本発明に係る情報処理装置の各実施形態を添付図面に基づいて説明する。各実施形態においては、情報処理装置の一例として携帯電話機を適用して説明する。
[第1実施形態]
本発明に係る情報処理装置の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る情報処理装置の一例である折り畳み式の携帯電話機1を約180度に開いた開状態のときの正面から見た外観の構成を示す図である。
携帯電話機1は、中央のヒンジ部11を境に第一の筐体12と第二の筐体13とがヒンジ結合されている。第一の筐体12と第二の筐体13とは、ヒンジ部11を介して矢印X方向に折り畳み可能に形成される。携帯電話機1の内部の所定の位置には、送受信用のアンテナが設けられる。携帯電話機1は、この内蔵されたアンテナを介して基地局(図示せず)との間で電波を送受信する。
第一の筐体12には、その表面に操作キー14が設けられる。操作キー14は、数字キー15、十字キー16、確定キー17などの複数のキーを備える。
数字キー15は、「0」から「9」の数字や「あ行」から「わ行」のかな文字、「A」から「Z」のアルファベットの入力の受け付けが可能なキーである。数字キー15は、文字入力操作を行う際に、仮名文字、数字、記号、絵文字などの種々の文字の入力を受け付ける。このうち、仮名文字の入力については、各キーに五十音の各行の入力が割り当てられている。例えば、数字キー15の数字「1」には、五十音の「あ行」の仮名文字入力が、数字「2」には「か行」の仮名文字入力が割り当てられる。他の数字キー15にも、「さ行」以下の五十音の文字入力がそれぞれ割り当てられる。これらの数字キー15は、一度押下されると「あ段」の仮名が、二度押下されると「い段」の仮名が、三度押下されると「う段」の仮名が、以降順次「え段」、「お段」が入力され、各キーに割り当てられた最後の文字まで進むと最初に割り当てられた文字に戻る、いわゆるトグル入力方式が用いられる。また、トグル入力方式の他にも、五十音の各行および各段に所定の数字を割り当て二つのキー押下の組合せにより入力を行う、いわゆる2タッチ方式を用いることもできる。
十字キー16は、上下左右方向に操作されることにより、メインディスプレイ21に表示されたカーソルなどを上下左右方向に移動させる操作などを受け付ける。また、確定キー17は、押下されることにより、種々の処理の確定操作などを受け付ける。文字入力操作の際には、確定キー17は入力された文字列の確定操作を受け付け、十字キー16は選択可能に表示された変換候補の選択操作を受け付ける。
第一の筐体12の側面には、サイドキー22が設けられる。サイドキー22は、携帯電話機1が開状態および閉状態のときに第一の筐体12の内部方向に押下されることによって、それぞれ所定の処理の指示を受け付ける。
第一の筐体12には、操作キー14の下部にマイクロフォン24が設けられる。携帯電話機1は、マイクロフォン24によって通話時のユーザの音声を集音する。
一方、第二の筐体13には、その大部分の面積を占めるメインディスプレイ21が設けられる。メインディスプレイ21は、電波の受信状態および電池残量を示すピクトアイコンや現在日時の他、電子メールの内容、簡易ホームページなどを表示することができる。なお、メインディスプレイ21は、例えばLCD(LiquidCrystalDisplay)、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイにより構成されるディスプレイである。
第二の筐体13のメインディスプレイ21の上部の所定の位置にはレシーバ(受話器)25が設けられる。携帯電話機1は、レシーバ25によって通話時の通話相手の音声を出力する。これらのレシーバ25およびマイクロフォン24を利用することにより、ユーザは音声通話することが可能となる。
図2は、本発明に係る情報処理装置の第1実施形態を示す概略的な機能ブロック図である。
携帯電話機1は、W−CDMA方式のみならず、GSM方式、cdma2000 1x RTT方式、EVDO方式、および3.9世代のLTEシステムの無線アクセスであるE−UTRA方式のいずれかまたは複数の無線通信方式を適用して音声通信やデータ通信を行うことが可能である。また、アンテナ31、無線送受信部32、および信号処理部33はこれらの方式に対応する。
アンテナ31は、移動通信網に収容される基地局から所定の通信処理システムで送信される無線信号を空間から受信する。また、アンテナ31は、所定の通信処理システムで無線通信できるように空間に所定のアクセス方式の無線信号を放射する。
無線送受信部32は、アンテナ31を介して、移動通信網に収容される基地局との間で所定の通信処理方式で無線通信する。無線送受信部32は、信号処理部33にて生成された変調信号に基づいて、制御部39から指示されるキャリア周波数の無線信号を生成する。また、無線送受信部32は、制御部39から指示されるキャリア周波数の無線信号を受信し、周波数シンセサイザから出力された局部発振信号とミキシングして中間周波数信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。そして、無線送受信部32は、このダウンコンバートされた中間周波数信号を直交復調して受信ベースバンド信号を出力する。この受信結果は、信号処理部33と制御部39に出力される。
信号処理部33は、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、受信ベースバンド信号に所定の信号処理を施し、所定の伝送フォーマットの受信パケットデータを得る。また、信号処理部33は、受信パケットデータに含まれる音声信号を復調し、この復調結果を復号して音声データなどを得る。復号処理により得られた音声データは、PCMコーデック34に供給される。PCMコーデック34は、音声データをPCM復号し、PCM復号後のアナログオーディオデータ信号を受話増幅器35に出力する。このアナログオーディオ信号は、受話増幅器35にて増幅された後、レシーバ25により出力される。
一方、マイクロフォン24に入力された話者(ユーザ)の音声信号(アナログオーディオ信号)は、ディジタル信号に変換され、送話増幅器37により適正レベルまで増幅された後、PCMコーデック34によりPCM符号化される。このPCM符号化後のオーディオ信号は、信号処理部33に入力される。信号処理部33は、このオーディオ信号を符号化し、符号化によって得た音声データやその他のデータに基づいて変調信号を生成するとともに、生成された変調信号を無線送受信部32に出力する。
制御部39は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)などからなる。CPUは、ROMに記憶されているプログラムまたは記憶部40からRAMにロードされた、オペレーティングシステム(OS)を含む各種のアプリケーションプログラムや制御プログラムに従って各種の処理を実行する。また、CPUは、種々の制御信号を生成し、各部に供給することにより携帯電話機1を統括的に制御する。第1実施形態においては、制御部39が所定のプログラムを実行することにより、予測変換候補検索部51、修正候補検索部52および候補ソート部53が実現される。予測変換候補検索部51、修正候補検索部52および候補ソート部53の詳細については、後述する。また、制御部39のRAMは、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデータなどを適宜記憶する。
記憶部40は、例えば、電気的に書換えや消去が可能な不揮発性メモリであるフラッシュメモリ素子やHDD(Hard Disc Drive)などからなる。記憶部40は、制御部39のCPUより実行される種々のアプリケーションプログラムや種々のデータ群、携帯電話機1の制御プログラムや制御データ、携帯電話機1またはユーザに固有に割り当てられた識別情報を格納する。この他にも、記憶部40は、例えば名前、電話番号、住所などが連絡先情報として登録された電話帳データや、データ通信により取得したデータ、ダウンロードしたデータなどを適宜記憶する。第1実施形態においては、記憶部40は単語辞書部61、入力文字列・履歴記憶部62および優先度評価データ記憶部63として機能する。なお、入力文字列・履歴記憶部62は記憶部40に限らず制御部39のRAM側に一時的に記憶するようにしてもよい。
