JP2011144865A - 波動歯車減速機ユニット、及び、その製造方法 - Google Patents

波動歯車減速機ユニット、及び、その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型な波動歯車減速機ユニットを製造することができる製造方法を提供する。
【解決手段】回転軸に沿ってフレクスプライン20ところがり軸受26の内輪24を貫通する貫通孔20d、24aが形成されている波動歯車減速機ユニットの製造方法であって、ころがり軸受26の外輪22がフレーム18に仮固定されており、サーキュラスプライン16がフレーム18に仮固定されており、組立治具40の軸受44がころがり軸受26の内輪24のフレクスプライン20が配置されている側と反対側の側面に固定されており、組立治具40の回転シャフト42が前記貫通孔20d,24aを通してウェーブジェネレータ14に接続されているという状態において、回転シャフト42を回転させながら、ころがり軸受26の外輪22をフレーム18に本固定し、サーキュラスプライン16をフレーム18に本固定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、波動歯車減速機ユニット、及び、その製造方法に関する。
波動歯車減速機は、サーキュラスプラインと、フレクスプラインと、ウェーブジェネレータを有している。一般に、波動歯車減速機は、波動歯車減速機を取り付けるためのフレームと、サーキュラスプラインとフレクスプラインとを接続するためのころがり軸受と共に使用される。本明細書では、サーキュラスプライン、フレクスプライン、ウェーブジェネレータ、フレーム、及び、ころがり軸受を備えたユニットを、波動歯車減速機ユニットという。波動歯車減速機ユニットでは、サーキュラスプラインはフレームに固定される。ころがり軸受の外輪は、フレームに固定される。フレクスプラインは、サーキュラスプライン内に配置された状態で、ころがり軸受の内輪に固定される。ウェーブジェネレータは、フレクスプライン内に配置される。
波動歯車減速機ユニットを適切に作動させるためには、サーキュラスプラインの中心軸がフレクスプラインの中心軸(回転軸)と正確に一致している必要がある。これらの中心軸がずれていると、サーキュラスプラインの歯とフレクスプラインの歯が正確に噛み合わず、波動歯車減速機ユニットの動作時に振動が発生するためである。しかしながら、フレクスプラインは弾性変形するため、各部品の形状(寸法)を基準として上記の各中心軸を正確に一致させることは困難である。このため、波動歯車減速機ユニットの製造時には、ウェーブジェネレータを回転させながら、フレクスプラインに対するサーキュラスプラインの位置決めが行われる。
図5は、サーキュラスプラインの位置決め時における仮組立状態の波動歯車減速機ユニットの例を示している。ころがり軸受202の外輪204は、フレーム200に仮固定されている。サーキュラスプライン208は、フレーム200に仮固定されている。なお、ここでいう仮固定とは、後述する本固定より弱い力で固定されていることを意味する。すなわち、ボルト230、232の締め具合は緩い。したがって、この段階では、ころがり軸受202は、位置の微調整が可能な程度にフレーム200に対して移動可能であり、サーキュラスプライン208は、位置の微調整が可能な程度にフレーム200に対して移動可能である。フレクスプライン210は、サーキュラスプライン208内に配置されており、ころがり軸受202の内輪206に固定されている。ウェーブジェネレータ212は、フレクスプライン210内に配置されている。このような仮組立状態の波動歯車減速機ユニットに対して、回転シャフト220とその軸受222からなる組立治具224が取り付けられる。具体的には、フレーム200には、サーキュラスプライン208の位置よりも半径方向外側に延出された大径面200aが形成されている。軸受222は、大径面200aに当接した状態で、フレーム200に固定される。回転シャフト220は、ウェーブジェネレータ212に接続される。
