JP2011145594A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナーの使用条件に伴ってトナーの付着力特性が変化したとしても現像特性を良好に保つ。
【解決手段】トナーTを保持して回転しながら搬送するトナー保持体3と、このトナー保持体3上に保持されるトナーTの付着力を低減させるようにトナー保持体3を振動させる振動手段4と、トナーTの使用環境及び使用履歴の少なくとも一方に伴うトナーTの使用条件を検出する使用条件検出手段5と、この使用条件検出手段5の検出結果に基づいてトナー保持体3へのトナーTの付着力特性が予め決められた規定範囲内にあるか否かを判別するトナー特性判別手段6と、このトナー特性判別手段6によりトナーTの付着力特性が規定範囲を超えると判別されるときにトナーの付着力特性が規定範囲内にあるときよりもトナー保持体3を大きく振動させるように振動手段4を制御する振動制御手段7と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
特許文献1には、複数の開口を有するアパーチャを用いた現像装置で、アパーチャへの付着トナーを清掃するように、現像ロール又はアパーチャを振動させる方式が開示され、例えば現像ロールをその回転軸に垂直な方向で振動させることが記されている。
また、特許文献2には、トナーの経時的劣化を解決するための振動システムとして、トナークラウドを発生させる制御電極と共働して現像ロールを軸方向に振動(振幅約400μm)させる方式が開示されている。
更に、特許文献3には、トナークラウド方式にて環境変動や経時劣化に対する安定化のため、ワイヤグリッドに超音波振動を付加する方式が開示され、トナー径が小さくなっても安定した現像が可能であることが記されている。
そして、特許文献4には、現像ローラの同一部位でのトナー消費に際しても均一なトナー量とするために、現像時に現像ローラ又は現像ケースを軸方向に振動させる方式が開示されている。
また、特許文献5には、トナーの飛翔開始時に現像器を振動させる方式が開示され、現像スリーブがその軸方向に振動することが記されている。
特開平7−117260号公報(実施例、図1) 特開平10−63093号公報(発明の実施の形態、図3) 特開2006−91560号公報(第一実施形態、図1) 特開平6−161227号公報(実施例、図1) 特開平5−297711号公報(〔0013〕、図4)
本発明が解決しようとする課題は、トナーの使用条件に伴ってトナーの付着力特性が変化したとしても現像特性を良好に保つようにした現像装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、トナーを保持して回転しながら搬送するトナー保持体と、このトナー保持体上に保持されるトナーの付着力を低減させるように当該トナー保持体を振動させる振動手段と、トナーの使用環境及び使用履歴の少なくとも一方に伴うトナーの使用条件を検出する使用条件検出手段と、この使用条件検出手段の検出結果に基づいて前記トナー保持体へのトナーの付着力特性が予め決められた規定範囲内にあるか否かを判別するトナー特性判別手段と、このトナー特性判別手段によりトナーの付着力特性が規定範囲を超えると判別されるときにトナーの付着力特性が規定範囲内にあるときよりも前記トナー保持体を大きく振動させるように前記振動手段を制御する振動制御手段と、を備えることを特徴とする現像装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る現像装置において、前記振動制御手段は、前記振動手段の振動変数として少なくとも振幅を変化させるようにしたことを特徴とする現像装置である。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る現像装置において、前記振動制御手段は、前記振動手段の振動変数としての振動周波数をトナー保持体上のトナーがトナー保持体に対して相対移動する周波数に固定することを特徴とする現像装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに係る現像装置において、前記振動手段は、前記トナー保持体の回転方向に交差する軸方向に沿って前記トナー保持体を振動させるように構成されることを特徴とする現像装置である。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る現像装置において、前記トナー保持体は、周面にトナーを保持して回転する円筒体と、この円筒体の内部に円筒体とは非接触に設けられる回転軸と、前記円筒体の両端部にて前記回転軸との間に設けられ且つ円筒体と回転軸とを弾性支持する弾性支持部材と、を備え、前記振動手段は、前記円筒体を前記回転軸の軸方向に沿って振動させるように構成されることを特徴とする現像装置である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る現像装置において、前記振動手段は、前記回転軸に巻き付けられた環状導線と、この環状導線の周囲に設けられて前記円筒体内面に固定され且つ前記環状導線に交流電流を流すことに伴って発生する磁界により軸方向に沿って往復振動する可動体とによって構成されることを特徴とする現像装置である。
請求項7に係る発明は、請求項5に係る現像装置において、前記振動手段は、前記円筒体と前記回転軸との間に超音波振動子を介在させて構成されることを特徴とする現像装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれかに係る現像装置において、前記振動制御手段は、トナー保持体の共振周波数の整数倍で且つ振動手段の共振周波数未満の振動周波数にてトナー保持体を振動させるように前記振動手段を制御することを特徴とする現像装置である。
請求項9に係る発明は、請求項1ないし8のいずれかに係る現像装置において、前記振動制御手段は、前記トナー特性判別手段によりトナーの付着力特性が規定範囲内にあると判別されたときにもトナー保持体を振動させるように前記振動手段を制御することを特徴とする現像装置である。
