JP5075791B2 - 揺動型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動型圧縮機に関する。
ピストンがシリンダ内で揺動しつつ往復動する揺動ピストン式の圧縮機において、断面略矩形状のピストンリングを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−152960号公報
上記のような圧縮機においては、高圧・耐久性確保の要求があるが、ピストン自重により、ピストンの揺動方向における一側に偏った力が発生する。そのため、ピストンとシリンダとの隙間が大きくなり、圧縮工程において、この隙間から圧縮流体の漏れを発生するおそれがあった。
したがって、本発明は、さらなる高性能化に対応可能な揺動型圧縮機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、取付状態におけるピストンリングのリング溝からのはみ出し寸法が、クランクケース側からみて、ピストンの揺動方向の一方側に対して、他方側が大きくなるように構成されている。
また、本発明は、取付状態におけるピストンリングのリング溝からのはみ出し寸法が、クランクケース側からみて、ピストンの揺動方向で略同寸法となり、且つ、圧縮工程で前記ピストンが揺動した状態において、前記ピストンリングの前記リング溝からのはみ出し寸法が、前記クランクケース側からみて、前記揺動方向で略同寸法となるように構成されている。
本発明によれば、さらなる高性能化が可能となる。
以下、本発明の各実施形態に係る揺動型圧縮機を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
「第1実施形態」
まず、本発明の第1実施形態に係る揺動型圧縮機を図1および図2を参照しつつ以下に説明する。
図1において、符号1は、内部にクランク室2が画成されたクランクケースで、このクランクケース1には、電動モータ3の出力軸4の一端側が回転可能に支持されている。そして、電動モータ3の出力軸4のクランク室2内に配置される部分には、この出力軸4とでクランク軸5を構成するクランク部材6が偏心状態で固定されている。
符号10は、クランクケース1の側部に基端側が取り付けられた円筒状のシリンダで、このシリンダ10は、水平に配置されて基端側がクランク室2内に開口しており、その内周面10Aが後述するピストンリング30の摺動面となる。また、シリンダ10の先端側には弁座板14を介してシリンダヘッド本体11が搭載され、このシリンダヘッド本体11内には、図示略の吸込口を介して外部に連通する吸込室12と、図示略の吐出口を介して外部に連通する吐出室13とが画成されている。
符号14は、シリンダ10とシリンダヘッド本体11との間に挟持された上記の弁座板で、この弁座板14には、吸込室12を後述の圧縮室25に連通させる吸込穴14Aと、吐出室13を後述する圧縮室25に連通させる吐出穴14Bとが形成されている。また、弁座板14にはリード弁としての吸込弁15および吐出弁16が取り付けられ、これら吸込弁15および吐出弁16は、基端側がネジ等を介して弁座板14に固定された固定端となり、先端側は自由端となって、吸込穴14A、吐出穴14Bをそれぞれ開閉する。なお、シリンダヘッド本体11と弁座板14とでシリンダヘッド17が構成されている。
符号21は、シリンダ10内に摺動可能に挿嵌された揺動式のピストンで、このピストン21は、その一端側にあってクランク室2内に位置して偏心回転するクランク部材6に対して軸受22を介して回転可能に連結された円環状の連結部23と、この連結部23にその半径方向に延出するように一体形成されてシリンダ10内へと伸長した棒状のピストンロッド部24と、ピストン21の他端側にあってピストンロッド部24に一体形成され、シリンダ10内を揺動しつつ往復動してシリンダヘッド17との間に圧縮室25を画成する円盤部26とを有している。
円盤部26には外周側に円環状のリング溝27が形成されており、これにより、円盤部26には、リング溝27を間に形成するように、ピストンロッド部24とは反対側にフランジ部28が、ピストンロッド部24側にフランジ部29がそれぞれ形成されている。そして、両フランジ部28,29の間のリング溝27に、ピストン21とシリンダ10との間をシールするピストンリング30が装着されている。なお、リング溝27には、そのクランク軸方向の一端側に、ピストンリング30を位置決めし回り止めする位置決め凸部31が形成されている。
ピストンリング30は、耐摩耗性および自己潤滑性に優れた樹脂材料によって略円環状に形成されている。ピストンリング30は、断面略矩形状で、径方向幅が全周にわたって一定となっている。また、ピストンリング30には、その周方向の途中部位に合口部33が形成されており、合口部33によってシール性を維持しつつ拡縮径可能となっている。また、ピストンリング30には、合口部33とは180°異なる位置に内周側から半径方向に凹む位置決め凹部34が形成されており、位置決め凹部34に上記した位置決め凸部31が嵌合することでピストンリング30がピストン21に対して回転方向に位置決めされて回り止めされる。つまり、位置決め凸部31および位置決め凹部34がピストン21に対してピストンリング30が回転しようないようにする回り止め機構35を構成している。
