JP2011143562A - 中空体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産効率がよく、中空部を有していても一体に成形可能な中空体の製造方法を提供すること。
【解決手段】給水装置Xに用いられ、中空部を有する中空体Yの製造方法として、中空体Yの外形に対応した金型100内に、水溶性又は加水分解型の第1の樹脂材料の中子103を配置させ、金型100に非加水分解型であって疎水性を有する第2の樹脂材料を充填し、中空体Yを射出成形する工程と、射出成形された中空体Yの中空部に位置する中子103を加水分解により除去させる工程と、を備える構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、樹脂材料で成形された耐圧容器等の中空体の製造方法に関する。
水の給水に用いられるチェック弁やポンプ等の給水装置は、製造コストや重量の低減の観点から、樹脂材料により中空体、具体的にはチェック弁やポンプの耐圧容器が成形されている。
このような中空体の製造方法としては、金型内に中子を配置して樹脂材料により射出成形し、この成形物を金型から脱離させるとともに、中子を除去する方法が知られている。しかし、中空体の中空部の形状が複雑な場合や、成形物の開口よりも中空部の外形状が大の場合には中子を抜き出すことができない。
このため、中子を除去可能とするために、中空体を分割して成形するものや、スライドコアや溶融コア等の複数のコアを組み合わせて中空体の形状とした中子を用いて成形するもの(例えば特許文献1参照)等が知られている。また、このような中子に水溶性の中子を用い、成形後に中子を水によって溶かす方法が知られている(例えば特許文献2〜4参照)。
特開2003−266481号公報 特開平07−241857号公報 特開平07−76027号公報 特開平08−207055号公報
上述した中空体の製造方法では、次のような問題があった。即ち、中空体を分割すると、ボルトやパッキン等が必要となり、組立工程や部品数の増大となる。また、給水装置の中空体は、耐圧容器として用いる場合には、組立部の強度の向上や、組立部のシール等の処理が必要となる。また、中空体の中空部の形状によっては中子を抜くことが困難であり、一体に成形可能な形状に制約がある。
また、複数のコアを組み合わせた中子を用いると、中子及び型が複雑になりコストが高くなる。さらに、水溶性の中子を用いる場合には、中子の耐熱温度が100℃未満と、限界があるため、製品の材料として、スーパーエンジニアプラスティック等の高温成形する材料には適用できない、という問題もある。また、中子の除去に約1日程度の時間を要するため、生産性が低いという問題があった。一方、除去された中子は再利用できないという問題もある。
そこで本発明は、生産効率がよく、中空部を有していても一体に成形可能な中空体の製造方法を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の中空体の製造方法は次のように構成されている。
本発明の一態様として、給水装置に用いられ、その内部空間の内周面積よりも小さい開口部をその外面有する中空体の製造方法であって、前記中空体の外形に対応した成形型内に、前記内部空間の形状に形成された水溶性又は加水分解型の第1の樹脂材製の中子を配置させ、前記中空体の成形空間を形成する工程と、前記成形型内の前記成形空間に非加水分解型であって疎水性を有する第2の樹脂材を充填し、前記中空体を射出成形する工程と、前記射出成形された前記中空体の前記内部空間に位置する前記中子を加水分解により除去させる工程と、を備えることを特徴とする中空体の製造方法が提供される。
本発明によれば、生産効率がよく、且つ、一体成形が可能な中空部を有する中空体の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る中空体を用いた給水装置の構成を示す断面図。 同中空体の構成を示す断面図。 同中空体の構成を一部断面で示す平面図。 同中空体の製造方法に用いられる金型及び中子の構成を示す断面図。 同金型及び中子を用いて射出成形された中空体を示す断面図。 同中子を除去する工程を示す断面図。 本発明の第1の変形例に係る中空体を用いた給水装置の構成を示す斜視図。 同中空体の構成を示す上面図。 同中空体の構成を示す下面図。 同中空体の製造方法に用いられる金型、中子及び射出成形された中空体の要部を断面で示す説明図 本発明の第2の変形例に係る給水装置に用いられる中空体の構成を背面から示す平面図。 同中空体の構成を背面から示す断面図。 同中空体の構成を側面から示す断面図。 同中空体の製造方法に用いられる金型、中子及び射出成形された中空体の要部を断面で示す説明図。
以下、本発明の一実施の形態に係る給水装置に用いられる中空体の製造方法を図1〜6を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る中空体Yを用いた給水装置Xの構成を示す断面図、図2は中空体Yの構成を示す断面図、図3は中空体Yの構成を一部断面で示す正面図、図4は同中空体Yの製造方法に用いられる金型100及び金型100に用いられる中子103の構成を一部断面で示す説明図、図5は同金型100及び中子103を用いて射出成形された中空体Yの製造方法の一を示す断面図、図6は同中空体Yの中子103を除去する工程を示す断面図である。
