出し対象行(読み出される行)の画素に漏れ込むこと(ブルーミング現象)を防止でき、撮影された画像の質の低下を抑制できる。
さらに、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDのリセット回数は、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDのリセット回数より少なく設定されている。このため、この実施形態では、1つの水平期間THにおいて、リセット動作が実施される行数を、全ての行に同じ回数のリセットが実施される場合に比べて、少なくできる。
これにより、読み出し動作およびリセット動作が実施される水平期間THから読み出し動作のみが実施される水平期間TH(リセット動作が実施されない水平期間TH)に移ったときの電源電圧の変動は、抑制される。例えば、電源電圧変動により発生するノイズは、撮影画面に横線状のパターン(電子シャッタ傷)を発生させる。なお、この実施形態では、リセット動作の有無による電源電圧の変動を小さくできるため、読み出し動作およびリセット動作が実施される水平期間THの読み出し行と、リセット動作が実施されない水平期間THの読み出し行との境界付近に発生する電子シャッタ傷を抑制できる。
図6は、図1に示した撮像装置10を用いて構成されたカメラの一例を示している。カメラ100は、例えば、デジタルカメラであり、撮像装置10、撮影レンズ110、メモリ120、制御部130、記憶媒体140、モニタ150および操作部160を有している。撮影レンズ110は、被写体の像を撮像装置10の受光面に結像する。制御部130は、例えば、マイクロプロセッサであり、図示しないプログラムに基づいて、カメラ100の動作を制御する。
メモリ120は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)やSRAM(Static RAM)等で形成された内蔵メモリであり、撮像装置10により撮影された画像の画像データ等を一時的に記憶する。制御部130は、例えば、マイクロプロセッサであり、図示しないプログラムに基づいて、撮像装置10の動作や撮影レンズ110等の動作を制御する。例えば、制御部130は、動画撮影やライブビュー画像(スルー画像)の表示等のフレームレートの高い処理を実施する場合、撮像装置10に間引き読み出しを実施させる。
記憶媒体140は、撮影された画像の画像データ等を記憶する。モニタ150は、例えば、液晶ディスプレイであり、撮影された画像、メモリ120に記憶された画像、記憶媒体140に記憶された画像およびメニュー画面等を表示する。操作部160は、レリーズボタンおよびその他の各種スイッチを有し、カメラ100を動作させるために、ユーザにより操作される。
以上、この実施形態では、タイミングジェネレータ60は、間引き読み出しを実施するときに、読み出し対象行用のリセットタイミングパルスSTV10と読み出し対象行に隣接する行用のリセットタイミングパルスSTV11、STV12とを、垂直シフトレジスタ32に出力する。これにより、この実施形態では垂直シフトレジスタ32を有する垂直走査回路30においても、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDを簡易にリセットでき、ブルーミング現象を簡易に防止できる。
また、この実施形態では、少ない数のリセットタイミングパルス(リセットタイミングパルスSTV11、STV12の2つ)でブルーミング現象を抑制するため、電子シャッタ傷の発生を抑制できる。すなわち、この実施形態では、ローリングシャッタ方式が用いられる撮像装置10において、回路規模を増大させることなく、間引き読み出しが実施された際の撮影画像の画質の劣化を容易に抑制できる。
図7は、別の実施形態における撮像装置10の動作の一例を示している。この実施形態の撮像装置10は、タイミングジェネレータ60の動作を除いて、上述した実施形態(図1−図6)と同じである。図1−図6で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。なお、図7は、1/3間引き読み出しが実施されるときの垂直シフトレジスタ32およびタイミングジェネレータ60の動作を示している。図7の動作は、リセットタイミングパルスSTV11、STV12が出力されるタイミングを除いて、図5と同じである。なお、図中の星印、三角形および期間TH(TH1−TH8)の意味は、図5と同じである。また、図7には図示していないが、リセット信号RSTSは、高レベルに維持されている。
リセットタイミングパルスSTV11は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの1つ前の駆動クロックV1の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。例えば、リセットタイミングパルスSTV11は、水平期間TH7の駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりの後で、駆動クロックV1の3つ目の立ち下がりの前に、出力される。
これにより、水平期間TH7では、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、垂直シフトパルスSV(1)は、低レベルから高レベルに変化する。すなわち、垂直シフトレジスタ32は、リセットタイミングパルスSTV11を1段シフトした垂直シフトパルスSV(1)を、垂直駆動回路34に出力する。さらに、垂直シフトレジスタ32は、3つのリセットタイミングパルスSTV10がシフトした垂直シフトパルスSV(高レベルの垂直シフトパルスSV(9)等)を、垂直駆動回路34に出力する。
