JP2011144599A - 車両用ドアクローザ装置 - Google Patents

車両用ドアクローザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011144599A
JP2011144599A JP2010008006A JP2010008006A JP2011144599A JP 2011144599 A JP2011144599 A JP 2011144599A JP 2010008006 A JP2010008006 A JP 2010008006A JP 2010008006 A JP2010008006 A JP 2010008006A JP 2011144599 A JP2011144599 A JP 2011144599A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latch
lever
door
vehicle
cancel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010008006A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Okabe
正和 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuba Corp filed Critical Mitsuba Corp
Priority to JP2010008006A priority Critical patent/JP2011144599A/ja
Publication of JP2011144599A publication Critical patent/JP2011144599A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Abstract

【課題】電動モータを小型化でき、全体として小型化、レイアウト性の向上化を図ることができる車両用ドアクローザ装置を提供する。
【解決手段】ラッチ機構は、ラッチと、このラッチをハーフラッチ位置、およびフルラッチ位置で保持するラチェットとを有し、クローザ機構8は、ラッチ機構に向かって近接/離反可能に設けられた動滑車23と、減速機付モータ4に一端が連係されているクローザケーブル5と、動滑車23を介して配索されるクローザケーブル5の他端を固定するケーブルフック24とを有し、キャンセル機構10は、ケーブルフック24に対して係脱可能に設けられたキャンセルレバー43と、ラチェットのラッチに対する係合状態を解除可能なポールレバー44と、スライドドアの開操作に基づいて動作するハンドルリンク45とを有し、ラッチと動滑車23とがリンク機構9を介して連結されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、電動モータの動力に基づいて、車両のドアを半閉位置から全閉位置に閉め込む車両用ドアクローザ装置に関するものである。
従来から、例えば、四輪自動車等の車両において、車両本体に対してスライドドアが半閉位置にある場合、このスライドドアを全閉位置にまで自動で閉め込む車両用ドアクローザ装置が知られている。この種の車両用ドアクローザ装置は、車両本体に固定されているストライカと、スライドドアに設けられ、ストライカに係合可能なロック部(ラッチ機構)とを有し、このロック部が駆動源である電動モータに連結されている場合が多い。
また、スライドドアを半閉位置から全閉位置まで自動で閉め込むことになるので、挟み込みによる安全性を確保する必要がある。このため、手動でストライカとロック部との係合状態を解除できるキャンセル機構を有しているものがある。
例えば、ラッチ機構としては、ストライカに噛合って回動するフック(ラッチ)と、電動モータにケーブルを介して連結され回動可能に設けられているケーブルレバーと、ケーブルレバーに径方向に移動可能に設けられているコントロールピン(動力伝達ピン)と、コントロールピンに当接可能なクローズレバーと、クローズレバーに押圧され、フックを回動させるフックレバーとを有しているものがある。
また、キャンセル機構として、スライドドアのドアハンドルに連結されて回動可能に設けられていると共に、コントロールピンを案内するキャンセルレバーを有しているものがある。ここで、フック、およびフックレバーの回転軸は、ケーブルレバー、クローズレバー、およびキャンセルレバーの回転軸と直交するように配置されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、フックがスライドドアの半閉位置であるハーフロック状態(ハーフラッチ位置)にあるとき、電動モータを駆動させてケーブルを引張することによりケーブルレバーを回動駆動させる。そして、このケーブルレバーの動力がコントロールピンを介してクローズレバーに伝達される。すると、クローズレバーがフックレバーを押圧し、ラッチをスライドドアの全閉位置であるフルラッチ位置へと動作させ、スライドドアを全閉位置まで閉め込む。
一方、スライドドアの閉め込み途中にドアハンドルの開操作が行われると、キャンセルレバーによりコントロールピンとクローズレバーとの係合が解除される。このため、クローズレバーにケーブルレバーの動力が伝達されず、スライドドアを手動で開けることが可能になる。
実開平6−59568号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、フックを回動させるにあたって、電動モータがケーブルを介して直接ケーブルレバーを引張しているので、電動モータにかかる負荷が大きくなり、電動モータが大型化してしまうという課題がある。
また、フック、およびフックレバーの回転軸は、ケーブルレバー、クローズレバー、およびキャンセルレバーの回転軸と直交するように配置されているので、ロック部が大型化してしまう。この結果、車両用ドアクローザ装置全体が大型化すると共に、レイアウト性が低下するという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、電動モータを小型化でき、全体として小型化、レイアウト性の向上化を図ることができる車両用ドアクローザ装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、電動モータの動力に基づいて、車両のドアを半閉位置から全閉位置に閉め込む車両用ドアクローザ装置において、車両本体、および前記ドアの何れか一方に設けられたストライカと、前記車両本体、および前記ドアの何れか他方に設けられ、前記ストライカと係合することにより、前記ドアの半閉位置であるハーフラッチ位置、および前記ドアの全閉位置であるフルラッチ位置で前記ドアを保持可能なラッチ機構と、前記電動モータの動力が伝達されると共に、前記ラッチ機構に連係され、このラッチ機構を前記ハーフラッチ位置から前記フルラッチ位置へと動作させるクローザ機構と、前記ドアの開操作に基づいて、前記ラッチ機構の保持状態を解除すると共に、前記クローザ機構の前記電動モータからの動力伝達を遮断するキャンセル機構とを備え、前記ラッチ機構は、前記ストライカと噛合って回動するラッチと、前記ラッチに係合し、このラッチを前記ハーフラッチ位置、および前記フルラッチ位置で保持するラチェットとを有し、前記クローザ機構は、前記ラッチ機構に向かって近接/離反可能に設けられた動滑車と、前記電動モータの出力部に一端が連係されているケーブルと、前記動滑車を介して配索される前記ケーブルの他端を固定し、かつ前記ラッチ機構に向かって近接/離反可能に設けられたケーブルフックとを有し、前記キャンセル機構は、前記ケーブルフックに対して係脱可能に設けられたキャンセルレバーと、前記ラチェットの前記ラッチに対する係合状態を解除可能なポールレバーと、前記ドアの開操作に基づいて、前記キャンセルレバーの離脱動作と、前記ラチェットの解除動作を行う開動作伝達部材とを有し、前記ラッチと前記動滑車とがリンク機構を介して連結されていることを特徴とする。
このように構成することで、動滑車に掛け回されたケーブルの一端を電動モータにより引張することで、リンク機構を介してラッチ機構を動作させることができる。このため、電動モータにかかる負荷を低減でき、この結果、車両用ドアクローザ装置全体を小型化することができる。また、車両用ドアクローザ装置全体を小型化できる分、車両用ドアクローザ装置のレイアウト性を向上させることが可能になる。
さらに、キャンセル機構に、キャンセルレバーとポールレバーとの2つのレバーを設けることによって、ラッチがハーフラッチ位置にある際、ドアの開操作等によるラッチとラチェットとの咬み込み等を防止することができる。このため、ドアの全閉・全開動作を確実に行うことができ、フェールセーフ機能を向上させることができる。
請求項2に記載した発明は、前記リンク機構は、前記動滑車の回転中心に一端が回動自在に固定されているリンクアームと、前記ラッチの外周部に一端が固定され、前記車両本体および前記ドアの何れかに他端が回転可能に支持されているラッチレバーとを有し、前記ラッチレバーの中間位置に、前記リンクアームの他端側と連結可能な連結部を設け、前記リンクアームの他端側は、前記連結部を前記リンクアームの長手方向に沿ってスライド移動可能に構成され、前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるとき、前記電動モータの動力に基づいて前記動滑車が前記ラッチから離反する方向に向かって変位すると、前記リンクアームが前記ラッチレバーの連結部を前記動滑車側へと引き込むことにより、前記ラッチを前記フルラッチ位置に回動させることを特徴とする。
このように構成することで、確実にラッチを所望の位置に回動させることができると共に、リンク機構を簡素な構造とすることができる。このため、さらに車両用ドアクローザ装置の小型化を図ることが可能になる。
また、ラッチレバーの中間位置がリンクアームの長手方向に沿ってスライド移動可能に構成されているので、ラッチと動滑車とをリンク機構で連結しても手動で容易にラッチを回動させることができる。このため、手動操作が煩わしくなく、操作性のよい車両用ドアクローザ装置を提供することが可能になる。
請求項3に記載した発明は、前記リンク機構は、前記ドアが開放位置にあるとき、前記動滑車の回転中心、前記ラッチレバーの回動中心、および前記ラッチレバーの連結部が前記動滑車の近接/離反方向に沿って同一直線上に位置するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することで、ドアが開放位置にあるとき、例えば、電動モータが誤動作した場合であっても、ラッチを回動させる方向に向かって電動モータの動力が作用してしまうのを確実に防止できる。このため、よりフェールセーフ機能を高めることが可能になる。