なお、本実施の形態では、中空体Yは、一例としてチェック弁1に用いられる弁箱11について説明する。以下、この弁箱11を用いた給水装置Xの一であるチェック弁1の構成、及び、弁箱11の製造方法を説明する。
図1に示すように、チェック弁1は、弁箱11と、開閉弁12と、を備えている。チェック弁1は、その二次側から一次側への水の逆流を防止可能に形成されている。
図1〜3に示すように、弁箱11は、2面(主面)21a,21bが略正方形に形成されている。また、弁箱11は、開閉弁12の一部がその内部に配置される弁室21と、この弁室21と連続する吸込口22と、弁室21に設けられた吐出口23と、弁室21及び吸込口22に接続された止め弁口24と、弁室21に設けられた接続口25と、を備えている。
弁箱11は、中空部である弁室21の内部形状が、その開口部(例えば、吸込口22及び吐出口23)に比べて大に形成されている。弁箱11は、樹脂材料を用いた射出成形により形成されている。なお、弁箱11を形成する樹脂材料は、後述する第2の樹脂材料が用いられる。
弁室21は、弁箱11の一方の主面21a側から開口して形成された開閉弁12の一部を弁箱11内に収納する中空部である。図1,3に示すように、弁室21は、一方の主面21a側の開口の周縁の一部、具体的には、等間隔に配置された4箇所に、開閉弁12の一部をボルトB等で固定させる取付部26が形成されている。
また、弁室21は、弁室21内に設けられ吸込口22と連続する開口部27の縁部に、開閉弁12の一部が当接する弁座28が形成されている。
吸込口22は、他方の主面21bに設けられ、弁室21の開口部27と連続して形成されている。吐出口23は、その一方の主面21aに設けられ、一方の主面21aに接続された他の給水装置と接続することで、流路を形成する。
止め弁口24は、弁箱11の上面の一部から円筒状に開口し、その底面に設けられた吸込口22と連続する第1孔部24aと、その底面付近の内側面の一部に設けられ弁室21と連続する第2孔部24bと、を備えている。また、止め弁口24は、その内周面の上方に、雌ねじ部24cが形成されている。なお、第1孔部24aの開口縁は、弁座が形成されている。また、止め弁口24は、その内部に挿脱自在に形成された止め弁29が設けられている。
止め弁29は、円筒状に形成され、雌ねじ部24cと螺合する雄ねじ部29aと、その先端に形成された弁部29bと、雄ねじ部29a及び弁部29bの間であって、その側面に設けられたパッキン29cと、その周面間を挿通する挿通孔29dと、を備えている。
止め弁29は、弁部29bを第1孔部24aに当接することで、第1孔部24aを閉塞可能に形成されている。また、止め弁29は、弁部29bを第1孔部24aから離間させることで、その周囲及び挿通孔29dを介して第1孔部24a及び第2孔部24bを連続させ、吸込口22及び弁室21を連通可能に形成されている。即ち、止め弁29は、吸込口22及び弁室21をバイパスし、チェック弁1をバイパス水路とする場合に用いられる。
なお、簡単に説明すると、このような止め弁口24に設けられる止め弁29は、交互並列ポンプにチェック弁1を用いる場合等に、一方のポンプの揚水完了後に、他方のポンプに設けられた止め弁29を開とすることで、他方のポンプ内に水を充填し、呼水の手間を省略可能とする場合に用いられる。また、吸い上げに用いるポンプ等において、吸込み側フート弁に微小漏れがある場合に、ポンプ内の落水を回避するために、ポンプ吐出側配管内の水を連通可能とする場合にも用いられる。なお、ここでは、止め弁29の構成及び用途については、省略する。
接続口25は、弁箱11の下面の一部から開口して形成され、弁室21と連続する挿通孔により形成されている。また、接続口25は、その内面に、雌ネジ部25aが形成され、雄ねじ部を有するプラグ等により閉塞可能に形成されている。この接続口25は、例えば、圧力測定時に圧力計等の機器を接続可能な接続部である。
開閉弁12は、弁体31と、この弁体31を往復動可能に支持するとともに、弁箱11に固定される支持座32と、を備えている。
弁体31は、軸体35と、この軸体35に設けられ、弁座28と当接可能に形成された弁部36と、弁部36を弁座28に所定の押圧力で押圧可能な弾性部材37と、を備えている。弁部36は、軸体35と一体に成形され、弾性部材37の一方の端部が当接する座部36aと、この座部36aに設けられ、少なくとも弁座28と当接することで、弁座28をシール可能なシール部36bと、を備えている。なお、シール部36bは、例えば、樹脂部材により形成されている。
支持座32は、取付部26にボルトB等により固定可能に形成された固定部38と、軸体35を往復動可能に案内し、且つ、支持する孔部39と、を備えている。また、支持座32は、弾性部材37の他方の端部が当接する座部32aが形成されている。なお、弾性部材37は、弁体31がフリーの状態、即ち、圧力の印加がない状態で、シール部36bが弁座28に当接可能なバネ係数を有していればよい。
このように構成された、チェック弁1に用いられる中空体Yである弁箱11は、金型100及び中子103を用いた射出成形により製造される。次に、弁箱11の製造方法、及び、弁箱11の製造に用いられる金型100及び中子103について、図4〜6を用いて説明する。
