JP2011145515A - レンズシートの製造方法、レンズシート、照明装置、及び表示装置 - Google Patents

レンズシートの製造方法、レンズシート、照明装置、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】パターンシートを用いた押出成形において、成形するレンズシートの光学特性を大きく変えることなく、高精度賦形を実現する。
【解決手段】
本発明の実施の形態によるシート押出成形装置1Aは、一方の表面に立体形状が形成された立体形状面2aを有するパターンシート2と、このパターンシート2を送出する巻出機4と、巻出機4より送出されたパターンシート2に加熱処理を施す加熱部5と、加熱処理されたパターンシート2の表面上にシート状の溶解樹脂30を吐出するTダイ(押出機)6と、溶解樹脂30の表面にパターンシート2を押し付けると共に溶解樹脂30を冷却するポリシングロール部7と、レンズシート3となった溶解樹脂30からパターンシート2を剥離させる剥離部8と、剥離させたパターンシート2を巻き取る巻取機9とから概略構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、大きくは照明光路制御に用いられて光を集光及び/または拡散するレンズシートの製造方法、及びそれにより作製されるレンズシートに関するものであり、主にこのレンズシートを用いた照明装置、該照明装置を備えた液晶テレビ等の表示装置に関する。
近年、照明装置には、光源からの光を効率良く集光、または拡散する光学フィルムが複数使用されている。特に大型液晶テレビやフラットディスプレイパネル等に用いられる照明装置においては、光源ムラが視認されないように光散乱性の強い拡散板、または拡散フィルムと、散乱させた光を観察者側へと集光するレンズシートとを用いることが一般的である。
ところで、レンズシートのように表面に微細パターンを有する光学用樹脂シートを成形する方法として押出成形法が知られている。一般的に押出成形法によるレンズシート成形は、Tダイより吐出されるシート状の溶融樹脂の一方の表面を、微細な賦形パターン(微細パターン)が形成された賦形ロールの外周面にタッチロール等を用いて密着させ、シート状の溶融樹脂の表面に微細パターンを賦形する。
賦形ロールに形成された賦形パターンは、その配列のピッチや凹凸形状が微細なものが要求されるが、これに加えて深い凹凸形状でシャープなエッジを要求されることが多い。
ここで、賦形パターンの凹凸形状の起伏が緩やかで、且つ凹部のエッジ形状が緩やかな場合には問題は発生しにくいが、賦形パターンの凹凸形状の起伏が直線的で、且つ凹部のエッジ形状がシャープな場合には、賦形ロールの凹部が溶融樹脂に正確に転写されず樹脂シートを所望の形状に成形できないおそれがあった。
これに対して、特許文献1には、立体模様を有する離型性シートを用いて微細凹凸形状を有する樹脂シートの製造方法が開示されている。
この樹脂シートの製造方法では、離型性シートは、樹脂で成形されており、所定の特性を有するシート状の樹脂に金属製型付ロールにより立体模様を転写されている。離型性シートに使用される樹脂には、光学特性やその他の要求特性には不適当であっても、金属型に忠実に型付け性の良い且つ適度なパターンの得られる樹脂を選定し、賦形性とパターンが最も良くバランスする成形加工条件を精密に選ぶことによって、光機能を提供し得る精密な立体模様を有する離型性シートが得られる。
そして、離型性シートとその反対面に接する冷却ロールとの間に熱可塑性樹脂を溶融押出し、熱可塑性樹脂に離型性シートの裏側よりプレスロール(ゴムロール)で圧迫して離型性シートのパターンを転写することで立体模様を有する樹脂シートが得られるものである。
特開2001−225376号公報
このように離型性シート等を用いる微細転写法による押出成形法は、特許文献1以外にも数多く提案されているが、離型性シートを用いる転写法には以下のような問題点が指摘されている。
それは、溶融押出した熱可塑樹脂の表面に、離型性シートのパターンが十分に転写される前に、すなわち、押出成形装置における剥離部に到達する前に、熱可塑樹脂シートと離型性シートとが剥れてしまうという問題が生じる。このような問題に対処する方法として、熱可塑樹脂と、離型性シートとの密着力を強めることが挙げられるが、密着力が強すぎると逆に熱可塑樹脂シートと離型性シートとを剥しづらくなり、熱可塑樹脂シート、または離型性シートを破損しかねない。
また、レンズシートに用いられる熱可塑樹脂は光学特性上の制約があり、離型性シートに用いられる樹脂は賦形性、熱特性等の制約があるため、その全ての特性を満足しながら、更に密着力を調整することは難しい。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、離型性シート等を用いた押出成形法において、成形品であるレンズシートの光学特性を変えることなく、レンズシートに使用される熱可塑樹脂と離型性シートとの密着力を調整する製造方法、該製造方法により作製されたレンズシート、該レンズシートを備えた照明装置、及び該照明装置を備えた表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明では、以下のような手段を講じる。
すなわち本発明は、少なくとも一方の面にレンズ形状を有するレンズシートを製造するシート押出し成形装置を用いた製造方法であって、一方の表面に前記レンズ形状に相当する凹凸面を有するパターンシートと、前記パターンシートを送出し所定区間を移動させて巻き取るパターンシート移動部と前記パターンシートの凹凸面を加熱する加熱部と、前記パターンシートの移動区間において前記加熱部の下流側に設けられて前記パターンシートの凹凸面にシート状の溶解樹脂を供給する押出機と、前記押出機の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂およびパターンシートを両面からロールで挟み前記シート状の溶解樹脂に前記凹凸面を押圧して転写する転写部と、前記転写部の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂を冷却する冷却部と、前記冷却部の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂と前記パターンシートとを剥離する剥離部とを備え、前記パターンシートは、一方の面に前記凹凸形状と相対する凹凸形状と、密着調整部とを有することを特徴とするパターンシートを用いたレンズシートの製造方法である。
本発明のレンズシートの製造方法によれば、パターンシートの一方の面には密着調整部を有するので、レンズシートの樹脂、及びパターンシートの樹脂を変更することなく、2つのシートの密着を調整することが可能である。
また、本発明のレンズシートの製造方法において、密着調整部は、二次元的に独立して配置された形状であって、密着調整部の側面の接線と、パターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度は、凹凸形状の側面の接線と、パターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度と比べて大きいことを特徴とする。
本発明によれば、密着調整部は二次元的に独立して配置されるため、パターンシートの一方の面に対して、ムラなく均一に配置することが可能である。また、密着調整部の側面の接線とパターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度が、凹凸形状の側面の接線とパターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度に比べて大きいため、成形されるレンズシートとパターンシートとの密着力が向上する。従って、所望の密着力が得られるよう、密着調整部の形状、大きさ、及び数を適宜選択することで、成形されるレンズシートとパターンシートとの剥れを生じることなく、転写成形することが可能である。
