JP2011150802A - 導電性微粒子、異方性導電接着剤組成物、および異方性導電成形体 - Google Patents
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【解決手段】本発明の導電性微粒子は、基材粒子の表面の少なくとも一部にアミノ樹脂微粒子が存在してなる微粒子被覆基材粒子が導電性金属層で被覆されてなる。
【選択図】なし
Description
本発明の導電性微粒子は、基材粒子の表面の少なくとも一部にアミノ樹脂微粒子が存在してなる微粒子被覆基材粒子が導電性金属層で被覆されてなる。
微粒子被覆基材粒子は、基材粒子の表面の少なくとも一部にアミノ樹脂微粒子が存在してなる。「表面の少なくとも一部」とは、表面の一部であっても良いし全部であっても良いとの意味であり、具体的には、微粒子被覆基材粒子の任意の10個の正投影面において、アミノ樹脂粒子が少なくとも1箇所/微粒子被覆基材粒子1個以上、より好ましくは5箇所/微粒子被覆基材粒子1個以上存在していることである。
基材粒子は、導電性微粒子の基材粒子として用い得るものであれば、任意の適切な基材粒子を採用し得る。このような基材粒子の材料としては、例えば、シリカなどの無機材料;シリコーン樹脂(ポリメチルシルセスキオキサン、フェニルシルセスキオキサン)、ポリオレフィン樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリブタジエンなど)、ビニル重合体樹脂((メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、(メタ)アクリル−スチレン樹脂など)、ポリスルホン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、アミノ樹脂(メラミン樹脂、メラミン−ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂など)、尿素樹脂などの有機材料;有機無機複合材料;などが挙げられる。これらの中でも、適度な弾性率や回復特性を有する点で、ビニル重合体樹脂((メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、(メタ)アクリル−スチレン樹脂など)、アミノ樹脂(メラミン樹脂、メラミン−ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂など)、有機無機複合材料が好ましい。有機無機複合材料としては、任意の適切な有機無機複合材料を採用し得る。好ましくは、後述する、基材粒子の表面に存在するアミノ樹脂微粒子の形態3における有機無機複合微粒子の形態a)〜e)と同様の形態のものを好ましく採用し得る。有機無機複合材料としては、また、特開2003−183337号公報や特開平8−81561号公報などに記載されているものを好ましく採用し得る。
本発明におけるアミノ樹脂微粒子とは、表面にアミノ樹脂を有する微粒子をいう。すなわち、本発明におけるアミノ樹脂微粒子は、均一組成のアミノ樹脂微粒子(微粒子全体が均一なアミノ樹脂の組成から構成されるアミノ樹脂微粒子)(形態1のアミノ樹脂微粒子ともいう)であっても良いし、微粒子表面にアミノ樹脂の成分を有する不均一な組成のアミノ樹脂微粒子(たとえば、後述する形態2、3のアミノ樹脂微粒子を含む)であっても良い。なお、「微粒子全体が均一なアミノ樹脂の組成」とは、用いたアミノ化合物の組成が実質的に同じであることを意味し、アミノ化合物とホルムアルデヒドの比率が僅かに異なっている程度や、コアと表層部とで架橋度が異なる程度は、均一組成のアミノ樹脂微粒子の形態に含める。
a)無機質成分であるポリシロキサンが微粒子であって、有機質成分であるビニル系重合体中に分散している形態、
b)無機質成分であるポリシロキサンが微粒子のコア粒子であって、該コア粒子表面に、有機質成分であるビニル系重合体からなるシェルが形成されている、コアシェル構造の形態、
c)有機質成分であるビニル系重合体が微粒子のコア粒子であって、該コア粒子表面に、無機質成分であるポリシロキサンからなるシェルが形成されている、コアシェル構造の形態、
d)無機質成分であるポリシロキサンと有機質成分であるビニル系重合体が分子レベルで複合または混合されている形態、
