JP2011151038A - 放電灯点灯装置、放電灯点灯装置の負荷電力調整方法、照明器具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御回路18は、放電灯14の定電力制御を行う際に、放電灯14の電流値を電流検出回路16より取得し、記憶装置に格納した補正係数を読み込み、その値を検出値に乗算して、乗算後の値を用いて出力電力を求める。
【選択図】図1
Description
しかし、これらの構成を用いない場合、上述のような直流電圧による検出ができないため、ランプ電圧とランプ電流の検出電圧は矩形波となり、これを平滑化した場合でも、交流電源周波数の影響をうけて、ランプ電圧とランプ電流の検出電圧が変動してしまう。
また、第2の目的は、ランプ電流や電圧が交流電源の周波数に同期して変動する場合でも、容易に定電力制御を行うことができる放電灯点灯装置を提供することである。
図1は、本発明の実施の形態1に係る放電灯点灯装置とその周辺構成を示す図である。
図1において、交流電源1から供給される交流電流は、整流回路2で直流電流に整流され、平滑コンデンサ3で平滑化される。
整流回路2が出力する直流電圧は、コイル4、ダイオード5、FET(Field Effect Transistor)6からなる昇圧チョッパ回路によって電圧値を変換されて出力される。
FET7、8、及びコンデンサ9、10は、ハーフブリッジインバータ回路を構成し、チョッパ回路が出力する直流電圧を交流電圧に変換して、放電灯14などの負荷に交流電力を供給する。
制御回路18は、FET7、8の動作を制御するとともに、放電灯14の定電力制御を行う。なお、制御回路18は、図示しないメモリ等の記憶装置を備えている。
放電灯点灯装置は、定常時の出力電力が定格値となるよう、コイル等の部品の特性バラツキに起因する出力電力のバラツキを調整して出荷される。これにより、放電灯14の定常動作時は、出力電力が定格値となるように、制御回路18によってFET7、8の動作が制御される。
しかし、商用の交流電源は、地理的な場所によって周波数が異なる。例えば日本国内では、50Hzと60Hzの2種類の周波数が存在する。周波数が異なれば、1周期に相当する時間も当然に異なる。
したがって、50Hzまたは60Hzのいずれか一方の1周期を基準として平均値を求めると、もう一方の周波数における動作で求めた平均値とは異なる値が算出されてしまうという不都合がある。
放電灯14の定電力制御は、ある一定期間における電圧や電流の平均を求め、その平均値を定格値とするように行われる。ここでは、図2における0.00s〜0.05sの期間の平均値を求めることとして、以下の説明を行う。
図2(b)の場合、0.00s〜0.05sの期間は、交流電源1の3周期に相当し、放電灯14に印加される交流電圧の15周期に相当する。
即ち、0.05sの時点において、放電灯14に印加される交流電圧は、図2(a)(b)いずれの場合でも15周期分に相当している。この時点で放電灯14の電流や電圧の平均値を求めると、両者は一致する。
したがって、0.05s単位で放電灯14の電流や電圧の平均値を求めて定電力制御を行うことにより、交流電源1の周波数が異なっていても、同じ基準で定電力制御を行うことができるため、交流電源1の周波数に合わせて異なる処理を実装する必要がない。
メモリ等の記憶装置は、制御回路18自体が備えていてもよいし、別途設けて制御回路18と接続するように構成してもよい。
実施の形態1では、放電灯14に印加される交流電圧の周波数を、交流電源1の周波数の公倍数とすることを説明した。本実施の形態2では、その前提の下、いずれの時点を基準に放電灯14の電流や電圧の平均値を求めるかについて説明する。
この(a)(b)が一致する時点、即ち図2の場合における0.05sの時点を求める手順について、次の図3を用いて説明する。
図3(a)の場合は、周波数=50Hzであるので、1周期=1/50s=6/300sである。
図3(b)の場合は、周波数=60Hzであるので、1周期=1/60s=5/300sである。
(3)次に、ステップ(2)で求めた公倍数を2分の1にする。ここでは15/300sとなる。
即ち、上述のステップ(1)〜(4)で求めた期間内において、制御回路18は、電流検出回路16や電圧検出回路17を用いて各値を取得し、同期間内におけるその平均値を求めることができる。
実施の形態1〜2では、ある一定期間における放電灯14の電流や電圧の平均値を求め、その平均値を用いて定電力制御を行うことを説明した。