ピストン21は、クランク部材6の回転によって連結部23が偏心回転することと、円盤部26に保持されたピストンリング30がシリンダ10の内周面10Aで摺動案内されることとによって、円盤部26がクランク軸直交方向に揺動しつつシリンダ10内を往復動する。
そして、第1実施形態において、円盤部26は、連結部23およびピストンロッド部24の中心軸線、つまりピストン21の中心軸線に対して、先端側のフランジ部28が同心で一定外径の円環状をなしており、リング溝27の内径も同心で一定径となっている。他方、他側のフランジ部29は、クランク軸直交方向の一端部となる下端部(自重方向の端部)がフランジ部28と径方向の位置を合わせており、クランク軸直交方向の他端部となる上端部(自重方向とは反対の端部)がフランジ部28よりも径方向外側まで突出する形状をなしている。具体的に、他側のフランジ部29は、ピストン21の中心軸線に対して下側の半分がフランジ部28と同外径で一定径の半円状となっており、ピストン21の中心軸線に対して上側の半分が上側ほど大径となる半楕円状となっている。これにより、フランジ部29は、自重方向の外径よりも自重方向とは反対側の外径が大きくなっている。
このような形状の円盤部26に対して、ピストンリング30は、上記したように径方向幅が全周にわたって一定となっている。その結果、ピストンリング30が円盤部26に取り付けられた取付状態にあり、しかも、図1に示すピストン21の中心軸線がシリンダ10の中心軸線に一致する状態にあるとき、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法、つまりフランジ部29からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Bに対して、他方側である下側の寸法Dの方が大きくなるように構成されている(つまりB<D)。ここで、この状態で、ピストンリング30のリング溝27との隙間寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Aと、他方である下側の寸法Cとが等しくなるように構成されている(つまり、A=C)。さらに、A<Bとなり、C<Dとなるように構成されている。また、ピストンリング30の内径中心とリング溝27の内径の中心とが一致した状態でも、寸法Bに対して寸法Dの方が大きくなる。
第1実施形態に係る揺動型圧縮機は上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
電動モータ3が回転駆動されると、その出力軸4に固定されたクランク部材6が偏心回転運動を行う。すると、このクランク部材6に軸受22を介して回転可能に連結されたピストン21が、その円盤部26およびピストンリング30をシリンダ10内で水平方向に往復動させる。そして、吸入行程では、円盤部26およびピストンリング30のシリンダヘッド17とは反対方向への移動で圧縮室25が拡大し吐出弁16は閉状態のまま吸込弁15を開いて気体(流体)を圧縮室25に導入する。続く圧縮行程では、円盤部26およびピストンリング30のシリンダヘッド17の方向への移動で圧縮室25が縮小し吸込弁15は閉状態のまま吐出弁16を開いて圧縮室25から圧縮気体をシリンダヘッド17内の吐出室13に吐出する。
以上の作動中、円盤部26およびピストンリング30は、シリンダ10内で揺動しながら往復動する。
つまり、図1に示すように、最も圧縮室25を拡大した下死点ではピストン21とシリンダ10とが同軸となっており(このとき、B<D,A<B,C<D,A=C)、この状態から圧縮行程を行うべくクランク部材6が図2(a)のように反時計回りに回転し、圧縮室25を縮小させる方向に円盤部26およびピストンリング30を移動させると、上死点と下死点との中間まで連結部23が上側に移動しながら偏心回転し、上死点と下死点との中間で連結部23が最も上側に位置する。このとき、円盤部26はシリンダ10の中心軸線に対し最も傾斜することになる。
続いて、上死点に向かう最中に、図2に示すように、円盤部26には、自重による力と揺動による遠心力とで下向きの最大力Fが発生することになり、その結果、円盤部26が、リング溝27の下端部をピストンリング30の内周面に当接させる最も下側位置(シリンダ10の中心からの距離を最大とする位置)に位置することになる。この状態で、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法、つまりフランジ部29からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストンの揺動方向の一方側である上側の寸法がA+Bとなり、他方である下側の寸法がD−Cとなり、A+B=D−Cとなる。その後、最も圧縮室25を縮小した上死点では、ピストン21とシリンダ10とが同軸となって圧縮行程が終了する。