e)上記d)の状態の微粒子がコア粒子となり、該コア粒子表面に、無機質成分であるポリシロキサンからなるシェルが形成されている、コアシェル構造の形態、
などが挙げられる。
上記基材粒子の表面に上記アミノ樹脂微粒子を被覆する方法としては、任意の適切な被覆方法を採用し得る。例えば、基材粒子およびアミノ樹脂微粒子を有機溶媒あるいは水性媒体などの液体中に分散させた後にスプレードライを行う方法、有機溶媒あるいは水性媒体などの液体中で基材粒子の表面にアミノ樹脂微粒子を付着させた後に基材粒子とアミノ樹脂微粒子を化学結合させる方法、基材粒子の粉体とアミノ樹脂微粒子の粉体の共存下で高速撹拌機による撹拌やハイブリダイゼーション処理を行う方法、アミノ樹脂微粒子を有機溶媒あるいは水性媒体などの液体中に分散させた分散液中に基材粒子を添加して均一に分散させた後に分散媒をエバポレーター等で除去する方法、などが挙げられる。
導電性金属層を構成する金属としては、任意の適切な金属を採用し得る。このような金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、鉛、アルミニウム、クロム、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、スズ、コバルト、インジウム、ニッケル−リン、ニッケル−ホウ素などの金属や金属化合物、および、これらの合金などが挙げられる。これらの中でも、導電性に優れ、工業的に安価である点で、金、銀、銅、ニッケルが好ましい。
本発明の導電性微粒子は、異方性導電材料の構成材料として好適である。上記異方性導電材料とは、さまざまな形態により相対向する基板同士や電極端子同士を電気的に接続するものである。
本発明の異方性導電接着剤組成物は、本発明の導電性微粒子がバインダー樹脂中に分散してなる。
本発明の異方性導電成形体は、本発明の異方性導電接着剤組成物から得られる。本発明の異方性導電成形体の具体例としては、例えば、異方性導電膜、異方性導電フィルム、異方性導電シートなどが挙げられる。
粒子総個数が200個前後になるようにSEM写真を撮影し、その写真より無作為に選んだ100個の粒子の直径(撮影された粒子(断面)の最大長)をノギスにて計測し、その算術平均径を平均粒子径Dとした。また、平均粒子径Dに対する粒子径の標準偏差の百分率(%)として、平均粒子径Dの変動係数(CV値)を算出した。
(基材粒子の合成)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、界面活性剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製、ハイテノール(登録商標)NF−08)2部をイオン交換水で溶解した水溶液150部を仕込んだ。そこへ、予め準備しておいた、スチレン50部、ジビニルベンゼン960(新日鉄化学社製)50部、重合開始剤として2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製、V−65)2部を仕込み、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)により5000rpmで5分間乳化分散させて、懸濁液を調製した。この懸濁液に、イオン交換水250部を加え、窒素雰囲気下で65℃に昇温し、65℃で2時間保持し、ラジカル重合を行った。ラジカル重合の後、生成した乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、次いで、メタノールで洗浄した。その後、分級を行い、窒素雰囲気下で40℃で2時間真空乾燥を行い、基材粒子(1)を得た。基材粒子(1)の粒子径をコールターマルチサイザーIII型(ベックマンコールター社製)により測定したところ、平均粒子径は3.5μm、変動係数(CV)は4.7%であった。
(微粒子被覆基材粒子の合成)