また本発明は、密着調整部が、略半球形状の凹形状、または凸形状のマイクロレンズであることが好ましい。
マイクロレンズ形状は、その円周360度方向に均一な側面を有するため、ムラなく密着力が更に向上するためである。
また略半球凹形状のマイクロレンズ形状である密着調整部の幅は、凹凸形状の単位ピッチに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定され、密着調整部の深さは凹凸形状の山部から谷部の深さに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定されてなることが望ましい。
本発明によれば、凹形状の密着調整部の幅、及び深さを凹凸形状の深さより大きくすることで、密着力を向上させることが可能となる。しかしながら、パターンシートに形成された密着調整部も当然ながらレンズシートに転写される。そのため、密着調整部が大きくなりすぎると、外観上、転写されたマイクロレンズ形状が視認されてしまう恐れが生じる。従って密着調整部の幅、及び深さは凹凸形状のピッチ、及び深さに対して10倍以下であることが望ましい。
一方で略半球凸形状のマイクロレンズ形状である略半球凸形状の幅は、凹凸形状の単位ピッチに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定され、略半球凸形状の高さは前記凹凸形状の谷部から山部の高さに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定されてなることが望ましい。
本発明によるパターンシートに形成される密着調整部は、パターンシートの一方の面に二次元的に独立して不規則に配置され、且つ、一方の面の単位面積に含まれる密着調整部が該一方の面に接する面積の総和は、一方の面の場所に依らず略一定であって、密着調整部の高さ、または深さをTM1、幅をPM1としたとき、以下の式1を満足することが望ましい。
Figure 2011145515
ここでRは、独立して二次元に配置される各々の密着調整部において、最近接である別の密着調整部との距離の平均値である。
本発明によれば、密着調整部はパターンシートの面内に不規則に、且つ均一に配置されるため、凹凸形状、及び密着調整部が転写されたレンズシートは、外観的にも光学的にも大きなムラが生じることはない。
また密着調整部の高さ、または深さTM1と幅PM1とのアスペクト比TM1/PM1が0.3以上に設定されるため、密着調整部の側面とパターンシートの一方の面とのなす角度が大きく設定することが可能である。一方で、密着調整部のアスペクト比TM1/PM1が1.0を超えると、パターンシートの成形が困難となるため望ましくない。
そして複数配置される密着調整部の近接距離は数1で規定されるため、成形されるレンズシートとパターンシートとの密着力を、所望の範囲に設定することが出来る。密着調整部の最近接距離の平均値Rが小さくなると、密着調整部が増加するため、成形するレンズシートとパターンシートとが剥れづらくなり、いずれか一方、または双方のシートが破損する恐れがある。逆に密着調整部の最近接距離の平均値Rが大きくなると、密着調整部が減少するため、所望の密着力が得られず、転写成形中に剥れてしまう恐れがある。
更に凹凸形状と密着調整部が転写されたレンズシートにおいては、密着調整部の最近接距離の平均値Rが小さくなると、密着調整部が増加するため、レンズシートの光学特性に影響を及ぼす。一方で密着調整部の最近接距離の平均値Rが大きくなると、密着調整部が減少するため、レンズシートの光学特性には影響ないが、レンズシートの外観上、まばらに密着調整部が視認されるため好ましくない。
そして本発明によるレンズシートは、請求項1〜6の何れか1項に記載の方法によって製造されることを特徴とする。
本発明によれば、上述したような密着調整部と、所望の光学特性を得るための凹凸形状とが形成されたパターンシートを用いる押出成形法によってレンズシートを成形するため、成形するレンズシートとパターンシートとが転写中に剥れることなく、高精度な凹凸形状、及び密着調整部とを転写することが可能である。更に密着調整部は、レンズシートの光学特性に影響を与えない範囲で設定されているため、レンズシートは所望の光学特性を得ることが出来る。
本発明による照明装置は、少なくとも請求項7に記載のレンズシートと、レンズシートを照明する光源とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、高精度に凹凸形状が転写されたレンズシートを具備することで、高輝度な照明装置を得ることが可能である。
また本発明による表示装置は、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、請求項8に記載される照明装置とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、高輝度な照明装置をバックライトとして具備することで、高輝度且つ消費電力の低い表示装置を得ることが可能である。
本発明によれば、密着調整部を有するパターンシートを用いて転写する押出成形法によってレンズシートが作製されるため、所望の凹凸形状を高精度に賦形することができる。
そして高精度に賦形された凹凸形状を有するレンズシートを具備することで、高輝度な照明装置を提供することができる。
高輝度な照明装置を、画像表示素子を照らす面光源として使用することで、高輝度でムラの無い、高精細な表示装置を提供することができる。
本発明の実施の形態によるシート押出し成形装置の機略構成を示す模式図である。 (a)熱ニップロールによる加熱部の機略構成を示す模式図である。(b)熱オーブンによる加熱部の機略構成を示す模式図である。 (a)本発明に係るパターンシートの斜視図である。(b)本発明に係るパターンシートの断面側面図である。 (a)図3に示すパターンシートによって転写されたレンズシートの斜視図である。(b)図3に示すパターンシートによって転写されたレンズシートの断面側面図である。 本発明に係るパターンシートの上面図である。 本発明の実施の形態による表示装置の断面模式図である。 (a)本発明に係るレンズシートのレンズ形状の一例である。(b)本発明に係るレンズシートのレンズ形状の一例である。(c)本発明に係るレンズシートのレンズ形状の一例である。(d)本発明に係るレンズシートのレンズ形状の一例である。(e)本発明に係るレンズシートのレンズ形状の一例である。
以下、本発明の実施の形態よるレンズシートの製造方法について、図1および図2に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態によるシート押出成形装置1Aは、一方の表面に立体形状が形成された立体形状面2aを有するパターンシート2と、このパターンシート2を送出する巻出機4と、巻出機4より送出されたパターンシート2に加熱処理を施す加熱部5と、加熱処理されたパターンシート2の表面上にシート状の溶解樹脂30を吐出するTダイ(押出機)6と、溶解樹脂30の表面にパターンシート2を押し付けると共に溶解樹脂30を冷却するポリシングロール部7と、レンズシート3となった溶解樹脂30からパターンシート2を剥離させる剥離部8と、剥離させたパターンシート2を巻き取る巻取機9とから概略構成されている。
ここで、パターンシート2は、巻出機4から巻取機9へ図中の矢印E1の方向に移動しているので、以下の説明では、パターンシート2の移動方向において、巻出機4側を上流側とし、巻取機9側を下流側として説明する。ポリシングロール部7を通過し微細パターンが成形された溶解樹脂30は、レンズシート3として説明する。
パターンシート2は、立体形状面2aに多角錐、円錐、多角台錐、円台錐、三角柱を含む多角柱、円柱などの柱状、直方体もしくは球体、半球体、楕円体、一方向に延在してなるシリンドリカル形状、もしくはこれらを任意に組み合わせた立体形状が形成されている。
