JP4872503B2 - ウェハおよびウェハの加工方法 - Google Patents

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Description

本発明はウェハおよびウェハの加工方法に係り、詳しくは、レーザ光の照射により形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により切断分離されるウェハと、そのウェハの加工方法とに関するものである。
従来より、レーザ光を用いてウェハ状の加工対象物を個々のチップに切断分離(分断)するダイシング(レーザダイシング)技術の開発が進められている。
例えば、ウェハ状の加工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、前記加工対象物の内部に多光子吸収による改質領域(クラック領域を含む改質領域、溶融処理領域を含む改質領域、屈折率が変化した領域を含む改質領域)を形成し、この改質領域によって、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って前記加工対象物のレーザ光入射面から所定距離内側に、切断の起点となる領域を形成し、その領域を起点とした割断によって加工対象物を切断する技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、レーザ光の集光点を加工対象物の内部に合わせて前記加工対象物にレーザ光を照射することにより、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って前記加工対象物の内部に改質領域を形成し、かつ、前記加工対象物に照射されるレーザ光の前記加工対象物への入射方向におけるレーザ光の集光点の位置を変えることにより、前記改質領域を前記入射方向に沿って並ぶように複数形成する技術が提案されている(特許文献2参照)。
この特許文献2の技術によれば、改質領域を入射方向に沿って並ぶように複数形成しているため、加工対象物を切断する際に起点となる箇所が増すことから、加工対象物の厚みが大きい場合でも切断が可能になるとしている。
また、基板を含む平板状の加工対象物の一方の面に伸張性のフィルムを装着し、前記加工対象物の他方の面をレーザ光入射面として前記基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより多光子吸収による改質領域(溶融処理領域)を形成し、この改質領域によって、前記加工対象物の切断予定ラインに沿って前記レーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、前記フィルムを伸張させることにより、前記切断起点領域を起点として前記加工対象物を複数の部分に、互いに間隔があくように切断する技術が開示されている(特許文献3参照)。
この特許文献3の技術によれば、基板の内部に切断起点領域を形成した後にフィルムを伸張させるため、切断起点領域に引張応力を好適に印加することが可能になり、切断起点領域を起点として基板を比較的小さな力で精度良く割って切断できるとしている。
特許第3408805号公報(第2〜16頁 図1〜図32) 特開2002−205180号公報(第2〜9頁 図1〜図22) 特開2005−1001号公報(第1〜15頁 図1〜図27)
近年、特許文献1〜3に開示されているようなレーザダイシング技術を用い、半導体基板を作成するためのウェハ(半導体ウェハ)の内部に改質領域(改質層)を形成し、その改質領域を切断の起点とした割断により、ウェハを個々のチップ(半導体チップ)に切断分離する試みがなされている。
この技術では、ウェハのバラツキによりウェハの板厚が薄すぎる場合や、レーザ光の集光点の設定が不適切な場合には、集光点をウェハの内部に合わせることができず、ウェハにおけるレーザ光の入射面(表面)の反対側の面(裏面)を越えた箇所に集光点が合ってしまうことがある。
言い換えれば、ウェハの板厚が薄すぎる場合やレーザ光の焦点の設定が不適切な場合には、焦点をウェハの内部に結ばせることができず、ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対面を越えた箇所に焦点を結んでしまうことがある。
例えば、特許文献3の技術において、ウェハの裏面側に装着されている伸張性のフィルムにレーザ光の集光点が合うと、レーザ光によりフィルムが溶融・損傷を起こすことがある。すると、フィルムを伸張させてウェハを切断分離する際に、ウェハに対してフィルムの引張応力を均一に印加することができないため、ウェハの正常な切断分離が困難になるという技術的課題がある。
また、ウェハが載置されているレーザ加工装置のステージ(試料台)にレーザ光の集光点が合うと、レーザ光によりステージが溶融・損傷を起こして平面性が失われることがある。すると、次のウェハをステージに載置してレーザ光を照射する際に、ウェハの内部における所望の位置に集光点を合わせられず、必要な位置に改質領域を形成できないため、改質領域を起点としたウェハの正確な切断分離が困難になるという技術的課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、レーザ光の入射面の反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止することが可能なウェハおよびその加工方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段]および[発明の効果]に記載する( )内の符号等は、[発明を実施するための最良の形態]に記載する構成部材・構成要素の符号等に対応したものである。
請求項1に記載の発明は、
ウェハ(10)の内部へ集光点(P)を合わせて照射されたレーザ光(L)によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域(R)を切断の起点とした割断により切断分離されるウェハであって、
ウェハにおけるレーザ光の入射面(10b)の反対側の面(10a)は、レーザ光の入射時に、均一な凹凸が形成された粗面になっており、
前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを技術的特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
ウェハ(10)の内部へ集光点(P)を合わせて照射されたレーザ光(L)によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域(R)を切断の起点とした割断により切断分離されるウェハであって、