メラミンとホルムアルデヒドの縮合物からなるアミノ樹脂微粒子(日本触媒社製、「エポスターS」、ノギス法による平均粒子径=0.20μm、変動係数(CV)=8.0%)を、アミノ樹脂微粒子濃度が5.0質量%になるように、メタノールに分散させた。得られたエポスターS分散液100部に、上記で得られた基材粒子(1)50部を加え、均一に分散させた後、エバポレーターでメタノールを留去し、基材粒子(1)の表面にアミノ樹脂微粒子が存在してなる微粒子被覆基材粒子(1)を得た。微粒子被覆基材粒子(1)の任意の10個を電子顕微鏡(SEM、倍率10000倍)で観察したところ、微粒子被覆基材粒子(1)の正投影面において、アミノ樹脂微粒子は12箇所/微粒子被覆基材粒子1個存在していた。
(導電性微粒子の合成)
ビーカーに「ピンクシューマー」(日本カニゼン株式会社製)10部とイオン交換水70部を入れ、混合して混合液を得た。別途、イオン交換水10部に微粒子被覆基材粒子(1)2部を加えて超音波分散を行ったものを準備し、上記混合液に投入し、30℃で10分間撹拌して懸濁液とし、この懸濁液を固液分離し、得られたケーキを、イオン交換水、メタノールの順で洗浄した後、窒素雰囲気下100℃で2時間真空乾燥した。
次に、ビーカーに「レッドシューマー」(日本カニゼン株式会社製)20部とイオン交換水70部を入れ、混合して混合液を得た。別途、イオン交換水10部に上記で得られた乾燥粒子2部を加えて超音波分散を行ったものを準備し、上記混合液に投入し、30℃で10分間撹拌して懸濁液とした後、この懸濁液を固液分離し、得られたケーキを、イオン交換水、メタノールの順で洗浄した後、窒素雰囲気下100℃で2時間真空乾燥した。
以上の操作により、微粒子被覆基材粒子(1)の表面にパラジウムが吸着されたパラジウム活性重合体微粒子(1)を得た。
ビーカーにパラジウム活性重合体微粒子(1)2部とイオン交換水80部を入れて懸濁させ、70℃に調温した。また、別途、無電解めっき液「シューマーS680」(日本カニゼン株式会社製)60部を別のビーカーに入れ、70℃に調温した。70℃に調温した上記パラジウム活性重合体微粒子(1)の懸濁液を撹拌子で300rpmで撹拌させながら、70℃に調温した上記無電解めっき液を投入した。投入から10秒後、水素ガスの発泡が始まり、溶液の色が緑色から黒褐色に変化した。水素ガスの発生が終了した時点を反応終点と判断し、そこから30分間、70℃で撹拌を行った。室温まで冷却後、この懸濁液を固液分離し、得られたケーキを、イオン交換水、メタノールの順で洗浄した後、窒素雰囲気下100℃で2時間真空乾燥した。
以上の操作により、導電性微粒子(1)を得た。
(異方性導電接着剤組成物(1)の合成)
エポキシ樹脂(YL980、ジャパンエポキシレジン社製)65部、エポキシ硬化剤(ノバキュアHX3941HP、旭化成工業社製)35部、導電性微粒子(1)20部、1mmφのジルコニアビーズ200部を混合し、30分間ビーズミル分散を行い、異方性導電接着剤組成物(1)を得た。
(異方性導電成形体(1)の合成)
剥離処理済みポリエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥厚みで25μmとなるように異方性導電接着剤組成物(1)を塗布して接着層を形成し、異方性導電シートである異方性導電成形体(1)を作製した。
<導通性、絶縁性の評価>
異方性導電成形体(1)を、150μm幅のパターンを有するITO付きガラス基板2枚の間に挟み、200℃で15秒間加熱加圧して、導電接続構造体を得た。得られた導電接続構造体について、下記の基準にしたがい、導通性および絶縁性の評価を行った。結果を表1に示した。
(導通性の評価)
対向する電極間の導通抵抗を測定し、抵抗値が20Ω以下の場合を○、20Ωを超える場合を×とした。
(絶縁性の評価)
対向する電極間の絶縁抵抗を測定し、抵抗値が100MΩ以上の場合を○、100MΩ未満の場合を×とした。
<導電性微粒子の被覆状態の評価>
異方性導電接着剤組成物を酢酸エチルに希釈した後に濾過して、導電性微粒子を取り出し、下記の基準にしたがい、SEMにて導電性金属層の被覆状態を評価した。結果を表1に示した。
○:均一な被覆状態を保持している。
×:被覆が不均一である。
<アミノ樹脂微粒子(2)の合成>
攪拌機、還流冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコにメラミン100部、37%ホルマリン193部、25%アンモニア水3.5部を仕込み、攪拌しながら70℃に昇温し、70℃で30分間保持した。かかる操作によりアミノ樹脂前駆体含有液(2)296.5部を得た。
