JP2011147363A - キノコの収穫方法、キノコの収穫装置及びキノコの収穫用リング - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キノコの収穫用リング20を利用してキノコの収穫をするキノコの収穫装置であって、キノコ用のコンテナ16に入った複数本の栽培瓶10の列と列との間に挿入される複数のフォーク状の爪状部33を有し、複数のフォーク状の爪状部33によって収穫用リング20の張り出し部22の両側に下から当接して押し上げることで、キノコの子実体13とキノコの培地15とを分断させるフォーク状の押し上げ部30と、コンテナ16に入った複数本の栽培瓶10において生長した複数株のキノコ12に対してキノコの収穫箱50を逆さまにして被せた状態で反転させる押し上げ部材30に設けられたフォーク状の反転部35とを具備する。
【選択図】図12
Description
本発明に係るキノコの収穫方法の一形態によれば、キノコの菌床から子実体が生長する前、キノコの栽培瓶の瓶口に、リング状に設けられていると共に外周に取り外しのための力を加えることができる鍔状の張り出し部が二重に設けられているキノコの収穫用リングを嵌める収穫用リングの装着工程と、キノコの子実体を生長させた後、該キノコを収穫する際に、キノコ用のコンテナに入った複数本の栽培瓶において生長した複数株のキノコに対して、キノコの収穫箱を逆さまにして被せるようにセットする収穫箱のセット工程と、
前記収穫用リングの両側であって二重の前記張り出し部によって形成される溝に爪状部が入り込むように設けられたフォーク状の押し上げ部材で上側の前記張り出し部材の下から当接して押し上げることで、キノコの子実体とキノコの培地とを分断させる子実体と培地の分断工程と、前記複数株のキノコが入った前記収穫箱を前記押し上げ部材の前記爪状部を備えるフォーク状の反転部と共に反転させて、前記複数株のキノコが前記収穫箱に逆さまに入った収穫形態を得る収穫箱の反転工程と、前記フォーク状の反転部を元の位置へ戻す途中で前記爪状部に案内させて前記収穫用リングを落下させることで回収する収穫用リングの回収工程とを有する。
また、本発明に係るキノコの収穫方法の一形態によれば、前記キノコがシメジであることを特徴とすることができる。
また、本発明に係るキノコの収穫装置の一形態によれば、前記反転部が作業者に対して前後方向に反転するように前記支点が作業者の前側に位置し、該反転部の自由端側には作業者が把持して操作するためのハンドルが設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明に係るキノコの収穫装置の一形態によれば、前記梃子機構は、梃子の原理を複数段階に利用するように複数の支点を備えると共に、梃子の第一段階の力点に相当する部分に足踏み式のペダルを備えることを特徴とすることができる。
また、本発明に係るキノコの収穫装置の一形態によれば、前記キノコがシメジであることを特徴とすることができる。
図1は、本発明に係るキノコの収穫方法の工程の流れを説明する工程図である。
また、図2〜5は、キノコの栽培瓶の瓶口に脱着自在に嵌着されるキノコの収穫用リングの形態例を説明する図面である。図2はキノコの収穫用リングをキノコの栽培瓶の瓶口に外嵌めした状態の断面を含む正面図である。図3〜5は、キノコの収穫用リングの断面図、正面図、平面図である。なお、図6は本発明者が先に提案したキノコの収穫用リングの一例の断面図であり、本発明と対照するために記載してある。
さらに、図7〜13は、本発明に係るキノコの収穫装置の形態例を説明する図面であり、その装置を利用した作業工程を順に説明している。
なお、この分断工程では、フォーク状の押し上げ部材30によってキノコの収穫用リング20を衝撃的に押し上げることで、キノコの子実体13とキノコの培地15の分断が効果的になされる。
これによれば、次の作業である包装工程において、石突きとそれに近い子実体の根元をだけに手を触れて包装をすることができる。傷みやすいキノコの笠を極力いじらないで、包装ができ、商品価値と鮮度を保つことができる。
これによれば、収穫用リング20が、爪状部33bによって案内されるため一定の位置へ排出され、収穫リング20を効率良く回収することができる。例えば、図13に示すような回収ボックス60へ、台部55の隙間55aを通過させて収穫用リング20を落下させて回収できる。