請求項4に記載した発明は、前記リンク機構は、前記動滑車の回転中心に一端が回動自在に固定されているリンクアームと、前記車両本体、および前記ドアの何れか一方に一端が回動自在に固定されているラッチレバーと、前記ラッチの外周部に設けられ、前記ラッチレバーと係脱可能な係合突起とを有し、前記リンクアームの他端と、前記ラッチレバーの他端とを互いに回動自在に連結し、前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるとき、前記電動モータの動力に基づいて前記動滑車が前記ラッチから離反する方向に向かって変位すると、前記リンクアームが前記ラッチレバーの他端を前記動滑車側へと引き込むことにより、前記ラッチレバーの他端が前記係合突起と係合し、前記ラッチを前記フルラッチ位置に回動させることを特徴とする。
このように構成することで、確実にラッチを所望の位置に回動させることができると共に、リンク機構を簡素な構造とすることができる。このため、さらに車両用ドアクローザ装置の小型化を図ることが可能になる。
また、ラッチの係合突起がラッチレバーに対して係脱可能に設けられているので、手動でラッチを容易に回動させることができる。
請求項5に記載した発明は、前記ラッチレバーの一端側の回動中心と、前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるときの前記係合突起との間の距離をXとし、前記ラッチレバーの一端側の回動中心と、前記ラッチが前記フルラッチ位置にあるときの前記係合突起との間の距離をYとしたとき、距離X、および距離Yは、X>Yを満たすように設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、ラッチがハーフラッチ位置にあるときの係合突起に対するラッチレバーの作動力、つまり作動トルクを大きくすることができる。このため、さらに電動モータにかかる負荷を低減でき、電動モータをさらに小型化することが可能になる。
一方、ラッチがフルラッチ位置にあるとき、ラッチレバーに対する係合突起の作動力を小さくすることができる。このため、ラッチレバーによるラッチの誤動作を防止することが可能になり、フェールセーフ機能を高めることが可能になる。
請求項6に記載した発明は、前記リンク機構は、前記ドアが開放位置にあるとき、前記ラッチレバーの他端が前記ラッチの回動中心と前記ラッチの係合突起とを結ぶ線と垂直に交わる線に対して、前記ラッチの回動中心側に位置するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することで、ドアが開放位置にあるときのラッチの誤動作を確実に防止でき、フェールセーフ機能を高めることが可能になる。
請求項7に記載した発明は、前記ケーブルフックは、第一弾性部材により前記リンク機構から離反する方向に付勢されている一方、前記キャンセルレバーは、第二弾性部材により前記ケーブルフックと係合する方向に向かって付勢されていることを特徴とする。
このように構成することで、ケーブルフックからキャンセルレバーが離脱した場合であっても、容易にケーブルフックとキャンセルレバーとの係合状態を復帰させることができる。また、簡素な構造でケーブルフックとキャンセルレバーとの係脱動作を可能にしているので、キャンセル機構を小型化でき、この結果、車両用ドアクローザ装置全体の小型化、低コスト化を図ることが可能になる。
請求項8に記載した発明は、前記キャンセル機構の前記キャンセルレバー、および前記ポールレバーは、前記車両本体、および前記ドアの何れか一方に設けられた支軸に回動自在に設けられており、この支軸、前記動滑車、および前記ラッチは、それぞれの回動軸が互いに同一方向に沿うように配置されていることを特徴とする。
このように構成することで、従来のように、各部の回動軸が交差することがないので、この分、車両用ドアクローザ装置全体の小型化を図ることが可能になると共に、レイアウト性を向上させることが可能になる。
請求項9に記載した発明は、前記ラッチ機構、前記クローザ機構、前記キャンセル機構、および前記リンク機構を一体化し、これらとは別体で電動モータを設けたことを特徴とする。
このように構成することで、より効率よくドアクローザ装置全体の小型化を図ることができると共に、ドアクローザ装置のレイアウト性を向上し、設計の自由度を高めること可能になる。
本発明によれば、動滑車に掛け回されたケーブルの一端を電動モータにより引張することで、リンク機構を介してラッチ機構を動作させることができる。このため、電動モータにかかる負荷を低減でき、この結果、車両用ドアクローザ装置全体を小型化することができる。また、車両用ドアクローザ装置全体を小型化できる分、車両用ドアクローザ装置のレイアウト性を向上させることが可能になる。
本発明の実施形態における車両の側面図である。 本発明の実施形態における車両を上面からみた概念図である。 本発明の実施形態におけるドアクローザ装置の配置を示す説明図である。 本発明の第一実施形態におけるドアクローザ本体を室内側からみた斜視図である。 本発明の第一実施形態におけるドアクローザ本体を車外側からみた斜視図である。 本発明の第一実施形態におけるドアクローザ本体の全体構造を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態におけるラッチ機構を示し、(a)〜(e)は、スライドドアを閉め込む際の挙動を示す説明図である。 本発明の第一実施形態におけるラッチ機構を示し、(a)〜(d)は、スライドドアを開ける際の挙動を示す説明図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ本体を室内側からみた斜視図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ本体を車外側からみた斜視図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ本体203の全体構造を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ装置を示し、(a)〜(c)は、スライドドアを閉め込む際の挙動を示す説明図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ装置を示し、(a)〜(c)は、スライドドアを閉め込む際の挙動を示す説明図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ装置を示し、(a)〜(c)は、スライドドアを開ける際の挙動を示す説明図である。 本発明の第二実施形態におけるドアクローザ装置を示し、(a)、および(b)は、スライドドアを開ける際の挙動を示す説明図である。
(第一実施形態)
(ドアクローザ装置)
次に、この発明の第一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るドアクローザ装置1が搭載された車両100の側面図、図2は、車両100を上面からみた概念図、図3は、ドアクローザ装置1の配置を示す説明図である。なお、以下の説明において、説明を簡単にするために、車両100の地面側を単に下側、車両の100の天井側を単に上側、車両100の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方などと表現して説明する。
図1〜図3に示すように、車両100の車両本体101には、側部に車両本体101の開口部102を開閉するためのスライドドア103が設けられている。このスライドドア103は、車両本体101の開口部102の上側、および下側に固定されたガイドレール104a,14bと、開口部102の上下方向略中央であって、かつ後方側に固定されたガイドレール104cとにスライド移動自在に支持されている。これにより、スライドドア103は、開口部102を全閉した状態から斜め後方に向かって後退し、途中から車両本体101の側面に沿って後退し、開口部102を全開状態にすることができるようになっている。
また、車両100には、ドアクローザ装置1が設けられている。ドアクローザ装置1は、スライドドア103を半閉位置から全閉位置にまで自動で閉め込むためのものである。ドアクローザ装置1は、車両本体101側に設けられているストライカ2と、スライドドア103側に設けられ、ストライカ2と係合するドアクローザ本体3と、スライドドア103側に設けられ、ドアクローザ本体3にクローザケーブル5を介して連結されている減速機付モータ4とを有している。
ドアクローザ本体3は、スライドドア103の内部後端であって、ドアガラス105の下方、つまり、ガイドレール104cの下側に対応する箇所に配置されている。そして、ドアクローザ本体3の一部は、スライドドア103の後端に形成された切り欠き部110に臨まされた状態になっている。
一方、ストライカ2は、開口部102の周縁の後端側であって、スライドドア103の切り欠き部110に対応する位置に固定されている。そして、スライドドア103が半閉位置まで閉じられると、スライドドア103の切り欠き部110を介してストライカ2がドアクローザ本体3に案内されるようになっている。
なお、スライドドア103の前端には、内部にラッチ機構106が設けられている。一方、開口部102の前端側であってラッチ機構106に対応する位置に、ストライカ107が設けられている。これらラッチ機構106とストライカ107は、互いに係脱可能に構成されており、スライドドア103の全閉状態をより確実に保持できるようになっている。
この他に、スライドドア103の前側には、外面にスライドドア103の開閉動作を行うためのドアハンドル108が設けられている。ドアハンドル108とドアクローザ本体3は、スライドドア103の内部に配索されているハンドルケーブル109を介して互いに連結されている。
(ドアクローザ本体)
図4は、ドアクローザ本体3を室内側からみた斜視図、図5は、ドアクローザ本体3を車外側からみた斜視図、図6は、ドアクローザ本体3の全体構造を示す斜視図である。
図4〜図6に示すように、スライドドア103の内部には、スライドドア103の後端部の形状に対応するように形成された断面略L字状のベース部6が設けられており、ここにドアクローザ本体3が固定されている。
ベース部6は、スライドドア103の周縁であってストライカ2に対応する一辺に位置される第一ベース部6aと、スライドドア103の車内側の面に位置する第二ベース部6bとを有している。
ドアクローザ本体3は、第一ベース部6aの外面側に設けられたラッチ機構7と、第一ベース部6aの内面側に設けられ、ラッチ機構7よりも鉛直方向(図4における上下方向)上側に配置されたクローザ機構8と、ラッチ機構7とクローザ機構8とを連結するリンク機構9と、第一ベース部6aから第二ベース部6bに至る間であって内面側に設けられ、クローザ機構8に隣接配置されたキャンセル機構10とを有している。
