JP2008297924A - 往復動式ガス圧縮機 - Google Patents

往復動式ガス圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2008297924A
JP2008297924A JP2007142284A JP2007142284A JP2008297924A JP 2008297924 A JP2008297924 A JP 2008297924A JP 2007142284 A JP2007142284 A JP 2007142284A JP 2007142284 A JP2007142284 A JP 2007142284A JP 2008297924 A JP2008297924 A JP 2008297924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
cylinder
lip seal
guide piston
guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007142284A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yanai
洋幸 矢内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anest Iwata Corp
Original Assignee
Anest Iwata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anest Iwata Corp filed Critical Anest Iwata Corp
Priority to JP2007142284A priority Critical patent/JP2008297924A/ja
Publication of JP2008297924A publication Critical patent/JP2008297924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compressor (AREA)

Abstract

【課題】シリンダ内面とピストン間とのガス漏れをなくしてガス圧縮効率を向上するとともに、コンパクト化を可能にする。
【解決手段】被圧縮ガスgの吸込口16と圧縮ガスcの吐出口18とを有するシリンダ1と、シリンダ1内を往復動するピストン体10とを備えた往復動式ガス圧縮機において、
ピストン体10は、ピストンリングを嵌合させない円周面とピストンピン12を嵌合するピン孔11とを有するガイドピストン10と、外周縁22aが断面円弧状のシール面を有しシリンダ内周との間でシール部を形成するリップシール22とを備え、リップシール22をガイドピストン10の上面に上面固定部材21によって固定し、ガイドピストン10をピストンピン10を介して連接棒8の小端部8aに接続するとともに、該ガイドピストン10と該連接棒の小端部8aとを相対回転可能に構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シリンダとピストン間からの被圧縮ガスの漏れをなくし、少ない動力で効率良く被圧縮ガスを圧縮できるコンパクトな往復動式ガス圧縮機に関する。
従来、可燃性ガス、毒性ガス、希少ガス等を圧縮する場合、圧縮機のシリンダとピストン間からのガス漏れをなくして圧縮効率を良くし、かつガス漏れによる外部の影響をなくす必要がある。
簡易構造の往復動式ガス圧縮機は、シリンダヘッドに被圧縮ガスを吸入する吸入口と圧縮したガスを吐出する吐出口とを備え、シリンダ下部のクランク室内に配設されたクランク軸の回転によってシリンダ内のピストンを往復動させるようにしている。往復動式ガス圧縮機においては、シリンダ内面に対面するピストン外周面にピストンリングを装着して、シリンダ内面とピストン間からの被圧縮ガスの漏洩を防止している。
かかる構成の圧縮機を図7により説明する。図7において、ピストン02がクランク室01bに設けられた図示しないクランクシャフトに連接棒02a、ピストンピン02bを介して連結され、シリンダ01内に移動自在に設けられ、ピストン02によってシリンダ01の内部に圧縮室01aを形成している。
また、シリンダ1内の圧縮室01aとクランク室01bとの間をシールすべく、ピストン02の軸方向に間隔をおいて形成された複数の環状の凹溝03,03にピストンリング04,05を装着し、これらピストンリングにより圧縮室01aとクランク室01bとの両室間をシールするようにしている。
そして、稼動時におけるピストンリング04及び05の摩耗の影響を吸収するために、ピストンリング04及び05に合わせ目(合い口)を設け、この合わせ目に適当な隙間を設けている。なお。符号06はピストンの外周に嵌入されピストン02の摺動部となるライダーリングである。