パターンシート2は、この立体形状面2aが外側を向くように巻出機4に巻きつけられており、本実施の形態では、この立体形状面2aが上側を向いた状態で巻出機4から巻取機9まで移動している。
パターンシート2は、Tダイ6から吐出された高温の溶解樹脂30と貼り合わせられる際でも、溶解樹脂30の温度の影響により立体形状が変形しないように、耐熱性を有する合成樹脂で形成されていて、ガラス転移温度Tgが140℃以上180℃以下となるように形成されている。
パターンシート2は、例えば、耐熱性の高い、ポリプロピレンやポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートやポリ4−メチルペンテン−1等のオレフィン系樹脂などを用いて形成されている。
また、パターンシート2は、UV硬化樹脂やEB硬化樹脂などのような放射線硬化樹脂(電離放射線硬化型樹脂)や、ポリウレタン、エポキシ系、熱硬化性ポリアミド系、フェノール樹脂メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いて形成されていても良い。これらの放射線硬化樹脂や熱硬化性樹脂の場合には上述した合成樹脂よりも更に高い耐熱性を有するので、パターンシート2としては有利である。
また、パターンシート2は、所定の弾性率E’を有することが好ましい。これは、パターンシート2の弾性率E’が所定の弾性率E’に達していなく柔らかい状態であると、パターンシート2の立体形状面2aの凹凸に溶解樹脂30が入り込む際に、立体形状面2aの凹凸が変形してしまうことがあるからである。また、パターンシート2の弾性率E’が所定の弾性率E’に達していなく柔らかい状態であると、変形した立体形状面2aの凹凸が元の形状に戻りにくいからでもある。
このため、パターンシート2の弾性率E’の値としては、100℃において1.0E+08Pa以上となることが望ましい。
加熱部5は、巻出機4の下流側に設けられていて、パターンシート2を加熱して立体形状面2aの温度を調整するもので、図2(a)に示すような熱ニップロール5aや、図2(b)に示すような熱オーブン(赤外線ヒーター)5bなどを採用する。
加熱部5は、押出機6から吐出された溶解樹脂30と貼り合わされる直前の立体形状面2aの温度が40℃以上85℃未満となるようにパターンシート2を加熱する。
なお、加熱部5には、熱ニップロール5aや熱オーブン5b以外の加熱装置を採用してもよい。
Tダイ6は、加熱部5の下流側に設けられていて、溶解樹脂30が供給されてリップ61からこの溶解樹脂30をシート状にして連続的に吐出するものである。Tダイ6から吐出されたシート状の溶解樹脂30は、移動しているパターンシート2の立体形状面2aと貼り合わされる。
溶解樹脂30に使われる樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などであり、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテートなどを用いることができる。
ポリシングロール部7は、狭圧ロール7aと、成形ロール7bと、冷却ロール7cとを備えていて、この順に上流側から下流側に向かって配設されている。これらのロール7a7b、7cは、それぞれの回転軸が水平で且つ平行にして配置され、上記の順に溶解樹脂30と貼り合わされたパターンシート2が巻き掛けられる構成となっている。隣り合うロール間には、溶解樹脂30と貼り合わされたパターンシート2が通過可能である間隔が設けられていて、隣り合うロールでパターンシート2および溶解樹脂30を押圧している。
狭圧ロール7aおよび成形ロール7bが溶解樹脂30とパターンシート2とを挟む位置(これを貼り合わせ部P1という)は、Tダイ6のリップ6aの鉛直下方に位置している。つまり、Tダイ6から吐出されて鉛直下方向(矢印E2方向)に流出した溶解樹脂30は貼り合わせ部P1に供給されてパターンシート2と貼り合わされる。
パターンシート2と貼り合わされる溶解樹脂30は、約180℃〜240℃程の温度である。
狭圧ロール7aおよび成形ロール7bは、貼り合わせ部P1に供給された溶解樹脂30とパターンシート2とを重ねた状態で圧力を掛けて回転させている。また、狭圧ロール7aと成形ロール7bとで挟み込むことで溶解樹脂30とパターンシート2を貼り合わせている。
このように溶解樹脂30はパターンシート2と貼り合わされることによってパターンシート2の立体形状面2aが転写される。
成形ロール7bは、貼り合わせ部P1を通過したパターンシート2と溶解樹脂30とが巻き掛けられて移動する。
冷却ロール7cは、成形ロール7bから流れてきたパターンシート2および溶解樹脂30が巻き掛けられるもので、周面が図示しない冷却手段によって冷却されており、パターンシート2および溶解樹脂30を冷却する構造となっている。
溶解樹脂30は、ポリシングロール部7で賦形成型されレンズシート3となる。
剥離部8は、冷却ロール7cの下流側に設けられていて、上下一対の剥離ロール8a、8bを備えている。これら剥離ロール8a、8bの間を冷却ロール7cより送出されたパターンシート2およびレンズシート3が通過することによってパターンシート2が樹脂シート3から剥離される。
なお、冷却ロール7cと剥離部8の間には、冷却ロール7cから送出されたパターンシート2およびレンズシート3を剥離ロール8a、8bの間に位置へ向けた送るためのガイドロール10が設けられている。
剥離部8の下流側には、レンズシート3から剥離されたパターンシート2を巻き取る巻取機9が設けられている。この巻取機9は、パターンシート2がレンズシート3の移動方向とは異なる方向に向かって移動して巻き取られるように配置されている。
なお、図示しないが、パターンシート2が剥離されたレンズシート3を裁断する裁断機、や、レンズシート3を巻きとるレンズシート3用の巻取機などを設置してもよい。
次に、本発明に係るパターンシート2について、図3を用いて説明する。
図3(a)は本発明に係るパターンシート2の斜視図であり、図3(b)は該パターンシート2の断面側面図である。
パターンシート2の立体形状面2aには、凹凸形状13と密着調整部14とが形成されてなる。ここでは凹凸形状13として、ピッチがPL1、深さがTL1である、一方向に延在する三角プリズム形状が図示されているがこれに限らず、シリンドリカル形状や多角錘形状、略半球形状等であっても良い。一方で密着調整部14は直径がPM1、深さがTM1の略半球凹形状で図示されているがこれに限らず、多角プリズム形状やシリンドリカル形状、多角錘形状等であっても良いが、二次元的に独立した形状であることがより好ましい。密着調整部14の周囲面全面が溶解樹脂30と密着することで、密着力のムラが生じないためである。またここでパターンシート2の立体形状面2aは凹凸形状13の頂部を基準として考える。これは、パターンシート2の立体形状面2aがレンズシート3に転写された際、凹凸形状13の山と谷とが反転するからである。従って、密着調整部14の深さTM1は、凹凸形状13の頂部を基準とした立体形状面2aからの深さと定義される。
上述したパターンシート2を用いて転写成形されたレンズシート3は図4に示される。図4(a)はレンズシート3の斜視図であり、図4(b)はレンズシート3の断面側面図である。レンズシート3の第1主面3aには、パターンシート2の立体形状面2aに相対する形状が賦形される。図3で示される略半球凹形状である密着調整部14によって、図4に示されるように、直径がPM2、高さがTM2の略半球凸形状であるマイクロレンズ24が形成される。また図3で示される凹凸形状である三角プリズム形状13によって、図4に示されるように、ピッチがPL2、高さがTL2の三角プリズムレンズ23が形成される。ここでレンズシート3の第1主面3aは、パターンシート2の立体形状面2aと相対し、三角プリズムレンズ23の谷部を基準とする。溶解樹脂30の収縮、延伸等の影響により、パターンシート2の立体形状面2aの形状と、レンズシート3の第1主面3aに転写される形状とは多少の差が生じることがあるが、ほぼ相対した反転同形状が得られる。
