JP2011149310A - 往復動圧縮機 - Google Patents

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瑛人 大畠
Nagatoshi Kobayashi
永敏 小林
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Abstract

【課題】シリンダとピストンとの間の機密性を保持できるようにして高効率化を図る。
【解決手段】往復動圧縮機は、シリンダと、一端側が回転軸への連結部となり他端側が前記シリンダ内を往復動するピストン73を備える連接棒組と、前記ピストンの外周側に形成されたピストンリング溝77と、このピストンリング溝に設けられたピストンリング13とを備えている。前記ピストンリングは該ピストンリングを拡縮径可能に構成するための合口部91を有し、このピストンリングの内周側には開口部94aを有するC型のテンションリング94が装着されている。該テンションリングは、ピストンリングの合口部をシールするように前記開口部は前記合口部と重ならないように設置され、且つピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する回転規制手段81をテンションリングの両端部を除いた位置に設けている。
【選択図】図6

Description

本発明は、空気などの気体を圧縮する往復動圧縮機に関する。
ピストンがシリンダ内で往復動することで空気を圧縮して空気タンクになどに貯め、エアー源などに使用される小型で可搬型の往復動圧縮機が知られている。この種従来技術としては例えば特許文献1に示すように、ピストンリングを有するピストンがシリンダ内で揺動しつつ往復動する構成のものが知られている。
特開2006−152960号公報
上記のような往復動圧縮機においては、通常、前記ピストンリングとしては段付合口部を有するものが使用され、またこのピストンリングの内周面に接して前記ピストンリングをシリンダに押圧する方向に作用するテンションリングを併用することが多い。
しかし、従来のテンションリングのものは、厚さが0.1〜0.2mm程度の薄い帯状のばね材を数回巻いた構成のため、安定した押圧力を得ることが難しい上、組立性も悪かった。また、前記ピストンリングの合口部からの漏れを十分に防ぐことも困難で、シリンダとピストンとの間の機密性を
安定して保持することについての十分な配慮が為されておらず、高効率化や組立性の向上等、更なる性能向上が求められている。
本発明の目的は、シリンダとピストンとの間の機密性を安定して保持できるようにして更なる高効率化を図ることができる往復動圧縮機を得ることにある。
本発明の他の目的は、組立性も向上できる往復動圧縮機を得ることにある。
上述した課題を解決するために本発明は、シリンダと、一端側が回転軸に回転可能に連結される連結部となり他端側が前記シリンダ内を往復動するピストンを備える連接棒組と、前記ピストンの外周側に形成されたピストンリング溝と、このピストンリング溝に設けられ前記ピストンと前記シリンダとの間をシールするピストンリングとを備えた往復動圧縮機において、前記ピストンリングは該ピストンリングを拡縮径可能にするための合口部を有し、このピストンリングの内周側には開口部を有するC型のテンションリングが装着され、このテンションリングは、前記ピストンリングの合口部をシールするように前記開口部は前記合口部と重ならないように設置され、且つピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する回転規制手段を前記テンションリングの両端部を除いた位置に設けていることを特徴とする。
ここで、前記テンションリングは、ビッカース硬さ(Hv)が370以上の高硬度のばね鋼で形成すると良く、前記テンションリングを構成する材料は、JIS規格(日本工業規格)のSUS301CSP−H、SUS301CSP−3/4H、SUS301CSP−EH、SUS301CSP−SEH、SUS304CSP−H、SUS631CSP−3/4H、SUS631CSP−Hの少なくとも何れかの鋼材を用いることが好ましい。
また、前記テンションリングの両端部は、内径方向に折り曲げられた折りが設けられているとテンションリングの端部でピストンリングを傷つけることを防止でき、ピストンリングの寿命を向上できる。
ピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する前記回転規制手段は、前記ピストンリング内周に設けた嵌合溝と、前記テンションリングに設けられ前記嵌合溝に係合される外径側に凸形状の回り止め部とにより構成すると良い。
また、前記ピストンが揺動型である場合には、当該揺動型ピストンの揺動方向を除いた位置に前記ピストンリングの合口部を設けると合口部からの圧縮気体の漏れを効果的に抑制できる。更に、前記ピストンにはガイドリング溝が設けられ、このガイドリング溝に、スカート部を有するガイドリングを装着し、前記ピストンと前記シリンダの中心が同軸上に保持されるように構成することが好ましい。