サーキュラスプラインの位置決め工程では、図5の仮組立状態において、組立冶具224の回転シャフト220を回転させながら、ころがり軸受202の外輪204をフレーム200に本固定する(すなわち、ボルト230を増し締めすることで、フレーム200に対してフレクスプライン210を位置決めする)とともに、サーキュラスプライン208をフレーム200に本固定する(すなわち、ボルト232を増し締めすることで、フレーム200に対してサーキュラスプライン210を位置決めする)。回転シャフト220を回転させることによって、ウェーブジェネレータ212が回転する。ウェーブジェネレータ212が回転すると、それに伴ってフレクスプライン210が弾性変形し、フレクスプライン210の歯とサーキュラスプライン208の歯が噛み合う位置が移動する。これにより、フレクスプライン210が回転する。サーキュラスプライン208の中心軸とフレクスプライン210の中心軸が互いにずれている場合には、上述した歯が噛み合う位置において、サーキュラスプライン208とフレクスプライン210との間に力が加わる。このため、サーキュラスプライン208とフレクスプライン210(すなわち、ころがり軸受202)は、サーキュラスプライン208の中心軸がフレクスプライン210の中心軸と一致するように移動する。このため、回転シャフト220を回転させながらころがり軸受202の外輪204とサーキュラスプライン208を本固定することで、サーキュラスプライン208の中心軸がフレクスプライン210の中心軸に正確に一致するように位置決めすることができる。
特開平10−291185号公報
上述した従来の位置決め工程を行うためには、フレーム200に組立冶具224を取付けるための大径面200aを設けておく必要がある。このため、フレーム200が大きくなり、その結果、波動歯車減速機ユニット全体が大型化してしまう。
なお、特許文献1には、小型な波動歯車減速機の製造方法が開示されているが、この製造方法ではウェーブジェネレータを回転させながらサーキュラスプラインとフレクスプラインを位置決めすることができないので、サーキュラスプラインの中心軸をフレクスプラインの中心軸に正確に合わせることができない。
本発明は上述した実情を鑑みて創作されたものであり、サーキュラスプラインの中心軸をフレクスプラインの中心軸に正確に合わせることが可能であるとともに、小型な波動歯車減速機ユニットを製造することができる製造方法を提供する。
図4は、請求項1の製造方法を実施する際における仮組立状態の波動歯車減速機ユニットの一例を示している。ころがり軸受26の外輪22は、フレーム18に仮固定されている(すなわち、ボルト80の締め具合は緩い)。なお、ころがり軸受26には球軸受、円筒コロ軸受等の種々のころがり軸受を採用することができるが、図4の例ではころがり軸受26としてクロスローラベアリングを採用している。サーキュラスプライン16は、フレーム18に仮固定されている(すなわち、ボルト80の締め具合は緩い)。フレクスプライン20は、サーキュラスプライン16内に配置されており、ころがり軸受26の内輪24に固定されている。ウェーブジェネレータ14は、フレクスプライン20内に配置されている。フレクスプライン20ところがり軸受26の内輪24には、ころがり軸受26の回転軸に沿って、フレクスプライン20と内輪24を貫通する貫通孔20d、24aが形成されている。組立治具40の軸受44は、ころがり軸受26の内輪24のフレクスプライン20が配置されている側と反対側の側面に固定されている。組立治具40の回転シャフト42は、貫通孔20d、24aを通してウェーブジェネレータ14に接続されている。請求項1の製造方法では、回転シャフト42を回転させながら、外輪22をフレーム18に本固定し(すなわち、ボルト82を増し締めし)、サーキュラスプライン16をフレーム18に本固定する(すなわち、ボルト80を増し締めする)。回転シャフト42を回転させることで、ウェーブジェネレータ14が回転する。これにより、サーキュラスプライン16の中心軸がフレクスプライン20の中心軸と一致するように、フレーム18に対してサーキュラスプライン16とフレクスプライン20(すなわち、ころがり軸受26)が移動する。回転シャフト42を回転させながら、フレーム18に対してサーキュラスプライン16と外輪22をそれぞれ本固定することで、サーキュラスプライン16の中心軸がフレクスプライン20の中心軸と正確に一致する位置に、サーキュラスプライン16ところがり軸受26を位置決めすることができる。にもかかわらず、この製造方法では、組立治具40の軸受44がころがり軸受26の内輪24に固定されるので、従来の製造方法のようにフレーム18に組立治具を固定するための大径面を設ける必要がない。したがって、フレーム18を小型化することができ、波動歯車減速機ユニットを小型化することができる。すなわち、この製造方法によれば、小型であり、サーキュラスプラインの中心軸とフレクスプラインの中心軸が正確に一致している波動歯車減速機ユニットを製造することができる。
なお、上述した図4の構造は、請求項1の製造方法を説明するために例示したものであり、図4は請求項1の製造方法を限定するものではない。例えば、図4では、ボルトによって各部材が固定(または、仮固定)されているが、各部材を固定する構造はボルトに限られない。
