JP2011142938A - 電動車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の車椅子で階段や坂道を昇降しようとする場合、平面走行時と同様な安定した姿勢で操作することが困難で有り、加えて坂道の昇降は人力では不可能で有る。
【解決手段】本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、乗車者が安定した姿勢にて階段及び斜面走行を行うために車体部分と座席部分及び走行駆動部分を個別に構成し、集合構築した。車体には中央に座席部を車体の左右両側には駆動部の格納場所を設けた、座席部分は車体の中心部にて吊下げ重力によるブランコ効果を応用し、階段や坂道の傾斜に追従せずに水平を保持し安定した姿勢を保てる。駆動部分は駆動モータ内蔵の主輪と段差乗越え機能を備えた前及び後補助輪の各々をクローラベルト式タイヤにて連結及び連動し平地と同様な走行性と安定性を実現して安定した座位姿勢で階段や坂道の上り下りを可能にした。
【選択図】図44

Description

本発明は、車椅子の乗車者が、平地は基より坂道及び階段を、平地走行と等しく安定した座位姿勢で昇降できる機構を備えた電動車椅子に関するものである。
従来のこの種の電動車椅子としては、座席を支持するフレームに車軸を介して左右一対に設けられた車輪を、モータ等で回転駆動し平地走行をするものが主体で、段差では車輪の径で乗り越えられる程度のものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。また、傾斜地で作業をするものではクローラベルトを使用した無限軌道式のものが従来からある.(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−328073号公報(段落001〜0027) 特開平7−257442号公報(段落008〜0013)
従来の車椅子では、平地走行を主体としており、特許文献1に記載された車椅子では段差の乗り越えは車輪の径で上れる程度と車道より歩道への想定であり、階段を連続して昇降するのは不可能に近い。乗車者の座席は車軸に固定されており、階段や坂道では座席が傾斜面と同じ角度に傾くため、乗車者は傾斜した姿勢のまま昇降せざるを得なく、傾斜した姿勢での操作は困難であり不安定である、従来の車椅子での階段や坂道を昇降するのはそれ自体では適応が難しい、なお、歩行弱者は足を足掛に乗せることも困難があり介添え者を必要とする。また、特許文献2に記載されたクローラベルト等の無限軌道式にした場合、斜面での昇降は可能であるが、乗車者の姿勢が不安定で操作が難しく、外出時は介添
者が必要という問題点がある。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするもので、車体部分に固定一体化されていた各部品を車体部分と車輪部分を分離した、と共に駆動部分や座席部分を独自に設け、集積、接続し構築することにより、平地は元より階段や坂道の昇降を可能とし、乗車者の座位姿勢を保ち、平地走行時と同様に階段や坂道の昇降時においても安定姿勢での運転操作を可能とした。また、足掛部を上下動可能とし、電動車椅子の乗降時は走路面に着地させ、路面歩行と同様の状態での乗降車を可能とした、これまで介添者を必要とした外出を単独にて可能とした、電動車椅子を提供することを目的としたものである。