一方、放電灯14の異常検出に際しては、平均値ではなく瞬時値を用いる。これは、平均値を用いて異常検出を行うと、放電灯14の電流や電圧が定常的に異常状態となっていなければ、異常であることを検出しないことによる。
したがって、制御回路18は、放電灯14の定電力制御に関しては電流や電圧の平均値を用い、異常検出に関しては瞬時値を用いる。
実施の形態1〜3では、一定期間における放電灯14の電流や電圧の平均値を用いて定電力制御を行うことを説明した。
本実施の形態4では、コイル等の部品の特性バラツキに起因する出力電力のバラツキを容易に補正することのできる手法について説明する。なお、放電灯点灯装置とその周辺構成は図1と同様であるため、説明を省略する。
この定電流負荷の定格電流値は、所定の入力端子より入力する、もしくはメモリ等の記憶装置に格納しておく、などの方法で、あらかじめ制御回路18に与えておく。
ここでいう電気信号とは、例えば制御回路18が備える端子に所定の直流電圧を印加することなどをいう。
このとき、部品特性のバラツキ等により、定電流負荷の定格電流値と、電流検出回路に16より検出される電流値とに、差異が生じる。ここでは、定格電流値が0.8Aであるのに対し、検出値は0.9Aであるものとする。
制御回路18は、求めた値を補正係数として、メモリ等の記憶装置に格納する。
放電灯14を点灯して定電力制御を行う際は、上記ステップ(4)で求めた補正係数を用いて、以下のステップ(5)のような動作を行う。
そこで、制御回路18は、先のステップ(4)で記憶装置に格納した補正係数を読み込み、その値を検出値に乗算して、乗算後の値を用いて出力電力を求める。
例えば、検出値が0.9Aである場合、電力演算に用いる電流値は、0.9A×0.889=0.8Aとなる。
これにより、部品特性のバラツキによらず、正確な電力演算が可能となり、定電力制御の精度が向上する。
また、特許文献1に記載のように、可変抵抗を調整することにより電力調整を行う必要がなく、簡易な手順で調整が可能である。
実施の形態4では、放電灯点灯装置の出荷前に電力調整を行い、補正係数を記憶装置に格納しておいて、放電灯14の定電力制御を行う際には、その補正係数を用いて正確な電力演算を行う手法を説明した。
本実施の形態5では、放電灯点灯装置の出荷後の任意の時点で電力調整を行うことのできる構成について説明する。
図4において、放電灯14を接続する端子と並列に定電流負荷20を接続し、放電灯14と定電流負荷20のいずれに電力を供給するかを切り替えるためのスイッチ19を新たに設けた。このスイッチ19は、制御回路18の指示により切替動作を行う。
その他の構成は図1と同様であるため、説明を省略する。
このとき、制御回路18は、スイッチ19を定電流負荷20の側に切り替えておく。
放電灯14を点灯して定電力制御を行う際は、上記ステップ(4)で求めた補正係数を用いて、以下のステップ(3)のような動作を行う。
例えば、部品の経年劣化や使用環境の変化等によって出力電力の特性が変化した場合でも、即座かつ容易な手順で電力調整が可能であるので、常時正確な定電力制御を行うことができる。
以上の実施の形態1〜5において、放電灯14の寿命などにより、半波放電現象(放電灯に流れる電流が正負非対称となる現象)が発生し、上側のコンデンサ9と下側のコンデンサ10の電圧が不均衡となり、各素子の許容電圧を超えた電圧が印加されて素子が破壊される場合がある。
本発明の実施の形態6では、このような電圧不均衡が生じる場合に、ハーフブリッジインバータ回路のFET7〜8、およびコンデンサ9〜10を保護することのできる構成と制御動作について説明する。
本実施の形態6に係る放電灯点灯装置は、昇圧チョッパ回路の出力電圧を検出する直流出力電圧検出回路21と、下側のコンデンサ10の電圧を検出するコンデンサ電圧検出回路22とを備えている。直流出力電圧検出回路21とコンデンサ電圧検出回路22は、それぞれ制御回路18に検出値を出力する。
その他の構成は実施の形態1で説明した図1と同様であるため、説明を省略する。
なお、図1の構成において、昇圧チョッパ回路の出力電圧を制御するために直流出力電圧検出回路を既に備えている場合には、これを直流出力電圧検出回路21として用いてもよい。
次に、本実施の形態6に係る放電灯点灯装置の動作について説明する。
制御回路18は、放電灯の点灯を開始する際、例えば以下のステップ(1)〜(3)のような動作を行う。
(2)次に、制御回路18は、第1期間が終了した後の所定期間(以下、第2期間と呼ぶ)、下側のスイッチング素子であるFET8を高周波でオン・オフ動作し、上側のスイッチング素子であるFET7はオフにしておく。