一方、特許文献1(実開昭64−32477号公報)や特許文献2(特開平9−144666号公報)には、揺動型圧縮機のシール手段が開示されている。揺動型圧縮機は、連接棒の大端部がクランク軸に接続され、該連接棒の小端部にはピストンが一体に固着され、クランク軸の回転により該大端部が円軌道を動く公転運動を行い、該ピストンがシリンダの内部を往復動するように構成されている。
そして、該揺動型圧縮機のシール手段は、シリンダの内面に対面するピストンの外周面に断面が円弧状のリップシールが装着され、該リップシールによりシリンダ内面とピストン外周面との間をシールするようにしている。
実開昭64−32477号の明細書及び図面 特開平9−144666号公報
ピストン外周面にピストンリングを装着するシール手段においては、ピストンリングには、ピストンリングをピストンのピストン溝に装着するために、必ず合わせ目(合い口)が存在する。この合わせ目からガス漏れが発生するという問題がある。
一方、特許文献1又は特許文献2に開示された揺動型圧縮機では、ピストンと連接棒とが一体になっているために、連接棒の大端部の円運動に伴ってピストンが往復動する際に、ピストンに傾きが生じる。このため、ピストンの傾きを考慮して、ピストン上方のシリンダ内空間を大きく設定する必要があり、体積効率が低下するという問題がある。
また、ピストンのストロークを大きくしようとすると、連接棒大端部の円運動の直径を大きくする必要がある。しかし、円運動の直径を大きくすると、ピストンの傾きも大きくなり、ピストン上方のシリンダ内空間をさらに大きく設定する必要があるとともに、ピストンの傾きによってシリンダ内面とピストン間のシール性能が劣化するという問題がある。従って、この種の揺動型圧縮機では、ピストンのストロークを大きくできないため、シリンダの容積を大きくするためには、シリンダの直径を大きくせざるを得ない。そのため、圧縮機が大型化するという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、往復動式ガス圧縮機において、シリンダ内面とピストン間とのガス漏れをなくしてガス圧縮効率を向上するとともに、コンパクト化を可能にしたガス圧縮機を実現することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の往復動式ガス圧縮機は、
被圧縮ガスの吸込口と圧縮ガスの吐出口とを有するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドとクランク室の間に配置されたと、該シリンダ内を往復動するピストンとを備えた往復動式ガス圧縮機において、
前記ピストン体は、ピストンリングを嵌合させない円周面とピストンピンを嵌合するピン孔とを有するガイドピストンと、外周縁が断面円弧状のシール面を有しシリンダ内周との間でシール部を形成するリップシールとを備え、
該リップシールを該ガイドピストンの上面に上面固定部材によって固定し、
該ガイドピストンを該ピストンピンを介して連接棒の小端部に接続するとともに、該ガイドピストンと該連接棒の小端部とを相対回転可能に構成したものである。
本発明の圧縮機は、ピストンリングの代わりに、ピストンの上面に前記リップシールを固定することにより、シリンダ内面との間のシール機能をもたせており、これによって、ピストンリングがもつシール性能上の前記不具合を解消することができる。
また、該ガイドピストンと該連接棒の小端部とを相対回転可能に構成したことによって、連接棒の大端部が円軌道上を公転運動をしても、ピストン体はシリンダ内面に沿う方向の往復動のみを行ない、ピストン体が傾くことはない。ガイドピストンと連接棒の小端部とを相対回転可能にする具体的な構成として、例えば、ピストンピンと連接棒の小端部との接続部に転がり軸受又は滑り軸受を介在させるとよい。あるいはガイドピストンにピストンピンを相対回転可能に装着してもよい。
従って、従来のように、ピストン体の傾きを考慮してピストン体上方のシリンダ内空間を大きく設定する必要がないため、圧縮機の体積効率を向上することができる。また、ピストンがシリンダ内周に対して傾くことがないので、シリンダ内面とのシール性能を良好に保持することができる。
本発明の圧縮機において、上面固定部材とリップシールとガイドピストンとの間に、該上面固定部材及び該リップシールを該ガイドピストン上面の中心に位置決めするための芯出し用嵌合部を設けるとよい。これによって、ガイドピストンの上面に対する上面固定部材及びリップシールの位置決めが容易になる。
また、本発明の圧縮機において、ガイドピストンのスカート部をピン孔の周辺部のみを残し、その他の部分を取り払うようにすれば、ピストンを軽量化でき、往復動によるピストンの慣性力を小さくすることができる。これによって、ピストンの駆動動力を低減できるとともに、ピストンの運動軌跡を正確にし、ピストンのシリンダ内面に対する当りをなくすことができる。
また、本発明の圧縮機において、ガイドピストンの上面とピン孔の中心との距離をピン孔の中心と前記スカート部の末端との距離より小さく構成するとよい。これによって、往復動中のピストンの姿勢を安定化し、ピストンの首振り運動をなくすことができる。また、ピストンの動きを安定化できるので、シリンダ内面とのシール性能を維持することができる。
