JP2011148123A - 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和すること。
【解決手段】第1ノズル列と第2ノズル列を備えるヘッドと、媒体と対向する側に複数の凸部が配設されたプラテンと、ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中に流体を噴射させる噴射動作とヘッドと媒体の相対位置を所定方向の一の方向に相対移動させる動作とを繰り返させる制御部であって、凸部の媒体において第1ノズル列に往路で形成されるドットと復路で形成されるドットの移動方向のずれ量が、第2ノズル列に往路で形成されるドットと復路で形成されるドットの移動方向のずれ量よりも少なくなり、且つ、同じ噴射動作において第1ノズル列によるドットの移動方向の位置に対して第2ノズル列によるドットの移動方向の位置が、ヘッドが移動する側と反対側の位置となるように噴射タイミングを調整する制御部を有する流体噴射装置。
【選択図】図8

Description

本発明は、流体噴射装置、及び、流体噴射方法に関する。
流体噴射装置の一つとして、ヘッドを移動方向に移動させながらヘッド(ノズル)からインク(流体)を噴射して画像を形成するインクジェットプリンター(以下、プリンター)が知られている。プリンターでは、媒体上の目標位置にドットが形成されるようにノズルからのインク噴射のタイミングが設定されている。
しかし、インクの溶媒成分(例えば水分)が媒体内部に浸透すると、媒体が波打ってしまう現象(コックリング現象)が生じる。そうすると、ノズルから媒体までの距離が変動するため、設定されているタイミングでノズルからインクを噴射しても、目標位置からずれてドットが形成されてしまう。
そこで、コックリング現象が生じた媒体とノズルの距離に応じて、ノズルからのインク噴射のタイミングを補正するプリンターが提案されている。
特開平11−240146号公報
しかし、コックリング現象が生じた媒体には山部と谷部が有り、媒体の位置によって媒体とノズルの距離が異なる。例えば、目標のドット形成位置と実際のドット形成位置が揃うように、ノズルから媒体の山部までの距離に応じて、ノズルからのインク噴射のタイミングを補正したとする。そうすると、媒体の谷部において、目標のドット形成位置と実際のドット形成位置のずれが大きくなってしまう。特に、ヘッドが移動方向の双方向に移動するプリンターでは、媒体の谷部において往復のドット形成位置のずれが大きくなってしまう。
そこで、本発明は、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和することを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(A)或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列と、を備えるヘッドと、(B)前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンと、(C)前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、前記凸部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側と反対側の位置となるように、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する調整処理を実施する制御部と、(D)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
図1Aは印刷システムの全体構成ブロック図であり、図1Bはプリンターの概略斜視図である。 ヘッドの下面のノズル配列を示す図である。 第1ブラックノズル列と第2ブラックノズル列のインク噴射タイミングの違いを説明する図である。 双方向印刷におけるインク噴射タイミングを説明する図である。 コックリング現象が生じた時のペーパーギャップの変動を説明する図である。 コックリング現象が生じた媒体における往復の着弾位置ずれを説明する図である。 コックリング現象による着弾位置ずれに対する比較例の調整方法を説明する図である。 コックリング現象による着弾位置ずれに対する本実施形態の調整方法を説明する図である。 媒体の谷部において基準列の往路と復路のドット形成位置を揃えた場合を説明する図である。 コックリング調整値の算出フローである。 メモリーに記憶する調整値を説明する図である。 媒体の山部において基準列の往復のドット形成位置を揃えるためのパターンを示す図である。 媒体の谷部における基準列の往復の着弾位置ずれを算出するパターンを説明する図である。 媒体の種類に応じたコックリング調整値が記憶されたテーブルを示す図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(A)或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列と、を備えるヘッドと、(B)前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンと、(C)前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、前記凸部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側と反対側の位置となるように、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する調整処理を実施する制御部と、(D)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和することができる。
かかる流体噴射装置であって、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置と前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置の差が、前記移動方向に並ぶ前記凸部の中央部に位置する媒体部分において、前記往路と前記復路で第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量の半分であること。
このような流体噴射装置によれば、凸部の中央部に位置する媒体部分において、第2ノズル列のドット形成位置の往復のずれ量を抑制することができる。
かかる流体噴射装置であって、前記凸部に対応する媒体部分において、前記往路と前記復路で第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向の位置が揃うように、前記第1ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整すること。
このような流体噴射装置によれば、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和することができる。
かかる流体噴射装置であって、前記第1ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングは、複数の前記凸部に対応する各媒体部分において、前記往路と前記復路で前記第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量が前記往路と前記復路で前記第2ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなるように調整した各前記第1ノズル列の噴射タイミングの平均値であること。
このような流体噴射装置によれば、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化をより精度よく緩和することができる。
かかる流体噴射装置であって、前記制御部は、前記媒体上の単位領域あたりに噴射される流体量が閾値以上である場合に、前記調整処理を実施すること。
このような流体噴射装置によれば、媒体にコックリング現象が生じた場合に、調整処理を実施することができる。
かかる流体噴射装置であって、前記制御部は、前記媒体上の単位領域あたりに噴射される流体量に応じて、前記調整処理における前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを異ならせること。
このような流体噴射装置によれば、媒体のコックリング具合(ペーパーギャップの変動量)に応じて、各ノズル列からの噴射タイミングを調整することができる。