ウェハにおけるレーザ光の入射面(10b)の反対側の面(10a)は、レーザ光の入射時に、レーザ光(L)を散乱させるための光散乱部材(11)が接着されて粗面になっており、
前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを技術的特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載のウェハにおいて、
前記光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材を前記ウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)とを備え、
前記接着材(11b)における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを技術的特徴とする。
請求項4に記載の発明は、
請求項2に記載のウェハにおいて、
前記光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材を前記ウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)とを備え、
前記基材(11a)における前記接着材(11b)と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを技術的特徴とする。
請求項5に記載の発明は、
請求項2に記載のウェハにおいて、
前記光散乱部材(11)は、
基材(11a)と、
その基材を前記ウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)と、
その接着材における前記ウェハとの接着面上に対して均一に多数個散蒔かれて接着された粒子(13)とを備え、
前記粒子により、前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを技術的特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
請求項2に記載のウェハにおいて、
前記光散乱部材(11)は、
基材(11a)と、
その基材を前記ウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)と、
その接着材の中に均一に多数個埋め込まれた粒子(13)とを備え、
前記粒子の屈折率および反射率は、前記接着材の屈折率および反射率と異なり、
前記粒子により、前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを技術的特徴とする。
請求項7に記載の発明は、
請求項2〜6のいずれか1項に記載のウェハにおいて、
前記光散乱部材は、伸張されることにより前記改質領域に引張応力を印加させて前記改質領域を切断の起点とした割断を起こさせるダイシングフィルム(11)であることを技術的特徴とする。
請求項8に記載の発明は、
ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により、当該ウェハを切断分離するウェハの加工方法であって、
ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、均一な凹凸が形成された粗面になっており、
前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを技術的特徴とする。
請求項9に記載の発明は、
ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により、当該ウェハを切断分離するウェハの加工方法であって、
ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、前記レーザ光を散乱させるための光散乱部材が接着されて粗面になっており、
前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを技術的特徴とする。
請求項10に記載の発明は、
請求項9に記載のウェハの加工方法において、
前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを技術的特徴とする。
請求項11に記載の発明は、
請求項9に記載のウェハの加工方法において、
前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを技術的特徴とする。
請求項12に記載の発明は、
請求項9に記載のウェハの加工方法において、
前記光散乱部材は、
基材と、
その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
その接着材における前記ウェハとの接着面上に対して均一に多数個散蒔かれて接着された粒子とを備え、
前記粒子により、前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを技術的特徴とする。
請求項13に記載の発明は、
請求項9に記載のウェハの加工方法において、
前記光散乱部材は、
基材と、
その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
その接着材の中に均一に多数個埋め込まれた粒子とを備え、
前記粒子の屈折率および反射率は、前記接着材の屈折率および反射率と異なり、
前記粒子により、前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを技術的特徴とする。
請求項14に記載の発明は、
請求項8〜13のいずれか1項に記載のウェハの加工方法において、
前記光散乱部材は、伸張されることにより前記改質領域に引張応力を印加させて前記改質領域を切断の起点とした割断を起こさせるダイシングフィルムであることを技術的特徴とする。
<請求項1:第1実施形態(図2参照)>
請求項1の発明では、ウェハ(10)におけるレーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)が粗面であるため、当該反対側の面を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は当該反対側の面で散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項1の発明によれば、特許文献3の技術のようにウェハにおける前記反対側の面に伸張性のフィルム(11)を貼着した場合において、当該フィルムにレーザ光の集光点が合うことがなく、当該フィルムに溶融・損傷が起こるのを防止できる。
