JP2011151285A - 圧電素子の製造方法および液滴吐出装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電体層にダメージを生じさせにくく、簡易な工程で圧電素子を製造することができる圧電素子の製造方法を提供する。
【解決手段】圧電素子の製造方法は、基板1の上に第1導電層10を形成する工程と、少なくとも第1導電層10の上に圧電体からなる圧電体層を形成する工程と、圧電体層の上に第2導電層を形成する工程と、を含み、圧電体層を形成する工程は、感光性樹脂、圧電体の原料、および溶媒を含有するインクを塗布してインク層22aを形成する工程と、インク層22aに露光および現像を行い、インク層22aを圧電体層のパターンに対応するパターンにパターニングする工程と、パターニングされたインク層から、少なくとも溶媒を除去する工程と、パターニングされたインク層を熱処理することにより、原料を圧電体とする工程と、を含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電素子の製造方法および液滴吐出装置の製造方法に関する。
高画質、高速印刷を可能にするプリンターとして、インクジェットプリンターが知られている。インクジェットプリンターは、内容積が変化するキャビティーを備えたインクジェット式記録ヘッドを備え、このヘッドを走査させつつそのノズルからインク滴を吐出することにより、印刷を行うものである。このようなインクジェットプリンター用のインクジェット式記録ヘッドにおけるアクチュエーターとしては、従来、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電体を用いた圧電素子が用いられている特許文献1等)。
圧電素子は、基本的な構造として、圧電体を2つの電極が挟持した構造を有している。またこのような圧電素子は、一般に、フォトリソグラフィー法等によって、圧電体をパターニングして形成される(特許文献2、3)。
特開2001−223404号公報 特開2008−244266号公報 特開2006−005152号公報
しかしながら、従来の圧電素子の製造においては、圧電体のパターニングはドライエッチングによって行われていたため、圧電体にダメージが生じやすく、圧電素子としたときに、特性(電気機械変換特性、リーク電流特性など)が劣化しやすいという問題があった。また、従来の製造方法では、フォトリソグラフィー法を用いているため、レジストの塗布、パターニング、剥離といった工程を有するため、工程数が多く材料費やトータルのコストの高いものであった。
本発明のいくつかの態様にかかる目的の一つは、圧電体層にダメージを生じさせにくく、簡易な工程で圧電素子を製造することができる圧電素子の製造方法を提供することにある。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明にかかる圧電素子の製造方法の一態様は、
基板の上に第1導電層を形成する工程と、
少なくとも前記第1導電層の上に圧電体からなる圧電体層を形成する工程と、
前記圧電体層の上に第2導電層を形成する工程と、
を含み、
前記圧電体層を形成する工程は、
感光性樹脂、前記圧電体の原料、および溶媒を含有するインクを塗布してインク層を形成する工程と、
前記インク層に露光および現像を行い、前記インク層を前記圧電体層のパターンに対応するパターンにパターニングする工程と、
前記パターニングされたインク層から、少なくとも溶媒を除去する工程と、
前記パターニングされたインク層を熱処理することにより、前記原料を前記圧電体とする工程と、を含む。
本適用例の圧電素子の製造方法によれば、ダメージの少ない圧電体層を有する圧電素子を簡易な工程で製造することができる。すなわち、本適用例の圧電素子の製造方法は、圧電体をドライエッチングによらず、比較的マイルドな条件の露光現像によってパターニングするため、圧電体層にダメージが生じにくく、特性のよい圧電素子を製造することができる。
[適用例2]
適用例1において、
前記感光性樹脂は、ポリイミド、ポリビニルアルコール誘導体、ノボラック、ベンゾシクロブテン、およびこれらの前駆体から選択される少なくとも一種を含有する、圧電素子の製造方法。
本適用例の圧電素子の製造方法によれば、圧電体のパターニングをより容易に行うことができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
前記圧電体は、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ジルコン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデンから選択される少なくとも一種を含む、圧電素子の製造方法。
本適用例の圧電素子の製造方法によれば、圧電体層の電気機械変換効率がより良好な圧電素子を製造することができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれか一例において、
前記インク層をパターニングする工程における露光は、マスクを用いて行われ、
