JP2016014974A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像に含まれる細胞や細胞コロニーの領域とその周囲領域との誤判定を抑制して、画像品質の良好な全焦点画像を作成することのできる画像処理技術を提供する。
【解決手段】深さ方向の焦点位置を多段階に変更して取得された複数の原画像から、同一位置に対応する画素のセットを構成する。各画素セットに含まれる画素の濃度値の最大値、分散、エッジ強度の最大値をそれぞれ求めてグレーマスク1〜3を作成し、それらを合成してグレーマスク4を作成する。各画素セット中の最高濃度を有する画素で再構成した候補画像にグレーマスク4を作用させて、最終的な出力画像を得る。出力画像は、細胞コロニー内部では候補画像の濃度値が概ね維持される一方、細胞コロニーの周囲領域では濃度値が低くなり、細胞コロニーの輪郭が明瞭な全焦点画像が得られる。
【選択図】図6

Description

この発明は、画像処理方法および画像処理装置に関するものであり、特に画像処理によって全焦点画像を作成する技術に関する。
撮像対象物を撮像して画像処理を施す技術が、医療や生化学の分野、より具体的には例えば培地内で培養された細胞などの生物試料の観察・分析等の目的に適用されることがある。ここで、撮像対象物である試料において細胞等が培地内で三次元的に分布している場合、その全体に焦点が合った画像が得られないことがあり得る。このような問題に対応するために、撮像方向に沿って焦点位置を多段階に異ならせて複数の画像を撮像し、各画像から焦点の合った部分のみを抽出して合成することで、いわゆる全焦点画像を作成する技術が提案されている。
例えば特許文献1に記載の技術では、合焦画像では標本(撮像対象物)のエッジ部分の輝度変化が特に大きいことに着目し、撮像方向における焦点位置の変化に伴うエッジ部分の画素の輝度変化に基づいて、当該画素における合焦位置が特定される。合焦位置にあると判定された画素を配列して画像を構成することにより、全焦点画像を自動的に作成することが可能となる。
特開2010−166247号公報(例えば、段落0030)
例えば細胞が染色されている場合、特に細胞が複数集まった細胞コロニーが撮像対象物に含まれる場合、細胞コロニーの周縁部では画像濃度が大きく変化する一方、細胞コロニーの内部では画像濃度の変化が少ない。特に、比較的大きな細胞コロニーでは、該コロニー内部のエッジ強度が周縁部より低くなることもある。そのため、エッジ部分に着目した従来技術では、本来は細胞コロニーの内部である領域が細胞の外部と誤判定され、細胞コロニー内部まで焦点の合った画像を得られないおそれがあった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、画像に含まれる細胞や細胞コロニー(以下、「細胞等」という)の領域とその周囲領域との誤判定を抑制して、画像品質の良好な全焦点画像を作成することのできる画像処理技術を提供することを目的とする。
この発明にかかる画像処理方法の一の態様は、上記目的を達成するため、撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得工程と、前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に対応する指標値を求める最高濃度評価工程と、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値に対応する指標値を求める分散評価工程と、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に、前記最高濃度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値および前記分散評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求めた重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出する濃度値算出工程と、濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して出力画像を作成する出力工程とを備えている。
また、この発明にかかる画像処理方法の他の態様は、上記目的を達成するため、撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得工程と、前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に対応する指標値を求める最高濃度評価工程と、前記原画像の各々について、当該原画像に含まれる各画素のエッジ強度を画素ごとに求め、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値に対応する評価値を求めるエッジ強度評価工程と、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に、前記最高濃度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値および前記エッジ強度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求めた重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出する濃度値算出工程と、濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して出力画像を作成する出力工程とを備えている。