また、請求項1の発明によれば、ウェハが載置されているレーザ加工装置のステージ(12)にレーザ光の集光点が合うことがなく、当該ステージに溶融・損傷が起こるのを防止できる。
そして、前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxがレーザ光の波長(λ)以上になるように設定しておくことにより(Rmax≧λ)、前記作用・効果を確実に得ることができる。
<請求項2:第2〜第5実施形態(図8〜図11参照)>
請求項2の発明では、ウェハ(10)におけるレーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)に光散乱部材(11)が接着されているため、当該反対側の面を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は光散乱部材(11)によって散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
そして、前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxがレーザ光の波長(λ)以上になるように設定しておくことにより(Rmax≧λ)、前記作用・効果を確実に得ることができる。
<請求項3:第2実施形態(図8参照)>
請求項3の発明において、光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材をウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)とを備えている。
そして、請求項3の発明では、接着材(11b)におけるウェハ(10)との接着面(接着材の表面)が粗面であるため、レーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は接着材の表面で散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項3の発明によれば、請求項2の発明の作用・効果を確実に得られる。
<請求項4:第3実施形態(図9参照)>
請求項4の発明において、光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材をウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)とを備えている。
そして、請求項4の発明では、基材(10a)における接着材(10b)と接する面(基材の表面)が粗面であるため、レーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は基材の表面で散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項4の発明によれば、請求項2の発明の作用・効果を確実に得られる。
<請求項5:第4実施形態(図10参照)>
請求項5の発明において、光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材をウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)と、その接着材(11b)におけるウェハとの接着面上に対して均一に多数個散蒔かれて接着された粒子(13)とを備えている。
そして、請求項5の発明では、粒子(13)により、接着材(11b)におけるウェハ(10)との接着面(接着材の表面)が粗面になっているため、レーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は粒子(13)によって散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項5の発明によれば、請求項2の発明の作用・効果を確実に得られる。
尚、粒子(13)の粒径が小さい上に接着材(11b)が柔軟性に富むため、光散乱部材(11)をウェハ(10)の裏面(10a)に押し当てると、接着材の表面における粒子が置かれていない部分によって光散乱部材をウェハに貼着できる。
また、粒子(13)の形成材料およびその形成材料の屈折率・反射率は、前記作用・効果が確実に得られるように、カット・アンド・トライで実験的に最適なものを選択すればよい。
<請求項6:第5実施形態(図11参照)>
請求項6の発明において、光散乱部材(11)は、基材(11a)と、その基材をウェハ(10)に接着するための接着剤から成る接着材(11b)と、その接着材(11b)の中に均一に多数個埋め込まれた粒子(13)とを備えている。
ここで、粒子(13)の屈折率および反射率は、接着材の屈折率および反射率と異なるため、基材(11a)における接着材(11b)と接する面上(基材の表面上)には、粒子が均一に多数個散蒔かれて固定されていることになる。
そして、請求項6の発明では、粒子(13)により、基材における接着材と接する面(基材の表面)が粗面になっているため、レーザ光の入射面(表面10b)の反対側の面(裏面10a)を越えた箇所に集光点(P)を誤設定したとしても、レーザ光(L)は粒子(13)によって散乱されることから集光点が合わなくなり、誤設定された集光点におけるレーザ光のエネルギーは大幅に減衰されることから、前記反対側の面を越えた箇所に集光点が合うのを防止できる。
従って、請求項6の発明によれば、請求項2の発明の作用・効果を確実に得られる。
尚、粒子(13)の形成材料およびその形成材料の屈折率・反射率は、前記作用・効果が確実に得られるように、カット・アンド・トライで実験的に最適なものを選択すればよい。
<請求項7>
請求項7の発明では、従来より設けられているダイシングフィルム(11)を光散乱部材として流用するため、専用の光散乱部材を設ける必要が無く、請求項2〜6の発明を低コストに実現できる。
尚、請求項5の発明において、前記粗面は接着材(11b)におけるウェハ(10)との接着面(接着材の表面)であり、その粗面における表面粗さの最大高さRmaxは、粒子(13)の粒径と同一である。
また、請求項6の発明において、前記粗面は基材(11a)における接着材(11b)と接する面(基材の表面)であり、その粗面における表面粗さの最大高さRmaxは、粒子(13)の粒径と同一である。
<請求項8〜14
