JP4792860B2 - 多段往復圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、ピストンを用いて例えば天然ガス等のガスを多段階で高圧に圧縮する多段往復圧縮機に関するものである。
多段往復圧縮機としては、圧縮段数が増すに従って往復圧縮部、すなわちシリンダとピストンとによる圧縮部を高圧側になるほどシリンダとピストンとの直径を小さくするとともに、L型、V型、星型、水平対向型等に配置して、各圧縮部を所要の位相にずらせた工程で動作するように、クランク軸に連結して連動させることにより、多段階の圧縮動作を行うものが多く用いられている。
各圧縮部においては、シリンダ内にガスを吸入するための吸入弁と、圧縮したガスをシリンダ外へ吐出するための吐出弁とがそれぞれ設けられている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−81380号公報
しかしながら、上述したような従来の多段往復圧縮機には、以下のような問題が存在する。
吸入側と吐出側とで個別に弁が設けられており、各側でクリアランスが生じるためクリアランス比が大きくなり、ガス流量が減って体積効率が低下するという問題があった。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、クリアランス比を小さくして体積効率の向上に寄与する多段往復圧縮機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。
本発明の多段往復圧縮機は、複数の往復圧縮部を有し、気体を多段階で圧縮する多段往復圧縮機であって、前記往復圧縮部に前記気体を吸入させる吸入弁と、前記往復圧縮部で圧縮された前記気体を吐出させる吐出弁とが設けられた弁機構を有し、前記弁機構は、前記往復圧縮部に連通する吸入路及び吐出路を有する弁座を備え、前記吸入弁は、前記吸入路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第1弁プレートと、前記第1弁プレートを前記吸入路の閉塞位置へ付勢する第1付勢部材とを備え、前記吐出弁は、前記吐出路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第2弁プレートと、前記第2弁プレートを前記吐出路の閉塞位置へ付勢する第2付勢部材とを備え、前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方は、前記気体から付与される力を互いに異ならせて複数設けられ、複数の前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方を付勢する前記第1付勢部材と前記第2付勢部材との少なくとも一方は、前記異なる力に対応して互いに異なる付勢特性を有することを特徴とするものである。
従って、本発明の多段往復圧縮機では、弁機構において吸入弁と吐出弁とが一体的に設けられていることで、各弁毎にクリアランスを設ける必要がなくなる。そのため、クリアランス比が小さくなり、結果としてガス流量を増やすことが可能になり体積効率を向上させることができる。
弁機構としては、前記往復圧縮部における往復圧縮方向の一端側に装着されることが好ましい。
これにより、往復圧縮部におけるクリアランスを最低限にまで小さくすることが可能になり、よりクリアランス比を小さくすることができる。
また前記弁機構としては、前記往復圧縮部に連通する吸入路及び吐出路を有する弁座を備え、前記吸入弁が前記吸入路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第1弁プレートと、前記第1弁プレートを前記吸入路の閉塞位置へ付勢する第1付勢部材とを備え、前記吐出弁が、前記吐出路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第2弁プレートと、前記第2弁プレートを前記吐出路の閉塞位置へ付勢する第2付勢部材とを備える構成を好適に採用できる。
従って、本発明では、吸入路に第1付勢部材の付勢力に抗す大きさで気体から力が加わると、第1弁プレートが第1付勢部材の付勢力に抗して、吸入路を閉塞する位置から開放する位置へと移動し、この吸入路を介して圧縮対象となる気体を吸入することができる。そして、往復圧縮部で圧縮されることにより気体の圧力が高まり、第2付勢部材の付勢力よりも大きくなると、第2付勢部材の付勢力に抗して第2弁プレートが吐出路を閉塞する位置から開放する位置へと移動し、この吐出路を介して圧縮された気体を吐出することができる。