前記露光は、前記マスクおよび前記インク層の間の間隔を30μm以上として行われる、圧電素子の製造方法。
本適用例の圧電素子の製造方法によれば、圧電体層の側面の基板に対する傾斜を小さくすることができる。そのため、第2導電層を形成する工程におけるステップカバレッジが向上し、第2導電層の厚みをより均一に形成することができる。これにより、第2導電層の断線が抑制されるとともに、第2導電層によって圧電体層を被覆する場合には、圧電体層がより良好に被覆された圧電素子を製造することができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4に記載された圧電素子の製造方法を含む、液滴吐出装置の製造方法。
このようにすれば、ダメージの少ない圧電体層を有する圧電素子を含む液滴吐出装置を簡易な工程で製造することができる。すなわち、本適用例の液滴吐出装置の製造方法は、圧電体をドライエッチングによらず、比較的マイルドな条件の露光現像によってパターニングして、圧電素子を形成するため、圧電体層のダメージの少ない特性のよい圧電素子を有したより高性能な液滴吐出装置を製造することができる。
実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 実施形態の製造方法で製造される圧電素子の一例を模式的に示す図。 実施形態の製造方法で製造される圧電素子の一例を模式的に示す図。 変形例1の圧電素子の製造方法の一工程を模式的に示す図。 露光ギャップと傾斜角の関係を示すグラフ。 変形例1の製造方法によって製造される圧電素子を模式的に示す図。 変形例2の製造方法によって製造される圧電素子を模式的に示す図。 実施形態の製造方法で製造される液滴吐出ヘッドの分解斜視図。 実施形態の製造方法で製造される液滴吐出装置の斜視図。
以下に本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお以下の実施形態は、本発明の一例を説明するものである。そのため、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で実施される各種の変形例も含む。なお、下記の実施形態で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。また、ここでは説明の便宜のために、単純な例を示すのであり、本実施形態の圧電素子の構造は、ここで示す構造に限定されるものではない。
1.圧電素子の製造方法
本実施形態の圧電素子の製造方法は、第1導電層を形成する工程と、圧電体層を形成する工程と、第2導電層を形成する工程と、を含む。
図1ないし図6は、本実施形態の圧電素子の製造方法によって圧電素子100を製造する工程を模式的に示す断面図である。図7は、本実施形態の圧電素子の製造方法によって製造される圧電素子の一例である圧電素子100の断面の模式図である。
1.1.第1導電層を形成する工程
まず、図1および図2に示すように、第1導電層10を形成する。第1導電層10は、例えば、基板1の一方の主面に形成される。基板1は、例えば、半導体または絶縁体で形成された平板とすることができる。基板1は、単層であっても、複数の層が積層された構造であってもよい。また、基板1は、上面が平面的な形状であれば内部の構造は限定されず、例えば、内部に空間等が形成された構造であってもよい。また、例えば、後述する液滴吐出ヘッドのように、基板1の他方の主面側に圧力室等が形成されているような場合においては、基板1を含む複数の構成をまとめて一つの基板1とみなしてもよい。
基板1は、可撓性を有してもよく、圧電体層30(圧電素子100)の動作によって変形(屈曲)することのできる振動板(絶縁層)であってもよい。この場合は、振動板と、圧電素子100を含む圧電アクチュエーターとなることができる。基板1が振動板である場合は、基板1の材質としては、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)、窒化シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機酸化物、無機窒化物、およびステンレス鋼などの合金を例示することができる。これらのうち、基板1(振動板)の材質としては、化学的安定性および剛性の点で、酸化ジルコニウムが特に好適である。この場合においても基板1は、例示した物質の2種以上の積層構造であってもよい。
また、基板1は、シリコン基板や水晶基板であってもよい。この場合、基板1を例えば音叉型に形成し、圧電素子100によって励振、または、圧電素子100によって振動を検出するタイミングデバイスを構成することができる。また、この場合、超音波発振器等の超音波デバイス、超音波モーターのような機械的出力を有するデバイス、および、基板1に加わる応力や基板1の変形を圧電素子100によって検出するような圧力センサー等の圧電デバイスを構成することができる。
