JP2011151338A - 回路基板およびそれを用いた電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分な耐電圧を持つ電子部品搭載用の回路基板および電子装置を提供する。
【解決手段】 電子部品5が搭載される搭載部1aを有する第1の絶縁基板1および第1の絶縁基板1とは異なる材質からなる第2の絶縁基板2が同一平面上に配置されてなる絶縁基板と、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って絶縁基板の上面に接合され、電子部品5が電気的に接続される金属回路板3と、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って絶縁基板の下面に接合された金属板4とを具備する回路基板であって、絶縁基板は、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間を介して上面から下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っている回路基板。金属回路板3と金属板4とを結ぶ直線上には第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2が存在するので、金属回路板3と金属板4との間が短絡するような放電現象を防ぎ、耐電圧が高くなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 電子部品5が搭載される搭載部1aを有する第1の絶縁基板1および第1の絶縁基板1とは異なる材質からなる第2の絶縁基板2が同一平面上に配置されてなる絶縁基板と、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って絶縁基板の上面に接合され、電子部品5が電気的に接続される金属回路板3と、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って絶縁基板の下面に接合された金属板4とを具備する回路基板であって、絶縁基板は、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間を介して上面から下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っている回路基板。金属回路板3と金属板4とを結ぶ直線上には第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2が存在するので、金属回路板3と金属板4との間が短絡するような放電現象を防ぎ、耐電圧が高くなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、セラミックスからなる絶縁基板に金属板からなる回路が形成された回路基板およびそれを用いた電子装置に関するものである。
近年、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体素子が搭載され
、大きな電流を流すための、パワーモジュールやスイッチングモジュール等の電子装置に用いられる回路基板として、セラミック絶縁基板の両面に銅やアルミニウム等の金属板を接合したセラミック回路基板が用いられている。
、大きな電流を流すための、パワーモジュールやスイッチングモジュール等の電子装置に用いられる回路基板として、セラミック絶縁基板の両面に銅やアルミニウム等の金属板を接合したセラミック回路基板が用いられている。
このような回路基板として、図6(a)に平面図で、図6(b)に(a)のA−Aでの断面図で示す例のような、窒化アルミニウムからなる第1の絶縁基板11と窒化ケイ素からなる第2の絶縁基板12とが同一平面上に配置されてなる絶縁基板の上下面にそれぞれ金属回路板13および金属板14を接合したものがある(例えば、特許文献1を参照。)。発熱する電子部品15が搭載される搭載部11aを熱伝導性に優れる窒化アルミニウムからなる第1の絶縁基板11に設け、その他の部位を機械強度に優れた窒化ケイ素からなる第2の絶縁基板12とすることによって、熱放散性と温度サイクル信頼性の両方に優れた回路基板とすることができるというものである。
しかしながら、従来の回路基板では、第1の絶縁基板11と第2の絶縁基板12との間には隙間ができてしまい、第1の絶縁基板11と第2の絶縁基板とに跨って絶縁基板の上面に接合された金属回路板13と、第1の絶縁基板11と第2の絶縁基板12とに跨って絶縁基板の下面に接合された金属板14との間には絶縁物が空気しか存在しない構造となってしまうものであった。そのため、絶縁基板の上面の金属回路基板13に大電流が流れ、絶縁基板の下面の金属板14との間に電位差が発生する場合には、これらの間で放電による短絡が発生する場合があった。特に、近年では、電子装置の小型薄型化に対応し、また熱放散性を向上させるために、絶縁基板の厚みが1mm以下と薄くなる傾向にあり、上記のような放電現象が発生しやすくなって、回路基板の耐電圧が低下しやすくなるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みて完成されたものであり、求められる特性に応じて複数の絶縁基板を並べてその上下に金属回路基板および金属板を接合した場合であっても、十分な耐電圧を持つ電子部品搭載用の回路基板および電子装置を提供することにある。
本発明の回路基板は、電子部品が搭載される搭載部を有する第1の絶縁基板および該第1の絶縁基板とは異なる材質からなる第2の絶縁基板が同一平面上に配置されてなる絶縁基板と、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板とに跨って前記絶縁基板の上面に接合され、前記電子部品が電気的に接続される金属回路板と、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板とに跨って前記絶縁基板の下面に接合された金属板とを具備する回路基板であって、前記絶縁基板は、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板との間の隙間を介して前記上面から前記下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っているこ