また、この発明にかかる画像処理装置の一の態様は、上記目的を達成するため、撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得手段と、前記複数の原画像に基づき出力画像を作成する画像処理手段と、前記出力画像を出力する出力手段とを備え、前記画像処理手段は、前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値と、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値および当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値の少なくとも一方とに基づき、当該画素セットに対応する重み付け係数を求め、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に前記重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出し、濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して前記出力画像を作成する。
これらの発明における1つの「画素セット」は、撮像方向に沿って焦点位置を互いに異ならせて取得された複数の原画像の各々からそれぞれ1つずつ抽出された画素のセットであって、同一の画素セットに含まれる複数の画素は、いずれも撮像対象物の同一位置に対応している。すなわち、1つの画素セットに含まれる複数の画素は、撮像対象物の同一位置を、焦点位置を互いに異ならせて撮像することにより得られるものである。各原画像はそれぞれが多数の画素からなり、それらの原画像からは、撮像対象物の各位置に対応してこのような画素セットを多数想定することができる。
また、画素の「濃度値」は、当該画素の明るさを指標する値であって、彩色の有無に関わらず、光学的に高濃度である、つまり明度が低いほど数値が大きくなるものとする。
上記の発明では、各画素セットに含まれる画素のうち最も高濃度のものの濃度値に、当該画素セットに対応して求められた重み付け係数を乗じた値が、当該画素セットに対応する画素の濃度値(出力濃度値)となる。そして、こうして得られた出力濃度値を有する画素が、撮像対象物における位置関係に基づき配置されて出力画像が作成される。
詳しくは後述するが、上記の発明では、例えば染色された撮像対象物を撮像した画像においては、細胞等の内部が外部よりも高濃度である点、および、合焦画像において明瞭な濃淡のコントラストが非合焦画像では不明瞭となる点に着目して出力画像を作成する。
すなわち、基本的には各画素セットにおいて最も高濃度である画素の濃度値に基づき出力画像が作成される。ただし、各濃度値に対しては、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値と、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値および当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値の少なくとも一方とに基づき定められる重み付けがなされる。
画像において細胞等の内部に相当する領域はその周囲よりも画像濃度が高いので、当該領域に対応する画素セットでは最も高濃度の画素が合焦状態の画素である蓋然性が高いと考えられる。よって、各画素セットから選出された最も高濃度の画素の濃度値を出力画像の基本とする。一方、非合焦画像では、特に細胞等を取り巻く周囲領域に対応する画素において合焦画像よりも濃度が高くなる。したがって、単に各画素セットから最も高濃度の画素のみを選出して再構成した画像では、撮像対象物の占める領域が本来よりも大きくなる。つまり、細胞等の周縁部が外側に向かって膨張したような画像となってしまう。この問題を解消するために、細胞等の周縁部近傍の画素については濃度値を減じる修正が必要となる。
細胞等の周縁部近傍の画素では、焦点位置の変化に伴う濃度値の変動が大きい。つまり、細胞等の周縁部近傍に対応する画素セットでは、含まれる画素間での濃度値のばらつきが大きい。したがって画素セット内での濃度値の分散の値が大きいほど、濃度値の修正を大きくする必要があると考えられる。あるいは、原画像のエッジ強度から濃度値の修正量を見積もることもできる。すなわち、合焦画像では細胞等とその周囲領域との境界において画像濃度の変化が急峻であることから、そのエッジ強度が大きいほど濃度値の修正を大きくする必要があると考えられる。
これらに鑑み、本発明では、各画素セットにおいて最も高濃度である画素の濃度値を基本としつつ、その濃度値と、当該画素セットにおける分散の値およびエッジ強度の値の少なくとも一方とを反映させた重み付け係数を導入して濃度値を修正する。これにより、細胞等の周囲において画像濃度が本来より高くなり、画像中における細胞等の領域が膨張することが抑制される。このようにして得られた出力濃度値を有する画素を適切な位置に配置して再構成された画像を出力画像とすることで、撮像対象物の全焦点画像が得られる。
上記のように、本発明によれば、画像に含まれる細胞等の領域とその周囲領域との誤判定を抑制して、画像品質の良好な全焦点画像を作成することができる。
この発明にかかる画像処理方法および画像処理装置を適用可能な撮像装置の一実施形態を示す図である。 試料を撮像する際に生じうる問題点を模式的に示す図である。 全焦点画像を作成するための撮像原理を示す図である。 原画像から全焦点画像を作成する原理を説明する図である。 全焦点画像作成処理の内容を示すフローチャートである。 全焦点画像の作成処理の流れを概念的に示す模式図である。 原画像の例を示す図である。 出力画像の例を示す図である。
図1はこの発明にかかる画像処理方法および画像処理装置を適用可能な撮像装置の一実施形態を示す図である。この撮像装置1は、試料容器Dに担持された生物試料を撮像対象物として撮像する撮像ユニット10と、撮像ユニット10を制御するとともに撮像された画像に適宜の画像処理を施す制御ユニット20とを備えている。
この撮像装置1が撮像対象物として取り扱う試料は、例えば浅皿型のディッシュのような試料容器Dに担持された培地中で、細胞やその集まりである細胞コロニー(細胞等)が培養されたものである。培地は例えば軟寒天と培養液とを含み、試料容器Dに所定量注入される。したがって、試料容器Dの内底面には一定の厚みの培地の層が担持される。この培地に細胞が播種され所定の培養条件で培養されることにより、撮像対象物となる生物試料が作成される。
撮像ユニット10は、試料容器Dを略水平姿勢に支持するホルダ11と、ホルダ11に支持される試料容器Dの上方に配置され試料容器Dに向けて照明光を照射する照明部13と、ホルダ11に支持される試料容器Dに対して照明部13と反対側、つまり試料容器Dの下方に配置されて試料容器Dを下方から撮像する撮像部15とを備える。撮像部15は、照明部13から照射されて試料容器Dの底面を透過してくる光を受光して、試料容器D内部の試料を撮像する。なお、撮像ユニット10における方向を明示するために、図のようにXYZ直交座標系を設定する。ここで、XY平面は水平面を表し、Z軸は鉛直軸を表す。
