JP2000009622A - ブリネル硬さ値の計測装置 - Google Patents

ブリネル硬さ値の計測装置

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JP2000009622A
JP2000009622A JP10171876A JP17187698A JP2000009622A JP 2000009622 A JP2000009622 A JP 2000009622A JP 10171876 A JP10171876 A JP 10171876A JP 17187698 A JP17187698 A JP 17187698A JP 2000009622 A JP2000009622 A JP 2000009622A
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diameter
narrow
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JP10171876A
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Hideki Ito
秀樹 伊藤
Naoki Araya
直樹 荒谷
Ei Kawahara
映 河原
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Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属材料のブリネル硬さ試験において、くぼ
みの直径の測定と硬さ値への換算を自動化することで、
オペレータの負荷を軽減し、測定値の個人差を解消す
る。装置は取扱容易で、かつ簡易な構造とする。 【解決手段】 試験面を下に向けて試料を載置する試料
台、試料位置調整器、試料台の下方に固設され、試料台
に穿設された観察窓を通して試験面を撮像する広視野カ
メラおよび狭視野カメラ、広視野カメラは位置調整用と
して低倍の固定倍率、狭視野カメラはくぼみ直径測定用
として高倍の固定倍率であり、両カメラの映像を切替
え、狭視野カメラの映像を画像処理して試験面のくぼみ
直径を測定するとともに、あらかじめ入力された条件に
基づいてブリネル硬さ値を演算し表示するための制御演
算機構からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料のブリネ
ル硬さ試験において、圧子により試験面につけられたく
ぼみの直径を自動測定し、自動演算してブリネル硬さ値
を表示する計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属材料の硬さ試験として、JIS Z 2243
に規定されるブリネル硬さ試験方法がある。この規定で
ブリネル硬さは、「鋼球または超硬合金球の圧子を用
い、試験面に球分のくぼみをつけたときの試験荷重と、
くぼみの表面積とから求めた硬さ。その硬さ値は、次の
式による。 HB=0.102F/S=0.102×2F/[πD
{D−(D2 −d2 1/2 }] ここに、HB:ブリネル硬さ値 F:試験荷重(N) S:くぼみの表面積(mm2 ) D:圧子の直径(mm) d:くぼみの直径(mm)」 と定義されている。
【0003】また、くぼみの測定および硬さ値の算出に
ついては、「くぼみの直径は、試験荷重を除去した後、
互いに直角をなす2方向について測定し、その直径の
0.5%まで読み取る。ただし、5mmおよび10mmの直
径の圧子で受渡当事者間の協定によって誤差が許容され
ている場合は、0.05mmまでの読取りでよい。ブリネ
ル硬さは、くぼみの2方向の直径の測定値の平均値を用
いて算出する。」と規定されている。
【0004】従来のブリネル硬さ試験において、くぼみ
の測定および硬さ値の算出は人手により行われていた。
すなわち、ブリネル硬さ試験機でつけられた試験面のく
ぼみをルーペで観察し、ルーペ内のスケールによりくぼ
みの直径を測定し、換算表を用いて硬さ値に換算してい
た。
【0005】なおビッカース硬さ試験においては、特公
平6−5209号公報等に開示されているような全自動
装置が実用化されている。測定に際しては、ダイアモン
ド正四角錐の圧子でつけられた試験面のくぼみをCCD
カメラ等により撮像し、くぼみの対角線長さを画像処理