本発明の他の特徴は、回転軸と、この回転軸に一端側がエキセントリックを介して接続され、他端側にはシリンダ内を揺動しながら往復動するピストンを備え、外気を導入して圧縮する低圧段側の圧縮機構部と、前記回転軸に一端側がエキセントリックを介して接続され、他端側にはシリンダ内を揺動しながら往復動するピストンを備え、前記低圧段側の圧縮機構部で圧縮された気体を導入して更に圧縮する高圧段側の圧縮機構部とを備える往復動圧縮機において、前記低圧段側の圧縮機構部のピストンには該ピストンとシリンダとの間をシールするリップリングを備え、前記高圧段側の圧縮機構部のピストンには該ピストンとシリンダとの間をシールするピストンリングと、前記ピストンと前記シリンダの中心を同軸上に保持するためのスカート部を有するガイドリングとを備え、前記ピストンリングは該ピストンリングを拡縮径可能にするための合口部を有し、このピストンリングの内周側には開口部を有するC型のテンションリングが装着され、このテンションリングは、前記ピストンリングの合口部をシールするように前記開口部は前記合口部と重ならないように設置され、且つピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する回転規制手段を前記テンションリングの両端部を除いた位置に設けたことにある。
上記において、前記ピストンリングの合口部と前記テンションリングの開口部が互いに反対側になるように装着されると共に、ピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する前記回転規制手段はピストンリングの前記合口部とテンションリングの前記開口部とのほぼ中間位置に設けるようにすると良い。
本発明によれば、シリンダとピストンとの間の機密性を安定して保持することができ、更なる高効率化を図ることのできる往復動圧縮機を得ることができる。また、本発明によれば、高硬度のC型のテンションリングを使用しているので、組立性も向上できる効果がある。
本発明の往復動圧縮機の実施例1を示す平面断面図。 図1に示す往復動圧縮機の全体構成を示す平面図。 図2の上カバーを取外して示す斜視図。 図2のA−A線矢視断面図。 図1に示す高圧段側圧縮機構部のみを簡略化して示す側断面図。 図5に示すピストン部の構造を拡大して説明する図で、(a)図は断面図、(b)図は(a)図のB−B線矢視図。 図1、図5及び図6に示すピストンリングの構造を説明する図で、(a)図はピストンリングの平面図(上)と側面図(下)、(b)図は(a)図のC−C線矢視断面図。 ピストンの部分を分解して連接棒組の構成を示す斜視図。 本発明の実施例1におけるテンションリングの構造を説明する図で、(a)図はピストンリングの内周にテンションリングを装着した状態を示す図、(b)図はテンションリングの構成のみを示す図。 本発明の実施例2を示すもので図9に相当する図。 本発明の実施例2の変形例1を示すもので、図10の(a)図に相当する図。 本発明の実施例2の変形例2を示すもので、図10の(a)図に相当する図。 本発明の実施例2の変形例3を示すもので、図10の(a)図に相当する図。 本発明の実施例2の変形例4を示すもので、図10の(a)図に相当する図。 本発明の実施例2の変形例5を示すもので、図10の(a)図に相当する図。 本発明の実施例2の変形例6を示すもので、図10の(a)図に相当する図。
以下、本発明の往復動圧縮機の実施例を図面に基づき説明する。
本発明の往復動圧縮機の実施例1を、図1〜図9により説明する。この実施例は、エアー源などに使用される往復動圧縮機であって、クランクケース1に、低圧段と高圧段の二段の圧縮機構部が設けられている例で説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一又は相当する部分を示している。
図1により、本実施例の往復動圧縮機における圧縮機構部100の全体構成を説明する。
図において、1は、一端側に開口部を有し、他端側はモータのロータ8が取り付けられた回転軸6が貫通するクランクケースである。このクランクケース1は円筒状に構成され、そのロータ8側には円板状の壁部が一体に設けられ、この壁部の外側には前記モータを構成するステータ2が直接固定されている。前記モータを構成するロータ8はクランクケース1の中心を貫通する前記回転軸6にキー7を介して取付けられている。前記回転軸6のロータ8側を支持するための軸受3がクランクケース1の前記壁部に装着され、前記回転軸6の開口部側は、この開口部を塞ぐ軸受箱5に装着された軸受4で支持されている。前記軸受箱5は、前記クランクケース1の反ステータ側に設けられた前記開口部を塞ぐようにクランクケース1に嵌合され、締結ねじ40によりクランクケース1の開口端部に形成した締結部33に取付けられている。なお、43は前記軸受4の内輪を回転軸6に固定するための軸受固定ナットである。
前記回転軸6のロータ8側には、冷却ファン10を取り付けるためのファン回転軸11が接続され、前記ロータ8はこのファン回転軸11とワッシャ9により前記回転軸6に固定されている。
前記回転軸6の中央部にはキー12を介して、低圧段の圧縮機構部100Aを構成する連接棒組14Aと高圧段の圧縮機構部100Bを構成する連接棒組14Bがフライホイールバランス17と共に挿入されて取付けられている。低圧段の連接棒組14Aは、ピストン部にシール機能をもつリップリング44が設けられ、またその回転軸側にはエキセントリック16A、軸受15Aを有している。高圧段の連接棒組14Bは、ピストン部にシール機能をもつピストンリング13とピストン部の移動をガイドするガイドリング42が設けられ、その回転軸側にはエキセントリック16B及び軸受15Bを有している。