また、本発明の圧縮機において、リップシールを2段重ねてガイドピストンの上面に固定し、上側リップシールの先端部をシリンダ内面に沿って上方に向くように配置するとともに、下側リップシールの先端部をシリンダ内面に沿って下方に向くように配置するとよい。
リップシールは、ある程度の柔軟性を有し、曲折された円弧状部分の復元力がシリンダ内面に加えられることにより、良好なシール性能が発揮される。従って、該円弧状部分が曲折された方向に対してはより良好なシール性能を発揮する。従って、リップシールを2段重ねてガイドピストンの上面に固定し、上側リップシールの円弧状周端部をシリンダ内面に沿って上方に向くように配置するとともに、下側リップシールの円弧状周端部をシリンダ内面に沿って下方に向くように配置するようにすれば、シリンダ内面に沿う上下両方向に対して良好なシール性能を発揮することができる。
また、本発明の圧縮機において、リップシールをガイドピストンの上面に皿子ねじを用いて固定し、該皿子ねじが該上面固定部材の上面より上方に突出しないように構成するとよい。かかる構成とすることにより、該上面固定部材より上方に突出するものが何もないので、ピストン上方のシリンダ内空間を極力縮小化できる。これによって、圧縮機の体積効率を向上できるとともに、シリンダ容積を低減し、圧縮機をコンパクトにすることができる。
なお、従来、ピストン体を樹脂で製作し、該ピストン体に樹脂製のピストンリングを装着した無給油式の往復動ガス圧縮機があるが、本発明の圧縮機は、かかる無給油式のガス圧縮機のみならず、給油式のガス圧縮機にも適用可能である。
本発明の往復動式ガス圧縮機によれば、ピストン体が、ピストンリングを嵌合させない円周面とピストンピンを嵌合するピン孔とを有するガイドピストンと、外周縁が断面円弧状のシール面を有しシリンダ内周との間でシール部を形成するリップシールとを備え、該リップシールを該ガイドピストンの上面に上面固定部材によって固定したことにより、ピストンリングを装着した場合の合わせ目からのガス漏れをなくし、シリンダ内面とピストン体外周面との間のシールを良好に保持することができる。
また、該ガイドピストンを該ピストンピンを介して連接棒の小端部に接続するとともに、該ガイドピストンと該連接棒の小端部とを相対回転可能に構成したことにより、連接棒の下端部が円軌道上を公転運動をしてもピストン体がシリンダ内周面に対して傾くことがないので、ピストン体の傾きを考慮してピストン体上方のシリンダ内空間を大きく設定する必要がない。従って、圧縮機の体積効率を向上することができるとともに、シリンダ容積を縮小することができるので、圧縮機をコンパクトにすることができる。また、ピストン体が傾くことがないので、シリンダ内面とのシール性能を良好に保持することができる。
本発明の圧縮機は、Ar、Neなどの希少ガス、可燃性ガス、あるいは毒性ガス等の圧縮等に好適であり、可燃性ガスの場合、シリンダとピストン間で漏れがあると、発火のおそれがあるが、本発明の圧縮機では、そのような漏れが生じることなく、可燃性ガスを効率良く圧縮することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
次に本発明の第1実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。図1は第1実施形態に係る往復動式ガス圧縮機の縦断立面図、図2は第1実施形態のピストン部分の展開斜視図、図3は図1中のガイドピストン上部の拡大断面図である。
図1において、円筒状のケーシングからなるアルミ合金製のシリンダ1の上端面は、弁板2で閉じられており、弁板2の上方にはシリンダカバー3が取り付けられている。シリンダ1の下方はクランク室4に接続されている。
クランク室4の内部では、クランク軸5が水平方向に配設されている。クランク軸5は、クランク室4の隔壁に設けられたラジアル玉軸受6及び7によって回転可能に支持されている。クランク軸5の一端は、クランク室4の外部で図示しないフライホイールプーリが取り付けられ、クランク軸5は該フライホイールプーリによって回転駆動される。クランク軸5はクランク室4の内部でピン部5aを有し、ピン部5aには連接棒8の大端部8aが荷重の大きいときには、ラジアル玉軸受9を介して接続されている。かかる構成によって、連接棒8の大端部8aは、クランク軸5が回転することで円軌道上を公転する。
なお、本実施形態の圧縮機は、2個のシリンダ1が90度の角度差をもってクランク室4に接続された2連設式の圧縮機であり、シリンダ1の背後に図示されないシリンダが設けられている。8a’は該シリンダ内を往復動するガイドピストンに接続された連接棒の大端部であり、9a’は大端部8a’を回転可能に支持するラジアル玉軸受で、荷重の大きいときに用いられるものである。また、また、クランク軸5には、クランク軸5の回転を円滑に行なうためのカウンタウエイト5bが一体に取り付けられている。