また、水平期間TH7では、3つのリセットタイミングパルスSTV10がシフトした垂直シフトパルスSVと垂直シフトパルスSV(1)とが高レベルのとき、選択信号SELodは、低レベルである。このため、1行目、9行目、15行目および21行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。なお、リセットタイミングパルスSTV10は、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に3段シフトする。これにより、この実施形態では、1/3間引き読み出しにおける読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDを3回リセットすることができる。以下、リセットタイミングパルスSTV10による動作の説明を省略する。
水平期間TH7の後半に、読み出しタイミングパルスSTV20が、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。
水平期間TH8では、タイミングジェネレータ60は、駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりの前に、リセットタイミングパルスSTV12を垂直シフトレジスタ32に出力し、駆動クロックV1の3つ目の立ち下がりの前に、垂直スタート信号STVを低レベルに戻す。なお、読み出しタイミングパルスSTV20は、駆動クロックV1の1つ目の立ち下がりの前(水平期間TH7の後半)に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。ここで、タイミングジェネレータ60は、リセットタイミングパルスSTV12および読み出しタイミングパルスSTV20を1つのパルスにして、垂直シフトレジスタ32に出力してもよい。あるいは、タイミングジェネレータ60は、リセットタイミングパルスSTV11、STV12および読み出しタイミングパルスSTV20を1つのパルスにして、垂直シフトレジスタ32に出力してもよい。
これにより、水平期間TH8では、垂直シフトレジスタ32は、駆動クロックV2の3つ目の立ち上がりで、リセットタイミングパルスSTV12を2段シフトした垂直シフトパルスSV(2)と、読み出しタイミングパルスSTV20を3段シフトした垂直シフトパルスSV(3)と、リセットタイミングパルスSTV11を4段シフトした垂直シフトパルスSV(4)とを、垂直駆動回路34に出力する。
また、選択信号SELodは、垂直シフトパルスSV(3)が高レベルのときに、高レベルである。これにより、上述した図4で説明したように、1行目の画素PXの信号が垂直信号線22に読み出される。なお、選択信号SELevが選択信号SELodの反転信号であるため、2行目および4行目の画素PXのフォトダイオードPDがリセットされる。
なお、読み出しタイミングパルスSTV20およびリセットタイミングパルスSTV11、STV12は、垂直シフトレジスタ32の最終段の単位回路33に伝達されるまで、水平期間TH毎に3段シフトする。この実施形態では、読み出しタイミングパルスSTV20およびリセットタイミングパルスSTV11、STV12は、連続して出力される。このため、リセットタイミングパルスSTV11、STV12は、読み出しタイミングパルスSTV20が最終段の単位回路33に到達したときの駆動クロックV2の前後の駆動クロックV2で、最終段の単位回路33にそれぞれ到達する。
したがって、この実施形態では、リセットタイミングパルスSTV11、STV12に基づくリセット動作の有無による電子シャッタ傷は、画素アレイ20の端の行に発生する。一般的に、画素アレイ20の端の行の画素PXの画素信号は、画像処理に使用されないため、電子シャッタ傷の発生を抑制できる。
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、読み出しタイミングパルスSTV20およびリセットタイミングパルスSTV11、STV12の出力タイミングが近いため、電子シャッタ傷の発生をさらに抑制できる。
なお、上述した実施形態では、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDが3回リセットされる例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDは、4回以上リセットされてもよい。あるいは、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDのリセットの回数は、1回でもよいし、2回でもよい。すなわち、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDのリセットの回数は、フォトダイオードPDの容量や露光時間TSに応じて設定されればよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態では、1/3間引き読み出し(行間を2行飛ばして3行毎に画素信号を読み出す間引き読み出し)が実施される例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、1/5間引き読み出し(行間を4行飛ばして5行毎に画素信号を読み出す間引き読み出し)が実施されてもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図8は、1/5間引き読み出しが実施されるときの撮像装置10の動作の一例を示している。図8の動作は、1水平期間THに出力される駆動クロックV1、V2の数と露光時間TSとを除いて、上述した図5と同じである。なお、図8では、読み出しタイミングパルスSTV20を図示するために、露光時間TSを1水平期間THにして記載している。また、図中の星印、三角形および期間TH(TH1−TH8)の意味は、図5と同じである。図5で説明した動作と同様の動作については、詳細な説明を省略する。