本発明によれば上記目的は請求項1記載の、電動車椅子の構成部品の基礎となる車体と、前記車体を左右及び中央の三箇所に区分けし中心部に設置した座席部と、前記座席部の左右両側に設置し各個別に制御可能とした駆動部と、前記駆動部の駆動を掌る駆動モータ内蔵の主輪と、前記駆動部を左右両側で内包する形の駆動部ガイドボックスと、前記駆動部及び前記主輪を貫き前記駆動部ガイドボックスの内面に接続する主輪軸と、前記駆動部ガイドボックスの内側面に主輪軸を支える加工をした主輪軸設置孔と、前記駆動部ガイドボックスの上部に取付け前記座席部内面上部に貫通設置した座席基台吊軸と、前記駆動部の主輪を補助する前及び後補助輪と、前記前及び後補助輪の走行中の変動を規制する前及び後補助輪上下用装置と、前記前及び後補助輪上下用装置を連結連動する接続稼動軸と、前記駆動部ガイドボックスの内面に加工溝により前及び後補助輪の円滑な作動を導き接続稼動軸の動作範囲及び車椅子の階段や坂道の登攀仰角能力を定める接続稼動軸ガイド溝と、同じく前記駆動部ガイドボックの内側両面には前記車体の前後変動防止装置を取付る上部小輪ベース及び下部小輪ベースと、前記車体の外面両側には車体の横方向への転倒防止に横転倒防止装置を用い安定姿勢での利用と安全性確保に対応できる電動車椅子、によって達成することができる。
上記目的を達成するため、駆動部の具体的特長として請求項2記載の、前記駆動部の駆動モータを内包した主輪と、前記主輪の前後に配置し平地走行時及び坂道や階段の昇降時の補助を行う前及び後補助輪を連結制御し前記主輪の左右及び前記主輪軸の前後に配置した前及び後補助輪連結バーと、前記前及び後補助輪上下用装置を連結し装置の円滑な作動を導く接続稼動軸と、階段登攀に際して前記前補助輪を階段の始まりを乗り越える高さまで引上げ階段の登攀開始を可能とする前補助輪引上モータ及び前補助輪引上ワイヤーと、前記主輪及び前記前及び後補助輪を連結及び連動するクローラベルト式タイヤと、前記クローラベルト式タイヤの変形による緩みや逸脱による空転の排除に常にテンションを加える前及び後タイヤ締付器と、平地走行時及び階段昇降時の走行開始時及び停止時における
変動を抑制する機構の基礎となる前記主輪の両側面に結着した外周歯車付主輪棚リブと、前記上部及び下部小輪軸ベースに取付た上部及び下部変動防止器と、前記外周歯付主輪棚リブに設置した上部及び下部変動防止器で構成された車体前後変動防止装置により変動無く発進及び停止が可能な請求項1に記載の電動車椅子、である事を特徴とする。
上記目的を達成するため、請求項3に記載の、前記座席基台吊軸に吊下げ設置しブランコ効果を発揮する座席基台吊バーと、前記座席基台吊バーに結着し走行時には路面の状態や傾斜に影響されずに垂直及び安定性を保てる座席基台と、前記座席基台に設置した座席と、前記座席基台及び前記座席の間に設置し振動及び衝撃を吸収緩和する緩衝材と、前記座席の先端部に設置し走行状態によっては足部を回転蹴上状態にして路面接触を避ける足掛部連結継手と、前記足掛部連結継手に接続し停車時には足部を走路面に着地させ平地歩行にて乗降可能とし走行時には引上げて走路面接触を避ける足掛プレートと、前記車体の乗車口にして開閉式に設置し運転制御装置を内蔵した運転制御用前テーブルと、前記座席の肘掛及び背面に設置可能としたジョイスティック式の運転レバーにより坂道や階段の走行時に於いても操作が可能となる請求項1に記載の電動車椅子、であることを特徴とする。
本発明の電動車椅子は、以上のように構成されており次のような効果を得るこ とができる。従来の車椅子のように車体と車軸を固定せず請求項1に記載のとおり車体と座席と駆動部を個別に構築し接続部分の可動を可能としてクローラベルト式タイヤを採用したことにより平面はもとより階段や坂道の昇降や未舗装の走行路面の状態に係らず良好な走行ができるようになる。なお座席を吊下げブランコ効果を採用して階段や坂道においても乗車者の座位姿勢を平地走行と同様な姿勢に保ち、運転操作が容易になり、乗車者に与える不安定感の排除ができ、歩行弱者に取ってより安全性が高く安心感の持てる車椅子
を提供できる。