電源回路41は、バッテリ42の出力を基に所定の動作電源電圧Vccを生成して各回路部に供給する。携帯電話機1には、現在の時刻を測定する時計回路(タイマ)43が設けられている。
次に、第1実施形態における携帯電話機1の文字入力操作および文字入力操作を支援する各部の機能について説明する。
仮名漢字変換などの変換を伴う文字入力操作には、文字列の入力操作、入力された文字列の変換操作、変換の確定操作という操作が含まれる。文字列の入力操作は、操作キー14を介して仮名文字などからなる文字列の入力を行う操作である。文字列の変換操作は、入力された文字列を漢字、記号、絵文字などに変換する操作である。変換の確定操作は、変換操作により変換対象が選択された文字列(文字)を確定する操作をいう。
第1実施形態における携帯電話機1は、入力操作完了後この変換の確定操作前に文字列の末尾から削除操作が行われた場合、入力された文字列に誤入力が含まれていると判別し、この誤入力を修正するための適切な修正候補を表示するようになっている。ユーザは、新たな文字を入力する操作を行うことなく、誤入力の修正を行うことができる点で有効である。なお、各実施形態における「誤入力」の態様には、意図しない余分な文字列が入力された場合、入力を意図した文字が未入力であった場合、入力を意図した文字列と異なった文字が入力された場合が含まれるものとする。
制御部39の予測変換候補検索部51は、入力された文字列に対して変換が予測される語句(予測変換候補)を記憶部40の単語辞書部61より検索する。予測変換候補は、入力された文字列を読みとする漢字や仮名などからなる語句や、入力された文字列が先頭の読みと一致する語句などをいう。
修正候補検索部52は、所定のユーザ操作に基づいて文字列から誤入力に関連する文字である誤入力関連文字を決定する決定部として機能する。また、修正候補検索部52は、入力を受け付けた文字列と誤入力関連文字とを用いて生成した文字列を用いて語句辞書部を検索し、入力を受け付けた文字列の誤入力を修正する修正候補に該当する語句を抽出する検索部として機能する。第1実施形態における所定のユーザ操作は、入力を受け付けた文字列の末尾より文字を削除する操作である。削除操作は、削除操作部としての例えば操作キー14の所定のキー(クリアキーなど)を介して受け付ける。修正候補検索部52は、削除された文字列のうち先頭一文字目の文字を誤入力関連文字として決定する。修正候補検索部52は、末尾より文字を削除する操作を検出した場合に修正候補を検索する。これに対し、予測変換候補検索部51は、文字列の入力が行われた場合や、カーソルの移動操作が行われた場合にカーソルの位置に応じてその都度予測変換候補を検索する。
候補ソート部53は、記憶部40の優先度評価データ記憶部63に記憶されたデータに基づいて、予測変換候補および修正候補の表示の順番をソートする。候補ソート部53は、予測変換候補および修正候補がユーザの使用頻度が高い候補から優先的に表示されるようにソートすることで、ユーザの候補選択操作数を低減させる。また、候補ソート部53は、ソートされた各候補としての語句を表示部としてのメインディスプレイ21に選択可能に表示させる。
記憶部40の単語辞書部61は、予測変換候補および修正候補の検索時に用いられる複数の単語が登録された辞書であり、これらの単語を読みと対応付けて記憶する。なお、単語辞書部61に登録される単語は、語句の最小単位としての単語のみならず、語句の一区切りとしての単語も含まれる。
入力文字列・履歴記憶部62は、ユーザにより入力された変換操作前の文字列を記憶する。以下、入力された変換操作前の文字列を、「入力文字列」という。記憶される入力文字列は、ユーザにより文字入力操作および削除操作が行われるたびに更新される。また、入力文字列・履歴記憶部62は、ユーザにより入力された変換操作前の文字列に対して末尾の文字列が最初に削除された場合、削除前の文字列を入力履歴として記憶する。
優先度評価データ記憶部63は、単語辞書部61に記憶された語句のユーザの使用頻度に関するデータを記憶する。
次に、修正候補表示処理の詳細をフローチャートを用いて説明する。
図3は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される修正候補表示処理を説明するフローチャートである。
ステップS1において、修正候補検索部52は、入力文字列のうち、末尾の文字が削除されたか否かの判定を行う。修正候補検索部52は、末尾の文字列が削除されたと判定した場合(ステップS1のYES)、ステップS2において、修正候補表示モード中であるか否かの判定を行う。「修正候補表示モード」は、修正候補表示処理が実行され修正候補が表示中である場合に設定されるモードである。修正候補検索部52は、修正候補表示モード中であると判定した場合(ステップS2のYES)、入力文字列更新ステップS5に進む。
一方、修正候補検索部52は、修正候補表示モードが設定されていないと判定した場合(ステップS2のNO)、ステップS3において、修正候補表示モードを設定する。ステップS3において修正候補表示モードが設定される場合は、入力文字列の末尾の文字列が最初に削除されたときである。
ステップS4において、修正候補検索部52は、削除直前の入力文字列を入力履歴として入力文字列・履歴記憶部62に格納する。ステップS5において、修正候補検索部52は、入力文字列・履歴記憶部62に格納されている入力文字列を削除直後の新たな入力文字列に更新する。
ステップS6において、修正候補検索部52は、入力文字列・履歴記憶部62に格納された入力履歴および入力文字列に基づいて、修正候補を生成する。修正候補生成処理の詳細は図4〜図6において後述する。修正候補検索部52は、生成した修正候補を所定の記憶領域に登録する。
ステップS7において、候補ソート部53は、優先度評価データ記憶部63に格納されたデータに基づいて、修正候補の表示の順番をソートし、ソートされた順番で修正候補をメインディスプレイ21に表示させる。候補ソート部53は、一般的な使用頻度や蓄積されたユーザの使用頻度に関するデータに基づいて、ユーザが選択する可能性の高い修正候補から順にソートを行う。また、ステップS8において、制御部39は、ステップS1において削除操作を受け付けた後の文字列をメインディスプレイ21に表示する。
一方、修正候補検索部52は、ステップS1において末尾の文字が削除されていないと判定した場合(ステップS1のNO)、すなわち新たな文字の入力操作が行われた場合、ステップS9において修正候補表示モードの設定を解除する。なお、ステップS9において修正候補表示モードが設定されていない場合には、特に解除は行わずステップS10に進む。
ステップS10において、修正候補検索部52は、新たな文字入力操作に基づいて入力文字列・履歴記憶部62に格納された入力文字列を新たな入力文字列に更新する。その後ステップS8に進み、制御部39は新たな入力文字列をメインディスプレイ21に表示する。
次に、修正候補表示処理のステップS6の修正候補生成処理の説明を行う。修正候補生成処理は、三つの生成処理を有する。この三つの修正候補生成処理は、並行して実行されてもよいし、いずれか一つまたは二つの処理が実行されてもよい。
第一の生成処理は、誤入力の態様が、誤入力関連文字として決定された文字が入力を意図しない余分な文字として入力された場合に有効な修正候補を生成する処理である。以下、第一の生成処理を「削除修正候補生成処理」といい、第一の生成処理により生成された候補を「削除修正候補」という。