撮像部15は、図1紙面に垂直なX方向を長手方向として該方向に多数の微小な撮像素子が配列されたリニアイメージセンサ151と、試料容器D底面から出射されてくる透過光をリニアイメージセンサ151の受光面に収束させる結像光学系152と、これらを一体的にY方向に水平移動させる機能とZ方向に昇降移動させる機能とを備えたセンサ駆動部17とを有する。撮像部15は、結像光学系152により集光される試料容器Dからの透過光をリニアイメージセンサで受光しながら試料容器D底面に沿ってY方向に移動する。これにより、試料の二次元画像が取得される。試料の上部から入射し下方に透過する光が撮像部15に受光されて撮像が行われるので、撮像部15による撮像方向は鉛直方向である。なお、図1では撮像光学系152を単一のレンズで代表的に表現しているが、複数のレンズや光学素子の組み合わせにより構成されたものであってもよい。
制御ユニット20は、照明部13の動作を制御する照明制御部23、センサ駆動部17を制御して撮像部15を所定の方向に移動させる移動制御部26、撮像部15から出力される画像信号に基づき各種の画像処理を実行する画像処理部25および処理前後の画像データやその他の各種データを記憶保存する記憶部24を備えている。この他に、制御ユニット20は、この撮像装置1を操作するオペレータからの操作指示入力を受け付ける入力受付部21と、システムの動作状況や処理結果等を視覚情報としてオペレータに報知する表示部22とを備えている。
次に、上記のように構成された撮像装置1を用いて、試料容器D内の生物試料の全焦点画像を作成する方法について説明する。最初に、全焦点画像作成の原理について図2ないし図4を参照しながら説明し、その後で具体的な処理内容を説明する。
図2は試料を撮像する際に生じうる問題点を模式的に示す図である。図2上段の断面模式図に示すように、試料容器Dに担持される培地M中では、培養により形成された細胞コロニーCa、Cb等が種々の深さに分布している。したがって、深さ方向、つまり鉛直方向(Z方向)から試料を撮像した場合、全ての細胞コロニーを合焦範囲に収めることができない場合がある。
ここで、培地M中の細胞コロニーCa、Cb等について、次のような前提を導入する。
(1)細胞および細胞コロニーの内部は、その周囲の培地よりも高濃度である。
(2)画像に現れる細胞コロニーの輪郭は、当該細胞コロニーに焦点が合った画像において最も明瞭である。
これらは、培地中の細胞や細胞コロニーを撮像した画像全般において妥当性の高い前提である。その理由は以下の通りである。細胞および細胞コロニーの内部には細胞内構造物が多く存在するため、周囲の培地よりも高濃度である。特に、染色された試料では、細胞の存在する領域のみが選択的に染まるので細胞部分が周囲よりさらに高濃度となる。また、合焦位置からのずれは細胞コロニーの輪郭を不明瞭にする画像ボケを生じさせるから、合焦画像において輪郭が最も明瞭となることも明らかである。
したがって、互いに異なる深さに存在する細胞コロニーCa、Cbの双方に焦点が合った仮想的な全焦点画像を想定すると、その画像においては、図2の2段目に示すように、細胞コロニーCa、Cbに対応する領域において高濃度、その周囲の培地Mに対応する領域においてより低濃度となる。そして、細胞コロニーCa、Cbの輪郭、つまりコロニー内部と外部との境界部分で画像濃度が大きく変化する。なお、図2では細胞コロニーCa、Cb内部で濃度を一定として示しているが、実際の細胞コロニーでは必ずしも濃度一定というわけではない。
撮像光学系152の被写界深度が浅く、細胞コロニーCa、Cbの両方に同時に焦点が合わない場合、画像にボケが生じる。例えば細胞コロニーCaの深さに対応する焦点位置Faで撮像された画像では、図2の3段目に示すように、合焦状態の細胞コロニーCaについてはその周縁部において急峻な濃度変化が見られるが、非合焦状態の細胞コロニーCbについては周縁部近傍における濃度変化がより緩やかになり、輪郭が不明瞭となる。一方、細胞コロニーCbの深さに対応する焦点位置Fbで撮像された画像では、図2下段に示すように、合焦状態の細胞コロニーCbではその輪郭が明瞭であるが、非合焦状態の細胞コロニーCaでは輪郭が不明瞭となる。
このように、複数の細胞コロニーを含む撮像対象物については、焦点位置を異ならせて撮像することで一部の細胞コロニーに焦点が合った画像を得ることが可能である。そして、焦点位置の異なる複数の画像を原画像として、それらの原画像から焦点の合った細胞コロニーの領域を抽出し合成することで、各細胞コロニーに焦点の合った全焦点画像が得られる。
図3は全焦点画像を作成するための撮像原理を示す図である。より具体的には、図3(a)は本実施形態の撮像部15による撮像対象物の撮像動作を示す図である。撮像部15に設けられた撮像光学系152の後側焦点はリニアイメージセンサ151の受光面に合わせられている。一方、撮像光学系152の前側焦点は、撮像部15がセンサ駆動部17により鉛直方向(Z方向)に昇降駆動されることにより、鉛直方向に変更可能である。撮像部15の鉛直方向位置が固定された状態で撮像部15がY方向に走査移動することにより、例えば図3(a)に示すように焦点深さ(Z方向位置)F0に対応する画像が得られる。概ねこの深さにある細胞コロニー、例えば図における細胞コロニーCbについては、当該画像が合焦画像となる。
撮像部15の鉛直方向位置を変えることで撮像光学系152の後側焦点の深さを多段階に変更設定し、その都度撮像部15をY方向に走査させて撮像を行うことにより、種々の焦点深さで撮像された複数の画像が得られる。これらの画像が、全焦点画像を合成するために用いられる原画像となる。
