JP2011145160A - マルチフォーカス検査装置及びマルチフォーカス検査方法 - Google Patents

マルチフォーカス検査装置及びマルチフォーカス検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マルチフォーカス検査装置及びマルチフォーカス検査方法に関し、1回のスキャンで高速且つ高精度の全面外観検査を可能にする。
【解決手段】 測定対象物を撮像する測定ヘッドと、前記測定対象物と前記測定ヘッドを平面内において互いに相対的に移動させる移動機構と、前記測定対象物に光を照射する光源とを備え、前記測定ヘッドは、前記測定対象物に対向して配置された撮像レンズと、前記撮像レンズの合焦面が、前記測定対象物の移動方向に対して直交する平面内或いは前記直交する平面から±45°の範囲内で前記測定対象物の移動方向に傾斜させた平面内に存在するように調整する光学部材と、前記光学部材からの光の結像位置に焦点面が位置するよう配置したイメージセンサとを少なくとも有する。
【選択図】 図1

Description

本発明はマルチフォーカス検査装置及びマルチフォーカス検査方法に関するものであり、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)や半導体装置の表面の凹凸や異物を1回のスキャンで高速且つ高精度に検査するための構成に関するものである。
近年、FPDや半導体装置などの様々な技術分野における外観検査工程において、微細な欠陥や異物を高速且つ高精度に検査することが要請されている。
従来より、このような外観検査のためには各種の外観検査装置及び外観検査方法が提案されている(例えば、特許文献1乃至特許文献3参照)。例えば、特許文献1においては、表面の応答に応じて高さ方向に試料を移動させて複数の焦点位置における像を撮像することが提案されている。
或いは、特許文献2或いは特許文献3においては、測定対象面と参照面からの反射光の干渉による干渉縞を利用して表面の三次元構造を測定することが提案されている。
特開2006−258444号公報 特開2009−074837号公報 国際公開WO 2007/088789
しかし、市販されている従来の表面形状測定装置の場合は、ポイント測定方式であるため、FPDのような大面積の測定対象物の形状測定には時間がかかるという問題がある。このため、従来の表面形状測定装置を用いた測定は、オフラインによる評価用に利用されているのみであるというのが現状である。また、このような表面形状測定装置は一般に非常に高額であるため、部品の表面の欠陥検査の多くは未だに目視で行われているという実情がある。
上記の特許文献1の場合には、一度の撮像工程で表面の凹凸状態に応じた多焦点画像を取得することができず、Z方向(高さ方向)への移動機構が必要になるとともに、全体の光学系が複雑化するという問題がある。そのため、測定に多大の時間を要するとともに、インラインでの測定が困難であるという問題がある。
また、上記の特許文献2或いは特許文献3のように干渉縞を用いる方法の場合にも、工学系が複雑になるとともに、測定に際してエイリアシング(折り返し雑音)が発生したり、結果の解析における数学的処理が複雑になるという問題がある。
したがって、本発明は、装置構成を複雑化することなく、測定対象物の表面の凹凸や異物を1回のスキャンで高速且つ高精度に検査することを目的とする。
(1)上記課題を解決するために、本発明は、測定対象物を撮像する測定ヘッドと、前記測定対象物と前記測定ヘッドを平面内において互いに相対的に移動させる移動機構と、前記測定対象物に光を照射する光源とを備えたマルチフォーカス検査装置であって、前記測定ヘッドは、前記測定対象物に対向して配置された撮像レンズと、前記撮像レンズの合焦面が、前記測定対象物の移動方向に対して直交する平面内或いは前記直交する平面から±45°の範囲内で前記測定対象物の移動方向に傾斜させた平面内に存在するように調整する光学部材と、前記光学部材からの光の結像位置に焦点面が位置するよう配置したイメージセンサとを少なくとも有することを特徴とする。
このように、一度の撮像で多焦点画像が取得できる光学系を備えた測定ヘッドを用いることによって、光学系に可動部を必要としない簡単な装置構成で測定対象物の表面の凹凸や異物を1回のスキャンで高速且つ高精度に検査することが可能になる。特に、インラインでの測定が可能になる。
(2)また、本発明は、上記(1)において、前記光学部材が、反射ミラー或いは偏角プリズムのいずれかであることを特徴とする。このように、光学部材として反射ミラー或いは偏角プリズムを用いることによって、光学部材に可動部を設けることなく一度の撮像で多焦点画像を取得することが可能になる。