また、(A)或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列と、を備えるヘッドと、(B)前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンと、(C)前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、前記移動方向に並ぶ前記凸部の中央部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側の位置となるように、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する制御部と、(D)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和することができる。
また、或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列、及び、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列を備えるヘッドと、前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンとを、有する流体噴射装置において、前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行する流体噴射方法であって、前記凸部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側と反対側の位置となるように、前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する、ことを特徴とする流体噴射方法である。
このような流体噴射方法によれば、往復のドット形成位置ずれによる画質劣化を緩和することができる。
===印刷システムについて===
以下、流体噴射装置としてインクジェットプリンター(以下、プリンター)を例に挙げ、プリンターとコンピューターが接続された印刷システムの実施形態について説明する。
図1Aは、印刷システムの全体構成ブロック図であり、図1Bは、プリンター1の概略斜視図である。外部装置であるコンピューター60から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー10により、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御し、媒体S(用紙やフィルムなど)に画像を形成する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリー13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定方向)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものである。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向)に移動させるためのものであり、キャリッジ31とガイド軸32を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを噴射するためのヘッド41を有する。ヘッド41の下面には、インク噴射部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)が設けられている。なお、ノズルからの流体噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて圧力室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
図2は、ヘッド41の下面のノズル配列を示す図である。なお、図はヘッド41の上面からノズル配列を仮想的に見た図である。ヘッド41の下面には、多数のノズルが搬送方向に所定の間隔で並んだノズル列が形成され、8個のノズル列が形成されている。プリンター1は4色のインク(シアン、イエロー、マゼンタ、ブラック)を噴射可能とし、1色のインクにつき2つのノズル列が設けられている。移動方向の右側から順に、シアンインクを噴射する第1シアンノズル列C1と、イエローインクを噴射する第2イエローノズル列Y2と、マゼンタインクを噴射する第1マゼンタノズル列M1と、ブラックインクを噴射する第2ブラックノズル列K2と、ブラックインクを噴射する第1ブラックノズル列K1と、マゼンタインクを噴射する第2マゼンタノズル列M2と、イエローインクを噴射する第1イエローノズル列Y1と、シアンインクを噴射する第2シアンノズル列C2が設けられている。
1つのノズル列は180個のノズルから構成され、ノズル間隔は「180dpi」である。そして、同色インクを噴射するノズル列のうちの一方のノズル列(例:K1)は、他方のノズル列(例:K2)よりも搬送方向下流側に「360dpi」ずれている。そのため、1つの色インクを噴射するノズル数は360個であり、1つの色インクを噴射するノズルはヘッド41内において360dpiの間隔で搬送方向に並ぶことになる。説明のため、同色のインクを噴射するノズル列のうち、下流側にずれたノズル列(例:K1)に属する下流側のノズルから順に奇数番号(#1、#3、#5…)を付し、上流側にずれたノズル列(例:K2)に属する下流側のノズルから順に偶数番号(#2、#4、#6)を付す。
なお、図2のヘッド41では同色のインクを噴射するノズル列を対称配置している。このように配置することで、双方向印刷を実施する際に、ヘッド41が移動方向の左側から右側へ移動する時(往路時)にも、逆にヘッド41が右側から左側へ移動する時(復路時)にも、色インクの着弾順を一定にすることができる。その結果、色インクの着弾順が異なることにより発生する色むらを抑制できる。
このようなプリンター1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断続的に噴射させて媒体上にドットを形成するドット形成処理と、媒体をヘッド41に対して搬送方向に搬送する搬送処理を、繰り返す。そうすることで、先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる媒体上の位置に、次のドット形成処理にてドットを形成することができ、媒体上に2次元の画像を印刷することができる。なお、ヘッド41がインク滴を噴射しながら移動方向に1回移動する動作(1回のドット形成処理)を「パス」と呼ぶ。
===インク噴射のタイミングについて===
図3は、第1ブラックノズル列K1と第2ブラックノズル列K2のインク噴射タイミングの違いを説明する図である。なお、図中では、ヘッド41(キャリッジ31)の移動速度を「Vc」とし、ノズルから噴射されるインク滴の噴射速度を「Vm」と示す。ヘッド41では、図2に示すように、1色のインクにつき2つのノズル列が設けられ、同じ色インクを噴射するノズル列が移動方向にずれて配設されている。第1ブラックノズル列K1に対して第2ブラックノズル列K2は移動方向の右側に位置する。そのため、ヘッド41が移動方向の左側から右側へ移動する往路時には、第2ブラックノズル列K2の方が第1ブラックノズル列K1よりも先に媒体上の目標位置と対向する。よって、図3の右図に示すように第1ブラックノズル列K1によるドットと第2ブラックノズル列K2によるドットを同じ目標位置に形成する場合、第1ブラックノズル列K1の噴射タイミングを第2ブラックノズル列K2の噴射タイミングよりも遅らせることになる。具体的には、第1ブラックノズル列K1と第2ブラックノズル列K2が移動方向に「距離X」だけ離れているとする。この場合、設計上では、第1ブラックノズル列K1の噴射タイミングを第2ブラックノズル列K2の噴射タイミングよりも、ヘッド41が移動方向に距離Xを移動する時間tだけ(t=X/Vc)遅らせることになる。
また、本実施形態のプリンター1では、移動方向に移動するヘッド41からインク滴が噴射されるため、図示するように、インク滴は媒体Sに対して(鉛直方向に対して)斜め方向に(ヘッド41が移動する側に)飛翔する。そのため、第1ブラックノズル列K1及び第2ブラックノズル列K2が目標位置と対向する手前の位置から各々インク滴が噴射されるように、設計工程においてインク噴射タイミングが設定される。つまり、設計上では、所定のノズルが目標位置と対向するタイミングよりも、所定のノズルからインク滴が噴射されてからインク滴が媒体に着弾するまでの時間だけ早いタイミングで、ノズルからインク滴を噴射させる。