により自動計測して硬さ値に自動換算し表示するもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ブリネル硬さ試験にお
いて、圧子によりつけられた試験面のくぼみの直径を測
定するに際し、オペレータの負荷軽減、測定値の個人差
解消などのために、人手による測定を自動化することが
望まれていた。自動化には、上記公報等に開示されてい
るビッカース硬さ試験の技術を適用することも可能であ
る。しかし、ブリネル硬さ試験は使用頻度が少ないた
め、費用をかけて全自動にしてもメリットが得難い。
【0007】そこで本発明の課題は、金属材料のブリネ
ル硬さ試験において、試料の試験面に圧子でくぼみをつ
ける工程は従来の試験機で行い、くぼみの直径の測定と
ブリネル硬さ値への換算を自動化することにより、オペ
レータの負荷を軽減し、かつ測定値の個人差を解消する
こと、そのための装置は取扱容易で、かつ簡易な構造に
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明装置は、試料台、試料位置調整器、広視野カメ
ラ、狭視野カメラ、および制御演算機構からなり、試料
台には観察窓が穿設されていて、圧子によりくぼみをつ
けられた試験面を下に向けて観察窓上に試料が載置さ
れ、試料位置調整器は、試料台上の試料を試験面と平行
な面内で交差2方向に移動させるもの、広視野カメラは
試料台の下方に固設され、くぼみの位置調整用として比
較的低倍の固定倍率で試験面を撮像するもの、狭視野カ
メラは試料台の下方に固設され、くぼみの直径測定用と
して比較的高倍の固定倍率で試験面を撮像するもの、制
御演算機構は、広視野カメラおよび狭視野カメラの映像
を切替え、狭視野カメラの映像を画像処理して試験面の
くぼみの直径を測定するとともに、あらかじめ入力され
た条件に基づいてブリネル硬さ値を演算し表示するも
の、であることを特徴とするブリネル硬さ値の計測装置
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明装置は、図1の例に示すよ
うに、試料台3、試料位置調整器2、広視野カメラ5、
狭視野カメラ6、および制御演算機構10からなる。試
料台3には観察窓4が穿設されており、観察窓4の上方
に、試験面を下に向けて試料1が載置される。試験面に
は、ブリネル硬さ試験機で圧子によりくぼみがつけられ
ている。
【0010】試料位置調整器2は、試料台3上の試料1
を試験面と平行な面内で交差2方向に移動させて、観察
位置を調整するためのものである。本例では、試料台3
上に試料位置調整器2を載置し、試料位置調整器2上の
試料1を、たとえば図3および図4のような機構によ
り、x方向およびy方向に移動させる。
【0011】図3は試料位置調整器2の上面図であり、
図4は図3のA−A矢視断面図である。試料1はx移動
台22の上に載置され、x移動台22はy移動台23上
をレール26に沿ってx方向に移動し、y移動台23は
試料台3上をレール27に沿ってy方向に移動すること
ができる。x移動台22およびy移動台23には、それ
ぞれ窓24および25が穿設されている。x移動台22
およびy移動台23の移動は、手押しにより行うことも
でき、あるいはレール26および27に替えて螺旋溝を
有するシャフトを採用し、該シャフトを手動あるいは電
動で回すこと等により行うこともできる。
【0012】広視野カメラ5および狭視野カメラ6は、
図1の例に示すように試料台3の下方に固設され、とも
に固定された倍率で試験面を撮像するものである。広視
野カメラ5は比較的低倍でくぼみの位置調整用に使用さ
れ、試料位置調整器2により試料1を移動させて、計測
対象のくぼみを視野中心に位置させる。狭視野カメラ6
は比較的高倍でくぼみの直径測定用に使用される。
【0013】図1の例では、試験面の撮像は、観察窓4
および試料移動機構2の各窓24、25を通して行う。
観察窓4の下方に設けられた光源9から試験面に光を照
射し、試験面からの反射光を半透鏡7で反射させて広視
野カメラ5に入射させ、半透鏡7を透過した光を反射鏡
8で反射させて狭視野カメラ6に入射させる。
【0014】そして図1の例では、一点鎖線で囲まれた
部分が制御演算機構10を構成している。制御演算機構
10は広視野カメラ5の映像と狭視野カメラ6の映像を
切替え、狭視野カメラ6の映像を画像処理してくぼみの
直径を測定するとともにブリネル硬さ値を演算して表示
するものである。