ここで密着調整部14の直径PM1が、凹凸形状13のピッチPL1に対して少なくとも1.1倍以上大きいことが望ましく、また密着調整部14の深さTM1は凹凸形状13の深さTL1に対して少なくとも1.1倍以上大きいことが望ましい。密着調整部14の大きさが凹凸形状13より小さい場合、密着調整部14が凹凸形状13の中に埋まる形となってしまい、密着力向上効果が得られないためである。
一方で密着調整部14が大きすぎた場合、転写成形されるレンズシート3の密着調整部に相対するマイクロレンズ24が非常に大きくなり、外観上、視認されてしまう。特に成形したレンズシート3をディスプレイ用途に使用する場合、点状のムラとして視認されてしまうため望ましくない。従って、密着調整部14の直径PM1、及び深さTM1は凹凸形状13のピッチPL1、及び深さTL1の10倍以下の範囲で抑えることが望ましく、更に望ましくは5倍以下である。
また、パターンシート2の立体形状面2aに形成される密着調整部14の側面の接線と立体形状面2aとのなす最大傾斜角度θM1は、凹凸形状13の側面の接線と立体形状面2aとのなす最大傾斜角度θL1よりも大きいことが望ましい。立体形状面2aに形成される形状の傾斜角度が、立体形状面2aに対して大きいほどパターンシート2と溶解樹脂30との密着力は向上する。しかしながら、凹凸形状13の最大傾斜角度θM1を変更すると、レンズシート3の光学特性自体が変わってしまい、所望の光学特性を得ることが出来なくなる。従って、密着調整部14の最大傾斜角度θM1を大きくすることで密着力を向上することが望ましく、その最大傾斜角θM1は凹凸形状13の最大傾斜角度θL1より大きく設定する。数値としては65度以上であることが望ましく、最も望ましくは約90度である。ここで最大傾斜角度θM1が90度を超えることはパターンシート2の製造上困難であり、65度以上90度以下の範囲であることが望ましい。一方で凹凸形状13の最大傾斜角度θL1は、所望の光学特性によってその値は決定されるが、光学的な観点から、少なくとも30度以上であることが望ましい。最大傾斜角度θL1が30度を下回る角度であるような凹凸形状13によって転写されたレンズシート2は集光性能が低く、また拡散性能も低いものとなってしまうためである。また凹凸形状13の最大傾斜角度θL1は75度以下であることが望ましく、更に望ましくは60度以下である。最大傾斜角度θM1が75度を超える角度であるような凹凸形状13によって転写されたレンズシート2は強いサイドローブが生じ、集光性能が低いものとなってしまうためである。従って、凹凸形状13の最大傾斜角度θL1は30度以上75度以下の範囲であることが望ましい。
パターンシート2の立体形状面2aには、このように設定された形状である密着調整部14が形成されることが望ましいが、上述したように、密着力向上効果を得るための要素は、その直径と高さ、及び最大傾斜角にて決定される。パターンシート2と成形されるレンズシート3とは相対する関係にあるため、密着調整部14は図3に示されるような凹形状ではなく、凸形状でも同様の効果が得られることは容易に想定可能である。
また密着調整部14は立体形状面2aの面状に不規則に配置されることが望ましい。不規則に配置することで、立体形状面2aに形成される形状が転写されたレンズシート3において、三角プリズムレンズ23とマイクロレンズ24との間にモアレ干渉縞は生じない。しかしながら、密着調整部14の配置に粗密があると、転写成形されたレンズシート3には外観上の、及び光学的なムラが生じるため望ましくない。従って、密着調整部14は不規則に配置されながらも、立体形状面2aの面内において、その単位面積に含まれる密着調整部14が立体形状面2aに接する面積の総和は、立体形状面2aの場所に依らず略一定であることが望ましい。ここで立体形状面2aの単位面積とは、パターンシート2の幅に対して10分の1〜100分の1程度の長さの辺を有する任意のサイズの正方形と規定する。また略一定とは、単位面積に含まれる密着調整部14の面積の総和の平均値を100%としたとき、立体形状面2aの場所に依らず、±10%程度の範囲に収まることを指す。
パターンシート2と成形されるレンズシート3との密着力を所望の密着力となるよう調整するために、密着調整部14は数1を満足することが望ましい。ここで式1に示されるRは、独立して二次元的に配置される各々の密着調整部14において、最近接である別の密着調整部14との距離の平均値である。
Figure 2011145515
数1に示されるように、密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1は0.3以上であることが望ましい。密着調整部14の形状を略半球凹形状としたとき、アスペクト比TM1/PM1が約0.3の場合、密着調整部14の最大傾斜角θM1は約66度となるため、十分な密着力が得ることが出来る。アスペクト比TM1/PM1が0.5の場合、ちょうど半球形状となり密着調整部14の最大傾斜角θM1は90度となる。
一方でアスペクト比TM1/PM1が0.5を超えると、密着調整部14の形状は略楕円球形状となる。すると密着調整部14の最大傾斜角θM1が65度以上となる側面領域が増加するため、密着力がより向上する。しかしながら、アスペクト比TM1/PM1が1.0を超えると、パターンシートの成形が困難となるという製造上の問題が生じる。従って密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1は0.3以上1.0以下の範囲であることが望ましく、更に望ましくは0.4以上0.6以下の範囲である。
次に式1で示される本発明のパターンシート2の立体形状面2aに形成される密着調整部14の配置について、図5を用いて説明する。
図5はパターンシート2を立体形状面2a側から見た上面図である。密着調整部14は立体形状面2a上に不規則に配置されながらも、立体形状面2aの単位面積に含まれる密着調整部14の総面積は、立体形状面2aの場所に依らず略一定となるよう、均一に配置されている。そして、独立して二次元に配置される各々の密着調整部14において、最近接である別の密着調整部14との距離の平均値が数1で定義されるRの範囲に収まる。
ここで密着調整部14の距離の平均値Rについて詳細に説明する。図5において、ある任意の密着調整部14Aをみたとき、その周辺に複数の密着調整部14が配置されるが、その中で最も密着調整部14Aに近接しているのは密着調整部14Bである。このとき、密着調整部14Aと密着調整部14Bとの距離をr1とする。また別の任意の密着調整部14Cをみたとき、最も近接しているのは密着調整部14Dであり、この距離をr2とする。そして密着調整部14Eをみたとき、最も近接しているのは密着調整部14Cであり、この距離をr3とする。このようにパターンシート2の立体形状面2a上に配置される全ての密着調整部14において、最も近接する別の密着調整部14との距離r1、r2、r3、・・・、rnの平均値をRと規定する。この平均値Rが小さいほど、密着調整部14が密に配置され、逆に平均値Rが大きいほど、密着調整部14が疎に配置されることとなる。この平均値Rは密着調整部14の幅PM1に対して2倍以上7倍以下の範囲に設定されることが望ましい。平均値Rが密着調整部14の幅PM1の2倍を下回ると、密着調整部14の数が多すぎるため、パターンシート2と成形されるレンズシート3との密着力が強すぎ、図1で示される剥離部8においてパターンシート2とレンズシート3とを剥離しづらくなる。その結果、レンズシート3に皺が生じたり、またはパターンシート2が磨耗してしまうといった問題を生じる。一方で平均値Rが密着調整部14の幅PM1の7倍を上回ると、密着調整部14の数が少なすぎるため、ほとんど密着力向上効果が得られず、図1で示される剥離部8に到達される前にパターンシート2とレンズシートとの間に浮きが生じ、転写性が低下する。
最近接する密着調整部14の距離の平均値Rは、パターンシート2と成形されるレンズシート3との密着力のみならず、成形されるレンズシート3の光学特性にも影響を与える。