とを特徴とするものである。
とを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板は、上記構成において、前記第1の絶縁基板の前記端部が前記第2の絶縁基板の前記端部の下側に位置していることを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板は、上記各構成において、前記第1の絶縁基板は前記第2の絶縁基板よりも熱伝導率が大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板は、上記構成において、前記第1の絶縁基板は窒化アルミニウム質セラミックスからなり、前記第2の絶縁基板は窒化ケイ素質セラミックスからなることを特徴とするものである。
また、本発明の回路基板は、上記各構成において、前記第1の絶縁基板および前記第2の絶縁基板のそれぞれの前記端部は、前記金属回路板および前記金属板に接合されていないことを特徴とするものである。
そして、本発明の電子装置は、上記各構成の回路基板の前記搭載部に電子部品が搭載されていることを特徴とするものである。
本発明の回路基板によれば、絶縁基板は、第1の絶縁基板と第2の絶縁基板との間の隙間を介して上面から下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っていることから、金属回路板と金属板とを結ぶ直線上には第1の絶縁基板または第2の絶縁基板が存在する構造となり、また、金属回路板と金属板との間において、第1の絶縁基板と第2の絶縁基板との間の隙間に沿った距離が長くなるので、金属回路板と金属板との間が短絡するような放電現象を防ぐことができ、絶縁基板の上下に位置する金属回路板と金属板との間の耐電圧が高い回路基板とすることができる。
本発明の回路基板によれば、上記構成において第1の絶縁基板の端部が第2の絶縁基板の端部の下側に位置しているときには、電子部品が搭載される搭載部を有する第1の絶縁基板は下面側が上面側より大きい形状であるので、搭載部に搭載された電子部品で発生して金属回路板を介して第1の絶縁基板の上面に伝わった熱は、第1の絶縁基板中を水平方向にも拡散しながら下面および下面の金属板に伝導することができ、より効率よく金属板から放散されるようになる。
本発明の回路基板によれば、上記各構成において第1の絶縁基板が第2の絶縁基板よりも熱伝導率が大きいときには、搭載部に搭載される電子部品で発生する熱は熱伝導率の高い第1の絶縁基板を介して下面の金属板に伝導するので、放散性がより高まった回路基板となる。
本発明の回路基板によれば、上記構成において第1の絶縁基板が窒化アルミニウム質セラミックスからなり、第2の絶縁基板が窒化ケイ素質セラミックスからなるときには、熱伝導性のよい窒化アルミニウム質セラミックスからなる第1の絶縁基板を介して効率よく熱放散を行なうことができるとともに、高強度である窒化ケイ素質セラミックスからなる第2の絶縁基板によって回路基板の強度を向上させることができるので、熱放散性と温度サイクル信頼性を兼ね備えた回路基板とすることができる。
また、本発明の回路基板によれば、上記各構成において、第1の絶縁基板および第2の絶縁基板のそれぞれの端部が金属回路板および金属板に接合されていないときには、厚みが薄く強度の弱い端部には、絶縁基板と金属回路板および金属板との間に発生する熱応力
等の力が加わることがなく、これによって端部が割れてしまうことがないので、端部が割れることでできた隙間によって金属回路板と金属板との間の耐電圧が低下してしまうことを防ぐことができ、より絶縁耐圧の安定した信頼性の高い回路基板とすることができる。
等の力が加わることがなく、これによって端部が割れてしまうことがないので、端部が割れることでできた隙間によって金属回路板と金属板との間の耐電圧が低下してしまうことを防ぐことができ、より絶縁耐圧の安定した信頼性の高い回路基板とすることができる。
本発明の電子装置によれば、上記各構成の本発明の回路基板の搭載部に電子部品が搭載されていることから、耐電圧の高い電子装置となり、また、特性の異なる第1の絶縁基板および第2の絶縁基板を用いることで、例えば、電子部品から発生した熱を外部に効率良く排出することができるとともに、回路基板の強度を向上させることができるので、熱放散性と温度サイクル信頼性等のような異なる特性を両立させた電子装置とすることができる。
本発明の配線基板および電子装置について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜図5は、本発明の回路基板に電子部品を搭載した電子装置を示している。これらの図において、1は第1の絶縁基板、1aは第1の絶縁基板1の上面の搭載部、2は第2の絶縁基板、2aは第2の絶縁基板に設けられた貫通孔、3は金属回路板、4は金属板、5は電子部品、6はボンディングワイヤ、7は枠体、7aは絶縁枠体、7bは金属枠体、8は外部端子、9は金属回路板3と外部端子8とを接続する金属柱である。
本発明の回路基板によれば、図1〜図5に示す例のように、絶縁基板は、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間を介して上面から下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っていることから、金属回路板3と金属板4とを結ぶ直線上には第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2が存在する構造となり、また、金属回路板3と金属板4との間において、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間に沿った距離が長くなるので、金属回路板3と金属板4との間が短絡するような放電現象を防ぐことができ、絶縁基板の上下に位置する金属回路板3と金属板4との間の耐電圧が高い回路基板とすることができる。
本発明の回路基板によれば、上記構成において図1および図3〜図5に示す例のように、第1の絶縁基板1の端部が第2の絶縁基板2の端部の下側に位置しているときには、電子部品5が搭載される搭載部1aを有する第1の絶縁基板1は下面側が上面側より大きい形状であるので、搭載部1aに搭載された電子部品5で発生して金属回路板3を介して第1の絶縁基板1の上面に伝わった熱は、第1の絶縁基板1中を水平方向にも拡散しながら下面および下面の金属板4に伝導することができ、より効率よく金属板4から放散されるようになる。