(3)制御回路18は、以後上記(1)〜(2)の動作を、低周波で交互に切り替える。また、始動回路15を用いて高電圧の始動パルスをその低周波の半周期毎に1回以上発生させる。
この状態の下で、上記ステップ(2)の第2期間において放電灯14へ電流が流れると、下側のコンデンサ10の電圧が高い状態でさらに電流が流れることになり、下側のスイッチング素子8が過電流または過電圧により破壊される可能性がある。
また、例えば上記ステップ(1)の第1期間においてのみ放電灯14へ電流が流れる状態が継続した場合、下側のコンデンサ10に印加される電圧がコンデンサ10の許容電圧を超えてしまい、コンデンサ10が破壊される可能性がある。
制御回路18は、コンデンサ電圧検出回路22の検出値を監視し、検出結果が下側のコンデンサ10の許容電圧を超えた際には、放電灯14の点灯動作を停止する。
図5の構成では、コンデンサ9に印加される電圧を直接検出する回路等は備えていないが、直流出力電圧検出回路21の検出結果からコンデンサ電圧検出回路22の検出結果を減算することで、コンデンサ9に印加される電圧を検出することと等価な動作を行うことができる。
制御回路18は、直流出力電圧検出回路21とコンデンサ電圧検出回路22の検出値を監視し、上記の減算結果が上側のコンデンサ9の許容電圧を超えた際には、放電灯14の点灯動作を停止する。
即ち、コンデンサ10に印加される電圧の検出に関しては、コンデンサ電圧検出回路22がこれに相当し、コンデンサ9に印加される電圧の検出に関しては、直流出力電圧検出回路21とコンデンサ電圧検出回路22がこれに相当する。
これらは、図5の回路構成の下で成り立つものであり、回路構成が異なれば、コンデンサ電圧検出手段の構成も必要に応じて適宜適切なものに変更する。
また、定電力制御を行う際のFET7、8の駆動制御は、適宜周知の手法等を用いて行うことができる。
以上の実施の形態1〜6で説明した放電灯点灯装置を照明器具に組み込むことで、照明器具の定電力制御等を効果的に行うことのできる照明器具が得られる。
Claims (14)
- 直流電源回路からの出力を交流に変換するインバータと、
負荷を接続する端子と、
前記インバータの動作を制御する制御手段と、
データを格納保持する記憶手段と、
前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備え、
前記記憶手段は、
前記電流検出手段が検出した電流値に乗算する値を格納しており、
前記制御手段は、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には、
前記記憶手段が格納している値を、前記電流検出手段が検出した電流値に乗算し、
その乗算結果を用いて定電力制御を行う
ことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
所定の電気信号を受け取った際には、
前記端子に接続された負荷の定格電流と、前記電流検出手段が検出した電流値との比を求め、その比の値を前記記憶手段に格納する
ことを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。 - 前記端子と並列に接続された第2端子と、
前記端子と前記第2端子のいずれを使用するかを切り替えるスイッチと、
を備え、
前記制御手段は、
前記スイッチの切替動作を制御し、
前記第2端子を使用する際には、
前記第2端子に接続された負荷の定格電流と、前記電流検出手段が検出した電流値との比を求め、その比の値を前記記憶手段に格納し、
前記端子を使用する際には、
前記記憶手段が格納している値を、前記電流検出手段が検出した電流値に乗算し、その乗算結果を用いて前記負荷の定電力制御を行う
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放電灯点灯装置。 - 直流電源回路からの出力を交流に変換するインバータと、
負荷を接続する端子と、
前記インバータの動作を制御する制御手段と、
データを格納保持する記憶手段と、
前記負荷に流れる電流を検出する電流検出手段と、
を備える放電灯点灯装置の負荷電力調整を行う方法であって、
前記端子に定電流負荷を接続し、
その定電流負荷の定格電流と、前記電流検出手段が検出した電流値との比を求め、
その比の値を前記記憶手段に格納しておき、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には、
前記記憶手段に格納した比の値を、前記電流検出手段が検出した電流値に乗算し、
その乗算結果を用いて定電力制御を行う