つまり、密着調整部14が転写されて賦形されるマイクロレンズ24が多すぎると、レンズシート3の光学特性はマイクロレンズ24の効果が強まってくる。例えば図3、及び図4に示されるように、パターンシート2の立体形状面2aに凹凸形状13として三角プリズム13を形成し、転写によってレンズシート3の第1主面3aに三角プリズムレンズ23を賦形した場合、三角プリズムレンズ23とマイクロレンズ24の集光性能とを比べると、三角プリズムレンズ23の集光性能の方が一般的に高い。従ってマイクロレンズ24が増えた場合、レンズシート2の集光性能が低下することとなるため望ましくない。
一方で、平均値Rが大きくなる、つまり密着調整部14が転写されて賦形されるマイクロレンズ24が少なすぎると、光学特性上は問題ないが、外観上、レンズシート3の第1主面3a上に疎らにマイクロレンズ24が視認されるという問題が生じる。
次に、上述したパターンシート2によって成形されたレンズシート3について説明する。
図6は本発明の実施形態によるレンズシート3を備えた照明装置43、及び表示装置41の一例を示す縦断面模式図である。
本発明の一実施形態である表示装置41は、画像表示素子としての液晶パネル42と照明装置43とから構成されている。液晶パネル42は偏光板(偏光フィルム)50、51間に液晶素子52が挟持されて構成されている。
液晶素子52は例えば2枚のガラス基板の間に液晶層が充填されて構成されている。
照明装置43から出射された光Kは、偏光板50を介して液晶素子52に入射され、偏光板51を介して観察者側方向Fに出射される。
液晶パネル42の液晶素子52は、画素単位で光を透過/遮光して画像を表示する代表的な素子であり、他の表示素子に比べて画像品位を高くするとともに製造コストを低減できる。
本発明の実施形態である照明装置43は、反射板45aを有するランプハウス45内に複数の光源46が配列され、光源46からの光出射方向(観察者側方向F)に、光源46から入射する光を拡散して射出する拡散板47と、本発明の実施形態であるレンズシート3とが配置されて構成されている。
光源46から射出された光Hは、拡散板47で拡散され、その上に配置されたレンズシート3で集光及び/または拡散されて射出される光Kは、液晶パネル42に入射し、観察者側方向Fへと射出される。
ここで、拡散板47と本発明のレンズシート3との間に拡散シート48を配置しても良い。拡散板47から射出される光を拡散シート48によってより均一に拡散し、且つ、観察者側Fへと集光した光がレンズシート3に入射されるため、より均一で輝度の高い照明装置43が得られるためである。拡散シート48としては、透光性の基材上に拡散フィラーを塗工したものや、マイクロレンズが形成されたものなどが挙げられる。
また本発明のレンズシート3と液晶パネル42との間に偏光分離反射シート49を配置しても良い。偏光分離反射シート49としては3M社製のDBEF−Dが一般的に知られている。偏光分離反射シート49の透過軸と、偏光板50の透過軸とは略一致しているため、偏光板50にて吸収される偏光が低減し画像表示装置41の輝度が上昇する。しかしながら、偏光分離反射シート49を配置せずとも十分な輝度が得られる場合、偏光分離反射シート49ではなく、拡散フィルム49を配置しても良い。
光源46としては、例えば複数の線状光源または点光源を用いることができる。複数の線状光源としては、例えば複数の蛍光灯、冷陰極管(CCFL)あるいは外部電極蛍光ランプ(EEFL)といったランプ光源を、また点光源としてはLED等を用いることができる。
ランプハウス45は、複数の光源46に対して観察者側方向Fとは反対側に配置され、光源46から全方向に出射された光のうち、観察者側方向Fと反対側の方向に出射された光を反射させて観察者側方向Fに出射させる反射板45aを備えている。その結果、観察者側方向Fに出射された光Hは、ほぼ光源46から全方向に出射された光となる。反射板45aとしては、光を高効率で反射させる部材であればよく、例えば一般的な反射フィルム、反射板などを使用することができる。
次に、レンズシート3について図4を用いて説明する。シート状をなす透光性の基材の第1主面3aに、略半球形状のマイクロレンズ24が一部の領域に分散して複数個形成されている。マイクロレンズ24の隙間を埋めるように、一次元方向に延在する略柱状の断面三角形柱状のプリズムレンズ23が第1主面3a全域に同一方向に複数本配列して形成されており、マイクロレンズ24はプリズムレンズ23の一部に重なって形成される。
マイクロレンズ24の高さをTM2とし、プリズムレンズ23の高さをTL2としたとき、TM2/TL2は1.1〜10の範囲で設定されている。このため、レンズシート3の第1主面3a側に配置される偏光分離反射シート49と、レンズシート3とが擦れた場合、マイクロレンズ24はプリズムレンズ23を保護する役割も果たす。すなわち、プリズムレンズ23において大きな課題である耐擦性の向上効果がマイクロレンズ24によって得られる。
ここで、マイクロレンズ24の径PM2は10μm以上200μm以下の範囲であることが望ましい。マイクロレンズ24の径PM2が10μm未満では径が小さすぎるため、精度の良いマイクロレンズ24を作製することは難しい。一方、径PM2が200μmを超えるとマイクロレンズ24が大きすぎるため、画面上から視認されやすくなるためである。
そしてマイクロレンズ24の径PM2とプリズムレンズ23のピッチPL2との比であるPM2/PL2が1.1から10の範囲で設定される。マイクロレンズ24の径PM2がプリズムレンズ23のピッチPL2より必ず大きいことにより、マイクロレンズ24が第1主面3a上の適当な位置に配置しても、必ず2つ以上のプリズムレンズ23と重なる。マイクロレンズ24が2つ以上のプリズムレンズ23と重なることで、光学的なムラを低減することが出来る。特にマイクロレンズ24とプリズムレンズ23とが1:1で重なった場合、第1主面3aにおいて重なった領域が光学的な特異点となり、点欠陥(局所的な輝度ムラ)として視認されやすくなる。理想としては、1つのマイクロレンズ24が3つ以上のプリズムレンズ23に重なることが望ましい。
一方、マイクロレンズ23が第1主面3aの面積に対して占める割合は、10%以下であることが望ましい。10%を超えると、マイクロレンズ24が多すぎるため、レンズシート3の光学特性が変化するためである。特に正面輝度が低下するという問題がある。従って、マイクロレンズ23が第1主面3aの面積に対して占める割合は、0%を超えて10%以下の範囲が望ましく、更に望ましくは5%以下である。
プリズムレンズ23は、図7(a)に示されるような、断面が三角形状のプリズムレンズが挙げられるが、その頂角は70度から110度であることが、集光性能が高く望ましい。更には80度から100度がより望ましい。または図7(b)、(c)に示されるような断面が球面、または非球面形状であるレンチキュラーレンズが挙げられる。プリズムレンズと比べて、集光性能は劣るものの、拡散性能を高めるため、視野範囲を広げることが出来るため望ましい。集光性能も高く、且つ拡散性能も高いレンチキュラーレンズの形状としては、以下の式2、
Figure 2011145515
で定義される形状が望ましい。ここでzはレンチキュラーレンズの高さ方向の位置関数、rはレンチキュラーレンズの幅方向位置変数であり、レンチキュラーレンズのピッチを1と正規化したときに、数2の各係数1/R,A,B,Cが、−10<1/R<10,−5<A<5,−30<B<30,−30<C<30の範囲内であることが望ましい。
式1において、特にk=−1であることが更に望ましく、その際の数1の各係数(1/(2R)+A),B,C,が、−5<(1/(2R)+A)<5,−30<B<30,−30<C<30の範囲内であることが更に望ましい。
上記範囲を外れたレンチキュラーレンズは、集光性能が低く、本発明の目的である照明装置43の輝度を高めることが困難となるため望ましくない。