本発明の回路基板によれば、上記各構成において第1の絶縁基板1が第2の絶縁基板2
よりも熱伝導率が大きいときには、搭載部1aに搭載される電子部品5で発生する熱は熱伝導率の高い第1の絶縁基板1を介して下面の金属板4に伝導するので、放散性がより高まった回路基板となる。
よりも熱伝導率が大きいときには、搭載部1aに搭載される電子部品5で発生する熱は熱伝導率の高い第1の絶縁基板1を介して下面の金属板4に伝導するので、放散性がより高まった回路基板となる。
本発明の回路基板によれば、上記構成において第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスからなり、第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスからなるときには、熱伝導性のよい窒化アルミニウム質セラミックスからなる第1の絶縁基板1を介して効率よく熱放散を行なうことができるとともに、高強度である窒化ケイ素質セラミックスからなる第2の絶縁基板2によって回路基板の強度を向上させることができるので、熱放散性と温度サイクル信頼性を兼ね備えた回路基板とすることができる。
また、本発明の回路基板によれば、上記各構成において、図5に示す例のように、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2のそれぞれの端部が金属回路板3および金属板4に接合されていないときには、厚みが薄く強度の弱い端部には、絶縁基板と金属回路板3および金属板4との間に発生する熱応力等の力が加わることがなく、これによって端部が割れてしまうことがないので、端部が割れることでできた隙間によって金属回路板3と金属板4との間の耐電圧が低下してしまうことを防ぐことができ、より絶縁耐圧の安定した信頼性の高い回路基板とすることができる。
本発明の回路基板の絶縁基板は、電子部品5が搭載される搭載部1aを有する第1の絶縁基板1および第1の絶縁基板1とは異なる材質からなる第2の絶縁基板2が同一平面上に配置されてなるものである。第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板の配置は、回路基板上の電子部品5を搭載する位置により設定される。第1の絶縁基板1は、図2に示す例のように絶縁基板の端に配置してもよいし、図1および図4に示す例のように絶縁基板の中央部に配置してもよい。また、搭載される電子部品5の数が複数あり、その搭載位置が離れている場合は、第1の絶縁基板1を複数にしてもよい。
第1の絶縁基板1の上面視の形状は四角形状や円形状であり、第2の絶縁基板2の上面視の形状は、第1の絶縁基板1をはめ合わせることで絶縁基板が四角形状となる形状であり、第2の絶縁基板2単体では、四角形状の基板に四角形状や円形状の孔または切欠きが設けられたものである。第1の絶縁基板1は、主に、電子部品5で発生して金属回路板3へ伝わった熱を金属板4へ伝える熱伝導基板として機能する。また、第2の絶縁基板2は、主に、金属回路板3や金属板4を電気的に絶縁して固定する支持基板として機能する。
絶縁基板は、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間を介して上面から下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っている。これは、言い換えれば、図1〜図5に示す例のように、絶縁基板の縦断面において、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間が屈曲しているということである。そのため、隙間の上に位置する金属回路板3と隙間の下に位置する金属板4とを結ぶ直線上には第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2が存在する構造となる。隙間の間隔および屈曲角度にもよるが、図3(a)に示す例のように隙間の屈曲箇所が少なくとも1つであればよく、図1,図2,図4および図5に示す例のように隙間の屈曲箇所が2つであっても、または図3(b)に示す例のように隙間の屈曲箇所が4つであっても、あるいはそれ以上であってもよい。また、図1,図2,図3(a),図3(b),図4および図5に示す例では、隙間の縦断面形状は直線状の隙間が屈曲した形状であるが、図3(c)に示す例のように、曲線状に屈曲していてもかまわない。このようにすると、屈曲部は応力が集中しやすい角がない形状となるので、この角部を起点として第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2が割れてしまうことがない。なお、ここでいう第2の絶縁基板2の端部とは、図1に示す例の場合であれば孔の内面に位置する部分であり、図2に示す例の場合であれば切欠きの内面に位置する端部である。
図3(b)に示す例のように、第1の絶縁基板1の側面の厚み方向の中央部が突出し(凸部を有し)、第2の絶縁基板2の側面の厚み方向の中央部が凹んでいる(凹部を有している)場合、あるいは、これとは逆に、第1の絶縁基板1の側面に凹部が形成され、第2の絶縁基板2の側面に凸部が形成される場合は、第1の絶縁基板1を第2の絶縁基板2の端に設けた切欠きに、側方からはめ込むことで、図2(a)に示す例のような、第1の絶縁基板1が第2の絶縁基板2の端に配置された絶縁基板となる。このような場合は、金属回路板3および金属板4をそれぞれ絶縁基板の上下面に接合しなくても、それぞれの側面の凸部と凹部とが引っかかるので、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とが一体化して取り扱いが容易になる。
また、端部が割れやすい形状の場合は、上述したように、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2のそれぞれの端部を金属回路板3および金属板4に接合しないのが好ましいが、端部の形状が図3(a)および図3(c)に示す例の第1の絶縁基板1のような場合であれば、第1の絶縁基板1の端部まで金属板4に接合してもよい。図3(a)および図3(c)に示す例の場合であれば、端部まで接合すると、第1の絶縁基板1と金属板4との接合面積をより大きくなることから、電子部品5で発生した熱を第1の絶縁基板1を介して金属板4により効率よく伝導することができ、金属板4からの熱の放散がよくなるので好ましい。