図3〜5に示すように、本形態例のキノコの収穫用リング20は、表裏が同一形状に設けられており、対称性の高いリング状の形状になっている。
21は内周凸条部であり、キノコの収穫用リング20の内周面で上下の中間に設けられ、キノコ栽培瓶10の瓶口11の端部に当接するストッパ部になっている。なお、この内周凸条部21の形態は、図に示すように連続的なリング状であっても良いし、断続的に設けられてもよい。これによれば、キノコの収穫用リング20を、図2に示すように瓶口11に取り外すことが可能な嵌合状態に装着することができる。
22は鍔状の張り出し部であり、外周に全周に亘って二重のリング状に設けられ、このキノコの収穫用リング20を取り外すために力を加えることができる部分になっている。すなわち、この部分が、キノコの収穫用リング20を利用してキノコを収穫する際の手掛かりになっている。
従って、この収穫用リング20は、培養キャップを嵌める自動化装置をそのまま利用できるという利点もある。
そして、この収穫用リング20は、表裏が同一形状であるため、どちら側に倒れてもキノコ栽培瓶10の瓶口11への装着が同様にでき、作業の確実性を向上できる。
なお、本形態例の密着防止用の突起25は小さな球凸面状に4個が形成されているが、その形態や数は特に限定されるものではなく、瓶口の大きさ等の条件によって、適宜選択的に設定すればよい。
この収穫用リング120では、瓶口11の内径とキノコの収穫用リング120の内径が実質的に同一であることで、瓶口の内周側の角11a(図2参照)から斜面121が延設される形状になっている。斜面121は、キノコの子実体13の生長をガイドすると共に、キノコを収穫する際にキノコの子実体に面で接触して力を分散できる。このため、キノコの生長形状をきれいに仕上げることができると共に、収穫時にはキノコに傷を付けないで適切に栽培瓶から抜き取ることができる。但し、本発明に係るキノコの収穫用リング20と比較して、表裏の形態が異なるため、対称性については劣る形態になっている。
また、122は鍔状の張り出し部である。123は係合突起であり、キノコの収穫用リング120が瓶口から容易に離脱しないように、その瓶口11の周縁に小さく設けられた鍔部に係合できる。
従って、本発明に係るキノコの収穫用リング20の形態についても、内周側の角11aの内径、内周凸条部21の内径及び収穫用リング20の端部内径の関係が徐々に広がる形態であり、実質的に斜面を形成している(図2参照)。
図7はキノコの収穫装置の形態例を示す斜視図であり、収穫作業が開始される前の装置の状態を示している。図8は図7のキノコの収穫装置の台部55に複数のキノコの栽培瓶10が入ったキノコのコンテナ16が載置され、水平・手前方向へ延びたフォーク状の押し上げ部材30が後述するように差し入れられた状態を示している。
本形態例の押し上げ駆動機構40は、装置の基体41に設けられて鉛直方向に延びるガイド部42と、そのガイド部42に案内されて上下方向に移動可能であると共に押し上げ部材30の本体31が固定された移動部材43と、その移動部材43を上方へ持ち上げるようにセットされた梃子機構45とを備えている。
なお、押し上げ駆動機構40としては、これに限定されるものではなく、人力に限らず動力を用いた既知の駆動手段を採用してもよいことは勿論である。それによれば、自動化を行うことができ、作業のさらなる効率化を図ることができる。
なお、押し上げ部材30は、反転部35の爪状部33bに十分な剛性があれば、爪状部33aを有しない押し上げ部材の本体31で構成されていても、同様の効果を奏することができる。
また、各工程の操作は比較的単純な動作によって構成されているため、その操作を自動化できるのは勿論であり、さらなる作業の効率化を図ることも可能である。
11 瓶口
11a 内周側の角
12 複数株のキノコ
13 子実体
15 培地
20 収穫リング
21 内周凸条部
22 張り出し部
23 溝
25 密着防止用の突起
30 押し上げ部材
31 押し上げ部材の本体
33 爪状部
35 反転部
36 蝶番
36a 支点
38 ハンドル
40 押し上げ駆動機構