前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方は樹脂材で形成されていることが好ましい。
これにより、本発明では、金属材で形成されている場合と比較して軽量化が図れるとともに、騒音の減少にも寄与できる。また、軽量でプレートが動きやすいことから、圧力損失の低下にも寄与できる。さらに、金属材と比べて軟性であるため、弁座に倣って吸入路や吐出路を閉塞でき、シール性及び流動効率を向上させることが可能になる。
第1弁プレートや第2弁プレートが、気体から付与される力を互いに異ならせて複数設けられる場合、例えば異なる径で同心円上に設けられる場合、受圧面積が異なるため、径の大きいプレートの方が径の小さい方のプレートよりも大きな力を気体から付与されることになる。この場合、気体から付与される力の差に応じて、例えば径の大きいプレートに対する付勢部材の付勢力を大きくし、径の小さいプレートに対する付勢部材の付勢力を小さくして、吸入路や吐出路を閉塞・開放するための力を複数のプレート間で同一とすることで、ほぼ同じ状態でバランスよく吸入路や吐出路を閉塞・開放することができる。
本発明では、クリアランス比が小さくなり、結果としてガス流量を増やすことが可能になり体積効率を向上させることができるとともに、シリンダ径を小さくでき、装置の小型化に寄与できる。
以下、本発明の多段往復圧縮機の実施の形態を、図1ないし図5を参照して説明する。
ここでは、例えば、気体を4段階で圧縮する場合の例を用いて説明する。
図1は、多段往復圧縮機の概略構成を示す図であり、図2は図1における正面断面図である。
多段往復圧縮機1は、回転運動を往復運動に変換するクランク機構2と、クランク機構2に連結されガス(気体)を上流側から順次圧縮する4段のピストン機構(往復圧縮部)3A〜3D(適宜ピストン機構3と総称する)から構成される。クランク機構2は、クランク室4内に配置されたクランク軸5、クランク軸5にアーム6AD、6AC、6BD、6B、6Cを介して連結されたクランクピン7A〜7D等を有しており、クランクピン7A〜7Dにはコネクションロッド(コンロッド)8A〜8D(適宜コネクションロッド8と総称する)がそれぞれ回転自在に嵌合している。
クランクピン7A、7Bとクランクピン7C、7Dとは、クランク軸5の軸中心を挟んで互いに逆側の位置に配置されている。
ピストン機構3A〜3Dは、コネクションロッド8A〜8Dに連結されたクロスヘッド9A〜9D、ライナを含むシリンダ10A〜10D、シリンダカバー11A〜11D、クロスヘッド9A〜9Dに連結されシリンダ10A〜10D内を往復移動するピストン12A〜12D、シリンダ10A〜10D内にガスを供給するとともに、圧縮されたガスを吐出するための弁機構13A〜13Dを主体に構成されている。
本実施の形態におけるピストン機構3は、図1及び図2に示すように、シリンダ10A、10B、シリンダカバー11A、11Bが同じ側に配置され、またシリンダ10C、10D、シリンダカバー11C、11Dが同じ側で、且つシリンダ10A、10B、シリンダカバー11A、11Bとシリンダ軸5の軸中心を挟んだ逆側に配置された、いわゆる水平対向型に配置されている。ピストン機構3A〜3Dにおいては、吸入するガスの圧力が順次高くなっているのに対応して、シリンダ10C、10D及びピストン12C、12Dの断面積(シリンダ内径及びピストン径)は、シリンダ10A、10B及びピストン12A、12Bの断面積(シリンダ内径及びピストン径)に対して小さくなるように設定されている。
図1及び図2に示すように、各弁機構13A〜13D(ピストン機構3A〜3D)には、圧縮すべきガスを吸入するための吸入管14A〜14D(ピストン機構3Dの吸入管14Dは図示せず)と、圧縮されたガスを吐出するための吐出管15A〜15Dがそれぞれ接続されている。吸入管14A〜14Dはピストン12A〜12Dの往復移動方向(往復圧縮方向)と直交する方向に接続される一方、吐出管15A〜15Dは、往復移動方向に沿って接続され、高圧に圧縮されたガスが円滑に吐出され損失を最小限に抑えることができる構成となっている。
次に弁機構13A〜13Dについて図3乃至図5を用いて説明するが、弁機構13A〜13Dの構成は同様であるため、ここでは理解を容易にするために、最も径が大きい弁機構13Aについて説明する。
なお、弁機構13A〜13Dに関しても、ほぼ同様の構成を有しているため、ここでは1段目の弁機構13Aを代表的に説明する(添字Aが付される符号は、添字B〜Dに置き換えることにより、他の弁機構13B〜13Dの構成要素を示すものとする)。