シリンダ1の内部には、図2に示すように、上面10aで閉塞された中空円筒形状を有するガイドピストン10が摺動可能に配置されている。ガイドピストン10は、熱可塑性で熱膨張率が低く、高摺動性を有し、かつ耐熱性、耐摩耗性の面でも優れた炭素系のコプナ樹脂等、自己潤滑性を有する樹脂材料で形成されている。あるいはガイドピストン10をコプナ樹脂に黒鉛その他の摺動性を高める耐熱材料を加えた自己潤滑性樹脂複合材で形成してもよい。
ガイドピストン10の円筒形状の側壁には、水平方向にピン孔11が穿設され、ピン孔11には、図1に示すように、水平方向に円筒形状のピストンピン12が嵌入される。ピストンピン12には、荷重の大きいときにはラジアルころ軸受13を介して連接棒8の小端部8bが接続されている。荷重が小さい場合には、ラジアルころ軸受13の代わりに滑り軸受を介在させてもよい。
シリンダカバー3は、その中央部に上下方向に設けられた仕切り壁3aによって吸入側空間s1と吐出側空間s2とに仕切られている。そして、吸入側空間s1は開口14を介して被圧縮ガスgを吸入する図示しない管路に接続され、吐出側空間s2では、ガイドピストン10の往復動によって圧縮された圧縮ガスcが開口15に接続された図示しない管路に供給される。
吸入側の弁板2には吸入孔16が穿設されるとともに、弁板2の下面に吸入孔16を覆うように弁体17が回動可能に軸着されている。これによって、ガイドピストン10が下方に移動してシリンダ1内が負圧になった時は、弁体17がシリンダ1内と吸入側空間s1との差圧により下方に回動して吸入孔16を開放し、ガイドピストン10が上方に移動してシリンダ1内が高圧になった時は、弁体17が弁板2に押圧されて吸入孔16を塞ぐようになっている。
また、吐出側の弁板2には吐出孔18が穿設されるとともに、弁板2の上面に弁体19が回動可能に軸着されている。これによって、ガイドピストン10が下方に移動してシリンダ1内が負圧になった時は、弁体19がシリンダ1内と吐出側空間s2との差圧により弁板2に押圧されて吐出孔18を塞ぎ、ガイドピストン10が上方に移動してシリンダ1内が高圧になった時は、弁体19が上方に回動して吐出孔18を開放するように構成されている。なお、弁体19の上方にはリフト押え20が設けられ、弁体19の上方限界位置を規定している。
図2において、ガイドピストン10の上面10aの中心には、上面固定板21及びリップシール22を位置決めするための円形の凹部23が穿設されているとともに、凹部23の両側に上面固定板21及びリップシール22をガイドピストン10の上面10aに固定するためのねじ穴24が設けられている。
また、リップシール22は、円盤形状をなし、端部が上方に屈曲した円弧状外周縁22aを有する。リップシール22は例えばカーボン入りフッ素樹脂からなり、優れた耐摩耗性を有し、かつ高潤滑性と高摺動性を有する。またリップシール22はある程度の弾性を有し、この弾性により、円弧状をした端部がシリンダ1の内面を押圧した状態となるため、良好なシール性能を発揮する。
リップシール22の中心には、位置決めのための貫通孔25が穿設され、その両側にねじ孔26が設けられている。また、円形を成す板状の上面固定板21はアルミ合金製で、リップシール22に設けられたねじ孔26及びガイドピストン10の上面に設けられたねじ穴24に対応する位置にねじ孔27が穿設されている。また、図1に示すように、上面固定板21の下面には、リップシール22の貫通孔25及びガイドピストン10の上面10aに設けられた円形凹部23に嵌合可能な円形状を有する位置決め用の凸部28が設けられている。
上面固定板21、リップシール22及びガイドピストン10は、上面固定板21の凸部28がリップシール22の貫通孔25及びガイドピストン10の凹部23に挿入された状態で皿子ねじ29で互いに結合される。この結合した状態を図3に示す。なお、図3に示すように、ガイドピストン12とシリンダ1の内面とは、ガイドピストン10の熱膨張を考慮して、最適な隙間αがもうけられている。
本実施形態では、リップシール22及びガイドピストン12は前述のように高摺動性を有する樹脂でできているので、無給油式の圧縮機でも適用できる。かかる構成の本実施形態において、クランク軸5が回転することで、連接棒8の大端部8aはクランク軸5を中心とした円軌道上を公転する。この公転運動によって、連接棒8の小端部8bに接続されたガイドピストン10は、シリンダ1の内部を上下方向に往復動する。ガイドピストン10が下方に移動すると、シリンダ1内が負圧になり、シリンダ1内と吸入側空間s1との圧力差により、弁体17が下方に回動して吸入孔16より被圧縮ガスgがシリンダ1内に吸入される。
ガイドピストン10が上方に移動すると、シリンダ1内が加圧状態となるため、弁体17が上方に回動して吸入孔16が閉じられる。一方、シリンダカバー3の吐出側空間s2に設けられた弁体19が上方に回動するので、吐出孔18が開放され、シリンダ1内の圧縮ガスcが開口15から開口15に接続された図示しない管路に供給される。
本実施形態によれば、連接棒8の小端部8bとピストンピン12とは、荷重の大きい場合はラジアルころ軸受13を介して互いに回動可能に接続されているので、ガイドピストン10は連接棒8の水平方向の動きに影響を受けることがない。即ち、ガイドピストン10はシリンダ1内で往復動する際に傾きを生じない。