更に、従来車椅子の足掛部分は高さを固定されて回転のみで有り、乗車者が座席に着座後に足を自身で、又は介添え者の手助けで引上げなければならない、本発明の車椅子では座席と連結した足掛プレートを上下動可能にしてあり、乗降車時には走行路面に下し、着座後は引上げる調整ができ、乗車者は平地歩行状態で乗降が可能となり、乗車時の足引き上げ動作の負担を軽減できる。又、走行時には足掛部の側面に設置された足掛部位置変更器のレバー操作により、足掛プレートを前方上方向へ蹴り上げ状態に回転移動を行う事が可能にして有り、走行路面との距離を空け障害物との衝突の障害を予防できる、これにより乗降車時及び走行時には乗車者の障害防止と負担軽減を可能とした車椅子を提供できる。
本発明の電動車椅子の正面図であり、断面A-Aは図3、断面B-Bは図11、及び矢視C-Cは図40に示す。 同上右側面図であり、断面A-Aは図4、及び矢視B-Bは座席部分のみの正面図として図12に示す。 図1のA-A断面図で有り、座席部右側面断面詳細図である。 図2のA-A断面図で有り、駆動部の駆動部ガイドボックスへの内包状態及び全体相関断面図を示す。 車体の正面図であり、中心部分は座席部設置場所、両側部分は駆動部設置場所(駆動部ガイドボックス)、断面A-Aは図9、及び断面B-Bは図10に示す。 車体の平面図である。 車体の右側面図であり、断面A-Aは図8に示す。 図7のA-A断面図であり、駆動部ガイドボックス内側面のガイド溝加工を始めとした各加工部分の断面図である。 図5のA-A断面図であり、車体左内側面図である。 図5のB-B断面図であり、右側駆動部ガイドボックスの内側面及び溝等の加工正面図である。 図1のB-B断面図で有り、座席基台吊バーと座席の相関詳細図である。 図2B-B矢視の座席部のみの正面図であり、足掛部は図14に表す。 図11の座席部のみの右側面図である。 図11の座席部の足掛部のみの正面図であり、図は乗降時位置である。 図11の座席部の足掛部右側面図であり、図は乗降時位置である。 図11の座席部の足掛部右側面図であり、図は平地走行時における足掛部の回転蹴上状態位置図である。 足掛部の簡易状態説明図である、右側面より見た状態図であり、乗降車時の足掛部位置図である。 足掛位置変更器のレバー位置図であり、A位置は平地走行時、B位置は坂や階段等傾斜地の走行時位置である。 足掛部の簡易状態説明図である、平地走行時の足掛部位置図である 平地走行時の足掛位置変更器のレバー位置図であり、A位置にある。 足掛部の簡易状態説明図である、階段走行開始時の足掛部位置図である。 階段走行開始時の足掛位置変更器のレバー位置図であり、B位置にある。 駆動部の平面図であり、矢視A-Aは図30及び図32に示す。 駆動部の右側面図であり、断面A-Aは図25に、断面B-Bは図26に、断面C-Cは図27に示し、断面C`-C`は図27と同様であり兼ねる。 図24のA-A断面図であり、駆動部の相関断面図である。 図24のB-B断面図であり、主輪と駆動モータ及びクローラベルト式タイヤと又、前連結バー及び後連結バーの相関断面図である。 図24のC-C及びC`-C`兼用断面図であり、前補助輪と前連結バー及び後補助輪と後連結バーとクローラベルト式タイヤの相関断面図である。 主輪・前補助輪連結バーの平面図及びA-A断面図である。 主輪・後補助輪連結バーの平面図及びA-A断面図である。 図23の右側面図及びA-A矢視図である、主輪・前補助輪連結バー及び主後補助輪連結バーに設置したタイヤ締付装置の状態図であり、常時締め付け、主輪の空転やタイヤの逸脱防止を図る通常状態の作動図である。 図30の左正面図、図30のA-A矢視断面図であり、タイヤ締付装置と前補助輪連結バーとの取付相関図であり、通常時の作動図である。 図30と同様、タイヤ締付装置の締付時の作動図である。 図31と同様、図32のA-A矢視断面であり、タイヤ締付装置の締付作動図である。 図1D-D矢視断面図であり、平地走行時の前・後補助輪上下用装置と前・後補助輪連結バー及び引上モータ関連の簡易右側面図である。また断面A-Aは図38及び図39に示す。 図34と同様であるが、階段走行の開始前に引上モータ及びワイヤーで前補助輪を初段の踏破位置まで引上げ、昇段準備完了の状態図である。 