ことを特徴とする放電灯点灯装置の負荷電力調整方法。 - 設置環境によって周波数が異なる商用電源に接続する放電灯点灯装置であって、
前記商用電源を整流する整流回路と、
前記整流回路の出力電圧を所定の直流電圧に変換し、該整流回路と共に前記直流電源回路を構成する昇圧チョッパ回路と、
を備え、
前記インバータは、前記昇圧チョッパ回路からの電圧を交流に変換し、
前記制御手段は、
前記負荷に印加する交流電圧の周波数を、
前記商用電源の各周波数の公倍数となるように制御する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の放電灯点灯装置。 - 前記負荷に印加される電圧を検出する電圧検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には、
前記商用電源の各異なる周波数における1周期に相当する時間の公倍数をとり、
その公倍数に相当する時間の2分の1の時間内に前記負荷に印加される電圧値を前記電圧検出手段により取得して同時間内における平均値を求め、
その平均値を用いて前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う
ことを特徴とする請求項5に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には、
前記商用電源の各異なる周波数における1周期に相当する時間の公倍数をとり、
その公倍数に相当する時間の2分の1の時間内に前記負荷に流れる電流値を前記電流検出手段により取得して同時間内における平均値を求め、
その平均値を用いて前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には前記電圧値の平均値を用い、
前記負荷の異常検出を行う際には前記電圧値の瞬時値を用いる
ことを特徴とする請求項6に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
前記負荷に供給される交流電力の定電力制御を行う際には前記電流値の平均値を用い、
前記負荷の異常検出を行う際には前記電流値の瞬時値を用いる
ことを特徴とする請求項7に記載の放電灯点灯装置。 - 放電灯を点灯する装置であって、
前記端子と接続されたコンデンサと、
前記コンデンサに印加される電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記コンデンサ電圧検出手段の検出結果が前記コンデンサの許容電圧を超えた際は、
前記放電灯を点灯させる動作を停止する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3、または請求項5ないし請求項9のいずれか一項に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
前記コンデンサ電圧検出手段の検出結果が前記コンデンサの許容電圧を超えた後に、
その検出結果が前記コンデンサの許容電圧以下となった場合は、
前記放電灯を点灯させる動作を再開する
ことを特徴とする請求項10に記載の放電灯点灯装置。 - 前記制御手段は、
前記放電灯を点灯させる動作を再開する動作を所定回数行った後は、
前記コンデンサ電圧検出手段の検出結果が前記コンデンサの許容電圧を超え、
その後にその検出結果が前記コンデンサの許容電圧以下となった場合でも、
前記放電灯を点灯させる動作を再開しない
ことを特徴とする請求項11に記載の放電灯点灯装置。 - 放電灯を点灯する装置であって、
前記端子と接続されたコンデンサと、
前記コンデンサに印加される電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段と、
を備え、
前記インバータは、スイッチング素子を有し、前記直流電源回路の出力を交流に変換し、
前記制御手段は、
前記スイッチング素子の動作を制御し、
前記コンデンサ電圧検出手段の検出結果が前記コンデンサの許容電圧を超えた際は、
前記スイッチング素子のオン・オフタイミングを変更することで、前記コンデンサに印加される電圧が前記コンデンサの許容電圧以下になるように制御する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3、または請求項5ないし請求項9のいずれか一項に記載の放電灯点灯装置。 - 請求項1ないし請求項3、または請求項5ないし請求項13のいずれか一項に記載の放電灯点灯装置を備えることを特徴とする照明器具。
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