第一ベース部6aの外面側には、ラッチ機構7を収納するためのラッチ収納部11が形成されている。このラッチ収納部11には、スライドドア103の切り欠き部110に対応する位置に、ストライカ2を受入れ可能な受入れ凹部12が形成されている。
(ラッチ機構)
図5、図6に示すように、ラッチ機構7は、ストライカ2と係合することにより、スライドドア103の半閉位置であるハーフラッチ位置、およびスライドドア103の全閉位置であるフルラッチ位置でスライドドア103を保持するためのものである。ラッチ機構7は、ストライカ2と噛合って回動するラッチ13と、ラッチ13に係合可能に設けられているラチェット17とを有している。
ラッチ13は、鋼板等により略円板状に形成されたものであって、ラッチ13の径方向略中央部にラッチ軸14の一端が回転自在に支持されている。このラッチ軸14は、第一ベース部6aに固定されている。そして、ラッチ13は、ラッチ軸14を中心にして、スライドドア103の開位置であるアンラッチ位置からハーフラッチ位置を介してフルラッチ位置に至る間を回動可能に設けられている。つまり、図5において、ラッチ13は、反時計回り方向(図5における矢印A参照)に向かって回動可能に設けられている。
また、ラッチ13の外周面には、径方向中央に向かって大きく切り欠かれたラッチ溝15aが形成されている。ラッチ溝15aの開口縁には、ラッチ13の回動方向前側にハーフラッチ溝15bが形成されている。さらに、ラッチ13の外周面には、ラッチ溝15aよりもラッチ13の回動方向後方に、フルラッチ溝15cが形成されている。
また、ラッチ軸14には、第一ベース部6aとラッチ13との間に、トーションスプリング16が設けられている。ラッチ13の第一ベース部6a側の面には、トーションスプリング16の一端を係止するためのピン13aが設けられている。そして、ラッチ13は、トーションスプリング16によってアンラッチ方向(図5における時計回り方向)に付勢されるようになっている。これにより、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、ラッチ溝15aの開口部は、受入れ凹部12に向いた状態になる。
このような構成のもと、スライドドア103が閉じられると、スライドドア103の切り欠き部110、および受入れ凹部12を介してストライカ2がラッチ13のラッチ溝15aに挿入され、このラッチ溝15aにストライカ2が噛合うようになっている。さらに、スライドドア103が半閉位置にまで閉じられると、ラッチ13はストライカ2に押圧されてハーフラッチ位置にまで回動する。さらに、この状態からスライドドア103が全閉位置にまで閉じられると、ラッチ13はストライカ2に押圧されてフルラッチ位置にまで回動する(詳細は後述する)。
ここで、ドアクローザ本体3には、不図示のリミットスイッチが設けられており、ラッチ13の回動位置が検出できるようになっている。リミットスイッチ(不図示)からの信号は、車両100に搭載された不図示の制御機器に出力されるようになっており、この制御機器によりドアクローザ装置1の駆動制御が行われるようになっている。
また、ラッチ13の外周面には、ラッチ軸14を中心にしてラッチ溝15aとは反対側に、径方向外側に向かって突出形成された取付け座41が一体形成されている。この取付け座41には、第一ベース部6aの内面側(図6における上側)に向かって、連結ピン39が突設されている。この連結ピン39は、ラッチ13と、後述のリンク機構9のラッチレバー32とを連結するためのものである。
さらに、第一ベース部6aには、ラッチ13が回動した際の連結ピン39の軌跡上に、弧状の長孔42が形成されている。すなわち、連結ピン39は、長孔42を介して第一ベース部6aの内面側に突出した状態になっている(図4参照)。
図5に示すように、ラチェット17は、第一ベース部6aに回転自在に支持されているラチェット軸18の一端に、相対回転不能に軸支されている。ラチェット軸18は、この軸方向がラッチ軸14と略平行になるように設けられている。
ラチェット17は、鋼板等により形成されたものであって、略円板状に形成されラチェット軸18に外嵌固定されたラチェット本体19と、ラチェット本体19の外周面に一体形成された係止爪20とで構成されている。ラチェット軸18のラチェット本体19に対応する一端は、2方取り形成されている。一方、ラチェット本体19の中央の大部分には、ラチェット軸18の一端部に対応する挿入孔19aが形成されている。これにより、ラチェット17とラチェット軸18とが相対回転不能に連結される。
また、ラチェット軸18には、第一ベース部6aとラチェット17との間に、トーションスプリング21が設けられている。このトーションスプリング21により、ラチェット17の係止爪20は、ラッチ13の外周面を押圧する方向(図5における矢印B参照)に向かって付勢された状態になっている。
ラチェット17の係止爪20の側面には、ラッチ13のハーフラッチ溝15b、およびフルラッチ溝15cに当接する係止面22a,22bが形成されている。
そして、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるとき、係止爪20がハーフラッチ溝15bと係合し、ラッチ13をハーフラッチ位置で保持するようになっている。また、ラッチ13がフルラッチ位置にあるとき、係止爪20がフルラッチ溝15cと係合し、ラッチ13をフルラッチ位置で保持するようになっている。
なお、スライドドア103の前端に設けられたラッチ機構106も上述のラッチ機構7と同様に、ストライカ107に噛合うラッチと、ラッチを保持するラチェットとを有する点等の基本的構成は同様である。
(クローザ機構)
図4、図6に示すように、クローザ機構8は、第一ベース部6aの内面側であって、受入れ凹部12の上側に配置されている。クローザ機構8は、減速機付モータ4の動力に基づいてラッチ機構7を動作させるためのものである。クローザ機構8は、一端が減速機付モータ4に連結されているクローザケーブル5と、クローザケーブル5が掛け回されている動滑車23と、クローザケーブル5の他端を固定するためのケーブルフック24とを有している。
減速機付モータ4としては、例えば、電動モータ4aとウォーム減速機構4bとで構成されたものが用いられる。ウォーム減速機構4bは、電動モータ4aに連結されている不図示のウォーム軸と、このウォーム軸に噛合うウォームホイール61とを有している。そして、このウォームホイール61にクローザケーブル5の一端が連結されている。
また、減速機付モータ4は、車両100に搭載された不図示のバッテリに接続されている。このバッテリは、不図示の制御機器からの出力信号に基づいて減速機付モータ4に電力を供給するようになっている。減速機付モータ4は、バッテリからの電力供給に基づいて駆動する。
動滑車23は、第一ベース部6aに鉛直方向に沿ってスライド移動自在に支持されている。つまり、動滑車23は、ラッチ機構7に対して近接/離反可能に設けられている。また、動滑車23は、この回転軸がラッチ軸14の鉛直方向上方に位置し、かつラッチ軸14と略平行になるように配置されている。
ここで、動滑車23に掛け回されたクローザケーブル5は、減速機付モータ4とクローザ機構8との間に配索されている部位がアウタチューブ5aによって被覆され保護されている。また、アウタチューブ5aの端末部には、アウタチューブ5aをスライドドア103の内部に固定するためのプラグ5bが取り付けられている。
クローザケーブル5の他端が固定されたケーブルフック24は、第一ベース部6aに設けられた支柱25に、コイルスプリング26を介して支持されている。また、ケーブルフック24は、第一ベース部6aの内面に沿って、かつ鉛直方向に沿ってスライド移動自在に設けられている。すなわち、ケーブルフック24も動滑車23と同様に、ラッチ機構7に対して近接/離反可能に設けられた状態になっている。
ケーブルフック24は、例えば、金属板にプレス加工等を施すことによって形成されたものであって、ベースプレート27と、ベースプレート27の一辺から折り返すようにして曲折形成されたフック部28とで構成されている。ベースプレート27の上部には、コイルスプリング26の一端を係止するためのピン29が立設されている。
フック部28は平面視略C字状に形成されており、フック部28の中央に係止ピン30が設けられている。係止ピン30は、フック部28から内側(図4における手前側)に向かって突出した状態になっている。係止ピン30には、ベースプレート27とフック部28との間に、ケーブルフック24の他端が接続されている。
ベースプレート27のピン29に一端が係止されているコイルスプリング26は、所謂引張りバネである。コイルスプリング26は、ケーブルフック24を上方に向かって、つまり、ラッチ機構7から離反する方向に向かって付勢している。
ここで、動滑車23の回転中心には、内側の面23aに、リンク機構9を構成するリンクアーム31の一端が回動自在に連結されている。
(リンク機構)
リンク機構9は、ラッチ機構7とクローザ機構8とを連結するためのものであって、リンクアーム31の他に、ラッチ機構7のラッチ軸14に回動自在に連結されたラッチレバー32とを有している。
リンクアーム31は、金属板等で帯状に形成されたものであって、鉛直方向に沿って延在するアーム本体33を有している。アーム本体33の一端(上端)には、略円形状の連結部34aが一体成形されており、ここに、連結軸35を介して動滑車23が回転自在に連結されている。連結軸35は、動滑車23とリンクアーム31の一端を接続する役割を有すると共に、動滑車23の回転軸としての役割も有している。
一方、アーム本体33の他端(下端)には、ラッチレバー32を連結するための連結部34bが一体形成されている。連結部34bは、アーム本体33の長手方向に沿って延在する略長円形状に形成されており、中央の大部分に長孔36が形成されている。
ラッチレバー32は、平面視略V字状に形成されたものであって、先端がラッチ軸14に連結された第一レバー37と、先端がラッチ13の外周部に連結ピン39を介して連結されている第二レバー38とを有し、これらレバー37,38の基端37a,38aがラッチレバー32の中間位置として一体化されている。また、ラッチレバー32は、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、各レバー37,38の基端37a,38aが動滑車23の連結軸35とラッチ軸14とを結ぶ直線状に位置するように形成されている。
ラッチレバー32は、リンクアーム31と同様に第一ベース部6aの内面側に配置されている。すなわち、ラッチ軸14は、第一ベース部6aを貫通して内面側に突出しており、この突出した部位に、第一レバー37の先端が回動自在に連結された状態になっている。