図4は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される削除修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS11において修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力文字列・履歴記憶部62に記憶された現在の入力文字列(削除後の文字列)と、削除された文字列(文字)の先頭二文字目以降の文字列からなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力履歴としての文字列から、誤入力関連文字として決定された削除された文字列の先頭一文字目の文字が削除された文字列である。
なお、削除された文字列は、入力文字列・履歴記憶部62に記憶された入力履歴と入力文字列とを比較することで得られる。すなわち、入力履歴から入力文字列を除くことにより削除された文字列を得ることができる。
ステップS12において、修正候補検索部52は、検索対象として得られた文字列を読みとする単語を単語辞書部61から検索する。修正候補検索部52は、検索された単語を所定の記憶領域に登録する。
次に、第二の生成処理について説明する。
第二の生成処理は、誤入力の態様が、入力を意図した文字が誤入力関連文字として決定された文字直前に未入力であった場合に有効な修正候補を生成する処理である。以下、第二の生成処理を「挿入修正候補生成処理」といい、第二の生成処理により生成された候補を、「挿入修正候補」という。
図5は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される挿入修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS21において修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力文字列・履歴記憶部62に記憶された現在の入力文字列(削除後の文字列)と、任意の文字列(文字)と、削除された文字列(文字)とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力履歴に対して誤入力関連文字として決定された削除された文字列の先頭一文字目の文字の前方の文字列とこの誤入力関連文字との間に任意の文字列(文字)が挿入された文字列である。
この任意の文字列(文字)は、文字数が一以上であれば特に文字数の制限は行わない。しかし、検索の処理効率を考慮して、文字数を二文字以下などに限定するのが好ましい。
ステップS22において、修正候補検索部52は、検索対象として得られた文字列を読みとする単語を単語辞書部61から検索する。修正候補検索部52は、検索された単語を所定の記憶領域に登録する。
次に、第三の生成処理について説明する。
第三の生成処理は、誤入力の態様が、誤入力関連文字として決定された文字が入力を意図した文字列と異なった文字として入力された場合に有効な修正候補を生成する処理である。以下、第三の生成処理を「変更修正候補生成処理」といい、第三の生成処理により生成された候補を、「変更修正候補」という。
図6は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される変更修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS31において修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力文字列・履歴記憶部62に記憶された現在の入力文字列(削除後の文字列)と、削除された文字列(文字)の先頭一文字目の文字とは異なる任意の文字列(文字)と、削除された文字列(文字)の先頭二文字目以降の文字とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力履歴に対して誤入力関連文字として決定された削除された文字列の先頭一文字目の文字が異なる任意の文字列(文字)に変更された文字列である。
検索対象となる文字列のうち任意の文字列(文字)は、文字数が一以上であれば特に文字数の制限は行わない。しかし、検索効率を考慮して、文字数を二文字以下などに限定するのが好ましい。
ステップS32において、修正候補検索部52は、検索対象として得られた文字列を読みとする単語を単語辞書部61から検索する。修正候補検索部52は、検索された単語を所定の記憶領域に登録する。
次に、図3〜図6の各処理に具体的な文字入力操作例を適用して説明する。
文字入力操作の一例として、文字列「とくをする」が入力された後に行われる修正候補表示処理を説明する。
修正候補検索部52は、ユーザによりこの文字列のうち末尾の文字「る」の削除が行われたことを検出すると(図3のステップS1のYES)、修正候補表示モードを設定する(ステップS3)。なお、文字列「とくをする」入力直後は、未だ末尾の文字の削除が行われていないため、修正候補表示モードは設定されていない状態である(ステップS2のNO)。
修正候補検索部52は、削除前の入力文字列「とくをする」を入力履歴として入力文字列・履歴記憶部62に格納する(ステップS4)。また、修正候補検索部52は、入力文字列・履歴記憶部62に格納された入力文字列を削除後の入力文字列「とくをす」に更新する(ステップS5)。
修正候補検索部52により図4〜図6の修正候補生成処理が行われ所定の修正候補が生成されると(ステップS6)、候補ソート部53は修正候補をメインディスプレイ21に表示させる(ステップS7)。また、制御部39は、入力文字列「とくをす」をメインディスプレイ21に表示させる(ステップS8)。
さらに、現在の入力文字列「とくをす」からさらに文字「す」、文字「を」が削除されると(ステップS1のYES)、ステップS2〜S8の各処理が行われる。
図7は、図3〜図6の各処理を適用した文字入力操作例を説明する画面遷移図である。
図7(A)に示すように、操作キー14を介してユーザより文字列「とくをする」が入力され、文字編集領域70に表示された。図中の文字列の下線は、文字列の変換が確定前である旨を示す。その後、文字列「とくをする」から文字列「をする」の三文字が順次削除された。このとき入力文字列・履歴記憶部62に記憶された入力履歴は文字列「とくをする」であり、入力文字列は文字列「とく」である。
文字列「とくをする」から「をする」が削除されたため、修正候補検索部52は、削除された文字列の先頭一文字目の文字「を」を誤入力関連文字と決定する。修正候補検索部52は、文字列「をする」の削除は文字「を」が関連する誤入力を修正するために行われた操作であるとみなし、図4〜図6の各修正候補生成処理を行う。
図8は、図4〜図6の修正候補生成処理を説明する概念図である。
修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成するため、入力履歴から削除された文字列を取得する。図8(A)に示すように、入力履歴としての文字列「とくをする」と、入力文字列である文字列「とく」を比較して(ステップS41)、削除された文字列「をする」を取得する(ステップS42)。また、修正候補検索部52は、誤入力関連文字としての削除された文字列の先頭一文字目の文字列「を」を取得し(ステップS43)、また削除された文字列の先頭二文字目以降の文字列「する」を取得する(ステップS44)。
修正候補検索部52は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「を」が入力を意図しない余分な文字であったと想定し、削除修正候補生成処理(図4)を行う。修正候補検索部52は、図8(B)に示すように、現在の入力文字列「とく」と、削除された文字列の先頭二文字目以降の文字列「する」からなる文字列「とくする」を検索対象となる文字列として生成し(図4のステップS11)、文字列「とくする」を読みとする語句を単語辞書部61から検索する(図4のステップS12)。この結果、削除修正候補として語句「得する」などが抽出される。