図4は、双方向印刷におけるインク噴射タイミングを説明する図である。プリンター1は、ヘッド41が移動方向の左側から右側へ移動する「往路」時にも、ヘッド41が移動方向の右側から左側へ移動する「復路」時にも、ノズルからインク滴を噴射させて画像を形成する双方向印刷を実施する。前述のように、設計上では、ノズルが目標位置と対向する時よりも、ノズルから噴射されたインク滴が媒体に着弾するまでの時間(以下、着弾時間とも言う)だけ早いタイミングでノズルからインク滴を噴射させる。
往路と復路において、ヘッド41の移動速度Vc、インクの噴射速度Vm、ノズルから媒体までの距離(以下、ペーパーギャップPGとも言う)が一定(設計値)であれば、往路時のインクの飛翔方向および着弾時間と、復路時のインクの飛翔方向および着弾時間が一定となる。この場合、往路と復路の各ドット形成位置を目標位置に揃えるとすると、往路と復路の各ヘッド41が目標位置に到達する前の同じタイミングでノズルからインクを噴射させればよい。言い換えると、往路時にヘッド41が目標位置よりも距離X1だけ移動方向の左側に位置した時にノズルからインクを噴射させ、復路時にヘッド41が目標位置よりも距離X1だけ移動方向の右側に位置した時にノズルからインクを噴射させれば、往復のドット形成位置を目標位置に揃えることができる。
しかし、実際のプリンター1には、キャリッジ31の機械誤差やヘッド41の特性差、往路と復路の特性差がある。そのため、ヘッド41の移動速度Vcやインク噴射速度Vm、ペーパーギャップPGが変動したり、インク滴の飛翔方向がずれたりして、設計上の噴射タイミングでは目標位置にドットが形成されない場合がある。例えば、ノズルからの噴射速度が設計上の噴射速度Vmよりも速い場合(不図示)、インク滴は目標位置よりも手前側の位置(ヘッド移動方向の反対側の位置)に着弾してしまう。この場合に特に双方向印刷を実施すると、往路時には目標位置よりも移動方向左側にずれてドットが着弾し、復路時には目標位置よりも移動方向右側にずれてドットが着弾してしまう。即ち、往路のドット形成位置と復路のドット形成位置がヘッド41の移動方向に大きくずれてしまう。往復の各ドット形成位置がずれると、往路で形成される画像と復路で形成される画像の繋ぎが悪く、印刷画像の画質が劣化してしまう。
そこで、本実施形態のプリンター1では、量産工程(又はメンテナンス時など)においてプリンター1個体の特性に応じて、往路と復路のインク噴射のタイミングを設計上の噴射タイミングから調整するための「Bid調整値」を算出する。そうして、ヘッド移動方向における往路のドット形成位置と復路のドット形成位置を揃え、画質劣化を抑制する。例えば、前述のように、インク噴射速度Vmが設計値よりも速い場合には、往路と復路の各噴射タイミングを設計上の噴射タイミングよりも遅くするとよい。そうすることで、往路のドット形成位置を右側に補正し、復路のドット形成位置を左側に補正し、ヘッド移動方向における往復のドット形成位置を揃えることができる。
===コックリング現象による着弾位置ずれについて===
図5は、媒体にコックリング現象が生じた時のペーパーギャップの変動を説明する図である。本実施形態のプリンター1では、移動方向に移動するヘッド41のノズル面と対向する位置にプラテン21が設けられている。プラテン21の上面には、上方に突出した凸部211(リブ)が複数設けられている。凸部211はヘッド41のノズル列長さに亘って搬送方向に伸びている。複数の凸部211は、移動方向の所定の間隔おきに設けられている。そして、図5に示すように、媒体Sがヘッド41と対向する時には、媒体Sはプラテン21の凸部211によって下から支持されることになる。
プリンター1は、媒体Sの周囲に余白部分が生じないように、媒体の端部まで画像を形成するフチ無し印刷を実施する場合がある。ただし、媒体の搬送誤差やドット形成位置のずれによって、媒体に対する画像形成位置がずれることがある。そのため、フチ無し印刷の際には媒体よりも大きい範囲にインクを噴射することになる。このとき、プラテン21に凸部211を設けることで、凸部211の間の凹部に、媒体Sに着弾しなかったインクを噴射することができる。そうすることで、媒体Sと接するプラテン部分にインクが付着してしまうことを防止でき、媒体Sを汚してしまうことを防止できる。
また、前述のように、ノズル面から媒体までの距離であるペーパーギャップPGは、ノズルからインク滴が噴射されてから媒体に着弾するまでの時間に影響する。そのため、製造工程(設計工程や量産工程)においてノズルからのインク噴射タイミングを決定する際には、ペーパーギャップPGも考慮される。ゆえに、ペーパーギャップPGが変動してしまうと、ドット形成位置も変動してしまう。そこで、プラテン21の凸部211によって媒体Sを下から支持することにより、図5の上図のように媒体表面が一定(水平)である場合には、ペーパーギャップPGを一定にすることができる。なお、ヘッド41のノズル面から媒体Sまで距離が設計上のペーパーギャップPGとなるように、ヘッド41の取付高さに応じてプラテン21の凸部211の高さが決定されている。プラテンギャップPGが一定であれば、設計工程で設定した噴射タイミングや量産工程でプリンターの個体ごとに調整した噴射タイミング(Bid調整値を用いたタイミング)でインクを噴射することで、往路と復路のドット形成位置のずれを抑制することができる。
しかし、普通紙などインクの溶媒成分(例えば水)を吸収する媒体では、インクを吸収した媒体部分が膨潤する。そのため、媒体Sに画像を形成した結果、図5の下図に示すように、媒体Sが波打つ現象(以下、コックリング現象)が生じることがある。本実施形態のように、移動方向の所定間隔おきに複数の凸部211が設けられたプラテン21を使用する場合、媒体にコックリング現象が生じると、凸部211の間の凹部において媒体Sが下方に撓み易くなる。その結果、凹部に位置する媒体部分のペーパーギャップPG2は、媒体Sにコックリング現象が生じない時のペーパーギャップPGや凸部211に支えられた媒体部分のペーパーギャップPG1よりも大きくなる。特に、移動方向に並ぶ2つの凸部211の中央部に位置する媒体部分のペーパーギャップが最も大きくなり易い。
図6は、コックリング現象が生じた媒体Sにおける往復の着弾位置ずれを説明する図である。以下の説明のため、媒体Sがプラテン21の凸部211に支持された媒体部分を媒体Sの「山部」と呼び、移動方向に並ぶ凸部211の中央部に位置する媒体部分を媒体Sの「谷部」と呼ぶ。そして、山部と谷部の間の媒体部分を媒体Sの「中間部」と呼ぶ。図6では、媒体Sの山部、中間部、谷部に、それぞれ、双方向印刷で搬送方向に沿うラインを形成した様子を示す。搬送方向に沿うラインはブラックノズル列K1,K2でバンド印刷により3回のパスで形成されるとした。なお、バンド印刷とは、1回のパスで形成されるバンド画像が搬送方向に並ぶ印刷方法であり、或るパスで形成されるドット間に別のパスにてドットが形成されることはない。
図中では、第1ブラックノズル列K1(以下、K1列)のドットを白丸(○)で示し、第2ブラックノズル列K2(以下、K2列)のドットを黒丸(●)で示す。K1列とK2列は、搬送方向に各ノズル列のノズルピッチの半分だけずれているため、1回のパスで、K1列によるドット(○)とK2列によるドット(●)が搬送方向に交互に並んだラインが形成される。なお、K1列の移動方向におけるドット形成位置とK2列の移動方向におけるドット形成位置が揃うように、プリンター1の製造工程において、2つのノズル列(K1,K2)の噴射タイミングが設定されているとする。
図6では、コックリング現象により、凸部211に位置する媒体部分は凸部から若干浮いてしまい、移動方向に並ぶ凸部211の間の媒体は下方に撓んでしまっている。そのため、凸部211に位置する媒体Sの山部のペーパーギャップPG1は設計上のペーパーギャップPGよりも若干小さく、媒体Sの谷部のペーパーギャップPG2は設計上のペーパーギャップPGよりも大幅に大きい。媒体Sの山部と谷部の間の中間部のペーパーギャップPG3は、山部のペーパーギャップPG1と谷部のペーパーギャップPG2の中間の長さである。
そして、プリンター1の製造工程において、ペーパーギャップが設計値PGである時に、各ノズル列K1,K2の往路と復路の移動方向におけるドット形成位置が揃うように噴射タイミングが設定されているとする(Bid調整値が設定されているとする)。そのため、図6に示すように、媒体Sの山部に形成された搬送方向に沿うラインは、往路ライン(パス1,2)が移動方向左側にずれ、復路ライン(パス3)が移動方向右側にずれるものの、比較的に搬送方向に一直線のラインとなっている。しかし、媒体Sの中間部、谷部になるに従って、往路ラインは右側に大きくずれ、復路ラインは左側に大きくずれ、その結果、往路ラインと復路ラインの移動方向のずれ量が大きくなる。