請求項8〜14の発明はそれぞれ、請求項1〜7の発明に係るウェハの加工方法である。そのため、請求項8〜14の発明によれば、前記した請求項1〜7の発明と同様の作用・効果が得られる。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略してある。
<第1実施形態>
図1および図2は、第1実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
単結晶シリコンのバルク材から成るウェハ(バルクシリコンウェハ)10の裏面10aは、略均一な凹凸が形成された粗面になっている。
ウェハ10の裏面10aを粗面にするには、どのような処理方法を用いてもよく、例えば、ウェハ10の形成材料を侵すような酸性またはアルカリ性の溶液に裏面10aを浸漬して化学的に処理する方法や、サンドブラストなどの機械的研磨により処理する方法などがある。
ウェハ10をレーザダイシング技術を用いて切断分離するには、まず、ウェハ10の裏面10aにダイシングフィルム(ダイシングシート、ダイシングテープ、エキスパンドテープ)11を貼着する。
尚、ダイシングフィルム11は、加熱により伸張するか又は伸張方向に力を加えることにより伸張する伸張性のプラスチック製フィルム材から成り、ウェハ10の裏面側全面に対して接着材(図示略)によって接着されている。
次に、ウェハ10の裏面10a側を下方に向けてウェハ10をレーザ加工装置のステージ(試料台)12上に載置する。すると、ダイシングフィルム11がステージ12の上面と接触する。
レーザ加工装置は、レーザ光Lを出射するレーザ光源(図示略)と、集光レンズCVとを備えており、レーザ光Lの光軸OAをウェハ10の表面10bに対して垂直にした状態で、レーザ光Lを集光レンズCVを介してウェハ10の表面(レーザ光Lの入射面)10bへ照射させ、ウェハ10の内部における所定位置にレーザ光Lを集光させた集光点(焦点)Pを合わせる。その結果、ウェハ10の内部における集光点Pの箇所に改質領域(改質層)Rが形成される。
尚、レーザ光Lには、例えば、YAG(Yttrium Aluminium Garnet)レーザで1.064μmの赤外光領域の波長のレーザ光を用いればよい。
ここで、改質領域Rは、レーザ光Lの照射によって発生した主に多光子吸収による溶融処理領域を含むものである。
すなわち、ウェハ10の内部における集光点Pの箇所は、レーザ光Lの多光子吸収によって局所的に加熱され、その加熱により一旦溶融した後に再固化する。このように、ウェハ10の内部にて溶融後に再固化した領域が改質領域Rとなる。
つまり、溶融処理領域とは、相変化した領域や結晶構造が変化した領域である。言い換えれば、溶融処理領域とは、ウェハ10の内部にて、単結晶シリコンが非晶質シリコンに変化した領域、単結晶シリコンが多結晶シリコンに変化した領域、単結晶シリコンが非晶質シリコンおよび多結晶シリコンを含む構造に変化した領域のいずれかの領域である。尚、ウェハ10は、バルクシリコンウェハであるため、溶融処理領域は主に多結晶シリコンから成る。
ちなみに、溶融処理領域は、レーザ光Lがウェハ10の内部で吸収されること(つまり、通常のレーザ光による加熱)によって形成されたものではなく、主に多光子吸収によって形成される。
そのため、ウェハ10の内部における集光点Pの箇所以外にはレーザ光Lがほとんど吸収されず、ウェハ10の表面10bが溶融することはない。
そして、レーザ加工装置は、ウェハ10の内部における集光点Pの深さ位置を一定にした状態で、レーザ光Lをパルス状に照射しながら走査することにより、ウェハ10における直線状の切断予定ラインKに沿って集光点Pを移動させる。
ところで、レーザ光Lを走査するのではなく、レーザ光Lの照射位置を一定にした状態で、ステージ12をレーザ光Lの照射方向(ウェハ10の表面10bに対するレーザ光Lの入射方向)と直交する方向に移動させてもよい。
すなわち、レーザ光Lの走査またはウェハ10の移動により、ウェハ10の切断予定ラインKに沿いながら、ウェハ10に対して集光点Pを相対的に移動させればよい。
このように、ウェハ10の内部における集光点Pの深さ位置を一定にした状態で、レーザ光Lをパルス状に照射しながら、ウェハ10に対して集光点Pを相対的に移動させることにより、ウェハ10の表面10bから一定深さ位置にて(つまり、レーザ光Lの入射面から一定距離内側の位置にて)、ウェハ10の表裏面10b,10aに対して水平方向に一定の間隔をあけた複数個の改質領域Rから成る改質領域群が形成されてゆく。
尚、ウェハ10の内部における集光点Pの深さは、ウェハ10の表面(レーザ光Lの入射面)10bから集光点Pまでの距離である。
続いて、ウェハ10の内部に複数個の改質領域Rから成る改質領域群を形成した後に、ダイシングフィルム11を切断予定ラインKに対して水平方向(矢印β、β’方向)に伸張させることにより、各改質領域Rに引張応力を印加する。
すると、ウェハ10の内部に剪断応力が発生し、各改質領域Rを起点としてウェハ10の深さ方向に亀裂が発生し、その成長した亀裂がウェハ10の表裏面10b,10aに到達することにより、ウェハ10が切断分離される。
ここで、各改質領域Rは切断予定ラインKに沿って形成されているため、ダイシングフィルム11を伸張させて各改質領域Rに引張応力を好適に印加させることで、各改質領域Rを切断の起点とした割断により、ウェハ10に不要な割れを生じさせることなく、ウェハ10を比較的小さな力で精度良く切断分離することができる。
尚、薄板略円板状のウェハ10の表面10bには、多数個のチップ(図示略)が碁盤目状に整列配置されており、切断予定ラインKは各チップの間に配置されている。つまり、ウェハ10の表面10bには複数本の切断予定ラインKが格子状に配置されている。
そのため、各改質領域Rを各切断予定ラインK毎に形成した後に、ダイシングフィルム11を伸張させることにより、ウェハ10を個々のチップに切断分離することができる。
ところで、ウェハ10のバラツキによりウェハ10の板厚が薄すぎる場合や、レーザ光Lの集光点Pの設定が不適切な場合には、集光点Pをウェハ10の内部に合わせることができず、ウェハ10の表面(レーザ光Lの入射面)10bの反対側の面である裏面10aを越えた箇所に集光点Pが合ってしまうことがある。
言い換えれば、ウェハ10の板厚が薄すぎる場合やレーザ光Lの焦点Pの設定が不適切な場合には、焦点Pをウェハ10の内部に結ばせることができず、ウェハ10におけるレーザ光Lの入射面(表面10b)の反対面(裏面10a)を越えた箇所に焦点Pを結んでしまうことがある。
図3および図4は、ウェハ10の裏面10aが平滑面の場合に、表面10b側からレーザ光Lを照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