第1導電層10は、図1に示すように、基板1の主面全体に導電層10aを形成し、図2に示すように、パターニングして形成することができる。導電層10aは、例えば、導電材料の蒸着、スパッタ、CVD(Chemical Vapour Deposition)等により形成することができる。次いで、導電層10aをフォトリソグラフィー法等によって、パターニングして、図2に示すような第1導電層10を形成することができる。なお、第1導電層10は、印刷、インプリンティングなどの方法で形成することもでき、この場合は、導電層10aを形成する工程は不要となり、基板1の主面に直接、第1導電層10を形成することができる。
第1導電層10の材質としては、ニッケル、イリジウム、白金などの各種の金属、それらの導電性酸化物(例えば酸化イリジウムなど)、SrRuOやLaNiOといった複合酸化物など、を用いることができる。また、第1導電層10は、例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。例えば、第1導電層10は、材質を白金とし、スパッタ法により、100nmの厚みに形成される。
1.2.圧電体層を形成する工程
次に、圧電体層20を形成する。図3ないし図6は、本工程を模式的に示す断面図である。
圧電体層20は、少なくとも第1導電層10の上に形成される。図3ないし図6の例では、圧電体層20は、第1導電層10および基板1の上に形成されている。圧電体層20は、第1導電層10の上にのみ形成されてもよい。
圧電体層20は、圧電体からなる。圧電体としては、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ジルコン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデンから選択される少なくとも一種が挙げられる。圧電体層20を構成する圧電体は、形成された後に適宜分極処理されることができる。
圧電体層20を形成する工程は、第1導電層10を含む基板1上にインク層22aを形成する工程と、インク層22aをパターニングする工程と、パターニングされたインク層22から、少なくとも溶媒を除去する工程と、パターニングされたインク層22を圧電体とする工程と、を含む。
1.2.1.インク層を形成する工程
まず、図3に示すように、インク層22aを基板1の第1導電層10が形成された主面の全体に形成する。この工程は、例えば、スピンコート法、スリットコート法、ダイコート法、バーコート法、スプレーコート法、ディッピング法などにより、インクを塗布することによって行うことができる。
本工程で使用するインクは、感光性樹脂、圧電体の原料、および溶媒を含有する。
感光性樹脂としては、ポリイミド、ポリビニルアルコール誘導体、ノボラック、ベンゾシクロブテン、およびそれらの前駆体から選択される少なくとも一種とすることができる。感光性樹脂は、光が照射された部分が現像により除去されるポジ型、および光が照射されなかった部分が現像により除去されるネガ型のいずれであってもよい。
圧電体の原料としては、圧電体の粉末、圧電体の前駆体などが挙げられる。圧電体の粉末としては、上述の圧電体の粉末を用いることができる。圧電体の前駆体としては、酢酸鉛、硝酸鉛などの鉛酸塩、ジルコニウムテトラノルマルプロピロキシドなどのジルコニウムアルコキシド、チタニウムテトライソプロポキシドなどのチタニウムアルコキシド、トリス(エチルシクロペンタジエニル)ランタン、ブロモ(メチル)マグネシウム、オクチル酸ニオブ、メチルリチウム、酢酸バリウム、などの有機金属化合物を挙げることができる。また、圧電体をPZTとする場合には、圧電体の原料としては、チタニウムテトライソプロポキシド、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、酢酸鉛の混合物を例示することができる。
溶媒としては、感光性樹脂および圧電体の原料を溶解または分散させることのできるものを用いる。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−ブタノール、2−n−ブトキシエタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタン、スルホラン、メチルスルホラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、プロピオニトリル、アセトニトリル、アニソール、ジエチルエーテル等を挙げることができ、これらの2種以上の混合溶媒であってもよい。
本工程で用いるインクは、上述の感光性樹脂、圧電体の原料、および溶媒を含有し、上述の方法によって塗布できる程度の粘度を有する。また、本工程で用いるインクは、界面活性剤や分散剤などの他の物質をさらに含有してもよい。
1.2.2.インク層をパターニングする工程
図4は、インク層22aにマスク50を近傍に配置させて露光する様子を示す。図5は、露光されたインク層22aが現像された後のインク層22を示す模式図である。