1/5間引き読み出しの場合、高レベルの駆動クロックV2は、水平期間TH毎に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に5回出力される。例えば、画素PXの信号の読み出しが5行目から開始される場合、駆動クロックV2は、各水平期間THの最初に、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に5回出力される。また、選択信号SELod、SELevのレベルは、例えば、各水平期間THの5つ目の駆動クロックV2の立ち上がりに同期して、変化する。
そして、リセットタイミングパルスSTV11は、水平期間TH1の駆動クロックV1の5つ目(最後)の立ち下がりで取り込まれるように、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。また、リセットタイミングパルスSTV12は、水平期間TH2の駆動クロックV1の2つ目の立ち下がりで取り込まれるように、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。なお、3つのリセットタイミングパルスSTV10は、水平期間TH1、TH3、TH5の駆動クロックV1の1つ目の立ち下がりでそれぞれ取り込まれるように、タイミングジェネレータ60から垂直シフトレジスタ32に出力される。
これにより、読み出し対象行の画素PXのフォトダイオードPDは、3回リセットされ、読み出し対象行に隣接する行の画素PXのフォトダイオードPDは、1回リセットされる。なお、読み出し対象行から2行離れた行はリセットを入れない。読み飛ばされる行数が増えた場合でも、ブルーミング現象を防止するためのリセットタイミングパルスSTV11、STV12を増やす必要がないため、電子シャッタ傷のレベルが大きくなることを防止できる。
上述した実施形態では、1/3間引き読み出しが実施される際に、3行目の画素PXから信号が読み出される例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、1/3間引き読み出しが実施される際に、1行目の画素PXから信号が読み出されてもよいし、2行目の画素PXから信号が読み出されてもよい。この場合、読み出しタイミングパルスSTV20およびリセットタイミングパルスSTV11、STV12の出力タイミングを、読み出し対象行に合わせてシフトさせればよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した実施形態では、増幅トランジスタMAMが画素PX毎に設けられる例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、1つの増幅トランジスタMAMは、複数の画素PXに共用されてもよい。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図9は、図2に示した画素PXの変形例を示している。図9に示した画素の構成は、1つの画素共用部PXC(増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFD)が2つの画素で共用されている点を除いて、上述した図2と同じである。図1−図6で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
画素群PXGは、列方向に隣接する2つの画素により構成され、画素主要部PXMa、PXMbおよび画素共用部PXCを有している。画素主要部PXM(PXMa、PXMb)は、画素群PXGを構成する画素毎に設けられ、画素共用部PXCは、画素群PXGを構成する2つの画素で共用されている。各画素主要部PXM(PXMa、PXMb)は、フォトダイオードPD(PDa、PDb)および転送トランジスタMTR(MTRa、MTRb)を有している。また、画素共用部PXCは、増幅トランジスタMAM、画素選択トランジスタMSE、リセットトランジスタMRSおよびフローティングディフュージョンFDを有している。なお、転送トランジスタMTRa、MTRbのドレインは、増幅トランジスタMAMのゲートに共通に接続されている。
すなわち、画素主要部PXMaおよび画素共用部PXCにより構成される画素(画素群PXGのうちの1つの画素)は、図2に示した画素PXと同じ構成である。また、画素主要部PXMbおよび画素共用部PXCにより構成される画素(画素群PXGのうちの別の1つの画素)は、図2に示した画素PXと同じ構成である。したがって、画素群PXGを有する固体撮像素子10の構成および動作は、1つの画素共用部PXCが2つの画素で共用されている点を除いて、上述した図4、図5および図8とそれぞれ同じである。