例えば、図3に示すように、ダイシングフィルム11にレーザ光Lの集光点Pが合うと、レーザ光Lによりダイシングフィルム11が溶融・損傷を起こすことがある。すると、ダイシングフィルム11を伸張させてウェハ10を切断分離する際に、ウェハ10に対してダイシングフィルム11の引張応力を均一に印加することができないため、ウェハ10の正常な切断分離が困難になる。
また、図4に示すように、ステージ12にレーザ光Lの集光点Pが合うと、レーザ光Lによりステージ12が溶融・損傷を起こして平面性が失われることがある。すると、次のウェハ10をステージ12に載置してレーザ光Lを照射する際に、ウェハ10の内部における所望の位置に集光点Pを合わせられず、必要な位置に改質領域Rを形成できないため、改質領域Rを起点としたウェハ10の正確な切断分離が困難になる。
それに対して、図2に示すように、第1実施形態ではウェハ10の裏面10aが粗面であるため、裏面10aを越えた箇所に集光点Pを誤設定したとしても、矢印γのようにレーザ光Lは裏面10aで散乱されることから集光点Pが合わなくなり、誤設定された集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーは大幅に減衰される。
従って、第1実施形態によれば、ダイシングフィルム11にレーザ光Lの集光点Pが合うことがなく、ダイシングフィルム11に溶融・損傷が起こるのを防止できる。また、図2に示すように、ステージ12にレーザ光Lの集光点Pが合うことがなく、ステージ12に溶融・損傷が起こるのを防止できる。
図5および図6は、ウェハ10の裏面10aが粗面の場合に、その裏面10aを入射面として裏面10a側からレーザ光Lを照射することにより改質領域Rを形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
図5に示すように、レーザ光Lがウェハ10の裏面10aを透過した場合には、集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーが大きくなり、ウェハ10の内部に改質領域Rが形成される。
それに対して、図6に示すように、レーザ光Lがウェハ10の裏面10aで散乱された場合には、集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーが減衰されるため、ウェハ10の内部には改質領域Rが形成されない。
図7は、レーザ光Lとして1.064μmの波長のYAGレーザを使用し、レーザ光Lの入射面(ウェハ10の裏面10a)における表面粗さの最大高さRmaxを変化させた場合に、ウェハ10の内部に改質領域Rが形成されるかどうかを調べた結果を示すグラフである。
尚、表面粗さの最大高さRmax(Ry)は、JIS規格「JIS B0601−1982」に定められた測定法に基づく値であり、断面曲線から基準長さだけを抜き取った部分の最大高さ値(平均線に平行な2直線で抜き取り部分を挟んだときの当該2直線の間隔)を断面曲線の縦倍率の方向に測定し、その最大高さ値をミクロン(μm)単位で表したものである。
図7に示すように、ウェハ10の裏面10aにおける表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光Lの波長λ(=1.064μm)以上の場合には、改質領域Rが形成されないことが分かる。
ここで、ウェハ10の表面10bを入射面として表面10b側からレーザ光Lを照射した場合(図1および図2)と、ウェハ10の裏面10aを入射面として裏面10a側からレーザ光Lを照射した場合(図5および図6)とで、レーザ光Lの散乱状態に違いはない。
尚、図7では、レーザ光Lとして波長λが1.064μmのYAGレーザを用いた場合の結果を示したが、1.064μm以外のどのような波長のレーザ光を用いた場合や、YAGレーザ以外のどのような種類のレーザを用いた場合でも、ウェハ10の裏面10aにおける表面粗さの最大高さRmaxがレーザ光Lの波長λ以上であれば改質領域Rが形成されない。
ちなみに、YAGレーザ以外のレーザの種類としては、例えば、ルビーヤガラスなどの固体レーザ、ガリウムヒ素やインジウムガリウムヒ素などの半導体レーザ、エキシマや炭酸ガスなどの気体レーザなどがある。
従って、ウェハ10の裏面10aにおける表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば(Rmax≧λ)、第1実施形態のように、ウェハ10の表面10bを入射面として表面10b側からレーザ光Lを照射した場合(図1および図2)でも、ウェハ10の表面(レーザ光Lの入射面)10bの反対側の面である裏面10aを越えた箇所に集光点Pが合うのを確実に防止可能になり、レーザ光Lによるダイシングフィルム11やステージ12の溶融・損傷が起こることがない。
言い換えれば、第1実施形態において、ウェハ10の裏面10aにおける表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば、ウェハ10におけるレーザ光Lの入射面(表面10b)の反対面(裏面10a)を越えた箇所にレーザ光Lが焦点Pを結ぶのを確実に防止できる。
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
第2実施形態において、図2に示した第1実施形態と異なるのは以下の点だけである。
[2−1]ウェハ10の裏面10aが平滑面になっている。
[2−2]ダイシングフィルム11は、フィルム基材11aおよび接着材11bから形成され、フィルム基材11aの表面全面に接着材11bが塗布されている。
[2−3]フィルム基材11aは、伸張性のプラスチック製フィルム材から成り、その表面は平滑面になっている。
接着材11bは、ウェハ10とフィルム基材11aを接着する性質を有した接着剤(例えば、アクリル系接着剤など)の薄膜から成り、その表面は略均一な凹凸が形成された粗面になっている。
[2−4]ウェハ10の裏面10aは、接着材11bの表面に形成された凹凸の内の凸部にのみ接している。言い換えれば、ウェハ10の裏面10aと、接着材11bの表面に形成された凹凸の内の凹部との間には、空隙が形成されている。
このように、第2実施形態では、接着材11bの表面(ウェハ10の裏面10aとの接着面)が粗面であるため、ウェハ10の裏面10aを越えた箇所に集光点Pを誤設定したとしても、矢印γのようにレーザ光Lは接着材11bの表面で散乱されることから集光点Pが合わなくなり、誤設定された集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーは大幅に減衰される。