第一レバー37はクランク状に形成されており、先端側よりも基端37a側が第一ベース部6aから離反するように配置されている。第一レバー37の先端には、ラッチ軸14に連結するための略円板状の連結部37bが一体形成されている。連結部37bには、ラッチ軸14を挿通可能な不図示の貫通孔が形成されている。
一方、第二レバー38もクランク状に形成されており、先端側よりも基端38a側が第一ベース部6aから離反するように配置されている。第二レバー38の先端には、連結ピン39の先端を連結するための連結部38bが一体形成されている。連結部38bには、連結ピン39を挿通可能な不図示の貫通孔が形成されている。
ラッチレバー32は、ラッチレバー32の他端としての第一レバー37の先端(連結部37b)がスライドドアに固定されたラッチ軸14に連結されていると共に、ラッチレバー32の一端としての第二レバー38の先端(連結部38b)が連結ピン39に連結されているので、ラッチ13と相対回転不能に一体となって回動する。
さらに、各レバー37,38がクランク状に形成され、これらレバー37,38の基端37a,38a側がそれぞれの先端側よりも第一ベース部6aから離反するように配置されているので、各レバー37,38の基端37a,38aと、動滑車23の内側の面23aから延びるリンクアーム31の連結部34bとが重なり合う。
ラッチレバー32の中間位置としての各レバー37,38の基端には、リンクアーム31の長孔36に介装可能な連結ピン40がリンクアーム31の連結部34bに向かって立設されている。このため、ラッチレバー32の基端は、連結ピン40を介してリンクアーム31の連結部34b上を長手方向に沿ってスライド移動自在に連結された状態になる。
このような構成のもと、ラッチ機構7のラッチ13とクローザ機構8の動滑車23とがリンク機構9を介して連結される。
ここで、動滑車23の回転軸、つまり、連結軸35は、ラッチ軸14の鉛直方向上方に位置し、かつラッチ軸14と略平行になるように設けられている。一方、ラッチレバー32は、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、各レバー37,38の基端37a,38aが動滑車23の連結軸35とラッチ軸14とを結ぶ直線状に位置するように形成されている。このため、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、連結軸35、ラッチ軸14、および各レバー37,38の基端37a,38aに設けられた連結ピン40は、鉛直方向に沿って同一直線上に位置していることになる。
また、クローザ機構8のケーブルフック24に設けられている係止ピン30は、フック部28から内側に向かって突出した状態になっており、この突出した部位に、後述するキャンセル機構10のキャンセルレバー43が係脱可能に設けられている。キャンセルレバー43が係止ピン30に係合することでケーブルフック24の下方への変位、つまり、ラッチ機構7に近接する方向に向かう変位が規制される。
このような状態で、減速機付モータ4を駆動させると、クローザケーブル5が上方に向かって引張され、クローザ機構8の動滑車23が鉛直方向上方に向かって変位する(図4における矢印C参照)。すると、この動滑車23の動力がリンク機構9を介して、ラッチ13に伝達される(詳細は後述する)。
(キャンセル機構)
キャンセル機構10は、ラッチ機構7の保持状態を解除すると共に、クローザ機構8の減速機付モータ4からの動力伝達を遮断するためのものである。キャンセル機構10は、ラチェット軸18に軸支されたキャンセルレバー43、およびポールレバー44と、これらレバー43,44を回動動作させるためのハンドルリンク45とを有している。すなわち、ラチェット軸18の他端側は、第一ベース部6aを貫通して内側に突出しており、この突出した部位にキャンセルレバー43、およびポールレバー44が軸支されている。
キャンセルレバー43は、平面視略L字状に形成されたものであって、鉛直方向に沿って延在するフック規制部46と、水平方向(図4における左右方向)で、かつ第一ベース部6aに沿って延在するアーム部47とが一体成形されている。そして、これらフック規制部46とアーム部47との連結部(基端部)43aがラチェット軸18の他端に回動自在に支持されている。
フック規制部46はクランク状に形成されており、先端側が第一ベース部6aから離反するように配置されている。フック規制部46の先端には、凹部46aが形成されている。この凹部46aをクローザ機構8のケーブルフック24に突設されている係止ピン30に当接させることで、係止ピン30の下方に向かう変位、つまり、ラッチ機構7側に向かう変位がフック規制部46によって規制される。
また、凹部46aに係止ピン30を当接させているので、係止ピン30のフック規制部46からの離脱を防止できる。さらに、フック規制部46をクランク状に形成することにより、このフック規制部46の先端をケーブルフック24のフック部28を避けて係止ピン30に当接させることを可能にしている。
一方、アーム部47の先端には、下側の一辺から内側に向かって舌片部48が延出されている。
ポールレバー44は、キャンセルレバー43の第一ベース部6a側に設けられており、キャンセルレバー43のアーム部47に重なるように、水平方向で、かつ第一ベース部6aに沿って延在する帯状のレバー本体49を有している。レバー本体49の長さは、キャンセルレバー43のアーム部47よりも長く設定されている。レバー本体49の基端側には、ラチェット軸18の他端側を挿通可能な不図示の挿通孔が形成されている。
ここで、ラチェット軸18のレバー本体49に対応する箇所は、2方取り形成されている。一方、レバー本体49の不図示の挿通孔は、ラチェット軸18の2方取り形成された部位に対応するように形成されている。これにより、ポールレバー44は、ラチェット軸18の他端に相対回転不能に軸支される。ポールレバー44とラチェット軸18の他端とが相対回転不能に連結されることで、ポールレバー44と、ラチェット軸18の一端に相対回転不能に軸支されているラチェット17とが一体になって回動することになる。
レバー本体49の先端側は、キャンセルレバー43のアーム部47の先端から、この延在方向に沿って突出した状態になっている。この突出した部位には、下側の一辺から内側に向かって舌片部50が延出されている。したがって、ラッチ13とラチェット17とが係合していない状態、つまり、ラッチ13のハーフラッチ溝15b、およびフルラッチ溝15cと、ラチェット17の係止爪20とが係合していない状態(ラチェット17が原位置にある状態)にあっては、ポールレバー44の舌片部50とキャンセルレバー43の舌片部48とが互いに水平方向に沿って並列配置された状態になる。
ハンドルリンク45は、第二ベース部6bに突設されている支持ピン51に回動自在に設けられている。ハンドルリンク45は、平面視略L字状に形成されたものであって、水平方向で、かつ第二ベース部6bに沿って延在する第一リンクバー52と、鉛直方向に沿って延在する第二リンクバー53とが一体成形されている。そして、第一リンクバー52と第二リンクバー53との連結部(基端部)45aに、支持ピン51を挿通可能な挿通孔(不図示)が形成されている。これにより、支持ピン51に連結部45aが回動自在に支持される。
第一リンクバー52の先端は、キャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50に対応する位置にまで延出している。そして、第一リンクバー52の先端には、下側の一辺に、内側に折り返す形で曲折形成された押圧部54が設けられている。
一方、第二リンクバー53の先端には、貫通孔55が形成されており、この貫通孔55にハンドルケーブル109(図3参照)の一端が連結されるようになっている。ハンドルケーブル109の他端はスライドドア103のドアハンドル108に連結されているので、ドアハンドル108を操作すると、ハンドルケーブル109を介してハンドルリンク45が回動する。
ここで、ハンドルリンク45は、ドアハンドル108を開操作すると、キャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50側に向かって、つまり、図4における時計回り方向に向かって(図4における矢印D参照)回動するように構成されている。そして、ハンドルリンク45がキャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50側に向かって回動すると、第一リンクバー52の押圧部54が各舌片部48,50を押圧するようになっている。
ドアハンドル108の開操作の際、キャンセルレバー43、およびポールレバー44は、それぞれの舌片部48,50を押圧部54により上側から押圧される。このため、ラチェット軸18を中心にして反時計回り(図4における矢印E方向)に向かって回動することになる。
すなわち、キャンセルレバー43は、クローザ機構8のケーブルフック24に対する規制を解除する方向に向かって、フック規制部46が回動する。一方、ポールレバー44は、ラッチ機構7のラチェット17をラッチ13から離反する方向、つまり、ラチェット17のラッチ13に対する係合を解除する方向に向かって回動する。
また、キャンセルレバー43は、トーションスプリング56によって時計回り方向、つまり、クローザ機構8のケーブルフック24の変位を規制する方向に向かって付勢されている。これにより、キャンセルレバー43は、ドアハンドル108(図3参照)による開操作が行われない状態では、フック規制部46の凹部46aがケーブルフック24の真下に位置(原位置)した状態になる。
(作用)
(全閉動作)
次に、スライドドア103を半閉位置から全閉位置に閉め込む際のドアクローザ装置1の動作について、図1〜図5、および図7(a)〜図7(e)に基づいて説明する。図7はラッチ機構7を示し、(a)〜(e)は、スライドドア103を閉め込む際の挙動を示す説明図である。
図4、図7(a)に示すように、スライドドア103が開いた状態では、ラッチ13はアンラッチ位置にある。また、ラチェット17は、ラッチ13に係合されていない状態であると共に、キャンセルレバー43のフック規制部46は、ケーブルフック24の変位を規制した状態になっている。すなわち、キャンセルレバー43の舌片部48と、ラチェット17と一体回動するポールレバー44の舌片部50は、互いに水平方向に沿って並列配置された状態になっている。
図1、図3に示すように、この状態からスライドドア103を閉じると、まず、スライドドア103の前端に設けられたラッチ機構106と、車両本体101の開口部102前端に設けられているストライカ107とが係合する。そして、スライドドア103の前端が車両本体101に保持される。
続いて、スライドドア103の後端が車両本体101側に向かって閉じられ(図3、および図7(b)における矢印F参照)、ストライカ2がスライドドア103の切り欠き部110、およびベース部6の受入れ凹部12(図5参照)を介して、ラッチ13のラッチ溝15aの開口部に案内される。