図34と同様であるが、前及び後補助輪上下用装置にて補助輪の着地を確実にして、階段を登攀途中の状態図である。 図34と同様であるが、階段の登攀完了の状態図である。 車椅子の平面図である、中央部は座席の平面図、両側は駆動部を内包した駆動部ガイドボックスで、図34のA-A断面で前・後補助輪上下用装置の接続状態を示す。 図38の駆動部ガイドボックス片側の拡大図である、前・後補助輪上下用装置が前・後補助輪連結バーに通し軸にて連結され、且つ接続稼動軸に連結されて連動可能としている。 図1C-C矢視であり、変動防止装置の正面図である、なお、断面A-Aは図41に示す。 図40A-A断面図であり、主輪と駆動部ガイドボックスの下方内側面に取付けた変動防止装置との組合せ相関図である。 図1を正面より見た状態図であり、横方向傾斜地を走行時に許容傾斜最大角度を越え、横転途中で横転倒防止装置が作動し停止の状態図である。 同上の状態が下り坂で横倒れ防止装置が作動した状態図であり、横転倒防止用支柱の横転倒防止ガイドバーが斜面に確実な着地の状態図である。 電動車椅子の全体の斜視俯瞰図である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図44を用いて詳述する。本実施例の電動車椅子(以下車椅子)の図は全体を現す図として図1〜図4に示し、次に車体部分を図5〜図10に示し、次に座席部分を図11〜図22に示し、次に駆動部分を図23〜図43に示し、図44は全体の斜視俯瞰図である、なお、車体10と座席部20と駆動部40の夫々を個々に構築し、組織し、結 合する事により車椅子を構成している。
図1は車椅子の正面図、図2は同右側面図、図3は図1のA-A断面側面図、図4は図2の正面A-A断面図であり、以上は本発明の車椅子の全体を示した。
車椅子の基本構成部分で有る車体10について実施の形態を説明する。図5は車椅子の車体10の正面図であり3ヶ所に区分けがしてある、図の中央部分は座席部20の設置箇所であり、車椅子の乗降車口にして車体10の歪み等の防止を目的に噛合せ接続支持した車体前接続扉15-1を設け、開閉式にして乗車者の乗降を容易に可能としてある、座席部20設置箇所の両側には駆動部40の内包設置箇所である駆動部ガイドボックス(以下ガイドボックス)11が結着してある、なお、断面A-Aは図9に又、断面B-Bは図10に示す。
図6は車体の平面図であり、中央部分は座席部20の設置箇所である、更に中央部分の両側内壁面には座席基台吊軸12が結着してある。
図7は車体10の右側面図であり、断面A-Aは図8に示す。
図8は図7の断面A-Aであり、両側のガイドボックス11の内壁面には前補助輪上下用装置51と後補助輪上下用装置52(以下前及び後上下用装置51・52)の接続稼動軸(以下接続軸)53の稼動範囲の案内と、駆動部40の階段登攀仰角の作動範囲を定める接続稼動軸ガイド溝14(以下ガイド溝)が加工してあり、ガイドボクス11の上部には座席基台吊軸12を結着し座席部20の設置場所に貫通し設置している、又、内側部の下方には車体10と駆動部40を繋ぐ主輪軸42の主輪軸設置孔13が設けてある、又、ガイドボックスの両内側部壁面には上部変動防止器60-1を設置する上部小輪軸ベース62と下部変動防止器60-2を設置する下部小輪軸ベース66が結着加工されている。
図9は図5の断面A-Aであり、車体の中央部分の縦断面図を示す、座席部20の設置場所であり、上部には座席基台吊軸12が結着され、前方には開閉式の乗降車口で車体の歪みの防止を目的に噛合せ接続した車体前接続扉15-1がある。
図10は図5の断面B-Bであり、ガイドボックス11の内側面図である、図8の断面図においても示したが前及び後上下用装置51・52を接続する接続稼動軸53のガイド溝14の正面図、及び上部変動防止器60-1の上部小輪軸ベース62と下部変動防止器60-2の下部小輪軸ベース66の各加工正面図である。
