JP2011147496A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【課題】ファスニング基材の上下の舌片部を互いに近接する交差方向に引っ張った状態で第2付着部に付着させた際に、ファスニング基材の本体部の横方向の外方側の縁部における舌片部の間の中間部分に生じるシワを抑制できる使い捨ておむつを提供する。
【解決手段】ファスニング部材12のファスニング基材31は、不織布等により形成されたシート状の部材であり、本体部311と上側及び下側の舌片部312とを有している。上側及び下側の舌片部312は、本体部311の横方向Xの外方側の端部から縦方向Yに間隔をあけて横方向Xの外方側に延設されている。上側及び下側の舌片部312における、本体部311と結合された基端部と先端部との間の基端部側寄りの位置に、縦方向Yの幅が部分的に小さくされた縮幅部312bが設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ファスニング部材12のファスニング基材31は、不織布等により形成されたシート状の部材であり、本体部311と上側及び下側の舌片部312とを有している。上側及び下側の舌片部312は、本体部311の横方向Xの外方側の端部から縦方向Yに間隔をあけて横方向Xの外方側に延設されている。上側及び下側の舌片部312における、本体部311と結合された基端部と先端部との間の基端部側寄りの位置に、縦方向Yの幅が部分的に小さくされた縮幅部312bが設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、所謂テープタイプの使い捨ておむつに関する。
所謂テープタイプの使い捨ておむつの従来技術としては、例えば特許文献1に記載のものがある。この種の使い捨ておむつでは、おむつの着脱のために、図6に示すようにおむつ本体1の縦方向の後方側における横方向の両側に、左右のファスニング部材2が設けられている。ファスニング部材2は、ファスニング基材3及び第1付着部4を備えて構成されている。おむつ本体1の外面側における縦方向の前方側の領域には、略シート状の部材により形成され、ファスニング部材2の第1付着部4が着脱自在に付着する第2付着部5(図7参照)が付与されている。より詳細には、ファスニング基材3は、横方向の内方側がおむつ本体1と接合された本体部6と、縦方向に間隔をあけて本体部6から横方向の外方側に延設された2つの舌片部7とを備えている。そして、第1付着部4は、各舌片部7の肌面側に付与される。
このような構成を有する使い捨ておむつでは、おむつを着用者のウエスト周り及び腰周りにフィットさせるため、左右のファスニング部材2の舌片部7の第1付着部4を図7に示すような形態で第2付着部5に付着させる場合がある。すなわち、この図7に示す形態では、図7の矢印A1〜A4で示すように、ファスニング部材2の上下の舌片部7が互いに近接する交差方向に引っ張られた状態で、各舌片部7の第1付着部4が第2付着部5に付着されている。
しかしながら、上述の図6に示す従来の構成では、ファスニング基材3に設けられる舌片部7の根元の部分の幅が大きいため、舌片部7を本体部6に対して縦方向に曲げようとしても曲がりにくい。このため、上下の舌片部7の第1付着部4を図7に示すような形態で第2付着部5に付着させた場合に、上下の舌片部7に掛けられている交差方向の引っ張り力により、ファスニング基材3の本体部6の横方向の外方側の縁部における舌片部7の間の中間部分8に、盛り上がるようにして大きなシワ9が生じる場合がある。このようなシワが生じると、着用者の着衣がシワに引っ掛かり、ファスニング部材2が外れるおそれがある。また、おむつを認知症患者等に使用する場合、シワにより着用者の指がファスニング基材3に掛かりやすくなるため、ファスニング部材2が着用者によって外されてしまうおそれがある。