(3)また、本発明は、マルチフォーカス検査方法において、測定対象物に光を照射しながら測定ヘッドを前記測定対象物に対して第1の方向に相対的に移動しながら、前記測定対象物の移動方向に対して直交する平面内或いは前記直交する平面から±45°の範囲内で前記測定対象物の移動方向に傾斜させた平面内に存在する合焦面の像を所定の幅の多焦点画像として撮像する第1の工程と、前記第1の工程の後に、前記測定ヘッドを前記測定対象物に対して前記第1の方向と直交する第2の方向に前記所定幅以内の距離だけ移動させ、次いで、前記測定対象物に光を照射しながら測定ヘッドを前記測定対象物に対して第1の方向に相対的に移動しながら、前記合焦面の像を前記所定の幅の多焦点画像として撮像する第2の工程と、前記第2の工程を前記測定対象物の要測定部分の撮像が終了するまで繰り返す工程を有し、前記第1の工程及び前記第2の工程において撮像した複数の多焦点画像から前記合焦面における同じ焦点位置の画像要素を選択して各焦点位置における等焦点画像を合成する工程と、前記各等焦点画像における輝度の面内分布に基づいて全焦点画像を合成する工程とを有することを特徴とする。
このように、多焦点画像から等焦点画像を合成し、等焦点画像から全焦点画像を合成することにより、表面の凹凸状態や異物を深い焦点深度で測定・観察することが可能になる。
(4)また、本発明は、上記(3)において、前記全焦点画像を合成する工程が、前記各等焦点画像を所定の画素数の区分領域を選択し、前記各区分領域の輝度の分散を所定の画素ピッチだけずらしながら逐次求める工程と、前記各等焦点画像における同じ位置の前記各区分領域の輝度の分散から、分散が最大値の区分領域の輝度を抽出する工程と、前記抽出した各区分領域の輝度を代表値として全焦点画像を合成する工程であることを特徴とする。
このように、全焦点画像を合成する際に、各等焦点画像を所定の画素数の区分領域に分割し、前記各区分領域の輝度の分散を所定の画素ピッチだけずらしながら逐次求めることにより、簡単な計算操作により全焦点画像を合成することできるので、検査をインラインで迅速に行うことが可能になる。
(5)また、本発明は、上記(3)または(4)において、前記等焦点画像を合成する工程の前に、前記各多焦点画像に対して歪補正処理及び輝度補正処理を行うことを特徴とする。
このように、多焦点画像に対して予め歪補正処理及び輝度補正処を行うことによって、より精度の高い全焦点画像を得ることができる。なお、光学系に起因する歪補正処理を行う場合には、予め作成した補正用アドレス変換テーブルを用いて幾何学的に正しい形状に補正すれば良い。また、光学系の周辺光量低下やイメージセンサの感度ムラに起因する輝度補正を行う場合には、予め作成した輝度補正テーブルを利用して補正を行えば良い。
(6)また、本発明は、上記(3)乃至(5)のいずれかにおいて、前記全焦点画像における各区分領域の焦点位置から前記測定対象物の表面の凹凸の高さを決定することを特徴とする。
このように、前記全焦点画像における各区分領域の焦点位置を利用することにより、外観検査だけではなく、表面の凹凸状態を数値化して取得することができる。
開示のマルチフォーカス検査装置及びマルチフォーカス検査方法によれば、簡単な装置構成で測定対象物の表面の凹凸や異物を1回のスキャンで高速且つ高精度に検査すること、特に、インラインでの検査が可能になる。
本発明の実施の形態のマルチフォーカス検査装置の概念的構成図である。 本発明の実施の形態におけるマルチフォーカスの原理の説明図である。 ステージからの焦点位置とイメージセンサ面上の位置との関係の説明図である。 本発明の実施の形態における処理フローの説明図である。 本発明の実施の形態における撮像歪補正処理の概念的説明図である。 本発明の実施の形態における輝度補正処理の概念的説明図である。 本発明の実施の形態における等焦点画像合成処理の説明図である。 本発明の実施の形態における合焦点検出処理の説明図である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における等焦点画像合成のモデル説明図である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における合焦評価のモデル説明図(1)である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における合焦評価のモデル説明図(2)である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における合焦評価のモデル説明図(3)である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における合焦評価のモデル説明図(4)である。 