そして、図7(c)に示すように、スライドドア103が半閉位置にまで閉じられると、ラッチ13のラッチ溝15aとストライカ2とが噛合う。さらに、ラッチ13がストライカ2に押圧され、トーションスプリング16の付勢力に抗してハーフラッチ位置にまで回動する。すると、ラチェット17がトーションスプリング21の付勢力によって回動し、ラチェット17の係止爪20がラッチ13のハーフラッチ溝15bと係合する。これにより、ラッチ13は、ハーフラッチ位置で保持される。
また、図4に示すように、ラッチ13がアンラッチ位置からハーフラッチ位置まで回動するに伴い、ラッチレバー32もラッチ軸14を中心にして回動する(図4における二点鎖線で示すHL参照)。
このとき、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるときの連結ピン40と動滑車23の連結軸35との間の距離L1は、ラッチ13がアンラッチ位置にあるときの連結ピン40と動滑車23の連結軸35との間の距離L2よりも短くなる。しかしながら、リンクアーム31の連結部34bに、長孔36が形成されており、ここに連結ピン40がスライド移動自在に連結されている。このため、リンクアーム31は、距離L1と距離L2との誤差を許容することができる。
ラッチ13がハーフラッチ位置まで回動すると、不図示のリミットスイッチの出力信号に基づいてバッテリ(不図示)から減速機付モータ4に電力が供給される。これにより、減速機付モータ4が駆動する。すると、クローザケーブル5が上方に向かって引張され、クローザ機構8の動滑車23が鉛直方向上方(図4における矢印C参照)に向かって変位する(図4における二点鎖線で示すCL参照)。
動滑車23が鉛直方向上方に向かって変位することにより、リンク機構9のリンクアーム31が上方に向かって移動する。このとき、動滑車23の連結軸35と、ラッチレバー32の連結ピン40とを結ぶ直線上に、ラッチ軸14が位置していない状態になる。このため、ラッチレバー32に、トーションスプリング16の付勢力に抗してラッチ13をフルラッチ位置にまで回動させる力が作用する。
また、このとき、リンクアーム31を上方に向かって引き上げる力をFriとし、減速機付モータ4によるクローザケーブル5の引張力をFclとしたとき(図4参照)、動滑車の原理により、引張力Fclは、
Fcl=Fri/2
となる。
ここで、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、連結軸35、ラッチ軸14、および各レバー37,38の基端37a,38aに設けられた連結ピン40は、鉛直方向に沿って同一直線上に位置している。このため、この状態で例えば減速機付モータ4が駆動した場合であっても動滑車23が鉛直方向上方に向かって変位することがない。よって、ラッチ13に減速機付モータ4の駆動力が伝達されることがなく、ラッチ13の回動が阻止される。
図7(d)に示すように、動滑車23の動力に基づいてラッチ13がハーフラッチ位置からフルラッチ位置に向かって回動し始めると、ラチェット17の係止爪20が、トーションスプリング21の付勢力に抗してラッチ13の外周面に乗り上げる。また、ラッチ溝15aに噛合うストライカ2がフルラッチ位置に向かって引き込まれる。
続いて、図7(e)に示すように、ラッチ13がフルラッチ位置にまで回動すると、ラチェット17がトーションスプリング21の付勢力によって回動し、ラチェット17の係止爪20がラッチ13のフルラッチ溝15cと係合する。これにより、ラッチ13は、フルラッチ位置で保持されると共に、スライドドア103が全閉位置に閉め込まれる。
スライドドア103が全閉位置に閉め込まれると、ラッチ13がフルラッチ位置まで回動したことを不図示のリミットスイッチにより検出され、この検出信号に基づいて不図示の制御機器が減速機付モータ4の駆動を停止する。これにより、スライドドア103の全閉動作が完了する。
(キャンセル動作)
次に、スライドドア103を開ける際のドアクローザ装置1の動作について、図4、図5、図8に基づいて説明する。図8は、ラッチ機構7を示し、(a)〜(d)は、スライドドア103を開ける際の挙動を示す説明図である。
ここで、ドアクローザ装置1は、減速機付モータ4が駆動することにより、スライドドア103が半閉位置から全閉位置に閉め込む動作が行われている際、スライドドア103に設けられているドアハンドル108(図1参照)を開操作させることでスライドドア103の閉め込み動作をキャンセルすることができるようになっている。
図4、図8(a)に示すように、減速機付モータ4が作動して動滑車23が上方に向かって変位している状態(図4における二点鎖線で示すCL参照)において、ドアハンドル108を開操作すると、このドアハンドル108にハンドルケーブル109を介して連結されているハンドルリンク45がキャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50側に向かって回動する(図4における矢印D参照)。
すると、ハンドルリンク45の第一リンクバー52に形成されている押圧部54が各舌片部48,50を押圧する。
図4、図8(b)に示すように、ポールレバー44は、ハンドルリンク45の第一リンクバー52に押圧されることにより、反時計回り方向(図4における矢印E方向)に向かって回動する。このとき、ポールレバー44とラチェット軸18を介して一体化されているラチェット17がトーションスプリング21の付勢力に抗して回動する。そして、ラッチ13のフルラッチ溝15cに対するラチェット17の係合が解除される(図8(b)参照)。
一方、キャンセルレバー43もハンドルリンク45の第一リンクバー52に押圧されることにより、トーションスプリング56の付勢力に抗して反時計回り方向に向かって回動する。これにより、キャンセルレバー43のフック規制部46がケーブルフック24の真下からずれた状態になり、ケーブルフック24の変位規制を解除する(キャンセル状態、図4における二点鎖線で示すCA参照)。
なお、ドアハンドル108の開操作に基づいて、スライドドア103の前端に設けられているラッチ機構106と、車両本体101の開口部102の前端に設けられているストライカ107との係合も解除される。このため、ラッチ機構106は、ストライカ107から離脱可能な状態になる。
このような状態でスライドドア103を開けると、車両本体101の開口部102後端側のストライカ2がスライドドア103の切り欠き部110、およびベース部6の受入れ凹部12(図5参照)を介して、外側に向かって移動する。このとき、ストライカ2と噛合っているラッチ13がストライカ2に押圧され、ハーフラッチ位置を介してアンラッチ位置にまで回動する(図8(c)参照)。ラッチ13が回動することにより、ラッチレバー32、およびリンクアーム31を介してクローザ機構8の動滑車23が鉛直方向下方へ向かって引張される。
ここで、クローザ機構8の動滑車23は、減速機付モータ4により鉛直方向上方に向かって変位したままの状態であるが(図4における二点鎖線で示すCL参照)、ケーブルフック24に対するキャンセルレバー43の変位規制は解除されている。このため、ラッチ13の回動に伴って動滑車23が鉛直方向下方へ向かって引張されると、ケーブルフック24がコイルスプリング26の付勢力に抗して鉛直方向下方へ向かって変位する(図4における二点鎖線で示すCF参照)。
したがって、減速機付モータ4が停止した状態であっても動滑車23にクローザケーブル5による無理な張力がかかることがなく、スムーズにラッチ13を回動させることができ、ドアクローザ装置1によるスライドドア103の閉め込み動作がキャンセルできる。
図4、図8(d)に示すように、スライドドア103の閉め込みがキャンセルされた後、減速機付モータ4が駆動することにより、クローザケーブル5が繰出される、つまり、クローザケーブル5が弛緩される。すると、ケーブルフック24は、コイルスプリング26の復元力によって鉛直方向上方へ向かって移動する。
ケーブルフック24が鉛直方向上方に向かって移動することにより、キャンセルレバー43がトーションスプリング56によって時計回り方向、つまり、クローザ機構8のケーブルフック24の変位を規制する方向に向かって回動する。また、これと同時に、ラチェット17の係止爪20がトーションスプリング21によって、ラッチ13の外周面を押圧する。これにより、キャンセル機構10のキャンセルレバー43、ポールレバー44、およびラッチ機構7のラチェット17がそれぞれ原位置に復帰する。
(効果)
したがって、上述の第一実施形態によれば、ラッチ13をハーフラッチ位置からフルラッチ位置にまで回動させる場合において、クローザ機構8に動滑車23を用いることにより、リンクアーム31を上方に向かって引き上げる力をFriとし、減速機付モータ4によるクローザケーブル5の引張力をFclとしたとき、引張力Fclを、
Fcl=Fri/2
とすることができる。このため、従来よりも減速機付モータ4にかかる負荷を低減することができる。この結果、ドアクローザ装置1の全体を小型化することができる。また、ドアクローザ装置1の全体を小型化できる分、ドアクローザ装置1のレイアウト性を向上させることが可能になる。
また、キャンセル機構10に、キャンセルレバー43とポールレバー44との2つのレバー43,44を設けることによって、それぞれを別々に動作させることができる。つまり、例えば、キャンセルレバー43がキャンセル状態にあるとき、このキャンセル状態を維持しつつ、ポールレバー44を回動させることができる。
より具体的には、ラッチ13を回動させることにより、ラチェット17はハーフラッチ溝15b、およびフルラッチ溝15cに係合するので、これに伴ってポールレバー44が回動する。このとき、例えば、キャンセルレバー43とポールレバー44とが一体となって回動してしまうと、キャンセルレバー43のキャンセル状態を維持できなかったり、キャンセルレバー43を原位置に復帰できなくなってしまったりする。このため、ラッチ13がハーフラッチ位置にある場合のドアハンドル108の開操作等によって、ラッチ13とラチェット17とが咬み込んでしまうおそれがある。
しかしながら、本第一実施形態のように、キャンセルレバー43とポールレバー44とをそれぞれ別々に設けることによって、ラッチ13とラチェット17との咬み込み等を防止でき、スライドドア103の全閉・全開動作を確実に行うことができる。このため、フェールセーフ機能を向上させることができる。
また、リンク機構9をリンクアーム31とラッチレバー32とで構成し、ラッチレバー32の連結ピン40をリンクアーム31の連結部34bにスライド移動自在に連結している。このため、動滑車23とラッチ13とをリンク機構9を介して連結しても手動で容易にラッチ13を回動させることができる。よって、手動操作が煩わしくなく、操作性のよいドアクローザ装置1を提供することが可能になる。