請求項2の製造方法では、モータの駆動シャフトをウェーブジェネレータに接続し、モータのケーシングをサーキュラスプラインに仮固定した状態において、モータの駆動シャフトを回転させる。これにより、ウェーブジェネレータが回転する。ウェーブジェネレータの中心軸(回転軸)がフレクスプラインの中心軸とずれている場合には、ウェーブジェネレータとフレクスプラインの接触部において、ウェーブジェネレータに力が加わる。これにより、ウェーブジェネレータとモータが、ウェーブジェネレータの中心軸がフレクスプラインの中心軸と一致するように移動する。モータの駆動シャフトを回転させながらモータのケーシングをサーキュラスプラインに本固定することで、ウェーブジェネレータの中心軸をフレクスプラインの中心軸に正確に合わせることができる。これにより、ウェーブジェネレータの中心軸と、フレクスプラインの中心軸と、サーキュラスプラインの中心軸を正確に一致させることができる。
請求項3の波動歯車減速機ユニットは、ころがり軸受の内輪のフレクスプラインが配置されている側と反対側の側面に、組立治具の軸受を固定するための構造が形成されており、ウェーブジェネレータに、組立治具の回転シャフトを接続するための構造が形成されている。このため、組立治具を用いることで、サーキュラスプラインの中心軸をフレクスプラインの中心軸に正確に合わせることができる。また、フレームに組立治具の軸受を固定する必要がないので、フレームを小型化できる。
波動歯車減速機ユニット10の回転軸に沿った縦断面における要部断面図。 波動歯車減速機ユニット10の分解斜視図。 波動歯車減速機ユニット10の製造工程を示すフローチャート。 組立治具40を取り付けた状態における波動歯車減速機の断面図。 従来の製造方法による仮組立状態の波動歯車減速機ユニットの断面図。
実施形態に係る波動歯車減速機ユニットについて説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る波動歯車減速機ユニット10は、モータ12、ウェーブジェネレータ14、サーキュラスプライン16、フレーム18、フレクスプライン20、及び、クロスローラベアリング26を有している。
フレーム18は、例えば、産業用ロボットのアームの筐体である。フレーム18の先端には円筒形状部が形成されており、その円筒形状部の内孔の内部に波動歯車減速機(ウェーブジェネレータ14、サーキュラスプライン16及びフレクスプライン20)が取り付けられている。
サーキュラスプライン16はリング状の部材であり、その内周面16aには歯が形成されている。サーキュラスプライン16は、フレーム18の内孔の内部に配置された状態で、ボルト80によってフレーム18に固定されている。
クロスローラベアリング26は、外輪22と内輪24を有している。内輪24は外輪22に対して回転することができる。内輪24の中央部には、内輪24の回転軸に沿って伸びる貫通孔24aが形成されている。外輪22は、ボルト82によってフレーム18に固定されている。クロスローラベアリング26の内輪24の外側側面24cには、ネジ孔24dが形成されている。外側側面24cには、ネジ孔24dを用いてボルトにより締結することで、図示しないフレーム(例えば、産業用ロボットのアームの一部)が固定される。また、ネジ孔24dは、波動歯車減速機ユニット10の製造時に組立治具を固定するためにも用いられる。
フレクスプライン20は、カップ形状を有しており、円筒形状の外周壁部20aと底部20bにより構成されている。外周壁部20aは弾性変形することができる。フレクスプライン20の外周壁部20aの外径は、サーキュラスプライン16の内周面16aの内径よりもわずかに小さくされている。外周壁部20aの外周面の一部は、外周面の全周に亘って歯が形成されている歯車部20cとなっている。歯車部20cは、外周壁部20aの外周面のうち底部20bと反対側の端部近傍に形成されている。フレクスプライン20は、歯車部20cがサーキュラスプライン16の内周面16aと対向するように、フレクスプライン20の内部に配置されている。フレクスプライン20の底部20bは、ボルト84によってクロスローラベアリング26の内輪24の内側側面24bに固定されている。したがって、フレクスプライン20は、内輪24と共に回転することができる。フレクスプライン20の底部20bの中央部には、フレクスプライン20の回転軸に沿って伸びる貫通孔20dが形成されている。
ウェーブジェネレータ14は、回転軸に直交する断面の外周形状が楕円形状である楕円柱形状を有している。ウェーブジェネレータ14の中心部には貫通孔14aが形成されている。ウェーブジェネレータ14は、フレクスプライン20の歯車部20cの内側に配置されている。ウェーブジェネレータ14の楕円の長軸はフレクスプライン20の外周壁部20aの内径より若干大きい。したがって、外周壁部20aはウェーブジェネレータ14の外周面の形状に合わせて弾性変形している。フレクスプライン20の歯車部20cの歯は、ウェーブジェネレータ14の楕円の長軸に対応する部分において、サーキュラスプライン16の内周面16aの歯と噛み合っている。