車椅子の座席部20について実施の形態を説明する。
図11は図1のB-B断面図であり、車体10と座席部20との相関を示し、座席部20が座席基台吊バー21により支持されている。
図12は図2B-B矢視の座席部20のみの正面図であり、座席25には肘掛26と運転制御用前テーブル28と運転レバー27と緩衝材24及び座席基台22で構成している、なお運転レバー27は介添え者が運転代行可能に座席25にも取付け可能として有り、座席基台22にはバッテリー23と横転倒防止用警報器73が設置されている。
図13は図12の座席部20のみの側面図であり、車体10の中央上部に設置した座席基台吊軸12を介して、乗車者の座位姿勢をブランコ効果で水平に保つための座席基台吊バー21と座席基台22及び緩衝材24を介して座席25が設置されている。
図14は足掛部30のみの正面図であり、足掛部30は座席25に結着した足掛部連結継手(以下継手)31を介して接続してある、走行時に足を乗せる足掛プレート(以下プレート)35の両端に結着したメスネジ軸34と継手31に結着し座席25の左右に配置してあるオスネジ軸33を組合せ、足掛部用ネジ軸駆動モータ32にてオスネジ軸33を正逆転し伸縮させる。
図15は足掛部30の側面図であり、プレート35を走行路面に下ろし、乗車者の乗降時の状態位置を示す。
図16は足掛部30の平地走行時の状態図であるが、プレート35と縮めたオ
ス・メスネジ軸33・34を足掛部位置変更器(以下変更器)36を介して回転蹴上げ状態に変更器レバー(以下レバー)38にて位置固定して走行する。なお回転蹴上げ状態を確保するには座席と足掛部30の接続部分の継ぎ手31に結着した変更器36には3箇所の切欠きを設けてあり、レバー38にて座席位置固定具37を噛合せ、路面状態により3段階に設定可能である。
図17から図22は各走行状態でのプレート35位置とレバー38位置の関係
を示す。
図17と図18は停車時の足掛部と変更器の状態位置関係図である。
図19と図20は平地走行時の足掛部と変更器の状態位置関係図である。
図21と図22は昇段開始時の足掛部と変更器の状態位置関係図であるが階段走行中のレバー38は昇段終了時まで同位置にて行う。
電動車椅子の駆動部40について実施の形態を説明する。
図23は駆動部40の平面図であり、A-A矢視図は図30、図32に示す。
図24は駆動部40の右側面図であり、断面A-Aは図25に示す、断面B-Bは図26に、又、断面C-Cは図27に示すが、断面C’-C’は図27に兼用とし省略。
図25は図24のA-A断面図であり駆動部40の平面断面図である、駆動モータ43内蔵の主輪41と主輪軸42と前及び後補助輪44・46が前補助輪連結バー45(以下前連結バー)及び後補助輪連結バー47(以下後連結バー)により連結しタイヤ48との相関断面図であり、構成部品全体の相互関係図である。
図26は図24のB-B断面図であり、駆動モータ43内蔵の主輪41と主輪軸42と前補助輪連結バー45(以下前連結バー)及び後補助輪連結バー47(以下後連結バー)により支持されタイヤ48との相関断面図である。
図27は図24のC-C断面図であり、後補助輪46と左右の後連結バー47及び後補助輪軸46-1と後補助輪連結バー通し軸46-2とタイヤ48の相関断面図であり、なお図24のC’-C’断面図は前補助輪44と左右の前補助輪連結バー45及び前補助輪軸44-1と前連結バー通し軸44-2(以下前・後通し軸)とタイヤ48の相関断面図であるが、図27と同様図のため省略した。
図28は前連結バー45の平面図とA-A断面図である、中空部分は前タイヤ締付器49-1の設置場所であり、前連結バー45は主輪41と前補助輪44の左右両側に配置し左右各々は対称で同様形状であり図示は片側にとどめた。