本実施形態では、ネガ型の感光性樹脂を用いた例を示す。マスク50は、例えば、図示のようにクロムの遮光パターン54が形成された石英板52を用いることができる。この例では、マスク50の透過部分に位置するインク層22aが光Lによって露光されている。以下、図4に示すように、マスク50の下面と、インク層22aの上面との間の距離を「露光ギャップ」と称し、符号Gを付す。光Lとしては、例えば、可視光、紫外光などを用いることができる。そして、現像処理を行い、図5に示すようなパターンのインク層22を形成する。現像に用いる現像液としては、アルカリ現像液、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、N−メチルピロリドンなどを、感光性樹脂の性質に応じて、適宜用いることができる。
本工程の露光・現像を経ると、図5に示すような、最終的な圧電体層20のパターンに対応するパターンのインク層22が得られる。この後の乾燥、焼成等の工程において、インク層22が収縮等の変形を受けるおそれがある場合には、本工程では、あらかじめ当該変形を考慮したパターンにパターニングされてもよい。
本工程の露光・現像によるインク層22aのパターニングは、現像液を用いた現像処理によって行われる。そのため、パターニングされたインク層22に含まれる圧電体またはその前駆体に対して、ほとんどダメージを与えることがない。すなわち、圧電体がドライエッチング等の物理的な加工を受けないため、インク層22に含まれる圧電体は、ダメージの少ない良好な状態となっている。
1.2.3.溶媒を除去する工程
次に、パターニングされたインク層22から、少なくとも溶媒を除去する。本工程は、例えば、ホットプレート等を用いて、100℃〜500℃程度に加熱することにより行うことができる。本工程により、インク層22に含まれる溶媒が除去される。また、インク層22に、感光性樹脂や圧電体の原料に由来する比較的低分子量の物質が含まれる場合には、本工程により、当該物質が除去されてもよい。
1.2.4.インク層を熱処理する工程
次に、パターニングされたインク層22を熱処理する。図6は、インク層22が、本工程を経て、圧電体層20となった状態を模式的に示す断面図である。
本工程を経ることにより、インク層22中の圧電体の原料が、化学変化または結晶化して圧電体となり、圧電体層20が形成される。また、本実施形態では、本工程により、インク層22中に含まれる圧電体を構成する以外の材料、すなわち、感光性樹脂や圧電体の原料の副生成物などは除去され、圧電体からなる圧電体層20が形成される。
本工程は、例えば、拡散炉またはRTA装置を用いて行うことができる。拡散炉を用いることにより、インク層22を均一に加熱することができる。熱処理の温度は、例えば450℃以上800℃以下とすることができる。また、本工程は、酸素雰囲気において行われる。酸素雰囲気において熱処理されることにより、圧電体層20の酸素欠損が補われ、圧電体の結晶性を良好にすることができる。また、酸素雰囲気において熱処理されることにより、インク層22に含まれる有機成分を酸化して除去することができる。また、本工程は、窒素雰囲気等の不活性なガス雰囲気で行われてもよい。本工程は、拡散炉を用いた場合、例えば、30分以上60分以下の時間で行われることができる。
圧電体層を形成する工程は、インク層22aを形成する工程、インク層22aをパターニングする工程、溶媒を除去する工程、およびパターニングされたインク層22を圧電体とする工程の組を、所望の膜厚の圧電体層20が得られるまで、複数回繰り返して行ってもよい。
1.3.第2導電層を形成する工程
図7は、第2導電層30が形成された様子を模式的に示す断面図である。
図7に示すように、第2導電層30を形成する。第2導電層30は、Ir、Ptなどの高融点金属や、IrO、SrRuO、LaNiOなどの酸化物、導電性高分子を用いることができる。また、第2導電層30は、第1導電層10と同様にスパッタ法、蒸着法、CVD法、スピンコート法、印刷法などにより形成できる。また、第2導電層30は、例示した材料の単層でもよいし、複数の材料を積層した構造であってもよい。
第2導電層30は、必要に応じてパターニングされることができる。また、第2導電層30は、複数の圧電素子が形成される場合の共通電極となってもよい。図示の例では、第2導電層30は、圧電体層20の上面および側面を覆っている。第2導電層30は、圧電体層20の側面を覆うように形成されると、圧電体層20を水分等から保護することができる。
以上のようにして、図7に示すような圧電素子100を製造することができる。本実施形態の圧電素子の製造方法によれば、感光性を有するインクを用いて圧電体層20を形成するため、従来プロセスより工程数を大幅に削減することができる。それに伴い、フォトレジスト等の材料費、エッチング装置、レジスト剥離装置等も不要となり、コスト削減が可能となる。また、ドライエッチングやアッシングによる圧電体層20へのダメージも低減することができる。そして、本実施形態の圧電素子の製造方法によって製造された圧電素子100は、圧電体層20の圧電体の欠陥が少なく、電気機械変換効率が良好で、漏れ電流が低減され耐久性が良好となっている。
1.4.その他の工程