モータ12は、ケーシング12aとケーシング12aに対して回転する駆動シャフト12bを有している。ケーシング12aには、フランジ部12cが形成されている。フランジ部12cは、ボルト86によってサーキュラスプライン16の側面に固定されている。駆動シャフト12bは、ウェーブジェネレータ14の貫通孔14a内に挿入されている。ウェーブジェネレータ14は、ボルト88によって駆動シャフト12bに固定されている。
次に、上述した波動歯車減速機ユニット10の動作について説明する。モータ12を作動させて駆動シャフト12bを回転させると、駆動シャフト12bとともにウェーブジェネレータ14が回転する。すると、フレクスプライン20の外周壁部20aがウェーブジェネレータ14にならって弾性変形し、フレクスプライン20の歯とサーキュラスプライン16の歯が噛み合う位置が移動する。フレクスプライン20の歯の数とサーキュラスプライン16の歯の数が異なるので、ウェーブジェネレータ14が一周すると歯の数の差に相当する角度分だけフレクスプライン20がフレーム18に対して回転する。フレクスプライン20が回転すると、フレクスプライン20が固定されているクロスローラベアリング26の内輪24が回転する。すなわち、内輪24が、フレーム18に対して、モータ12の駆動シャフト12bの回転速度より遅い回転速度で回転する。
次に、波動歯車減速機ユニット10の製造方法について説明する。図3は、波動歯車減速機ユニット10の製造工程を示すフローチャートである。
ステップS2では、フレーム18、クロスローラベアリング26、サーキュラスプライン16及びフレクスプライン20の仮組立を行う。すなわち、図1に示すように、フレーム18に、サーキュラスプライン16、クロスローラベアリング26及びフレクスプライン20を取り付ける。具体的には、ボルト84を締付けることによって、フレクスプライン20をクロスローラベアリング26の内輪24に固定する。また、ボルト80を締付けることによって、サーキュラスプライン16をフレーム18に取り付ける。また、ボルト82を締付けることによって、クロスローラベアリング26の外輪22をフレーム18に取り付ける。なお、この段階では、ボルト80及びボルト82は、緩い力で締付けておく。すなわち、この段階では、クロスローラベアリング26の外輪22はフレーム18に仮固定され、サーキュラスプライン16はフレーム18に仮固定される。
ステップS4では、図4に示すように、仮組立されたユニットに対して組立治具40を取り付ける。組立治具40は、回転シャフト42と軸受44を有している。最初に、回転シャフト42を貫通孔24a及び20d内に挿入し、回転シャフト42の先端をウェーブジェネレータ14の貫通孔14a内に挿入する。そして、ボルト92によってウェーブジェネレータ14を回転シャフト42の先端に固定する。次に、ネジ孔24dを用いてボルト90を締付けることよって、軸受44をクロスローラベアリング26の内輪24の外側側面24cに固定する。軸受44は、以下のようにして内輪24に固定する。
最初に、ボルト90を緩い力で締め付けることによって、軸受44を内輪24に仮固定する。その後、回転シャフト42を回転させる。回転シャフト42を回転させると、ウェーブジェネレータ14が回転する。すると、フレクスプライン20の外周壁部20aがウェーブジェネレータ14にならって弾性変形する。このとき、ウェーブジェネレータ14の中心軸とフレクスプライン20の中心軸が互いにずれていると、ウェーブジェネレータ14とフレクスプライン20が当接する位置において、ウェーブジェネレータ14とフレクスプライン20との間に力が加わる。この力が作用することによって、ウェーブジェネレータ14の中心軸とフレクスプライン20の中心軸が互いに一致するように、軸受44が内輪24に対して移動する。次に、回転シャフト42を回転させながら、ボルト90を増し締めする。すなわち、軸受44を内輪24に本固定する。このように、回転シャフト42を回転させながら軸受44を本固定することで、回転シャフト42の中心軸が内輪24の回転軸と正確に一致する位置に、軸受44を固定することができる。すなわち、入力軸であるウェーブジェネレータ14の回転軸を、出力軸であるフレクスプライン20の回転軸と一致させることができる。
ステップS6では、軸受44に対して回転シャフト42を回転させる。そして、回転シャフト42を回転させながら、ボルト80、82を増し締めする。すなわち、サーキュラスプライン16とクロスローラベアリング26の外輪22を本固定する。
