JP2011146424A - 半導体ウェハの分割方法及び装置 - Google Patents

半導体ウェハの分割方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウェハの分割を確実に且つ迅速に行なうことができ、小さいペレット寸法の場合にも有効な半導体ウェハの分割方法及び装置を提供する。
【解決手段】ペレットへの分割線に沿って延在する脆弱部Lを半導体ウェハWに形成し、当接面11の一端縁に設けられた鋭利なエッジ12を有する支持部材1に対して半導体ウェハWをあてがい、エッジ12に対向する位置でローラ3により半導体ウェハWを押圧し、支持部材1及びローラ3に対して半導体ウェハWを送り方向へ連続的に相対移動させつつ、半導体ウェハWを脆弱部の箇所で順次劈開することを特徴とする半導体ウェハの分割方法、及び該方法を実施するための装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウェハをペレットに分割するための方法及び装置に関する。
半導体製造工程においては、半導体ウェハは、アイランド毎に集積回路等が形成された後、各アイランドに分割されてペレットとなる。従来、この半導体ウェハの個片化は、次のようにして行なわれていた。
一つの方法によれば、半導体ウェハの分割線に沿って厚さ方向に切り込みを入れ、その半導体ウェハを切り込み側を下にして弾性材料製の支持体上に載せ、その上で押圧ローラを移動することにより、切り込み箇所から劈開させる(例えば、特許文献1,2)。
他の方法においては、レーザダイシングに基づく改質により分割線に沿ってウェハ内部にき裂を形成し、ウェハ保持面に設けた空隙に真空吸引を作用させると共に、空隙箇所に段差または突状部を設けることにより、そこを通過するウェハをき裂箇所で割裂させる(例えば、特許文献3)。
さらに他の方法においては、間隙を設けて配置された支持体に対し、切り込み側を支持体に向けて半導体ウェハをあてがい、切り込みを間隙箇所に位置させた状態で、半導体ウェハの反対側の面からローラまたは先細のブレードを押し付け、切り込み箇所から劈開させる(例えば、特許文献4)。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の方法では、支持体の弾性変形に依存して分割を行なうので、変形面がなだらかになる結果、分割の確実性に欠ける。特にペレットは、小さいものでは0.2mm角のチップになる等の小形化が進でおり、小さいペレットほど分割が困難になる。また、半導体ウェハの材質として、サファイア等の硬質材料も用いられるようになっており、これらについて分割を確実に行なうことは困難である。
特許文献3の方法では、分割を真空吸引力により行なうので、ウェハに及ぼす力が小さく、分割線に沿って形成されるき裂を深くしておく必要がある。また、分割位置で装置とウェハとの気密を保持する必要があり、装置が複雑化すると共に、送り速度を低くせざるを得ない。
特許文献4の方法では、半導体ウェハの切り込み箇所を支持体の間隙の位置で停止した後、ローラまたはブレードを押し付け、その後に次の切り込み箇所を間隙箇所に移動させるというように、間歇的に半導体ウェハを移動させる必要があり、位置制御のために装置が複雑化すると共に、停止時間を要する分、作業に時間が掛かるという問題があった。
特開2005−305710号公報 特開2003−179001号公報 特開2006−344910号公報 特開平8−17767号公報
そこで、本発明は、半導体ウェハの分割を確実に且つ迅速に行なうことができ、小さいペレット寸法の場合にも有効な半導体ウェハの分割方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するため、半導体ウェハをペレットに分割するための方法であって、ペレットへの分割線に沿って延在する脆弱部を半導体ウェハに形成し、半導体ウェハがあてがわれる当接面と、該当接面の一端縁に設けられた鋭利なエッジと、を有する支持部材に対して、半導体ウェハをあてがい、前記脆弱部の延在方向が前記エッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを位置決めし、前記支持部材との間で半導体ウェハを挟むようにローラを配置し、該ローラは径方向に弾性変形可能に構成し、前記エッジに対向する位置で該ローラにより半導体ウェハを押圧し、前記当接面側から前記エッジを越える側へ向かう送り方向への前記ローラの回転を伴って、前記支持部材及びローラに対して半導体ウェハを前記送り方向へ連続的に相対移動させつつ、半導体ウェハを前記脆弱部の箇所で順次劈開することを特徴とする半導体ウェハの分割方法を提供するものである。