そのため、ガイドピストン10の上面10a及びガイドピストン10に装着されたリップシール22や上面固定板21がガイドピストン10の往復動中に傾くことがない。そのため、シリンダ1の内面とリップシール22の円弧状外周縁2aによるシール部のシール性能が良好に保持されるとともに、ガイドピストン10の傾きを考慮する必要がないので、ガイドピストン上方のシリンダ1内空間を極力縮小することができる。従って、圧縮機の体積効率を向上できるとともに、シリンダ1の容積をコンパクトにすることができる。
さらに、連接棒8の大端部8aの公転運動に起因して起こるガイドピストン10の傾きを解消することができるため、ガイドピストン10のストロークを長く設定することができる。そのため、シリンダ1の容量を大きくする場合でも、シリンダ1の直径を大きくする必要がないので、圧縮機の大型化を招かない。
また、ガイドピストン10の上面にリップシール22を装着したため、ピストンリングを装着した場合と比べて、シリンダ1の内面との間で圧縮ガスの漏れをなくすことができる。これによって、可燃性ガスを対象とする場合は、発火のおそれをなくすことができる。また、圧縮ガスの漏れをなくすことによって、圧縮効率を向上できるので、圧縮機をコンパクトにすることができる。
また、図2に示すように、本実施形態では、ガイドピストン10のスカート部10bに切欠き30を入れ、ピン孔11の周辺以外を除去したので、ガイドピストン10を軽量化するとともに、慣性力を小さくすることができる。これによって、圧縮機の動力を低減できる。さらに、ガイドピストン10の上面10aとピストンピン12の中心間の距離Aに対して、ピストンピン12の中心からスカート部端部までの距離Bを大きくしたことによって、ガイドピストン10の首振り運動をなくし、ガイドピストン10の動きを安定化することができる。
(実施形態2)
次に本発明の第2実施形態を図4〜図6に基づいて説明する。図4〜図6はそれぞれ第1実施形態の図1〜図3に相当する図面である。図4〜図6において、前記第1実施形態と同一の機器又は部品には第1実施形態と同一の符号を付し、それらの説明を省略する。本実施形態では、第1のリップシール31と第2のリップシール32とを第1のリップシール31を上側にしてガイドピストン10の上面10aに重ね合わせて装着するようにしたものである。第1のリップシール31及び第2のリップシール32には、それぞれねじ孔34と装着時の位置決め用貫通孔33が設けられている。
第1のリップシール31の曲折された円弧状外周縁31aは上方に向けられ、第2のリップシール32の円弧状外周縁32aは下方に向けられる。そして、この状態で、皿子ねじ29によって上面固定板21とともにガイドピストン10の上面10aに装着される。この状態を図6の拡大図に示す。
リップシールは、シール面に対して弾性力が付加されるので、高いシール性能をもつことができるが、シール性能には方向性があり、例えば、図3に示すリップシール22の場合は、上方のガスに対するシール面のシール性能が良好であるが、下方のガスに対しては若干シール性能が劣る。
本実施形態では、この問題を解消したもので、円弧状外周縁31aを上方に向けた第1のリップシール31と円弧状外周縁32aを下方に向けた第2のリップシール32を組み合わせることにより、上方又は下方のどちら側からのガスに対しても良好なシール性能を得ることができる。なお。本実施形態の他の部分の構成は、前記第1実施形態と同一であるので、本実施形態は、前記作用効果に加えて、第1実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、シリンダと該シリンダの内部を往復動するピストンを備えた往復動式ガス圧縮機において、構成がコンパクトでシリンダ内面とピストン間のシール性能が良好な圧縮機を実現でき、特に希少ガス、可燃性ガス又は毒性ガスの圧縮等に適用されて好適であり、高い圧縮効率を得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る縦断立面図である。 前記第1実施形態のピストン部分の展開斜視図である。 図1中のガイドピストン上部の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る縦断立面図である。 前記第2実施形態のピストン部分の展開斜視図である。 図4中のガイドピストン上部の拡大断面図である。 従来の往復動式空気圧縮機の縦断立面図である。
符号の説明
1 シリンダ
8 連接棒
8a 大端部
8b 小端部
10 ガイドピストン
11 ピン孔
12 ピストンピン
13 ラジアルころ軸受
16 吸入孔(吸込口)
18 吐出孔(吐出口)
21 上面固定板(上面固定部材)
22 リップシール
22a、31a、32a 円弧状外周縁
23 円形凹部
25 貫通孔
28 円形凸部
29 皿子ねじ
31 第1のリップシール(上側リップシール)
32 第2のリップシール(下側リップシール)
c 圧縮ガス
g 被圧縮ガス

Claims (6)