図29は後連結バー47の平面図とA-A断面図である、中空部分は後タイヤ締付器49-2の設置場所であり、後連結バー47は主輪41と後補助輪46の左右両側に配置し左右各々は対称で同様形状であり図示は片側にとどめた。なお電動車椅子の駆動部40は図23から図29の各部品にて構成し、主輪軸42を中心に構築されておりガイドボックス11に内包設置されている。
図30は図23のA-A矢視図であるが、タイヤ48の逸脱や緩みによる空転などの走行不能状態発生防止のため常時押付力を加える前タイヤ締付器49-1及び後タイヤ締付器49-2の取付け状態を示し、図30のA-A断面図は図31に示すが左右の前タイヤ締付器49-1の右側のみを示し、左側および後タイヤ締付器49-2の左右も同様であり代表図として示し他は省略した。
図31は図30の左側面よりの正面図であり、前タイヤ締付器49-1と前連結バー45及びタイヤ48の相関図である、
図32は図30の前タイヤ締付器49-1及び後タイヤ締付器49-2にて、タイヤ48に常時押付力を加えているが、緩みが生じた場合の動作状態を示す。
図33は図31と同様に図32の左側面よりの正面図である。
図34は図1のD-D矢視断面図であり、平地走行の状態図であるがガイドボックス11の内面加工や組付け等の相互関係図であり、前及び後上下用装置51・52と前及び後連結バー45・47に接続された駆動部40の相関断面図である、なお前及び後上下用装置51・52は接続軸53にて連結され、接続軸53はガイドボックス11の内側面を加工したガイド溝14を走行し、接続軸53の円滑な稼動を図り、坂道や階段の走行時に駆動部40の登攀仰角の動作範囲を定め、急角度の登攀を抑制し前後への転倒等の危険防止を図っている。
又、走行中において図32で示したように常時タイヤ48に緩み防止の押付力を加え続けた場合、タイヤ48の反発力によって収縮しようとして、前及び後補助輪44・46が浮上する要因となる可能性があり、それを防止するために、ガイドボックス11に前及び後上下用装置51・52を設け、前記上下用装置に連結された前及び後連結バー45・47を介して常時下方向への圧力を加え、加えて車体の重量により浮上力が相殺されて、安定走行が可能となる。
図35は階段を登る準備の状態図であり、ガイドボックス11の上部には前補助輪引上モータ(以下引上げモータ)54が設置して有り、階段を上る際は準備作業として前連結バー45に連結された前補助輪44を階段の初段を乗り越えられる位置まで前補助輪引上ワイヤー(以下ワイヤー)55にて引上げ、登攀走行を開始する、登攀開始後はワイヤー55を開放し前及び後上下用装置51・52により階段の傾斜に追従して登攀走行する。
下る際にはワイヤー55は開放済で有るので前補助輪44を下りの始まりに合せ、走行を開始し前補助輪44は前上下用装置51の下方向への加圧力により、階段の傾斜に追従して走行可能となり、これら準備を整え下り走行を行う。
図36は最大許容仰角度の階段を登攀中の状態図であり、前及び後補助輪44・46は前及び後上下用装置51・52により階段傾斜に追従して走行する。
図37は登攀完了の状態図である。
図38は図34のA-A断面図であり、車体10の左右のガイドボックス11とガイド溝14に前及び後上下用装置51・52の接続軸53を介して前及び後連結バー45・47と前及び後通し軸44-2・46-2との連結相関図である。
図39は図38で示した左右一対のガイドボックス11の片方のみを拡大した。
図40は図1のC-C矢視図であり車体前後変動防止装置60の正面図であり、主輪41と上部変動防止器60-1及び下部変動防止器60-2の相互関係図であるが、走行開始及び停止の際に車体10が主輪軸42を中心にした回転方向の前後変動を抑制するために設けた。