本発明はまた、前記目的を達成するため、ペレットへの分割線に沿って脆弱部を延在する半導体ウェハをペレットに分割するための装置であって、半導体ウェハがあてがわれる当接面、及び該当接面の一端縁に設けられた鋭利なエッジを有する支持部材と、前記脆弱部の延在方向が前記エッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを案内するガイド部と、径方向に弾性変形可能に構成され、前記支持部材との間で半導体ウェハを挟むように配置されるローラと、前記エッジに対向する位置で前記ローラを半導体ウェハに押し付ける押圧装置と、前記当接面側から前記エッジを越える側へ向かう送り方向への前記ローラの回転を伴って、前記半導体ウェハを前記支持部材及びローラに対して前記送り方向へ連続的に相対移動させる送り機構とを備えたことを特徴とする半導体ウェハの分割装置を提供するものである。
本発明方法においては、脆弱部が形成された半導体ウェハを、支持部材における当接面にあてがい、脆弱部が支持部材のエッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを位置決めした状態で、支持部材とローラとで半導体ウェハを挟み、支持部材のエッジに対向する位置でローラにより半導体ウェハを押圧する。そして、送り方向へのローラの回転を伴って、支持部材及びローラに対して半導体ウェハを送り方向へ連続的に相対移動させる。ローラは、弾性変形に伴って半導体ウェハに対し広がりをもって接触しており、脆弱部がエッジの箇所に位置したときには、脆弱部の両側に跨って接触する。これにより、半導体ウェハには、脆弱部の両側部分に押圧力が作用し、半導体ウェハを当接面から浮き上がらないように押さえた状態で、エッジを越えた部分を押し曲げるようにモーメントが作用する。その結果、半導体ウェハを脆弱部から劈開させることができる。
また、支持部材及びローラと半導体ウェハとの相対移動を連続的に行ないながら、半導体ウェハを順次劈開することができるので、分割箇所毎の停止を必要とせず、分割処理が迅速に行なわれる。
さらに、このようにして、弾性ローラによる押圧と連続移動とにより分割が行なわれるので、ペレットの寸法が小さい場合でも、ペレット寸法毎の位置決めや精密な位置決め機構を必要とすることなく、迅速確実に分割を行なうことができる。また、これに伴って、半導体ウェハ上の回路の損傷が防止される。
本発明に係る装置は、上記方法を実施するために、半導体ウェハがあてがわれる当接面、及び該当接面の一端縁に設けられた鋭利なエッジを有する支持部材と、脆弱部がエッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを案内するガイド部と、支持部材との間で半導体ウェハを挟むように配置される弾性変形可能なローラと、エッジに対向する位置でローラを半導体ウェハに押し付ける押圧装置と、前記当接面側からエッジを越える側へ向かう送り方向へのローラの回転を伴って、半導体ウェハを前記支持部材及びローラに対して前記送り方向へ連続的に相対移動させる送り機構とを備えている。したがって、上記方法と同様にして、分割処理を確実且つ迅速に行なうことができ、ペレットの寸法が小さい場合でも、ペレット寸法毎の位置決めを必要とすることなく、迅速確実に分割を行なうことができる。
本発明の一実施形態に係る半導体ウェハの分割装置の平面図である。 図1に示した装置の要部を示す縦断側面図である。 本発明に係る分割方法の他の実施形態について、分割処理工程を示す縦断側面図である。 本発明に係る分割方法のさらに他の実施形態について、分割処理工程を示す縦断側面図である。