図3(b)は撮像対象物と複数の原画像との位置関係を表す模式図である。焦点深さを異ならせて撮像されたm(mは2以上の自然数)枚の原画像IM1,IM2,…,IMmと試料容器D内に担持された撮像対象物との位置関係を考える。撮像対象物上のある1点P0に着目すると、原画像IM1,IM2,…,IMmのそれぞれには点P0に対応する画素P1,P2,…,Pmが存在する。これらの画素P1,P2,…,Pmは互いに撮像対象物の同一位置を撮像した画素に相当するが、合焦状態の差異に起因して各画素の濃度値は必ずしも同じではない。ここでいう画素の「濃度値」は、彩色画像、無彩色画像に関わらず、白色に近い明度の高い画素ほど値が小さく、黒色に近い明度の低い画素ほど値が大きくなる。この意味において、濃度値は画像の光学濃度に対応する概念であり、RGB画像データにおける「輝度値」とは異なる。
撮像対象物の同一位置P0に対応する画素として各原画像IM1,IM2,…,IMmからそれぞれ1つずつ選出される計m個の画素P1,P2,…,Pmからなる組を、ここでは「画素セット」と称し、符号PSを付す。撮像対象物上の任意の点について、当該点に対応する画素セットPSを考えることができる。なお、各原画像の撮像に際し、試料容器Dに対する撮像部15の水平方向位置が変化していなければ、各原画像から座標位置が互いに同一である画素を選出することで直ちに1組の画素セットPSを構成することができる。
図4は原画像から全焦点画像を作成する原理を説明する図である。撮像部15の焦点深さをZ方向に多段階に変更設定しながらその都度撮像を行うことで、複数枚の原画像が得られる。図4の例では、焦点位置がF1〜F5まで5段階に変更される。前述の通り、撮像された原画像では細胞コロニーに対応する領域でその周囲領域よりも高濃度となるが、細胞コロニーと焦点位置とのZ方向距離により細胞コロニーの周縁部近傍での濃度変化の現れ方が異なる。図4の第2段に示すように、例えば焦点位置F2で撮像された原画像(実線)では、当該焦点位置に近い深さにある細胞コロニーCaでは輪郭部で急峻な濃度変化がある一方、焦点位置から遠い細胞コロニーCbでは濃度変化が緩やかで、輪郭が不明瞭である。
これとは逆に、細胞コロニーCbの深さに近い焦点位置F4で撮像された原画像(破線)では、細胞コロニーCbの輪郭が明瞭である一方、細胞コロニーCaの輪郭が不明瞭となる。いずれの細胞コロニーの深さとも異なる焦点位置F5で撮像された画像(点線)では、いずれの細胞コロニーの輪郭も不明瞭であり、また細胞コロニーの深さと焦点位置との差が大きくなると濃度も低くなる。
このようにして得られた複数の原画像から、全焦点画像作成の基本となる候補画像としての最高濃度画像を作成することができる。ここでいう「最高濃度画像」は、撮像対象物の同一点に対応する画素の濃度値が各原画像間で最大である画素を抽出して再構成した画像である。すなわち、撮像対象物上のある1点に対応する画素セットに含まれる画素のうち、濃度値が最も高い画素の濃度値が、当該点に対応する候補画像中の画素の濃度値に相当する。撮像対象物上の任意の点に対応する画素セットからそれぞれ最高濃度の画素を抽出し、撮像対象物上の位置に対応して画素を再配置することで、候補画像としての最高濃度画像が得られる。
各画素セットから最高濃度の画素が抽出された候補画像(最高濃度画像)では、図4の第3段に示すように、細胞コロニーの内部に対応する領域では概ね合焦画像に対応する濃度値が得られる。先に述べたように、細胞コロニー内部では合焦画像において画像濃度が高くなり、濃度値が最大の画素が合焦画像に含まれる確率が高いからである。
一方、細胞コロニーの周囲領域では、非合焦画像において生じる細胞コロニーの輪郭のボケに起因して、本来の合焦画像における画素の濃度値よりも高い濃度値が抽出されることになる。本来この領域は細胞コロニーの外部であるが、高濃度であるため細胞コロニーの内部と誤判定され、例えば細胞コロニーの大きさが本来より大きく見積もられてしまうなどの問題が生じる。このような領域については濃度値を減じる必要がある。
つまり、候補画像のうち、細胞コロニーの内部領域と、細胞コロニーから大きく離れた領域とでは最高濃度画像の濃度値が比較的尊重される一方、細胞コロニーの周囲領域で最高濃度画像の濃度値が大きく減じられるような濃度値の補正が必要である。この目的のために、細胞コロニーの周囲領域でマスク量が大きくなるようなグレーマスクを用意し、これを候補画像に作用させることが考えられる。候補画像の画素ごとに見れば、当該画素が細胞コロニーの内部に対応するか外部に対応するかによって、その濃度値に対し適切な重み付けがなされればよい。
適切なグレーマスクを作成するための要素因子について検討する。前記したように、細胞コロニーの内部については最高濃度画像の濃度値が尊重される必要がある。また、細胞コロニーの外部であって、コロニーから大きく離れた領域についても同様である。この目的のためには、最高濃度画像自身をグレーマップの要素因子の1つとすることができる。
一方、細胞コロニーの内部と外部との境界に近い領域の濃度値に比較的大きな減衰を生じさせるための要素因子としては、例えば、各画素セット内の画素の濃度値の分散または標準偏差と、各原画像における細胞コロニー周縁部のエッジ強度とが考えられる。
細胞コロニーの内部領域および細胞コロニーから大きく離れた領域の画素では、原画像が合焦状態であっても非合焦状態であっても濃度値にあまり大きな変化はない。したがって、撮像対象物の同一位置に対応する画素を各原画像から抽出した画素からなる画素セットにおいては、画素間での濃度値のばらつきが小さい。これに対して、細胞コロニーの周囲領域に相当する画素は、細胞コロニーの外部であるため合焦状態では比較的低濃度であるが、非合焦状態では細胞コロニー内部の高い濃度の影響を受けてより高い濃度となる。このため、焦点位置によって画像濃度が大きく変化する。
このことから、画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散または標準偏差を求めたとき、図4の第4段に示すように、細胞コロニーの内部領域および細胞コロニーから大きく離れた領域ではその値が比較的小さく、細胞コロニーの周囲領域においてその値が大きくなる。言い換えれば、画素セットにおいて濃度値の分散が大きな値を示すとき、当該画素セットに対応する画素は細胞コロニーの周囲領域に位置する蓋然性が高い。したがって、各画素セットの濃度値の分散を求めてマッピングした分散値マップをグレーマスクの要素因子の1つとして用いることができる。すなわち、濃度値の分散が大きい画素ほど濃度値の減衰が大きくなるようなグレーマスクを作成すればよい。分散の値に代えて、標準偏差の値を用いてもよい。