前記クランクケース1にはシリンダ18A,18Bを取り付けるためのフランジ19A,19Bが設けられており、前記シリンダ18Aは、空気弁組20A及びシリンダヘッド21Aと共に、通しボルト(図示せず)によって前記フランジ19Aに固定され、前記ピストン部と共に圧縮室23Aを形成するようにしている。前記シリンダ18Bは、空気弁組20B及びシリンダヘッド21Bと共に、通しボルト22によって前記フランジ19Bに固定され、前記ピストン部と共に圧縮室23Bを形成するようにしている。
前記モータが駆動されることにより回転軸6が回転すると、エキセントリック16(16A,16B)の偏心運動によって連接棒組14(14A,14B)のピストン部がシリンダ18(18A,18B)内を往復運動する。このピストン部が上死点から下死点へ向かう吸込工程ではシリンダヘッド21(21A,21B)、及び空気弁組20(20A,20B)の吸込弁(図示せず)を介して圧縮室23(23A,23B)内へ空気を吸込み、逆に上死点へ向かう吐出工程においては吸込んだ前記空気を圧縮しつつ、空気弁組20の吐出弁(図示せず)及びシリンダヘッド21を介して吐出される構成となっている。
図2は図1に示す圧縮機構部100を含む圧縮機全体の外観を示す平面図で、50は圧縮機構部100を内包するカバー、51及び52は平行に延びた一対の空気タンク、53は低圧用の圧力計、54は高圧用の圧力計、55,56は例えば低圧駆動型の釘打機(図示せず)からのホースが接続される急速継手、57,58は例えば高圧駆動型の釘打機(図示せず)からのホースが接続される急速継手、59は操作盤、60は運搬用の取っ手である。
図3は図2に示す圧縮機のカバー50を除去して示す斜視図で、空気タンク51,52の上部には図1に示す圧縮機構部100が設置されている。また、61は低圧用減圧弁、62は高圧用減圧弁で、これらの減圧弁61,62は前記空気タンク51,52内に貯えられた一次圧の圧縮空気を二次圧に減圧するもので、弁部62Aと調整つまみ部62Bで構成されている。調整つまみ部62Bを操作することにより前記急速継手57,58から吐出される圧縮空気の二次圧が調整される。前記圧力計54は前記弁部62Aに設けられ、減圧弁62により調整された圧縮空気の二次圧を検出して表示する。
低圧段の圧縮機構部100Aは外気を吸込んで圧縮し、配管63を介してこの圧縮空気を高圧段の圧縮機構部100Bに送る。高圧段側圧縮機構部100Bは低圧段側圧縮機構部100Aからの圧縮空気を更に圧縮して高圧圧縮空気とし、この高圧圧縮空気を配管64を介して空気タンク51、更には連結配管65を介して空気タンク52に貯留する。なお、モータのロータが回転することで冷却ファン10も回転し、前記圧縮機構部100に冷却風を吹き付ける。
図4は図2のA−A線矢視断面図である。
図5は図1に示す高圧段側圧縮機構部100Bの構成のみを簡略化して示す側断面図で、この図を用いてシリンダヘッド21B付近の構成を説明する。シリンダヘッド21B内には、図に示すように、吸込室66と吐出室67とが形成されており、低圧段の圧縮機構部100Aからの圧縮空気が配管63を介して前記吸込室66に導入され、高圧段側圧縮機構部100Bで更に圧縮された後、吐出室67を経て圧縮機構部外に吐出され、配管64を介して空気タンク51に貯められる。
空気弁組20Bは、弁座板68を有しており、この弁座板68は前記シリンダ18Bとシリンダヘッド21Bとの間に介装されている。この弁座板68には、前記吸込室66と前記シリンダ18B側の圧縮室23Bとを連通する吸込穴69と、前記吐出室67と前記圧縮室23Bとを連通する吐出穴70とが形成されている。また、前記弁座板68にはリード弁としての吸込弁71及び吐出弁72が設けられ、これら吸込弁71及び吐出弁72は、それぞれ基端側がねじ等を介して弁座板68に固定され、先端側は自由端となって前記吸込穴57や吐出穴58を圧力差を利用して開閉する構成となっている。
また、図5及び図6に示すように、シリンダ18B内には、揺動式のピストン73が摺動可能に挿嵌され、このピストン73は、連接棒組14Bの一端側に設けられている。前記ピストン73は、前記連接棒組14Bを構成するピストンロッド部74の一端側に設けられた円形状の受部73a、この受部に取付けられた円板状のリング保持部材73b、このリング保持部材73bに嵌合され前記受部73aに取付けられた円板状のリング保持材73cにより構成されている。また、前記連接棒組14Bの他端側には、クランク室1a内に位置して偏心回転するエキセントリック16Bと、このエキセントリックに軸受15Bを介して回転可能に連結された円環状の連結部75が設けられている。
前記連接棒組14Bの受部73aには、前記リング保持部材73bと円板状のリング保持材73cとが、ねじ76により同軸に取付けられている。ピストン73を構成する受部73a、リング保持部材73b及びリング保持材73cが互いに連結され、シリンダ18B内を揺動しつつ往復動してシリンダヘッド21Bとの間に圧縮室23Bを画成する。なお、前記リング保持部材73bとリング保持材73cとは一体成型により構成することも可能である。