請求項10に係る発明は、潜像を保持する像保持体と、この像保持体に対向して配置され、当該像保持体との間の電界作用により像保持体に保持された潜像をトナーにて現像する請求項1ないし9のいずれかに係る現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、トナーの使用条件に伴ってトナーの付着力特性が変化したとしても現像特性を良好に保つことができる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、トナーの付着力の低減を有効に行いながら現像濃度の低下が一層抑えられる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、トナー保持体上のトナーの付着力を一層低減することができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、像保持体に対向配置させた場合、像保持体との間隙を一定に保つことができ、以て振動による画質への影響を低減できる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、像保持体に対向配置させた場合、像保持体との間隙を一定に保つことができ、以て振動による画質への影響を一層低減できる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、トナー保持体への振動を簡単な構成で実現できる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、トナー保持体への振動を簡単な構成で実現できる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、振動によるトナー付着力の低減効果が増大する。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、初期からの安定した現像濃度を実現できる。
請求項10に係る発明によれば、トナーの使用条件に伴ってトナーの付着力特性が変化したとしても現像特性を良好に保つことができる画像形成装置を提供できる。
本発明が適用された実施の形態の概要を示す説明図である。 (a)はトナーの付着力と湿度との関係を示すグラフであり、(b)は付着力による現像濃度と現像バイアスとの関係を示すグラフである。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成の概略を示す説明図である。 実施の形態1の現像装置の全体構成の概略を示す説明図である。 実施の形態1の振動付与機構を示す説明図であり、(a)は全体構成、(b)は弾性支持部材を示す。 (a)(b)は弾性支持部材の変化の様子を示す説明図である。 実施の形態1での振動制御フローを示すフローチャートである。 (a)は弾性支持部材の変形例を示し、(b)(c)はこの弾性支持部材の変化の様子を示す説明図である。 実施の形態2の振動付与機構を示す説明図である。 実施の形態3の振動付与機構を示す説明図であり、(a)は全体構成、(b)は(a)のb−b断面、(c)はベンダー型アクチュエータの変化の様子、(d)はベンダー型アクチュエータの印加電圧と変形量との関係を示すグラフである。 実施の形態4の振動制御フローを示すフローチャートである。 実施の形態5の振動制御フローを示すフローチャートである。 実施例1の現像ロールの振動周波数を示す説明図である。 (a)は実施例2の振幅テーブルを示す表であり、(b)は実施例3の振幅テーブルを示す表である。
◎実施の形態の概要
先ず、本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要について説明する。
図1は本発明を具現化する実施の形態モデルに係る画像形成装置の概要を示すものであって、潜像を保持する像保持体1と、この像保持体1に対向して配置され、当該像保持体1との間の電界作用により像保持体1に保持された潜像をトナーTにて現像する現像装置2とで構成されている。
そして、現像装置2は、トナーTを保持して回転しながら搬送するトナー保持体3と、このトナー保持体3上に保持されるトナーTの付着力を低減させるようにトナー保持体3を振動させる振動手段4と、トナーTの使用環境及び使用履歴の少なくとも一方に伴うトナーTの使用条件を検出する使用条件検出手段5と、この使用条件検出手段5の検出結果に基づいてトナー保持体3へのトナーTの付着力特性が予め決められた規定範囲内にあるか否かを判別するトナー特性判別手段6と、このトナー特性判別手段6によりトナーTの付着力特性が規定範囲を超えると判別されるときにトナーの付着力特性が規定範囲内にあるときよりもトナー保持体3を大きく振動させるように振動手段4を制御する振動制御手段7と、を備えた構成のものとなっている。
このとき、像保持体1及びトナー保持体3はドラム状であってもよいし、ベルト状であっても差し支えない。
ここで、先ず、トナー保持体3に対するトナーTの付着力の作用について説明する。
一般に、トナー保持体3へのトナーTの付着力が大きくなり過ぎると、現像時にトナー保持体3と像保持体1との間に作用する現像バイアスとして同じバイアスを用いても、トナー保持体3側から像保持体1側へ飛翔するトナーTの量は、付着力が小さい場合に比べて少なくなる。その結果、像保持体1の潜像が可視像化された場合の現像濃度が低下する虞がある。
このような付着力は、非静電的な力と静電的な力とからなるが、濃度低下の主たる要因としては非静電的な力の変動による影響が大きく、特に、高湿下における例えば液架橋力の増加により付着力が増加し、結果的にトナーTの飛翔が妨げられる。また、トナーTが画像形成装置の長時間の運転中にも現像されることなく(消費されることなく)現像装置2内に滞留するような場合には、トナーT同士の接触や、例えば摩擦帯電部における擦れなどにより、トナーTの外添剤等が脱落したり、あるいは、埋め込まれたりして、トナーT相互の付着力等が増加し、結果的にトナー保持体3への付着力が増加する。このような要因もトナーTの飛翔が妨げられ濃度低下に繋がる要因となる。
そこで、特に、湿度を例にした付着力への影響について図2を用いて説明する。