また、合焦画像では細胞コロニーの輪郭が明瞭である。したがって、各画素のエッジ強度を求めたとき、細胞コロニーの周縁部近傍に対応する画素においてエッジ強度が高くなる。したがって、グレーマスクでは、エッジ強度が高いほど濃度値の減衰が大きくなるようにすればよい。ただし、合焦画像におけるエッジ強度をグレーマスクに反映させるために、画素セットに含まれる画素それぞれのエッジ強度のうちの最大値が要素因子として採用されることが望ましい。
このように、グレーマスクを決定する要素因子としては、(1)最高濃度画像における各画素の濃度値、(2)各画素セットに含まれる画素の濃度値の分散または標準偏差、(3)原画像におけるエッジ強度のうち各画素セット内での最大値、が考えられる。このうち(2)と(3)とはいずれも細胞コロニーの周囲領域で濃度値を減衰させるための要素因子であり、細胞コロニーの内部と外部との境界付近で極大となるという値の傾向も類似している。したがって、少なくとも一方がグレーマスクに反映されることで、周囲領域において濃度値が過大となるのを抑制することが可能である。もちろん(2)と(3)の両方が要素因子として用いられてもよい。
これらの要素因子に基づき求められたグレーマスクを候補画像に作用させることで、細胞コロニーの内部領域および細胞コロニーから大きく離れた領域においては最高濃度画像の濃度値に近い濃度値を有する画素が、また細胞コロニーの周囲領域においては最高濃度画像の濃度値から減じられた濃度値を有する画素が配置された画像が得られる。こうして得られた画像は、複数の原画像から合焦状態の細胞コロニーの領域が抽出されて合成された、全焦点画像に相当するものとなっている。続いて、上記原理に基づく全焦点画像作成処理の具体的な処理内容について説明する。
図5は全焦点画像作成処理の内容を示すフローチャートである。まず、焦点位置が互いに異なる複数の原画像が取得される(ステップS101)。すなわち、撮像対象物を担持する試料容器Dがホルダ11にセットされ、撮像部15のZ方向位置が変更されることにより焦点位置が多段階に変更設定されて、その都度撮像部15による撮像が行われる。これにより複数の原画像が取得される。原画像の画像データは記憶部24に記憶保存される。Z方向における焦点位置の変更ステップとしては、例えば100μm〜200μm刻みとすることができる。この刻みを小さくすればより画像品質の高い全焦点画像が得られることになるが、画像処理の処理量は増大する。
水平方向、すなわちXY方向における撮像対象物の撮像範囲は、焦点位置によらず一定とされる。したがって、各原画像間では、画像内座標が互いに同一である画素は撮像対象物の同一位置に対応する。そのため、各原画像から選出された、画像内座標が互いに同一である画素により、画素セットが構成される。
取得された画像データに基づき、画像処理部25は、画素セットごとに、当該画素セットに含まれる画素から濃度値が最大である最高濃度画素を選出し、その濃度値を有する画素を当該画素セットに対応する座標位置に配して候補画像を作成する(ステップS102)。候補画像は、各画素セットから最高濃度の画素を抽出して再構成した画像(最高濃度画像)である。
候補画像は、より具体的には次のようにして作成することができる。まず、原画像における座標位置が座標値(i,j)により表されるものとし、撮像された原画像の数をmとする。座標(i,j)に対応する画素セットPS(i,j)はm個の画素を含み、それらの画素は各々の原画像において座標(i,j)を占める画素である。第k番目(kは1ないしmの自然数)の原画像における座標(i,j)の画素の濃度値をPk(i,j)とする。
候補画像において座標(i,j)を占める画素の濃度値をD(i,j)としたとき、その濃度値は、候補画像が最高濃度画像であることから次式により表すことができる。次式において、右辺はP1(i,j)、P2(i,j)、…、Pm(i,j)のうちの最大値を返す関数を表す。
このようにして候補画像を構成する各画素の濃度値D(i,j)が求められる。この候補画像は、グレーマスクを作成するための要素因子の1つでもある。ここでは、上記した3つの要素因子を用いて3種類のグレーマスク1〜3をそれぞれ作成し、それらを合成して最終的なグレーマスクを作成することとする。最高濃度画像に基づくグレーマスク1は次のようにして作成することができる。グレーマスク1は、各座標位置(i,j)と当該座標位置の画素の重みとを関連付けたマップにより表すことができる。各座標における重み付け係数G1(i,j)は、全ての画素セットについて求められた濃度値D(i,j)のうちの最大値をDmax、最小値をDminとしたとき、次式により求めることができる(ステップS103)。
このように最高および最低濃度で正規化された重み付け係数G1(i,j)を導入することで、候補画像において最も高濃度の画素に対して重み1が与えられる一方、濃度が低いほど重みが低下し、最も低濃度の画素に対しては重みが0となる特性を有するグレーマスク1を作成することができる。このようなグレーマスク1では、高濃度の画素ほどその濃度情報が尊重される。これは、前述したように細胞コロニー内では合焦画像において画像濃度が最も高くなるという事象に対応している。
続いて、画素セット内の濃度値の分散を要素因子とするグレーマスク2が作成される。すなわち、画素セットPS(i,j)ごとに、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散V(i,j)が求められ(ステップS104)、グレーマスク2に相当する各画素への重み付け係数G2(i,j)が、次式に基づき求められる(ステップS105)。
上式において、VmaxおよびVminはそれぞれ、全ての画素セットについて求められた分散V(i,j)のうちの最大値および最小値である。これにより、濃度値の分散の最も大きい画素に対して重み1が与えられる一方、分散が低いほど重みが低下し、最も分散が小さい、つまり合焦状態と非合焦状態との間で濃度の変化が少ない画素に対しては重みが0となる特性を有するグレーマスク2を作成することができる。
さらに、エッジ強度を要素因子とするグレーマスク3が作成される。すなわち、第k番目の原画像について、各画素の濃度値Pk(i,j)に基づき各画素のエッジ強度Ek(i,j)が算出される(ステップS106)。エッジ強度の算出方法としては公知のエッジ検出手法を適用することができ、例えばSobelフィルタ演算や4近傍または8近傍のラプラシアンフィルタ演算などを用いることができる。複数の原画像のそれぞれについて、全画素のエッジ強度Ek(i,j)が算出される。