従って、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果(ダイシングフィルム11およびステージ12にレーザ光Lの集光点Pが合うことがなく、ダイシングフィルム11およびステージ12に溶融・損傷が起こるのを防止できる)が得られる。
そして、第2実施形態でも、第1実施形態と同様の作用により、接着材11bの表面における表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば(Rmax≧λ)、ウェハ10におけるレーザ光Lの入射面(表面10b)の反対面(裏面10a)を越えた箇所にレーザ光Lが焦点Pを結ぶのを確実に防止できる。
尚、接着材11bの表面を粗面にするには、どのような処理方法を用いてもよく、例えば、接着材11bの形成材料となる接着剤を侵すような酸性またはアルカリ性の溶液にダイシングフィルム11を浸漬して化学的に処理する方法や、サンドブラストなどの機械的研磨により処理する方法、表面に凹凸が形成された治具を半硬化状態の接着材11bに押し当てる型押しにより処理する方法などがある。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
第3実施形態においても、第2実施形態の前記[2−1][2−2]と同様に、ウェハ10の裏面10aが平滑面になっており、ダイシングフィルム11がフィルム基材11aおよび接着材11bから形成されている。
そして、第3実施形態において、第2実施形態と異なるのは以下の点だけである。
[3−1]フィルム基材11aの表面は略均一な凹凸が形成された粗面になっている。接着材11bの表面は平滑面になっている。
[3−2]ウェハ10の裏面10aの全面が接着材11bの表面に接着されている。
このように、第3実施形態では、フィルム基材11aの表面(接着材11bと接する面)が粗面であるため、ウェハ10の裏面10aを越えた箇所に集光点Pを誤設定したとしても、矢印γのようにレーザ光Lはフィルム基材11aの表面で散乱されることから集光点Pが合わなくなり、誤設定された集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーは大幅に減衰される。
従って、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、第3実施形態でも、第1実施形態と同様の作用により、フィルム基材11aの表面における表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば、前記効果を確実に得られる。
尚、フィルム基材11aの表面を粗面にするには、どのような処理方法を用いてもよく、例えば、フィルム基材11aを侵すような酸性またはアルカリ性の溶液にフィルム基材11aを浸漬して化学的に処理する方法や、サンドブラストなどの機械的研磨により処理する方法、表面に凹凸が形成された治具をフィルム基材11aに押し当てる型押しにより処理する方法などがある。
<第4実施形態>
図10は、第4実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
第4実施形態においても、第2実施形態の前記[2−1][2−2]と同様に、ウェハ10の裏面10aが平滑面になっており、ダイシングフィルム11がフィルム基材11aおよび接着材11bから形成されている。
そして、第4実施形態において、第2実施形態と異なるのは以下の点だけである。
[4−1]フィルム基材11aおよび接着材11bの表面は平滑面になっている。
[4−2]接着材11bの平坦な表面上には、略球状の粒子13が略均一に多数個散蒔かれて接着されている。
[4−3]ウェハ10の裏面10aは、接着材11bの表面における粒子13が無い部分にのみ接している。尚、図10では、ウェハ10の裏面10aと接着材11bの表面が接している状態を図示していないが、粒子13の粒径が小さい上に接着材11bが柔軟性に富むため、ダイシングフィルム11をウェハ10の裏面10aに押し当てると、接着材11bの表面における粒子13が置かれていない部分によってダイシングフィルム11をウェハ10に貼着できる。
このように、第4実施形態では、接着材11bの表面上(ウェハ10との接着面上)に対して粒子13が略均一に多数個散蒔かれていることにより、見かけ上、接着材11bの表面が粗面になっているため、ウェハ10の裏面10aを越えた箇所に集光点Pを誤設定したとしても、矢印γのようにレーザ光Lは粒子13によって散乱されることから集光点Pが合わなくなり、誤設定された集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーは大幅に減衰される。
従って、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、第4実施形態でも、第1実施形態と同様の作用により、粒子13が散蒔かれた接着材11bの表面における見かけ上の表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば、前記効果を確実に得られる。
ちなみに、粒子13が散蒔かれた接着材11bの表面における見かけ上の表面粗さの最大高さRmaxは、粒子13の粒径と略同一である。
尚、粒子13の形成材料には、どのような材料(例えば、ガラス、セラミックス、プラスチックなど)を用いてもよく、フィルム基材11aや接着材11bの形成材料と同種材料や異種材料を用いてもよい。
そして、粒子13の形成材料およびその形成材料の屈折率・反射率は、前記作用・効果が確実に得られるように、カット・アンド・トライで実験的に最適なものを選択すればよい。
<第5実施形態>
図11は、第5実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
第5実施形態において、第4実施形態と異なるのは以下の点だけである。
[5−1]接着材11bの中には、略球状の粒子13が略均一に多数個埋め込まれている。そして、粒子13の屈折率・反射率は、接着材11bの屈折率・反射率と異なる。そのため、フィルム基材11aの表面上には、粒子13が略均一に多数個散蒔かれて固定されていることになる。
[5−2]ウェハ10の裏面10aの全面が接着材11bの表面に接着されている。
このように、第5実施形態では、フィルム基材11aの表面上(接着材11bと接する面上)に対して粒子13が略均一に多数個散蒔かれていることにより、見かけ上、フィルム基材11aの表面が粗面になっているため、ウェハ10の裏面10aを越えた箇所に集光点Pを誤設定したとしても、矢印γのようにレーザ光Lは粒子13によって散乱されることから集光点Pが合わなくなり、誤設定された集光点Pにおけるレーザ光Lのエネルギーは大幅に減衰される。