別に、攪拌機、還流冷却管、および温度計を備えたフラスコに、固形分濃度65質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ(花王株式会社製、ネオペレックスG65)(65質量%DBSNa)6.2部と純水1400部を攪拌しながら入れ、90℃に昇温し、均一な界面活性剤水溶液を調製した。
上記の90℃の攪拌状態下にある界面活性剤水溶液にアミノ樹脂前駆体含有液(1)296.5部を投入して、90℃で5分間保持し、次いで10質量%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液50部を加えた。この状態で90℃にて5時間保持して、メラミン樹脂粒子を含有する液1750部(固形分10質量%)を得た。
ベンゾグアナミン100部、37%ホルマリン130部、65%DBSNa6.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸5.0部、イオン交換水350部を均一に分散混合し、ベンゾグアナミン分散液を得た。上記の90℃に保持されたメラミン樹脂粒子含有液1752部中に上記のベンゾグアナミン分散液を2時間かけて滴下した。滴下後、さらに90℃で5時間保持し、その後30℃まで冷却して、メラミン樹脂粒子の表面がベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物により被覆されたアミノ樹脂微粒子(2)を含有する分散液を得た。
上記アミノ樹脂微粒子の分散液を遠心分離機により固液分離し、得られたケーキをメタノールで洗浄後、180℃で2時間真空乾燥を行い、アミノ樹脂微粒子(2)の粉体を得た。
得られたアミノ樹脂微粒子(2)の平均粒子径をノギス法により測定したところ、平均粒子径は0.24μm、変動係数は8.2%であった。
<微粒子被覆基材粒子(2)の合成>
実施例1において、アミノ樹脂微粒子(エポスターS)に代えてアミノ樹脂微粒子(2)を用いた以外は実施例1と同様にして、微粒子被覆基材粒子(2)を得た。微粒子被覆基材粒子(2)の任意の10個を電子顕微鏡(SEM、倍率10000倍)で観察したところ、微粒子被覆基材粒子(2)の正投影面において、アミノ樹脂微粒子は7箇所/微粒子被覆基材粒子1個存在していた。
<導電性微粒子(2)、異方性導電接着剤組成物(2)、異方性導電成形体(2)の合成>
さらに、実施例1と同様にして、導電性微粒子(2)、異方性導電接着剤組成物(2)、異方性導電成形体(2)を得た。
評価結果を表1に示した。
アモルファスシリカ微粒子(日本触媒社製、「シーホスターKE−P30」、平均粒子径0.28μm)175部をビーカーに入れ、ここにイオン交換水1575部を添加し超音波分散させた後、攪拌機、還流冷却管及び温度計を備えた四つ口フラスコに移し替え、90℃に昇温した。別途、ベンゾグアナミン100部、37%ホルマリン130部、65%DBSNa6.2部、ドデシルベンゼンスルホン酸5.0部、イオン交換水350部を均一に分散混合し、ベンゾグアナミン分散液を得た。上記の90℃に保持されたアモルファスシリカ微粒子含有液1750部中に上記のベンゾグアナミン分散液を2時間かけて滴下した。滴下後、さらに90℃で5時間保持し、その後30℃まで冷却して、アモルファスシリカ微粒子の表面がベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物により被覆されたアミノ樹脂微粒子(3)(平均粒子径0.36μm)を含有する分散液を得た後、アミノ樹脂微粒子(3)の粉体を得た。
得られたアミノ樹脂微粒子(3)の粉体を用いて、実施例2と同様にして、微粒子被覆基材粒子(3)を得た後、導電性微粒子(3)、異方性導電接着剤組成物(3)、異方性導電成形体(3)を得た。微粒子被覆基材粒子(3)の任意の10個を電子顕微鏡(SEM、倍率10000倍)で観察したところ、微粒子被覆基材粒子(3)の正投影面において、アミノ樹脂微粒子は10箇所/微粒子被覆基材粒子1個存在していた。
評価結果を表1に示した。