本発明の実施の形態の合焦点処理における合焦評価のモデル説明図(5)である。 本発明の実施の形態における全焦点画像合成のモデル説明図である。 本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の概略的構成図である。 本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の鏡筒部の構成説明図である。 本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置を構成する光源の概念的構成図である。 本発明の実施例1の測定結果の説明図である。 本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の仕様の一例の説明図である。 本発明の実施例2のマルチフォーカス検査装置を構成する鏡筒部の光学系の構成説明図である。
ここで、図1乃至図15を参照して、本発明の実施の形態のマルチフォーカス検査装置を説明する。図1は、本発明の実施の形態のマルチフォーカス検査装置の概念的構成図であり、図1(a)は基本的構成図であり、図1(b)は、測定ヘッドの概念的構成図であり、図1(c)は、測定ヘッドによる測定動作の説明図である。
図1(a)に示すように、本発明の実施の形態のマルチフォーカス検査装置は、定盤1、定盤1に支持固定されるとともに測定対象物3を載置するX-Yステージ2、測定対象物3に光、好適には、線状の光を照射する光源4、測定対象物3からの反射光或いは散乱光を撮像する測定ヘッド5を有している。
図1(b)に示すように、測定ヘッド5は、鏡筒内に撮像レンズ6、ミラー或いは偏角プリズムからなる光学部材7、CCDカメラ等のエリアセンサタイプのイメージセンサ8が収容されている。この場合、光学部材7の反射面或いは偏向面を光軸に対して高角度で傾斜させることによって、ステージ面を垂直に切断する平面上、即ち、測定対象物3の移動方向に対して直交する平面内に合焦面9が形成され、合焦面内の測定対象物3が被検体となる。また、イメージセンサ8は、光学部材7の結像面に配置される。なお、合焦面9は、測定後の計算処理が最も少なくなるようにステージ面を垂直に切断する平面上に位置するように光学系を調整しているが、原理的には垂直である必要はなく、測定対象物3の表面の状態によっては、垂直面から±45°の範囲内でスキャン方向に傾斜させても良い。
図1(c)に示すように、測定ヘッド5と測定対象物3とを互いに相対的に一方向にステップ的に移動させながら一度の撮像で多焦点画像を撮像する。一般には、X-Yステージ2により測定対象物3を移動させれば良いが、測定ヘッド5の側に移動手段を設けても良い。また、移動はステップ的ではなく連続的に移動させて、所定の時間間隔で撮像しても良い。
図2は、本発明の実施の形態におけるマルチフォーカスの原理の説明図であり、図2(a)に示すように、光学部材(図示は省略)を傾斜させることによって、イメージセンサ8の受光面を等価的に傾斜させることによって、X−Yステージ2の法線方向に合焦面9が形成される。
図2(b)に示すように、線状の像が撮像画像10において、焦点の位置、即ち、焦点の高さに応じて順次ライン状に展開され、多焦点画像として撮像される。ここでは、1番からn番目の焦点高さの像を中間のk番目の焦点高さを含めて3つの像として模式的に示している。
図3は、ステージからの焦点位置とイメージセンサ面上の位置との関係の説明図であり、ステージからの焦点位置とイメージセンサ面上の位置とはほぼリニアーに対応している。従って、撮像した多焦点画像を所定の幅で切り取ると所定の焦点位置のストライプ画像が得られることになる。
図4は、本発明の実施の形態における処理フローの説明図であり、
A.まず、測定ヘッドを用いて測定対象物を第一の方向にステップ的に移動させながら所定幅の多焦点画像を撮像する。第一の方向の移動が終了した時、測定対象物を第一の方向と直交する方向に撮像幅と同じか、或いはそれ以下の距離だけ移動させたのち、再び、第一の方向に移動させながら多焦点画像を撮像する。
B.要撮像領域の撮像を測定対象物の移動を繰り返しながら行い、撮像が完了した場合には次のステップに移動する。
C.撮像した複数の多焦点画像に対して光学系に起因する撮像歪補正処理と輝度補正処理を行う。
D.補正処理を行った多焦点画像をストライプ状に所定幅(所定ピクセル数分)で切り出して、同じ焦点位置のストライプ画像を撮像順に順次貼り合わせることによって等焦点画像を合成する。
