JP2011151093A - インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板上に供給された樹脂の硬化不良の発生を低減するインプリント装置を提供する。
【解決手段】基板上の樹脂にパターン面を有するモールドを押し付けた状態で当該樹脂を硬化させることで前記基板上にパターンを形成するインプリントを行うインプリント装置であって、基板上に光硬化型の樹脂を供給する供給部と、前記供給部によって基板上に供給された光硬化型の樹脂に光を照射して当該樹脂を硬化させる照射部と、前記照射部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触したときまでの時間が長いほど、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射量が大きくなるように前記照射部を制御することを特徴とするインプリント装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】基板上の樹脂にパターン面を有するモールドを押し付けた状態で当該樹脂を硬化させることで前記基板上にパターンを形成するインプリントを行うインプリント装置であって、基板上に光硬化型の樹脂を供給する供給部と、前記供給部によって基板上に供給された光硬化型の樹脂に光を照射して当該樹脂を硬化させる照射部と、前記照射部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触したときまでの時間が長いほど、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射量が大きくなるように前記照射部を制御することを特徴とするインプリント装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、インプリント装置及び物品の製造方法に関する。
近年、微細なパターンの形成を可能にするインプリント技術は、半導体デバイスを製造するための技術として注目されている。インプリント技術は、シリコンウエハやガラスプレート等の基板上の樹脂に微細なパターンが形成された原版(モールド)を押し付けた状態で、樹脂を硬化させて基板上に微細なパターンを形成する。
インプリント技術には、幾つかの樹脂硬化法があり、かかる樹脂硬化法の1つとして光硬化法が従来から提案されている(特許文献1参照)。光硬化法では、紫外線硬化型の樹脂に透明なモールドを押し付けた状態で紫外線を照射し、樹脂を感光及び硬化させてからモールドを剥離(離型)する。光硬化法によるインプリント技術は、比較的容易に温度を制御することができることや透明なモールド越しに基板上のアライメントマークを観察することができることなどから、半導体デバイスの製造に適している。また、光硬化法によるインプリント技術では、紫外線硬化型の樹脂として、主に、ラジカル重合型の樹脂が使用されている(非特許文献1参照)。
「カオチン重合方式を用いたUV硬化型インクジェットインクの開発」 KONICA MINOLTA TECHNOLOGY REPORT VOL.4 (2007)、p57
しかしながら、ラジカル重合型の樹脂は、非特許文献1で説明されているように、空気に接する表面近傍の活性ラジカルが酸素にクエンチされて失活する重合阻害によって樹脂の硬化性が低下するという欠点がある。インプリント技術において、このような酸素による樹脂の硬化阻害が発生すると、硬化不良の樹脂がモールドの離型時にモールドのパターン面に付着し、次のショット領域にパターンを転写する際に悪影響を及ぼしてしまう。特に、特許文献1のように、紫外線硬化型の樹脂を基板上に液滴として吐出する場合、樹脂の総量に対して空気に接する樹脂の面積が大きくなるため、酸素による樹脂の硬化阻害がより重大な問題となる。
そこで、本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、基板上に供給された樹脂の硬化不良の発生を低減する技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、基板上の樹脂にパターン面を有するモールドを押し付けた状態で当該樹脂を硬化させることで前記基板上にパターンを形成するインプリントを行うインプリント装置であって、基板上に光硬化型の樹脂を供給する供給部と、前記供給部によって基板上に供給された光硬化型の樹脂に光を照射して当該樹脂を硬化させる照射部と、前記照射部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触したときまでの時間が長いほど、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射量が大きくなるように前記照射部を制御することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、基板上に供給された樹脂の硬化不良の発生を低減する技術を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一側面としてのインプリント装置1の構成を示す概略図である。インプリント装置1は、基板上の樹脂にパターン面を有するモールドを押し付けた状態で、かかる樹脂を硬化させて基板上にパターンを形成する(以下、「インプリント」と称する)。インプリント装置1は、図1に示すように、基板ステージ10と、第1の計測部20と、モールド30を保持するモールドチャック42と、モールドステージ44と、第2の計測部50とを有する。更に、インプリント装置1は、照射部60と、モールド駆動部70と、ギャップセンサ80と、ロードセル90と、検出部100と、供給部110と、制御部120とを有する。