そこで、本発明の解決すべき課題は、ファスニング基材の上下の舌片部を互いに近接する交差方向に引っ張った状態で第2付着部に付着させた際に、ファスニング基材の本体部の横方向の外方側の縁部における舌片部の間の中間部分に生じるシワを抑制できる使い捨ておむつを提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、液体を吸収する吸収コアを有し、着用者の股部を含む領域にあてがわれるおむつ本体と、シート状の部材により形成され、前記おむつ本体の縦方向の後方側の部分における横方向の両側の縁部にそれぞれ接合され、前記おむつ本体から前記横方向の外方側に延びる左右のファスニング基材と、前記左右のファスニング基材の肌面側にそれぞれ設けられた第1付着部と、前記おむつ本体の前方側の部分における外面側に設けられ、前記1付着部が着脱自在に付着される第2付着部とを備え、前記左右のファスニング基材は、前記横方向の内方側が前記おむつ本体と接合された本体部と、前記縦方向に間隔をあけて前記本体部から前記横方向の外方側に延設された上側及び下側の舌片部とを備え、前記第1付着部は、前記左右のファスニング基材の前記上側及び下側の舌片部にそれぞれ設けられ、前記上側及び下側の舌片部は、前記本体部と結合された基端部と先端部との間における前記基端部側寄りの位置に、前記縦方向の幅が部分的に小さくされた縮幅部を有する。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係る使い捨ておむつにおいて、前記第1付着部は、前記左右のファスニング基材の前記上側及び下側の舌片部に対し、前記横方向に間隔をあけて複数ずつ設けられている。
請求項1に記載の発明に係る使い捨ておむつによれば、ファスニング基材に設けられた上側及び下側の舌片部における、本体部と結合された基端部と先端部との間の基端部側寄りの位置に、縦方向の幅が部分的に小さくされた縮幅部が設けられている。それ故、舌片部が縮幅部で縦方向に曲がりやすくなっている。そのため、上側及び下側の舌片部を互いに近接する交差方向に引っ張った状態で各舌片部の第1付着部を第2付着部に付着させた際に、上側及び下側の舌片部が縮幅部で互いに近接する方向に曲がる。その結果、ファスニング基材の本体部の横方向の外方側の縁部における上下の舌片部の間の中間部分に生じるシワを抑制できる。これによって、着用者の着衣がファスニング基材の本体部に生じたシワに引っ掛かる等の不都合を回避できる。
また、舌片部を把持する際に縮幅部に手が掛かりやすくなるため、ファスニング基材の舌片部を引っ張りながら舌片部の第1付着部を第2付着部に付着させる作業が容易になる。
請求項2に記載の発明によれば、第1付着部が、左右のファスニング基材の上側及び下側の舌片部に対し、横方向に間隔をあけて複数ずつ設けられている。このため、舌片部を引っ張りながら第1付着部を第2付着部に付着させる際に、横方向の内方側の第1付着部から段階的に第2付着部に付着させることができ、付着作業の自由度が拡大し、付着作業がより容易になる。例えば、まず舌片部の縮幅部をしっかりと把持して舌片部を引っ張った状態で横方向の内方側の第1付着部を第2付着部に付着させて仮固定した後、舌片部の把持位置を先端部側に移動させて残りの第1付着部を第2付着部に付着させて本固定することができ、これによって、舌片部の付着作業を容易かつ確実に行える。
図1ないし図3を参照して、本発明の一実施形態に係る使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の構成について説明する。なお、本明細書において、横方向X及び縦方向Yは、おむつ10が図1のように展開された状態を基準としており、横方向Xは着用者の左右方向に対応しており、縦方向Yは着用者の前後方向又は上下方向にそれぞれ対応している。
このおむつ10は、図1及び図2に示すように、おむつ本体11と、左右のファスニング部材12と、本発明に係る第2付着部に相当する付着シート13とを備えて構成されている。
おむつ本体11は、内側シート部材21と、外側シート部材22と、吸収コア23とを備えて構成され、着用者の股部を含む領域にあてがわれる。内側シート部材21は、少なくとも横方向Xの中央部が透液性を有している。内側シート部材21には、伸張された状態で弾性部材211が付与された左右の起立シート部212が設けられている。外側シート部材22は、不透液性を有し、吸収コア23の外面側に配置されている。内側シート部材21及び外側シート部材22は、吸収コア23を挟み込むようにして接着剤によって接合される。吸収コア23は、着用者が排泄した排泄液(例えば、尿又は便に含まれる水分等)を吸収する。より具体的には、吸収コア23は、吸液ポリマー及び集合された繊維の集合体からなる繊維集合体の少なくともいずれか一方を備えて構成される。また、このおむつ10では、おむつ本体11の前側及び後側の縁部に沿ってウエスト弾性部材24が伸張された状態で付与されている。また、おむつ本体11の左右の脚周りには、レッグ弾性部材25が伸張された状態で付与されている。