  1. 被圧縮ガスの吸込口と圧縮ガスの吐出口とを有するシリンダヘッドと、該シリンダヘッドとクランク室の間に配置されたシリンダ内を往復動するピストン体とを備えた往復動式ガス圧縮機において、
    前記ピストン体は、ピストンリングを嵌合させない円周面とピストンピンを嵌合するピン孔とを有するガイドピストンと、外周縁が断面円弧状のシール面を有しシリンダ内周との間でシール部を形成するリップシールとを備え、
    該リップシールを該ガイドピストンの上面に上面固定部材によって固定し、
    該ガイドピストンを該ピストンピンを介して連接棒の小端部に接続するとともに、該ガイドピストンと該連接棒の小端部とを相対回転可能に構成したことを特徴とする往復動式ガス圧縮機。
  2. 前記上面固定部材と前記リップシールと前記ガイドピストンとの間に、該上面固定部材及び該リップシールを該ガイドピストン上面の中心に位置決めするための芯出し用嵌合部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の往復動式ガス圧縮機。
  3. 前記ガイドピストンのスカート部をピン孔の周辺部のみを残し、その他の部分を取り払ったことを特徴とする請求項1に記載の往復動式ガス圧縮機。
  4. 前記ガイドピストンの上面と前記ピン孔の中心との距離を該ピン孔の中心と前記スカート部の末端との距離より小さくしたことを特徴とする請求項1又は3に記載の往復動式ガス圧縮機。
  5. 前記リップシールを2段重ねて前記ガイドピストンの上面に固定し、上側リップシールの円弧状外周縁をシリンダ内面に沿って上方に向くように配置するとともに、下側リップシールの円弧状外周縁をシリンダ内面に沿って下方に向くように配置したことを特徴とする請求項1に記載の往復動式ガス圧縮機。
  6. 前記上面固定部材及び前記リップシールを前記ガイドピストンの上面に皿子ねじを用いて固定し、該皿子ねじが該上面固定部材の上面より上方に突出しないように構成したことを特徴とする請求項1又は5に記載の往復動式ガス圧縮機。
JP2007142284A 2007-05-29 2007-05-29 往復動式ガス圧縮機 Pending JP2008297924A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007142284A JP2008297924A (ja) 2007-05-29 2007-05-29 往復動式ガス圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007142284A JP2008297924A (ja) 2007-05-29 2007-05-29 往復動式ガス圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008297924A true JP2008297924A (ja) 2008-12-11

Family

ID=40171680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007142284A Pending JP2008297924A (ja) 2007-05-29 2007-05-29 往復動式ガス圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008297924A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011023069A1 (zh) * 2009-08-24 2011-03-03 浙江鸿友压缩机制造有限公司 旋转式往复活塞压缩机
US8430650B2 (en) 2009-05-27 2013-04-30 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Reciprocative compressor
JP2015001490A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 株式会社タツノ 流量計のピストン
WO2018212452A1 (en) * 2017-05-18 2018-11-22 New Motech Co., Ltd. Cylinder assemble structure for compact air compressor
CN115111136A (zh) * 2022-07-15 2022-09-27 西安交通大学 一种级差式两级活塞空气悬挂压缩机系统及其气路结构

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114784A (ja) * 1984-06-29 1986-01-22 Toshiba Corp 走査式レ−ザ装置
JPS63128276A (ja) * 1986-11-19 1988-05-31 Hitachi Ltd 温度異常検出方法及びその半導体集積回路装置
JPH09144666A (ja) * 1995-11-20 1997-06-03 Tokico Ltd 揺動型圧縮機