弁機構13Aは、シリンダ10Aの往復移動方向の先端側(一端側)に装着されており、シリンダ10A(のライナ)の先端を閉塞するように嵌合固定される弁座20Aと、シリンダカバー11Aと弁座20Aとの間に挟持固定される弁座30Aと、弁座20Aにセットされるリング状の吸入弁プレート(第1弁プレート)21A及びスプリング22Aと、弁座30Aにセットされるリング状の複数の吐出弁プレート(第2弁プレート)31A及びスプリング32Aとを主体に構成されている。これら吸入弁プレート21Aとスプリング22Aとにより、本発明に係る吸入弁が構成され、吐出弁プレート31Aとスプリング32Aとにより、本発明に係る吐出弁が構成される。
シリンダ10Aには、弁座20A、30Aの周囲を囲むように、溝40Aがシリンダ10Aの軸線周りに形成される。この溝40Aには、一端に吸入管14Aが接続される導入孔41Aの他端が開口している。
また、シリンダヘッド11Aには、弁座30Aの上面に臨む凹部42Aが形成されている。この凹部42Aには、一端に吐出管15Aが接続される吐出孔43Aの他端が開口している。
図4は、弁座20Aの平面図である。
弁座20Aの上面(弁座30Aと対向する面)の外径側には、スプリング22A及び吸入弁プレート21Aが順次嵌合する嵌合溝23Aが当該弁座20Aと同心で、全周に亘ってリング状に形成されている。また弁座20Aには、嵌合溝23Aの外径側及び内径側とそれぞれ連通するように厚さ方向に貫通する吸入孔24A及び25Aが、周方向に所定間隔をあけて形成されている。
吸入孔25Aより内径側には、半径方向に所定間隔をあけて厚さ方向に貫通する吐出孔26A及び27Aが、ぞれぞれ周方向に所定間隔をあけて形成されている。吐出孔26A、27Aは、吐出弁プレート31Aよりも小さい幅で、且つ吐出弁プレート31Aが弁座20Aに当接したときに閉塞される位置に形成されている。
これら吸入孔24A、25A及び吐出孔26A、27Aも弁座20Aと同心で形成されている。
図5(a)は弁座30Aの平面図であり、図5(b)は裏面図である。
弁座30Aには、弁座20Aの嵌合溝23Aと対向する位置に、吸入弁プレート21Aよりも小さい幅で、且つ吸入弁プレート21Aが弁座30Aに当接したときに閉塞される位置に厚さ方向に貫通する吸入孔33Aが周方向に所定間隔をあけて形成されている。そして、弁座30Aの上面(シリンダカバー11A側の面)には、吸入孔33Aと溝40Aとを連通させる連通溝34Aが吸入孔33A毎に周方向に所定間隔をあけて形成されている。
また、図5(b)に示すように、弁座30Aの裏面には、弁座20Aの吐出孔26A、27Aと対向する位置に、スプリング32A及び吐出弁プレート31Aがそれぞれ順次嵌合する嵌合溝35A、36Aが当該弁座30Aと同心で、全周に亘ってリング状に形成されている。また弁座30Aには、嵌合溝35Aの外径側及び内径側とそれぞれ連通するように厚さ方向に貫通し、シリンダカバー11Aの凹部42Aに開口する吐出孔37A及び38Aが、周方向に所定間隔をあけて形成されている。同様に、弁座30Aには、嵌合溝36Aの外径側及び内径側とそれぞれ連通するように厚さ方向に貫通し、シリンダカバー11Aの凹部42Aに開口する吐出孔49A及び50Aが、周方向に所定間隔をあけて形成されている。
上記弁座30Aに形成された連通溝34A及び吸入孔33Aと、弁座20Aに形成された嵌合溝23A及び吸入孔24A、25Aとにより、シリンダ10Aの内部と吸入管14A(及び溝40A、導入孔41A)とを連通させる吸入路が構成される。
同様に、弁座20Aに形成された吐出孔26A、27Aと、弁座30Aに形成された嵌合溝35A、36A及び吐出孔37A、38A、49A、50Aとにより、シリンダ10Aの内部と吐出管15A(及び凹部42A、吐出孔43A)とを連通させる吐出路が構成される。
吸入弁プレート21A及び吐出弁プレート31Aとしては、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂材で形成されている。なお、これらのプレート21A、31Aの靱性を向上させるために、上記の樹脂に例えばガラス繊維等の添加剤を含有させてもよい。
スプリング22A、32Aとしては、周方向に沿って波形状に形成されたリング状の波バネや、皿バネ等が用いられている。スプリング22Aは、弁座30Aの吸入孔33Aを閉塞する位置に吸入弁プレート21Aを付勢しており、その付勢力は、吸入孔33Aに導入されたガスの圧力により吸入弁プレート21Aが受ける力よりも小さく設定されている。
スプリング32Aは、弁座20Aの吐出孔26A、27Aを閉塞する位置に吐出弁プレート31Aを付勢しており、その付勢力は、シリンダ10A内でガスが所定圧力まで圧縮されるまでは吐出孔26A、27Aが閉塞され、且つ所定圧力を越えると吐出孔26A、27Aが開放される大きさに設定されている。