図2(a)は、湿度(相対湿度)と付着力との関係を示したものであり、湿度が上昇してある閾値を超えると、トナー粒子間の付着力が急激に上昇する傾向を示す。その後、更に湿度が上昇すると付着力は漸増する傾向を示す。これは、ある湿度(閾値)以上でトナー粒子表面に水滴が付着し始め、水滴同士の液架橋力が発生して付着力が急激に上昇するようになる。その後、更に湿度が上昇すると、液架橋力が漸増し、付着力も漸増するようになる。
そのため、現像濃度を確保するには、トナーTの付着力が増加するとトナー保持体3からトナーTを飛翔させるための現像バイアスを大きくする必要がある。図2(b)は、その様子を示したものであり、現像バイアスと現像濃度との関係を示している。ここで、現像バイアスとしてAC成分のみを想定した場合、現像バイアスを上昇させると現像濃度は現像バイアスのある閾値から急激に増加し始め、その後徐々に漸増する傾向を示す。付着力が小さい場合には現像濃度が高くなり、予め定めた濃度を確保できるようになるが、付着力が大きくなると同じ現像バイアスを印加した場合、現像濃度は付着力が小さい場合に比べ低下する。つまり、付着力が大きくなることは、トナーTとトナー保持体3との間の吸引力やトナーTの粒子間相互の吸引力が大きくなっているため、この吸引力に抗してトナーTを飛翔させるにはそれなりのエネルギーが必要になるからである。そのため、現像濃度を安定化させるには、使用環境によって変化するトナーTの付着力に応じた対応を図る必要がある。
このような付着力の増加は、トナーTの使用条件として使用環境のみならず、使用履歴によっても同様に生じる。例えば、トナーTの消費量が少な過ぎる場合、トナーTが現像装置2内で滞留し易くなり、その結果トナーT自体の変質が生じて付着力が増加するようになる。トナーTの付着力が増加すると、トナー保持体3から飛翔するトナー量が減少する。それ故、トナー保持体3から飛翔したトナーTの濃度やトナー保持体3から消費されるトナーTの消費量を検出することで、トナーTの付着力が想定される。
本実施の形態モデルでは、図1に示すように、使用条件検出手段5の検出結果に基づいてトナー特性判別手段6によるトナー保持体3へのトナーTの付着力特性を判別し、この判別結果に応じて振動制御手段7が振動手段4での振動条件を制御するようにしている。
ここで、振動手段4としては、予め定めた振動条件でトナー保持体3を振動させることでトナー保持体3へのトナーTの付着力を低減させるようになっていればよく、トナー保持体3へのトナーTの付着力を低減し且つ現像装置2への影響を軽減する観点から、ある程度高い振動周波数で振動できるものが好ましい。
そして、使用条件検出手段5は、トナーTの使用環境及び使用履歴の少なくとも一方に伴うトナーTの使用条件を検出できるものであればよい。そのため、トナーTの使用条件としては、トナーTが置かれた使用環境や、トナーTの使用履歴のいずれか一方を検出するものであってもよいし、使用環境及び使用履歴の両方を検出するものであっても差し支えない。トナーTの使用環境を検出する場合、現像装置2内の環境を検出するようにしてもよいし、画像形成装置が置かれている環境を検出するようにしてもよい。また、トナーTの使用履歴は、トナーTの付着力の要因となるトナーTの変化に対応する項目を検出するものであればよく、例えばトナー保持体3から現像されたトナーTの濃度を検出したり、トナー保持体3から消費されるトナーTの消費量を直接又は間接的に検出するようにすればよい。あるいは、これらの複数の項目を適宜組み合わせて検出するようにしても差し支えない。
ここで、トナー保持体3から現像されたトナーTの濃度は、トナー保持体3上のトナーTによって現像された像保持体1上の濃度を検出するようにしてもよいし、トナー保持体3から現像される被現像部材を例えば現像装置2内に設け、この被現像部材上の濃度を検出するようにしても差し支えない。
また、トナー保持体3から消費されるトナーTの消費量は、形成される画像の画像密度を基に換算するようにしてもよいし、例えばトナーTを補給する方式にあってはこの補給量から消費量を換算するようにしてもよい。更には、劣化現像剤を排出する方式にあってはこの排出量からトナーTの消費量を換算するようにしても差し支えない。
また、トナー特性判別手段6は、トナー保持体3へのトナーTの付着力特性が予め定めた規定範囲内にあるか否かを判別できればよく、判別そのものはどのような方式を用いても差し支えないが、通常、事前実験等によって使用条件とトナーTの付着力との関連性を調査し、夫々の使用条件におけるトナーTの付着力特性を把握しておくようにすればよい。また、規定範囲としては、一つのものではなく、幾つか区分して区分毎に応じて判別するようにしてもよいし、単に規定範囲内にあるか否かを判別するようにしても差し支えない。
更に、夫々の使用条件としては、使用環境や使用履歴を複数組み合わせた条件であっても差し支えない。
そして、振動制御手段7は、トナー特性判別手段6によりトナーの付着力特性が規定範囲を超えると判別された場合にトナーの付着力特性が規定範囲内にあるときよりも大きく振動させるように振動手段4を制御すればよい。
また、振動制御手段7によって制御される振動手段4の振動条件としては、トナーTの付着力を低減させる方向であればよく、振動手段4の振動の条件を左右する振動変数として振幅や振動周波数を適宜選択すればよいが、トナー保持体3からトナーTを効果的に飛翔させる観点からすれば、振動制御手段7は、振動手段4の振動変数として少なくとも振幅を変化させるようにすることが好ましい。更に、振動制御手段7は、振動手段4の振動変数としての振動周波数をトナー保持体3上のトナーTがトナー保持体3に対して相対移動する周波数に固定することが好ましい。ここで、トナー質量が大きくなれば振動周波数を小さくするような周波数に固定すればよい。
更にまた、トナー保持体3上のトナーTのムラをより少なくし且つ現像装置2への振動による影響を軽減する観点から、振動手段4は、トナー保持体3の回転方向に交差する軸方向に沿ってトナー保持体3を振動させるように構成されることが好ましい。