以下、本発明に係る分割方法及び分割装置の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体ウェハの分割装置の平面図であり、図2はその要部を示す縦断側面図である。
この分割装置は、半導体ウェハをペレットに分割するためのものであり、半導体ウェハWには、分割線(ウェハを分割すべき箇所に相当する想像線)に沿って予め脆弱部Lが形成される。脆弱部Lは、次のような手段により形成することができ、通常は格子状に設けられる。
(i) 薄板状の回転ブレードまたはダイヤモンド刃を有するポイントスクライバによりウェハに、表面付近または表面から厚さ方向の途中までの深さで切り込みを設ける。
(ii) レーザ照射によりウェハを表面から溝状に融解する。
(iii) ウェハ表面付近または内部に集光点を合わせてレーザを入射し、多光子吸収等による改質領域を形成する(レーザダイシング)。
図1の実施形態では、脆弱部Lは半導体ウェハWの表面から厚さ方向の途中まで延びる切り込みとして形成されている。図示のように、この装置は、半導体ウェハWがあてがわれる支持部材1と、半導体ウェハを案内するガイド部2と、支持部材との間で半導体ウェハを挟むように配置されるローラ3と、ローラを半導体ウェハに押し付ける押圧装置4と、ローラを駆動回転する駆動装置5と、半導体ウェハを連続的に移動させるための送り機構6とを備えている。
支持部材1は、装置の基部8に支持されており、半導体ウェハWを下方から支持する平らな当接面11と、当接面11の一端縁に設けられた鋭利なエッジ12を備え、これら当接面11及びエッジ12は半導体ウェハWの幅を越える寸法を有している。エッジ12は、直線状に延びており、この実施形態では側面視が直角に形成されている。尤もエッジ両側の面のなす角度は、鋭角または鈍角とすることができ、20〜170°とするのが望ましい。鋭角にすると当接する半導体ウェハWへの応力集中度を高くすることができるが、上記下限値を下回ると摩耗を生じやすくなる。また、鈍角にすると耐摩耗性は向上するが、上記上限値を上回ると半導体ウェハWへの応力集中度が低くなる。
また、当接面11の表面には、摩擦抵抗を低減するための処理を施すのが望ましい。これには例えば、当接面11表面に対し、フッ素等の低摩擦材のコーティングや、液体、粉体等の潤滑材の供給を行なう等、滑動性を高める手段を採用することができる。
ガイド部2は、脆弱部Lの延在方向がエッジ12に沿う方向となるよう半導体ウェハWを位置決めして案内する。ここで、脆弱部Lの延在方向が支持部材1のエッジ12に沿う方向となる状態としては、脆弱部Lがエッジ12に平行となる状態の他、エッジの箇所に位置した脆弱部に対してローラが脆弱部の両側に跨って接触し、エッジを越えた部分を押し曲げるようにモーメントが作用し得る範囲内で平行から角度がずれたものも含む。この位置決めのためには、脆弱部Lの延在方向は、エッジ12に対して、0〜±10°の範囲とするのが望ましい。
この位置決めを行なうには、例えば、図1に示すように、エッジ12に到達した半導体ウェハWに対してCCDカメラ等の撮像装置7を配置し、半導体ウェハWを撮像し、画像を目視又は自動認識しながら脆弱部Lがエッジ12に沿う方向となるように位置調節をすればよい。半導体ウェハWの撮像は、1箇所(例えば図1のa1)について行ない画像中の脆弱部Lの方向を認識して行なうことができ、或いは、2箇所(例えば図1のa1,a2)若しくはそれ以上の箇所の画像中の脆弱部Lを結ぶ直線に基づいて行なうこともできる。この位置調節のために、半導体ウェハWの固定リングRに係合する角度調節機構を設けることができ、例えば、図1に矢印rで示すように、送り機構6が固定リングRを周方向に角度調節し得る機能を持つようにすることができる。位置調節は、手動で行なってもよいが、脆弱部Lの画像認識で得られる位置(角度)情報に基づいて自動調節を行なうようにすることもできる。