また、修正候補検索部52は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「を」の前に入力を意図した文字列(文字)が未入力であったと想定し、挿入修正候補生成処理(図5)を行う。修正候補検索部52は、図8(C)に示すように、現在の入力文字列「とく」と、任意の文字列(図では文字列「ばい」)と、削除された文字列「をする」からなる文字列「とく+任意文字列+をする」を検索対象となる文字列として生成し(図5のステップS21)、文字列「とく+任意文字列+をする」を読みとする単語を単語辞書部61から検索する(図5のステップS22)。この結果、挿入修正候補として、単語「特売をする」などが抽出される。
さらに、修正候補検索部52は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「を」が入力を意図した文字列と異なった文字であったと想定し、変更修正候補生成処理(図6)を行う。修正候補検索部52は、図8(D)に示すように、現在の入力文字列「とく」と、誤入力関連文字とは異なる任意の文字列(図では文字「も」)と、削除された文字列の先頭二文字目以降の文字列「する」からなる文字列「とく+文字「を」と異なる任意文字列+する」を検索対象となる文字列として生成し(図6のステップS31)、文字列「とく+文字「を」と異なる任意文字列+する」を読みとする語句を単語辞書部61から検索する(図6のステップS32)。この結果、変更修正候補として、語句「得もする」などが抽出される。
なお、文字列の入力および削除が行われると、予測変換候補検索部51は入力文字列およびカーソルの位置に対応した予測変換候補の検索を適宜行う。
図7(B)は、検索された修正候補が表示された画面例である。例えば文字入力画面左下には修正候補が表示される修正候補表示領域71が設けられ、画面右下には予測変換候補が表示される予測変換候補表示領域72が設けられる。修正候補および予測変換候補はユーザに識別可能なようにそれぞれの領域に表示される。修正候補表示領域71と予測変換候補表示領域72とを別に設ける以外にも、修正候補表示領域71と予測変換候補表示領域72とをタブで切り替えさせたり、修正候補表示領域71と予測変換候補表示領域72とを区別せずに文字の色彩や文字の背景の色彩が異なる予測変換候補と修正候補とを混在させて表示させたりすることもできる。
ユーザより所望の候補が選択されると、入力文字列「とく」は選択された語句に変換され入力が確定される。例えば、図7(C)に示すように、修正候補「得する」が選択されると、文字編集領域70の文字列「とく」は語句「得する」に変換されて表示される。
この携帯電話機1によれば、ユーザによる末尾からの文字列の削除操作が行われた場合には、文字列中に誤入力が含まれていると判別し、既に削除された文字列を含む入力履歴を加味して修正候補を検索、抽出するようになっている。このため、よりユーザの意図する修正候補を提示することができ、誤入力修正時のユーザの操作性を向上させることができる。
特に、入力された文字列途中に一文字の誤入力が含まれていた場合に、末尾の文字から順次削除して修正を行う際には、修正候補検索時にはこの削除された文字列が考慮されるため、よりユーザの意図が反映された修正候補を提示することができる。
ここで、操作キー14を用いた入力方式に上述したトグル入力方式が用いられた場合、五十音の各行が割り当てられた操作キー14の押下の回数に応じて「あ段」、「い段」、「う段」、「え段」、「お段」の順に入力されるようになっている。このため、本来入力を意図した段よりも前の段が入力された時点で、既に入力された文字列に誤入力が含まれていることに気づく場合がある。例えば、入力を意図した文字は操作キー14を二度押下することにより入力される「い段」の文字であったが、ユーザが操作キー14を一度押下した「あ段」の入力時に誤入力が含まれていることに気づいた場合が想定される。
第1実施形態における携帯電話機1は、特に、入力された文字列の末尾の文字はユーザが入力を意図した文字と同一の操作キー14で入力可能な他段の文字であると想定して、ユーザの所望する修正候補を適切に表示することもできる。具体的には、修正候補の検索時において、入力履歴の末尾の文字が同一行の他段の文字と一致する文字列を読みとする語句を検索対象に含めるようになっている。
以下、一例として変更修正候補を生成する変更修正候補生成処理を説明するが、削除修正候補を生成する削除修正候補生成処理または挿入修正候補を生成する挿入修正候補生成処理を適用してもよい。
図9は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される他の変更修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS51において修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力文字列・履歴記憶部62に記憶された現在の入力文字列(削除後の文字列)と、削除された文字列(文字)の先頭一文字目の文字とは異なる任意の文字列(文字)と、削除された文字列(文字)の先頭二文字目から末尾より二文字目までの文字列と、末尾の文字と同一行の文字とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力履歴に対して誤入力関連文字として決定された削除された文字列の先頭一文字目の文字が異なる任意の文字列(文字)に変更され、かつ入力履歴の末尾の文字が同一行である文字列である。
ステップS52において、修正候補検索部52は、検索対象として得られた文字列を読みとする単語を単語辞書部61から検索する。修正候補検索部52は、検索された単語を所定の記憶領域に登録する。
図10は、トグル入力方式を考慮した図9の変更修正候補生成処理を説明する概念図である。
図10においては、ユーザが文字列「おたのしみ」を読みとする語句「お楽しみ」の入力を意図したが、末尾の文字「み」の入力途中に文字「た」が文字「か」に誤入力されたことに気づいた結果、文字「おかのしま」と入力された時点で修正を開始した例である。なお、末尾の文字「ま」は、トグル入力方式においては「ま行」が割り当てられた操作キー14を一度押下した場合に入力される文字であり、文字「み」は、「ま行」が割り当てられた操作キー14を二度押下した場合に入力される文字である。
ユーザにより、文字列「おかのしま」のうち「かのしま」を削除する操作が行われた。修正候補検索部52は、文字列「おかのしま」から「かのしま」が削除されたため、削除された文字列の先頭一文字目の文字「か」を誤入力関連文字と決定する。修正候補検索部52は、文字列「かのしま」の削除は文字「か」が関連する誤入力を修正するために行われた操作であるとみなし、変更修正候補生成処理を行う。
修正候補検索部52は、検索対象となる文字列を生成するため、入力履歴から削除された文字列を取得する。図10(A)に示すように、入力履歴としての文字列「おかのしま」と、入力文字列である文字「お」を比較して(ステップS61)、削除された文字列「かのしま」を取得する(ステップS62)。また、修正候補検索部52は、誤入力関連文字としての削除された文字列の先頭一文字目の文字列「か」を取得し(ステップS63)、また削除された文字列の先頭二文字目以降の文字列「のしま」とを取得する(ステップS64)。さらに、修正候補検索部52は、削除された文字列の先頭二文字目以降の文字列「のしま」より、末尾の文字「ま」とそれ以外の文字列「のし」とを取得する(ステップS65、S66)。
修正候補検索部52は、現在の入力文字列「お」と、誤入力関連文字とは異なる任意の文字列(図では文字「た」)と、削除された文字列の先頭二文字目から末尾より二文字目までの文字列「のし」と、末尾の文字と同一行の文字「ま」、「み」、「む」、「め」、「も」からなる文字列「とく+文字「を」と異なる任意文字列+のし+ま行の文字」を読みとする語句を検索対象として生成し、変更修正候補を単語辞書部61から検索する(図9のステップS52)。この結果、図10(B)に示すように、変更修正候補として、文字列「おたのしみ」を読みとする語句「お楽しみ」などが検索される。
この携帯電話機1は、トグル入力方式独自の入力過程も考慮して修正候補を検索するため、ユーザが所望する修正候補をさらに好適に検索、提示することができる。