E.合成した等焦点画像から所定の領域を選択して合焦検出処理を行い、この処理を、所定ピクセル分だけ移動させながら全画像面に対して行う。この場合、1ピクセル分だけ移動させた場合には最高精度が得られ、一方、移動させるピクセル数が多い場合は精度が低下するが、処理速度が向上する。この場合の合焦処理は選択した領域の各ピクセルの輝度の分散或いは標準偏差を用いて行い、標準偏差が大きい、即ち、コントラストの高い焦点位置の標準偏差を抽出して、貼り合わせることによって全焦点画像を合成する。
F.得られた全焦点画像を画像処理による粒子解析処理を行って、測定対象物の表面の傷や異物の付着を検出する。なお、全焦点画像における各ピクセル位置の焦点高さが測定対象物の凹凸を示す数値データとなる。
G.以上の結果をディスプレイに表示したり、データとして格納することによって、測定結果の表示および結果判定を終了する。
なお、一連の工程はすべてインラインで行う。
図5は、本発明の実施の形態における撮像歪補正処理の概念的説明図である。左図に示すように、撮像したままの多焦点画像は、測定ヘッドを構成する光学系の影響で歪曲した画像になる。ここで、測定ヘッドを構成する光学系の特性を予め測定して補正用アドレス変換テーブルを取得しておく。この補正用アドレス変換テーブルをハード処理ボードに格納しておき、このテーブルを用いて画像のアドレスを並び替えて右図の歪補正多焦点画像を作成する。
図6は、本発明の実施の形態における輝度補正処理の概念的説明図である。左図に示すように、歪補正処理を行った歪補正多焦点画像は、測定ヘッドを構成する光学系の周辺光量低下や、イメージセンサの感度ムラの影響を受けて、測定対象物の表面の輝度を正確に反映していない。そこで、周辺光量低下や感度ムラを予め測定して輝度補正テーブルを取得しておく。この輝度補正テーブルをハード処理ボードに格納しておき、このテーブルを用いて撮像輝度値に補正値を乗算して輝度補正多焦点画像を作成する。
図7は、本発明の実施の形態における等焦点画像合成処理の説明図であり、ここでは、F,F、Fの三つの焦点位置の画像について説明する。まず、歪補正及び輝度補正処理を行った多焦点画像をストライプ状に切り出し、同じ焦点位置のストライプ状画像をピクセルの配置順序に沿って貼り付けることによって、F,F、Fの三つの焦点位置における等焦点画像を合成する。
図8は、本発明の実施の形態における合焦点検出処理の説明図であり、ここでは、等焦点画像を3×3の9つの領域に区分したものとして説明する。各等焦点画像の各区分領域における輝度の分散或いは標準偏差を算出し、3つの等焦点画像における同じ区分領域の分散或いは標準偏差が最大のものを合焦点画像として抽出し、それらを貼り合わせることによって全焦点画像を作成する。なお、この全焦点画像において抽出した各区分領域の焦点位置が測定対象物の表面の凹凸の高さを表すことになり、この高さ分布が形状データとなる。
次に、図9乃至図15を参照して、上記の工程を具体的な輝度値を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態における合焦点処理における等焦点画像合成のモデル説明図であり、上記の図7の説明を数値化したものである。ここでは、説明及び図示を簡単にするために、ピクセル位置及び焦点位置に関して5分割した例として説明する。なお、図における数値は輝度を表す。
まず、左図に示すように各多焦点画像を焦点位置に対応して5つのストライプ状画像に分割する。次いで、各焦点位置毎のストライプ状画像を集め、撮像画像順序に沿って貼り合わせることによって、5つの等焦点画像が形成される。
図10は、本発明の実施の形態の等焦点画像Fの合焦点処理における合焦評価のモデル説明図であり、上記の図8の説明を数値化したものである。ここは、3×3の9つのピクセルを選択し、順次1ピクセル分だけ移動させて同じ合焦評価を行う。まず、左上の3×3のピクセルについて、平均輝度を求め、この平均輝度に対する分散或いは標準偏差(=(分散)1/2)を求める。ここでは標準偏差σを用い、σ=21.22となる。
次いで、ピクセルを右側に一つ分だけ移動させた3×3の9つのピクセルについて標準偏差を求めたのち、さらに右側にピクセルを一つ分だけ移動させて標準偏差を求める。次いで、左側のピクセルに戻り、ピクセルを下側に一つ分だけ移動させた3×3の9つのピクセルについて標準偏差を求める。以降は同じ手順を繰り返すことによって、9つの標準偏差が求まる。次いで、取得した標準偏差をピクセル位置毎に配置することによって、3×3の合焦評価画像fが得られる。
以降は、図11乃至図14に示すように、等焦点画像F乃至等焦点画像Fについて同じ操作を繰り返すことによって、合焦評価画像f乃至合焦評価画像fが得られる。
次に、図15に示すように、5つの合焦評価画像f乃至合焦評価画像fを用いて、同じピクセル位置の標準偏差の内の最大の値を抽出して、ピクセル位置毎に貼り合わせることによって全焦点画像が得られる。この場合も、各ピクセル位置の焦点位置F乃至Fをデータとして格納することによって表面高さ分布が得られる。