基板ステージ10は、基板チャック12と、微動ステージ14と、XYステージ16とを含む。基板チャック12は、基板STを保持し、微動ステージ14の上に配置される。微動ステージ14は、基板STのθ(z軸周りの回転)方向の位置を調整(補正)する機能、基板STのz軸方向の位置を調整する機能及び基板STの傾きを調整する機能を有し、XYステージ16の上に配置される。XYステージ16は、x軸方向及びy軸方向の2つの軸に沿って基板STを駆動して、基板STを所定の位置に位置決めする。
第1の計測部20は、レーザ干渉計22と、微動ステージ14の上に配置されてレーザ干渉計22からの光を反射する干渉計ミラー24とを含み、微動ステージ14の位置、即ち、基板STの位置を計測する。
モールド30は、照射部60からの光を透過する材料で構成され、基板STに転写すべきパターン(凹凸パターン)が形成されたパターン面を有する。モールド30は、機械的保持機構(不図示)を介して、モールドステージ44の上に配置されたモールドチャック42に固定される。
モールドステージ44は、モールド30(モールドチャック42)のθ(z軸周りの回転)方向の位置を調整(補正)する機能及びモールド30の傾きを調整する機能を有する。
第2の計測部50は、レーザ干渉計52と、モールドチャック42の側面に配置されてレーザ干渉計52からの光を反射する干渉計ミラー54とを含み、モールドチャック42の位置、即ち、モールド30の位置を計測する。なお、モールドチャック42の側面に干渉計ミラー54を配置するのではなく、モールドチャック42の側面を反射面とすることも可能である。
照射部60は、光源62と、コリメータレンズ64とを含み、光源62からの光(例えば、紫外光)を、コリメータレンズ64を介して、基板STの上に供給(塗布)された樹脂に照射する。後述するように、本実施形態では、基板STの上に供給される樹脂は光硬化型の樹脂であるため、かかる樹脂は照射部60からの光の照射によって硬化する。なお、モールドチャック42及びモールドステージ44のそれぞれには、照射部60からの光を通過させる開口が設けられている。
モールド駆動部70は、ガイドバー72と、ガイドプレート74と、アクチュエータ76とを含む。ガイドバー72は、その一端がモールドステージ44に固定され、他端がガイドプレート74に固定される。アクチュエータ76は、例えば、エアシリンダ又はリニアモータで構成され、ガイドバー72を上下方向(z軸方向)に駆動する。モールド駆動部70は、モールド30を下方向に駆動することによって、基板STの上の樹脂にモールド30を押し付ける。また、モールド駆動部70は、モールド30を上方向に駆動することによって、基板STの上の樹脂からモールド30を剥離(離型)する。
ギャップセンサ80は、例えば、静電容量センサで構成され、基板チャック12に保持された基板STの高さ(平坦度)を計測する。
ロードセル90は、モールドチャック42に配置され、基板STの上の樹脂にモールド30を押し付けた際にモールド30に働く力と、基板STの上の樹脂からモールド30を剥離する際にモールド30に働く力とを検出する。なお、本実施形態では、ロードセル90は、モールドチャック42に配置されているが、モールドステージ44に配置してもよい。
検出部100は、基板STに形成された(基板上の複数のショット領域のそれぞれに形成された)アライメントマーク(第1のマーク)と、モールド30に形成されたアライメントマーク(第2のマーク)とを検出する。また、検出部100は、微動ステージ14に載置された基準マーク台上の基準マークRMも検出する。検出部100は、例えば、TTM(スルー・ザ・モールド)アライメントスコープで構成される。
供給部110は、樹脂を液滴として吐出する複数のディスペンサヘッドを含み、基板STの上(即ち、インプリントすべきショット領域)に樹脂を供給(塗布)する機能を有する。具体的には、供給部110を構成するディスペンサヘッドから樹脂を吐出しながら基板ステージ10を駆動することで、基板STの上に樹脂を塗布することが可能となる。なお、本実施形態では、供給部110は、光硬化型の樹脂、詳細には、ラジカル重合型の樹脂を供給する。
制御部120は、CPUやメモリを含み、インプリント装置1の各部を制御して、インプリント装置1を動作させる。なお、インプリント装置1の各部とは、例えば、微動ステージ14、XYステージ16、レーザ干渉計22及び52、モールドステージ44、光源62、アクチュエータ76、ギャップセンサ80、ロードセル90、検出部100、供給部110などを含む。後述するように、制御部120は、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触したときまでの時間が長いほど、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射量が大きくなるように照射部60を制御する。また、制御部120は、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触する前までの時間が予め定めたれた時間を超えた場合に、インプリントを行わずに樹脂に光を照射するように照射部60を制御する。この際、制御部120は、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときからの時間を計測する計測部としても機能する。