このような具体例としては、次のように構成することが好ましい。すなわち、トナー保持体3は、周面にトナーTを保持して回転する円筒体3aと、この円筒体3aの内部に円筒体3aとは非接触に設けられる回転軸と、円筒体3aの両端部にて前記回転軸との間に設けられ且つ円筒体3aと回転軸とを弾性支持する弾性支持部材と、を備え、振動手段4は、円筒体3aを前記回転軸の軸方向に沿って振動させるように構成される。これによれば、トナーTの付着力が低減されると共に振動部位自体が軽量化することで振動による影響も低減されるようになる。
また、このような振動手段4を簡単な構成で行う観点から、振動手段4は、回転軸に巻き付けられた環状導線と、この環状導線の周囲に設けられて円筒体3a内面に固定され且つ前記環状導線に交流電流を流すことに伴って発生する磁界により軸方向に沿って往復振動する可動体とによって構成されることが好ましい。このとき、前記可動体の代表的態様としては磁石が挙げられる。そして、例えば回転軸が非磁性材で構成される場合、回転軸と環状導線の間に磁性体を挿入するようにしても差し支えない。
更に、振動手段4としては、円筒体3aと前記回転軸との間に超音波振動子を介在させて構成されることが好ましい。
また、トナー保持体3から有効にトナーTを飛翔させる観点から、振動制御手段7は、トナー保持体3の共振周波数の整数倍で且つ振動手段4の共振周波数未満の振動周波数にてトナー保持体3を振動させるように振動手段4を制御することが好ましい。トナー保持体3をその共振周波数あるいはその整数倍の周波数で振動させるようにすれば、トナー保持体3での振動が有効になされ、トナーTの飛翔が促される。一方、振動手段4の共振周波数を超えると、振動手段4自体が大きく振動するようになり、トナー保持体3の振動以外に現像装置2への振動の影響が大きくなる。
更に、トナー保持体3へのトナー付着力を低減し、安定した現像濃度を確保する観点からすれば、振動制御手段7は、トナー特性判別手段6によりトナーの付着力特性が規定範囲内にあると判別されたときにもトナー保持体3を振動させるように振動手段4を制御することが好ましい。
また、本実施の形態モデルでは、トナー特性判別手段6を振動制御手段7とは別途設ける態様を示したが、例えば振動制御手段7内に設けるようにしても差し支えない。この場合、振動制御手段7は、使用条件検出手段5によって検出された使用条件に対応してトナーの付着力特性を判別し、それに応じた振動条件にて振動手段4を制御するようにすればよい。
更に、このような現像装置2を用いた画像形成装置としては、次のようにすればよい。潜像を保持する像保持体1と、この像保持体1に対向して配置され、当該像保持体1との間の電界作用により像保持体1に保持された潜像をトナーTにて現像する現像装置2として、上述の現像装置2を用いるようにすればよい。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は一例として本発明が適用された実施の形態に係る画像形成装置10の全体構成を示す説明図である。
同図において、画像形成装置10は、例えば電子写真方式を用いるものであり、装置筐体11内に、記録材Pを供給する記録材供給装置12、この記録材供給装置12から供給された記録材Pに対し画像(トナー像)を形成する画像形成部20、画像形成部20にて未定着トナー像が形成された記録材Pを定着する定着装置17等が設けられ、定着を終えた記録材Pは装置筐体11の表面に設けられた排出収容部11aに排出収容されるようになっている。
記録材Pの搬送経路には、記録材供給装置12から供給された記録材Pを位置決めした後に予め定めたタイミングで画像形成部20に向かって搬送する位置決め部材14、定着装置17にて定着された記録材Pを排出収容部11aに排出する排出部材16、この排出部材16と定着装置17との間に設けられ、記録材Pを搬送する搬送部材15等が設けられている。尚、符号13は、記録材供給装置12から記録材Pを搬出する搬出部材である。
画像形成部20は、像保持体として設けたドラム状の感光体21の周囲に感光体21を予め定めた電位に帯電する帯電装置22、帯電装置22にて帯電された感光体21に潜像を形成するための選択露光を行う露光装置23、露光装置23によって形成された潜像にトナーにて現像を行う現像装置30、現像装置30にて現像された感光体21上のトナー像を記録材P上に転写する転写装置24、転写後の感光体21上の残留トナーを清掃する清掃装置25等が設けられている。特に、本実施の形態では、現像装置30として四色に相当する各色現像装置30(30a〜30d)が感光体21に対向して順次配置されている。
そのため、本実施の形態では、露光装置23にて形成された各色の潜像に対し、一色毎に現像を行い、感光体21上で各色トナーによるトナー像を順次重ね合わせ、この多重化されたトナー像を転写装置24にて記録材Pに転写する。そして、転写を終えた記録材Pは、定着装置17にて定着された後、装置筐体11の表面に設けられた排出収容部11aに排出収容される。
次に、図4を用いて、現像装置30について詳述する。各色現像装置30(30a〜30d)は使用するトナーを除き略同様の構成であるため、ここでは一つの現像装置30のみの概略図を示し、説明する。
本実施の形態の現像装置30は、感光体21に対向する装置筐体31内の位置にトナーを保持して回転しながら搬送するトナー保持体としての現像ロール32を設け、感光体21と現像ロール32との間に現像領域が形成される。また、現像装置30内の現像ロール32の背後には現像ロール32にトナーを供給する供給ロール33が対向配置され、この供給ロール33の背後には、装置筐体31内のトナーを撹拌して供給ロール33に向けて送り出す撹拌部材34、35が設けられている。そして、現像領域より現像ロール32の回転方向に沿った上流側で、供給ロール33との対向部位より下流側位置には、現像ロール32上のトナーの層厚を規制する層厚規制部材36が設けられ、この層厚規制部材36によって規制されて帯電されたトナーが現像領域に至るようになっている。
また、本実施の形態の現像ロール32は、現像ロール32を振動させる振動付与機構40を備えており、この振動付与機構40を制御する振動制御装置37や環境センサによる環境条件を検出する検出装置38が別途設けられている。