前記リング保持部材73b及びリング保持材73cを前記受部73aにねじ止めすることにより、それらの外周側に円環状のピストンリング溝77が形成される。即ち、リング保持部材73bとリング保持材73cとの間にピストンリング溝77を形成するように、前記リング保持材73cにはフランジ部78が、前記リング保持部材73bのピストンロッド部74側にはフランジ部79がそれぞれ形成されている。このピストンリング溝77には、ピストン73とシリンダ18Bとの間をシールするピストンリング13が装着されている。
前記ピストンリング13の構成を図7により説明する。ピストンリング13は、耐摩耗性及び自己潤滑性に優れたばね性を有する樹脂材料によって略円環状に形成され、また断面は略矩形状で、径方向幅が略全周にわたって一定となっている。このピストンリング13には、その周方向の一部に合口部91が形成されており、この合口部91によりシール性を維持しつつ拡縮径可能となっている。即ち、ピストンリング13は、略円弧状の主環部88と、該主環部88の周方向の両端部に形成された合口部91から構成されている。この合口部91は、前記主環部88の各端部に形成され、主環部88よりも薄く形成された円弧状のベース部89,90が互いに重なり合うように構成されている。両ベース部89,90は周方向に互いに重なり合って接触する合せ面89a,90aを形成し、この合せ面が周方向に互いにずれることでピストンリング13が拡縮可能となっている。ベース部89とベース部90とを合せた軸方向厚さは主環部88の軸方向厚さと同等に構成されている。
ピストンリング13の合口部91には、自然状態で、主環部88の周方向一端側のベース部89と前記主環部88の他端部との間に周方向の隙間である合口隙間92が、同様に、主環部88の周方向他端側のベース部90と前記主環部88の一端部との間にも周方向の隙間である合口隙間93が形成されている。これらの合口隙間92,93は、ピストンリング13の拡縮に対応して変化し、ピストンリング径が拡大する時には合口隙間は大きくなり、逆にピストンリング径が小さくなる時には前記合口隙間は小さくなる。このようにピストンリング13は拡縮可能に構成され、その材料としてはばね性を有する樹脂材料(例えばPTFEなど)を用いることが望ましい。
また、前記ピストンリング13は、ピストン73が上死点位置或いは下死点位置にあるとき、外径がシリンダ18Bの内周面に接触する状態においての内径が、ピストンリング溝77の最小径よりも大径になっており、これにより、ピストンリング13は、ピストン73に対して、径方向への移動が可能な構成になっている。なお、ピストンリング13は、通常、その回転を規制する構造にはなっていないため、ピストン73に対して周方向に摺動可能となっている。
本実施例では、ピストンリング13の前記合口部91は、ピストン73が揺動する方向を除いた位置、好ましくは揺動方向に直行する方向(回転軸6の軸線方向)に設けるようにしている。ピストン73の揺動方向位置はシリンダ18Bとの接点に大きな荷重が作用し、同時にピストン73の揺動角度が大きくなりピストンリング13とシリンダ18Bとの接触面積が減少するため、この部分に合口部91があると圧縮ガスが漏れ易くなるためである。なお、好ましくはピストンリング73が周方向に回転移動しないように、ピストン73に対する回転規制手段(例えば回り止めピン)を設けるようにすると良い。
更に、本実施例では、前記リング保持部材73bと前記シリンダ18Bとの中心を同軸上に保持するために、図6,図8に示すように、略円板形状のガイドリング42を装着している。即ち、前記リング保持部材73bと受部73aとの間の外周部分に円環状のガイドリング溝80を形成するようにリング保持部材73bを形成して前記受部73aにねじ止めし、このガイドリング溝80に略円板形状の前記ガイドリング42を装着するようにしている。ガイドリング42には、該ガイドリング42とシリンダ18Bの内周面との接触面を増やす為のスカート部42aが形成されており、このスカート部42aを設けることにより、リング保持部材73bとシリンダ18Bとの中心を同軸上に保持することがより確実になり、リング保持部材73bやピストンロッド部74がシリンダ18Bの内周面と接触するのを確実に防止することができる。なお、上記ガイドリング42を設けることは上述した通り、有効であるが、必ずしも必要なものではなく、コスト低減を優先する場合には省略することも可能である。
図6に示すように、前記ピストンリング13の内周側にはテンションリング94が装着されている。テンションリング94は、従来、図8の94に示すように、板状の材料を数回丸く巻いて円環状にすることで使用されていた。テンションリング94が装着されることで前記ピストンリング13の径を拡大する方向にピストンリングを内周側から押圧する。また、このテンションリング94は、ピストンリング13の合口隙間92,93を内側から塞ぐ機能も有し、これら合口隙間92,93から圧縮室23Bの圧縮ガスが漏洩しないように構成している。テンションリング94は、ピストンリング13の内周側を常に突っ張るように作用し、ピストンリング13の拡縮時に対応して、このピストンリング13の外周部をシリンダ18Bの内周面に常に押圧状態に保っている。