次に、必要に応じて、図8に示すように、保護膜40を形成する。保護膜40は、圧電素子100の表面を覆うように形成される。図示しないが、保護膜40の適宜な位置に、第2導電層30にコンタクトを採るためのコンタクトホールが形成されてもよい。保護膜40としては、例えば、シリコン系酸化膜、シリコン系窒化膜、シリコン系酸窒化膜、酸化アルミニウムを用いることができる。保護膜40は、できるだけ柔らかい材料、ヤング率の小さい材料で形成されることが望ましい。保護膜40の好ましい材質としては、例えば、パラキシリレン系、ポリイミド系、ポリアミド系、エポキシ系、または有機/無機ハイブリッド系の材料が挙げられる。パラキシリレン系樹脂としては、poly-monochloro-paraxylylene(パリレンC、poly-paraxylylene(パリレンNなどがある。これらの樹脂は、疎水性が高く、ガスをほとんど透過しない。また、有機/無機ハイブリッド材料は、nmレベルで有機成分、無機成分を複合化することにより、有機成分、無機成分のメリットを相乗的に高めることができる。有機/無機ハイブリッド材料としては、シリコーン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂などの材料が代表的である。また、これらの材料は感光性を持たせることも可能なため、マスク露光によるパターニングも容易である。そのため、これらの樹脂を保護膜40に用いる場合には、さらにプロセスを短縮し、低コスト化することができる。
保護膜40は、スパッタ法、蒸着法、CVD法、スピンコート法、印刷法などによって形成することができ、必要に応じてフォトリソグラフィー法によりパターニングすることができる。
保護膜40を形成すると、保護膜40によって、圧電素子100の圧電体が外気と直接接することがなくなり、例えば、圧電素子100に水素や水分等の物質を接触させにくくすることができる。
以上のように、本実施形態の圧電素子の製造方法によれば、ダメージの少ない圧電体層20を有する圧電素子100を簡易な工程で製造することができる。すなわち、本実施形態の圧電素子の製造方法は、圧電体層のパターンの形成を、ドライエッチングでなく、露光・現像のみによって行うため、圧電体層20にダメージが生じにくく、特性のよい圧電素子を製造することができる。
1.5.変形例
1.5.1.変形例1
図9は、本実施形態の圧電素子の製造方法の変形例1を模式的に示す図である。図10は、図4で示される露光ギャップGおよび図9で示される傾斜角θの関係を示すグラフである。
上記実施形態では、「1.2.2.インク層をパターニングする工程」において、マスク50をインク層22aの近傍に配置させて露光させる態様であった。変形例1では、同工程において、マスク50をインク層22aから特定の距離(例えば、露光ギャップG=60μm)離間させて光Lにより露光を行う。
本変形例では、マスク50をインク層22aから離間させて露光処理を行っている。このようにすると、マスク50のエッジによって、露光のための光Lの回折を大きくすることができる。そのため、インク層22aの露光部分と非露光部分との境界が傾斜するとともに、露光部分と非露光部分の間の露光量の変化を緩やかにすることができる。
これにより、現像処理においてインク層22aの非露光部分を除去する際のエッジ部分の傾きを制御することができる。すなわち、図9に示すように、現像処理後のインク層22の側面の傾きを変化させることができる。
ここで、図9に示すように、インク層22の側面が基板1と接続する位置において、基板1の上面およびインク層22の側面がなす角を角θ(θ<90°)とする。発明者の検討により、図10に示すように、露光ギャップGが大きくなるほど、角θは小さくなることが判明している。
したがって、露光ギャップGを大きくすることで、インク層22の側面が基板1と接続する位置において、基板1の上面およびインク層22の側面がなす角θを小さくすることができる。角θが小さくなると、例えば、第2導電層30を形成する場合に、インク層22(圧電体層20)の側面におけるカバレッジを向上させることができる。また、角θが小さくなると、第2導電層30上に、保護膜40を形成する場合に、インク層22(圧電体層20)の側面におけるカバレッジを向上させることができる。
さらに、角θが50°よりも小さいと、圧電体層20の側面におけるカバレッジが特に良好となる。その場合の露光ギャップGは、図10から読み取ると23μm程度である。したがって、露光ギャップGが30μm以上であれば、極めて良好な圧電体層20の側面におけるカバレッジを達成することができる。
図11は、本変形例の製造方法によって得られる圧電素子120の断面の模式図である。圧電素子120の圧電体層20の側面は、傾斜しており、これにより、第2導電層30および保護膜40の圧電体層20の側面における厚みが十分に厚く形成されている。これにより、第2導電層30の断線等が抑制され、保護膜40による圧電体層20の保護効果が高まっている。本変形例は、インク層22aが光が照射された部分が現像により除去されるポジ型であっても同様にインク層22の側面を傾斜させて形成することができる。さらに、本変形例では、露光ギャップGによる光Lの回折によって、インク層22aの露光部分の境界部分が傾斜するとともに、露光部分と非露光部分の間の露光量の変化を緩やかにしているが、ステッパ等による投影露光を用いて、フォーカスオフセットを行うことによっても同様の効果を得ることができる。