41 装置の本体
42 ガイド部
43 移動部材
45 梃子機構
46a、46b 力点
47a、47b 支点
49 ペダル
50 収穫箱
Claims (9)
- キノコの菌床から子実体が生長する前、キノコの栽培瓶の瓶口に、リング状に設けられていると共に外周に取り外しのための力を加えることができる鍔状の張り出し部が二重に設けられているキノコの収穫用リングを嵌める収穫用リングの装着工程と、
キノコの子実体を生長させた後、該キノコを収穫する際に、キノコ用のコンテナに入った複数本の栽培瓶において生長した複数株のキノコに対して、キノコの収穫箱を逆さまにして被せるようにセットする収穫箱のセット工程と、
前記収穫用リングの両側であって二重の前記張り出し部によって形成される溝に爪状部が入り込むように設けられたフォーク状の押し上げ部材で上側の前記張り出し部材の下から当接して押し上げることで、キノコの子実体とキノコの培地とを分断させる子実体と培地の分断工程と、
前記複数株のキノコが入った前記収穫箱を前記押し上げ部材の前記爪状部を備えるフォーク状の反転部と共に反転させて、前記複数株のキノコが前記収穫箱に逆さまに入った収穫形態を得る収穫箱の反転工程と、
前記フォーク状の反転部を元の位置へ戻す途中で前記爪状部に案内させて前記収穫用リングを落下させることで回収する収穫用リングの回収工程とを有することを特徴とするキノコの収穫方法。 - 前記キノコがシメジであることを特徴とする請求項1記載のキノコの収穫方法。
- キノコの栽培瓶の瓶口に脱着可能に嵌められ、リング状に設けられていると共に外周に取り外しのための力を加えることができる鍔状の張り出し部が二重に設けられているキノコの収穫用リングを利用してキノコの収穫をするキノコの収穫装置であって、
キノコ用のコンテナに入った複数本の栽培瓶の列に沿って二重の前記張り出し部によって形成される溝に挿入される複数の爪状部を有し、該複数の爪状部によって前記収穫用リングの両側にあって上側の前記張り出し部に下から当接して押し上げることで、キノコの子実体とキノコの培地とを分断させるフォーク状の押し上げ部材と、
前記押し上げ部材を作動させる押し上げ駆動機構と、
前記コンテナに入った複数本の栽培瓶において生長した複数株のキノコに対してキノコの収穫箱を逆さまにして被せた状態で反転することによって、該収穫箱に前記複数株のキノコが逆さまに入った収穫形態とさせると共に、元の位置へ戻す途中では前記収穫用リングを案内して落下させるように、前記押し上げ部材に設けられた前記爪状部を備えるフォーク状の反転部とを具備することを特徴とするキノコの収穫装置。 - 前記反転部が前記押し上げ部材の本体に対して蝶番によって構成される支点を介して反転するように設けられていることを特徴とする請求項3記載のキノコの収穫装置。
- 前記反転部が作業者に対して前後方向に反転するように前記支点が作業者の前側に位置し、該反転部の自由端側には作業者が把持して操作するためのハンドルが設けられていることを特徴とする請求項4記載のキノコの収穫装置。
- 前記押し上げ駆動機構は、装置の基体に設けられて鉛直方向に延びるガイド部と、そのガイド部に案内されて上下方向に移動可能であると共に前記押し上げ部材が固定された移動部材と、該移動部材を上方へ持ち上げるようにセットされた梃子機構とを備えることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のキノコの収穫装置。
- 前記梃子機構は、梃子の原理を複数段階に利用するように複数の支点を備えると共に、梃子の第一段階の力点に相当する部分に足踏み式のペダルを備えることを特徴とする請求項6記載のキノコの収穫装置。
- 前記キノコがシメジであることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載のキノコの収穫装置。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のキノコの収穫方法又はキノコの収穫装置に用いられるキノコの収穫用リングであって、
表裏が同形状に設けられていることを特徴とするキノコの収穫用リング。
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