振動制御装置37は、複数の環境条件夫々に対し、トナーの付着力特性が予め決められた規定範囲内(トナーの付着力が現像ロール32からの飛翔に差し支えない範囲)にあるか否かの区分と、夫々の区分に応じてトナーの付着力特性が規定範囲内になる振動付与機構40の振幅とを関連付けた振幅テーブル37aを内部に有している。本実施の形態では、この振幅テーブル37aから該当する振幅を選択し、この選択された振動条件にて振動付与機構40を制御するようにしている。
尚、本実施の形態では振動制御装置37を一つの現像装置30に対応して設ける構成を示しているが、四色の現像装置30a〜30dに対応して一つの振動制御装置37で対応するようにしてもよいことは言うまでもない。
本実施の形態の振動付与機構40は、図5(a)に示すように、現像ロール32と一体的に設けられている。
同図において、現像ロール32は、例えばステンレス鋼等からなる金属製円筒体の現像スリーブ32aを有している。また、この現像スリーブ32aを支持するために、現像スリーブ32aの回転中心に設けられた回転軸32bと、この回転軸32bに対し現像スリーブ32aをその両端部で支持する弾性支持部材32e(50)と、回転軸32bの一端側に設けられたギア32cとで構成され、このギア32cが図示外のギアと噛み合うことで回転軸32bが回転し、弾性支持部材32eを介して現像スリーブ32aが回転する。尚、符号32dは、回転軸32bを位置決めして回転可能に支持するベアリングであり、本例では回転軸32bの両端部側に夫々設けられている。
また、振動付与機構40は、現像スリーブ32a内の幅方向略中央位置の回転軸32bに対し固定された例えば磁性を有する鋼材にめっき処理等が施された円筒形状の磁性材41と、この磁性材41上に周状に多数回に亘って巻かれた環状導線であるコイル42(磁性材41とコイル42とで電磁コイルが形成される)と、磁性材41に対向して現像スリーブ32aの内面側に固定された円筒形状の磁石43とで構成され、コイル42は図示外の電気回路等に接続されている。尚、コイル42との電気接続は、例えば回転軸32bの少なくとも表面を絶縁性部材で構成し、両端側に夫々別体となる金属めっき等を施し、現像スリーブ32aより外側の回転軸32b部分に摺動子を当てるようにすればよく、他の周知の方法を採用するようにしてもよい。
弾性支持部材50は、図5(b)に示すように、中央に穴の開いた円板形状のものとなっており、その外周面及び内周面が夫々現像スリーブ32a及び回転軸32bに接着固定されることで、回転軸32bに対して現像スリーブ32aを支持している。このような弾性支持部材50は、弾性材料よりなる弾性部51と金属製の金属部52とを交互に環状に複数層重ね合わせ、これを輪切りにした形状のものとなっている。
このような振動付与機構40を有する現像ロール32での作動について説明する。
今、振動を加えない状態を例えば図5(a)の状態とし、ここでコイル42に予め定めた波形を有する交流電圧を印加すると、磁石43の磁束は回転軸32bの軸方向に沿って一方向に向かうのに対し、コイル42が巻かれた磁性材41からの磁束は回転軸32bの軸方向に沿って交互にその方向が変化するものとなる。そのため、両者間の磁束変化を妨げる方向の力が両者に作用するが、回転軸32bはその軸方向の移動が規制されていることから、磁石43側の現像スリーブ32aが図中Aの矢印で示す方向に往復振動しようとする。このとき、弾性支持部材50によって現像スリーブ32aが制動されているため、現像スリーブ32aは所望の往復振動を行う。
図6(a)(b)は、このときの弾性支持部材50の動きを示したもので、弾性支持部材50の弾性部51(図5(b)参照)が縮んだ定常状態にある場合には、(a)のようになっているが、伸びた状態では(b)のようになる。本実施の形態では、弾性支持部材50として弾性部51と金属部52とを複数層に渡って積層しているため、伸び量が抑えられ、より安定した振動が維持されるようになり、径方向の変動が殆ど抑えられ、軸方向に変動が容易な形となる。
このような振動付与機構40を用いて、コイル42に予め定めた交流電圧を印加すると、磁性材41に励起される磁界によって、現像スリーブ32aが振動するが、交流電圧の振幅を大きくすれば現像スリーブ32aの振幅が増え、トナーの付着力が低減される。
次に、本実施の形態における振動制御装置37での制御フローを説明する。図7は、環境条件に基づいた制御フローであり、図4を参照しながら説明する。
先ず、検出装置38(図4参照)にて現在の温湿度の測定がなされる(S1)。振動制御装置37では、検出装置38にて検出された温湿度が予め決められた規定範囲内であるか否かの判別が行われ(S2)、規定範囲を超えたと判別されると、トナーの付着力が規定範囲より増加しているものと判断し、振幅テーブル37aを参照して該当する振幅(ここでは周波数を固定とし、振幅を可変するようにしている)を選択する(S3)。そして、選択された振幅で現像ロール32が振動するように振動付与機構40の振動条件を設定し(S4)、この条件で現像ロール32が振動する。一方、温湿度条件が規定範囲内の場合は、トナーの付着力が規定範囲内にあるものと判断し、特に、何もしないで終了する。
これにより、現像スリーブ32aに対するトナーの付着力が大きくなる状態では、予め定めた振動が行われることで、付着力の増加が抑えられて現像濃度の維持がなされる。また、本実施の形態では、現像スリーブ32aのみを回転軸32bに沿った方向に振動させることにより、他の部位への振動の影響が軽減され、現像ロール32の周速度変動が防止されると共に、不要なバンディング等の発生も抑えられる。
このような温湿度の測定開始タイミングは、特に限定されず、画像形成装置が使用されている間は任意の間隔で行うようにしてもよいが、例えば画像形成装置が使用開始されるタイミングや、予め定めた量を処理した後のタイミング等で行うようにしてもよく、適宜そのタイミングを選定するようにすればよい。
また、ここでは、温湿度の条件を規定範囲の内外で振動させるか否かの制御を行うようにしているが、例えば通常状態でも振動を加え、温湿度条件が規定範囲を超えた場合に通常時より大きな振幅に変化させるようにしてもよいし、振動周波数を同時に変化させるようにしてもよい。更には、温湿度の規定範囲を複数ブロックに区分し、夫々の区分されたブロック毎に振幅の異なる振幅テーブルとするようにしても差し支えない。