回転シャフト42を回転させると、ウェーブジェネレータ14が回転する。すると、フレクスプライン20の外周壁部20aがウェーブジェネレータ14にならって弾性変形し、フレクスプライン20の歯とサーキュラスプライン16の歯が噛み合う位置が移動する。これにより、フレクスプライン20とクロスローラベアリング26の内輪24が回転する。このとき、フレクスプライン20の中心軸とサーキュラスプライン16の中心軸が互いにずれていると、歯が噛み合う位置においてサーキュラスプライン16とフレクスプライン20との間に力が加わる。クロスローラベアリング26はフレーム18に仮固定され、サーキュラスプライン16はフレーム18に仮固定されているので、歯が噛み合う位置において力が作用すると、サーキュラスプライン16の中心軸とフレクスプライン20の中心軸が互いに一致するように、クロスローラベアリング26とサーキュラスプライン16が移動する。このため、回転シャフト42を回転させながら、ボルト80、82を増し締めすることで、サーキュラスプライン16の中心軸がフレクスプライン20の中心軸と正確に一致する位置に、サーキュラスプライン16とクロスローラベアリング26の外輪22を固定することができる。
以上のように、ステップS4とステップS6を実行することで、入力軸であるウェーブジェネレータ14の回転軸と、サーキュラスプライン16の中心軸と、出力軸であるフレクスプライン20の回転軸とを一致させることができる。
ステップS8では、組立治具40をユニットから取外す。このとき、ウェーブジェネレータ14は、一旦、ユニットから取り外される。次に、図1に示すように、モータ12をユニットに取り付ける。すなわち、ボルト88によってモータ12の駆動シャフト12bにウェーブジェネレータ14を固定する。また、ボルト86によって、モータ12のケーシング12aをサーキュラスプライン16に取り付ける。なお、この段階では、ボルト86を緩い力で締付ける。すなわち、この段階では、モータ12のケーシング12aは、サーキュラスプライン16に仮固定される。
ステップS10では、モータ12を作動させることによって、モータ12の駆動シャフト12bを回転させる。そして、駆動シャフト12bを回転させながら、ボルト86を増し締めする。すなわち、モータ12のケーシング12aをサーキュラスプライン16に本固定する。
駆動シャフト12bを回転させると、ウェーブジェネレータ14が回転する。すると、フレクスプライン20の外周壁部20aがウェーブジェネレータ14にならって弾性変形し、フレクスプライン20の歯とサーキュラスプライン16の歯が噛み合う位置が移動する。これにより、フレクスプライン20とクロスローラベアリング26の内輪24が回転する。このとき、ウェーブジェネレータ14の中心軸に対して、フレクスプライン20の中心軸及びサーキュラスプライン16の中心軸がずれていると、歯が噛み合う位置においてウェーブジェネレータ14とフレクスプライン20との間に力が加わる。モータ12はサーキュラスプライン16に仮固定されているので、歯が噛み合う位置において力が作用すると、ウェーブジェネレータ14の中心軸とフレクスプライン20の中心軸が互いに一致するようにモータ12が移動する。このため、駆動シャフト12bを回転させながら、ボルト86を増し締めすることで、ウェーブジェネレータ14の中心軸が、サーキュラスプライン16の中心軸及びフレクスプライン20の中心軸と正確に一致する位置に、モータ12を固定することができる。
以上の工程によって、図1に示す波動歯車減速機ユニット10が完成する。この製造方法では、ステップS6において回転シャフト42を回転させながらクロスローラベアリング26の外輪22とサーキュラスプライン16をフレーム18に本固定するので、サーキュラスプライン16の中心軸がフレクスプライン20の中心軸と正確に一致するように位置決めして、サーキュラスプライン16とクロスローラベアリング26を固定することができる。また、ステップS10で駆動シャフト12bを回転させながらモータ12のケーシング12aをサーキュラスプライン16に本固定するので、ウェーブジェネレータ14の中心軸がフレクスプライン20及びサーキュラスプライン16の中心軸と正確に一致するように位置決めして、モータ12のケーシング12aを固定することができる。したがって、この製造方法によれば、サーキュラスプライン16の中心軸、フレクスプライン20の中心軸、及び、ウェーブジェネレータ14の中心軸が正確に一致している波動歯車減速機ユニット10を製造することができる。また、この製造方法では、組立治具40の軸受44をクロスローラベアリング26の内輪24に固定する。従来の製造方法のようにフレームに組立治具を取り付けないので、フレームに組立治具取付用の大径部を設ける必要がない。このため、フレーム18を従来のフレームよりも小型化することができる。この製造方法によれば、従来よりも小型な波動歯車減速機ユニット10を製造することができる。