【0015】計測に際しては、ブリネル硬さ試験機で使
用された圧子の直径D(mm)および試験荷重F(N)を
PIOボード12から制御PC11に入力し、まず広視
野カメラ5で撮像した比較的低倍の映像をCRT16に
表示させ、図2(a)のように計測対象のくぼみ28が
視野中心に位置するように、試料位置調整器2で試料1
を移動させる。ついでフットスイッチ13により、映像
切替器14を作動させて、CRT16の映像を図2
(b)のように狭視野カメラ6で撮像した比較的高倍の
映像に切替える。以上の操作は、オペレータが行う。
【0016】その後は、制御PC11のプログラムが作
動して、画像処理ボード15により画像処理を行い、た
がいに直角をなす2方向について、くぼみ28の直径d
1 およびd2 を測定し、その平均値d=(d1 +d2
/2から、 HB=0.102×2F/[πD{D−(D2 −d2
1/2 }] によりブリネル硬さ値HBを演算して、その結果がCR
T16に表示される。
【0017】くぼみ28の直径d1 およびd2 の測定
は、前記特公平6−5209号公報等により知られ、多
くの使用実績を有し、技術的に確立された全自動ビッカ
ース硬さ試験装置における技術等を採用して行うことが
できる。また必要に応じて、試料番号、試験条件等とと
もにブリネル硬さ値HBをプリンター17でプリントア
ウトすることもできる。またメモリー18にデータを保
存することもできる。さらにモデム19および20を使
用して、上位CPU21に送信し、管理データとするこ
ともできる。
【0018】本発明装置では、試験面を下に向けて試料
1が載置されるので、試料1の厚さが変動しても、試験
面と広視野カメラ5および狭視野カメラ6との距離は変
動しない。また両カメラ5および6はともに倍率が固定
され、広視野カメラ5は比較的低倍でくぼみの位置調整
用に使用され、狭視野カメラ6は比較的高倍でくぼみの
直径測定用に使用される。したがって両カメラ5および
6は、ともに焦点合せのための位置調整が不要で、一定
の試験面が焦点となる位置に固設すればよいので、きわ
めて簡易な装置機構となり、取扱容易である。そして制
御演算機構は、全自動ビッカース硬さ試験装置において
既に確立された技術を採用することができ、安定した高
精度が得られ、かつ取扱容易である。
【0019】
【実施例】図1に示すような本発明装置により鋼材のブ
リネル硬さ値を計測した。厚さが4mm〜150mmの各種
試験片に、JIS Z 2243の規定どおり、ブリネル硬さ試験
機にて鋼球圧子でくぼみをつけたものを試料1とし、試
験面を下に向けて、図1に示すように試料台3上の試料
位置調整器2に載置した。試料位置調整器2は図3およ
び図4に示すもので、試料1をx方向およびy方向に手
動により移動することができる。
【0020】広視野カメラ5および狭視野カメラ6には
CCDカメラを使用した。CRT16面における試験面
の寸法は、広視野カメラ5では50×50mm(4.6
倍)、狭視野カメラ6では10×10mm(23倍)であ
る。カメラ分解能はサブピクセル法にて5μm/画素で
計測可能である。
【0021】オペレータは、圧子の直径Dおよび試験荷
重FをPIOボード12から制御PC11に入力し、装
置を作動させる。すると、広視野カメラ5による映像
が、例えば図2(a)のようにCRT16に表示される
ので、計測しようとするくぼみ28が基準枠内に入るよ
う試料位置調整器2で試料1を移動させ、フットスイッ
チ13を踏む。
【0022】するとCRT16上の映像が、図2(b)
のような狭視野カメラ6によるものに切替わり、制御P
C11のプログラムが進行してくぼみの直径d1 および
2が測定され、その平均値dから前記式によりブリネ
ル硬さ値HBが演算され、CRT16に表示されるとと
もにプリンター17によりプリントアウトされる。
【0023】くぼみ直径d1 およびd2 の測定法には、
テンプレートマッチング法を採用した。その方法を図5
により説明する。縦軸は輝度、横軸は試験面の位置を示
す。まず(a)くぼみのエッジを含む輝度曲線29から
テンプレート30を作成し、(b)輝度曲線29とテン
プレート30を重ねてその間の面積を求め、ついで、
(c)テンプレート30をずらして縦線の両側の面積が
等しくなったときの縦線位置をエッジと判定して、くぼ
みの直径を計測する。
【0024】このようなテンプレートマッチング法によ
る分解能は20μmであったが、さらにサブピクセル法