第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2は電気絶縁材料からなり、例えば、酸化アルミニウム質セラミックス,ムライト質セラミックス,炭化珪素質セラミックス,窒化アルミニウム質セラミックス,窒化ケイ素質セラミックス等のセラミックスからなる。これらの中では熱伝導性(放熱性)の点からは炭化珪素質セラミックス,窒化アルミニウム質セラミックス,窒化ケイ素質セラミックスが好ましく、強度の点からは窒化ケイ素質セラミックスや炭化珪素質セラミックスが好ましい。厚みは、薄い方が熱伝導性の点ではよいが、回路基板の大きさや用いる材料の熱伝導率や強度に応じて選択すればよく、0.3mm〜
3mm程度であり、絶縁基板の上下面にそれぞれ金属回路板3および金属板4が接合されるので、絶縁基板の厚みは一様であるのが好ましいことから、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とは同じ厚みである。なお、第1の絶縁基板1が第2の絶縁基板2よりも熱伝導率が大きい例としては、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスで第2の絶縁基板2が酸化アルミニウム質セラミックスである場合、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスで第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスである場合、第1の絶縁基板1が炭化珪素質セラミックスで第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスである場合等が挙げられる。これらの中で、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスからなり、第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスからなる場合が、絶縁基板の厚みが同じであれば、最も熱放散性がよく、回路基板の強度が最も高いものとなる。絶縁基板の厚みが十分に厚く、強度的に問題がない場合であれば、第2の絶縁基板2を窒化ケイ素質セラミックスにかえて酸化アルミニウム質セラミックスにすると、コストを小さくすることができる。また、炭化珪素質セラミックスは、純度が低いと体積抵抗率が5×105程度と低いため第1の絶縁基板1として不十分な電気特性であるが、高純度(99.9%)のものであると、体積抵抗率が5×108程度となり回路基板を接合した場合の金属回路板3と金属板4との間の絶縁耐圧も実用的な3000V以上のものとすることができるようになる。そして炭化珪素質セラミックスは窒化アルミニウム質セラミックスより3点曲げ強度が約1.5倍と高いので、高純度(99.9%)の炭化珪素質セラミックスを第1の絶縁
基板1として使用すると、熱放散性が高く、より薄型であっても温度サイクル信頼性を高めることのできる回路基板となるので好ましい。
3mm程度であり、絶縁基板の上下面にそれぞれ金属回路板3および金属板4が接合されるので、絶縁基板の厚みは一様であるのが好ましいことから、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とは同じ厚みである。なお、第1の絶縁基板1が第2の絶縁基板2よりも熱伝導率が大きい例としては、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスで第2の絶縁基板2が酸化アルミニウム質セラミックスである場合、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスで第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスである場合、第1の絶縁基板1が炭化珪素質セラミックスで第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスである場合等が挙げられる。これらの中で、第1の絶縁基板1が窒化アルミニウム質セラミックスからなり、第2の絶縁基板2が窒化ケイ素質セラミックスからなる場合が、絶縁基板の厚みが同じであれば、最も熱放散性がよく、回路基板の強度が最も高いものとなる。絶縁基板の厚みが十分に厚く、強度的に問題がない場合であれば、第2の絶縁基板2を窒化ケイ素質セラミックスにかえて酸化アルミニウム質セラミックスにすると、コストを小さくすることができる。また、炭化珪素質セラミックスは、純度が低いと体積抵抗率が5×105程度と低いため第1の絶縁基板1として不十分な電気特性であるが、高純度(99.9%)のものであると、体積抵抗率が5×108程度となり回路基板を接合した場合の金属回路板3と金属板4との間の絶縁耐圧も実用的な3000V以上のものとすることができるようになる。そして炭化珪素質セラミックスは窒化アルミニウム質セラミックスより3点曲げ強度が約1.5倍と高いので、高純度(99.9%)の炭化珪素質セラミックスを第1の絶縁
基板1として使用すると、熱放散性が高く、より薄型であっても温度サイクル信頼性を高めることのできる回路基板となるので好ましい。
第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2は、それぞれの原料粉末に適当な有機バインダ,可塑剤,溶剤を添加混合して得た泥漿物にドクターブレード法やカレンダーロール法
を採用することによってセラミックグリーンシートを形成し、次にこのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して所定形状にするとともに、必要厚みに応じて複数枚を積層して成形体とし、しかる後、これを窒素雰囲気等の非酸化性雰囲気にて1600〜2000℃の温度で焼成することによって製作される。
を採用することによってセラミックグリーンシートを形成し、次にこのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して所定形状にするとともに、必要厚みに応じて複数枚を積層して成形体とし、しかる後、これを窒素雰囲気等の非酸化性雰囲気にて1600〜2000℃の温度で焼成することによって製作される。