次に、修正候補表示モード中であって修正候補の表示中にユーザより文字入力操作が行われた場合、ユーザが選択する可能性の高い修正候補を再生成して表示する処理について説明する。
図11は、第1実施形態における携帯電話機1により実行される修正候補再表示処理を説明するフローチャートである。
修正候補再表示処理のうち、削除判定ステップS71〜文字列表示ステップS78については図3の削除判定ステップS1〜文字列表示ステップS8とほぼ同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。
修正候補検索部52は、ステップS71において末尾の文字が削除されていないと判定した場合(ステップS71のNO)、ステップS79において、修正候補表示モード中であって、かつユーザより文字入力が行われたか否かの判定を行う。修正候補検索部52は、修正候補表示モード中でなく、または文字入力が行われていないと判定した場合(ステップS79のNO)、例えば入力文字列の確定操作が行われた場合、ステップS80において修正候補表示モードを解除する。モード解除ステップS80および更新ステップS81は、図3のモード解除ステップS9および更新ステップS10とほぼ同様の処理であるため、詳細な説明を省略する。
一方、修正候補検索部52は、修正候補表示モード中であり、かつ文字入力が行われたと判定した場合(ステップS79のYES)、ステップS82において入力された文字を考慮して修正候補を再生成する。具体的には、修正候補検索部52は、図5の挿入修正候補生成処理および図6の変更修正候補生成処理で生成された修正語句の中から、入力された文字が含まれるものを検索し、修正候補として再生成する。末尾から順に文字列が削除された後にさらに文字が入力された場合の誤入力の態様は、入力を意図した文字が未入力であった場合、および入力を意図した文字列と異なった文字が入力された場合であると想定できるため、修正候補検索部52は、これらの誤入力の態様に対応する挿入修正候補および変更修正候補のみから修正候補を再生成する。
ステップS83において、候補ソート部53は、優先度評価データ記憶部63に格納されたデータに基づいて、修正候補の表示の順番をソートし、ソートされた順番で修正候補をメインディスプレイ21に表示させる。その後処理は文字列表示ステップS78に進む。
次に、図11の修正候補再表示処理の一部に具体的な文字入力操作例を適用して説明する。
図12は、図11の修正候補再表示処理を適用した文字入力操作例を説明する画面遷移図である。
図12(A)に示すように、文字列「とくをする」が入力された後、文字列「をする」が順次削除され、削除判定ステップS71〜文字列表示ステップS78の処理が行われた。すると、図12(B)に示すように、文字列「とく」に対する修正候補、予測変換候補および入力文字列が表示される。
このとき、語句「特売をする」の入力を意図したユーザにより、文字列「とく」に続いて文字「ば」の入力が行われた。修正候補検索部52は、修正候補表示モード中に文字入力が行われたと判定し(ステップS79のYES)、入力された文字「ば」を考慮して修正候補の再生成を行う(ステップS82)。具体的には、現在の入力文字列「とく+新たに入力された文字「ば」+任意文字列+をする」を読みとする挿入修正候補に該当する語句、および「とく+新たに入力された文字「ば」+文字「を」と異なる任意文字列+をする」を読みとする変更修正候補に該当する語句を修正候補として再生成する。なお、変更修正候補については、新たに入力された文字「ば」を、文字「を」と異なる任意文字列とみなすことができる。
例えば、図12(C)に示すように、挿入修正候補として既に生成された語句「特売をする」が該当する修正候補として生成される。また、再生成された修正候補は選択される可能性が高いと想定し、他の候補よりも優先的に表示する。図12(C)の例では、修正候補を上段に表示し、その下段に予測変換候補を表示することで、候補選択時のユーザ操作を低減させた。
この修正候補再表示処理は、文字列の削除後、さらに文字の入力があった場合には、この入力された文字を考慮して修正候補を再生成することにより、よりユーザの修正操作を容易に行わせることができる。
[第2実施形態]
本発明に係る情報処理装置の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
第1実施形態における修正候補表示処理は、入力された文字列から誤入力関連文字を決定するためのユーザ操作に、文字列末尾からの削除操作を適用した。これに対し、第2実施形態における修正候補表示処理は、入力された文字列から誤入力関連文字を決定するためのユーザ操作に、文字列上を移動するカーソルによる指定操作を適用した。
図13は、本発明に係る情報処理装置の第2実施形態を示す概略的な機能ブロック図である。
なお、第1実施形態と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2実施形態においては、制御部120が所定のプログラムを実行することにより、予測変換候補検索部101、修正候補検索部102および候補ソート部103が実現される。また、記憶部121には、単語・熟語辞書部111、記号・絵文字辞書部112および優先度評価データ記憶部113が設けられる。
予測変換候補検索部101は、入力された文字列に対して変換が予測される語句を記憶部121の単語・熟語辞書部111より検索する。予測変換候補は、入力された文字列を読みとする漢字などからなる語句や、入力された文字列が先頭の読みと一致する語句などをいう。
修正候補検索部102は、所定のユーザ操作に基づいて文字列から誤入力に関連する文字である誤入力関連文字を決定する決定部として機能する。また、修正候補検索部102は、入力を受け付けた文字列と誤入力関連文字とを用いて生成した文字列を用いて語句辞書部を検索し、入力を受け付けた文字列の誤入力を修正する修正候補に該当する語句を抽出する検索部として機能する。第2実施形態における所定のユーザ操作は、入力を受け付けた文字列のうちいずれかの文字を指定するカーソルの移動操作である。カーソルの移動操作は、例えば操作キー14の十字キー16を介して受け付ける。修正候補検索部102は、カーソルで指定された文字を誤入力関連文字として決定する。
候補ソート部103は、記憶部121の優先度評価データ記憶部113に記憶されたデータに基づいて、予測変換候補および修正候補の表示の順番をソートする。候補ソート部103は、予測変換候補および修正候補がユーザの使用頻度が高い候補から優先的に表示されるようにソートする。
記憶部121の単語・熟語辞書部111は、予測変換候補および修正候補の検索時に用いられる単語が登録された辞書であり、各種の単語を読みと関連付けて記憶する。単語・熟語辞書部111は、さらに修正候補の検索時に用いられる熟語が登録された辞書である。単語・熟語辞書部111に登録される熟語は、二字以上の漢字からなる語句や、二つ以上の単語が合わさって一つの単語として用いられる語句をいう。単語は、漢字、仮名からなる最小単位の語句をいう。また、単語・熟語辞書部111に記憶された単語・熟語は、類似するものが関連付けられて登録される。例えば、「の」、「に」、「は」、「を」などの助詞としてジャンル分けされる単語は、類似する単語として関連付けて登録されている。
記号・絵文字辞書部112は、記号および絵文字が登録された辞書である。記号は、例えば括弧や感嘆符、算術記号などの漢字や仮名文字、数字以外の文字・符号である。絵文字は、文字や記号の代わりに用いられ、感情を強調するときなどに補助的に使用される視覚記号である。記号および絵文字は、例えばそれぞれ意味内容が類似したもの毎にジャンル分けされて登録される。
優先度評価データ記憶部113は、単語・熟語辞書部111および記号・絵文字辞書部112に記憶された語句のユーザの使用頻度に関するデータを記憶する。
次に、文字入力操作が行われてから確定操作が行われるまでの処理について説明する。
図14は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換確定操作前の文字入力処理を説明するフローチャートである。