続いて、画素セットPS(i,j)ごとに、当該画素セットPS(i,j)に含まれる画素それぞれのエッジ強度の値E1(i,j)、E2(i,j)、…、Em(i,j)を比較して、その最大値E(i,j)が次式により求められる(ステップS107)。次式において、右辺はE1(i,j)、E2(i,j)、…、Em(i,j)のうちの最大値を返す関数を表す。
最大エッジ強度E(i,j)を有する画素は、その画素が属する原画像が当該座標位置(i,j)において合焦状態であったことを示唆していると考えられる。また、最大エッジ強度E(i,j)の値が大きい画素ほど、当該画素が異なる2つの領域(この例では細胞コロニーの内部と外部)の境界を表している蓋然性が高いと考えられる。
最大エッジ強度E(i,j)についても、その最大値Emaxおよび最小値Eminを用いて次式により正規化して、グレーマスク3の特性を決定づける各画素への重み付け係数G3(i,j)が求められる(ステップS108)。グレーマスク3では、画素セット内での最大エッジ強度E(i,j)が大きい画素ほど大きな重みが与えられる。
こうして得られたグレーマスク1〜3から、最終的に候補画像に作用させるべきグレーマスク4が作成される(ステップS109)。グレーマスク1〜3の各画素に与えられた重み付け係数G1(i,j)、G2(i,j)、G3(i,j)を乗じることでグレーマスク1〜3を合成することができる。ただし、各重み付け係数が1以下であることから、それらの積が小さくなりすぎてしまう。このため、3つの重み付け係数の積の3乗根を、グレーマスク4の重み付け係数G4(i,j)とする。すなわち、重み付け係数G4(i,j)を次式で表すことができる。
得られたグレーマスク4を候補画像に適用して、最終的な出力画像が作成される(ステップS110)。具体的には、候補画像の濃度値D(i,j)にグレーマスク4の重み付け係数G4(i,j)を乗じて得られた値Do(i,j)を、最終的に出力として得られる出力画像の各画素の濃度値(出力濃度値)とする。こうして各画素の出力濃度値が決定された出力画像は、記憶部24に記憶保存され、必要に応じて表示部22に表示される。
図6は全焦点画像の作成処理の流れを概念的に示す模式図である。最初に、焦点位置が互いに異なる複数の原画像が取得される。原画像の数はmであり、そのうち第k番目の原画像の座標(i,j)に対応する画素の濃度値はPk(i,j)である。そして、各原画像において互いに同一座標(i,j)に対応する画素は、画素セットPS(i,j)を構成する。
画素セットPS(i,j)ごとに、当該画素セットPS(i,j)に含まれる画素間で最高濃度が評価される(最高濃度評価)。画素セットPS(i,j)における最高濃度D(i,j)が求められ、これに基づき候補画像およびグレーマスク1が作成される。すなわち、座標(i,j)を占める画素の濃度値がD(i,j)である最高濃度画像が候補画像とされる。また、当該座標に対応する最高濃度D(i,j)が正規化されて、グレーマスク1の各座標(i,j)に付される重み付け係数G1(i,j)が求められる。
また、画素セットPS(i,j)ごとに、当該画素セットPS(i,j)に含まれる画素間での濃度値の分散が評価される(分散評価)。画素セットPS(i,j)における分散V(i,j)の値から、グレーマスク2の特性を決定づける重み付け係数G2(i,j)が求められる。
また、各原画像の画素ごとの濃度値Pk(i,j)から各画素のエッジ強度Ek(i,j)が求められ、さらに画素セットPS(i,j)ごとにエッジ強度が評価される(エッジ強度評価)。具体的には、当該画素セットPS(i,j)に含まれる画素間でエッジ強度の最大値E(i,j)が求められる。そして、その値に基づいて、グレーマスク3の特性を決定づける重み付け係数G3(i,j)が求められる。
グレーマスク1〜3から、最終的なグレーマスク4が求められる。すなわち、グレーマスク1の重み付け係数G1(i,j)、グレーマスク2の重み付け係数G2(i,j)、グレーマスク3の重み付け係数G3(i,j)を乗じてその3乗根を求めることで、グレーマスク4の特性を決定づける重み付け係数G4(i,j)が求められる。
候補画像にグレーマスク4を作用させることで、出力画像が作成される。具体的には、出力画像の各座標(i,j)を示す画素の濃度値Do(i,j)が、候補画像の濃度値D(i,j)と重み付け係数G4(i,j)との積から求められる。こうして求められた出力濃度値Do(i,j)を有する画素が座標(i,j)に配置されて、出力画像が得られる。
図7は原画像の例を示す図である。また、図8は出力画像の例を示す図である。本願発明者は試験的に、試料容器内の培地で培養した細胞コロニーを撮像対象物として原画像の撮像を行い、上記した方法により全焦点画像の作成を行った。以下に示す例では焦点位置を深さ方向(Z方向)に200μmピッチで変更しながら計7回の撮像を行い、これにより7枚の原画像が得られた。図7(a)および図7(b)はその画像の一部の例であり、撮像対象物の略同一位置が互いに異なる焦点位置で撮像されたものである。画像中に点在する細胞コロニーは種々の深さに分布しているため、図7(a)および図7(b)の一方で焦点が合っている細胞コロニーは、他方では焦点が合っていない。例えば図7(a)の画像では、矢印で示す細胞コロニーC1およびC2は概ね合焦状態であるが、細胞コロニーC3には焦点が合っておらずその輪郭が不明確である。一方、図7(b)の画像では、細胞コロニーC1,C2には焦点が合っていないが、細胞コロニーC3については概ね焦点が合っている。
7枚の原画像から作成された図8の出力画像では、細胞コロニーC1〜C3の輪郭がいずれも明瞭となっており、また画像中に現れているその他の細胞コロニーにおいても、図7(a)および図7(b)と比べると全体的に画像が鮮明になっている。このように、上記した処理を行うことにより、焦点深さが異なる複数の原画像から全焦点画像を作成することができる。焦点位置の変更ピッチをより細かくして多くの原画像を撮像すれば、より鮮明な全焦点画像を作成することができる。