このとき、例えば、図1に示す例のような絶縁基板の場合であれば、第1の絶縁基板1は、大きさの異なるセラミックグリーンシートを、大きい方を上にして重ねて成形体を作製すればよく、第2の絶縁基板2は、大きさの異なる貫通孔を有するセラミックグリーンシートを、貫通孔が大きい方を上にして重ねて成形体を作製すればよい。図3(b)に示す例のような絶縁基板の場合であれば、第1の絶縁基板1は、2つの大きさのセラミックグリーンシートを準備して、大きいセラミックグリーンシートの間に小さいセラミックグリーンシートを挟んで重ねて成形体を作製すればよく、第2の絶縁基板2は、貫通孔の大きさが異なるセラミックグリーンシートを準備して、貫通孔が小さいセラミックグリーンシートの間に貫通孔が大きいセラミックグリーンシートを挟んで重ねて成形体を作製すればよい。また、図3(a)に示す例のようのような絶縁基板の場合であれば、第2の絶縁基板2は、通常の打ち抜き金型を用いた打ち抜き加工によって貫通孔を形成したセラミックグリーンシートの上に、通常の打ち抜き金型に対してメス金型の寸法を大きくした、つまり通常よりオス金型とメス金型とのクリアランスが大きい金型を用いて打ち抜ぬくことによって、内面が傾斜した貫通孔を形成したセラミックグリーンシートを重ねることで成形体を作製すればよい。第1の絶縁基板1は、内面が傾斜した貫通孔を有するセラミックグリーンシートの、貫通孔が形成された部分にあったセラミックグリーンシートが側面が傾斜したセラミックグリーンシートとなるので、これを上にしてこれの下面と同じ大きさのセラミックグリーンシートと重ねて成形体を作製すればよい。
あるいは、側面が主面に対して垂直で平坦である通常の絶縁基板あるいは成形体を作製した後に、切削加工によって図1〜図5に示す例のような端部形状の第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2を作製してもよい。また、図3(c)に示す例のような、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間の縦断面形状が角のない曲線状である場合は、このような切削加工によって形成すればよい。
第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の端部が図1に示す例のような、段差を有する形状である場合の段差の寸法は以下のようにする。第1の絶縁基板1の上部の突出した部分(以下、突出部という。)の厚み(図1に示すT1)および第2の絶縁基板の下部の突出部の厚み(図1に示すT2)は、それぞれ第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の厚み、即ち絶縁基板の厚みの1/4以上であるのが好ましい。1/4より小さいと、突出部の強度が不十分になって第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の取り扱い時に破損しやすくなるからである。絶縁基板1または第2の絶縁基板2の突出部の厚みを絶縁基板の厚みの1/4以上とするには、突出部の厚みは絶縁基板の厚みの3/4以下となる。また、この突出部の厚みが絶縁基板の厚みの1/4未満となると、絶縁基板1および第2の絶縁基板2を作製する際の焼成時にこの部分が変形しやすくなるので、突出部の厚みは絶縁基板の厚みに対して1/4〜3/4であるのが好ましい。
このような、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の端部の突出部の厚みは、図2および図3(b)に示す例の場合も同様である。
また、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の端部の、突出部の長さ(図1に示すL1およびL2)は、絶縁基板の厚みにこの長さL1(またはL2)を加えた長さ、すなわち金属回路板3と金属板4との間の、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間に沿った距離が1mm以上であることが好ましい。突出部の長さに絶縁基板の厚みの加えた長さが1mm以上であれば、1mmの空気の絶縁耐圧が3000Vであることから、金属
回路板3と金属板4との間の絶縁耐圧を確実に3000V以上とすることができる。
回路板3と金属板4との間の絶縁耐圧を確実に3000V以上とすることができる。
このような、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の端部の、突出部の長さについては、図2および図3(b)に示す例の場合も同様である。また、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の端部に突出部がない、図3(a)および図3(c)に示す例のような場合であっても、金属回路板3と金属板4との間の、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との間の隙間に沿った距離が1mm以上であるのが好ましいのは同様である。
金属回路板3および金属板4は、銅やアルミニウム等の金属から成り、例えば銅のインゴット(塊)に圧延加工法や打ち抜き加工法等の機械的加工やエッチング等の化学的加工のような従来周知の金属加工法を施すことによって、例えば厚さが0.05〜1mmの平板状で、所定パターンに形成される。このとき、金属回路板3および金属板4は、所定パターン形状に形成したものを絶縁基板に接合して形成してもよいし、後述するように、絶縁基板と同程度の大きさおよび形状の金属板を絶縁基板に接合した後にエッチングで所定パターン形状に加工してもよい。
金属回路板3および金属板4が銅から成り、絶縁基板との接合を活性金属ろう材を用いて行なう場合は、これを無酸素銅で形成しておくことが好ましい。無酸素銅は活性金属ろう材を介して絶縁基板に取着する際に銅の表面が銅中に存在する酸素により酸化されることなく活性金属ろう材との濡れ性が良好となるので、金属回路板3および金属板4の絶縁基板への活性金属ろう材を介しての接合が強固となる。
絶縁基板と金属回路板3および金属板4との接合は、活性金属ろう材を用いて絶縁基板上に直接接合してもよいし、絶縁基板上にメタライズ層を形成しておき、その上にろう材を用いて接合してもよいし、あるいはセラミックスと銅板とを直接接合させる、いわゆるDBC(Direct Bond Copper)法を用いてもよい。