図4に示すように、金型100は、給水装置Xの中空体Yを成形する射出成形機の金型(成形型)である。金型100は、主型101と、主型101に接離可能に組み合う副型102とから構成される。また、金型100は、その内部に中子103が配置される。
主型101の内面には、図4及び図5にその形状を示す弁箱11の一方側(以下、「下方」として説明)の外形状が形成されている。また副型102の内面には、同弁箱11の他方側(以下「上方」として説明)の外形が形成されている。
金型100は、主型101及び副型102の内面に、弁箱11の外面の形状(外形状)を成形するための外形状成形部104と、中子103の組み込み時に、中子103の一部を狭持する狭持部105と、が形成されている。主型101には、その外面から内面にかけて貫通する、樹脂注入口106が設けられている。
なお、金型100は、主型101及び副型102が、それぞれ弁箱11の外形状の下方及び上方の外形が形成されているとしたが、弁箱11の前方及び後方(図1、2、4では左側及び右側)の外形がそれぞれ形成される構成であってもよい。
中子103は、その外形状が、弁箱11の内形状である、弁室21、吸込口22、吐出口23、止め弁口24及び接続口25と略同一形状に形成されている。即ち、中子103は、その外形状が、弁箱11の内面形状(中空体Yの中空部の形状)に形成されている。中子103は、主型101及び副型102の狭持部105により狭持される保持部107を有している。
中子103は、第1の樹脂材料により形成されている。第1の樹脂材料は、水溶性または加水分解型であって高い成形温度に耐えられる樹脂材料である。具体的には、第1の樹脂材料は、水溶性ポリアクリル酸誘導体又はポリメタクリル酸誘導体等で形成されている。このような第1の樹脂材料は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(PHEMA)等である。
次に、この金型100及び中子103を用いた弁箱11の製造方法を説明する。
先ず、金型100内に、中子103を組み込む(インサートする)。具体的には、中子103の保持部107を、狭持部105に狭持させ、金型100内に中子103を配置させる。このように、金型100に中子103をインサートさせることで、外形状成形部104と中子103の外面との間に、弁箱11の形状(弁箱11の肉部形状)の空間Hが形成されることとなる。
次に、中子103のインサートを終えた金型100を用いて、射出成形を行う。具体的には、金型100の樹脂注入口106から空間Hへ、弁箱11の成形に必要な体積の第2の樹脂材料を射出する。
なお、第2の樹脂材料は、非加水分解型であり、具体的には、汎用樹脂、エンジニアリングプラスティック、又は、スーパーエンジニアリングプラスティック等である。このような第2の樹脂材料には、成形温度の高い高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等がある。
このような中空体の外郭を形成する第2の樹脂材料は、第1の樹脂材料の除去時、具体的には、後述するオートクレーブ法により、第1の樹脂材料が水蒸気または熱水により容易にかつ完全に除去される際にも、影響を及ぼされず、良好な形態保持性を維持することが可能となる。
第2の樹脂材料の射出により、空間Hに第2の樹脂材料が注入され、例えば、120〜150℃の成形温度で成形される。この射出成形により、図5に示すように、中子103がその内部に設けられた弁箱11が成形される。
射出成形後、図5に示すように、金型100内から中子103を有する弁箱11を脱離させるとともに、図6に示すように、オートクレーブ法により、弁箱11から中子103を除去する。
なお、オートクレーブ法は、例えば、中空体Y(弁箱11)及び中空体Yに設けられた中子103を高温・高圧水蒸気雰囲気下にさらす方法、又は、高温・高圧水蒸気内の熱水と接触させる方法等である。
本実施の形態では、図6に示すように、オートクレーブ法として、例えば、高温・高圧の水蒸気雰囲気内に設置された水槽内の熱水W中に射出成形体である弁箱11及び中子103を浸漬させる方法を用いる。このようなオートクレーブ法は、中子103を形成する第1の樹脂材料を、中子103の外部と接触している部分等から完全に溶出・除去させることができる。
中子103は、水溶性若しくは加水分解性の第1の樹脂を使用し、弁箱11の外郭を構成する第2の樹脂は非加水分解性樹脂で疎水性の樹脂を使用している。このため、オートクレーブ法により、第1の樹脂材料(中子103)は、水蒸気及び熱水による第1の樹脂材料の加水分解や溶解、熱による溶融や融解等により、熱水W中に完全に溶出される。また、第2の樹脂は熱水W中に溶出されない。
また、オートクレーブ法における温度は、第2の樹脂の融点よりも低く、かつ、第1の樹脂の融点よりも高いことが必要であり、例えばオートクレーブ内の圧力や温度は、より具体的には、圧力が2〜15気圧、望ましくは3〜10気圧、より望ましくは7〜10気圧、温度が105℃〜200度、望ましくは130〜180℃、より望ましくは165〜180℃であることが好ましい。