さらに、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるとき、動滑車23の連結軸35と、ラッチレバー32の連結ピン40とを結ぶ直線上に、ラッチ軸14が位置していない。このため、この状態で減速機付モータ4を駆動させることで、スムーズにラッチ13を回動させることができる。よって、確実にラッチ13を所望の位置に回動させることができると共に、リンク機構9を簡素な構造とすることができ、さらにドアクローザ装置1の小型化を図ることが可能になる。
そして、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、連結軸35、ラッチ軸14、および各レバー37,38の基端37a,38aに設けられた連結ピン40は、鉛直方向に沿って同一直線上に位置している。このため、この状態で例えば減速機付モータ4が駆動した場合であってもラッチ13に減速機付モータ4の駆動力が伝達されることがなく、ラッチ13の回動が阻止される。よって、さらにフェールセーフ機能を高めることが可能になる。
また、コイルスプリング26によって、クローザ機構8のケーブルフック24を上方に向かって、つまり、ラッチ機構7から離反する方向に向かって付勢している。これに加え、トーションスプリング56によって、キャンセル機構10のキャンセルレバー43をケーブルフック24の変位を規制する方向に向かって付勢している。このため、ケーブルフック24からキャンセルレバー43が離脱した場合(図4における二点鎖線で示すCA参照)であっても、容易にケーブルフック24とキャンセルレバー43とを原位置に復帰させることができ、両者24,43の係合状態を復帰させることができる。
さらに、キャンセルレバー43のフック規制部46の先端に凹部46aを形成し、ここにケーブルフック24の係止ピン30を当接させることで、ケーブルフック24の変位を規制している。このため、キャンセル機構10を簡素な構造で小型化でき、ドアクローザ装置1の小型、低コスト化を図ることが可能になる。
そして、キャンセルレバー43、およびポールレバー44を軸支するラチェット軸18と、動滑車23の回転軸である連結軸35と、ラッチ13を軸支するラッチ軸14とが互いに略平行に配置されている。このため、従来のように、各部の回動軸が交差することがないので、この分、ドアクローザ装置1の全体の小型化を図ることが可能になると共に、レイアウト性を向上させることが可能になる。
また、ラッチ機構7、クローザ機構8、リンク機構9、およびキャンセル機構10をドアクローザ本体3として一体化し、各機構7〜10とは別体で減速機付モータ4を設けている。このため、ドアクローザ装置1全体としての小型化を効率よく行うことができる。
これに加え、各機構7〜10を一体化した分、ドアクローザ本体3を容易に小型化できると共に、減速機付モータ4のみを別体とすることでスライドドア103内部におけるドアクローザ本体3のレイアウト性を向上させることができる。このため、設計の自由度を高めることが可能になる。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図1〜図3を援用し、図9〜図15に基づいて説明する。なお、第一実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する。
この第二実施形態において、ドアクローザ装置201は、車両本体101の開口部102の後端側に設けられたストライカ2と、スライドドア103の後端に設けられ、ストライカ2に係合するドアクローザ本体203とを有する点、ドアクローザ本体203には、クローザケーブル5を介して減速機付モータ4が連結されている点、スライドドア103の内部にはベース部6が設けられており、ここにドアクローザ本体203が固定されている点、ドアクローザ本体203は、ラッチ機構7と、クローザ機構8と、ラッチ機構7とクローザ機構8とを連結するリンク機構209と、キャンセル機構210とを有している点、ラッチ機構7は、ラッチ13と、ラッチ13に係合可能に設けられているラチェット17とを有している点、クローザ機構8は、クローザケーブル5が掛け回されている動滑車23と、クローザケーブル5の他端を固定するためのケーブルフック24とを有している点等の基本的構成は、前述の第一実施形態と同様である。
(リンク機構)
図9は、ドアクローザ本体203を室内側からみた斜視図、図10は、ドアクローザ本体203を車外側からみた斜視図、図11は、ドアクローザ本体203の全体構造を示す斜視図である。
ここで、図9〜図11に示すように、第二実施形態のリンク機構209は、クローザ機構8の動滑車23に一端が回動自在に連結されているリンクアーム231と、リンクアーム231の他端に回動自在に連結されているラッチレバー232とを有している。
リンクアーム231は、金属板等で帯状に形成されたものであって、鉛直方向に沿って延在するアーム本体233を有している。アーム本体233の一端(上端)には、略円形状の連結部234aが一体成形されており、ここに、連結軸35を介して動滑車23が回転自在に連結されている。
一方、アーム本体233の他端(下端)には、ラッチレバー232を連結するための連結部234bが一体形成されている。連結部234bは略円形状に形成されており、ここに、連結ピン240を介してラッチレバー232の一端232aが回動自在に連結されている。
ラッチレバー232は、他端232bが第一ベース部6aの内面側であって、ラッチ機構7よりも第二ベース部6b寄り(図9における左寄り)に位置するように、金属板等で湾曲形成されている。第一ベース部6aには、ラッチレバー232の他端232bに対応する部位に、支持ピン236が立設されている。この支持ピン236に、ラッチレバー232の他端232bが回動自在に支持されている。
このような構成のもと、減速機付モータ4が駆動し、動滑車23が鉛直方向上方に向かって変位すると、リンクアーム231がラッチレバー232の一端232a側を上方に向かって、つまり、動滑車23側に向かって持ち上がる。これにより、ラッチレバー232は、支持ピン236を中心にして反時計回り方向(図9における矢印G参照)に向かって回動する。
ここで、ラッチレバー232の一端232aには、ラッチレバー232の延在方向に沿って突出する突出部254が一体成形されている。
一方、ラッチ13の外周面に設けられた取付け座241は、ラッチ溝15aから周方向に約90°離間した位置に配置されている。つまり、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、取付け座241は、ラッチ軸14の略鉛直方向下方に位置するように設けられている。そして、取付け座241には、前述の第一実施形態の連結ピン39に代わって係合突起239が突設されている。
係合突起239は、ラッチ13の第一ベース部6a側の面から第一ベース部6aを突き抜けるように形成されており、ラッチレバー232の突出部254の上方に隣接配置された状態になっている。係合突起239は、ラッチレバー232が回動する際、ラッチレバー232、および突出部254と係合して動滑車23の動力をラッチ13に伝達する役割を有している(詳細は後述する)。すなわち、係合突起239は、ラッチレバー232に対して係脱可能に設けられていることになる。
また、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、係合突起239は、ラッチ軸14の略鉛直方向下方(原位置)に配置されているので、動滑車23の連結軸35、およびラッチ軸14と共に、鉛直方向に沿う同一直線上に位置していることになる。さらに、係合突起239と接するラッチレバー232の他端232bは、ラッチ軸14と係合突起239とを結ぶ線と垂直に交わる線に対して、ラッチ13の回動中心側に位置している。すなわち、ラッチ13がアンラッチ位置にあるとき、突出部254が係合突起239に作用する力の方向がラッチ13を解除方向(図9における反時計回り)である。
また、係合突起239がラッチ13の外周面の鉛直方向下側に配置されているので、第一ベース部6aに形成された長孔242は、係合突起239の回動軌跡に対応するように、第一ベース部6aの下部から第二ベース部6bに向かって斜め上方に湾曲形成された状態になっている。
(キャンセル機構)
さらに、図9〜図11に示すように、この第二実施形態のキャンセル機構210では、前述の第一実施形態のキャンセル機構10に設けられているハンドルリンク45に代わって、ハンドルリンク245が設けられている。このハンドルリンク245は、スライドドア103に設けられているドアハンドル108の開操作に基づいてキャンセルレバー43、およびポールレバー44を回動動作させるためのものである。
ハンドルリンク245は、金属板等により帯状に形成されたものであって、ラチェット軸18に基端が回動自在に支持されたリンク本体252を有している。リンク本体252は、キャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50の上方を略水平方向に沿って延在している。また、リンク本体252の先端には、略環状の連結部253が一体成形されており、ここに、ハンドルケーブル109の一端が連結されている。
そして、ドアハンドル108を開操作すると、ハンドルリンク245がキャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50側に向かって、つまり、図4における反時計回り方向に向かって(図9における矢印G参照)回動するように構成されている。ハンドルリンク245が回動し、連結部253が図9における斜め下方に向くことによってリンク本体252がキャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50を押圧する。ハンドルリンク245は、ドアハンドル108の開操作が行われない状態にあっては、図9に示すように、連結部253が斜め上方に向いている(原位置)。
(作用)
(全閉動作)
次に、スライドドア103を半閉位置から全閉位置に閉め込む際のドアクローザ装置201の動作について、図12(a)〜図13(c)に基づいて説明する。図12(a)〜図13(c)は、スライドドア103を閉め込む際のドアクローザ装置201の挙動を示す説明図である。なお、以下の説明の全閉動作、およびキャンセル動作において、ラッチ機構7のラッチ13、およびラチェット17の挙動は、それぞれ前述した第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。また、スライドドア103の前端に設けられたラッチ機構106(図1参照)と、車両本体101の開口部102前端に設けられているストライカ107との挙動も前述した第一実施形態と同様であるので、説明を省略する。