金属回路板3および金属板4が銅から成り、活性金属ろう材を用いて絶縁基板上に直接接合する場合は、例えば、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2を組み合わせた後にその上面および下面にそれぞれ活性金属ろう材ペーストをスクリーン印刷法を用いて、例えば30〜50μmの厚さで所定パターンに印刷塗布するとともに、上面および下面に所定パターンに印刷塗布された活性金属ろう材ペーストをそれぞれ金属回路板3および金属板4で挟んで載置した後、金属板に5〜10kPaの荷重をかけながら真空中または水素ガス雰囲気や水素・窒素ガス雰囲気等の非酸化性雰囲気中で780℃〜900℃、10〜120分間加熱し、金
属ろう材ペーストの有機溶剤や溶媒・分散剤を気体に変えて発散させるとともに活性金属ろう材を溶融させることによって行なわれる。活性金属ろう材ペーストは、銀および銅粉末,銀−銅合金粉末,またはこれらの混合粉末から成る銀ろう材(例えば、銀:72質量%−銅:28質量%)粉末に対してチタン,ハフニウム,ジルコニウムまたはその水素化物等の活性金属を2〜5質量%加えて成る活性金属ろう材粉末と、適当な有機溶剤・溶媒とを添加混合し、混練することによって製作される。
属ろう材ペーストの有機溶剤や溶媒・分散剤を気体に変えて発散させるとともに活性金属ろう材を溶融させることによって行なわれる。活性金属ろう材ペーストは、銀および銅粉末,銀−銅合金粉末,またはこれらの混合粉末から成る銀ろう材(例えば、銀:72質量%−銅:28質量%)粉末に対してチタン,ハフニウム,ジルコニウムまたはその水素化物等の活性金属を2〜5質量%加えて成る活性金属ろう材粉末と、適当な有機溶剤・溶媒とを添加混合し、混練することによって製作される。
銅からなる金属回路板3および金属板4を絶縁基板に接合した後にエッチングで配線パターン形状に加工する場合は、絶縁基板上に接合された金属回路板3および金属板4の表面にエッチングレジストインクをスクリーン印刷法等の技術を採用して配線パターン形状に印刷塗布してレジスト膜を形成した後、塩化第2鉄,塩化第2銅溶液等のエッチング液に浸漬したり、エッチング液を吹き付けたりして金属回路板3および金属板4の配線パターン以外の部分を除去し、レジスト膜を除去すればよい。
金属回路板3および金属板4がアルミニウムから成る場合は、銀ろう材に換えてアルミニウムろう材(例えば、アルミニウム:88質量%−シリコン:12質量%)を用いて活性金
属ペーストを作製することで、金属回路板3および金属板4が銅から成り、活性金属ろう材を用いる場合と同様の工程で回路基板を形成することができる。アルミニウムろう材を使用した場合には、より低温の約600℃で接合することができる。
属ペーストを作製することで、金属回路板3および金属板4が銅から成り、活性金属ろう材を用いる場合と同様の工程で回路基板を形成することができる。アルミニウムろう材を使用した場合には、より低温の約600℃で接合することができる。
金属回路板3および金属板4が銅から成り、絶縁基板上に形成したメタライズ層上にろう材を用いて接合する場合は、活性金属ろう材ペーストに換えて金属ろう材ペーストを用いて同様に行なえばよい。金属ろう材ペーストは、活性金属を含まない上記銀ろう材を用いればよい。絶縁基板上のメタライズ層は、絶縁基板を作製する際にセラミックグリーンシート上にメタライズペーストを所定パターン形状に印刷塗布しておき、焼成することによって形成してもよいし、絶縁基板を作製した後、絶縁基板上にメタライズペーストを所定パターン形状に印刷塗布しておき、焼き付けることによって形成してもよい。メタライズペーストは、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn)またはこれらの混合粉末から成る金属粉末と、適当な有機溶剤・溶媒とを添加混合し、混練することによって製作される。また、金属回路板3および金属板4がアルミニウムから成る場合には、銀ろう材に換えてアルミニウムろう材(例えば、アルミニウム:88質量%−シリコン:12質量%)を用い、約600℃で加熱する。
金属回路板3または金属板4が第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って接合されている部分では、活性金属ろう材等(図1〜図5の断面図においては、金属回路板3と第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2との間に位置する部材)を第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨って形成するのではなく、図1〜図5に示す例のように、第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2のそれぞれの端部から30〜150μm内側に形成するの
が好ましい。活性金属ろう材の、第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2の端部からの距離が30μm未満であると活性ろう材の厚みより小さいことから、金属回路板3と金属板4との間の距離よりも上下の活性金属ろう材間の距離の方が短くなり、実質的な金属回路板3と金属板4との間の距離が短くなってしまうので耐電圧が低下しやすくなってしまう。一方、活性金属ろう材の、第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2の端部からの距離が150μmより大きくなると、金属回路板3と絶縁基板の接合面積が少なくなって、回路
基板の温度サイクル信頼性が低下しやすくなる。
が好ましい。活性金属ろう材の、第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2の端部からの距離が30μm未満であると活性ろう材の厚みより小さいことから、金属回路板3と金属板4との間の距離よりも上下の活性金属ろう材間の距離の方が短くなり、実質的な金属回路板3と金属板4との間の距離が短くなってしまうので耐電圧が低下しやすくなってしまう。一方、活性金属ろう材の、第1の絶縁基板1または第2の絶縁基板2の端部からの距離が150μmより大きくなると、金属回路板3と絶縁基板の接合面積が少なくなって、回路
基板の温度サイクル信頼性が低下しやすくなる。