一方、プリズムレンズ23としては図7(d)に示されるような、湾曲側面を有するプリズムレンズであることが望ましい。三角プリズムレンズは集光性能が高いものの、拡散性能が低いという問題点がある。そこで、集光性能と拡散性能とを両立した湾曲プリズムレンズが望ましい。
湾曲プリズムレンズとしては、数2にて規定されるレンチキュラーレンズ形状の湾曲側面の一部にて定義される。このとき、湾曲プリズムの頂部における接線と、第1主面3aとのなす角度が、25度以上50度以下の範囲に設定されることが望ましい。25度を下回ると、集光性能が低下するためである。一方、50度を超えてもやはり集光性能が低下し、更にサイドローブが非常に大きな湾曲プリズムとなるためである。
ここで数2の各係数1/R,A,B,Cが、−10<1/R<10,−5<A<5,−30<B<30,−30<C<30の範囲内であることが望ましく、更には、各係数k,(1/(2R)+A),B,C,が、k=−1,−5<(1/(2R)+A)<5,−30<B<30,−30<C<30の範囲内であることが望ましい。
プリズムレンズ23は上述したようなレンズを、単一の形状、又は複数の形状を複合することも可能である。複合する形状としては、単位レンズピッチで並べる方法、または図7(e)に示されるような、単位レンズピッチ以下でシフトさせた複合形状とする方法が挙げられる。このように単位レンズピッチ以下でシフトさせた複合形状は、輝度を下げることなく単位レンズの場合に生じるサイドローブを低減することが可能である。または輝度を向上させるために交差させる方法などが挙げられる。交差させる場合、例えば略直交することが望ましい。略直交させたレンズとしては例えばピラミッド形状、または逆ピラミッド形状のレンズ等が挙げられる。
次に、本実施形態による照明装置43及び表示装置41について、他の構成について更に説明する。
拡散板47は、透明樹脂に光拡散領域が分散されて形成されている。
透明樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを用いることができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、シクロオレフィンポリマー、メチルスチレン樹脂、フルオレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、アクリルニトリルスチレン共重合体、アクリロニトリルポリスチレン共重合体などを用いることができる。
拡散板47において、透明樹脂中に分散される光拡散領域は光拡散粒子からなることが好ましい。好適な拡散性能を容易に得ることができるためである。
光拡散粒子としては、無機酸化物または樹脂からなる透明粒子を用いることができる。無機酸化物からなる透明粒子としては、例えば、シリカ、アルミナなどを用いることができる。また、樹脂からなる透明粒子としては、アクリル粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子及びその架橋体、メラミン・ホルマリン縮合物の粒子、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(ペルフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリフルオロビニリデン)、及びETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素ポリマー粒子、シリコーン樹脂粒子などを用いることができる。
また、上述した透明粒子について2種類以上の透明粒子を組み合わせて使用してもよい。さらに透明粒子の大きさや形状は特に規定されない。
光拡散領域として光拡散粒子を用いた場合には、拡散板47の厚さが0.1〜5mmの範囲であることが好ましい。拡散板47の厚みが0.1〜5mmである場合には、最適な拡散性能と輝度を得ることができる。逆に、0.1mm未満の場合には拡散性能が足りず、5mmを超える場合には樹脂量が多くなるため吸収による輝度低下が増大するので好ましくない。
なお、透明樹脂として熱可塑性樹脂を用いた場合には、光拡散領域として気泡を用いても良い。熱可塑性樹脂の内部に形成された気泡の内部表面が光の乱反射を生じさせ、光拡散粒子を分散させた場合と同等以上の光拡散機能を発現させることができる。そのため、拡散板47の膜厚をより薄くすることが可能となる。
このような拡散板47として、白色PETや白色PPなどを挙げることができる。白色PETは、PETと相溶性のない樹脂や酸化チタン(TiO2)、硫酸化バリウム(BaSO4 )、炭酸カルシウムのようなフィラーをPETに分散させた後、PETを2軸延伸法で延伸することにより、フィラーの周りに気泡を発生させて形成する。
なお、熱可塑性樹脂からなる拡散板47は、少なくとも1軸方向に延伸されてなればよい。少なくとも1軸方向に延伸させれば、フィラーの周りに気泡を発生させることができるためである。
熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2、6−ナフレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエステル樹脂、イソフタル酸共重合ポリエステル樹脂、スポログリコール共重合ポリエステル樹脂、フルオレン共重合ポリエステル樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、脂環式オレフィン共重合樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィンポリマー、およびこれらを成分とする共重合体、またこれら樹脂の混合物などを用いることができ、特に制限されることはない。
光拡散領域として気泡を用いた場合には、拡散板47の厚さが25〜500μmであることが好ましい。拡散板47の厚さが25μm未満の場合には、シートのこしが不足し製造工程やディスプレイ内でしわを発生しやすくなるので好ましくない。また、拡散板47の厚さが500μmを超える場合には、光学性能についてはとくに問題ないが剛性が増すためロール状に加工しにくく、スリットが容易にできないなど、従来の拡散板47と比較して得られる薄い厚さの利点が少なくなるので好ましくない。
本実施形態によるレンズシート3を備えた照明装置43及び表示装置41によれば、照明装置43から射出する光Kは、上述したレンズシート3と、拡散シート48、及び偏光分離反射シート49とによって、光Kの集光・拡散特性を向上させて、画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する液晶パネル42を透過するため、輝度を向上させると共に光強度の視覚度依存性を低減して視角方向の分布を滑らかにできる。
そのため、表示装置41による観察画像は、高輝度で視覚方向の分布が滑らかで、サイドローブを抑制してランプイメージを低減した、液晶パネル42の鮮明な画像を得られる。
ここまで、本発明のレンズシート3を液晶ディスプレイ装置に用いた場合について説明してきたがこれに限らず、背面投射型スクリーン、太陽電池、有機又は無機EL、照明装置など、光路制御を行うものであれば、いずれのものにも使用することができる。
ここまで本発明のレンズシート3の実施形態として、一般的に直下型と呼ばれる照明装置43を用いて説明したがこれに限らず、エッジライト型と呼ばれる照明装置にも適用することが出来る。エッジライト型の照明装置においては上述の拡散板7ではなく、導光板と呼ばれる透明な板が使用され、その端面のうちの少なくとも1つの端面に光源が設置される構成である。
以下、本発明の実施例によるレンズシート3について詳細に説明する。尚、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではないことはいうまでもない。
(実施例1)
まず、パターンシート2の立体形状面2aに形成される密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1の差による効果確認を実施した。