以上説明したように、本発明の実施の形態においては、光学部材を用いて光軸をイメージセンサの受光面に対して等価的に傾斜させているので、複雑な光学系を要することなく簡単且つ低価格な装置構成で一度の撮像で多焦点画像を取得することができる。
また、撮像後の多焦点画像に対する処理も、非常に簡単な処理操作であるので、高速且つ高精度に表面状態を把握することができ、したがって、インラインでの処理が可能になる。
以上を前提として、次に、図16乃至図19を参照して、本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置を説明する。図16は、本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の概略的構成図であり、図16(a)は、概略的断面図であり、図16(b)は概略的正面図である。このマルチフォーカス検査装置は、定盤11と、定盤11に固定されたステージ移動機構14と、ステージ移動機構14によりX方向及びY方向に移動可能なX-Yステージ12を備えている。
また、定盤11には2本のレール16が設けられた支柱15が植設されており、このレール16に対して固定部材17を介して鏡筒部21及びカメラ収容部22とからなる測定ヘッド20が取り付けられている。鏡筒部21の先端には撮像レンズ24を保持するレンズ保持筒23が取り付けられている。測定ヘッド20は、支持部材19を介して光学系調整機構18に取り付けられており、この光学系調整機構18によって、測定ヘッド20の傾斜角や高さが調整される。測定ヘッド20は、X-Yステージ12の主面に対して60°乃至75°程度、ここでは、60°傾斜させる。
図17は、本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の鏡筒部の構成説明図であり、アルミ黒アルマイト製の鏡筒部21の先端部には、撮像レンズ24を保持するアルミ黒アルマイト製のレンズ保持筒23が光軸方向に微調整可能なように取り付けられている。なお、撮像レンズ24として、例えば、焦点距離fが20mmのF2.8撮像レンズを用い、レンズ保持筒23の外直径は、例えば、25mmである。
また、鏡筒部21の後端部にはミラー台座26が固定された結合部材25がねじ止めで取り付けられており、このミラー台座26の表面に光軸を傾斜させる光学部材としてのミラー27が固定されている。このミラー27の結像面28の位置にイメージセンサが配置されることになる。なお、この鏡筒部の結合部材25及び撮像レンズ24を含めた全体の長さは、例えば、200mm程度である。
図18は、本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置を構成する光源の概念的構成図であり、光源30は、筐体31、筐体31の底部に取り付けられた白色LED32、白色LED32からの光を線状に整形するスリット33、線状に整形された光を収束させるシリンドリカルレンズ34からなる。シリンドリカルレンズ34から放出される線状の光のビームサイズに特段の制限はないが、例えば、3mm×40mmとする。
図19は、本発明の実施例1の測定結果の説明図であり、ここでは3つの連続焦点画像から合焦点部分を切り出して合成した全焦点画像を示している。図から明らかなように、この全焦点画像では、画像全面にわたって鮮明であり、したがって、表面に付着した異物や表面の欠陥の状態を精度良く把握することができる。
図20は、本発明の実施例1のマルチフォーカス検査装置の仕様の一例の説明図であり、ここでは、レンズ倍率を10倍にした場合と、等倍の場合について示している。10倍のレンズを用いる場合には、例えば、スキャン速度を1mm/secとして、測定ピッチを1μmとし、測定幅を1mmとして測定する。測定高さの範囲は1mmであり、測定高さ分解能は0.1μmである。一方、等倍の場合には、夫々の値が10倍になり、速度は10倍になるが精度は、1/10になる。なお、等倍の場合には照射する光のビームサイズはも一辺の長さが十倍になる。
次に、図21を参照して本発明の実施例2のマルチフォーカス検査装置を説明するが、この実施例2においては、光学部材としてミラーの代わりに偏角レンズを用いたものである。図21は、本発明の実施例2のマルチフォーカス検査装置を構成する鏡筒部の光学系の構成説明図であり、組み合わせレンズからなる撮像レンズ系35と偏角プリズム36からなる。