また、金属回路板3および金属板4は、その表面にニッケルから成る良導電性で、かつ耐蝕性およびろう材との濡れ性が良好な金属をめっき法により被着させておくと、金属回路板3に半導体素子等の電子部品5を半田を介して強固に接着させることができるとともに、金属板4と外部電気回路との電気的接続を良好なものとすることができる。この場合は、内部に燐を8〜15質量%含有させてニッケル−燐のアモルファス合金としておくと、ニッケルから成るめっき層の表面酸化を良好に防止してろう材との濡れ性等を長く維持することができるので好ましい。ニッケルに対する燐の含有量が8質量%未満となると、あるいは15質量%を超えると、ニッケル−燐のアモルファス合金を形成するのが困難となってめっき層に半田を強固に接着させることが困難となりやすい。このニッケルから成るめっき層は、その厚みが1.5μm未満の場合には、金属回路板3および金属板4の表面を完
全に被覆することができず、金属回路板3および金属板4の酸化腐蝕を有効に防止することができなくなる傾向がある。また、10μmを超えると、特に絶縁基板の厚さが300μm
未満の薄いものになった場合には、めっき層の内部に内在する内在応力が大きくなって絶縁基板に反りや割れ等が発生しやすくなってしまう。
全に被覆することができず、金属回路板3および金属板4の酸化腐蝕を有効に防止することができなくなる傾向がある。また、10μmを超えると、特に絶縁基板の厚さが300μm
未満の薄いものになった場合には、めっき層の内部に内在する内在応力が大きくなって絶縁基板に反りや割れ等が発生しやすくなってしまう。
回路基板において、絶縁基板に加わる応力は、金属回路板3(金属板4)と絶縁基板との熱膨張係数の差によって、金属回路板3(金属板4)と絶縁基板とを接合して冷却したときに発生する応力が主となり、この応力は回路基板の中心からの距離に比例して大きくなるので、第1の絶縁基板1を第2の絶縁基板2の中央部に近い位置に配置する場合の方が、第1の絶縁基板1を第2の絶縁基板2の端部に配置する場合に比べて、第1の絶縁基
板1に加わる応力が小さくなる傾向がある。そのため、窒化アルミニウム質セラミックス等の、3点曲げ強度が比較的小さい材料で第1の絶縁基板1を形成する場合には、図1や図4に示す例のように、第1の絶縁基板1を絶縁基板の中央部に配置するのが好ましい。
板1に加わる応力が小さくなる傾向がある。そのため、窒化アルミニウム質セラミックス等の、3点曲げ強度が比較的小さい材料で第1の絶縁基板1を形成する場合には、図1や図4に示す例のように、第1の絶縁基板1を絶縁基板の中央部に配置するのが好ましい。
図4に示す例は、第1の絶縁基板1の上面の外周部に枠体7を形成したものである。この枠体7の上に金属等からなる蓋をろう材等で気密に接合することで、電子部品5を気密封止した電子装置とすることができる。この例では、第2の絶縁基板2に貫通孔2aを形成し、この貫通孔を気密に塞ぐように接合された金属回路板3と外部端子8とを金属柱9で電気的に接続している。これによって、電子部品5を気密に封着するとともに、外部端子8を介して外部回路に電気的に接続することができるようになっている。この例では、枠体7は、金属回路板3と同様にして、また同時に形成した下側の金属枠体7bと、絶縁基板と同様のセラミックスから成る絶縁枠体7aとが活性金属で接合され、さらに絶縁枠体7aの上に活性金属で上側の金属枠体7bが接合されている。上側の金属枠体7bは、蓋を接合するためのものである。枠体7は図4に示す例に限られるものではなく、例えば、下側の金属枠体7bだけを形成して、電子部品5を覆うような箱型の蓋を接合することもできる。
上記のようにして作製した本発明の回路基板に電子部品5を搭載し、電気的に接続することで本発明の電子装置となる。本発明の電子装置によれば、上記各構成の本発明の回路基板の搭載部1aに電子部品5が搭載されていることから、耐電圧の高い電子装置となり、また、特性の異なる第1の絶縁基板および第2の絶縁基板を用いることで、例えば、電子部品から発生した熱を外部に効率良く排出することができるとともに、回路基板の強度を向上させることができるので、熱放散性と温度サイクル信頼性等のような異なる特性を両立させた電子装置とすることができる。
電子部品5としては、トランジスタ,CPU(Central Processing Unit)用のLSI
(Large Scale Integrated circuit),IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor
)やMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor - Field Effect Transistor)等の半
導体素子が挙げられる。電子部品5は、半田やAu−Si合金等の金属接合材あるいは導電性樹脂で固定されて回路基板に搭載され、ボンディングワイヤ6により電気的に接続される。図1〜図4に示す例では、第1の絶縁基板1の上面に電子部品5を搭載するための金属回路板3を接合しているが、電子部品5は、図5に示す例のように第1の絶縁基板1の上面に直接、または第1の絶縁基板1の上面に形成したメタライズ層の上に搭載してもよい。
(Large Scale Integrated circuit),IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor
)やMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor - Field Effect Transistor)等の半
導体素子が挙げられる。電子部品5は、半田やAu−Si合金等の金属接合材あるいは導電性樹脂で固定されて回路基板に搭載され、ボンディングワイヤ6により電気的に接続される。図1〜図4に示す例では、第1の絶縁基板1の上面に電子部品5を搭載するための金属回路板3を接合しているが、電子部品5は、図5に示す例のように第1の絶縁基板1の上面に直接、または第1の絶縁基板1の上面に形成したメタライズ層の上に搭載してもよい。
本発明の回路基板の絶縁耐圧を確認するために、図1に示す例のような回路基板を作製した。第1の絶縁基板1は、熱伝導率が170W/m・Kであり、3点曲げ強度が310MPaである、厚みが0.6mmの窒化アルミニウム質セラミックスで作製した。その外寸は10m