つまり、媒体Sにコックリング現象が生じ、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置を揃えた時のペーパーギャップ(設計上のペーパーギャップPG)から実際のペーパーギャップがずれると、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置がずれてしまう。このように、往路で形成される画像と復路で形成される画像が移動方向にずれると、画像の繋ぎが悪く、印刷画像が劣化してしまう。特に、図6のように往路と復路で1本のラインを形成する場合には、搬送方向に沿う一直線のラインを形成することが出来ず、往路ラインと復路ラインの境目が目立ち、印刷画像が劣化してしまう。そこで、本実施形態では、媒体Sにコックリング現象が生じ、ペーパーギャップが、往路と復路の移動方向のドット形成位置を調整した時(Bid調整値を算出した時)のペーパーギャップPG(設計値)から変動してしまっても、印刷画像の劣化を緩和することを目的とする。
===コックリング現象による着弾位置ずれの調整について===
<比較例の調整方法について>
図7は、コックリング現象による着弾位置ずれに対する比較例の調整方法を説明する図である。比較例では、コックリング現象が生じる媒体に画像を印刷する時には、媒体Sの中間部にて往路と復路の移動方向におけるドット形成位置が揃うように、インク噴射のタイミングを調整する。即ち、コックリング現象が生じた媒体において、最小値のペーパーギャップ(山部のPG1)と最大値のペーパーギャップ(谷部のPG2)の間のペーパーギャップに応じて往路と復路の噴射タイミングを設定する。
その結果、図7に示すように、媒体Sの中間部に形成されるラインでは、往路ラインと復路ラインが移動方向にずれることなく、搬送方向に沿った一直線のラインが形成される。これに対して、媒体Sの山部では、中間部よりもプラテンギャップPG1が小さいため、目標位置よりも手前側(ヘッド移動方向の反対側)にドットが形成される。具体的には、往路ラインは目標位置よりも移動方向の左側にずれ、復路ラインは目標位置よりも右側にずれて形成される。そのため、媒体Sの山部に形成されるラインは、移動方向にずれた往路ラインと復路ラインから構成され、媒体Sの中間部に形成されるラインに比べると搬送方向に沿う一直線のラインではない。ただし、前述の図6に示す媒体Sの谷部に形成される往路ラインと復路ラインに比べると、比較例の調整方法により形成した山部の往路ラインと復路ラインの方が、移動方向のずれが小さい。
一方、媒体Sの谷部では、中間部よりもプラテンギャップPG2が大きい為、目標位置よりも先に進んだ位置(ヘッド移動方向側)にドットが形成される。具体的には、往路ラインは目標位置よりも移動方向の右側にずれ、復路ラインは目標位置よりも左側にずれて形成される。そのため、媒体Sの谷部に形成されるラインも、往路ラインと復路ラインが移動方向にずれ、媒体Sの中間部に形成されるラインに比べると、搬送方向に沿う一直線のラインではない。ただし、前述の図6に示す媒体Sの谷部に形成される往路ラインと復路ラインに比べると、比較例の調整方法により形成した谷部の往路ラインと復路ラインの方が、移動方向のずれが小さい。
これは、ペーパーギャップが、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置を調整した時のプラテンギャップ(比較例では中間部のPG3)からのずれ量が大きいほど、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置のずれが大きくなるからである。そのため、前述の図6のように、コックリング現象が生じることを考慮せずに設計上のペーパーギャップPG(山部のPG1に近い値)に応じて往復の噴射タイミングを調整すると、媒体Sの谷部において往路と復路のドット形成位置のずれが大きくなってしまう。
これに対して、比較例の調整方法では、媒体にコックリングが生じた時のプラテンギャップの最小値(山部のPG1)と最大値(谷部のPG2)の中間のプラテンギャップPG3に応じて往復の噴射タイミングを調整する。そのため、往復の噴射タイミングを調整したプラテンギャップ(中間部のPG3)と、媒体Sの種々の位置のプラテンギャップ(例:山部のPG1や谷部のPG2)との差を出来る限り小さくすることができる。その結果、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置のずれを出来る限り抑えることができる。
ただし、比較例の調整方法により往復の移動方向におけるドット形成位置のずれを出来る限り抑制したとしても、往路で形成される画像と復路で形成される画像が移動方向にずれていると、画像の繋ぎが悪く、画質が劣化してしまう。特に、図7の例のように、往路と復路で搬送方向に沿うラインを形成する場合には、往路ラインと復路ラインの境目が目立ってしまう。
<本実施形態の調整方法について>
図8は、コックリング現象による着弾位置ずれに対する本実施形態の調整方法を説明する図である。本実施形態のプリンター1では、ヘッド41に1色のインクにつき2つのノズル列が設けられている(図2)。同色のインクを噴射する2つのノズル列は搬送方向にノズルピッチの半分だけずれている。そのため、図8に示すように、同色のインクを噴射する2つのノズル列(K1,K2)のうち、一方のノズル列によるドット(○)と他方のノズル列によるドット(●)が搬送方向に交互に並ぶことによって、1つのラインを形成している。
本実施形態の調整方法では、媒体Sの山部において、同色インクを噴射する2つのノズル列(K1,K2)のうちの一方のK1列(基準列・第1ノズル列に相当)の往路と復路の移動方向におけるドット形成位置(○)が揃うように、即ちペーパーギャップPG1に応じて、K1列の往路と復路の噴射タイミングを調整する。そのため、媒体Sの山部ではK1列のドット(○)が往路や復路に関係なく搬送方向に一直線に並んでいる。
そして、K2列(調整列・第2ノズル列に相当)のドットがK1列(基準列)のドットに対して移動方向の手前側(ヘッドが移動する側と反対側)に形成されるように、K2列のインク噴射のタイミングを調整する。そのため、図8に示すように、往路時にはK1列のドット(○)に対してK2列のドット(●)が移動方向の左側にずれて形成され、復路時にはK1列のドット(○)に対してK2列のドット(●)が移動方向の右側にずれて形成されている。つまり、前述の比較例の調整方法では(図7)、同色インクを噴射する2つのノズル列(K1,K2)のドット形成位置が移動方向にずれないように2つのノズル列の噴射タイミングを設定しているのに対して、本実施形態の調整方法では(図8)、K1列のドットに対してK2列のドットをヘッド移動方向の手前側の位置にずらす。なお、図8の上図において、実線で示されるヘッド41の位置が、K1列からインクを噴射する時のヘッド41の位置であり、点線で示されるヘッド41の位置が、K2列からインクを噴射する時のヘッド41の位置である。
コックリング現象が生じた媒体Sに対して画像を形成する時に、このようにインク噴射のタイミングを調整すると、まず、媒体Sの山部において、基準列であるK1列のドット(○)が搬送方向に一直線に並ぶ。そのため、往路ラインと復路ラインの境目を目立たなくすることができる。また、調整列であるK2列のドット(●)だけに着目すると、往路のK2列のドットと復路のK2列のドットは移動方向にずれている。しかし、往路のK2列のドット及び復路のK2列のドットの間にK1列のドットが位置するため、K2列の往復のドット形成位置のずれが目立たなくなる。
つまり、本実施形態の調整方法では、同色インクを噴射する2つのノズル列(K1,K2)のドット形成位置を移動方向にずらすことによって、比較的に太いラインを形成する。媒体Sの山部では、往路時のラインに対して復路時のラインが移動方向の右側にずれるが、ラインが太いため、往路ラインの移動方向の位置と復路ラインの移動方向の位置の一部が重なり、繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。即ち、往路ラインと復路ラインを太くして、ライン全体をぼかすことによって、往路ラインと復路ラインの繋ぎ目を目立たなくする。ラインを形成する場合に限らず、本実施形態の調整方法によれば、往路で形成される画像と復路で形成される画像の繋ぎの悪さを緩和することができる。
そして、媒体Sの中間部では山部に比べてペーパーギャップPG3が大きくなる。山部においてK1列(基準列)の往路と復路のドット形成位置が揃うように、往復の噴射タイミングが調整されているため、中間部では、往路のK1列のドットが移動方向の右側にずれ、復路のK1列のドットが移動方向の左側にずれる。ただし、K1列のドットに対してK2列のドットをヘッド移動方向の反対側にずらすため、図8に示すように、往路のK1列のドット(○)と復路のK2列のドット(●)の移動方向のずれが小さく、往路のK2列のドット(●)と復路のK1列のドット(○)の移動方向のずれが小さい。即ち、媒体Sの中間部では、往路で形成される比較的に太いラインと復路で形成される比較的に太いラインの移動方向の位置ずれが小さく、往路と復路の繋ぎ目が目立ち難い。