以下、インプリント装置1の動作について説明する。ここでは、複数の基板STに対して、同一のモールド30を用いて、あるレイヤのパターンを形成するインプリントを行う場合について説明する。図2は、インプリント装置1の動作を説明するためのフローチャートである。
図2を参照するに、S202では、インプリント装置1にモールド30を搬入し、かかるモールド30をモールドチャック42に固定する。S204では、モールド30のアライメント(位置合わせ)を行う。具体的には、検出部100によって、モールド30に形成されたアライメントマークと、微動ステージ14に載置された基準マーク台上の基準マークRMとを同時に検出する。そして、検出部100の検出結果に基づいて、モールドステージ44によってモールド30の位置を調整する(特に、モールド30のθ(z軸周りの回転)方向の位置合わせを行う)。
S206では、インプリント装置1に基板STを搬入し、かかる基板STを基板チャック12に保持させる。S208では、XYステージ16によって基板STを駆動させながら、ギャップセンサ80によって基板STの全面の高さ(平坦度)を計測する。なお、ギャップセンサ80による計測結果は、インプリントを行う(モールド30を樹脂に押し付ける)際において、装置の基準平面に対して基板ST(のショット領域)を位置合わせするために使用される。
S210では、基板STのプリアライメントを行う。具体的には、プリアライメント計測部(不図示)によって基板STに形成されたプリアライメントマークを計測して、インプリント装置1に対する基板STのx軸方向及びy軸方向の位置ずれを求める。そして、インプリント装置1に対する基板STの位置ずれに基づいて、微動ステージ14やXYステージ16によって基板STの位置を調整する。
S212では、基板STの上の複数のショット領域のそれぞれに対して、モールド30のパターンを形成するインプリントを行う。なお、S212のインプリントについては、後で詳細に説明する。S214では、複数のショットの全てに対してインプリントが行われた基板STをインプリント装置1から搬出する。
S216では、インプリントを行うべき基板STが存在するかどうかを判定する。インプリントを行うべき基板STが存在する場合には、S206に移行して、かかる基板STをインプリント装置1に搬入する。一方、インプリントを行うべき基板STが存在しない場合には、S218において、モールド30をインプリント装置1から搬出して、動作を終了する。
ここで、図3を参照して、図2に示すS212のインプリントについて詳細に説明する。S302では、XYステージ16によって基板STを駆動して、インプリントを行うべきショット領域(以下、「目的ショット領域」とする)を供給部110の下に配置する。
S304では、供給部110によって基板STの上の目的ショット領域に樹脂を供給すると共に、制御部120によって供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときからの時間の計測を開始する。具体的には、制御部120は、基板STの上に樹脂を供給するための供給指令を供給部110に入力したときから時間の計測を開始する。
S306では、XYステージ16によって基板STを駆動して、目的ショット領域をモールド30(のパターン面)に対向する位置に配置する。この際、ギャップセンサ80による計測結果を用いて、微動ステージ14によって基板STのz軸方向の位置及び傾きを調整して、装置の基準平面に対する目的ショット領域の位置合わせも行う。
S308では、モールド30と基板STとのアライメント(位置合わせ)を行う。具体的には、検出部100によって、モールド30に形成されたアライメントマークと、基板STの上の目的ショット領域に形成されたアライメントマークとを同時に検出する。そして、検出部100の検出結果に基づいて、モールド30と基板STとの相対的な位置ずれ(x軸方向、y軸方向及びθ方向の位置ずれ)を求め、かかる位置ずれが低減するように、モールド30の位置や基板STの位置を調整する。
なお、モールド30と基板STとのアライメントにおいては、基板STに形成されたアライメントマークの形状や反射率などに何らの問題があると、アライメントマークの探索やアライメントマークを照明する光の調整などが必要となる。その結果、モールド30と基板STとのアライメントに費やされる時間が増加し、基板STの上に供給された光硬化型の樹脂が空気(酸素)に接している時間も増加することになるため、酸素による樹脂の硬化阻害が発生してしまう。
S310では、モールド駆動部70によってモールド30を下方向に駆動する(即ち、モールド30を下降させる)。S312では、モールドチャック42に配置されたロードセル90の出力に基づいて、基板STの上に供給された樹脂にモールド30が接触(接液)したかどうかを判定する。基板STの上に供給された樹脂にモールド30が接触していないと判定された場合には、かかる判定を継続する。一方、基板STの上に供給された樹脂にモールド30が接触したと判定された場合には、S314に移行する。なお、基板STの上に供給された樹脂にモールド30が接触すると、モールド30に働く力が増加するため、ロードセル90の出力がモールド30の下降後に増加すれば、基板STの上に供給された樹脂にモールド30が接触したと判定することができる。