ステップS101において、制御部120は、操作キー14より文字の入力を受け付ける。文字入力を受け付けると、例えば十字キー16で操作されるカーソルが変換の確定操作が行われる前の入力された文字列間において移動可能となっている。
ステップS102において、修正候補検索部102は、カーソルで指定された文字に対応した修正候補を表示する。ステップS102の修正候補表示処理の詳細については、図15において後述する。
ステップS103において、修正候補検索部102は、表示された修正候補から一の修正候補が選択されたか否かの判定を行う。修正候補検索部102は、修正候補の選択が行われたと判定した場合(ステップS103のYES)、ステップS106に進む。
一方、修正候補検索部102は、修正候補の選択が行われていないと判定した場合(ステップS103のNO)、ステップS104において、文字列間においてカーソルの移動操作を受け付けたか否かの判定を行う。修正候補検索部102は、カーソルの移動操作を受け付けたと判定した場合(ステップS104のYES)、修正候補表示ステップS102に戻り指定された文字に対応した修正候補を表示する。
一方、修正候補検索部102は、カーソルの移動操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS104のNO)、ステップS105において、入力された文字列に対する入力の確定操作を受け付けたか否かの判定を行う。修正候補検索部102は、確定操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS105のNO)、すなわち、入力された文字列に対して確定操作が行われず、さらに文字入力を受け付けた場合、文字入力ステップS101に戻り以降の処理を繰り返す。
一方、修正候補検索部102は、確定操作を受け付けたと判定した場合(ステップS105のYES)、ステップS106において、制御部120は、入力された文字列および選択された修正候補への文字列変換を確定し、変換後の文字列および修正候補をメインディスプレイ21に出力する。
次に、図14の文字入力処理における修正候補表示ステップS102の詳細について説明する。
図15は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換確定操作前の修正候補表示処理を説明するフローチャートである。
ステップS111において、修正候補検索部102は、カーソルにより指定された文字は入力された文字列のうち末尾の文字であるか否かの判定を行う。なお、カーソルは、文字入力直後においてはその入力された文字を指定しているものとし、文字列の先頭方向に一つ移動した場合には、末尾から二文字目の文字を指定するものとする。修正候補検索部102は、指定された文字は末尾の文字であると判定した場合(ステップS111のYES)、挿入修正候補生成ステップS113に進む。
一方、修正候補検索部102は、指定された文字は末尾の文字以外の文字であると判定した場合(ステップS111のNO)、ステップS112において、カーソルにより指定された文字(誤入力関連文字)に基づいて、入力された変換確定前の文字列(文字)の削除修正候補を生成する。また、ステップS113において、修正候補検索部102は、指定された文字に基づいて、入力された変換確定前の文字列(文字)の挿入修正候補を生成する。さらに、ステップS114において、修正候補検索部102は、指定された文字に基づいて、入力された変換確定前の文字列(文字)の変更修正候補を生成する。修正候補検索部102は、ステップS112〜S114において生成した各修正候補を、所定の記憶領域に登録する。
なお、ステップS112の削除修正候補生成処理、ステップS113の挿入修正候補生成処理およびステップS114の変更修正候補生成処理の各詳細については、それぞれ図16〜図18において後述する。
ステップS115において、候補ソート部103は、優先度評価データ記憶部113に格納されたデータに基づいて、修正候補の表示の順番をソートし、ソートされた順番で修正候補をメインディスプレイ21に表示させる。候補ソート部103は、一般的な使用頻度や蓄積されたユーザの使用頻度に関するデータに基づいて、ユーザが選択する可能性の高い修正候補から順にソートを行う。
次に、図15の修正候補表示処理におけるステップS112〜S114の各修正候補生成処理の説明を行う。各修正候補生成処理は、第1実施形態において説明した削除修正候補生成処理(図4)、挿入修正候補生成処理(図5)、変更修正候補生成処理(図6)に対応する三つの生成処理を有する。以下の説明においては、三つの修正候補生成処理が順次実行される例を説明するが、これらの処理は並行して実行されてもよいし、いずれか一つまたは二つの処理のみが実行されてもよい。
図16は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される削除修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS121において修正候補検索部102は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力された文字列のうち、カーソルで指定された文字の前方の文字列(文字)と、カーソルで指定された文字の後方の文字列(文字)とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力された文字列から、誤入力関連文字として決定されたカーソルで指定された文字が削除された文字列である。
ステップS122において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた文字列を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する。修正候補検索部102は、検索された語句を所定の記憶領域に登録する。
次に、修正候補表示処理におけるステップS113の挿入修正候補生成処理の説明を行う。
図17は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される挿入修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS131において修正候補検索部102は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、入力された文字列に対して、カーソルで指定された文字の前方の文字列と、任意の文字列(文字)と、カーソルで指定された文字以降の文字列とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、誤入力関連文字として決定されたカーソルで指定された文字の前方の文字列と誤入力関連文字との間に任意の文字列(文字)が挿入された文字列である。
ステップS132において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた文字列を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する。修正候補検索部102は、検索された語句を所定の記憶領域に登録する。
次に、修正候補表示処理におけるステップS114の変更修正候補生成処理の説明を行う。
図18は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変更修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS141において修正候補検索部102は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、カーソルで指定された文字の前方の文字列と、カーソルで指定された文字とは異なる任意の文字列(文字)と、カーソルで指定された文字の後方の文字列とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、入力された文字列に対して誤入力関連文字として決定されたカーソルで指定された文字が異なる任意の文字列(文字)に変更された文字列である。