本実施の形態では、振動条件として振幅を選定するようにしたが、これは、次のような理由による。現像スリーブ32aを振動させる場合、振動周波数及び振幅の二つの変数が想定されるが、現像スリーブ32aに対するトナーの付着力を効果的に軽減するには、トナーが最も飛翔しやすい振動周波数に固定し、環境条件等の影響によるトナーの付着力に応じて振幅の大きさを変化させる方が好ましい。また、振動周波数としてはトナーの質量によって異なるが、トナーが最も振動する振動周波数が好ましく、例えば現像スリーブ32aの共振周波数近傍で振動させることが好適である。そのため、付着力を効果的に軽減するには、振動周波数を変化させるよりも振幅を変化させる方がよい。
このような振幅としては約10〜1000μmが望ましく、大きくし過ぎると、装置全体へ振動が伝達され、騒音などの問題発生に繋がる虞がある。また、振幅としては、使用するトナーの粒径にも関連するが、二粒子分以上の振幅があればトナーが現像ロール32から離れ易く、一方、大きくし過ぎると他の部材への影響もあることから、100μm以下がより好ましい。
そして、振幅のみならず、現像ロール32の構造によっては、振動周波数と振幅を組み合わせて変化させるようにしてもよいことは言うまでもない。
また、図8(a)は、弾性支持部材50の変形例を示すもので、ここでは、四つの弾性金属片53を用いた構成のものとなっている。弾性金属片53は断面略Z字状に折れ曲がった形状をしており、両端の折れ曲がった部分が夫々現像スリーブ32a及び回転軸32bに固定される。また、弾性金属片53を四つ十字状に配置することで、回転軸32bに対して現像スリーブ32aが安定した位置で支持される。
このような弾性支持部材50を用いたときの弾性金属片53の動きは、図8(b)(c)に示すようになる。つまり、定常状態では(a)のようになっているが、現像スリーブ32aが移動することで弾性金属片53は伸びて(b)のようになる。このとき、弾性金属片53を用いることで、伸び量が抑えられ、より安定した振動が維持される。このような弾性支持部材50では、弾性金属片53を三つ以上備えていればよく、現像スリーブ32aが安定した軌跡で振動される。尚、ここでは、弾性金属片53を用いる態様を示したが、金属以外に剛性の高いものであってもよいことは言うまでもない。
本実施の形態では、画像形成装置10として一つの感光体21上に四色のトナー像を多重化する方式のものを示したが、各色に夫々異なる感光体を備える、所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよいし、単色の画像形成装置であってもよい。
更には、感光体の代わりに、画素電極をマトリクス状に配列し、配列した画素電極に潜像電圧を保持させるようにした像保持体を用いた画像形成装置であっても差し支えない。
◎実施の形態2
図9は、実施の形態1の振動付与機構40(図5(a)参照)と異なる実施の形態2の振動付与機構40の概要を示す説明図である。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
同図において、本実施の形態の振動付与機構40は、現像ロール32の回転軸32bに固定された円板状の軸側支持部材45と、現像スリーブ32aの内壁に周状に固定配置された穴あき円板状のスリーブ側支持部材46と、これら二つの支持部材45、46間に設けられて図中矢印A方向に沿って伸縮する超音波素子を用いたアクチュエータ47とで構成され、アクチュエータ47は図示外の電気回路等に接続されている。
アクチュエータ47は、例えば分極された圧電セラミクスを多数層に亘って積層した構成のもので、両方の最外層のうち少なくとも一方が二つの支持部材45、46の一方に接着固定されるようになっている。そして、最外層間に予め定めた電圧を印加することで圧電セラミクスが伸縮することを利用している。尚、アクチュエータ47の両方の最外層の電極は、実施の形態1と同様に、回転軸32bを経由して通電させるようにすればよい。
このような構成の振動付与機構40では、予め定めた波形の交流電圧をアクチュエータ47に印加することでアクチュエータ47自体が図中矢印A方向に沿って伸縮する。このとき、軸側支持部材45が回転軸32cに固定されていることから、スリーブ側支持部材46を介して現像スリーブ32aが振動する。また、トナーの使用条件によっては交流電圧の振幅を大きくすることで、アクチュエータ47の伸縮量が大きくなり、現像スリーブ32aの振幅も大きくなる。尚、ここでは、弾性支持部材50として、図5(b)の態様を用いたが、図8(a)の態様を用いてもよいことは言うまでもない。
◎実施の形態3
図10(a)は、実施の形態1や実施の形態2の振動付与機構40と異なる実施の形態3の振動付与機構40の概要を示す説明図である。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
同図において、本実施の形態の振動付与機構40は、実施の形態1や実施の形態2のように現像ロール32の回転軸32bに沿った方向に現像スリーブ32aを振動させるようにしたものではなく、回転軸32bの回転方向に沿って振動させるようにしたものである。
そのため、本実施の形態では実施の形態1や実施の形態2のように弾性支持部材50を用いて現像スリーブ32aを回転軸32bに支持するようにしたものではなく、現像スリーブ32aの両端部と回転軸32bとの間に複数(本例では四つ)のベンダー型アクチュエータ48を備えた構成となっている。
図10(b)は、(a)のb−b断面を示すもので、現像ロール32の現像スリーブ32aと回転軸32bとの間には、複数(本例では四つ)のベンダー型アクチュエータ48がその両端で互いに固定支持されている。