図41は図40のA-A断面図であり、主輪41の外側両面に外周歯車付主輪棚リブ(以下棚リブ)61を設け、ガイドボックス11の内側上部両面に設置した上部小輪軸ベース62に取付けた三角形の上部防止輪支持バー63と、棚リブ61の外周歯車に噛合せた変動防止輪64と、棚リブ61の内輪面に接する上部受力輪65で構成した上部変動防止器60-1を構築した。 また、ガイドボックス11内側下部両面に設置した下部小輪軸ベース66と、棚リブ61の外周歯車に噛合った下部変動防止歯車67と、変動発生時に動作を抑勢する下部変動防止歯車支持バー68とで構成し下部変動防止器60-2を構築した。
又、棚リブ61を介して上部変動防止器60-1と下部変動防止器60-2が連動することにより車体10に急激な変動が起動した時点で駆動部40が変動に追従しようとすると、下部変動防止歯車支持バー68に接続した下部変動防止歯車67がフリー状態のためバランスが崩れ、走行不可になると同時に回転しようとする力に抑制力が働き変動が抑えられ、駆動部40と車体10の前後への変動は微少に抑えられ発進及び停止時の変動の抑制が図れる。
図42は路面の傾斜により車椅子が横方向に転倒の時には座席面25の下部に設置した横転倒防止用警報器73の起動によって給電の停止、に加え横転倒防止装置70の横転倒防止ストッパー74が開放され横転倒防止柱71が展開して横転倒を免れた状態図であり、ガイドボックス11に取付けた車体前後変動防止装置60による前後への変動の防止と、転倒防止装置70により横転倒の防止を可能とし事故防止を実現する。
図43は下り坂にて転倒防止装置70が作動した状態の側面図であるが横転倒防止ガイドバー72が下り坂にてもより広く確実に着地した図である。
図44は電動車椅子全体図であり、斜視俯瞰図である。
本車椅子は利用者の平面移動の利用に留まらず、斜面及び階段の上り下りを特別な装置を用いずに、平地と同様に移動が可能と出来ないか、を主眼に発明されたものである。然るに足部弱者にとっては外出先や旅先での利便性は格段に向上し、利用者の単独外出も可能で有る。また、本車椅子はジョイスティック式の運転レバーの設置場所を、座席の肘掛に限らず背面にも設置可能としたことにより介添い者の運転も可能として有り、これにより広範な利用が望め、特に観光地や古刹の急な階段などに需要が多い。
10・・・・・車体
11・・・・・駆動部ガイドボックス
12・・・・・座席基台吊軸
13・・・・・主輪軸設置孔
14・・・・・接続稼動軸ガイド溝
15-1・・・車体前接続開閉式プレート
15-2・・・左右ガイドボックス後部接続プレート
15-3・・・左右ガイドボックス下部接続プレート
20・・・・・座席部
21・・・・・座席基台吊バー
22・・・・・座席基台
23・・・・・バッテリー
24・・・・・緩衝材
25・・・・・座席
26・・・・・肘掛
27・・・・・運転レバー
28・・・・・運転制御用前テーブル
29・・・・・ハンドブレーキ
30・・・・・足掛部
31・・・・・足掛部連結継手
32・・・・・足掛部用ネジ軸駆動モータ
33・・・・・オスネジ軸
34・・・・・メスネジ軸
35・・・・・足掛プレート
36・・・・・足掛部位置変更器
37・・・・・足掛部位置固定具
38・・・・・変更器レバー
40・・・・・駆動部
41・・・・・主輪
42・・・・・主輪軸
43・・・・・駆動モータ
44・・・・・前補助輪
44-1・・・前補助輪軸
44-2・・・前補助輪連結バー通し軸
45・・・・・前補助輪連結バー
46・・・・・後補助輪
46-1・・・後補助輪軸
46-2・・・後補助輪連結バー通し軸
47・・・・・後補助輪連結バー
48・・・・・クローラベルト式タイヤ
49-1・・・前タイヤ締付器
49-2・・・後タイヤ締付器
49-3・・・前後タイヤ締付ローラ
49-4・・・前後タイヤ締付ローラ軸
49-5・・・前後タイヤ締付バネ
50・・・・・補助輪上下用装置
51・・・・・前補助輪上下用装置
52・・・・・後補助輪上下用装置
53・・・・・接続稼動軸
54・・・・・前補助輪引上モータ
55・・・・・前補助輪引上ワイヤー
60・・・・・車体前後変動防止装置
60-1・・・上部変動防止器