左右のファスニング部材12は、おむつ本体11の縦方向Yの後方側に位置する後側部分における横方向Xの両側の縁部に接合に接合され、おむつ1の着用者の体への固定に用いられる。より具体的には、各ファスニング部材12は、ファスニング基材31と、本発明に係る第1付着部に相当する略シート状の付着エレメント32とを備えている。
ファスニング基材31は、不織布等により形成されたシート状の部材であり、本体部311と上側及び下側の舌片部312とを有している。本体部311の横方向Xの内方側の部分は、おむつ本体11の内側シート部材21と外側シート部材22との間に挟み込まれた状態で接着剤等の接合手段によりおむつ本体11と接合される。
上側及び下側の舌片部312は、本体部311の横方向Xの外方側の端部から縦方向Yに間隔をあけて横方向Xの外方側に延設されている。また、各舌片部312には、拡幅部312aと縮幅部312bとが設けられている。拡幅部312aは、舌片部312の先端部に設けられ、縦方向Yの幅が拡大されている。縮幅部312bは、舌片部312が本体部311と結合される部分である基端部と先端部との間における基端部側寄りの位置(拡幅部312aと基端部との間の位置)に設けられ、縦方向Yの幅が拡幅部312a及び基端部の縦方向Yの幅よりも小さくされている。
付着エレメント32は、後述する付着シート13に対して着脱自在に付着可能となっており、ファスニング基材31の上下の舌片部312の肌面側に接着剤等の接合手段によりそれぞれ接合されている。本実施形態では、付着エレメント32は、舌片部312の拡幅部312aから縮幅部312bにかけた部分に設けられている。
付着エレメント32と後述する付着シート13とは、着脱自在に係合するループ材とフック材とによって構成されるいわゆる面ファスナーを構成しており、例えば、付着エレメント32にフック材が用いられ、付着シート13にループ材が用いられる。付着シート13の表面には、複数のループ構造が形成されている。付着エレメント32の表面には、付着シート13のループ構造に着脱自在に係合する複数のフック構造が形成されている。なお、変形例として、付着エレメント32にループ材を用い、付着シート13にフック材を用いてもよい。また、付着エレメント32及び付着シート13として、互いに着脱自在に付着できれば面ファスナーに限らず、任意の構成を採用できる。例えば、付着エレメント32及び付着シート13として、粘着テープ及びその粘着テープが着脱自在に付着される付着シートを用いてもよい。
付着シート13は、シート状の形態を有し、外側シート部材22の外面側における前側の部分に接合されており、左右のファスニング部材12に付与された付着エレメント32が着脱自在に付着される。
上記のように、ファスニング部材12のファスニング基材31では、上側及び下側の舌片部312における、本体部311と結合された基端部と先端部との間の基端部側寄りの位置に、縦方向Yの幅が部分的に小さくされた縮幅部312bが設けられている。それ故、舌片部312が縮幅部312bで縦方向Yに曲がりやすくなっている。そのため、図2の矢印A1〜A4で示すように、上側及び下側の舌片部312を互いに近接する交差方向に引っ張った状態で各舌片部312の付着エレメント32を付着シート13に付着させた際に、上側及び下側の舌片部312が縮幅部312bで互いに近接する方向に曲がる。その結果、ファスニング基材31の本体部311の横方向Xの外方側の縁部における上下の舌片部312の間の中間部分36に生じるシワを抑制できる。これによって、着用者の着衣がファスニング基材31の本体部311に生じたシワに引っ掛かる等の不都合を回避できる。
また、舌片部312を把持する際に縮幅部312bに手が掛かりやすくなるため、ファスニング基材31の舌片部312を引っ張りながら舌片部312の付着エレメント32を付着シート13に付着させる作業が容易になる。