JPH11343975A (ja) * 1998-06-03 1999-12-14 Unisia Jecs Corp エアコンプレッサのピストン構造

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114784A (ja) * 1984-06-29 1986-01-22 Toshiba Corp 走査式レ−ザ装置
JPS63128276A (ja) * 1986-11-19 1988-05-31 Hitachi Ltd 温度異常検出方法及びその半導体集積回路装置
JPH09144666A (ja) * 1995-11-20 1997-06-03 Tokico Ltd 揺動型圧縮機
JPH11343975A (ja) * 1998-06-03 1999-12-14 Unisia Jecs Corp エアコンプレッサのピストン構造

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8430650B2 (en) 2009-05-27 2013-04-30 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Reciprocative compressor
US8887621B2 (en) 2009-05-27 2014-11-18 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Reciprocating compressor
WO2011023069A1 (zh) * 2009-08-24 2011-03-03 浙江鸿友压缩机制造有限公司 旋转式往复活塞压缩机
JP2015001490A (ja) * 2013-06-18 2015-01-05 株式会社タツノ 流量計のピストン
WO2018212452A1 (en) * 2017-05-18 2018-11-22 New Motech Co., Ltd. Cylinder assemble structure for compact air compressor
KR20180126753A (ko) * 2017-05-18 2018-11-28 뉴모텍(주) 소형 공기 압축기의 실린더 결합 구조
KR101951652B1 (ko) * 2017-05-18 2019-02-25 뉴모텍(주) 소형 공기 압축기의 실린더 결합 구조
US11067070B2 (en) 2017-05-18 2021-07-20 New Motech Co., Ltd. Cylinder assemble structure for compact air compressor
CN115111136A (zh) * 2022-07-15 2022-09-27 西安交通大学 一种级差式两级活塞空气悬挂压缩机系统及其气路结构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101900098B (zh) 往复运动压缩机
JP2016505769A (ja) 回動装置及びそれを用いたロータリー圧縮機ならびに流体モータ
JP2005299653A (ja) ローリングピストン及びそれを備えた回転式圧縮機のガス漏れ防止装置
JP2008297924A (ja) 往復動式ガス圧縮機
CN103591022B (zh) 一种滚动活塞类流体机械的滑块式径向柔性补偿机构
JP3924817B2 (ja) 容積形流体機械
JPH0672597B2 (ja) 回転波形運動式エアコンプレッサ
CN101387296A (zh) 静止叶片式压缩机
JP2008248813A (ja) 往復動圧縮機
JP5263139B2 (ja) 回転式圧縮機
WO2016189738A1 (ja) スクロール圧縮機
CN205779690U (zh) 涡旋压缩机
JP2006097619A (ja) 圧縮機
JP2006152960A (ja) 揺動型圧縮機
CN201288661Y (zh) 静止叶片式压缩机
JP2003035373A (ja) 軸封装置及び該軸封装置を備えた圧縮機、軸封方法
KR20180126753A (ko) 소형 공기 압축기의 실린더 결합 구조
JP2022111556A (ja) 圧縮機
JP5358253B2 (ja) 往復動圧縮機
JP2001132629A (ja) 斜板式圧縮機
KR100286714B1 (ko) 베어링부에 흡입구조를 가지는 로터리 압축기
KR102083968B1 (ko) 스크롤 압축기
JP5075791B2 (ja) 揺動型圧縮機
KR100557060B1 (ko) 스크롤 압축기
JP2010084577A (ja) 揺動式圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120217

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120622