ステップS142において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた文字列を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する。修正候補検索部102は、検索された語句を所定の記憶領域に登録する。
次に、図14〜図18の各処理に具体的な文字入力操作例を適用して説明する。
文字入力操作の一例として、文字列「こんちは」が入力された後に実行される修正候補表示処理を説明する。
ユーザにより操作キー14を介して文字列「こんちは」の入力が受け付けられた後(図14のステップS101)、修正候補検索部102は、カーソルにより指定された文字に対応した修正候補を表示する(ステップS102)。
文字列「こんちは」の入力直後においてはカーソルにより指定された文字は末尾の文字「は」であるため(図15のステップS111のYES)、修正候補検索部102はカーソルにより指定された文字「は」を誤入力関連文字と決定する。修正候補検索部102は、文字「は」が関連する誤入力を修正するための挿入修正候補および変更修正候補を生成する(ステップS113およびS114)。また、候補ソート部103は、修正候補検索部102により生成された修正候補をメインディスプレイ21に表示する(ステップS115)。
表示された修正候補が選択されず(図14のステップS103のNO)、さらにカーソルが文字列「こんちは」の先頭方向に移動されて文字「ち」が指定されると(ステップS104のYES)、図14の修正候補表示ステップS102以降の各処理が行われる。
修正候補検索部102は、指定された文字は末尾の文字ではないため(図15のステップS111)、誤入力関連文字として決定された文字「ち」が関連する誤入力を修正するための削除修正候補、挿入修正候補および変更修正候補を生成する(ステップS112〜S114)。
修正候補検索部102は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「ち」が入力を意図しない余分な文字であったと想定し、削除修正候補生成処理(図16)を行う。修正候補検索部102は、誤入力関連文字としてのカーソルで指定された「ち」の前方の文字列「こん」と、誤入力関連文字「ち」の後方の文字「は」からなる文字列「こんは」を読みとする語句を検索対象となる文字列として生成し(ステップS121)、文字列「こんは」を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する(ステップS122)。この結果、削除修正候補として語句「紺は」などが検索される。
また、修正候補検索部102は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「ち」の前に入力を意図した文字列(文字)が未入力であったと想定し、挿入修正候補生成処理(図17)を行う。修正候補検索部102は、誤入力関連文字「ち」の前方の文字列「こん」と、任意の文字列(文字)と、誤入力関連文字「ち」以降の文字列「ちは」とからなる文字列「こん+任意文字列+ちは」を読みとする語句を検索対象となる文字列として生成し(ステップS131)、文字列「こん+任意文字列+ちは」を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する(ステップS132)。この結果、挿入修正候補として「こんにちは」を読みとする語句「今日は」などが検索される。
さらに、修正候補検索部102は、誤入力の態様が、誤入力関連文字「ち」が入力を意図した文字列(文字)と異なった文字であったと想定し、変更修正候補生成処理(図18)を行う。修正候補検索部102は、誤入力関連文字「ち」の前方の文字列「こん」と、誤入力関連文字「ち」とは異なる任意の文字列(文字)と、誤入力関連文字「ち」の後方の文字「は」とからなる文字列「こん+文字「ち」と異なる任意文字列+は」を読みとする語句を検索対象となる文字列として生成し(ステップS141)、文字列「こん+文字「ち」と異なる任意文字列+は」を読みとする語句を単語・熟語辞書部111から検索する(ステップS142)。この結果、変更修正候補として「こんどは」を読みとする語句「今度は」などが検索される。
なお、文字列の入力が行われると、予測変換候補検索部101は入力された文字列およびカーソルの位置に対応した予測候補の検索を適宜行う。
図19は、図14〜図18の各処理を適用した文字入力操作例を説明する画面遷移図である。
図19(A)に示すように、例えば文字入力画面左下には修正候補が表示される修正候補表示領域71が設けられ、画面右下には予測変換候補が表示される予測変換候補表示領域72が設けられる。修正候補と予測変換候補とはユーザに識別可能なようにそれぞれの領域に表示される。表示領域を変更する以外にも、修正候補と予測変換候補との表示をタブで切り替えて表示させたり、予測変換候補と修正候補とを色彩を変えて混在させて表示させたりすることもできる。
ユーザより所望の候補が選択されると(図14のステップS103のYES)、入力された文字列「こんちは」は選択された変換候補に変換される。例えば、修正候補表示領域71より修正候補「今日は」が選択されると、図19(B)に示すように、文字編集領域70の入力された文字列「こんちは」は語句「今日は」に変換されてメインディスプレイ21に出力される(ステップS106)。
この携帯電話機100によれば、入力された文字に誤入力が含まれている場合であっても、削除操作および新たな文字入力操作を必要とすることなくカーソル操作のみで誤入力の修正を行うことができる。
上述した図14の修正候補表示処理は、入力された文字列の変換の確定操作前に行われる場合を適用して説明した。しかし、修正候補表示処理の他の例として、変換の確定操作後に行うようにしてもよい。
まず、文字列の変換の確定操作後の文字入力処理について説明する。
図20は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換確定操作後の文字入力処理を説明するフローチャートである。
ステップS151において、制御部120は文章の入力を受け付けた。なお、ここでいう文章とは、文字列が入力された後、変換操作、確定操作が行われた文字列をいう。また、文章には仮名や漢字からなる文字のみならず所定の操作を経て入力された記号、絵文字も含まれるものとする。
ステップS152において、修正候補検索部102は文章上でのカーソルの移動操作を受け付けた。修正候補検索部102は、カーソルの移動操作に応じて指定された文字を、誤入力関連文字として検出する。ステップS153において、修正候補検索部102は、指定された文字に対応した修正候補を表示する。ステップS153の修正候補表示処理の詳細については、図21において後述する。
ステップS154において、修正候補検索部102は、表示された修正候補から一の修正候補が選択されたか否かの判定を行う。修正候補検索部102は修正候補の選択が行われたと判定した場合(ステップS154のYES)、ステップS155において、制御部120は、選択された修正候補への変換を確定し、修正候補をメインディスプレイ21に出力する。
一方、修正候補検索部102は、修正候補の選択が行われていないと判定した場合(ステップS154のNO)、ステップS156において、文字列間においてカーソルの移動操作を受け付けたか否かの判定を行う。修正候補検索部102は、カーソルの移動操作を受け付けたと判定した場合(ステップS156のYES)、修正候補表示ステップS153に戻り指定された文字に対応した修正候補を表示する。
一方、修正候補検索部102は、カーソルの移動操作を受け付けていないと判定した場合(ステップS156のNO)、処理を終了する。
次に、図20の文字入力処理における修正候補表示ステップS153の詳細について説明する。
図21は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換確定操作後の修正候補表示処理を説明するフローチャートである。