なお、グレーマスク2および3は、いずれも細胞コロニーとその周囲との境界近傍において強く作用するマスクであり、出力画像に及ぼす特性も比較的似通っている。このことから、より簡易的にはグレーマスク2および3の一方を省略することも可能である。この場合には、グレーマスク1の重み付け係数G1(i,j)と、グレーマスク2の重み付け係数G2(i,j)またはグレーマスク3の重み付け係数G3(i,j)との積の平方根を、最終的なグレーマスク4の重み付け係数G4(i,j)とすればよい。
また、細胞コロニーの内部領域を特に明確に表示するために、例えばグレーマスク4が二値表現されていてもよい。例えば、上記した重み付け係数G4(i,j)の値が0.5以上であればその値を1に置き換える一方、0.5未満であればその値を0に置き換えることで、重み付け係数の二値化を行うことが可能である。このような二値化を行うと、出力画像では、重みが1の領域では候補画像の濃度値がそのまま当該領域の濃度値となる一方、重みが0の領域では濃度値が0となる。これにより低濃度の領域(例えば細胞コロニーの外部)については濃度情報が失われるが、高濃度の領域(例えば細胞コロニーの内部)と低濃度の領域との境界はより鮮明となる。このため、例えば細胞コロニーのサイズや数を見積もるといった目的にはより好適な画像が得られる。
以上説明したように、この実施形態では、撮像装置1が本発明の「画像処理装置」として機能しており、画像処理部25および表示部22がそれぞれ本発明の「画像処理手段」および「出力手段」として機能している。また、ホルダ11、撮像部15およびセンサ駆動部17がそれぞれ本発明の「保持部」、「撮像部」および「距離変更部」として機能し、これらを含む撮像ユニット10が本発明の「画像取得手段」として機能している。
また、図5のフローチャートにおいては、ステップS101が本発明の「画像取得工程」に相当し、ステップS102、S103が本発明の「最高濃度評価工程」に相当している。また、ステップS104、S105が本発明の「分散評価工程」に相当する一方、ステップS106〜S108が本発明の「エッジ強度評価工程」に相当している。さらに、ステップS109、S110が本発明の「濃度値算出工程」および「出力工程」に相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記した実施形態の撮像装置1は、全焦点画像の作成に用いられる原画像を撮像するための撮像ユニット10を有するものである。しかしながら、本発明にかかる画像処理装置および画像処理方法においては、撮像対象物を撮像するという動作は必須の構成ではない。すなわち、原画像を撮像するための撮像装置と、画像処理を実行して全焦点画像を作成する画像処理装置とが別体として構成されてもよい。例えば本発明にかかる画像処理装置は、外部の撮像装置で撮像された原画像を例えば通信回線を介して受信し、当該原画像を用いて画像処理を行う構成であってもよい。
また、上記実施形態の撮像装置1は、作成された出力画像を全焦点画像として表示出力する表示部22を備えている。しかしながら、出力画像の出力の態様はこれに限定されず、例えば通信回線や外付け記憶媒体を介して外部装置に出力画像の画像データを出力する構成であってもよい。すなわち、表示部22は必須ではなく、また出力画像を表示する機能を持たない簡易的な表示機能のみを有するものであってもよい。
また、上記実施形態では、グレーマスクを作成するに際し、各要素因子を最大値および最小値で正規化することで重み付け係数の数値範囲を調整しているが、原理的には濃度値D(i,j)、分散V(i,j)および最大エッジ強度E(i,j)をそのままグレーマスク1〜3の重み付け係数G1(i,j)、G2(i,j)およびG3(i,j)としてグレーマスク4を作成するようにしてもよい。この場合、正規化を行う場合よりも演算を簡単にすることが可能である。
また、上記実施形態では撮像部15を昇降させることで焦点位置を変更設定しているが、これに代えて、例えば試料容器Dを昇降させたり、撮像光学系の焦点調整機能を用いて焦点位置の変更を行うようにしてもよい。また、上記実施形態ではリニアイメージセンサ151を有する撮像部15を撮像対象物に対し走査移動させることで撮像対象物の二次元画像を得ているが、走査移動を伴わずに二次元画像を撮像する機能を有するエリアイメージセンサを用いて撮像が行われてもよい。また撮像対象物の一部領域を撮像範囲とするエリアイメージセンサとその走査移動との組み合わせで撮像が行われてもよい。また、顕微光学系と組み合わせた撮像が行われてもよい。
また、上記実施形態における重み付け係数の算出方法はその一例を示したものであって、これに限定されるものではない。最高濃度画像の各画素の濃度値と、画素セットごとの濃度値の分散の値およびエッジ強度の最大値の少なくとも一方とに基づき求めた重み付けを、
最高濃度画像の各画素の濃度値に付与して出力画像を作成するという技術思想に基づく実施態様は、本発明の範疇に含まれるものである。
本発明は、例えば培地中に細胞や細胞コロニーを含んだ撮像対象物を撮像した画像の処理に対し特に好適に適用可能であるが、撮像対象物はこれに限定されず任意である。
1 撮像装置(画像処理装置)
10 撮像ユニット(画像取得手段)
11 ホルダ(保持部)
15 撮像部
17 センサ駆動部(距離変更部)
22 表示部(出力手段)
25 画像処理部(画像処理手段)
Ca、Cb 細胞コロニー
D 試料容器
IM1〜IMm 原画像
M 培地
PS 画素セット
S101 画像取得工程
S102、S103 最高濃度評価工程
S104、S105 分散評価工程
S106〜S108 エッジ強度評価工程
S109、S110 濃度値算出工程、出力工程

Claims (14)

  1. 撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得工程と、
    前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に対応する指標値を求める最高濃度評価工程と、
    前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値に対応する指標値を求める分散評価工程と、