ベンダー型アクチュエータ48は、図10(c)に示すように、例えば厚み方向に分極された二枚の圧電セラミクス48a、48bが分極方向を同じ方向にして金属薄板48cの両面に貼り合わされた所謂バイモルフ型の構成となっており、金属薄板48cと二枚の圧電セラミクス48a、48b間に電圧を印加することで、一方の圧電セラミクス(例えば48a)が縮み、もう一方(例えば48b)が伸びることによりベンダー型アクチュエータ48自体が図中C方向に変形する。そして、金属薄板48cと圧電セラミクス48a、48bとの間に交流電圧を印加することでベンダー型アクチュエータ48は図中C方向に往復変形する。このように変形するベンダー型アクチュエータ48を(b)のように組み合わせることで、現像スリーブ32aは(b)のB方向の回転方向に振動するようになる。尚、アクチュエータ48の電極は、実施の形態1と同様に、回転軸32bを経由して通電させるようにすればよい。
また、回転軸32bが回転中であっても、回転軸32b自体がギア32cによって回転が規制されているため、現像スリーブ32aは回転方向に振動するようになる。そして、振幅を変化させるには、ベンダー型アクチュエータ48に印加する電圧の大きさを変えればよい。印加される電圧と変形量との関係は図10(d)に示すようになっており、電圧の大きさを変化させれば変形量が変化する。
◎実施の形態4
図11は、実施の形態4の振動制御フローを示すもので、ここでは、例えば感光体21(図3参照)上のトナー濃度及び環境条件の二つの条件に基づいて振動条件を制御するようにしたものである。また、本実施の形態では、稼働時の初期から現像ロール32に振動を加えている態様を想定している。
先ず、予め決めたタイミングでトナー濃度を測定する(S11)。ここで、トナー濃度としては、感光体21(図3参照)上に各色の標準パターンを現像し、現像された各色トナー像の画像濃度を測定することでトナー濃度を測定するようにしている。尚、例えば記録材P上に転写された画像濃度を測定するようにしてもよい。
次に、測定されたトナー濃度が予め決められた規定範囲内であるかどうかの判別がなされる(S12)。ここで、規定範囲を超えたと判別されると、現在の温湿度が測定される(S13)。次に、測定された温湿度が予め決められた規定範囲内にあるかどうかの判別がなされる(S14)。ここで、温湿度が規定範囲を超えたと判別されると、振幅テーブルを参照し、現在のトナー濃度及び温湿度条件に該当する振幅を選択する(S15)。そして、現在の振幅から選択された振幅に変更し直し(S16)、終了する。
また、ステップS12にてトナー濃度が規定範囲内であった場合には、付着力の増加を考慮することがないため、特に、何もしないで終了する。
一方、ステップS14にて温湿度条件が規定範囲内の場合には、トナー濃度が規定範囲を超えていることから原因究明のためのエラーメッセージを出力する(S17)。これは、トナー濃度の異常がトナーの付着力の要因以外で発生していることが想定され、例えばトナー自体が減少し過ぎていたり、トナー自体の交換が必要などの他の要因への注意を喚起するためである。
本実施の形態のように、初期から現像ロール32を振動させるようにすると、例えば画像形成装置を立ち上げる際に、それまでの休止期間中に現像ロール32上のトナーの特性変化があったとしても、トナーの容易な飛翔がなされるようになり、安定した現像特性が確保される。尚、現像ロール32を振動させる場合、画像に影響しない程度の振動条件で行われることは言うまでもない。
◎実施の形態5
図12は、実施の形態5の振動制御フローを示すもので、ここでは、トナー濃度及びトナーの消費量(使用量)の二つの条件に基づいて振動条件を制御するようにしたものである。また、本実施の形態も実施の形態4と同様に、稼働時の現像ロール32に振動を加えている態様を想定している。
先ず、予め決めたタイミングでトナー濃度を測定する(S21)。次に、測定されたトナー濃度が予め決められた規定範囲内であるかどうかの判別がなされる(S22)。ここで、規定範囲を超えたと判別されると、現在までに収集されたピクセルカウンター値が入力される(S23)。更に、画像出力がなされた出力枚数が入力される(S24)。そして、ピクセルカウンター値及び出力枚数から一枚当たりの平均印字率が演算される(S25)。次に、この演算された平均印字率が予め決められた規定値以下であるか否かの判別が行われ(S26)、規定値以下であると判別されると、振幅テーブルを参照し、現在のトナー濃度及び平均印字率の条件に該当する振幅を選定する(S27)。そして、現在の振幅から選択された振幅に変更し直し(S28)、終了する。
また、ステップS26でトナー濃度が規定値を超えていると判別されると、特に何もしないで終了する。更に、ステップS22でトナー濃度が規定範囲内であった場合には、特に、何もしないで終了する。
ここで、ピクセルカウンター値や出力枚数については、予め規定したタイミングを開始時点と定め、それから順次累積するようにすればよい。また、この例では、トナー濃度が規定範囲を超えても平均印字率が規定値を超えていれば振幅の変更を行わない例を示したが、これは、平均印字率が高い場合にはトナーの消費がなされるため、トナーの滞留が少なく付着力の増加はそれほど大きくないことによる。しかしながら、この場合であっても振幅を予め定めた値に変更するようにしてもよいことは言うまでもない。
◎実施例1
図13は、現像ロールの振動周波数の設定範囲を選定するための一実施例を示したものであり、現像ロールの共振周波数(Fd)を2kHzとした場合の、振動周波数と現像ロールの振動力(dBで示す)との関係を示している。
現像ロールを少ないエネルギーで効率的に振動させるためには、振動が増幅する振動部分(現像ロール又は現像スリーブ)の共振周波数(Fd)若しくはその整数倍の振動周波数で振動させることが効果的である。
一方、振動に起因する画質劣化の例としてはバンディングが挙げられるが、このバンディングは画像上の周期的な濃度ムラであり、一般的に画像上の周期が0.5〜5mmで視認され易くなる。例えばプロセス速度が200mm/秒の装置を例にとると、40〜400Hzの周期となり、高速化された装置では更に高周波となる。
このような点を踏まえると、現像ロールの振動周波数として設定する範囲は、このバンディング視認領域外に設定することが望ましく、更に、バンディングに影響の少ない高周波側に設定することがよい。