次に、図3を参照してファスニング部材12の製造工程について説明する。図3に示すように、まず、左右のファスニング部材12のファスニング基材31が縦方向Yに連続的に連なってなるファスニング基材連続体41の中央部に、付着エレメント32を構成する付着エレメント連続体42が縦方向Yに沿って接合される。続いて、大きく回り込むようにして蛇行するカットライン43に沿ってファスニング基材連続体41が左右に分割され、さらに縦方向Yに所定長さにそれぞれ切断される。これによって、左右のファスニング部材12が得られる。このため、舌片部312に縮幅部312bを設けた構成であっても、ファスニング部材12の製造工程が煩雑化することはない。
次に、図4及び図5を参照して上記のファスニング部材12の変形例について説明する。図4に示す変形例では、各舌片部312に対して横方向Xに間隔をあけて複数の付着エレメント32a,32bが付与されている。図4の例では、各舌片部312に対して第1及び第2の付着エレメント32a,32bが付与されている。より詳細には、第1の付着エレメント32aは舌片部312の拡幅部312aに付与され、第2の付着エレメント32bは舌片部312の縮幅部312bに付与されている。
このような図4の構成により、舌片部312を引っ張りながら第1及び第2の付着エレメント32a,32bを付着シート13に付着させる際に、横方向Xの内方側の付着エレメント32a,32bから段階的に付着シート13に付着させることができ、付着作業の自由度が拡大し、付着作業がより容易になる。例えば、まず舌片部312の縮幅部312bをしっかりと把持して舌片部312を引っ張った状態で、縮幅部312bに付与された第2の付着エレメント32bを付着シート13に付着させて仮固定した後、舌片部312の把持位置を先端部側に移動させて、拡幅部312aに付与された第1の付着エレメント32aを付着シート13に付着させて本固定することができる。これによって、舌片部312の付着作業を容易かつ確実に行える。
また、上述の図1に示す構成では、付着エレメント32が舌片部312の縦方向Yの全幅に渡って付与されているが、図5に示すように、縦方向Yの幅が舌片部312の縦方向Yの幅よりも小さい付着エレメント32を舌片部312に付与してもよい。これにより、付着エレメント32の使用面積を抑制でき、コスト削減が図れる。
10 おむつ、11 おむつ本体、12 ファスニング部材、13 付着シート、21 内側シート部材、211 弾性部材、212 起立シート部、22 外側シート部材、23 吸収コア、24 ウエスト弾性部材、25 レッグ弾性部材、31 ファスニング基材、311 本体部、312 舌片部、312a 拡幅部、312b 縮幅部、32,32a,32b 付着エレメント、36 中間部分、41 ファスニング基材連続体、 42 付着エレメント連続体、43 カットライン、X 横方向、Y 縦方向。
Claims (2)
- 液体を吸収する吸収コアを有し、着用者の股部を含む領域にあてがわれるおむつ本体と、
シート状の部材により形成され、前記おむつ本体の縦方向の後方側の部分における横方向の両側の縁部にそれぞれ接合され、前記おむつ本体から前記横方向の外方側に延びる左右のファスニング基材と、
前記左右のファスニング基材の肌面側にそれぞれ設けられた第1付着部と、
前記おむつ本体の前方側の部分における外面側に設けられ、前記1付着部が着脱自在に付着される第2付着部と、
を備え、
前記左右のファスニング基材は、
前記横方向の内方側が前記おむつ本体と接合された本体部と、
前記縦方向に間隔をあけて前記本体部から前記横方向の外方側に延設された上側及び下側の舌片部と、
を備え、
前記第1付着部は、前記左右のファスニング基材の前記上側及び下側の舌片部にそれぞれ設けられ、
前記上側及び下側の舌片部は、前記本体部と結合された基端部と先端部との間における前記基端部側寄りの位置に、前記縦方向の幅が部分的に小さくされた縮幅部を有することを特徴とする使い捨ておむつ。 - 請求項1に記載の使い捨ておむつにおいて、
前記第1付着部は、前記左右のファスニング基材の前記上側及び下側の舌片部に対し、前記横方向に間隔をあけて複数ずつ設けられていることを特徴とする使い捨ておむつ。
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