実施例3におけるアミノ樹脂微粒子(3)の合成において、アモルファスシリカ微粒子の代わりにポリメタクリル酸メチル架橋物(日本触媒社製、「エポスターMX100W」、平均粒子径0.20μm)を用いた以外は実施例3と同様にして、ポリメタクリル酸メチル架橋物表面がベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物により被覆されたアミノ樹脂微粒子(4)(平均粒子径0.24μm)を含有する分散液を得た後、アミノ樹脂微粒子(4)の粉体を得た。
得られたアミノ樹脂微粒子(4)の粉体を用いて、実施例2と同様にして、微粒子被覆基材粒子(4)を得た後、導電性微粒子(4)、異方性導電接着剤組成物(4)、異方性導電成形体(4)を得た。微粒子被覆基材粒子(4)の任意の10個を電子顕微鏡(SEM、倍率10000倍)で観察したところ、微粒子被覆基材粒子(4)の正投影面において、アミノ樹脂微粒子は15箇所/微粒子被覆基材粒子1個存在していた。
評価結果を表1に示した。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン27部を、0.15%ドデシルベンゼンスルホン酸水溶液54部と混合し、50℃に加熱して、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加水分解し、透明な溶液とした。冷却後、該溶液にメタノール10部、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.14部を混合して、B液とした。
一方、水141部、25質量%アンモニア溶液9部を混合してA液を別途調製した。
A液を攪拌しながら、B液を10分間かけて滴下して、重縮合反応を行った。撹拌を継続しながら、1時間後、窒素雰囲気中で70℃に昇温し、70℃で2時間加熱保持することにより、ラジカル重合反応を行った。その後、室温まで冷却し、懸濁体を得た。得られた懸濁体を瀘過により固液分離し、得られたケーキに対し、水による洗浄と瀘過を3回繰返した後、150℃で2時間真空乾燥して、有機無機複合粒子(5)(平均粒子径0.80μm)を得た。
実施例3におけるアミノ樹脂微粒子(3)の合成において、アモルファスシリカ微粒子の代わりに有機無機複合粒子(5)を用いた以外は実施例2と同様にして、有機無機複合粒子(5)表面がベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物により被覆されたアミノ樹脂微粒子(5)(平均粒子径0.97μm)を含有する分散液を得た後、アミノ樹脂微粒子(5)の粉体を得た。
得られたアミノ樹脂微粒子(5)の粉体を用いて、実施例2と同様にして、微粒子被覆基材粒子(5)を得た後、導電性微粒子(5)、異方性導電接着剤組成物(5)、異方性導電成形体(5)を得た。微粒子被覆基材粒子(5)の任意の10個を電子顕微鏡(SEM、倍率10000倍)で観察したところ、微粒子被覆基材粒子(5)の正投影面において、アミノ樹脂微粒子は9箇所/微粒子被覆基材粒子1個存在していた。
評価結果を表1に示した。
「エポスターS」に代えて、アモルファスシリカ微粒子(日本触媒社製、「シーホスターKE−P30」、平均粒子径0.28μm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、微粒子被覆基材粒子(C1)、導電性微粒子(C1)、異方性導電接着剤組成物(C1)、異方性導電成形体(C1)を得た。
評価結果を表1に示した。
「エポスターS」に代えて、ポリメタクリル酸メチル架橋物(日本触媒社製、「エポスターMX100W」、平均粒子径0.20μm)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、微粒子被覆基材粒子(C2)、導電性微粒子(C2)、異方性導電接着剤組成物(C2)、異方性導電成形体(C2)を得た。
評価結果を表1に示した。
Claims (3)
- 基材粒子の表面の少なくとも一部にアミノ樹脂微粒子が存在してなる微粒子被覆基材粒子が導電性金属層で被覆されてなる、導電性微粒子。
- 請求項1に記載の導電性微粒子がバインダー樹脂中に分散してなる、異方性導電接着剤組成物。
- 請求項2に記載の異方性導電接着剤組成物から得られる、異方性導電成形体。
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