ここで、吐出弁プレート31Aを付勢する力は、吸入弁プレートを付勢する力よりも大きいため、スプリング32Aは2枚重ねで対で使用されるが、吐出孔26Aと吐出孔27Aとでは吐出弁プレート31Aに対する開口面積が異なるため、複数の吐出弁プレート31A、31Aがガスから付与される力も同一ではない。そのため、本実施の形態では、複数対のスプリング32Aに対して、ガスから付与される異なる力に対応して、同時に吐出孔26A、27Aが開放されるように、互いに異なる付勢特性、具体的にはガスからの受圧面積の比に応じた付勢力を設定している。
具体的には、開口面積が小さい吐出孔27Aを介して相対的に小さなガス圧を付与される内径側の吐出弁プレート31Aを付勢するスプリング32Aは、互いに逆位相で重ねられ(バネ定数は変わらずストロークが二倍になる)、開口面積が大きい吐出孔26Aを介して相対的に大きなガス圧を付与される外径側の吐出弁プレート31Aを付勢するスプリング32Aは、同位相で重ねられている(ストロークは変わらずにバネ定数が二倍になる)。
上記の構成の多段往復圧縮機1の動作について説明する。
まず、1段目のピストン機構3Aにおいて、スプリング22Aの付勢力により吸入弁プレート21Aが吸入孔33Aを閉塞した状態で、吸入管14Aから圧縮対象となるガスが導入孔41A、溝40A、連通溝34A及び吸入孔を介して導入されると、ガスの圧力が吸入弁プレート21Aに加わり、吸入弁プレート21Aはスプリング22Aの付勢力に抗して吸入孔33Aを開放する位置へ下がる(移動する)。
なお、このとき、吐出孔26A、27Aは、スプリング32Aの付勢力で付勢された吐出弁プレート31Aによって閉塞されている。
また、吸入孔33Aを閉塞する吸入弁プレート21Aと、吐出孔26A、27Aを閉塞する吐出弁プレート31Aとは樹脂材で形成されており、金属材に比べて軟性であるため、弁座30Aまたは20Aに当接した際に当接面が平滑でない場合でも、当接面の形状に倣って吸入孔33Aや吐出孔26A、27Aを閉塞でき、シール性を向上させることができるとともに、軽量であるために容易に移動させることができ、ガスの圧力損失が抑えられる。
これにより、吸入路が開放されるため、ガスは嵌合溝23Aから吸入孔24A、25Aを通じてシリンダ10A内に吸入される。ガスがシリンダ10A内に吸入されてシリンダ10A内のガス圧と吸入孔33A内のガス圧とが同等になると、スプリング22Aの付勢力により吸入弁プレート21Aが移動して吸入孔33Aを閉塞する。
クランク機構2においては、ピストン12Aが略下死点においてガスが吸入されるようにクランクピン7Aの位置が調整されている。そして、クランク軸5の回転によりクランクピン7Aがクランク軸5周りに回転することにより、コネクションヘッド8A、クロスヘッド9Aを介してクランクピン7Aに連結されたピストン12Aが弁機構13Aに向けて前進する。
ピストン12Aの移動によりガス圧が高まり、吐出弁プレート31Aに加わる力がスプリング32Aの付勢力を越えると、この付勢力により吐出孔26A、27Aに対する閉塞位置へ付勢されていた吐出弁プレート31Aはスプリング32Aの付勢力に抗して吐出孔26A、27Aを開放する位置へ上がる(移動する)。
このとき、外径側の吐出弁プレート31Aと内径側の吐出弁プレート31Aとでは、受圧面積の相違により、異なる力が加わることになるが、これら異なる負荷に応じてスプリング32Aの付勢特性を異ならせて(受圧面積の比に応じた付勢力をもって)配設しているため、両プレート31Aは同じタイミングで吐出孔26A、27Aを開放することになる。
これにより、吐出路が開放されるため、シリンダ10A内で圧縮されたガスは吐出孔26A、27A、嵌合溝35A、36A及び吐出孔37A、38A、49A、50Aを通じて凹部42Aに導かれ、吐出孔43Aから吐出管15Aを介して吐出される。吐出管15Aから吐出された圧縮ガスは、吸入管14Bを介してピストン機構3Bに供給され、ここでさらに圧縮される。同様に、圧縮ガスは、ピストン機構3C、3Dに順次吸入されて、所定の圧力に圧縮される。
以上のように、本実施の形態では、吸入弁としての吸入弁プレート21A及びスプリング22Aと、吐出弁としての吐出弁プレート31Aとスプリング32Aとが一体的に設けられた弁機構13(13A)を有しているので、各弁を分離した場合のように各弁毎にクリアランスを設ける必要がなくなる。そのため、クリアランス比が小さくなり、結果としてガス流量を増やすことが可能になり体積効率を向上させることができるとともに、シリンダ径を小さくでき、装置の小型化に寄与できる。