前記テンションリング94は、従来、JISにより規定されるHv250以下の低硬度のばね材が、図8に示すように、複数層(1.5〜3周)に巻き重ねるようにして構成されていた。このため、テンションリングを円環状に保持し、ピストンリング溝77とピストンリング13との間に収容させる必要があり、作業に慣れが必要で組立性が悪かった。また、テンションリング94は低硬度であったため、降伏応力が低く、組立時や運転時に塑性変形して、テンションリング94の張力が低下する恐れもあった。更に、板状のばね材を数回巻く従来のテンションリングでは、張力を上げるためにテンションリングの板厚を厚くした場合は組み立て性が悪化して円環状に形成できず、0.1〜0.2mm未満の薄いものを使用しなければならず、十分な弾性力も得られない。しかも、テンションリングは、内周側と外周側が周方向に摺動することで、その径を拡大縮小するものであるため摩擦力も大きくなり、ピストンリング13の径方向への拡大縮小に対応してテンションリング94が拡大縮小させることは困難であった。また、ピストンリング13の合口部91とテンションリング94の端部とが近接すると、ピストンリング13とテンションリング94の端部との間にできた微小な段差(隙間)が、前記合口隙間92,93と連通して、ピストンリングからの圧縮流体の微小な漏れを引き起こすことがあった。このように、従来のテンションリングではシリンダとピストンとの間の機密性を安定して保持して高効率化を図ることは困難であった。
なお、図8は、ピストン73の部分を分解して示す連接棒組14Bの構成図であり、テンションリング94の構成を除けば本実施例と同一構成のものである。
本実施例の往復動圧縮機に使用されるテンションリングの構成を図9に示す。本実施例においては、板状の材料を数回巻いて構成した従来のテンションリングに対して、テンションリングの形状をC型としている。即ち図に示すように、テンションリング94はピストンリング13の内周に合うようにC型に形成されている。ピストンリング13の合口部91から圧縮ガスが漏れるのを防止するため、このC型のテンションリング94で前記合口部91を塞ぐことができるように、テンションリング94の開口部94aは前記合口部91とは異なる位置、好ましくは反対側に位置するように設置されている。また、ピストンリング13とテンションリング94との間にはそれらの周方向への相対移動を規制するために回り止めピンなどで構成された回転規制手段81が設けられている。更に、このテンションリング94をピストン73に対して回転規制される構成とすれば、同時にピストンリング13もピストン73に対して回転規制されることとなる。
前記テンションリング94の材料としては、JIS規格(日本工業規格)のSUS301CSP−H、SUS301CSP−3/4H、SUS301CSP−EH、SUS301CSP−SEH、SUS304CSP−H、SUS631CSP−3/4H、SUS631CSP−Hなどの鋼材を用いると良い。これらの鋼材はJISにより規定されるHv370以上の高硬度のばね材で、テンションリング94として十分な張力を得ることが可能となる。なお、テンションリングの材料としては前記のSUS材には限らず、好ましくはHv370以上の高硬度のばね材であれば良く、錆の発生が予測される場合にはメッキなどによる錆防止を施せば良い。
また、本実施例では、テンションリング94をC型としているので、テンションリング94の板厚を大きくすることが可能となり、板厚を調整することでも、テンションリング94の張力を調整することが可能である。例えば、ピストンリング44の高さ寸法4mm、径方向の厚さ寸法4mmに対して、テンションリング94の板厚は、従来の0.1mm〜0.2mm未満のものから、0.2〜0.8mmのものを使用することができ、内圧やシリンダ内径に応じて適切な板厚さを選択することができるから、ピストンリング13の径の拡縮に十分に追従できるテンションリングが得られる。
なお、圧縮室の温度は通常200℃程度であるが、、テンションリングとして370℃程度の温度で焼き入れしたものを使用すると継続的な運転による受熱でのテンションリングのばね作用のへたりを防止できるので好ましい。
本実施例では、テンションリング94をC型形状とし、材料としてHv370以上の高硬度材を使用し、その厚さを0.2〜0.8mmとすることができるので、降伏応力が上がり、組立時や運転時にテンションリング94の張力が低下しにくくなるから、ばね作用のへたりを防止でき、更に組立性も向上できる。即ち、テンションリング94を成型時にC型とすることで、従来のような、板状のばね材を巻回してピストンリング13の背部に組み付ける作業が必要なくなるから、組立性が向上する。
また、より高硬度な材料の使用が可能になると共に板厚も大きくできることから、テンションリング94の張力を増大してピストンリング13のシリンダ18Bに対する押付力も増大できる。従って、ピストンリング13とシリンダ18Bとのシール性を向上でき、往復動圧縮機の高性能化も図ることができる。
板状のばね材を巻回して使用するテンションリングでは、板厚が0.2mm以上となると、テンションリングの組付け作業性が著しく低下し、更にテンションリングが重なり合うため、テンションリングの端部が引っ掛かり易く、また摩擦力でテンションリングの拡縮がスムーズに行われ難かった。このため、ピストンリングの拡縮性を低下させていたが、本実施例のようにテンションリングをC型とすることで、テンションリング44が重なりあう部分がなくなり、ピストンリングの拡縮性を向上できる。