これらの条件でオートクレーブ法を行なうことにより、6〜15時間程度で、第1の樹脂材料が完全に熱水W中に溶出する。中子103が全て除去されると、図2及び図3に示されるように、弁箱11の全体の成形を終える。このようにして、中空部が複雑な形状を有する中空体である弁箱11を、寸法精度が良好に製造することができる。
なお、中子103の成形は射出成形でよい。しかも、弁箱11の内部からの中子103の溶出は、中子103の弁箱11から外部に露出する部分に水蒸気や熱水を接触させるだけでよい。
このようにして得られた弁箱11を乾燥させることにより、所望の複雑な中空構造(中空部)を有し、継ぎ目のない中空体Y(弁箱11)を得ることができる。
このように構成された給水装置Xの一であるチェック弁1は、二次側から一次側への逆流を防止する逆流防止機能を有している。また、チェック弁1に用いられる弁箱11は、第2の樹脂材料によりその形状が一体に成形されているため、高い耐圧性能を有する耐圧容器となる。このため、弁箱11の破損を防止することが可能となり、チェック弁1の信頼性の向上となる。
即ち、チェック弁1の弁箱11は、耐圧容器として、給水時、又は、逆流防止時において、高い水圧が印加される場合がある。しかし、本実施の形態に係る弁箱11はその複雑な形状が射出成形により一体に成形されているため、分割して成形した中空体に比べ、その耐久圧力は高い。このため、弁箱11の破損を確実に防止可能となり、チェック弁1の信頼性を向上することが可能となる。
また、弁箱11を成形するに際し、中子103を構成する第1の樹脂材料に水溶性もしくは加水分解型の樹脂材料を用いたため、分解時間が早く、生産効率が良い。しかも、溶け出した第1の樹脂材料は再利用できるという効果もある。なお、ここで、第1の樹脂材料の再利用とは、第1の樹脂材料の原料は、他の製品の成型過程で発生した廃スプランナー等の廃材を利用できる点、及び、第1の樹脂材料の加水分解除去後に、セメント工場等のサーマルリサイクル源燃料として活用可能となる点、等がある。なお、このようなことにより、化石燃料の使用量を削減可能となり、環境負荷を低減できる。
また、中子103を形成する第1の樹脂材料に、耐熱温度が高いものを用いたことで、射出成形する中空体を形成する第2の樹脂材料も高い耐熱温度を有する材料を用いることが可能となる。また、第2の樹脂材料は、第1の樹脂材料の融点温度よりも高い材料とすることで、第2の樹脂材料の融点温度より低い温度の水蒸気及び熱水により、第1の樹脂材料を除去可能となる。即ち、第1の樹脂材料の除去において、水による分解作用だけでなく、熱による分解作用も得られることから、中子103の除去時間が短縮されることとなる。
上述したように本発明の給水装置Xに用いられる中空体Yによれば、樹脂材料により中空体Yを成形するに際し、中子を構成する水溶性または加水分解型の第1の樹脂材を水蒸気又は熱水で除去するため、分解時間が早く、生産効率が良い。また、中子103は、第1の樹脂材料として水溶性又は加水分解型の樹脂材を用いるため、複雑な中子103とすることが可能となり、中空体Yを分割して成形することもない。
即ち、一体中空体Yの一体成形が可能となる。しかも、溶け出した第1の樹脂材料は再利用できる。このため、製造コストを低減させ、生産性を向上することが可能となる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。即ち、給水装置Xに用いられる耐圧容器であって、中空部を有する中空体Yであれば、上述したチェック弁1に用いられる弁箱11と同様の効果を得ることができる。以下、本発明の一実施の形態に係る給水装置X及び中空体Yの製造方法の第1の変形例を説明する。
本発明の一実施の形態の第1の変形例に係る給水ポンプ1A(給水装置X)及び給水ポンプ1Aに用いられるベース11A(中空体Y)、及び、その製造方法を図7〜10を用いて説明する。なお、上述した一実施の形態に係る給水装置X(1)及び中空体Y(11)の製造方法と同様の構成には同一符号を付すとともに、その構成及び製造方法についての説明は省略する。
図7は本発明の一実施の形態の第1の変形例に係るベース11Aを用いた給水ポンプ1Aの構成を示す斜視図、図8はベース11Aの構成を示す上面図、図9はベース11Aの構成を示す下面図、図10は同ベース11Aの製造方法に用いられる金型100A、中子103A及び射出成形されたベース11Aの要部を断面で示す説明図である。
図7に示すように、給水ポンプ1Aは、樹脂材で一体成形されたベース11Aと、ベース11Aに設けられ、モータ41を有するポンプ(不図示)と、ベース11A上にビスやクランプ等の固定部材42aで固定される、ベース11A上を覆うカバー42と、を備えている。また、給水ポンプ1Aは、アキュムレータ(蓄圧装置)43と、ポンプの吐出流量及び吐出圧力の少なくとも一方を検出する検出器44と、モータ41の制御を行なうインバータ45と、配管等と接続するフランジ部46と、を備えている。また、給水ポンプ1Aは、検出器44やインバータ45に接続され、外部電源から電力を供給する電源ケーブル47と、接地をおこなうアース48と、を備えている。