密着調整部14を略半球凹形状とし、その直径PM1を約100μmとし、直径PM1と高さTM1とのアスペクト比TM1/PM1をそれぞれ、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5(半球)の5種類とした。このとき、各密着調整部14の最大傾斜角θM1は、37度、53度、66度、78度、88度であった。
密着調整部14の径を100μm、密着調整部14の距離の平均値Rを4倍に固定した。
凹凸形状13としては、ピッチPL1が50μm、深さTL1が25μmである頂角90度の三角プリズム形状とした。
比較例1として、密着調整部14を有さない同様の凹凸形状13を有するパターンシート2も準備した。
密着力の評価方法として、上述した5種類の密着調整部14を有するパターンシート2にてレンズシート3を成形し、転写された三角プリズムレンズ23の頂部の鈍りを評価値とした。すなわち、十分な密着力が得られれば三角プリズムレンズ23の頂部の鈍りは小さくなる。
レンズシート3の溶解樹脂30としてポリカーボネート樹脂を用いて成形した。ポリカーボネート樹脂の屈折率は1.59であり、非常に高屈折率であるため、高輝度なレンズシートを提供することができる。
この結果を以下に示す。
密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.1であるパターンシート2によって成形したレンズシート2の三角プリズムレンズ23の形状を観察した結果、ピッチPL2は50μm、高さTL2が23.8μmであり、目標の25μmに対して約95%の賦形率であった。
密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.2である場合、三角プリズムレンズ23の形状は、ピッチPL2は50μm、高さTL2が24.2μmであり、目標の25μmに対して約97%の賦形率であった。
密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.3である場合、三角プリズムレンズ23の形状は、ピッチPL2は50μm、高さTL2が24.5μmであり、目標の25μmに対して約98%の賦形率であった。
密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.4である場合、三角プリズムレンズ23の形状は、ピッチPL2は50μm、高さTL2が24.8μmであり、目標の25μmに対して約99%の賦形率であった。
密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.5である場合、三角プリズムレンズ23の形状は、ピッチPL2は50μm、高さTL2が24.8μmと、アスペクト比TM1/PM1が0.4である場合とほぼ同様の結果となった。
密着調整部14を有さない比較例1は、三角プリズムレンズ23のピッチPL2は50μm、高さTL2が23.4μmであり、目標の25μmに対して約94%の賦形率であった。
以上の結果から、アスペクト比TM1/PM1が0.1では賦形率の向上効果はなく、アスペクト比TM1/PM1が0.2では効果が出始める。そしてアスペクト比TM1/PM1が0.3においては賦形率が98%と良好な結果が得られ、アスペクト比TM1/PM1が0.4においては賦形率が99%と非常に良好であった。また、アスペクト比TM1/PM1が0.5の場合、アスペクト比TM1/PM1が0.4の場合とほぼ同等であったため、密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1が0.4以上ではこれ以上大きな差は見られないと考えられる。アスペクト比TM1/PM1が0.1、及び0.2の場合は、密着調整部14の最大傾斜角θM1が65度以下であり、且つ、凹凸形状13の深さTL1よりも浅い形状であったため、賦形率の改善効果はほとんど生じなかった。特にアスペクト比TM1/PM1が0.1である場合、密着調整部14の最大傾斜角θM1が、凹凸形状13の最大傾斜角θL1よりも小さいため、密着調整部14を有さない比較例と同等の賦形率であった。
従って、良好な賦形率を得るには、密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1は0.3以上であることが望ましく、より望ましくは0.4以上である。
(実施例2)
次に密着調整部14の配置の検討を行った。実施例1の結果より、密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1は0.4以上が非常に良好であったため、ここでは密着調整部14の径を100μm、アスペクト比TM1/PM1を0.45とした。
凹凸形状13も実施例1と同様、ピッチPL1が50μm、深さTL1が25μmである頂角90度の三角プリズム形状とした。
密着調整部14の最近接距離の平均値Rを、径PM1の1.5倍、2倍、2.5倍、3倍の4種類のパターンシート2を用意し、レンズシート2を成形した。
まず密着調整部14の最近接距離の平均値Rを、径PM1の1.5倍としたパターンシート2を用いてレンズシート2を成形したが、シート押出成形機1Aの剥離部8において、剥離テンションが強く、密着力が強すぎることを確認した。成形としては問題なくレンズシート2を成形出来たが、剥離テンションが強いため、パターンシート2の耐久性劣化が懸念される。密着調整部14の最近接距離の平均値Rを2倍、2.5倍、3倍の3種類については問題なく成形でき、またレンズシート3の三角プリズムレンズ23の賦形率も99%と良好であった。
次に上述と同じ形状のパターンシート2において、密着調整部14の最近接距離の平均値Rを径PM1の4倍、5倍、6倍、7倍、8倍としたパターンシート2を用意し、レンズシート3を成形した。レンズシート3の三角プリズムレンズ23の賦形率を測定した結果、密着調整部14の最近接距離の平均値Rが径PM1の4倍〜6倍については99%の賦形率が得られた。密着調整部14の最近接距離の平均値Rが径PM1の7倍については、98%の賦形率であった。また密着調整部14の最近接距離の平均値Rが径PM1の8倍については、賦形率が96%であった。
従って、密着調整部14の最近接距離の平均値Rは、径PM1の2倍以上7倍以下の範囲で良好な賦形率が得られ、特に2倍以上6倍以下の範囲で非常に良好な賦形率が得られた。
(実施例3)
実施例2で作製した、密着調整部14の幅PM1が100μm、アスペクト比TM1/PM1が0.45、最近接距離の平均値Rが径PM1の2倍〜7倍である6種類のレンズシート3の光学的な評価を実施した。
また比較例として、比較例1で作製したレンズシート3、及び比較例2として、比較例1と同形状の三角プリズムレンズ23をPETシート上にUV硬化樹脂にて形成した。UV硬化樹脂の屈折率は1.53であり、賦形率は99.5%であった。
評価にはまず、画像表示装置41として、32インチの液晶テレビ41を用意した。液晶テレビ41は照明装置43と液晶パネル42とで構成され、照明装置43には光源46としてCCFL46が配置され、その上に拡散板47、拡散フィルム48、レンズシート3、偏光分離反射シート49の順で配置した。
このような液晶テレビ41を全白表示し、画面中央部を分光放射輝度計にて輝度を測定した。分光放射輝度計としては、SR−3A(トプコン製)を用意した。
測定結果を表1に示す。
Figure 2011145515
比較例2は、PETシート上にUV硬化樹脂にて三角プリズムレンズ23が形成されている。UV硬化樹脂の屈折率は1.53であり、比較例1、及び実施例のレンズシート3を構成するポリカーボネート樹脂(屈折率1.59)に比べて屈折率が低い。
しかしながら、比較例1は三角プリズムレンズ23の賦形率が低いため、比較例2と比べて輝度が低い結果となった。