従って、第5実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
そして、第5実施形態でも、第1実施形態と同様の作用により、粒子13が散蒔かれたフィルム基材11aの表面における見かけ上の表面粗さの最大高さRmaxが使用するレーザ光Lの波長λ以上になるように設定しておけば、前記効果を確実に得られる。
ちなみに、粒子13が散蒔かれたフィルム基材11aの表面における見かけ上の表面粗さの最大高さRmaxは、粒子13の粒径と略同一である。
[別の実施形態]
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
[1]上記各実施形態はバルクシリコンウェハに適用したものであるが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、多層構造の半導体基板を作成するための半導体材料から成るウェハに適用してもよい。
その場合、ウェハとしては、例えば、貼り合わせSOI(Semiconductor On Insulator)構造のウェハ、SIMOX(Separation by IMplanted OXygen)構造のウェハ、ガラスなどの絶縁基板上に多結晶シリコンまたは非晶質シリコンを固相成長法や溶融再結晶化法により形成したSOI構造のウェハ、サファイアなどの基板上にIII−V族化合物半導体層を結晶成長させた半導体発光素子に用いられるウェハ、陽極接合を用いてシリコン基板とガラス基板とを貼り合わせて形成したウェハなどがある。
[2]上記各実施形態はバルクシリコンウェハに適用したものであるが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、半導体基板(例えば、ガリウム砒素基板など)を作成するための半導体材料(例えば、ガリウム砒素など)から成るウェハであれば、どのようなウェハに適用してもよい。
また、本発明は、半導体基板を作成するための半導体材料から成るウェハに限らず、種々の材料(例えば、ガラスを含む材料など)から成るウェハに適用してもよい。
その場合、多光子吸収による改質領域Rは、上記各実施形態のような溶融処理領域を含むものに限らず、ウェハの形成材料に合わせた適宜なものにすればよい。例えば、ウェハの形成材料がガラスを含む場合には、多光子吸収による改質領域Rを、クラック領域を含むものか又は屈折率が変化した領域を含むものにすればよい。
尚、クラック領域または屈折率が変化した領域を含む改質領域については、特許文献1に開示されているため、説明を省略する。
[3]上記各実施形態では、ダイシングフィルム11を伸張させることによりウェハ10を切断分離している。しかし、曲率を有した物(例えば、半球状の物)の曲面(膨らんだ方の面)をウェハ10の切断予定ラインに押し当てて押圧力を印加することにより、改質領域Rに剪断応力を発生させ、ウェハ10を切断分離するようにしてもよい。
[4]第2〜第5実施形態では、従来より設けられているダイシングフィルム11を光を散乱させるための光散乱部材として流用するため、専用の光散乱部材を設ける必要が無く、低コストに実現できる。
しかし、ダイシングフィルム11とは別個に専用の光散乱部材を用意し、まず、光散乱部材をウェハ10の裏面10aに接着し、次に、レーザ光Lを照射して改質領域Rを形成した後に光散乱部材をウェハ10から取り外し、続いて、ダイシングフィルム11をウェハ10の裏面10aに接着するようにしてもよい。
本発明を具体化した第1実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 第1実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 ウェハ10の裏面10aが平滑面の場合に、表面10b側からレーザ光Lを照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 ウェハ10の裏面10aが平滑面の場合に、表面10b側からレーザ光Lを照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 ウェハ10の裏面10aが粗面の場合に、その裏面10aを入射面として裏面10a側からレーザ光Lを照射することにより改質領域Rを形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 ウェハ10の裏面10aが粗面の場合に、その裏面10aを入射面として裏面10a側からレーザ光Lを照射することにより改質領域Rを形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 レーザ光Lとして1.064μmの波長のYAGレーザを使用し、ウェハ10の裏面10aにおける表面粗さの最大高さRmaxを変化させた場合に、ウェハ10の内部に改質領域Rが形成されるかどうかを調べた結果を示すグラフである。 本発明を具体化した第2実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 本発明を具体化した第3実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 本発明を具体化した第4実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。 本発明を具体化した第5実施形態においてウェハ10にレーザ光を照射して改質領域を形成する様子を説明するための説明図であり、ウェハ10の縦断面を模式的に表したものである。
符号の説明
10…ウェハ
10a…ウェハ10の裏面
10b…ウェハ10の表面
11…ダイシングフィルム(光散乱部材)
11a…フィルム基材
11b…接着材
12…粒子
L…レーザ光
CV…集光レンズ
P…集光点
R…改質領域
K…切断予定ライン

Claims (14)

  1. ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により切断分離されるウェハであって、
    ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、均一な凹凸が形成された粗面になっており、
    前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
    レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを特徴とするウェハ。