次に本実施例の往復動圧縮機の動作を説明する。本実施例では、本発明が適用されている高圧段側の圧縮機構部100Bについての動作のみ、図1、図5〜図9に基づいて説明する。
ステータ2及びロータ8を有する電動モータが回転駆動されると、回転軸6に固定されたエキセントリック16Bが偏心回転運動を行い、軸受15B、ピストンロッド部74を介して、ピストン73はシリンダ18B内で往復動し、ピストンリング13及びガイドリング42がシリンダ18Bの内周面を摺動する。
吸入行程では、ピストン73がシリンダヘッド21Bとは反対方向へ移動することで圧縮室23Bが拡大し、吐出弁72は閉状態のままで吸込弁71が開き、気体は圧縮室23Bに導入される。続く圧縮行程では、ピストン73がシリンダヘッド21Bの方向へ移動することで圧縮室23Bが縮小し、吸込弁71は閉状態となり、吐出弁72が開いて圧縮室23Bで圧縮された気体をシリンダヘッド21B内の吐出室67内に吐出する。
上記ピストン73の動作中、リング保持部材73b、リング保持材73c及びピストンリング13などは、シリンダ18B内を揺動しながら往復動する。即ち、最も圧縮室61を拡大した下死点(図5の状態)では、ピストンロッド部74とシリンダ18Bとは同軸となっており、この状態から圧縮工程を行うべくエキセントリック16Bが反時計周りに回転し、圧縮室23Bを縮小させる方向にピストン73を移動させる。下死点と上死点の中間のとき、ピストンロッド部74、及びリング保持部材73bやリング保持材73cを含むピストン73は、シリンダ18Bの中心軸線に対し最も傾斜することになる。
続いて、上死点に向かう最中に、リング保持部材73b及びリング保持材73cには、自重による力と揺動運動による遠心力とで下向きの最大の力が発生することになる。しかし、ガイドリング42がリング支持部材73bやリング保持材73cの下方移動を規制するため、ピストンリング溝77の中心とシリンダ45の中心とはほぼ一致した状態に維持され、ピストンリング13もリング保持部材73bに対して中心をほぼ一致させた状態に維持される。圧縮室61が最も縮小する上死点では、ピストン73とシリンダ18Bとは同軸となり圧縮工程が完了する。
ピストン73が上死点にある状態からエキセントリック16Bが更に回転すると吸込工程に移り、ピストン73は圧縮室23Bを拡大させる方向に移動して、上死点と下死点との中間までは、連結部75が下側に移動しながら偏心回転する。上死点と下死点との中間で連結部75が最も下側に位置し、ピストンロッド部74、及びリング保持部材73bやリング保持材73cを含むピストン73は、シリンダ18Bの中心軸線に対し最も傾斜する。この位置から下死点に向かうに従って連結部75は中央に移動し、圧縮室23Bを最も拡大した下死点では、ピストン73とシリンダ18Bとが同軸となって吸入工程が完了する。気体の圧縮動作によって発生した熱は、ピストン73を構成しているピストンロッド部74やピストンリング13等の各部材に伝わると共に、シリンダ18Bやシリンダヘッド21Bに伝わり、冷却ファン10からの冷却風で冷却される。
以上述べた実施例1によれば、テンションリング94としてHv370以上の高硬度材を使用し、板厚も0.2〜0.8mmなど従来のものよりも厚くできるので、テンションリング94の張力向上が可能となり、ピストンリング13のシリンダ18Bに対する押付力を増加できる。従って、ピストン73とシリンダ18Bとの間のシール性を大幅に向上することが可能となり、圧縮効率の向上により高性能化を図れる。また、長期間の使用でピストンリング13の磨耗が進んだ場合でも、シリンダ内周面へのピストンリングの押付力(追従性)を維持できるから、効率低下を防止して長寿命化(耐久性向上)も図れる。本実施例によれば、更なる高圧縮化への要求にも対応可能であり、圧縮比を高めた場合でもピストンリング部からの圧縮気体の漏洩を抑制できる効果がある。
また、ピストンリング13を構成する樹脂材料がクリープ温度を超えた場合、ピストンリング13が塑性変形し、その後圧縮機が停止して温度が低下すると、塑性変形した前記ピストンリングは熱収縮するため、その外径がシリンダ45の内径よりも小さくなることがある。この場合、従来のものでは、圧縮機の再起動時に圧縮室からの洩れが発生し、大幅な性能低下を引き起こす。これに対し、本実施例のものでは、テンションリング94の張力を格段に向上できることから、ピストンリング13が塑性変形して小径化した場合でも、シリンダ18Bへのピストンリングの押付力を維持でき、この結果ピストンリング部のシール性能を維持できるから圧縮機の性能を維持することが可能となる。
また、テンションリング94の材料として、Hv370以上の高硬度材を使用することで、テンションリングの降伏応力が上がり、組立時や運転時におけるテンションリングのへたりも防止できる。従って、テンションリング94の張力を維持して、ピストンリング13とシリンダ18Bとの間のシール性能低下を防止できる。
更に、本実施例においては、テンションリング94によりピストンリング13の合口隙間92,93を塞ぐように、C型のテンションリングの開口部94aを合口隙間とは異なる位置(好ましくは合口部91の反対側)にすると共に、テンションリング94とピストンリング13との周方向への相対的な回転移動を防止するための回転規制手段81を有しているので、圧縮室23B内の圧縮気体がピストンリング13の合口隙間92,93から漏れるのを防止でき、圧縮機性能を向上することができる。