本変形例の圧電素子の製造方法によれば、圧電体層20の側面の基板に対する傾斜を小さくすることができる。そのため、第2導電層30および保護膜40の少なくとも一方において、これを形成する工程におけるステップカバレッジが向上し、厚みをより均一に形成することができる。これにより、例えば、第2導電層30の断線が抑制されるとともに、第2導電層30による圧電体層20の被覆がより良好な圧電素子を製造することができる。また、例えば、保護膜40による圧電体層20の被覆がより良好な圧電素子を製造することができる。
1.5.2.変形例2
図12は、変形例2の圧電素子140の断面の模式図である。圧電素子140の圧電体層20を構成する圧電体は、有機成分24を含む。
有機成分24としては、例えば、カーボン、樹脂などを挙げることができる。圧電体が有機成分24を含むことにより、圧電体層20の機械的強度を高めることができる。すなわち、圧電体層20が駆動されたときに、圧電体に生じる応力を、有機成分24が吸収または緩和することができる。したがって、圧電素子140は、機械的な耐久性が高くなっている。
このような圧電素子140は、本実施形態の圧電素子の製造方法において「1.2.4.インク層を熱処理する工程」を以下のように変形して製造することができる。
上記実施形態では、450℃以上800℃以下、30分以上60分以下の時間で熱処理を行って、インク層22中に含まれる圧電体を構成する以外の材料、すなわち、感光性樹脂や圧電体の原料の副生成物などは除去した。これに対して、本変形例では、熱処理の温度、時間、および感光性樹脂の種類の少なくとも一種を調節することで、樹脂またはカーボンを圧電体に導入する。
この場合の有機成分24は、感光性樹脂であってもカーボンであっても良く、感光性樹脂であると、有機成分24がより柔軟になり、圧電素子の耐久性をさらに高めることができる。なお、有機成分24を感光性樹脂およびカーボンのいずれにするかは、本工程の温度、時間、および感光性樹脂の種類の少なくとも一種を調節することによって選択することができる。
例えば、感光性樹脂として、ポリイミド、ベンゾシクロブテン等の耐熱性の高いものを用い、600℃程度で、20分程度熱処理を行うことにより、インク層22中の圧電体の原料が、化学変化または結晶化するとともに、感光性樹脂(有機成分24)を含む圧電体からなる圧電体層20を形成することができる。この場合、特に、感光性樹脂と保護膜40を構成する材料とを、成分が同じか親和性の高いものを選択すると、保護膜40と圧電体層20との密着性を高めることができる。
2.液滴吐出装置の製造方法
本発明の液滴吐出装置の製造方法は、上記実施形態の圧電素子の製造方法を含む。以下、上記実施形態の圧電素子の製造方法を用いて製造される液滴吐出ヘッド600および液滴吐出装置700について述べる。
2.1.液滴吐出ヘッド
図13は、液滴吐出ヘッド600の要部を模式的に示す断面図である。液滴吐出ヘッド600は、少なくとも、上述の圧電素子と、基板1と、ノズル板610と、を有する。以下は、液滴吐出ヘッド600が上述の圧電素子100を有する場合について例示する。液滴吐出ヘッド600の基板1は、振動板621および圧力室基板620を合わせたものに相当する。
ノズル板610は、図13に示すように、ノズル孔612を有する。ノズル孔612からは、インクが吐出されることができる。ノズル板610には、例えば、多数のノズル孔612が一列に設けられている。ノズル板620の材質としては、例えば、シリコン、ステンレス鋼(SUS)などを挙げることができる。
圧力室基板620は、ノズル板610上(図13の例では下)に設けられている。圧力室基板620の材質としては、例えば、シリコンなどを例示することができる。圧力室基板620がノズル板610と振動板621との間の空間を区画することにより、図13に示すように、リザーバー(液体貯留部)624と、リザーバー624と連通する供給口626と、供給口626と連通する圧力室622と、が設けられている。この例では、リザーバー624と、供給口626と、圧力室622とを区別して説明するが、これらはいずれも液体の流路であって、このような流路はどのように設計されても構わない。また例えば、供給口626は、図示の例では流路の一部が狭窄された形状を有しているが、このような構造は、設計にしたがって任意に形成することができ、必ずしも必須の構成ではない。リザーバー624、供給口626および圧力室622は、ノズル板610と圧力室基板620と振動板621とによって区画されている。リザーバー624は、外部(例えばインクカートリッジ)から、振動板621に設けられた貫通孔628を通じて供給されるインクを一時貯留することができる。リザーバー624内のインクは、供給口626を介して、圧力室622に供給されることができる。圧力室622は、振動板621の変形により容積が変化する。圧力室622はノズル孔612と連通しており、圧力室622の容積が変化することによって、ノズル孔612からインク等が吐出される。