図12(a)に示すように、スライドドア103が開いた状態では、キャンセルレバー43のフック規制部46は、ケーブルフック24の変位を規制した状態になっている。すなわち、キャンセルレバー43の舌片部48と、ラチェット17と一体回動するポールレバー44の舌片部50は、互いに水平方向に沿って並列配置された状態になっている。
図12(b)に示すように、この状態からスライドドア103が閉じられ、スライドドア103が半閉位置にまで閉じられると、ラッチ13のラッチ溝15aとストライカ2とが噛合って、ラッチ13がハーフラッチ位置にまで回動して保持される。
このとき、ラッチ13のハーフラッチ溝15bとラチェット17とが係合するので、これに伴ってポールレバー44がラチェット軸18を中心にして回動する(図12(b)における矢印H参照)。また、ラッチ13の回動に伴って、ラッチ13の係合突起239もラッチ軸14を中心にして回動する(図12(b)における矢印I参照)。
図12(c)に示すように、ラッチ13がハーフラッチ位置まで回動すると、不図示のリミットスイッチの出力信号に基づいてバッテリ(不図示)から減速機付モータ4に電力が供給される。これにより、減速機付モータ4が駆動し、クローザケーブル5が上方に向かって引張される。
図13(a)に示すように、クローザケーブル5が上方に向かって引張されると、クローザ機構8の動滑車23が鉛直方向上方(図13(a)における上方)に向かって変位する。すると、リンク機構209のリンクアーム231が上方に向かって移動する。
リンクアーム231が上方に向かって移動することにより、ラッチレバー232の一端232a側(突出部254側)が支持ピン236を中心にして持ち上げられる。このとき、ラッチ13の係合突起239は、動滑車23の連結軸35とラッチ軸14とを結ぶ直線上に位置していない。このため、ラッチレバー232が持ち上がることによって、このラッチレバー232と係合突起239とが係合し、この係合突起239に、ラッチ13をフルラッチ位置に向かって回動させる力が作用する。これにより、ラッチ13がフルラッチ位置にまで回動する(図13(b)参照)。
ここで、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるとき(図12(b)参照)の係合突起239と、ラッチレバー232の他端232bが支持されている支持ピン236との間の距離をXとし、ラッチ13がフルラッチ位置にあるとき(図13(b)参照)の係合突起239と、支持ピン236との間の距離をYとしたとき、
距離X、および距離Yは、
X>Y
を満たすように設定されている。
すなわち、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるとき、係合突起239に対するラッチレバー232の作動トルクが大きくなる。一方、ラッチ13がフルラッチ位置にあるとき、係合突起239に対するラッチレバー232の作動トルクが小さくなる。
このため、ラッチレバー232によってラッチ13をハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで回動させる際、減速機付モータ4にかかる負荷を小さくすることができる。また、ラッチ13がフルラッチ位置に回動するに従って、係合突起239からラッチレバー232に伝達される作動力が小さくなる。つまり、例えば、ラッチ13がハーフラッチ位置からフルラッチ位置に回動した際、または回動している際、ドアハンドル108の操作以外の外力によってラッチ13がアンラッチ位置側に向かって回動することを確実に防止できる。
図13(c)に示すように、ラッチ13がフルラッチ位置にまで回動すると、このフルラッチ位置で保持される。そして、スライドドア103が全閉位置に閉め込まれる。スライドドア103が全閉位置に閉め込まれると、ラッチ13がフルラッチ位置まで回動したことを不図示のリミットスイッチにより検出され、この検出信号に基づいて不図示の制御機器が減速機付モータ4を逆転させる。そして、動滑車23、およびリンク機構209が原位置に復帰される。これにより、スライドドア103の全閉動作が完了する。
(キャンセル動作)
次に、スライドドア103を開ける際のドアクローザ装置201の動作について、図14(a)〜図15(b)に基づいて説明する。図14(a)〜図15(b)は、スライドドア103を開ける際のドアクローザ装置201の挙動を示す説明図である。
図14(a)に示すように、減速機付モータ4が作動して動滑車23が上方に向かって変位している状態において、ドアハンドル108を開操作すると、このドアハンドル108にハンドルケーブル109を介して連結されているハンドルリンク245がキャンセルレバー43の舌片部48、およびポールレバー44の舌片部50側に向かって回動する(図14(a)における矢印J参照)。
すると、ハンドルリンク245のリンク本体252が各舌片部48,50を押圧する。そして、ラチェット17がラッチ13の外周面から離反する方向に向かって回動する。また、キャンセルレバー43のフック規制部46がケーブルフック24の真下からずれ、ケーブルフック24の変位規制を解除した状態(キャンセル状態)になる。
図14(b)に示すように、このような状態でスライドドア103を開けると、ストライカ2と噛合っているラッチ13がストライカ2に押圧され、ハーフラッチ位置を介してアンラッチ位置にまで回動する。ラッチ13が回動することにより、ラッチレバー232が押し下げされると共に、リンクアーム231を介して動滑車23が鉛直方向下方へ向かって引張される。
このとき、ケーブルフック24がコイルスプリング26の付勢力に抗して鉛直方向下方へ向かって変位する。したがって、減速機付モータ4が停止した状態であっても動滑車23にクローザケーブル5による無理な張力がかかることがなく、スムーズにラッチ13を回動させることができ、ドアクローザ装置1によるスライドドア103の閉め込み動作がキャンセルできる。
図14(c)に示すように、スライドドア103の閉め込み動作がキャンセルされ、ドアハンドル108の開操作を終了させると、ハンドルリンク245が原位置に復帰される。
図15(a)に示すように、ハンドルリンク245が原位置に復帰した後、減速機付モータ4が駆動することにより、クローザケーブル5が繰出される、つまり、クローザケーブル5が弛緩される。すると、ケーブルフック24は、コイルスプリング26の復元力によって鉛直方向上方へ向かって移動する。
図15(b)に示すように、ケーブルフック24が鉛直方向上方に向かって移動することにより、キャンセルレバー43がトーションスプリング56によって時計回り方向、つまり、クローザ機構8のケーブルフック24の変位を規制する方向に向かって回動する。また、これと同時に、ラチェット17の係止爪20がトーションスプリング21によって、ラッチ13の外周面を押圧する。これにより、キャンセル機構10のキャンセルレバー43、ポールレバー44、およびラッチ機構7のラチェット17がそれぞれ原位置に復帰する。
(効果)
したがって、上述の第二実施形態によれば、前述の第一実施形態と同様の効果に加え、ラッチ13の係合突起239がラッチレバー232に対して係脱可能に設けられているので、手動でラッチ13を容易に回動させることができる。
また、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるとき(図12(b)参照)の係合突起239と、ラッチレバー232の他端232bが支持されている支持ピン236との間の距離をXとし、ラッチ13がフルラッチ位置にあるとき(図13(b)参照)の係合突起239と、支持ピン236との間の距離をYとしたとき、
距離X、および距離Yは、
X>Y
を満たすように設定されている。
このため、ラッチ13がハーフラッチ位置にあるときの係合突起239に対するラッチレバー232の作動力、つまり作動トルクを大きくすることができる。よって、さらに減速機付モータ4にかかる負荷を低減でき、減速機付モータ4をさらに小型化することが可能になる。
さらに、例えば、ラッチ13がハーフラッチ位置からフルラッチ位置に回動した際、または回動している際、ドアハンドル108の操作以外の外力によってラッチ13がアンラッチ位置側に向かって回動することを確実に防止できる。つまり、ラッチレバー232に対する係合突起239の作動力を小さくすることができる。このため、ラッチレバー232によるラッチ13の誤動作を防止することが可能になり、フェールセーフ機能を高めることが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、スライドドア103にドアクローザ装置1,201のドアクローザ本体3,203を設ける一方、車両本体101の開口部102にストライカ2を設けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、車両本体101にドアクローザ本体3,203を設ける一方、スライドドア103にストライカ2を設けてもよい。
さらに、上述の実施形態では、ドアクローザ装置1,201をスライドドア103に適用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、車両本体101に取り付け可能なドアであれば、例えば、ヒンジドアやバックドア等の他のドアに、ドアクローザ装置1,201を適用することが可能である。
そして、上述の実施形態では、手動で開閉されるスライドドア103に、ドアクローザ装置1,201を適用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、例えば、電動モータ等を駆動源とした所謂自動開閉式のスライドドアに、ドアクローザ装置1,201を適用してもよい。
また、上述の実施形態では、ドアクローザ装置1,201の駆動源として用いられる減速機付モータ4として、電動モータ4aとウォーム減速機構4bとで構成されたものを用いた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ウォーム減速機構4bに代わって、さまざまな減速機構を用いることが可能である。
さらに、ドアクローザ装置1,201の駆動源として減速機付モータ4を用いずに、電動モータ4aのみを用いるように構成してもよい。
1,201 ドアクローザ装置(車両用ドアクローザ装置)
2 ストライカ
3,203 ドアクローザ本体
4 減速機付モータ
4a 電動モータ
4b ウォーム減速機構
5 クローザケーブル(ケーブル)
7 ラッチ機構
8 クローザ機構
9,209 リンク機構
10,210 キャンセル機構
13 ラッチ
14 ラッチ軸
17 ラチェット
18 ラチェット軸(支軸)
23 動滑車
24 ケーブルフック