円盤部26が上死点にある状態からクランク部材6が吸入行程を行うべく回転するとピストン21は圧縮室25を拡大させる方向に円盤部26およびピストンリング30を移動させることになり、上死点と下死点との中間まで、連結部23が下側に移動しながら偏心回転し、上死点と下死点との中間で最も連結部23が最も下側に位置する。このとき、円盤部26はシリンダ10の中心軸線に対し最も傾斜することになる。
続いて、下死点に向かうにしたがって連結部23は中央に戻ることになり、最も圧縮室25を拡大した下死点では、ピストン21とシリンダ10とが同軸となって吸入行程が終了する(このとき、B<D,A<B,C<D,A=C)。
以上に述べた第1実施形態の揺動型圧縮機によれば、ピストン21とシリンダ10とが同軸となる状態で、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側の寸法Bに対して、他方の寸法Dが大きくなるように構成されているため、上記のように、自重および揺動方向の力によって円盤部26がピストン21の揺動方向の他方側に偏ってピストンリング30の一方側の突出量が増えることがあっても、この突出量つまりピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなり過ぎることがなく、ピストンリング30を圧縮室25とは反対側からフランジ部29で確実に押さえることができる。したがって、容量アップに伴うピストン径の拡大でピストン21の重量が増加したり、更なる高圧化により圧縮室25の内部の圧力が上昇した場合、圧縮工程時に、ピストン21の揺動による遠心力およびピストン21の自重により、揺動方向における他方側に偏った力が比較的大きく発生することがあっても、一方側のピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなることがなく、この隙間から圧縮流体の漏れが発生することを防止できる。したがって、さらなる高性能化に対応可能となる。
なお、以上の第1実施形態において、フランジ部28をフランジ部29と同形状としても良い。
「第2実施形態」
次に、本発明の第2実施形態に係る揺動型圧縮機を主に図3および図4を参照しつつ以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分は同一称呼、同一符号としてその説明は略す。
第2実施形態においては、図3に示すように、円盤部26が、連結部23およびピストンロッド部24の中心軸線、つまりピストン21の中心軸線に対して、先端側のフランジ部28が同心で一定外径の円環状をなしており、他側のフランジ部29も同心でフランジ部28と同じ一定外径の円環状をなしている。他方、リング溝27の内径の中心軸線が、ピストン21の中心軸線つまりフランジ部28,29を主体とする円盤部26の中心軸線(リング溝27の外径中心)に対して、揺動方向他方側である下側(自重方向)にオフセット、つまり偏心している。
このような形状の円盤部26に対して、ピストンリング30は、上記したように径方向幅が全周にわたって一定となっている。その結果、ピストンリング30が円盤部26に取り付けられた取付状態にあり、しかも、図3に示すピストン21の中心軸線がシリンダ10の中心軸線に一致する状態にあるとき、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Bと他方側である下側の寸法Dとが略同寸法、つまり揺動方向で略同寸法となるように構成されている(つまりB=D)。ここで、この状態で、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の一方側である上側のリング溝27との隙間寸法Aが、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Bより小さくなるように構成されている(つまり、A<B)。さらに、この状態で、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の他方側である下側のリング溝27との隙間寸法は寸法Aよりも小さく実質的に0となるように構成されている。
そして、第2実施形態においても、上死点に向かう圧縮行程の最中に、図4に示すように、円盤部26には、自重による力と揺動による遠心力とで下向きの最大力Fが発生することになるが、上記したように、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の他方側である下側のリング溝27との隙間寸法は実質的に0となるように構成されていることから、円盤部26は、下方向に移動することはない。つまり、この状態でも、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法、つまりフランジ部29からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストンの揺動方向の一方側である上側の寸法がBで変化せず、他方である下側の寸法がDで変化せず、B=Dの関係、つまり揺動方向で略同寸法の状態が維持されるように構成されている。