例えば、画素群PXGの画素選択トランジスタMSEを制御する選択信号SELGは、図3に示した選択信号SEL(a)と選択信号SEL(b)との論理和により生成される。また、例えば、画素群PXGのリセットトランジスタMRSを制御するリセット信号RSTGは、上述した図3に示したリセット信号RST(a)とリセット信号RST(b)との論理積により生成される。ここで、選択信号SEL(a)およびリセット信号RST(a)は、例えば、図3に示した単位回路35のうち、制御信号TX(a)を生成した単位回路35から出力される。また、選択信号SEL(b)およびリセット信号RST(b)は、例えば、図3に示した単位回路35のうち、制御信号TX(b)を生成した単位回路35から出力される。
図10は、図9に示した画素を用いた撮像装置10の動作の一例を示している。なお、図10の動作は、上述した図7の動作に対応し、リセットタイミングパルスSTV11、STV12が出力されるタイミングを除いて、図7と同じである。なお、図中の選択信号SELG_1およびリセット信号RSTG_1は、1行目および2行目の画素を含む画素群PXGの選択信号SELおよびリセット信号RSTである。選択信号SELG_2およびリセット信号RSTG_2は、3行目および4行目の画素を含む画素群PXGの選択信号SELおよびリセット信号RSTである。また、図中の星印、三角形および期間TH(TH1−TH10)の意味は、図7と同じである。図7で説明した動作と同様の動作については、詳細な説明を省略する。
リセットタイミングパルスSTV11、STV12によるリセット動作(図10の星印)は、読み出し動作が実施される行(図10の三角形)の2つ前に読み出された行に隣接する行に実施される。例えば、リセットタイミングパルスSTV11は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの5つ後の駆動クロックV1の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。また、例えば、リセットタイミングパルスSTV12は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの7つ後の駆動クロックV1の立ち下がりで取り込まれるように、出力される。
これにより、読み出しタイミングパルスSTV20およびリセットタイミングパルスSTV11、STV12は、最終段の単位回路33に相対的に近い間隔で到達する。この結果、図10の動作でも、電子シャッタ傷の発生を抑制できる。なお、読み出し対象の最終行等に隣接する行のリセット動作は、次のフレームの読み出し動作が実施される前までに実施される。したがって、図10の動作でも、ブルーミング現象を防止できる。
ここで、リセットタイミングパルスSTV11、STV12によるリセット動作は、読み出し動作が実施される行の2つ後に読み出される行に隣接する行に実施されるようにしてもよい。この場合、例えば、リセットタイミングパルスSTV11は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの7つ前の駆動クロックV1の立ち下がり(図10では、水平期間TH5の駆動クロックV1の3つ目の立ち下がり)で取り込まれるように、出力される。また、例えば、リセットタイミングパルスSTV12は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの5つ前の駆動クロックV1の立ち下がり(図10では、水平期間TH6の駆動クロックV1の2つ目の立ち下がり)で取り込まれるように、出力される。この場合でも、電子シャッタ傷の発生を抑制できる。さらに、この場合、読み出し対象行に隣接する行のリセット動作が読み出し動作の前(水平期間TH単位で2つ前)に実施されるため、ブルーミング現象を確実に防止できる。
あるいは、リセットタイミングパルスSTV11、STV12は、読み出しタイミングパルスSTV20を読み込む駆動クロックV1の立ち下がりの5つ後および5つ前の駆動クロックV1の立ち下がりでそれぞれ取り込まれるように、出力されてもよい。この場合でも、ブルーミング現象および電子シャッタ傷の発生を抑制できる。
上述したように、リセットタイミングパルスSTV11、STV12の出力タイミングを制御することにより、1つの増幅トランジスタMAMが複数の画素PXに共用される構成においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述した図1−図6で説明した実施形態では、リセットタイミングパルスSTV11、STV12のそれぞれの出力タイミングとリセットタイミングパルスSTV10の出力タイミングとの間隔が水平期間THの2倍より短く設定される例について述べた。本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。例えば、リセットタイミングパルスSTV11、STV12のそれぞれの出力タイミングとリセットタイミングパルスSTV10の出力タイミングとの間隔は、水平期間THの2倍以上に設定されてもよい。さらに、リセットタイミングパルスSTV11の出力タイミングとリセットタイミングパルスSTV12の出力タイミングとの間隔が、水平期間THの2倍以上に設定されてもよい。
この場合、リセットタイミングパルスSTV10、STV11、STV12のリセット動作の有無による電子シャッタ傷の発生場所を分散でき、1つの電子シャッタ傷のレベルを小さくできる。これにより、電子シャッタ傷を目立たなくできる。したがって、この場合にも、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。