また、前記回転規制手段81は、テンションリング94の両端部を除いた位置に設けられているので、テンションリングの端部でピストンリング13を傷つけることも防止できる。
次に、本発明の実施例2を図10〜16により説明する。なお、本実施例はテンションリング94とピストンリング13の構造以外は上記実施例1と同一であるのでその説明は省略する。
図10に示す実施例2は、テンションリング94とピストンリング13とが周方向に相対移動するのを防止するための回転規制手段81を、図9に示す実施例1のものとは異なるものとしている。即ち、テンションリング94はC型形状とされ、その材料も実施例1と同様のものを使用しているが、この実施例では図10の(b)図に示すように、テンションリング94の両端部を除いた位置(この実施例では、開口部94aの中心から周方向に約90°ずれた位置)に円弧形状の回り止め部96を形成している。また、テンションリング94の開口部94aを形成している両端部には内径方向に折り曲げた折り98を形成している。
また、図10の(a)図に示すように、ピストンリング13の内周には、合口部91から周方向に約90°ずれた位置に円弧形状の嵌合溝95が形成されている。(b)図に示すテンションリング94は、(a)図に示すように、ピストンリング13の内側に配設され、ピストンリングの嵌合溝95にテンションリングの回り止め部96が嵌合するようにして、ピストンリング13とテンションリング94の周方向への相対移動を防止する回転規制手段81を構成している。
以上に述べた実施例によれば、実施例1と同様に、圧縮機の運転中に、ピストンリング13とテンションリング94とがピストンリング溝77内で周方向に相対移動することを防止でき、ピストンリング13の合口隙間92,93の位置と、テンションリング94の開口部94aの位置とが一致することがなくなり、圧縮室23B内の圧縮気体がピストンリング13の合口隙間92,93から漏れるのを防ぐことができるから、圧縮効率を向上して圧縮機の性能向上を図れる。また、本実施例によれば、テンションリング94の両端部に内径方向に折り曲げた折り98を形成しているので、ピストンリング13の拡縮径時に、テンションリングの端部がピストンリング内周を傷つけることを防止することができ、ピストンリング13の寿命を延ばすことができる。
図11〜図16はそれぞれ図10に示す実施例2の変形例を示す図である。これらの図において図10と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
図11は図10に示す実施例2の変形例1を示すもので、この例は、ピストンリング13の勘合溝95を矩形形状にしたもので、他の構成は図10に示すものと同一である。
図12は図10に示す実施例2の変形例2を示すもので、この例は、ピストンリング13の勘合溝95を楕円形状にしたもので、他の構成は図10に示すものと同一である。
図13は図10に示す実施例2の変形例3を示すもので、この例は、ピストンリング13の勘合溝95を楔形状にした3ので、他の構成は図10に示すものと同一である。
図14は図10に示す実施例2の変形例4を示すもので、この例は、テンションリング94の回り止め部96の形状を矩形形状にしたもので、他の構成は図10に示すものと同一である。
図15は図10に示す実施例2の変形例5を示すもので、この例は、テンションリング94の回り止め部96の形状を楕円形状にしたもので、他の構成は図10に示すものと同一である。
図16は図10に示す実施例2の変形例6を示すもので、この例は、テンションリング94の回り止め部96の形状を楔形状にしたもので、他の構成は図10に示すものと同一である。
上記図11〜図16に示すように構成しても図10に示す実施例とほぼ同様の効果が得られので、回り止め部の構成は、製作性などを考慮して適宜選択すると良い。
なお、リング保持部材73bまたはリング保持材73cのピストンリング溝側の一部に凸部を設けておき、その凸部に、テンションリング94のC型の開口部94aが係合する構成とすれば、テンションリング94の回転規制をすることが可能である。このようにすることで、上述した回転規制手段81との併用により、ピストンリング13もピストンリング溝77に対して回転規制することが可能となり、ピストンリング13の合口部91をピストンの揺動方向からずらした位置に設定して、ピストンリングのシール性能及び耐摩耗特性を向上することが可能となる。
1 クランクケース(1a:クランク室)
2 ステータ
3,4 軸受
5 軸受箱
6 回転軸
7,12 キー
8 ロータ
9 ワッシャ
10 冷却ファン
11 ファン回転軸
13 ピストンリング(88:主環部、91:合口部、89,90:ベース部、89a,90a:合せ面、92,93:合口隙間)
14A,14B 連接棒組
15A,15B 軸受
16A,16B エキセントリック
18A,18B シリンダ
19A,19B フランジ
20A,20B 空気弁組
21A,21B シリンダヘッド
22 通しボルト
23A,23B 圧縮室
33 締結部
40 締結ねじ
42 ガイドリング
43 軸受用ナット
44 リップリング
50 カバー