媒体Sの谷部では、更にペーパーギャップPG2が大きくなるため、山部において往復のドット形成位置を調整したK1列(基準列)のドットは、往路時に移動方向の右側にずれ、復路時には移動方向の左側にずれる。ただし、K1列のドットに対してK2列(調整列)のドットを手前側(ヘッド移動方向の反対側)の位置に形成する。そのため、往路のK2列のドットと復路のK2列のドットの移動方向の位置ずれが小さく、往路と復路の繋ぎ目が目立ち難い。ライン全体で見ると、往路の太いラインの移動方向の位置と復路の太いラインの移動方向の位置の一部が重なり、繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
図9は、媒体Sの谷部において基準列(K1列)の往路と復路のドット形成位置を揃えた場合を説明する図である。前述の実施例(図8)では、媒体Sの山部で基準列(K1列)の移動方向における往路と復路のドット形成位置を揃えているが、これに限らず、媒体Sの谷部で基準列(K1列)の移動方向における往路と復路のドット形成位置を揃えてもよい。ただし、この場合には、K1列(基準列)のドットに対してK2列のドットを先の位置(ヘッド41が移動する側の位置)にずらして形成する。図9の上図において、実線で示されるヘッド41の位置が、K1列からインクを噴射する時のヘッド41の位置であり、点線で示されるヘッド41の位置が、K2列からインクを噴射する時のヘッド41の位置である。
そのため、図9では、媒体Sの谷部において、K1列の往路のドットと復路のドットの移動方向の位置が一致し、往路と復路の繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。一方、K1列のドットに対してK2列のドットはヘッド41が移動する側に位置するため、往路のK2列のドットは移動方向の右側に位置し、復路のK2列のドットは移動方向の左側に位置してしまう。ただし、往路のK2列のドットと復路のK2列のドットの間に、K1列のドットが位置するため、往路と復路の繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。即ち、ライン全体で見ると、往路の太いラインが移動方向の右側に位置し、復路の太いラインが移動方向の左側に位置するものの、2つのラインの移動方向の位置の一部が重なるため、繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
同様に、媒体Sの中間部では、往路の太いラインと復路の太いラインの移動方向の位置ずれが小さく、往路と復路の繋ぎ目が目立ち難い。そして、媒体Sの山部では、K2列(調整列)の往路と復路のドット形成位置の移動方向のずれが小さく、往路の太いラインに対して復路の太いラインが移動方向の右側にずれるものの、2つのラインの移動方向の位置の一部が重なるため、繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
このように、本実施形態の調整方法では、媒体Sの山部または谷部において、同色インクを噴射する2つのノズル列(K1,K2)のうちの一方の基準列の往復のドット形成位置を揃える。そして、基準列のドット形成位置に対して他方の調整列のドット形成位置をずらす。ただし、媒体Sの中間部にて基準列の往復のドット形成位置を揃えることはない。仮に、例えば、K1列のドット形成位置を中間部で揃え、図8と同様に、K1列のドット形成位置に対してK2列のドット形成位置を手前側(ヘッド移動方向の反対側)に調整したとする。そうすると、媒体Sの山部において、往路のK1列のドットが復路のK1列のドットに対して移動方向の左側にずれ、往路のK2列のドットは復路のK2列のドットに対して更に移動方向の左側にずれてしまう。このように、媒体Sの中間部にて基準列の往復のドット形成位置を揃えてしまうと、媒体の位置によって(山部または谷部において)、往路ラインと復路ラインの繋ぎ目を目立たせ難くすることが出来ないからである。
また、ここでは、同色インクを噴射する2つのノズル列(K1列,K2列)のうちの、K1列を基準列とし、媒体Sの山部または谷部において、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置を揃えているが、これに限らない。K2列を基準列として、媒体Sの山部または谷部において、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置を揃え、K2列のドット形成位置に対してK1列(調整列)のドット形成位置を移動方向にずらしてもよい。また、K1列のドットとK2列のドットを搬送方向に交互に形成するに限らず、複数個おきに同じノズル列のドットを連続して印刷してもよい。
<コックリング調整値Rの算出>
図10は、媒体Sにコックリング現象が生じた時の往路と復路の噴射タイミングを調整する「コックリング調整値R」の算出フローである。図11は、プリンター1のメモリーに記憶する調整値を説明する図である。なお、同色インクを噴射するノズル列ごと(YMCKごと)に、往路で形成される画像と復路で形成される画像の繋ぎ目を目立たなくするコックリング調整値Rを算出する。以下では説明の簡略のため、ブラックノズル列(K1,K2)を例に挙げて説明する。
ノズルからインクを噴射するタイミングは、設計工程において、図4に示すように、インク滴の噴射速度Vm,ヘッド41の移動速度Vc,ペーパーギャップPGによって決定する。ただし、前述のように、プリンター個体の特性により、設計上の噴射タイミングでは目標位置にドットを形成することができない場合がある。この場合に双方向印刷を実施すると、往路と復路の移動方向におけるドット形成位置のずれが大きくなってしまう。そこで、プリンター1の量産工程などにおいて、プリンター1ごとに、往路と復路のインク噴射のタイミングを設計上の噴射タイミングから調整するための「Bid調整値」を算出する。Bid調整値は図11に示すようにプリンター1のメモリー13に記憶される。コックリング現象が生じない時には、このBid調整値を用いて印刷が実施される。コックリング調整値RもBid調整値と同様に、プリンター1の量産工程(又はメンテナンス時など)において、プリンター個体の特性に応じて、プリンター1ごとに算出する。
印刷する画像に応じて媒体に噴射されるインク量が異なり、コックリング現象の発生の仕方が異なる。媒体に噴射されるインク量が少なければ媒体にコックリング現象が生じることはない。そこで、本実施形態の調整方法では、媒体に噴射するインク量に応じて、コックリング調整値Rを用いて印刷を実施するか否かを判断する。また、媒体に噴射されるインク量が多いほど、プラテン21の凸部211の間に位置する媒体Sが下方に撓み易く、媒体Sの谷部と山部におけるプラテンギャップPGの差が大きくなってしまう。そこで、本実施形態の調整方法では、媒体に噴射するインク量に応じて(プラテンギャップPGの変動量に応じて)、コックリング調整値Rを異ならせる。ここでは、「インクDuty」に応じて、コックリング調整値Rを用いるか否かを判断し、使用するコックリング調整値Rを決定する。なお、インクDutyとは、媒体Sの単位領域に噴射可能なドット数に対する実際にその単位領域に噴射するドット数の割合(又は1回のパスで噴射可能なドット数に対する1回のパスで実際に噴射するドット数の割合)である。
本実施形態では、インクDutyが50%以上である時に、図5の下図に示すようなコックリング現象が発生するとした。そのため、インクDutyが50%未満である時は、図11に示すBid調整値を用いて印刷を実施する。そして、インクDutyが50%以上である時に、図11に示すコックリング調整値Rを用いて印刷を実施する。また、インクDutyが50%以上80%未満である時のコックリング調整値Rと、インクDutyが80%以上である時のコックリング調整値Rを異ならせる。
図12は、媒体Sの山部において基準列(K1)の往路と復路のドット形成位置を揃えるためのパターンを示す図である。まず、プリンター1の量産工程などにおいて、検査者が検査対象となるプリンター1に、基準列(K1列)を用いて図12に示すパターンを印刷させる。パターンは、プラテン21の凸部211に支持された媒体部分、即ち、媒体Sの山部に形成する「往路ライン(実線)」と「復路ライン(点線)」を有する。なお、パターンを印刷する媒体Sには、検査対象のK1列ではない他のノズル列からインクを噴射する等してコックリング現象を生じさる。ただし、これに限らず、パターンを印刷する時のペーパーギャップを、コックリング現象が生じた時の媒体Sの山部のペーパーギャップ(例えば図8ではPG1)に合わせて、K1列にパターンを印刷させてもよい。