圧電素子100は、圧力室基板620上(図13の例では下)に設けられている。圧電素子100は、圧電素子駆動回路(図示せず)に電気的に接続され、圧電素子駆動回路の信号に基づいて動作(振動、変形)することができる。振動板621は、圧電素子100の動作によって変形し、圧力室622の内部圧力を適宜変化させることができる。
筐体630は、図13に示すように、ノズル板610、圧力室基板620および圧電素子100を収納することができる。筐体630の材質としては、例えば、樹脂、金属などを挙げることができる。
液滴吐出ヘッド600は、圧電素子100を有する。そのため、圧電素子100の圧電体層20の特性が良好で、漏れ電流が低減され、安定した動作が可能である。
本実施形態の液滴吐出ヘッドは、たとえば、プリンター等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)、電気泳動ディスプレー等の電極やカラーフィルターの形成に用いられる液体材料吐出ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機材料吐出ヘッドとしても好適に利用することができる。
2.2.液滴吐出装置
図14は、液滴吐出装置700を模式的に示す斜視図である。
液滴吐出装置700は、図14に示すように、ヘッドユニット730と、駆動部710と、制御部760と、を含む。さらに、液滴吐出装置700は、装置本体720と、給紙部750と、記録用紙Pを設置するトレイ721と、記録用紙Pを排出する排出口722と、装置本体720の上面に配置された操作パネル770と、を含むことができる。
ヘッドユニット730は、上述した液滴吐出ヘッド100(以下単に「ヘッド」ともいう)を有する。ヘッドユニット730は、さらに、ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ731と、ヘッドおよびインクカートリッジ731を搭載した運搬部(キャリッジ)732と、を備える。
駆動部710は、ヘッドユニット730を往復動させることができる。駆動部710は、ヘッドユニット730の駆動源となるキャリッジモーター741と、キャリッジモーター741の回転を受けて、ヘッドユニット730を往復動させる往復動機構742と、を有する。
往復動機構742は、その両端がフレーム(図示せず)に支持されたキャリッジガイド軸744と、キャリッジガイド軸744と平行に延在するタイミングベルト743と、を備える。キャリッジガイド軸744は、キャリッジ732が自在に往復動できるようにしながら、キャリッジ732を支持している。さらに、キャリッジ732は、タイミングベルト743の一部に固定されている。キャリッジモーター741の作動により、タイミングベルト743を走行させると、キャリッジガイド軸744に導かれて、ヘッドユニット730が往復動する。この往復動の際に、ヘッドから適宜インクが吐出され、記録用紙Pへの印刷が行われる。
なお、本実施形態では、液滴吐出ヘッド600および記録用紙Pがいずれも移動しながら印刷が行われる例を示しているが、本発明の液滴吐出装置は、液滴吐出ヘッド600および記録用紙Pが互いに相対的に位置を変えて記録用紙Pに印刷される機構であればよい。また、本実施形態では、記録用紙Pに印刷が行われる例を示しているが、本発明の液滴吐出装置によって印刷を施すことができる記録媒体としては、紙に限定されず、布、フィルム、金属など、広範な媒体を挙げることができ、媒体に適合するように適宜構成を変更することができる。
制御部760は、ヘッドユニット730、駆動部710および給紙部750を制御することができる。
給紙部750は、記録用紙Pをトレイ721からヘッドユニット730側へ送り込むことができる。給紙部750は、その駆動源となる給紙モーター751と、給紙モーター751の作動により回転する給紙ローラー752と、を備える。給紙ローラー752は、記録用紙Pの送り経路を挟んで上下に対向する従動ローラー752aおよび駆動ローラー752bを備える。駆動ローラー752bは、給紙モーター751に連結されている。制御部760によって供紙部750が駆動されると、記録用紙Pは、ヘッドユニット730の下方を通過するように送られる。
ヘッドユニット730、駆動部710、制御部760および給紙部750は、装置本体720の内部に設けられている。
液滴吐出装置700は、液滴吐出ヘッド600を有する。したがって圧電素子100の圧電体層20の特性が良好で、漏れ電流が低減され、安定した動作が可能で、印刷特性等が良好なものとなっている。
なお、上記例示した液滴吐出装置は、1つの液滴吐出ヘッドを有し、この液滴吐出ヘッドによって、記録媒体に印刷を行うことができるものであるが、複数の液滴吐出ヘッドを有してもよい。液滴吐出装置が複数の液滴吐出ヘッドを有する場合には、複数の液滴吐出ヘッドは、それぞれ独立して上述のように動作されてもよいし、複数の液滴吐出ヘッドが互いに連結されて、1つの集合したヘッドとなっていてもよい。このような集合となったヘッドとしては、例えば、複数のヘッドのそれぞれのノズル孔が全体として均一な間隔を有するような、ライン型のヘッドを挙げることができる。