60-2・・・下部変動防止器
61・・・・・外周歯車付主輪棚リブ
62・・・・・上部小輪軸ベース
63・・・・・上部防止輪支持バー
64・・・・・上部変動防止輪
65・・・・・上部受力輪
66・・・・・下部小輪軸ベース
67・・・・・下部変動防止歯車
68・・・・・下部変動防止歯車支持バー
70・・・・・横転倒防止装置
71・・・・・横転倒防止用支柱
72・・・・・横転倒防止ガイドバー
73・・・・・横転倒防止警報器
74・・・・・横転倒防止ストッパー

Claims (3)

  1. 電動車椅子の構成部品の基礎となる車体と、前記車体を左右及び中央の三箇所に 区分けし中心部に設置した座席部と、前記座席部の左右両側に設置し各個別に制御 可能とした駆動部と、前記駆動部の駆動を掌る駆動モータ内蔵の主輪と、前記駆動 部を左右両側で内包する形の駆動部ガイドボックスと、前記駆動部及び前記主輪を 貫き前記駆動部ガイドボックスの内面に接続する主輪軸と、前記駆動部ガイドボッ クスの内側面に主輪軸を支える加工をした主輪軸設置孔と、前記駆動部ガイドボッ クスの上部に取付け前記座席部内面上部に貫通設置した座席基台吊軸と、前記駆動部の主輪を補助する前及び後補助輪と、前記前及び後補助輪の走行中の変動を規制する前及び後補助輪上下用装置と、前記前及び後補助輪上下用装置を連結連動する接続稼動軸と、前記駆動部ガイドボックスの内面に加工溝により前及び後補助輪の円滑な作動を導き接続稼動軸の動作範囲及び車椅子の階段や坂道の登攀仰角能力を定める接続稼動軸ガイド溝と、同じく前記駆動部ガイドボックの内側両面には前記車体の前後変動防止装置を取付る上部小輪ベース及び下部小輪ベースと、前記車体の外面両側には車体の横方向への転倒防止に横転倒防止装置を用い安定姿勢での利用と安全性確保に対応できる電動車椅子。
  2. 前記駆動部の駆動モータを内包した主輪と、前記主輪の前後に配置し平地走行時及び坂道や階段の昇降時の補助を行う前及び後補助輪を連結制御し前記主輪の左右及び前記主輪軸の前後に配置した前及び後補助輪連結バーと、前記前及び後補助輪上下用装置を連結し装置の円滑な作動を導く接続稼動軸と、階段登攀に際して前記前補助輪を階段の始まりを乗り越える高さまで引上げ階段の登攀開始を可能とする前補助輪引上モータ及び前補助輪引上ワイヤーと、前記主輪及び前記前及び後補助輪を連結及び連動するクローラベルト式タイヤと、前記クローラベルト式タイヤの変形による緩みや逸脱による空転の排除に常にテンションを加える前及び後タイヤ締付器と、平地走行時及び階段昇降時の走行開始時及び停止時における変動を抑制する機構の基礎となる前記主輪の両側面に結着した外周歯車付主輪棚リブと、前記上部及び下部小輪軸ベースに取付た上部及び下部変動防止器と、前記外周歯付主輪棚リブに設置した上部及び下部変動防止器で構成された車体前後変動防止装置により変動無く発進及び停止が可能な請求項1に記載の電動車椅子。
  3. 前記座席基台吊軸に吊下げ設置しブランコ効果を発揮する座席基台吊バーと、前記座席基台吊バーに結着し走行時には路面の状態や傾斜に影響されずに垂直及び安定性を保てる座席基台と、前記座席基台に設置した座席と、前記座席基台及び前記座席の間に設置し振動及び衝撃を吸収緩和する緩衝材と、前記座席の先端部に設置し走行状態によっては足部を回転蹴上状態にして路面接触を避ける足掛部連結継手と、前記足掛部連結継手に接続し停車時には足部を走路面に着地させ平地歩行にて乗降可能とし走行時には引上げて走路面接触を避ける足掛プレートと、前記車体の乗車口にして開閉式に設置し運転制御装置を内蔵した運転制御用前テーブルと、前記座席の肘掛及び背面に設置可能としたジョイスティック式の運転レバーにより坂道や階段の走行時に於いても操作が可能となる請求項1に記載の電動車椅子。
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