この偏角プリズム36は、イメージセンサの結像面28から見た合焦面29が、測定対象物のスキャン方向に対して直交する面内に存在するように形状を設計して配置したものである。したがって、この場合も、上記の図2(b)に示したように、線状の像が撮像画像において、焦点の高さに応じて順次ライン状に展開され、多焦点画像として撮像される。
この実施例2においては、光軸を高角度に傾斜させる光学部材として、多重反射を行う偏角レンズを用いているので、実効的な光路長を同じにした状態で、鏡筒部の物理的長さを短くすることができ、装置の全体構成の小型化が可能になる。
また、偏角プリズム36の角度を変えることによって、結像面28の位置を任意に変更することができるので、イメージセンサの配置位置に関する自由度が高まり、装置設計が容易になる。
1 定盤
2 X−Yステージ
3 測定対象物
4 光源
5 測定ヘッド
6 撮像レンズ
7 光学部材
8 イメージセンサ
9 合焦面
10 撮像画像
11 定盤
12 X-Yステージ
13 測定対象物
14 ステージ駆動機構
15 支柱
16 レール
17 固定部材
18 光学系調整機構
19 支持部材
20 測定ヘッド
21 鏡筒部
22 カメラ収容部
23 レンズ保持筒
24 撮像レンズ
25 結合部材
26 ミラー台座
27 ミラー
28 結像面
29 合焦面
30 光源
31 筐体
32 白色LED
33 スリット
34 シリンドリカルレンズ
35 撮像レンズ系
36 偏角プリズム

Claims (6)

  1. 測定対象物を撮像する測定ヘッドと、
    前記測定対象物と前記測定ヘッドを平面内において互いに相対的に移動させる移動機構と、
    前記測定対象物に光を照射する光源と
    を備えたマルチフォーカス検査装置であって、
    前記測定ヘッドは、前記測定対象物に対向して配置された撮像レンズと、
    前記撮像レンズの合焦面が、前記測定対象物の移動方向に対して直交する平面内或いは前記直交する平面から±45°の範囲内で前記測定対象物の移動方向に傾斜させた平面内に存在するように調整する光学部材と、
    前記光学部材からの光の結像位置に焦点面が位置するよう配置したイメージセンサと、
    を少なくとも有することを特徴とするマルチフォーカス検査装置。
  2. 前記光学部材が、反射ミラー或いは偏角プリズムのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のマルチフォーカス検査装置。
  3. 測定対象物に光を照射しながら測定ヘッドを前記測定対象物に対して第1の方向に相対的に移動しながら、前記測定対象物の移動方向に対して直交する平面内或いは前記直交する平面から±45°の範囲内で前記測定対象物の移動方向に傾斜させた平面内に存在する合焦面の像を所定の幅の多焦点画像として撮像する第1の工程と、
    前記第1の工程の後に、前記測定ヘッドを前記測定対象物に対して前記第1の方向と直交する第2の方向に前記所定幅以内の距離だけ移動させ、次いで、前記測定対象物に光を照射しながら測定ヘッドを前記測定対象物に対して第1の方向に相対的に移動しながら、前記合焦面の像を前記所定の幅の多焦点画像として撮像する第2の工程と、
    前記第2の工程を前記測定対象物の要測定部分の撮像が終了するまで繰り返す工程を有し、
    前記第1の工程及び前記第2の工程において撮像した複数の多焦点画像から前記合焦面における同じ焦点位置の画像要素を選択して各焦点位置における等焦点画像を合成する工程と、
    前記各等焦点画像における輝度の面内分布に基づいて全焦点画像を合成する工程と
    を有することを特徴とするマルチフォーカス画像検査方法。
  4. 前記全焦点画像を合成する工程が、前記各等焦点画像から所定の画素数の区分領域を選択し、前記各区分領域の輝度の分散を所定の画素ピッチだけずらしながら逐次求める工程と、
    前記各等焦点画像における同じ位置の前記各区分領域の輝度の分散から、分散が最大値の区分領域の輝度を抽出する工程と、
    前記抽出した各区分領域の輝度を代表値として全焦点画像を合成する工程であることを特徴とする請求項3に記載のマルチフォーカス画像検査装置。
  5. 前記等焦点画像を合成する工程の前に、前記各多焦点画像に対して歪補正処理及び輝度補正処理を行うことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のマルチフォーカス検査方法。
  6. 前記全焦点画像における各区分領域の焦点位置から前記測定対象物の表面の凹凸の高さを決定することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のマルチフォーカス検査方法。
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