ローラ3は、金属製の軸32の回りに弾性材料からなる円筒状の接触部31を備え、軸32は軸受33を介して装置に支持されている。接触部31を形成する弾性材料としては、ウレタンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム等を用いることができる。ローラ3は、半導体ウェハWを押圧したときに、脆弱部Lを挟んで並列する部分(アイランド)に対して、劈開のための曲げモーメントが効果的に作用するように、ローラ外径及び弾性が決められる。すなわち、ローラの外径が小さすぎたり、材質が硬すぎたりすると、上記並列部分に対する接触面積が小さくなる結果、押圧時のモーメントの腕に相当する寸法が小さくなり、十分な曲げモーメントが得られない。また、ローラの外径が大きすぎたり、材質が軟らかすぎたりすると、上記並列部分に対する接触面積が大きくなる結果、押圧力が分散し、やはり十分な曲げモーメントが得られない。したがって、ローラ3の外径及び弾性は、半導体ウェハWの分割サイズや硬度、脆弱部Lの深度等を考慮して決めるのが望ましい。
押圧装置4は、ローラ3の軸受33に作用し、半導体ウェハWへの押し付け力を付与する。ローラ3は、支持部材1のエッジ12に対し、半導体ウェハWの厚さ方向に対向する位置で半導体ウェハWを押し付けるように、位置決めされる。このためには、ローラ軸32の中心線がエッジ12の真上、またはその近傍となるように配置するのが望ましい。
駆動装置5は、半導体ウェハWの送り方向、すなわち、当接面11側からエッジ12を越える側へ向かう方向に、ローラ3の軸32を駆動回転する。駆動源としては、伝動モータ等を用いることができる。ローラ3の回転速度は、周速が半導体ウェハWの送り速度と一致するように設定されるのが望ましい。
押圧装置4と駆動装置5とは、各々による動作が干渉しないように設けられる。このためには、例えば、駆動装置5とローラ軸32との間に自在継手を介在させ、駆動装置5を固定した状態でローラ軸32の上下動を可能とすることができる。或いは、押圧装置4が作用する際に、駆動装置5がローラ軸32と共に上下動するようにしてもよい。
送り機構6は、半導体ウェハWの送り方向fに沿って進退動する摺動部61と、該摺動部の先端部に設けられたチャック62とを備えている。半導体ウェハWは、固定シートS上に貼着されており、固定シートSは張力を掛けた状態で周縁部を固定リングRに固定されている。チャック62は、固定リングRを上下から挟持するように設けられている。摺動部61は、図外の駆動源により駆動され、その駆動源は電動モータの正逆回転を伝動機構により伝えるもの、シリンダ・ピストン機構を用いたもの等とすることができる。
この実施形態における半導体ウェハW及び分割装置の主な寸法及び材質は、以下の通りである。
・半導体ウェハW:サファイア製、厚さ0.1mm
・分割後のペレットの平面寸法:0.25mm×0.25mm
・脆弱部Lの深さ:0.02mm
・ローラ3の直径:8mm(金属製軸32にゴム円筒製の接触部31を被着)
この分割装置は、次のようにして使用される。半導体ウェハWは、下面を固定シートSに貼着された状態とされ、予め分割線に沿って脆弱部Lが形成される。また、半導体ウェハWの上面に保護シートSaが貼着される。この保護シートSaは、ローラ3との接触時に半導体ウェハWを保護するためのものである。保護シートSaは、ローラ3の押圧に対する半導体ウェハW表面の保護を必要としない場合は、省略することができる。なお、図1では、構造を明瞭に示すため、保護シートSaの図示は省略している。
半導体ウェハWを貼着した固定シートSは固定リングRに固定され、チャック62は固定リングRを挟持して送り機構6により支持部材1上に移送する。このとき、半導体ウェハWは、脆弱部Lが上側(ローラ側)に位置するように置かれ、ガイド部2により、脆弱部Lの延在方向が支持部材1のエッジ12に沿う方向となるよう位置決めされ案内される。
支持部材1の上方にはローラ3が位置し、ローラ3は駆動装置5により半導体ウェハWの送り方向に駆動回転されている。ローラ3の下面と支持部材1の上面との間隔は、半導体ウェハWの厚さ(厳密には、半導体ウェハW、固定シートS及び保護シートSaを合わせた厚さ)より僅かに小さくされている。