図7〜10に示すように、ベース11Aは、その上面に各構成品を配置させる凹凸を適宜有し、給水ポンプ1Aの設置の際にその下部で接地させるベース本体51と、このベース本体51に一体成形され流路を形成する流路部52及び自吸部53と、を備えている。即ち、ベース11Aは、ベース本体51、流路部52及び自吸部53が一体に成形されることで構成されている。ベース本体51は、接地側が開口する箱状に形成され、その内部には、図8、9に示すように補強用のリブ55が複数設けられている。
図8、10に示すように、流路部52は、吸込口56aを有する吸込流路部(吸込流路)56と、吸込流路部56と連続し、ポンプのインペラを収納するポンプケーシング57と、ポンプケーシング57に連通された自吸部53の自吸室58と、を備えている。
また、流路部52は、自吸室58と検出器44を介して連続する吐出流路部59と、を備えている。なお、吐出流路部59には、アキュムレータ43を取付可能なアキュムレータ取付部53a、及び、吐出口59bが設けられている。
自吸部53は、その下部がその内側面積と同一、又は、内側面積より拡口して開口し、ベース本体51に一体成形された自吸室58を備えている。また、自吸部53は、自吸室58内部を底部側で仕切るとともに天井部で連続する2つの空間に仕切る気液分離板60が形成されている。即ち、自吸部53は、気液分離板60により、自吸室58の内部空間が天井側で連続する2つの空間に仕切られている。
自吸部53は、ベース本体51の上面に設けられ、自吸室58内部を外部と連続することで、検出器44への流路を形成する開口部58aと、プラグP等により閉塞自在に形成された呼水用の呼水穴58bと、を備えている。なお、開口部58aは、その開口面積が、自吸室58の内周面積よりも小さい。なお、自吸部53の底面は、ベース本体51と一体に形成されている。
ポンプは、例えばカスケードポンプ(渦流れポンプ)が用いられる。ポンプは、鉛直方向に配置されるモータ41の回転軸に固定される羽根車が、ポンプケーシング57に収納されることで形成される。なお、ポンプケーシング57と羽根車との間には、インナーケーシングを有していても良い。
検出器44は、インバータ45に電気的に接続され、自吸室58から吐出流路部59までの流路を形成し、この間の流量及び圧力の少なくとも一方を検出可能に形成されている。
インバータ45は、モータ41及び検出器44に電気的に接続され、検出器44で検出された流量又は圧力に基づいて、モータ41を制御可能に形成されている。このようなインバータ45は、例えば家庭用電源に電源ケーブル47を接続することで電力が供給される。フランジ部46は、吸込口56aに接続される吸込フランジ46aと、吐出口59aに接続される吐出フランジ46bと、を備えている。
このように構成された給水装置Xである給水ポンプ1Aの中空体Yであるベース11Aは、射出成形により形成される。次に、中空体であるベース11Aの製造方法、及び、ベース11Aの製造に用いられる金型100Aについて、図7〜10を用いて説明する。
図10に示すように、金型100Aは、給水装置の中空体を成形する射出成形機の金型(成形型)である。金型100Aは、主型と、主型に接離可能に組み合う副型とから構成される。なお、図10には、副型102aのみを表示し、主型は省略して説明する。
主型の内面には、ベース11Aの下方側(以下「下方」として説明)の外形状が形成されている。また副型102Aの内面には、同ベース11Aの他方側(以下「上方」として説明)の外形が形成されている。
即ち、金型100Aは、主型及び副型102Aの内面に、ベース11Aの外面の形状(外形状)を成形するための外形状成形部104Aと、中子103Aの組み込み時に、中子103Aの一部を狭持する狭持部105Aが形成されている。なお、図示しない主型には、主型101と同様に、その外面から内面にかけて貫通する、樹脂注入口106が設けられている。なお、金型100Aは、主型及び副型102Aが、それぞれベース11Aの外形状の下方及び上方の外形が形成されているとしたが、これに限定されない。
中子103Aは、ベース11Aの内部形状である流路部52と略同一形状に形成されている。このため、金型100Aに中子103Aをインサートすることで、金型100Aの内面と中子103Aの外面との間に、ベース11Aの形状(ベース11Aの肉部形状)の空間が形成されることとなる。また、中子103Aは、主型及び副型102Aの狭持部105Aにより狭持される保持部107Aを有している。なお、中子103Aは、上述した中子103と同様に、第1の樹脂材料により形成されている。
次に、この金型100A及び中子103Aを用いて、中空部である自吸室58を有するベース11Aの製造方法を説明する。
先ず、金型100Aの狭持部105Aに中子103Aの保持部107Aを狭持させて金型100Aに中子103Aを組み込む。次に、中子103Aのインサートを終えた金型100Aを用いて、射出成形を行う。具体的には、金型100Aの樹脂注入口106から金型100A内の空間Hへ、ベース11Aの成形に必要な体積の第2の樹脂材料を射出する。
第2の樹脂材料の射出により、金型100A及び中子103A間の空間Hに第2の樹脂材料が注入され、その中空部(内部)に中子103Aが設けられた状態のベース11A(中空体)が、例えば、120〜150℃の成形温度にて、射出成形される。この射出成形後、金型100A内から中子103Aを有するベース11Aを脱離させ(取り出し)、オートクレーブ法により、ベース11Aから中子103Aを除去する。なお、ベース11Aから中子103Aをオートクレーブ法により除去する工程は、上述した弁箱11から中子103を除去する工程と略同一であるため、その詳細な説明は省略する。