プラテン21には移動方向の所定間隔おきに複数の凸部211が設けられている。そのため、K1列は、複数の凸部211(図12では4個の凸部1〜4)に支持された媒体部分にそれぞれ往路ライン及び復路ラインを形成する。また、往路及び復路の噴射タイミングを設計上の噴射タイミングから種々変更し、往路ライン及び復路ラインを形成する。図12では、候補となるコックリング調整値r1〜r5にて往路と復路の噴射タイミングを設計上の噴射タイミングから調整し、媒体の山部に往路ライン及び復路ラインを印刷する。なお、図12では、ある噴射タイミングで往路ラインを形成した後に、媒体を搬送することなく、同じ噴射タイミングで復路ラインを形成する。そうして、往路ラインと復路ラインの一部が重複するように印刷する。
また、本実施形態では、図11に示すように、2種類のインクDuty範囲に応じてコックリング調整値Rを異ならせる。そのため、インクDutyが50%以上80%未満の時に発生するコックリング現象を再現した媒体Sと、インクDutyが80%以上である時に発生するコックリング現象を再現した媒体Sに、パターンを印刷する。なお、インクDutyに応じて媒体Sにコックリング現象を生じさせたとしても、ペーパーギャップPGに多少のずれが生じる場合がある。そこで、図12に示すパターンのように、複数の凸部1〜4に支持された媒体Sの山部に往路ライン及び復路ラインを印刷することで、より精度の良いコックリング調整値を算出することができる。
こうして印刷されたパターン(図12)を検査者が目視により確認する。検査者は、候補のコックリング調整値r1〜r5の中から、媒体の山部において往路ラインと復路ラインが移動方向にずれない調整値を決定する。図12に示すパターン結果では、コックリング調整値「r2」で形成した往路ラインと復路ラインの移動方向のずれが無く、検査者は「r2」を最適なコックリング調整値に決定することができる。こうして、検査者は、媒体Sの山部において基準列(K1列)の往路と復路のドット形成位置を揃えるためのコックリング調整値R1を決定する(図10のS002)。
なお、本実施形態では、図11に示すようにインクDutyごとにK1列のコックリング調整値R1が決定される。また、本実施形態では、往路と復路の両方の噴射タイミングを設計上の噴射タイミングから調整するとし、図11に示すように往路のコックリング調整値R1tと復路のコックリング調整値R1bが決定される。ただし、これに限らず、往路と復路のうちの一方の噴射タイミングだけを調整してもよい。また、本実施形態では、コックリング調整値Rを設計上の噴射タイミングからの調整値とするがこれに限らず、Bid調整値で調整した噴射タイミングからの調整値としてもよい。この場合、図12のパターンを印刷する際に、Bid調整値で調整した噴射タイミングを、候補のコックリング調整値r1〜r5で更に調整した噴射タイミングで印刷する。この場合、実際の印刷では、Bid調整値とコックリング調整値Rの両方を用いて設計上の噴射タイミングを調整することになる。
また、図12のパターンでは、候補となる噴射タイミングr1〜r5により設計上の噴射タイミングを種々調整して、実際に往路ラインと復路ラインを形成しているが、これに限らない。例えば、インクDutyに応じてコックリング現象を再現した媒体Sの山部に対して、設計上の噴射タイミングにて往路ラインと復路ラインを形成してもよい。そうして印刷された往路ラインと復路ラインの移動方向のずれ量に基づき、そのずれ量がゼロとなる往路と復路の噴射タイミングを算出してもよい。そうして算出した噴射タイミングと設計上の噴射タイミングとの差に基づいて、コックリング調整値Rを算出してもよい。
また、コックリング調整値Rとは、設計上のノズルからのインク噴射タイミングと実際にノズルからインクを噴射するタイミングの差(時間)を示す値に相当する。具体的には、コックリング調整値Rは、「画素の数」を示す値とする。媒体Sに画像を印刷するために、媒体S上に仮想的に画素を定め、その画素にドットを形成するか否かによって媒体Sに画像を表現する。プリンター1は、各画素にドットを形成するか否かを示す印刷データに基づき、媒体Sに画像を印刷する。そのため、各画素に対応した印刷データを画素単位で移動方向にずらすことによって、ドット形成位置を移動方向にずらすことができる。ゆえに、各画素に対応する印刷データをずらすことによって、インク噴射タイミングを調整し、ドット形成位置を移動方向にずらす場合には、コックリング調整値は「画素の数」に相当する。
ただし、これに限らない。ノズルからインクを噴射するためには、そのノズルに対応する駆動素子(例:ピエゾ素子)に駆動波形を印加すればよい。そこで、ドット形成位置をずらすために(インク噴射タイミングを調整するために)、駆動素子に駆動波形を印加するタイミングを調整してもよい。この場合、コックリング調整値Rは、具体的には、「設計上の駆動波形の印加タイミングと実際に駆動波形を印加するタイミングとの差(時間)」を示す値となる。
図13は、媒体Sの谷部における基準列(K1列)の往復の着弾位置ずれLを算出するパターンを説明する図である。基準列(K1列)のコックリング調整値R1を算出した後、検査者は、プリンター1(K1列)に、決定したコックリング調整値R1で調整した噴射タイミングで、媒体Sの谷部(凹部に位置する媒体)に、往路ライン及び復路ラインを形成させる(図10のS003)。K1列のコックリング調整値R1は媒体Sの山部において往路と復路のドット形成位置が揃うように設定されているため、媒体Sの谷部では、図13に示すように、往路ラインと復路ラインが移動方向にずれる。そして、検査者は、印刷されたパターン結果に基づき、往路ラインと復路ラインの移動方向のずれ量「L」を算出する(S004)。なお、インクDutyに応じてコックリング現象を再現した2種類の媒体ごとにずれ量Lを算出する。
また、プラテン21は移動方向に複数の凸部211が並ぶため、媒体Sの谷部も複数存在する。そこで、図13に示すように、複数の媒体Sの谷部に対して、往路ライン及び復路ラインを形成するとよい。そうして、往路ラインと復路ラインの移動方向の複数のずれ量(L1〜L3)を算出し、複数のずれ量の平均値を、媒体Sの谷部におけるK1列の往路ラインと復路ラインのずれ量Lにするとよい。この後「ずれ量L」に基づいてK2列のコックリング調整値R2を算出する。そのため、複数の媒体Sの谷部に往路ライン及び復路ラインを形成し、複数のずれ量(L1〜L3)の平均値を算出することで、より精度の良いK2列のコックリング調整値R2を算出することができる。
次に、検査者は、調整列であるK2列のドット形成位置が基準列であるK1列のドット形成位置よりも、距離「L/2」だけ手前側(ヘッド移動方向の反対側)に位置するように、K2列のコックリング調整値R2を算出する(S005)。つまり、媒体Sの谷部におけるK1列の往復のドット形成位置のずれ量Lの半分の長さ「L/2」だけ、K2列のドット形成位置をK1列のドット形成位置よりも手前側の位置とする。
図8を用いて説明すると、媒体Sの谷部では、K1列の往路のドットはK1列の復路のドットよりも距離Lだけ移動方向右側に位置する。そして、本実施形態の調整方法では、K1列のドット形成位置とK2列のドット形成位置をずらし、媒体Sの谷部において、K1列の往路のドット(○)と復路のドット(○)の間に、K2列のドット(●)を位置させることにより、往路ラインと復路ラインの繋ぐ目を目立たせ難くする。よって、K1列の往路のドットと復路のドットの中央にK2列のドットを位置させることで、より往路ラインと復路ラインの繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
また、K1列のドット(○)に対してK2列のドット(●)を「L/2」だけずらすことで、媒体Sの谷部において、K2列の移動方向における往復のドット形成位置を揃えることができる。そうすることで、媒体Sの谷部において、K1列の往路のドットと復路のドットが移動方向に最もずれてしまうが、K2列のドットは搬送方向に一直線に並ぶので、往路ラインと復路ラインの繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