また、本実施の形態では、弁機構13がピストン機構3におけるピストン12の往復移動方向の一端に設けられているので、ピストン12の上死点を弁機構13の直近に容易に設定することができ、シリンダ10内のクリアランスを最低限にまで小さくすることが可能になり、よりクリアランス比を小さくすることができる。
さらに、本実施の形態では、吸入弁プレート21Aや吐出弁プレート31Aを樹脂材で形成しているので、弁座30A、20Aとの当接面に容易に倣わせることができ、吸入孔33Aや吐出孔26A、27Aに対するシール性を向上させることが可能になり、流動効率を向上させることができる。また、本実施の形態では、樹脂材を用いることで軽量化が図れるとともに、騒音の減少にも寄与できる。また、軽量で吸入弁プレートや吐出弁プレートが動きやすいことから、プレート移動に消費されるガス圧を抑制でき、ガスの圧力損失の低下にも寄与できる。
また、本実施の形態では、吐出弁プレート31Aのように、ガス圧の受圧面積が異なる状態で複数設けられる場合でも、受圧面積の差異に応じてスプリング32Aの付勢特性を異ならせているので、複数の吐出弁プレート31Aをほぼ同じ状態(タイミング)で吐出孔26A、27Aを閉塞・開放することが可能になり、一方のプレートのみが移動する等の不具合を生じさせることなく、バランスよく吐出路の閉塞・開放を実施できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、吐出弁プレートが複数設けられる構成を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、吸入弁プレートが複数設けられる構成や、吐出弁プレート及び吸入弁プレートの双方が複数設けられる構成であってもよい。
同様に、上記実施の形態では、吐出弁プレート及び吸入弁プレートの双方が樹脂材で形成される構成としたが、いずれか一方のみが樹脂材で形成される構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、ガスを圧縮対象とする例を示したが、これに限られず、他の気体を圧縮対象とする場合にも適用可能である。
本発明の実施の形態を示す図であって、多段往復圧縮機の概略構成を示す図である。 図1における正面断面図である。 弁機構の要部詳細を示す図である。 弁機構を構成する弁座の平面図である。 弁機構を構成する弁座の(a)は平面図であり、(b)は裏面図である。
符号の説明
1…多段往復圧縮機、 3、3A〜3D…ピストン機構(往復圧縮部)、 13、13A〜13D…弁機構、 20A、30A…弁座、 21A…吸入弁プレート(第1弁プレート、吸入弁)、 22A…スプリング(第1付勢部材、吸入弁)、 31A…吐出弁プレート(第2弁プレート、吐出弁)、 32A…スプリング(第2付勢部材、吐出弁)

Claims (3)

  1. 複数の往復圧縮部を有し、気体を多段階で圧縮する多段往復圧縮機であって、
    前記往復圧縮部に前記気体を吸入させる吸入弁と、前記往復圧縮部で圧縮された前記気体を吐出させる吐出弁とが設けられた弁機構を有し、
    前記弁機構は、前記往復圧縮部に連通する吸入路及び吐出路を有する弁座を備え、
    前記吸入弁は、前記吸入路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第1弁プレートと、前記第1弁プレートを前記吸入路の閉塞位置へ付勢する第1付勢部材とを備え、
    前記吐出弁は、前記吐出路を閉塞する位置と開放する位置との間を移動する第2弁プレートと、前記第2弁プレートを前記吐出路の閉塞位置へ付勢する第2付勢部材とを備え、
    前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方は、前記気体から付与される力を互いに異ならせて複数設けられ、
    複数の前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方を付勢する前記第1付勢部材と前記第2付勢部材との少なくとも一方は、前記異なる力に対応して互いに異なる付勢特性を有することを特徴とする多段往復圧縮機。
  2. 請求項1記載の多段往復圧縮機において、
    前記弁機構は、前記往復圧縮部における往復圧縮方向の一端側に装着されることを特徴とする多段往復圧縮機。
  3. 請求項1または2記載の多段往復圧縮機において、
    前記第1弁プレートと前記第2弁プレートとの少なくとも一方は樹脂材で形成されていることを特徴とする多段往復圧縮機。
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