m角であり、突出部の厚みT1を0.3mm、突出部の長さL1を0.5mmとした。つまり、第1の絶縁基板1は、9mm角で厚みが0.3mmの基板を、10mm角で厚みが0.3mmの基板の上に、中心を合わせて重ねた形状である。第2の絶縁基板2は、熱伝導率が58W/m・Kであり、3点曲げ強度が850MPaである、厚みが0.6mmの窒化ケイ素質セラミックスで作製した。その外寸は30mm角であり、中央部に第1の絶縁基板1がはめ込めるように、最内寸9.1mm角で、突出部の厚みT2を0.3mm、突出部の長さL2を0.5mmとし
た。つまり、第2の絶縁基板2は、中央部に9.1mm角の孔を有し、30mm角で厚みが0.3mmである基板を、中央部に10.1mm角の孔を有し、30mm角で厚みが0.3mmの基板の
上に、中心を合わせた重ねた形状である。このような第1の絶縁基板1を第2の絶縁基板2の孔に下側からはめ込むことで絶縁基板とした。
m角であり、突出部の厚みT1を0.3mm、突出部の長さL1を0.5mmとした。つまり、第1の絶縁基板1は、9mm角で厚みが0.3mmの基板を、10mm角で厚みが0.3mmの基板の上に、中心を合わせて重ねた形状である。第2の絶縁基板2は、熱伝導率が58W/m・Kであり、3点曲げ強度が850MPaである、厚みが0.6mmの窒化ケイ素質セラミックスで作製した。その外寸は30mm角であり、中央部に第1の絶縁基板1がはめ込めるように、最内寸9.1mm角で、突出部の厚みT2を0.3mm、突出部の長さL2を0.5mmとし
た。つまり、第2の絶縁基板2は、中央部に9.1mm角の孔を有し、30mm角で厚みが0.3mmである基板を、中央部に10.1mm角の孔を有し、30mm角で厚みが0.3mmの基板の
上に、中心を合わせた重ねた形状である。このような第1の絶縁基板1を第2の絶縁基板2の孔に下側からはめ込むことで絶縁基板とした。
金属回路板3には厚みが0.3mmである無酸素銅板を用い、金属板4には厚みが0.2mmである無酸素銅板を用い、それぞれ30mm角のものを絶縁基板の上面および下面に銀銅共晶の活性ろう材を用いて接合した後に、塩化第2鉄溶液によるエッチングで所定のパターン形状の金属回路板3および金属板4を形成し、金属回路板3および金属板4が、それぞれ第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2とに跨り、第1の絶縁基板1と第2の絶縁基板2との境界(隙間)を挟んで対向するような回路基板を作製した。回路基板の金属回路板3および金属板4の表面にはニッケルめっきを施した。
この回路基板の金属回路板3と金属板4との間に3000Vの電圧を1分間印加して、絶縁耐圧テストを行ったところ、金属回路板3と金属板4との間で放電等による絶縁破壊が起こらず、十分な絶縁耐圧を持っていることが確認できた。
また、回路基板を−40℃および125℃に各30分保持することを1サイクルとする温度サ
イクルテストへ1000サイクル投入し、その後、金属回路板3、金属板4および活性金属をエッチングで除去して第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の表面を確認したところ、クラックは発生していないことが確認できた。
イクルテストへ1000サイクル投入し、その後、金属回路板3、金属板4および活性金属をエッチングで除去して第1の絶縁基板1および第2の絶縁基板2の表面を確認したところ、クラックは発生していないことが確認できた。
以上の結果から、本発明の回路基板は、十分な絶縁耐圧を持つとともに、高信頼性な回路基板であることが確認できた。
1・・・・・第1の絶縁基板
1a・・・・搭載部
2・・・・・第2の絶縁基板
2a・・・・貫通孔
3・・・・・金属回路板
4・・・・・金属板
5・・・・・電子部品
6・・・・・ボンディングワイヤ
7・・・・・枠体
7a・・・・絶縁枠体
7b・・・・金属枠体
8・・・・・外部端子
9・・・・・金属柱
1a・・・・搭載部
2・・・・・第2の絶縁基板
2a・・・・貫通孔
3・・・・・金属回路板
4・・・・・金属板
5・・・・・電子部品
6・・・・・ボンディングワイヤ
7・・・・・枠体
7a・・・・絶縁枠体
7b・・・・金属枠体
8・・・・・外部端子
9・・・・・金属柱
Claims (6)
- 電子部品が搭載される搭載部を有する第1の絶縁基板および該第1の絶縁基板とは異なる材質からなる第2の絶縁基板が同一平面上に配置されてなる絶縁基板と、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板とに跨って前記絶縁基板の上面に接合され、前記電子部品が電気的に接続される金属回路板と、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板とに跨って前記絶縁基板の下面に接合された金属板とを具備する回路基板であって、前記絶縁基板は、前記第1の絶縁基板と前記第2の絶縁基板との間の隙間を介して前記上面から前記下面が見通せないように、それぞれの端部が互いに重なり合っていることを特徴とする回路基板。
- 前記第1の絶縁基板の前記端部が前記第2の絶縁基板の前記端部の下側に位置していることを特徴とする請求項1記載の回路基板。
- 前記第1の絶縁基板は前記第2の絶縁基板よりも熱伝導率が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回路基板。
- 前記第1の絶縁基板は窒化アルミニウム質セラミックスからなり、前記第2の絶縁基板は窒化ケイ素質セラミックスからなることを特徴とする請求項3記載の回路基板。
- 前記第1の絶縁基板および前記第2の絶縁基板のそれぞれの前記端部は、前記金属回路板および前記金属板に接合されていないことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回路基板。
- 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の回路基板の前記搭載部に電子部品が搭載されていることを特徴とする電子装置。
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-
2010
- 2010-03-16 JP JP2010059150A patent/JP2011151338A/ja active Pending
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