25 支柱
26 コイルスプリング(第一弾性部材)
31,231 リンクアーム
32,232 ラッチレバー
34a,34b,234a,234b 連結部
37 第一レバー
38 第二レバー
37a,38a 基端(中間位置)
37b,38b 連結部
40 連結ピン(連結部)
43 キャンセルレバー
44 ポールレバー
45,245 ハンドルリンク(開動作伝達部材)
46 フック規制部
56 トーションスプリング(第二弾性部材)
61 ウォームホイール(出力部)
100 車両
101 車両本体
103 スライドドア(ドア)
232a 一端(他端)
232b 他端(一端)
239 係合突起
X,Y 距離

Claims (9)

  1. 電動モータの動力に基づいて、車両のドアを半閉位置から全閉位置に閉め込む車両用ドアクローザ装置において、
    車両本体、および前記ドアの何れか一方に設けられたストライカと、
    前記車両本体、および前記ドアの何れか他方に設けられ、前記ストライカと係合することにより、前記ドアの半閉位置であるハーフラッチ位置、および前記ドアの全閉位置であるフルラッチ位置で前記ドアを保持可能なラッチ機構と、
    前記電動モータの動力が伝達されると共に、前記ラッチ機構に連係され、このラッチ機構を前記ハーフラッチ位置から前記フルラッチ位置へと動作させるクローザ機構と、
    前記ドアの開操作に基づいて、前記ラッチ機構の保持状態を解除すると共に、前記クローザ機構の前記電動モータからの動力伝達を遮断するキャンセル機構とを備え、
    前記ラッチ機構は、
    前記ストライカと噛合って回動するラッチと、
    前記ラッチに係合し、このラッチを前記ハーフラッチ位置、および前記フルラッチ位置で保持するラチェットとを有し、
    前記クローザ機構は、
    前記ラッチ機構に向かって近接/離反可能に設けられた動滑車と、
    前記電動モータの出力部に一端が連係されているケーブルと、
    前記動滑車を介して配索される前記ケーブルの他端を固定し、かつ前記ラッチ機構に向かって近接/離反可能に設けられたケーブルフックとを有し、
    前記キャンセル機構は、
    前記ケーブルフックに対して係脱可能に設けられたキャンセルレバーと、
    前記ラチェットの前記ラッチに対する係合状態を解除可能なポールレバーと、
    前記ドアの開操作に基づいて、前記キャンセルレバーの離脱動作と、前記ラチェットの解除動作を行う開動作伝達部材とを有し、
    前記ラッチと前記動滑車とがリンク機構を介して連結されていることを特徴とする車両用ドアクローザ装置。
  2. 前記リンク機構は、
    前記動滑車の回転中心に一端が回動自在に固定されているリンクアームと、
    前記ラッチの外周部に一端が固定され、前記車両本体および前記ドアの何れかに他端が回転可能に支持されているラッチレバーとを有し、
    前記ラッチレバーの中間位置に、前記リンクアームの他端側と連結可能な連結部を設け、
    前記リンクアームの他端側は、前記連結部を前記リンクアームの長手方向に沿ってスライド移動可能に構成され、
    前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるとき、前記電動モータの動力に基づいて前記動滑車が前記ラッチから離反する方向に向かって変位すると、前記リンクアームが前記ラッチレバーの連結部を前記動滑車側へと引き込むことにより、前記ラッチを前記フルラッチ位置に回動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアクローザ装置。
  3. 前記リンク機構は、
    前記ドアが開放位置にあるとき、前記動滑車の回転中心、前記ラッチレバーの回動中心、および前記ラッチレバーの連結部が前記動滑車の近接/離反方向に沿って同一直線上に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用ドアクローザ装置。
  4. 前記リンク機構は、
    前記動滑車の回転中心に一端が回動自在に固定されているリンクアームと、
    前記車両本体、および前記ドアの何れか一方に一端が回動自在に固定されているラッチレバーと、
    前記ラッチの外周部に設けられ、前記ラッチレバーと係脱可能な係合突起とを有し、
    前記リンクアームの他端と、前記ラッチレバーの他端とを互いに回動自在に連結し、
    前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるとき、前記電動モータの動力に基づいて前記動滑車が前記ラッチから離反する方向に向かって変位すると、前記リンクアームが前記ラッチレバーの他端を前記動滑車側へと引き込むことにより、前記ラッチレバーの他端が前記係合突起と係合し、前記ラッチを前記フルラッチ位置に回動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアクローザ装置。
  5. 前記ラッチレバーの一端側の回動中心と、前記ラッチが前記ハーフラッチ位置にあるときの前記係合突起との間の距離をXとし、
    前記ラッチレバーの一端側の回動中心と、前記ラッチが前記フルラッチ位置にあるときの前記係合突起との間の距離をYとしたとき、
    距離X、および距離Yは、
    X>Y
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用ドアクローザ装置。
  6. 前記リンク機構は、
    前記ドアが開放位置にあるとき、前記ラッチレバーの他端が前記ラッチの回動中心と前記ラッチの係合突起とを結ぶ線と垂直に交わる線に対して、前記ラッチの回動中心側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の車両用ドアクローザ装置。
  7. 前記ケーブルフックは、第一弾性部材により前記リンク機構から離反する方向に付勢されている一方、
    前記キャンセルレバーは、第二弾性部材により前記ケーブルフックと係合する方向に向かって付勢されていることを特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の車両用ドアクローザ装置。
  8. 前記キャンセル機構の前記キャンセルレバー、および前記ポールレバーは、前記車両本体、および前記ドアの何れか一方に設けられた支軸に回動自在に設けられており、
    この支軸、前記動滑車、および前記ラッチは、それぞれの回動軸が互いに同一方向に沿うように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の車両用ドアクローザ装置。
  9. 前記ラッチ機構、前記クローザ機構、前記キャンセル機構、および前記リンク機構を一体化し、これらとは別体で電動モータを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の車両用ドアクローザ装置。
JP2010008006A 2010-01-18 2010-01-18 車両用ドアクローザ装置 Pending JP2011144599A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010008006A JP2011144599A (ja) 2010-01-18 2010-01-18 車両用ドアクローザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010008006A JP2011144599A (ja) 2010-01-18 2010-01-18 車両用ドアクローザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011144599A true JP2011144599A (ja) 2011-07-28

Family

ID=44459677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010008006A Pending JP2011144599A (ja) 2010-01-18 2010-01-18 車両用ドアクローザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011144599A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110318612A (zh) * 2018-03-30 2019-10-11 比亚迪股份有限公司 车门锁及具有其的车辆

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110318612A (zh) * 2018-03-30 2019-10-11 比亚迪股份有限公司 车门锁及具有其的车辆

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6318423B2 (ja) 車両用ドア開閉装置
JP4473919B2 (ja) 自動車用ドアラッチ装置
JP5736611B2 (ja) 車両用ドアラッチシステム
US10214944B2 (en) Opening-and-closing device for vehicle door
JP6368953B2 (ja) 車両用ドア開閉装置
US8172283B2 (en) Door latch device in a motor vehicle
JP4953711B2 (ja) 車両用ドアロック装置
JP2007100390A (ja) 車両用ドアラッチ装置
JP2009249836A (ja) 車両用ドア自動閉鎖装置
JP4351093B2 (ja) 車両用ドア開扉装置
JP2011144599A (ja) 車両用ドアクローザ装置
JP2013014943A (ja) 自動車用ドアラッチ装置
JP5107170B2 (ja) ドアラッチ装置
US20220065006A1 (en) Motor-vehicle door latch device
JP2020125604A (ja) 自動車用ドアラッチ装置
JP4875422B2 (ja) 車両用ドアロック装置
JP2009264052A (ja) 車両用ドアロック装置
CN112955621B (zh) 门闩装置
JP4747796B2 (ja) 車両用ドアクローザ装置
JP2013108308A (ja) ドアラッチ装置
JP4347728B2 (ja) 車両用ドア開扉装置
JP5743738B2 (ja) 車両ドア操作伝達装置
JP2009243154A (ja) 車両ドアラッチユニット
JP7508754B2 (ja) 自動車のドアラッチ装置
JP2011144631A (ja) 車両用ドアラッチのリモートコントロール装置