この状態で、送り機構6は摺動部61を送り方向に移動させ、固定リングRを同方向に引張って移動させる。これに伴って、半導体ウェハWは支持部材1とローラ3との間に進入する。このとき、ローラ3は、押圧装置4により上方への移動が制限されるので、ローラ3の接触部31が弾性変形し、半導体ウェハWに押圧力が作用する。ローラ3は、エッジ12に対向する位置で半導体ウェハWに接し、弾性変形に伴って半導体ウェハWにおける脆弱部Lの両側に跨って接触する。これにより、半導体ウェハWには、脆弱部Lの両側部分に押圧力が作用し、半導体ウェハWを当接面11から浮き上がらないように押さえた状態で、エッジ12を越えた部分を押し曲げるようにモーメントが作用する。その結果、半導体ウェハWは脆弱部Lから劈開し、隣り合うアイランド部分は分離する。こうして分割されたアイランド部分は固定シートSに貼着された状態で保持される。固定シートS及び保護シートSaは、半導体ウェハWの劈開時に破れないように、弾性に富む材質とするのが望ましい。
このようにして、半導体ウェハの劈開が確実に行なわれるので、脆弱部の寸法を小さくすることができるという利点が得られる。特に、LED用ウェハの場合は、ペレット上に発光部が設けられてLEDチップとされ、発光部から出射される光は、チップ外へ放射されると共にチップ内へも向かう。ウェハに設けられた切り込み等の脆弱部は粗面となっているため、チップ内に向かった光を全反射し難い。一方、ウェハの劈開面は鏡面またはこれに近い状態となっているので、チップ内に向かった光を全反射する。チップ内で全反射した光は、全反射を繰り返しながら、チップ外へ放出される。その結果、発光効率の高いLEDチップを得ることができる。
送り機構6による送り動作は連続して行なわれ、次の脆弱部Lがエッジ12上に来ると、同様にしてエッジ12両側のアイランド部分が分割される。このようにして、半導体ウェハWの全長に亘って脆弱部Lに沿った劈開が行なわれる。
その後、チャック62が開放され、半導体ウェハWは支持部材1上から取り出される。摺動部61は、最初の位置に戻り、次の半導体ウェハWを保持する固定リングRをチャック62により挟持して支持部材1上へ移動させる。
また、一旦全長に亘って分割された半導体ウェハWは、90°回転され、再び支持部材1上へと移動する。そして、前述と同様にして、半導体ウェハWは、先程の脆弱部Lと直交する脆弱部L’の箇所で劈開し、個片化されペレットとなる。ペレットは、固定シートSに貼着された状態を保持するので、固定シートSと共に支持部材1から取り出される。
図3及び図4は、本発明に係る分割方法の他の実施形態を示している。これらの実施形態については、先に示したものと実施形態と異なる部分を説明する。この方法の実施には、先の実施形態と同じ分割装置を使用することができる。
図3は、ウェハ表面から厚さ方向に延びる切り込みとして形成された脆弱部Lが、下側(支持部材側)になるようにして支持部材1上に置かれて加工される実施形態を示している。この場合にも、ローラ3は、エッジ12に対向する位置で半導体ウェハWに接し、弾性変形に伴って半導体ウェハWにおける脆弱部Lの両側に跨って接触することにより、半導体ウェハWを当接面11から浮き上がらないように押さえた状態で、エッジ12を越えた部分を押し曲げるようにモーメントが作用する。その結果、半導体ウェハWは脆弱部Lから劈開し、隣り合うアイランド部分が分離する。
この実施形態の場合は、劈開時のアイランド部分の傾斜を許容するように、脆弱部Lは幅(延在方向に直交する方向の寸法)を広くして置くのが望ましい。
図4は、脆弱部Lが、レーザダイシングによりウェハ内部に形成された実施形態を示している。この場合にも、ローラ3は、前述と同様にして、弾性変形に伴って半導体ウェハWにおける脆弱部Lの両側に跨って接触することにより、半導体ウェハWを当接面11に押さえた状態で、エッジ12を越えた部分に曲げモーメントが作用すし、その結果、半導体ウェハWは脆弱部Lから劈開し、隣り合うアイランド部分が分離する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、支持部材1は、図3に一点鎖線で示すように、当接面11からエッジ12を越えた位置で高さを低くした延在部1’へ連続させてもよい。