以上に述べた第2実施形態の揺動型圧縮機によれば、ピストン21とシリンダ10とが同軸となる状態で、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側の寸法Bと他方側の寸法Dとが略同寸法となり、且つ、圧縮工程でピストン21が揺動した状態においても、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側の寸法Bと他方側の寸法Dとが略同寸法となるため、上記のように、自重および揺動方向の力によって円盤部26にピストン21の揺動方向の他方側に偏る力が増大しても、ピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなり過ぎることがなく、ピストンリング30を圧縮室25とは反対側からフランジ部29で確実に押さえることができる。したがって、容量アップに伴うピストン径の拡大でピストン21の重量が増加したり、更なる高圧化により圧縮室25の内部の圧力が上昇した場合、圧縮工程時に、ピストン21の揺動による遠心力およびピストン21の自重により、揺動方向における他方側に偏った力が比較的大きく発生することがあっても、一方側のピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなることがなく、この隙間から圧縮流体の漏れが発生することを防止できる。したがって、さらなる高性能化に対応可能となる。
また、リング溝27の中心が、円盤部26の中心に対して、揺動方向にオフセットされていることで、上記寸法関係を実現するため、特殊なピストンリング30が不要となる。
「第3実施形態」
次に、本発明の第2実施形態に係る揺動型圧縮機を主に図5および図6を参照しつつ以下に説明する。なお、第2実施形態と同様の部分は同一称呼、同一符号としてその説明は略す。
第3実施形態においては、図5に示すように、円盤部26は、連結部23およびピストンロッド部24の中心軸線、つまりピストン21の中心軸線に対して、リング溝27の内径の中心軸線が同心で一定外径となっている。
このような形状の円盤部26に対して、第3実施形態のピストンリング30は、径方向幅が全周にわたって一定しておらず、揺動方向の一方側である上側に対して、他方側である下側が大きくなるように構成されている。つまり、ピストンリング30の径方向幅は、揺動方向の一方側端部である上端部が最も薄く、揺動方向の他方側端部である下端部が最も厚くなるように円周方向に沿って徐々に拡大するようになっている。これにより、ピストンリング30は外径の中心に対して内径の中心が自重方向とは反対にオフセット、つまり偏心している。
その結果、ピストンリング30が円盤部26に取り付けられた取付状態にあり、しかも、図5に示すピストン21の中心軸線がシリンダ10の中心軸線に一致する状態にあるとき、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Bと他方側である下側の寸法Dとが略同寸法、つまり揺動方向で略同寸法となるように構成されている(つまりB=D)。ここで、この状態で、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の一方側である上側のリング溝27との隙間寸法Aが、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法Bより小さくなるように構成されている(つまり、A<B)。さらに、この状態で、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の他方側である下側のリング溝27との隙間寸法は寸法Aよりも小さく実質的に0となるように構成されている。
そして、第3実施形態においても、上死点に向かう圧縮行程の最中に、図6に示すように、円盤部26には、自重による力と揺動による遠心力とで下向きの最大力Fが発生することになるが、上記したように、ピストンリング30のピストン21の揺動方向の他方側である下側のリング溝27との隙間寸法は実質的に0となるように構成されていることから、円盤部26は、下方向に移動することはない。つまり、この状態でも、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法、つまりフランジ部29からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側である上側の寸法がBで変化せず、他方である下側の寸法がDで変化せず、B=Dの関係、つまり揺動方向で略同寸法の状態が維持されるように構成されている。