中子103Aを除去したベース11Aを乾燥させることにより、所望の複雑な中空部である流路部52及び自吸室58を有し、継ぎ目のないベース11A(中空体)を得ることが可能となる。
このように構成された給水装置の一である、給水ポンプ1Aによれば、ベース11Aとして、ベース本体51に流路部52である、吸込流路部56、ポンプケーシング57、自吸室58及び吐出流路部59を第2の樹脂材料により一体成形することで形成される。このように、ベース11Aにベース本体51と流路部52を一体成形することで、製造コストを低減することが可能となる。
また、従来、このような給水ポンプでは、自吸部53は、その自吸室58が開口部58aよりも大きいため、自吸室58内の型(中子)を開口部58aから抜くことができず、例えば、自吸部53の底面を別体として、分離可能とし、この底面を開口させて中子を抜く構成としていた。このため、自吸部53と、その底面との接続には、ボルト等の他の構成品が必要となるとともに、その接続部の強度が弱く、信頼性の低下にもなる。
即ち、このような構成は、中子の抜き等を考慮する必要がある。特に自吸部53のように、一部が開口し、その内部に所定の容積を有する空間を成形するには、型の抜き等を考慮するか、若しくは、溶融中子を用いる必要がある。型抜きを行なう場合、特に、自吸部53のように、その内部に空間を有し、内部空間の容積よりも開口部が小さい形状から中子を抜くのは容易でない。また、溶融中子を用いる場合、溶融中子は一度使用後溶融してしまうため、費用が高くなる。
しかし、ベース11Aは、金型100A及び第1の樹脂材料により形成された中子103Aで形成された空間Hに、第2の樹脂材料を射出して成形することで、自吸部53の自吸室58をベース本体51に一体に成形可能となる。即ち、ベース11Aは、ベース本体51及び流路部52を樹脂により一体に成形することが可能となり、ベース11Aが、複数の部材を別途組み立てる構成とする必要がない。また、ベース11Aは、金型100A及び中子103Aによりその形状が形成されるため、複雑な形状であっても、製造時間を短縮することが可能となる。
また、ベース11Aは、ベース11Aの成形用の金型100Aを一度製作すれば、ベース11Aの成形が繰返し可能となり、量産に適している。また、ベース11Aを、第2の樹脂材料で成形することで、金属材料と比較して樹脂材料は安価である。このため、ベース11A及び給水ポンプ1Aの製造コストの低減が可能となる。また、ベース11Aは、軽量化となる。これにより、ベース11Aを用いた給水ポンプ1Aの軽量化にもなる。
さらには、ベース11Aは、一体に成形されているため、高い耐圧性能を有する耐圧容器となる。このため、ベース11Aの破損を防止することが可能となり、給水ポンプ1Aの信頼性の向上となる。
即ち、給水ポンプ1Aのベース11Aは、給水装置Xの中空体Yとして、給水時、又は、逆流防止時において、高い水圧が印加される場合がある。しかし、本実施の形態に係るベース11Aは、一体成形されているため、ベース11Aを分割して成形したものに比べ、その耐久圧力は高い。このため、ベース11Aの破損を確実に防止可能となり、給水ポンプ1Aの信頼性を向上することが可能となる。
上述したように、第1の変形例に係る給水ポンプ1A及びベース11Aは、上述したチェック弁1及び弁箱11と同様の効果を有することとなる。また、給水ポンプ1A及びベース11Aの強度が向上し、給水ポンプ1Aの信頼性を向上することが可能となる。
次に、本発明の一実施の形態の第2の変形例に係る渦巻きポンプ1B(給水装置X)及び渦巻きポンプ1Bに用いられるポンプケーシング11B(中空体Y)の製造方法を図11〜14を用いて説明する。なお、上述した給水装置X(1,1A)及び中空体Y(11、11A)の製造方法と同様の構成には同一符号を付すとともに、その構成及び製造方法についての説明は省略する。
図11は本発明の一実施の形態の第2の変形例に係る渦巻きポンプ1Bに用いられるポンプケーシング11Bの構成を背面から示す平面図、図12は同ポンプケーシング11Bの構成を背面から示す断面図、図13はポンプケーシング11Bの構成を側面から示す断面図、図14は同ポンプケーシング11Bの製造方法に用いられる金型100B、中子103B及び射出成形されたポンプケーシング11Bの要部を断面で示す説明図である。
なお、本第2の変形例では、給水装置Xの一として渦巻きポンプ1Bに用いられる、中空体であるポンプケーシング11Bの構成、及び、ポンプケーシング11Bの製造方法を説明する。なお、渦巻きポンプ1Bの詳細な構成等の説明は省略する。
図11〜13に示すように、渦巻きポンプ1Bに用いられる中空体であるポンプケーシング11Bは、皿状に形成されている。具体的には、ポンプケーシング11Bは、その一方の端面(図13中左側面に位置)に設けられた吸込口71と、その外周面に設けられた吐出口72と、その内面側に設けられインペラを収納するインペラ室73と、を備えている。