また、上述した製造方法では、ステップS4で、入力軸であるウェーブジェネレータ14の回転軸が、出力軸であるフレクスプライン20の回転軸と一致される。このように入力軸と出力軸が一致している状態でステップS6が実行されるので、ステップS6でサーキュラスプライン16の中心軸と、出力軸であるフレクスプライン20の回転軸とを正確に一致させることができる。その後にウェーブジェネレータ14が一旦取り外されるが、ステップS10で、再度、入力軸であるウェーブジェネレータ14の回転軸(すなわち、モータ12の回転軸)が、出力軸であるフレクスプライン20の回転軸と一致される。したがって、この製造方法では、モータ12の回転軸に対して、ウェーブジェネレータ14の回転軸と、サーキュラスプライン16の中心軸と、フレクスプライン20の回転軸を正確に一致させることができる。このように、波動歯車減速機が介装されているロボットの関節部において、各部品の正確な軸合わせを行うことができる。すなわち、関節部において軸ずれが少ないロボットを実現することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:波動歯車減速機ユニット
12:モータ
12a:ケーシング
12b:駆動シャフト
12c:フランジ部
14:ウェーブジェネレータ
14a:貫通孔
16:サーキュラスプライン
16a:内周面
18:フレーム
20:フレクスプライン
20a:外周壁部
20b:底部
20c:歯車部
20d:貫通孔
22:外輪
24:内輪
24a:貫通孔
24b:内側側面
24c:外側側面
24d:ネジ孔
26:クロスローラベアリング
40:組立治具
42:回転シャフト
44:軸受

Claims (3)

  1. フレームと、
    フレームに固定されているサーキュラスプラインと、
    外輪がフレームに固定されているころがり軸受と、
    サーキュラスプライン内に配置されており、ころがり軸受の内輪に固定されているフレクスプラインと、
    フレクスプライン内に配置されているウェーブジェネレータ、
    を有しており、
    ころがり軸受の回転軸に沿って、フレクスプラインところがり軸受の内輪を貫通する貫通孔が形成されている波動歯車減速機ユニットの製造方法であって、
    以下の状態、すなわち、
    ころがり軸受の外輪が、フレームに仮固定されており、
    サーキュラスプラインが、フレームに仮固定されており、
    フレクスプラインが、サーキュラスプライン内に配置されると共に、ころがり軸受の内輪に固定されており、
    ウェーブジェネレータがフレクスプライン内に配置されており、
    回転シャフトとその軸受からなる組立治具の軸受が、ころがり軸受の内輪のフレクスプラインが配置されている側と反対側の側面に固定されており、
    前記組立治具の回転シャフトが、前記貫通孔を通してウェーブジェネレータに接続されている、
    という状態において、
    回転シャフトを回転させながら、ころがり軸受の外輪をフレームに本固定し、サーキュラスプラインをフレームに本固定することを特徴とする波動歯車減速機ユニットの製造方法。
  2. ころがり軸受の外輪をフレームに本固定し、サーキュラスプラインをフレームに本固定した後に、モータの駆動シャフトをウェーブジェネレータに接続し、モータのケーシングをサーキュラスプラインに仮固定し、その後、モータの駆動シャフトを回転させながら、モータのケーシングをサーキュラスプラインに本固定することを特徴とする請求項1に記載の波動歯車減速機ユニットの製造方法。
  3. フレームと、
    フレームに固定されているサーキュラスプラインと、
    外輪がフレームに固定されているころがり軸受と、
    サーキュラスプライン内に配置されており、ころがり軸受の内輪に固定されているフレクスプラインと、
    フレクスプライン内に配置されているウェーブジェネレータ、
    を有しており、
    ころがり軸受の回転軸に沿って、フレクスプラインところがり軸受の内輪を貫通する貫通孔が形成されており、
    ころがり軸受の内輪のフレクスプラインが配置されている側と反対側の側面に、組立治具の軸受を固定するための構造が形成されており、
    ウェーブジェネレータに、組立治具の回転シャフトを接続するための構造が形成されている、
    ことを特徴とする波動歯車減速機ユニット。
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