S314では、制御部120によって供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときからの時間の計測を終了する。具体的には、制御部120は、ロードセル90がモールド30に働く力を検出したときに、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときからの時間の計測を終了する。これにより、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触したときまでの時間(即ち、樹脂が空気に接していた時間)が計測される。
S316では、モールドチャック42に配置されたロードセル90の出力に基づいて、モールド30の押し付け力が適切であるかどうかを判定する。モールド30の押し付け力が適切でない場合には、S318において、基板STの上に供給された樹脂にモールド30を接触させた状態を維持したまま、モールド30の押し付け力が適切になるように調整して、S316に移行する。具体的には、モールド駆動部70によってモールド30のz軸方向の位置を変更したり、微動ステージ14によって基板STのz軸方向の位置を変更したりすることによって、モールド30の押し付け力の調整を行う。一方、モールド30の押し付け力が適切である場合には、S320に移行する。
S320では、制御部120によって、S302からS314で計測された時間、即ち、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触したときまでの時間に応じて、樹脂に照射する光の照射量を決定する。具体的には、制御部120は、図4に示すグラフをテーブルとしてメモリに保持し、かかるテーブルを参照して基板STの上に供給された樹脂に照射する光の照射量を決定する。図4に示すグラフは、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから樹脂にモールド30が接触したときまでの時間と、かかる時間に対応する樹脂を硬化させるために必要な照射量との関係を示している。上述したように、基板STの上に供給された樹脂が空気に接していた時間が長いほど、酸素による樹脂の硬化阻害が大きくなる。そこで、本実施形態では、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触したときまでの時間が長いほど、樹脂に照射する光の照射量を大きくしている。
S322では、照射部60によって、基板STの上に供給された樹脂に光を照射する。この際、制御部120は、基板STの上に供給された樹脂に照射される光の照射量がS320で決定された照射量となるように、照射部60が照射する光の照射量を制御する。具体的には、制御部120は、基板STの上に供給された樹脂に照射する光の照射時間、強度、又は、照射時間及び強度の両方を変更することで、照射部60が照射する光の照射量を制御する。これにより、酸素による樹脂の硬化阻害に起因する樹脂の硬化不良を防止(低減)しながら、樹脂を硬化させることができる。
S324では、モールド駆動部70によってモールド30を上方向に駆動して(即ち、モールド30を上昇させて)、基板STの上の硬化した樹脂からモールド30を剥離する。
S326では、基板STの上の全てのショット領域に対してインプリントを行ったかどうかを判定する。基板STの上の全てのショット領域に対してインプリントを行っていない場合には、S302に移行し、XYステージ16によって基板STを駆動して、インプリントを行うべき次のショット領域(目的ショット領域)を供給部110の下に配置する。一方、基板STの上の全てのショット領域に対してインプリントを行った場合には、S328に移行する。S328では、XYステージ16によって基板STを駆動して、インプリント装置1から基板STを搬出するための搬出位置に基板STを配置する。
本実施形態のインプリント装置1では、インプリントを行う際に、基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触したときまでの時間(即ち、樹脂が空気に接していた時間)に応じて、樹脂に照射する光の照射量を制御している。従って、インプリント装置1は、酸素による樹脂の硬化阻害に起因する樹脂の硬化不良を防止すると共に、モールド30のパターン面に付着した硬化不良の樹脂によるパターンの転写不良の拡大を防止することができる。
なお、光硬化型の樹脂が空気に接していた時間が著しく長い場合には、樹脂に照射する光の照射量を大きくしても硬化不良が発生してしまったり、スループットの低下を招いてしまったりする。このような場合には、図5に示すように、S212のインプリントを行えばよい。図5は、図2に示すS212のインプリントを詳細に説明するためのフローチャートである。但し、図5に示すS502乃至S528は、図3に示すS302乃至S328と同じであるため、ここでの詳細な説明は省略する。
S542では、S504で計測を開始した時間(即ち、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触する前までの時間)が予め定められた時間を超えているかどうかを判定する。なお、予め定められた時間には、スループットの観点から1つのショット領域に対してインプリントを行う際に許容される最大時間などが設定される。
S504で計測を開始した時間が予め定められた時間を超えていない場合には、S510に移行する。一方、S504で計測を開始した時間が予め定められた時間を超えている場合には、S544に移行する。