また、ポンプケーシング11Bは、吸込口71が設けられた面とは他方の端面に設けられ、ポンプケーシング11Bの皿状を形成する開口部74と、その下方であってその外面からインペラ室73に貫通し、ポンプケーシング11B内の水抜きが可能な貫通孔75を備えている。インペラ室73の外面に連続して設けられ、インペラ室73で増圧されたまた、ポンプケーシング11Bは、吸込口71に設けられた吸込フランジ71aと、吐出口72に設けられた吐出フランジ72bと、を備えている。
インペラ室73は、渦巻きポンプ1Bに設けられるインペラ90を収納可能に形成されている。なお、図11,12中、インペラ90の外形線を二点鎖線で示す。インペラ室73は、その内面形状が、吐出口72の延長上の一部がインペラの外径と略同一の半径であって、図11,12中、時計回りに漸次その半径が増大し、吐出口72と連続する部位で最大半径を形成するインボリュート曲線状により形成されている。即ち、吐出口72の延長上の一部から、略360°回転して、吐出口72の延長上の若干手前までのインペラ室73の内周面とインペラ90の外周面(周縁部)との差が漸次大となる形状に形成されている。
これにより、インペラ室73の内周面とインペラ90の周縁部が位置する隙間が、吐出口72の延長上から漸次拡口して吐出口72へと連続することで、インペラ90により増圧された水が効率よく吐出口72へと流れるように、水の流路部が形成されている。
この流路部は、ポンプケーシング11Bの開口部74よりもその外形が大に形成されている。即ち、図11においては、開口部74側からインペラ室73の外周面の一部は視認できない形状であり、インペラ室73から開口部74側へ、中子等をスライドさせて抜くことができない形状に形成されている。
次に、ポンプケーシング11Bの製造方法、及び、ポンプケーシング11Bの製造に用いられる金型100B及び中子103Bについて、図14を用いて説明する。
図14に示すように、金型100Bは、給水装置の中空体を成形する射出成形機の金型(成形型)である。金型100Bは、主型101Bと、主型101Bに接離可能に組み合う副型102Bとから構成される。例えば、主型101Bの内面には、図14にその形状を示すポンプケーシング11Bの上方の外形状が形成されている。また副型102Bの内面には、同ポンプケーシング11Bの上方の外形が形成されている。
金型100Bは、主型101B及び副型102Bの内面に、ポンプケーシング11Bの外形状を成形するための外形状成形部104Bと、中子103Bの組み込み時に、中子103Bの一部を狭持する狭持部105Bが形成されている。なお、主型101Bには、主型101Bと同様に、その外面から内面にかけて貫通する、樹脂注入口106が設けられている。なお、金型100Bは、主型101B及び副型102Bが、ポンプケーシング11Bの外形状を成形可能であれば、例えば複数に分割されていてもよく、他の形状構成であってもよい。
次に、この金型100Bを用いて、ポンプケーシング11Bの製造方法を説明する。
先ず、金型100Bの狭持部105Bに中子103Bを配置し、金型100Bに中子103Bを組み込む(インサートする)。
この中子103Bは、ポンプケーシング11Bの内部形状である吸込口71、吐出口72、インペラ室73、開口部74及び貫通孔75等と、略同一形状に形成されている。このため、金型100Bに中子103Bをインサートすることで、金型100Bの内面と中子103Bの外面との間に、ポンプケーシング11Bの形状(ポンプケーシング11Bの肉部形状)の空間Hが形成される。また、中子103Bは、狭持部105Bで狭持される保持部107Bを有している。なお、この中子103Bは、第1の樹脂材料により形成されている。
次に、中子103Bのインサートを終えた金型100Bを用いて、射出成形を行う。具体的には、樹脂注入口106から金型100Bの空間H内へ、ポンプケーシング11Bの成形に必要な体積の第2の樹脂材料を射出する。
このような第2の樹脂材料の射出により、図14に示すように、その中空部(内部)に中子103Bが設けられた状態のポンプケーシング11Bが、例えば、120〜150℃の成形温度にて、射出成形される。
この射出成形後、金型100B内から中子103Bを有するポンプケーシング11Bを脱離させ(取り出し)、オートクレーブ法により、ポンプケーシング11Bから中子103Bを除去する。なお、ポンプケーシング11Bから中子103Bをオートクレーブ法により除去する工程は、上述した弁箱11及びベース11Aから中子を除去する工程を略同一であるため、その詳細な説明は省略する。
次に、中子103Bを除去したポンプケーシング11Bを乾燥させることにより、吸込口71、吐出口72、インペラ室73、開口部74及び貫通孔75等の所望の複雑な中空部を有し、且つ、継ぎ目のない一体に成形されたポンプケーシング11B(中空体)を得ることができる。
このように構成された給水装置Xの中空体Yの一である、渦巻きポンプ1Bのポンプケーシング11Bによれば、ポンプケーシング11Bは、複雑な中空部を有していても一体に成形されているため、高い耐圧性能を有する中空体Yとなる。このため、ポンプケーシング11Bの破損を防止することが可能となり、渦巻きポンプ1Bの信頼性の向上となる。