を採用して、画像の画素をCPUメモリ配列に一定間隔
で展開し、メモリの歯抜け配列部は展開した画素間の一
次補間式により算出することで、分解能5μmを実現で
きた。
【0025】上記本発明装置による計測時間は、くぼみ
1点あたり3秒以内であった。そして計測されたブリネ
ル硬さ値の再現性は、±0.05%以内の優れたもので
あった。また、熟練オペレータがルーペで観察して測定
した値との差は±3%以内であった。
【0026】
【発明の効果】本発明装置は、金属材料のブリネル硬さ
試験において、従来の試験機により試験面に圧子でくぼ
みをつけた試料について、くぼみ直径の測定とブリネル
硬さ値への換算を自動化したものであり、試料の厚さが
変動しても高さ調整不要で、試験面の観察や測定に際し
ての焦点合わせも必要なく、簡易な構造で取扱容易、し
かも測定時間が短縮され、精度に優れ再現性もよい。し
たがってオペレータの負荷が著しく軽減され、データの
信頼性も問題ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の例を示す説明図である。
【図2】本発明装置におけるCRTの映像例を示し、
(a)は広視野カメラによるもの(b)は狭視野カメラ
によるものである。
【図3】本発明装置における試料位置調整器の例を示す
上面図である。
【図4】本発明装置における試料位置調整器の例を示
し、図3のA−A矢視断面図である。
【図5】(a)(b)(c)は本発明装置の実施例にお
けるくぼみ直径の測定法を示す説明図である。
【符号の説明】
1…試料 2…試料位置調整器 3…試料台 4…観察窓 5…広視野カメラ 6…狭視野カメラ 7…半透鏡 8…反射鏡 9…光源 10…制御演算機構 11…制御PC 12…PIOボード 13…フットスイッチ 14…映像切替器 15…画像処理ボード 16…CRT 17…プリンター 18…メモリー 19,20…モデム 21…上位CPU 22…x移動台 23…y移動台 24,25…窓 26,27…レール 28…くぼみ 29…輝度曲線 30…テンプレート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料台、試料位置調整器、広視野カメ
    ラ、狭視野カメラ、および制御演算機構からなり、 試料台には観察窓が穿設されていて、圧子によりくぼみ
    をつけられた試験面を下に向けて観察窓上に試料が載置
    され、 試料位置調整器は、試料台上の試料を試験面と平行な面
    内で交差2方向に移動させるもの、 広視野カメラは試料台の下方に固設され、くぼみの位置
    調整用として比較的低倍の固定倍率で試験面を撮像する
    もの、 狭視野カメラは試料台の下方に固設され、くぼみの直径
    測定用として比較的高倍の固定倍率で試験面を撮像する
    もの、 制御演算機構は、広視野カメラおよび狭視野カメラの映
    像を切替え、狭視野カメラの映像を画像処理して試験面
    のくぼみの直径を測定するとともに、あらかじめ入力さ
    れた条件に基づいてブリネル硬さ値を演算し表示するも
    の、 であることを特徴とするブリネル硬さ値の計測装置。
JP10171876A 1998-06-18 1998-06-18 ブリネル硬さ値の計測装置 Pending JP2000009622A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010032471A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Keyence Corp 画像計測装置及びコンピュータプログラム
KR100949315B1 (ko) 2007-11-13 2010-03-23 한국표준과학연구원 브리넬 경도 압흔 측정 계측기 교정용 표준시편
KR101087334B1 (ko) 2010-02-18 2011-11-25 김용철 수동식 브리넬 경도시험기용 오일누유 방지장치
CN103149088A (zh) * 2013-02-26 2013-06-12 肖飞 布氏硬度压痕直径测量装置
CN110320100A (zh) * 2019-07-03 2019-10-11 中北大学 一种基于机器视觉的双相机布氏硬度测量装置和测量方法

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