実施例によるレンズシート3は、密着調整部14の最近接距離の平均値Rが小さいほどマイクロレンズ24の数が多くなるため、輝度が低い結果となった。最近接距離の平均値Rが径PM1の2倍であるレンズシート3は、三角プリズムレンズ3の賦形率は比較例1よりも良いが、マイクロレンズ24による輝度低下が生じ、比較例1よりも1%輝度が低下した。最近接距離の平均値Rが3倍以上である場合、密着調整部14を有さない比較例1よりも輝度が高くなることを確認した。また、最近接距離の平均値Rを径PM1の4倍以上とすると、UV成形で作製したレンズシート3と同等以上の輝度が得られる。
一方で本発明によるレンズシート3はマイクロレンズ24を第1主面3aに有するため、耐擦性が向上する。本実施例においても、レンズシート3の上には偏光分離反射シート49を配置しており、マイクロレンズ24を有さない比較例1、及び比較例2は、偏光分離反射シート49との擦れによって傷が生じたが、本実施例によるレンズシート3は偏光分離反射シート49と擦れても傷は生じなかった。
本実施例より、パターンシート2に形成する密着調整部14のアスペクト比TM1/PM1は、0.3以上で密着力向上効果が得られ、良好な賦形が達成され、より望ましくはアスペクト比TM1/PM1が0.4以上であった。
また、パターンシート2とレンズシート3との間に適切な密着力が得られる範囲としては、密着調整部14の最近接距離の平均値Rが径PM1の2倍以上7倍以下であり、特に3倍以上7倍の範囲の場合、輝度を向上させることが可能である。更には、4倍以上7倍以下の範囲においては、三角プリズムレンズ23が高精度に賦形されたUV成形レンズシート以上の輝度となるレンズシート3を得ることが出来た。
そして密着調整部14の最近接距離の平均値Rが径PM1の2倍以上7倍以下の範囲で設定されたパターンシート2によって成形されたレンズシート3は、上に別の光学フィルムを配した際にも高い耐擦性能を有するため、三角プリズムレンズ23に傷が生じることはなかった。
以上、本実施例により、押出成形においても高い賦形率で転写可能なレンズシート3の製造方法が得られ、該製造方法によって高輝度で耐擦性の高いレンズシート3、該レンズシート3を配した照明装置43、該照明装置43を備えた表示装置41を得ることが出来た。
1A シート押出成形装置
2 パターンシート
2a 立体形状面(凹凸面)
3 レンズシート
3a 第1主面
4 巻出機(移動部)
5、25a、25b加熱部
6 Tダイ(押出機)
7 ポリシングロール部
7a 狭圧ロール
7b 成形ロール(転写部)
7c 冷却ロール(冷却部)
8 剥離部
9 巻取機(移動部)
13 凹凸形状
14、14A、14B、14C、14D、14E密着調整部
23 プリズムレンズ
24 マイクロレンズ
30 溶解樹脂
41 表示装置
42 液晶パネル
43 照明装置
45 反射板
46 光源
47 拡散板
48 拡散シート
49 偏光分離反射シート
r1、r2、r3最近接距離
E1 パターンシートの流れる方向
E2 溶解樹脂が吐出される方向
F 観察者側
H、K 光
PL1 凹凸形状のピッチ
PL2 プリズムレンズのピッチ
PM1 密着調整部の幅(径)
PM2 マイクロレンズの径
R 最近接距離の平均値
TL1 凹凸形状の深さ(高さ)
TL2 プリズムレンズの高さ
TM1 密着調整部の深さ(高さ)
TM2 マイクロレンズの高さ
θL1 凹凸形状の最大傾斜角
θL2 プリズムレンズの最大傾斜角
θM1 密着調整部の最大傾斜角
θM2 マイクロレンズの最大傾斜角

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の面にレンズ形状を有するレンズシートを製造するシート押出し成形装置を用いた製造方法であって、
    一方の表面に前記レンズ形状に相当する凹凸面を有するパターンシートと、
    前記パターンシートを送出し所定区間を移動させて巻き取るパターンシート移動部と前記パターンシートの凹凸面を加熱する加熱部と、
    前記パターンシートの移動区間において前記加熱部の下流側に設けられて前記パターンシートの凹凸面にシート状の溶解樹脂を供給する押出機と、
    前記押出機の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂およびパターンシートを両面からロールで挟み前記シート状の溶解樹脂に前記凹凸面を押圧して転写する転写部と、
    前記転写部の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂を冷却する冷却部と、
    前記冷却部の下流側に設けられて前記シート状の溶解樹脂と前記パターンシートとを剥離する剥離部とを備え、
    前記パターンシートは、一方の面に前記凹凸形状と相対する凹凸形状と、密着調整部とを有することを特徴とするパターンシートを用いたレンズシートの製造方法。
  2. 前記密着調整部は、二次元的に独立して配置された形状であって、前記密着調整部の側面の接線と、前記パターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度は、前記凹凸形状の側面の接線と、前記パターンシートの一方の面とのなす最大傾斜角度と比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載のレンズシートの製造方法。
  3. 前記密着調整部が、略半球形状の凹形状、または凸形状のマイクロレンズであることを特徴とする請求項1、または請求項2の何れかに記載のレンズシートの製造方法。
  4. 前記密着調整部が、略半球凹形状のマイクロレンズであって、
    前記略半球凹形状の幅は前記凹凸形状の単位ピッチに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定され、
    前記略半球凹形状の深さは前記凹凸形状の山部から谷部の深さに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定されてなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のレンズシートの製造方法。
  5. 前記密着調整部が、略半球凸形状のマイクロレンズであって、
    前記略半球凸形状の幅は前記凹凸形状の単位ピッチに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定され、
    前記略半球凸形状の高さは前記凹凸形状の谷部から山部の高さに対して1.1倍〜10倍の範囲で設定されてなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のレンズシートの製造方法。
  6. 前記密着調整部は前記パターンシートの一方の面に二次元的に独立して不規則に配置され、且つ、該一方の面の単位面積に含まれる該密着調整部が該一方の面に接する面積の総和は、該一方の面の場所に依らず略一定であって、
    前記密着調整部の高さ、または深さをTM1、幅をPM1としたとき、以下の式1を満足することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のレンズシートの製造方法。
    ここでRは、独立して二次元に配置される各々の前記密着調整部において、最近接である別の密着調整部との距離の平均値である。
    Figure 2011145515
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の方法によって製造されることを特徴とするレンズシート。
  8. 少なくとも請求項7に記載のレンズシートと、
    前記レンズシートを照明する光源と、
    を具備することを特徴とする照明装置。
  9. 画素単位での透過/遮光に応じて表示画像を規定する画像表示素子と、
    請求項8に記載される照明装置と、
    を具備することを特徴とする表示装置。
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