即ち、渦巻きポンプ1Bのポンプケーシング11Bは、給水装置Xの中空体Yとして、給水時、又は、逆流防止時において、高い水圧が印加される場合があるが、上述した弁箱11及びベース11Aと同様に、分割して成形した中空体に比べ、その耐久圧力は高い。このため、ポンプケーシング11Bの破損を確実に防止可能となり、渦巻きポンプ1Bの信頼性を向上することが可能となる。
また、ポンプケーシング11Bを成形するに際し、中子103Bを上述した中子103,103Aと同一材料の第1の樹脂材料を用いたため、上述した弁箱11及びベース11Aと同様に、分解時間が早く、生産効率が良い。しかも、溶け出した第1の樹脂材料は再利用できるという効果もある。
同様に、中子103Bを形成する第1の樹脂材料に、耐熱温度が高いものを用いたことで、射出成形するポンプケーシング11Bを形成する第2の樹脂材料も高い耐熱温度を有する材料を用いることが可能となる。
即ち、上述した弁箱11及びベース11Aと同等の効果を有することとなる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。上述した例では、給水装置は、チェック弁1、給水ポンプ1A及び渦巻きポンプ1Bを用いて説明したが、これに限定されない。即ち、第1の樹脂材料で成形した中子を用いて第2の樹脂材料で成形した中空体を用いる給水装置であれば、他のポンプや弁であってもよく、また、配管類であってもよい。
同様に、上述した例では、中空体は、弁箱11、ベース11A及びポンプケーシング11Bを用いて説明したが、これに限定されない。中空体は、上述したように、第1の樹脂材料で成形された中子により、その中空部(中空構造)を有する第2の樹脂材料で成形されたものであれば、他の構成であってもよい。また、上述した例では、金型100〜100Bは2つの型(101〜101B、102〜102B)を用いた例を説明したが、これに限定されない。即ち、金型は、主型と複数の副型等のように、2つ以上の型によって構成されてもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
再利用できる中子を用いるとともに、中子の除去時間を短縮することで、多種少量生産には適した、その内部に中空部を有し、中子の引き抜きが困難な中空部を有する中空体を提供できる。
1…チェック弁、1A…給水ポンプ、1B…渦巻きポンプ、11…弁箱、11A…ベース、11B…ポンプケーシング、12…開閉弁、21…弁室、21a…一方の主面、21b…他方の主面、22…吸込口、23…吐出口、24…止め弁口、24a…第1孔部、24b…第2孔部、25…接続口、25a…雌ネジ部、26…取付部、27…開口部、28…弁座、29…止め弁、29b…弁部、31…弁体、32…支持座、32a…座部、35…軸体、36…弁部、36a…座部、36b…シール部、37…弾性部材、38…固定部、39…孔部、41…モータ、42a…固定部材、42…カバー、43…アキュムレータ、44…検出器、45…インバータ、46…フランジ部、46a…吸込フランジ、46b…吐出フランジ、47…電源ケーブル、48…アース、51…ベース本体、52…流路部、53…自吸部、53a…アキュムレータ取付部、55…リブ、56a…吸込口、56…吸込流路部、57…ポンプケーシング、58…自吸室、58a…開口部、58b…呼水穴、59…吐出流路部、59b…吐出口、59a…吐出口、60…気液分離板、71…吸込口、71a…吸込フランジ、72…吐出口、72b…吐出フランジ、73…インペラ室、74…開口部、75…貫通孔、90…インペラ、100〜100B…金型、101〜101B…主型、102〜102B…副型、103〜103B…中子、104〜104B…外形状成形部、105〜105B…狭持部、106…樹脂注入口、107〜107B…保持部、B…ボルト、H…空間、P…プラグ、W…熱水、X…給水装置、Y…中空体。

Claims (4)

  1. 給水装置に用いられ、その内部空間の内周面積よりも小さい開口部をその外面有する中空体の製造方法であって、
    前記中空体の外形に対応した成形型内に、前記内部空間の形状に形成された水溶性又は加水分解型の第1の樹脂材製の中子を配置させ、前記中空体の成形空間を形成する工程と、
    前記成形型内の前記成形空間に非加水分解型であって疎水性を有する第2の樹脂材を充填し、前記中空体を射出成形する工程と、
    前記射出成形された前記中空体の前記内部空間に位置する前記中子を加水分解により除去させる工程と、
    を備えることを特徴とする中空体の製造方法。
  2. 前記第1の樹脂材は、水溶性ポリアクリル酸誘導体又はポリメタクリル酸誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の中空体の製造方法。
  3. 前記第2の樹脂材は、汎用樹脂又はエンジニアリングプラスティックであることを特徴とする請求項1に記載の中空体の製造方法。
  4. 前記第2の樹脂材は、前記第1の樹脂材よりも融点が高いことを特徴とする請求項1に記載の中空体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115366388A (zh) * 2022-10-24 2022-11-22 四川省美牙康医疗器械有限公司 一种壳状塑料制品热压成型工艺的脱模方法

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