51,52 空気タンク
53,54 圧力計
55,56,57,58 急速継手
59 操作盤
60 取っ手
61,62 減圧弁
63,64 配管
65 連結配管
73 ピストン(73a:受部、73b:リング保持部材、73c:リング保持材)
74 ピストンロッド部
75 連結部
76 ねじ
77 ピストンリング溝
78,79 フランジ部
80 ガイドリング溝
81 回転規制手段
94 テンションリング(94a:開口部)
95 嵌合溝
96 回り止め部
98 折り。

Claims (9)

  1. シリンダと、一端側が回転軸に回転可能に連結される連結部となり他端側が前記シリンダ内を往復動するピストンを備える連接棒組と、前記ピストンの外周側に形成されたピストンリング溝と、このピストンリング溝に設けられ前記ピストンと前記シリンダとの間をシールするピストンリングとを備えた往復動圧縮機において、
    前記ピストンリングは該ピストンリングを拡縮径可能にするための合口部を有し、このピストンリングの内周側には開口部を有するC型のテンションリングが装着され、
    このテンションリングは、前記ピストンリングの合口部をシールするように前記開口部は前記合口部と重ならないように設置され、且つピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する回転規制手段を前記テンションリングの両端部を除いた位置に設けていることを特徴とする往復動圧縮機。
  2. 請求項1において、前記テンションリングは、ビッカース硬さ(Hv)が370以上の高硬度のばね鋼で形成されていることを特徴とする往復動圧縮機。
  3. 請求項1または2において、前記テンションリングを構成する材料は、JIS規格(日本工業規格)のSUS301CSP−H、SUS301CSP−3/4H、SUS301CSP−EH、SUS301CSP−SEH、SUS304CSP−H、SUS631CSP−3/4H、SUS631CSP−Hの少なくとも何れかの鋼材を用いることを特徴とする往復動圧縮機。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記テンションリングの両端部は、内径方向に折り曲げられた折りが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の往復動圧縮機。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、ピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する前記回転規制手段は、前記ピストンリング内周に設けた嵌合溝と、前記テンションリングに設けられ前記嵌合溝に係合される外径側に凸形状の回り止め部とにより構成されることを特徴とする往復動圧縮機。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記ピストンは揺動型であって、当該揺動型ピストンの揺動方向を除いた位置に前記ピストンリングの合口部を設けたことを特徴とする往復動圧縮機。
  7. 請求項6において、前記ピストンにはガイドリング溝が設けられ、このガイドリング溝に、スカート部を有するガイドリングを装着し、前記ピストンと前記シリンダの中心が同軸上に保持されるように構成されていることを特徴とする往復動圧縮機。
  8. 回転軸と、
    この回転軸に一端側がエキセントリックを介して接続され、他端側にはシリンダ内を揺動しながら往復動するピストンを備え、外気を導入して圧縮する低圧段側の圧縮機構部と、
    前記回転軸に一端側がエキセントリックを介して接続され、他端側にはシリンダ内を揺動しながら往復動するピストンを備え、前記低圧段側の圧縮機構部で圧縮された気体を導入して更に圧縮する高圧段側の圧縮機構部とを備える往復動圧縮機において、
    前記低圧段側の圧縮機構部のピストンには該ピストンとシリンダとの間をシールするリップリングを備え、
    前記高圧段側の圧縮機構部のピストンには該ピストンとシリンダとの間をシールするピストンリングと、前記ピストンと前記シリンダの中心を同軸上に保持するためのスカート部を有するガイドリングとを備え、
    前記ピストンリングは該ピストンリングを拡縮径可能にするための合口部を有し、このピストンリングの内周側には開口部を有するC型のテンションリングが装着され、
    このテンションリングは、前記ピストンリングの合口部をシールするように前記開口部は前記合口部と重ならないように設置され、且つピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する回転規制手段を前記テンションリングの両端部を除いた位置に設けたことを特徴とする往復動圧縮機。
  9. 請求項1〜8の何れかにおいて、前記ピストンリングの合口部と前記テンションリングの開口部が互いに反対側になるように装着されると共に、ピストンリングとテンションリングの周方向への相対移動を規制する前記回転規制手段はピストンリングの前記合口部とテンションリングの前記開口部とのほぼ中間位置に設けられていることを特徴とする往復動圧縮機。
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