S544では、モールド30を下降させずに(即ち、インプリントを行わずに)、照射部60によって、基板STの上に供給された樹脂に光を照射する。この際、制御部120は、基板STの上に供給された樹脂を硬化させるために必要な照射量となるように、照射部60が照射する光の照射量を制御する。但し、モールド30を樹脂に接触させていないため、基板STの上に供給された樹脂を完全に硬化させる必要はなく、基板STの駆動によって樹脂が基板STの上を移動しない程度に硬化させればよい。
S546では、基板STの上の目的ショット領域に対してインプリントを行っていない(即ち、目的ショット領域にパターンが形成されていない)旨を通知して、S526に移行する。
このように、供給部110が基板STの上に樹脂を供給したときから、かかる樹脂にモールド30が接触する前までの時間が予め定められた時間を超えた場合には、インプリントを行わずに基板STの上の樹脂に光を照射して樹脂を硬化させる。これにより、スループットの低下を防止すると共に、モールド30のパターン面に硬化不良の樹脂が付着することを防止することができる。
また、本実施形態では、モールド30と基板STとのアライメントにおいて、ダイバイダイアライメント方式を採用しているが、グローバルアライメント方式を採用してもよい。
物品としてのデバイス(半導体デバイス、液晶表示素子等)の製造方法は、インプリント装置1を用いて基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)にパターンを転写(形成)するステップを含む。かかる製造方法は、パターンが転写された基板をエッチングするステップを更に含む。なお、かかる製造方法は、パターンドットメディア(記録媒体)や光学素子などの他の物品を製造する場合には、エッチングステップの代わりに、パターンが転写された基板を加工する他の加工ステップを含む。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
Claims (8)
- 基板上の樹脂にパターン面を有するモールドを押し付けた状態で当該樹脂を硬化させることで前記基板上にパターンを形成するインプリントを行うインプリント装置であって、
基板上に光硬化型の樹脂を供給する供給部と、
前記供給部によって基板上に供給された光硬化型の樹脂に光を照射して当該樹脂を硬化させる照射部と、
前記照射部を制御する制御部と、
を有し、
前記制御部は、前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触したときまでの時間が長いほど、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射量が大きくなるように前記照射部を制御することを特徴とするインプリント装置。 - 前記制御部は、前記時間と、当該時間に対応する光硬化型の樹脂を硬化させるために必要な前記照射量との関係を表すテーブルを保持し、前記テーブルを参照して前記照射量を決定することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
- 前記制御部は、インプリントを行う際に樹脂に照射する光の照射時間、強度、又は、照射時間及び強度の両方を変更することで前記照射量を制御することを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
- 前記制御部は、前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触する前までの時間が予め定められた時間を超えた場合に、インプリントを行わずに前記基板上に供給された光硬化型の樹脂に光を照射して当該樹脂を硬化させることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
- 前記基板上に供給された光硬化型の樹脂に前記モールドを押し付けた際に前記モールドに働く力を検出するロードセルを更に有し、
前記供給部が前記基板上に光硬化型の樹脂を供給したときから当該樹脂に前記モールドが接触したときまでの時間は、前記基板上に光硬化型の樹脂を供給するための供給指令が前記供給部に入力されてから前記ロードセルが前記モールドに働く力を検出するまでの時間であることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。 - 前記光硬化型の樹脂は、ラジカル重合型の樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
- 前記基板上の複数のショット領域のそれぞれに形成された第1のマークと、前記モールドに形成された第2のマークとを検出する検出部を更に有し、
前記複数のショット領域のそれぞれについて、前記複数のショット領域のうち1つのショット領域に対するインプリントを行う前に、前記検出部によって前記第1のマークと前記第2のマークとを検出して前記1つのショット領域と前記モールドとの位置ずれを求め、当該位置ずれに基づいて前記1つのショット領域と前記モールドとの位置合わせを行うことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。 - 請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて樹脂のパターンを基板に形成するステップと、
前記パターンが形成された基板を加工するステップと、
を有することを特徴とする物品の製造方法。
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