しかしながら、現像ロールの振動が、振動源(例えばアクチュエータを使用した振動付与機構に相当する)の共振周波数(Fp)と同期すると、振動源の破損に繋がるため、これを避ける必要があり、振動源の共振周波数(Fp)よりも低周波側に設定する方がよい。
それ故、振動源の共振周波数(Fp)が20kHzである場合、現像ロールの振動周波数はほぼ400〜20kHzの範囲に設定することが望ましい。
◎実施例2
図14(a)は、実施の形態2の振動付与機構(図9参照)を用い、環境条件(ここでは相対湿度を因子とした)に対し、振幅テーブルの一例を示したもので、湿度区分毎に設定した現像ロールの振幅と振動源の動作電圧との関係を表している。
ここでは、相対湿度を五つに区分し、夫々異なる振幅で現像ロールを振動させるようになっている。例えば、相対湿度が50%RHの場合、現像ロールを30μmの振幅で振動させ、相対湿度が60%RHに上昇したら、振幅を40μmに増やすことで、湿度の上昇によってトナーの付着力が増加しても、振幅が大きくなったことで、現像ロールからのトナーの飛翔は湿度が低い場合とほぼ同様になされるようになり、現像濃度の低下が抑えられる。また、振幅の変更は、振動源の動作電圧を変更することでなされるため、その変更も容易になされる。
◎実施例3
図14(b)は、実施例2と同様の振動付与機構を用いたときの平均印字率による振幅テーブルの一例を示したものである。
平均印字率は、例えばN枚に印刷されたピクセル数を累積し、全ピクセル数に対する一枚当たりの平均値を百分率で求めたもので、枚数としては、100〜500枚程度の中から適宜選択することが好ましい。
ここでは、一枚当たりの平均印字率を四つに区分し、夫々異なる振幅で現像ロールを振動させるようになっている。例えば、平均印字率が0.5〜1.0では振幅量を15μmとし、平均印字率が0.1〜0.4に低下すると振幅量を30μmに増加させる。つまり、平均印字率が小さい場合には大きい場合に比べ、トナーが現像装置内で滞留する機会が増え、このため、例えばトナーの外添剤が脱落したり埋め込まれるなどのトナーの変化が起こり易い。このことは付着力の増加をもたらす方向になることから、平均印字率が小さい場合、より大きい振幅で現像ロールを振動させることで、付着力の影響が軽減される。
1…像保持体,2…現像装置,3…トナー保持体,3a…円筒体,4…振動手段,5…使用条件検出手段,6…トナー特性判別手段,7…振動制御手段,T…トナー

Claims (10)

  1. トナーを保持して回転しながら搬送するトナー保持体と、
    このトナー保持体上に保持されるトナーの付着力を低減させるように当該トナー保持体を振動させる振動手段と、
    トナーの使用環境及び使用履歴の少なくとも一方に伴うトナーの使用条件を検出する使用条件検出手段と、
    この使用条件検出手段の検出結果に基づいて前記トナー保持体へのトナーの付着力特性が予め決められた規定範囲内にあるか否かを判別するトナー特性判別手段と、
    このトナー特性判別手段によりトナーの付着力特性が規定範囲を超えると判別されるときにトナーの付着力特性が規定範囲内にあるときよりも前記トナー保持体を大きく振動させるように前記振動手段を制御する振動制御手段と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1記載の現像装置において、
    前記振動制御手段は、前記振動手段の振動変数として少なくとも振幅を変化させるようにしたことを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2記載の現像装置において、
    前記振動制御手段は、前記振動手段の振動変数としての振動周波数をトナー保持体上のトナーがトナー保持体に対して相対移動する周波数に固定することを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の現像装置において、
    前記振動手段は、前記トナー保持体の回転方向に交差する軸方向に沿って前記トナー保持体を振動させるように構成されることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4記載の現像装置において、
    前記トナー保持体は、周面にトナーを保持して回転する円筒体と、この円筒体の内部に円筒体とは非接触に設けられる回転軸と、前記円筒体の両端部にて前記回転軸との間に設けられ且つ円筒体と回転軸とを弾性支持する弾性支持部材と、を備え、
    前記振動手段は、前記円筒体を前記回転軸の軸方向に沿って振動させるように構成されることを特徴とする現像装置。
  6. 請求項5記載の現像装置において、
    前記振動手段は、前記回転軸に巻き付けられた環状導線と、この環状導線の周囲に設けられて前記円筒体内面に固定され且つ前記環状導線に交流電流を流すことに伴って発生する磁界により軸方向に沿って往復振動する可動体とによって構成されることを特徴とする現像装置。
  7. 請求項5記載の現像装置において、
    前記振動手段は、前記円筒体と前記回転軸との間に超音波振動子を介在させて構成されることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の現像装置において、
    前記振動制御手段は、トナー保持体の共振周波数の整数倍で且つ振動手段の共振周波数未満の振動周波数にてトナー保持体を振動させるように前記振動手段を制御することを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の現像装置において、
    前記振動制御手段は、前記トナー特性判別手段によりトナーの付着力特性が規定範囲内にあると判別されたときにもトナー保持体を振動させるように前記振動手段を制御することを特徴とする現像装置。
  10. 潜像を保持する像保持体と、
    この像保持体に対向して配置され、当該像保持体との間の電界作用により像保持体に保持された潜像をトナーにて現像する請求項1ないし9のいずれかに記載の現像装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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