    前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に、前記最高濃度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値および前記分散評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求めた重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出する濃度値算出工程と、
    濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して出力画像を作成する出力工程と
    を備える画像処理方法。
  2. 前記原画像の各々について、当該原画像に含まれる各画素のエッジ強度を画素ごとに求め、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値に対応する指標値を求めるエッジ強度評価工程をさらに備え、
    前記重み付け係数は、前記最高濃度評価工程、前記分散評価工程および前記エッジ強度評価工程のそれぞれで当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求められる請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記重み付け係数は、前記最高濃度評価工程および前記分散評価工程のそれぞれで求められた前記指標値の積の平方根である請求項1に記載の画像処理方法。
  4. 撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得工程と、
    前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に対応する指標値を求める最高濃度評価工程と、
    前記原画像の各々について、当該原画像に含まれる各画素のエッジ強度を画素ごとに求め、前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値に対応する評価値を求めるエッジ強度評価工程と、
    前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に、前記最高濃度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値および前記エッジ強度評価工程で当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求めた重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出する濃度値算出工程と、
    濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して出力画像を作成する出力工程と
    を備える画像処理方法。
  5. 前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値に対応する指標値を求める分散評価工程を備え、
    前記重み付け係数は、前記最高濃度評価工程、前記分散評価工程および前記エッジ強度評価工程のそれぞれで当該画素セットに対応して求められた前記指標値に基づき求められる請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記重み付け係数は、前記最高濃度評価工程および前記エッジ強度評価工程のそれぞれで求められた前記指標値の積の平方根である請求項4に記載の画像処理方法。
  7. 前記重み付け係数は、前記最高濃度評価工程、前記分散評価工程および前記エッジ強度評価工程のそれぞれで求められた前記指標値の積の三乗根である請求項2または5に記載の画像処理方法。
  8. 前記最高濃度評価工程では、前記指標値の最大値が1となるように前記指標値が正規化される請求項1ないし7のいずれかに記載の画像処理方法。
  9. 前記分散評価工程では、前記指標値の最大値が1となるように前記指標値が正規化される請求項1ないし3、5および7のいずれかに記載の画像処理方法。
  10. 前記エッジ強度評価工程では、前記指標値の最大値が1となるように前記指標値が正規化される請求項2および4ないし7のいずれかに記載の画像処理方法。
  11. 前記重み付け係数が二値化される請求項1ないし10のいずれかに記載の画像処理方法。
  12. 前記撮像対象物が、容器に担持された培地中の細胞コロニーを含み、前記撮像方向が鉛直方向である請求項1ないし11のいずれかに記載の画像処理方法。
  13. 撮像方向に沿った方向に焦点位置を互いに異ならせて撮像対象物を撮像した複数の原画像を取得する画像取得手段と、
    前記複数の原画像に基づき出力画像を作成する画像処理手段と、
    前記出力画像を出力する出力手段と
    を備え、
    前記画像処理手段は、
    前記複数の原画像間で、対応する前記撮像対象物の位置が互いに同一である画素同士を1組の画素セットとしたとき、
    前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値と、当該画素セットに含まれる各画素の濃度値の分散の値および当該画素セットに含まれる各画素のエッジ強度の最大値の少なくとも一方とに基づき、当該画素セットに対応する重み付け係数を求め、
    前記画素セットごとに、当該画素セットに含まれる各画素のうち最も高濃度であるものの濃度値に前記重み付け係数を乗じて、当該画素セットに対応する出力濃度値を算出し、
    濃度値が前記出力濃度値である画素を、前記画素セットと前記撮像対象物との位置の対応関係に基づく配置で配して前記出力画像を作成する
    画像処理装置。
  14. 前記画像取得手段は、
    細胞コロニーを含む培地を前記撮像対象物として担持する容器を水平姿勢に保持する保持部と、
    前記保持部に保持された前記容器の上方または下方から、鉛直方向を前記撮像方向として前記撮像対象物を撮像する撮像部と、
    前記保持部に保持された前記容器と前記撮像部との鉛直方向距離を変化させる距離変更部と
    を有する請求項13に記載の画像処理装置。
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