  2. ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により切断分離されるウェハであって、
    ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、前記レーザ光を散乱させるための光散乱部材が接着されて粗面になっており、
    前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
    レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを特徴とするウェハ。
  3. 請求項2に記載のウェハにおいて、
    前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
    前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを特徴とするウェハ。
  4. 請求項2に記載のウェハにおいて、
    前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
    前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを特徴とするウェハ。
  5. 請求項2に記載のウェハにおいて、
    前記光散乱部材は、
    基材と、
    その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
    その接着材における前記ウェハとの接着面上に対して均一に多数個散蒔かれて接着された粒子とを備え、
    前記粒子により、前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを特徴とするウェハ。
  6. 請求項2に記載のウェハにおいて、
    前記光散乱部材は、
    基材と、
    その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
    その接着材の中に均一に多数個埋め込まれた粒子とを備え、
    前記粒子の屈折率および反射率は、前記接着材の屈折率および反射率と異なり、
    前記粒子により、前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを特徴とするウェハ。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載のウェハにおいて、
    前記光散乱部材は、伸張されることにより前記改質領域に引張応力を印加させて前記改質領域を切断の起点とした割断を起こさせるダイシングフィルムであることを特徴とするウェハ。
  8. ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により、当該ウェハを切断分離するウェハの加工方法であって、
    ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、均一な凹凸が形成された粗面になっており、
    前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
    レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを特徴とするウェハの加工方法。
  9. ウェハの内部へ集光点を合わせて照射されたレーザ光によって当該ウェハの内部に形成された多光子吸収による改質領域を切断の起点とした割断により、当該ウェハを切断分離するウェハの加工方法であって、
    ウェハにおけるレーザ光の入射面の反対側の面は、レーザ光の入射時に、前記レーザ光を散乱させるための光散乱部材が接着されて粗面になっており、
    前記粗面における表面粗さの最大高さRmaxが、レーザ光の波長以上になるように設定されているため、
    レーザ光が前記粗面で散乱され、前記反対側の面を越えた箇所にレーザ光の集光点が合わないことを特徴とするウェハの加工方法。
  10. 請求項9に記載のウェハの加工方法において、
    前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
    前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを特徴とするウェハの加工方法。
  11. 請求項9に記載のウェハの加工方法において、
    前記光散乱部材は、基材と、その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材とを備え、
    前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面であることを特徴とするウェハの加工方法。
  12. 請求項9に記載のウェハの加工方法において、
    前記光散乱部材は、
    基材と、
    その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
    その接着材における前記ウェハとの接着面上に対して均一に多数個散蒔かれて接着された粒子とを備え、
    前記粒子により、前記接着材における前記ウェハとの接着面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを特徴とするウェハの加工方法。
  13. 請求項9に記載のウェハの加工方法において、
    前記光散乱部材は、
    基材と、
    その基材を前記ウェハに接着するための接着剤から成る接着材と、
    その接着材の中に均一に多数個埋め込まれた粒子とを備え、
    前記粒子の屈折率および反射率は、前記接着材の屈折率および反射率と異なり、
    前記粒子により、前記基材における前記接着材と接する面は、均一な凹凸が形成された粗面になっていることを特徴とするウェハの加工方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項に記載のウェハの加工方法において、
    前記光散乱部材は、伸張されることにより前記改質領域に引張応力を印加させて前記改質領域を切断の起点とした割断を起こさせるダイシングフィルムであることを特徴とするウェハの加工方法。
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