以上、本発明にかかる圧電素子の製造方法によって製造される液滴吐出装置の一例として、インクジェットプリンターとしての液滴吐出装置700を説明したが、本発明にかかる液滴吐出装置は、工業的にも利用することができる。この場合に吐出される液体(液状材料)としては、各種の機能性材料を溶媒や分散媒によって適当な粘度に調整したものなどを用いることができる。本発明にかかる液滴吐出装置は、例示したプリンター等の画像記録装置以外にも、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材吐出装置、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレー)、電気泳動ディスプレー等の電極やカラーフィルターの形成に用いられる液体材料吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機材料吐出装置としても好適に用いられることができる。
上記液滴吐出ヘッド600および液滴吐出装置700の製造方法は、本実施形態の圧電素子の製造方法を用いている。そのため、ダメージの少ない圧電体層を有する圧電素子を含み、簡易な工程で製造することができる。すなわち、液滴吐出装置の製造方法は、圧電体をドライエッチングでなく、露光・現像によってパターニングして、圧電素子を形成するため、圧電体層にダメージが生じにくく、特性のよい圧電素子を有する。そのため、より高性能な液滴吐出装置を製造することができる。
以上に述べた実施形態および各変形実施形態は、任意の複数の形態を適宜組み合わせることが可能である。これにより、組み合わされた実施形態は、それぞれの実施形態が有する効果または相乗的な効果を奏することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…基板、10…第1導電層、10a…導電層、20…圧電体層、22,22a…インク層、24…有機成分、30…第2導電層、40…保護膜、50…マスク、52…石英板、54…遮光パターン、100,120,140…圧電素子、600…液体噴射ヘッド、610…ノズル板、612…ノズル孔、620…圧力室基板、621…振動板、622…圧力室、624…リザーバー、626…供給口、628…貫通孔、630…筐体、700…液体噴射装置、710…駆動部、720…装置本体、721…トレイ、722…排出口、730…ヘッドユニット、731…インクカートリッジ、732…キャリッジ、741…キャリッジモーター、742…往復動機構、743…タイミングベルト、744…キャリッジガイド軸、750…給紙部、751…給紙モーター、752…給紙ローラー、752a…従動ローラー、752b…駆動ローラー、760…制御部、770…操作パネル、G…露光ギャップ、L…光

Claims (5)

  1. 基板の上に第1導電層を形成する工程と、
    少なくとも前記第1導電層の上に圧電体からなる圧電体層を形成する工程と、
    前記圧電体層の上に第2導電層を形成する工程と、
    を含み、
    前記圧電体層を形成する工程は、
    感光性樹脂、前記圧電体の原料、および溶媒を含有するインクを塗布してインク層を形成する工程と、
    前記インク層に露光および現像を行い、前記インク層を前記圧電体層のパターンに対応するパターンにパターニングする工程と、
    前記パターニングされたインク層から、少なくとも溶媒を除去する工程と、
    前記パターニングされたインク層を熱処理することにより、前記原料を前記圧電体とする工程と、を含む、圧電素子の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記感光性樹脂は、ポリイミド、ポリビニルアルコール誘導体、ノボラック、ベンゾシクロブテン、およびこれらの前駆体から選択される少なくとも一種を含有する、圧電素子の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記圧電体は、チタン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ジルコン酸鉛ランタン、マグネシウムニオブ酸ジルコニウムチタン酸鉛、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸バリウム、およびポリフッ化ビニリデンから選択される少なくとも一種を含む、圧電素子の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    前記インク層をパターニングする工程における露光は、マスクを用いて行われ、
    前記露光は、前記マスクおよび前記インク層の間の間隔を30μm以上として行われる、圧電素子の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4に記載された圧電素子の製造方法を用いる、液滴吐出装置の製造方法。
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