そして、検査者は、K2列のドット形成位置をK1列のドット形成位置よりも距離「L/2」だけ手前側(ヘッド移動方向の反対側)に位置させるコックリング調整値R2を算出するために、プリンター1にパターン(不図示)を印刷させる。例えば、K1列の噴射タイミングはコックリング調整値R1にて調整し、K2列の噴射タイミングは種々変更し、K1列の(往路又は復路の)ラインを形成し、K2列の(往路又は復路の)ラインを形成させるとよい。なお、パターンを印刷する媒体Sはコックリング現象を再現した媒体Sでも良いし、そうでない媒体でも良い。そして、検査者は、K1列のラインに対してK2列のラインが移動方向の手前側(ヘッドが移動する側と反対側)の位置に距離「L/2」だけずれている噴射タイミングを決定する。決定したK2列の噴射タイミングと設計上のK2列の噴射タイミングの差に相当する値をコックリング調整値R2として算出する。また、インクDutyに応じたK1列の2つのコックリング調整値R1にそれぞれ対応するK2列のコックリング調整値R2を算出する。こうして量産工程において算出したコックリング調整値R1,R2をプリンター1のメモリー13が記憶した後に、プリンター1は出荷される。
なお、ここでは、K1列のドット形成位置に対してK2列のドット形成位置をヘッド41が移動する側と反対側の位置に距離「L/2」だけずらすとしているが、これに限らない。媒体Sの山部においてK1列の往路と復路のドット形成位置を揃えた場合、媒体Sの谷部においてK1列の往路と復路のドット形成位置のずれ量Lが最も大きくなる。そのため、K1列のドット形成位置に対してK2列のドット形成位置を、ヘッド41が移動する側と反対側の位置に、少なくとも距離L以下の長さをずらすとよい。そうすることで、媒体Sの谷部において、往路のK1列のドットと復路のK1列のドットの間にK2列のドットを位置させることができ、往路ラインと復路ラインの繋ぎ目を目立たせ難くすることができる。
<変形例>
コックリング現象に対する前述の調整例(図8・図9)では、媒体の山部又は谷部において、基準列(K1列)の往路と復路のドット形成位置が揃うように、即ち、往路ラインと復路ラインが搬送方向に一直線に沿うように、基準列の噴射タイミングを調整するとしているが、これに限らない。媒体の山部又は谷部において、基準列の往路のドットと復路のドットの移動方向のずれ量が、調整列(K2列)の往路のドットと復路のドットの移動方向のずれ量よりも少なくなるように、基準列の噴射タイミングを調整すればよい。例えば、媒体の山部にて基準列の往復のドット形成位置のずれ量が小さくなるように調整したとすれば、媒体の谷部では、逆に、調整列の往復のドット形成位置のずれ量を小さくすることができる。よって、媒体の位置によらずに、往路画像と復路画像の境目を目立たせ難くすることができる。ただし、媒体の谷部又は山部では、基準列と調整列のうちの一方の往復のドット形成位置のずれ量が最も大きくなる。そのため、媒体の谷部又は山部の一方において基準列の往復のドット形成位置を揃えるようにすることが好ましい。
図14は、媒体の種類に応じたコックリング調整値Rが記憶されたテーブルを示す図である。ユーザーのもとでは印刷に種々の媒体が使用される。同じインクDutyであっても、媒体の種類に応じてコックリング現象の発生の仕方が異なり、ペーパーギャップPGが異なる。例えば、普通紙のように媒体内部にインクの溶媒成分(例:水分)が浸透し易い媒体ではコックリング現象が生じ易く、光沢紙のように厚みがあり変形し難い媒体ではコックリング現象が生じ難い。このように同じインクDutyであっても、コックリング現象の発生の仕方が異なる場合、コックリング調整値も異ならせるとよい。そのために、複数の種類の媒体に対してパターン(図12や図13)を印刷し、媒体の種類に応じたコックリング調整値Rを算出するとよい。
また、前述の実施例では、コックリング現象が生じない場合に(インクDutyが50%未満の場合に)、基準列(K1列)と調整列(K2列)のドット形成位置を揃えるとしているが、これに限らない。コックリング現象が生じない場合においても、コックリング現象が生じる時と同様に、基準列(K1列)のドット形成位置に対して調整列(K2列)のドット形成位置を移動方向にずらしてもよい。
===印刷実施例===
<印刷実施例1>
プリンター1が、コンピューター60にインストールされたプリンタードライバーから印刷指令及び印刷データを受信すると、プリンター1のコントローラー10(制御部)は、双方向印刷が設定されているか否かを判断する。双方向印刷を実施する場合であり媒体Sにコックリング現象が発生する場合には、コックリング調整値Rを用いて、図8や図9に示すようにドットを形成する(調整処理を実施する)。そのために、コントローラー10は、印刷データに基づいて、媒体Sに印刷する画像の「最大インクDuty」を算出する。最大インクDutyが50%未満である場合にはコックリング調整値Rを用いず、Bid調整値だけを用いる。一方、最大インクDutyが50%以上である場合には最大インクDutyに応じたコックリング調整値Rを用いる。
なお、インクの色(YMCK)ごとにインクDutyを算出し、ノズル列ごとにインク噴射タイミングを調整してもよいし、各インクのインクDutyの中の最大値に基づいてインク噴射タイミングを調整してもよい。また、媒体Sに印刷する画像の「最大インクDuty」に限らず、平均のインクDutyに基づいて、媒体Sにコックリング現象が生じるか否かを判断し、コックリング調整値Rを決定しても良い。
このように、媒体Sに印刷する画像全体におけるインクDuty(最大値又は平均値)に基づいてコックリング調整値を用いる否かを判断する場合、印刷制御が比較的に容易である。しかし、媒体Sの位置によっては、コックリング現象が生じない場合もある。ただし、コックリング現象が生じない時のペーパーギャップ(即ち、設計上のペーパーギャップPG)は、媒体Sの山部のペーパーギャップ(図8ではPG1)と媒体Sの中間部のペーパーギャップ(図8ではPG3)の間の値となる。よって、コックリング現象が生じない媒体Sに対して、コックリング調整値Rを用いて画像を印刷したとしても、媒体Sの山部や谷部ほど往路画像(ライン)と復路画像(ライン)が移動方向にずれてしまうことはなく、また、往路画像と復路画像の繋ぎの悪さが緩和されているため、問題がない。
<印刷実施例2>
印刷実施例2では、コントローラー10が、各パスで印刷する画像ごとにインクDuty(最大値又は平均値)を算出し、そのパスでコックリング調整値Rを用いるか否かを判断する。そうすることで、例えば、同じ媒体であっても、インクDutyの低い画像(テキスト画像)が印刷される媒体領域では、コックリング調整値Rを用いずにBid調整値を用いて画像が印刷され、インクDutyの高い画像が印刷される媒体領域ではコックリング調整値Rを用いて画像が印刷される。その結果、インクDutyの低い画像では、同色インクを噴射する2つのノズル列(例:K1,K2)のドット形成位置が移動方向にずれることがなく、また、インクDutyの高い画像では、コックリング現象が生じたとしても往路画像と復路画像の繋ぎの悪さを緩和することができる。
<印刷実施例3>
前述の図6では、コックリング現象が生じた媒体Sに対して、往路と復路で搬送方向に沿うラインを形成した場合に、往路ラインと復路ラインが移動方向にずれ、印刷画像の画質が劣化する例を挙げている。このように、往路と復路で搬送方向に沿うラインを形成する場合に、特に、往路ラインと復路ラインの境目が目立ち易く、印刷画像の画質が劣化する。そこで、印刷実施例3では、コックリング現象が生じた媒体Sに対して、往路と復路で搬送方向に沿うラインを形成する場合にだけ、コックリング調整値Rを用いてインク噴射タイミングを調整する。
そのためにプリンター1のコントローラー10は、受信した印刷データの中に、搬送方向に沿うラインを往路と復路で印刷するデータが有るか否かを判断する。搬送方向に沿うラインを往路と復路で印刷するデータが有る場合には、コントローラー10は、そのラインが、コックリング現象が生じる媒体領域に印刷されるか否かを判断する。例えば、インクDutyが50%以上である画像上や、インクDutyが50%以上である画像の近傍に、そのラインが形成されるか否かを判断する。そして、コックリング現象が生じる媒体領域にラインが印刷される場合には、コントローラー10はコックリング調整値Rにて調整した噴射タイミングでラインを印刷させる。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、ドット形成位置のずれを抑制する方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<背景画像について>
前述の実施形態では、3色のカラーインクYMCとブラックインクKを噴射するプリンターを例に挙げているが、これに限らない。これらのインク(YMCK)の他に白インクWを噴射するプリンターがある。このようなプリンター1では、白インクによる背景画像の上に、モノクロ画像やカラー画像を重ねて印刷し、画像の発色性をよくする場合がある。このような印刷を実施する場合には、背景画像を印刷することで媒体Sにコックリング現象が生じていると想定されるため、インクDutyを判断せずに、カラー画像やモノクロ画像を印刷する際にはコックリング調整値Rを用いてインク噴射タイミングを調整してもよい。