以上に述べた第3実施形態の揺動型圧縮機によれば、ピストン21とシリンダ10とが同軸となる状態で、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側の寸法Bと他方側の寸法Dとが略同寸法となり、且つ、圧縮工程でピストン21が揺動した状態においても、ピストンリング30のリング溝27からのはみ出し寸法は、クランクケース1側からみて、ピストン21の揺動方向の一方側の寸法Bと他方側の寸法Dとが略同寸法となるため、上記のように、自重および揺動方向の力によって円盤部26にピストン21の揺動方向の他方側に偏る力が増大しても、ピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなり過ぎることがなく、ピストンリング30を圧縮室25とは反対側からフランジ部29で確実に押さえることができる。したがって、容量アップに伴うピストン径の拡大でピストン21の重量が増加したり、更なる高圧化により圧縮室25の内部の圧力が上昇した場合、圧縮工程時に、ピストン21の揺動による遠心力およびピストン21の自重により、揺動方向における他方側に偏った力が比較的大きく発生することがあっても、一方側のピストン21とシリンダ10との隙間が大きくなることがなく、この隙間から圧縮流体の漏れが発生することを防止できる。したがって、さらなる高性能化に対応可能となる。
また、ピストンリング30の径方向幅が、揺動方向の一方側に対して、他方側が大きくなるようにして、上記寸法関係を実現するため、特殊なピストン21が不要となる。
しかも、ピストンリング30がピストン21に対して回り止め機構35で回り止めされるため、ピストンリング30の回転方向位置をピストン21の揺動方向に対して規定できる。
本発明の第1実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX1−X1線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX2−X2線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX3−X3線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX4−X4線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX5−X5線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態に係る揺動型圧縮機を示すもので、(a)は全体断面図、(b)は円盤部およびピストンリングを示す(a)におけるX6−X6線に沿う断面図である。
符号の説明
1 クランクケース
5 クランク軸
10 シリンダ
17 シリンダヘッド
21 ピストン
23 連結部
25 圧縮室
26 円盤部
27 リング溝
30 ピストンリング
35 回り止め機構

Claims (5)

  1. クランク軸を回転可能に支持するクランクケースと、
    該クランクケースに設けられシリンダヘッドが搭載されるシリンダと、
    一端側が前記クランク軸に回転可能に連結される連結部となり他端側が前記シリンダ内を揺動しつつ往復動し前記シリンダヘッドとの間に圧縮室を画成する円盤部となったピストンと、
    前記円盤部の外周側のリング溝に装着されて前記ピストンと前記シリンダとの間をシールするピストンリングとからなる揺動型圧縮機において、
    取付状態における前記ピストンリングの前記リング溝からのはみ出し寸法は、前記クランクケース側からみて、前記ピストンの揺動方向の一方側に対して、他方側が大きくなるように構成されていることを特徴とする揺動型圧縮機。
  2. クランク軸を回転可能に支持するクランクケースと、
    該クランクケースに設けられシリンダヘッドが搭載されるシリンダと、
    一端側が前記クランク軸に回転可能に連結される連結部となり他端側が前記シリンダ内を揺動しつつ往復動し前記シリンダヘッドとの間に圧縮室を画成する円盤部となったピストンと、
    前記円盤部の外周側のリング溝に装着されて前記ピストンと前記シリンダとの間をシールするピストンリングとからなる揺動型圧縮機において、
    取付状態における前記ピストンリングの前記リング溝からのはみ出し寸法は、前記クランクケース側からみて、前記ピストンの揺動方向で略同寸法となり、且つ、圧縮工程で前記ピストンが揺動した状態において、前記ピストンリングの前記リング溝からのはみ出し寸法が、前記クランクケース側からみて、前記揺動方向で略同寸法となるように構成されていることを特徴とする揺動型圧縮機。
  3. 前記リング溝の中心が、前記円盤部の中心に対して、前記揺動方向にオフセットされていることを特徴とする請求項2に記載の揺動型圧縮機。
  4. 前記ピストンリングの径方向幅が、前記揺動方向の一方側に対して、他方側が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の揺動型圧縮機。
  5. 前記ピストンに対して前記ピストンリングが回転しようないように回り止め機構が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の揺動型圧縮機。
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