実施形態では、ローラ3の下面と支持部材1の上面との間隔を半導体ウェハWの厚さより小さく設定したが、半導体ウェハが到達する前にはこの間隔を半導体ウェハより大きくしておき、到達後にこの間隔を狭めて半導体ウェハに押圧力を作用させるようにしてもよい。
また、実施形態では、支持部材1及びローラ3を固定し、半導体ウェハWを移動させたが、これを逆にして、半導体ウェハを固定し、支持部材及びローラを移動させるようにしてもよい。
実施形態では、支持部材1を下、ローラ3を上に配置しているが、逆の配置とし、支持部材1を上、ローラ3を下に配置してもよい。この場合は、押圧装置はローラを支持部材に向けて上方へ押圧するように作用させる。
実施形態では、ローラ3を駆動装置5で駆動回転させる構成としたが、ローラは、半導体ウェハの相対移動に伴われて回転するように回転自在に設けられていてもよい。
1: 支持部材
2: ガイド部
3: ローラ
4: 押圧装置
5: 駆動装置
6: 送り機構
11: 当接面
12: エッジ
L: 脆弱部
S: 固定シート
Sa: 保護シート
W: 半導体ウェハ

Claims (7)

  1. 半導体ウェハをペレットに分割するための方法であって、
    ペレットへの分割線に沿って延在する脆弱部を半導体ウェハに形成し、
    半導体ウェハがあてがわれる当接面と、該当接面の一端縁に設けられた鋭利なエッジと、を有する支持部材に対して、半導体ウェハをあてがい、前記脆弱部の延在方向が前記エッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを位置決めし、
    前記支持部材との間で半導体ウェハを挟むようにローラを配置し、該ローラは径方向に弾性変形可能に構成し、前記エッジに対向する位置で該ローラにより半導体ウェハを押圧し、
    前記当接面側から前記エッジを越える側へ向かう送り方向への前記ローラの回転を伴って、前記支持部材及びローラに対して半導体ウェハを前記送り方向へ連続的に相対移動させつつ、半導体ウェハを前記脆弱部の箇所で順次劈開する
    ことを特徴とする半導体ウェハの分割方法。
  2. 前記支持部材及びローラと半導体ウェハとの相対移動のために、半導体ウェハに対して相対移動方向へ引っ張り力を付与することを特徴とする請求項1に記載の半導体ウェハの分割方法。
  3. 前記支持部材及びローラと半導体ウェハとの相対移動のために、固定された半導体ウェハに対して前記支持部材及びローラを移動させることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウェハの分割方法。
  4. ペレットへの分割線に沿って脆弱部を延在する半導体ウェハをペレットに分割するための装置であって、
    半導体ウェハがあてがわれる当接面、及び該当接面の一端縁に設けられた鋭利なエッジを有する支持部材と、
    前記脆弱部の延在方向が前記エッジに沿う方向となるよう半導体ウェハを案内するガイド部と、
    径方向に弾性変形可能に構成され、前記支持部材との間で半導体ウェハを挟むように配置されるローラと、
    前記エッジに対向する位置で前記ローラを半導体ウェハに押し付ける押圧装置と、
    前記当接面側から前記エッジを越える側へ向かう送り方向への前記ローラの回転を伴って、前記半導体ウェハを前記支持部材及びローラに対して前記送り方向へ連続的に相対移動させる送り機構と
    を備えたことを特徴とする半導体ウェハの分割装置。
  5. 前記送り機構が、半導体ウェハに対して相対移動方向へ引っ張り力を付与する移送装置を備えていることを特徴とする請求項4に記載の半導体ウェハの分割装置。
  6. 前記送り機構が、固定された半導体ウェハに対して前記支持部材及びローラを移動させる移動装置を備えていることを特徴とする請求項4に記載の半導体ウェハの分割装置。
  7. 前記ローラは、少なくとも周面が弾性変形可能な材料で形成されていることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の半導体ウェハの分割装置。
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