<ノズル配列について>
前述の実施形態では、図2に示すように、同色インクを噴射する2つのノズル列(例:K1,K2)が搬送方向にノズルピッチ以下の距離だけずれて配列されているが、これに限らない。同色インクを噴射する2つのノズル列の搬送方向の位置が同じであってもよい。このようなプリンターでは、例えば、一方のノズル列K1と他方のノズル列K2によって移動方向に交互にドットを形成し、更に、一方のノズル列K1と他方のノズル列K2によって搬送方向に交互にドットを形成する印刷方法を実施することができる。この場合においても、媒体にコックリング現象が生じる場合には、図8や図9に示すようにドット形成位置を調整するとよい。
<コックリング調整値Rについて>
前述の実施形態では、インクDutyや媒体の種類に応じてコックリング調整値Rを異ならせているが、これに限らない。例えば、媒体に噴射するインクの種類によってもコックリングの発生の仕方が異なる場合がある。そのため、インクの種類に応じてコックリング調整値Rを異ならせてもよい。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、ヘッドを移動方向に移動しながら単票紙に画像を形成する動作と、ヘッドに対して単票紙を移動方向と交差する搬送方向に搬送する動作と、を繰り返すプリンターを例に挙げているが、これに限らない。例えば、印刷領域に搬送された連続用紙に対して、(複数の)ヘッドを有するヘッドユニットを媒体搬送方向に移動しながら画像を形成する動作と、ヘッドユニットを紙幅方向に移動する動作と、を繰り返して画像を形成し、その後、未だ印刷されていない媒体部分を印刷領域に搬送するプリンターであってもよい。
<流体噴射装置について>
前述の実施形態では、流体噴射装置としてインクジェットプリンターを例示していたが、これに限らない。流体噴射装置であれば、プリンター(印刷装置)ではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、50 検出器群、60 コンピューター

Claims (8)

  1. (A)或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列と、を備えるヘッドと、
    (B)前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンと、
    (C)前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、
    前記凸部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、
    且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側と反対側の位置となるように、
    前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する調整処理を実施する制御部と、
    (D)を有することを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であって、
    同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置と前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置の差が、
    前記移動方向に並ぶ前記凸部の中央部に位置する媒体部分において、前記往路と前記復路で第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量の半分である、
    流体噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流体噴射装置であって、
    前記凸部に対応する媒体部分において、前記往路と前記復路で第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向の位置が揃うように、前記第1ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する、
    流体噴射装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記第1ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングは、
    複数の前記凸部に対応する各媒体部分において、前記往路と前記復路で前記第1ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量が前記往路と前記復路で前記第2ノズル列によってそれぞれ形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなるように調整した各前記第1ノズル列の噴射タイミングの平均値である、
    流体噴射装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記制御部は、前記媒体上の単位領域あたりに噴射される流体量が閾値以上である場合に、前記調整処理を実施する、
    流体噴射装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載の流体噴射装置であって、
    前記制御部は、前記媒体上の単位領域あたりに噴射される流体量に応じて、前記調整処理における前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを異ならせる、
    流体噴射装置。
  7. (A)或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列と、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列と、を備えるヘッドと、
    (B)前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンと、
    (C)前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行させる制御部であって、
    前記移動方向に並ぶ前記凸部の中央部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、
    且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側の位置となるように、
    前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する制御部と、
    (D)を有することを特徴とする流体噴射装置。
  8. 或る流体を噴射するノズルが所定方向に並ぶ第1ノズル列、及び、前記或る流体を噴射するノズルが前記所定方向に並ぶ第2ノズル列であって前記所定方向と交差する移動方向に前記第1ノズル列と並ぶ第2ノズル列を備えるヘッドと、前記ヘッドと対向する媒体を支持し、前記媒体と対向する側に複数の凸部が前記移動方向に並んで配設されたプラテンとを、有する流体噴射装置において、前記ヘッドを往復移動させながら往路及び復路の双方向に移動中の前記ノズルから流体を噴射させる噴射動作と、前記ヘッドと媒体の相対位置を前記所定方向の一の方向に相対移動させる動作と、を繰り返し実行する流体噴射方法であって、
    前記凸部に対応する媒体部分において、前記第1ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第1ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量が、前記第2ノズル列によって前記往路で形成されるドットと前記第2ノズル列によって前記復路で形成されるドットの前記移動方向のずれ量よりも少なくなり、
    且つ、同じ前記噴射動作において、前記第1ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置に対して前記第2ノズル列によって形成されるドットの移動方向の位置が、前記ヘッドが前記移動方向へ移動する側と反対側の位置となるように、
    前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列から前記或る流体を噴射させるタイミングを調整する、
    ことを特徴とする流体噴射方法。
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