ステップS161において、修正候補検索部102は、誤入力関連文字としてのカーソルにより指定された文字が含まれる単語を抽出する。単語は、例えば文章を区切ることができる最小の単位とし、単語・熟語辞書部111および記号・絵文字辞書部112を参照することにより単語の抽出を行う。なお、ここでいう単語には、漢字、仮名文字のほか、一の記号・絵文字、一組の記号(括弧など)も単語として扱われる。また、修正候補検索部102は、抽出された単語の文字種別を判別する。単語の文字種別は、誤入力関連文字の文字コードなどにより判別される。種別には単語、熟語、数字、記号、絵文字などが含まれる。
ステップS162において、修正候補検索部102は、指定された文字が含まれる単語および文字種別に基づいて挿入修正候補を生成する。また、ステップS163において、修正候補検索部102は、指定された文字が含まれる単語および種別に基づいて変更修正候補を生成する。修正候補検索部102は、ステップS162およびS163において生成した各修正候補を、所定の記憶領域に登録する。
なお、変換確定操作後においては、挿入修正候補および変更修正候補を生成し、削除修正候補を生成しない例を説明したが、必要に応じて削除修正候補を生成してもよい。ステップS162の挿入修正候補生成処理およびステップS163の変更修正候補生成処理の各詳細については、それぞれ図22〜図24において後述する。
ステップS164において、候補ソート部103は、優先度評価データ記憶部113に格納されたデータに基づいて、修正候補の表示の順番をソートし、ソートされた順番で修正候補をメインディスプレイ21に表示させる。候補ソート部103は、一般的な使用頻度や蓄積されたユーザの使用頻度に関するデータに基づいて、ユーザが選択する可能性の高い修正候補から順にソートを行う。
次に、修正候補生成処理(ステップS162およびS163)の詳細について説明する。図22の挿入修正候補生成処理および図23の変更修正候補生成処理は、主に誤入力関連文字の文字種別が仮名や漢字であった場合に行われるものとする。
図22は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換の確定操作後の挿入修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS171において修正候補検索部102は、検索対象となる語句を生成する。検索対象となる語句は、抽出された単語中のカーソルで指定された文字より前方の文字列と、任意の文字列(文字)と、単語中のカーソルで指定された文字以降の文字列からなる語句である。すなわち、検索対象となる語句は、抽出された単語に対して、誤入力関連文字として決定されたカーソルで指定された文字の前方の文字列と誤入力関連文字との間に任意の文字列(文字)が挿入された語句である。
ステップS172において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた語句に対応する語句を単語・熟語辞書部111から検索する。修正候補検索部102は、検索された語句を所定の記憶領域に登録する。
図23は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換の確定操作後の変更修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
ステップS181において修正候補検索部102は、検索対象となる文字列を生成する。検索対象となる文字列は、単語中のカーソルで指定された文字より前方の文字列と、カーソルで指定された文字とは異なる任意の文字列(文字)と、カーソルで指定された文字の後方の文字列とからなる文字列である。すなわち、検索対象となる文字列は、抽出された単語に対して、誤入力関連文字として決定されたカーソルで指定された文字が異なる任意の文字列(文字)に変更された語句である。
ステップS182において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた語句に対応する語句を単語・熟語辞書部111から検索する。修正候補検索部102は、検索された語句を所定の記憶領域に登録する。
図24は、第2実施形態における携帯電話機100により実行される変換の確定操作後に実行される変更修正候補生成処理を説明するフローチャートである。
この変更修正候補生成処理は図23の変更修正候補生成処理とは異なり、図21の修正候補生成処理のステップS161において判別された誤入力関連文字の文字種別に応じて、類似する単語を修正候補として生成する処理である。
ステップS191において修正候補検索部102は、検索対象となる単語(語句、記号、絵文字)を生成する。検索対象となる単語は、カーソルで指定された文字である誤入力関連文字と同種別であって、意味が類似する単語である。
ステップS192において、修正候補検索部102は、検索対象として得られた単語に対応する単語を単語・熟語辞書部111または記号・絵文字辞書部112から検索する。修正候補検索部102は、検索された単語を所定の記憶領域に登録する。修正候補検索部102は、誤入力関連文字の文字種別が仮名であり、かつ「の」、「に」、「は」、「を」などの助詞としてジャンル分けされた単語であった場合、他の助詞として関連付けされた単語を類似する語句として検索する。また、修正候補検索部102は、誤入力関連文字の文字種別が記号であり、「()」や「{}」などの括弧としてジャンル分けされた単語であった場合、他の括弧として関連付けされた単語を類似する記号として検索する。
次に、変換の確定操作後の文字入力処理などを具体例を適用して説明する。
図25は、図20〜図24の各処理を適用した文字入力操作例を説明する画面遷移図である。
図25(A)に示すように、例えば「今日は」という文章の入力を受け付けた後(図20のステップS151)、修正候補検索部102はこの文章上でカーソルの移動操作を受け付けた。修正候補検索部102は、誤入力関連文字として文字「今」が指定されたことを検出した(ステップS152)。すると、修正候補検索部102は、指定された文字に対応した修正候補を表示する(ステップS153)。
修正候補検索部102は、誤入力関連文字「今」が含まれる単語を抽出する。また、誤入力関連文字の文字種別の判別を行う(図21のステップS161)。図25(A)の例では、文字「今」が含まれる単語「今日」を抽出し、さらに文字「今」の文字種別は漢字であると判別する。修正候補検索部102は、単語・熟語辞書部111から熟語「今日」の誤入力関連文字「今」に対する挿入修正候補および変更修正候補を検索する(ステップS162、S163)。例えば、変更修正候補として「本日」、「明日」、「一昨日」などが抽出される(図23)。生成された修正候補は、候補ソート部103により表示される(図21のステップS164)。
修正候補に対して選択が行われたと判定された場合(図20のステップS154のYES)、選択された修正候補へ変換を確定し出力する(ステップS155)。図25(A)では、誤入力関連文字「今」が含まれる単語「今日」が、修正候補として生成された熟語「本日」に変換された例が示されている。
また、図25(B)の例では、入力された文章上でのカーソル移動操作に基づいて、誤入力関連文字として星を示す絵文字が指定された。修正候補検索部102は、星を示す絵文字を単語として抽出し、誤入力関連文字の文字種別を絵文字として判別する(図21のステップS161)。修正候補検索部102はこの星を示す絵文字と同種別であって、意味が類似する単語を検索対象となる単語として生成し(図24のステップS191)、検索する(ステップS192)。例えば、星を示す絵文字と同種別であってかつ類似する単語として予め記号・絵文字辞書部112において登録された、月を示す絵文字や、太陽を示す絵文字などが変更修正候補として抽出される。図25(B)では、誤入力関連文字としての星を示す絵文字が、修正候補として生成された絵文字である太陽を示す絵文字に変換された例が示されている。
さらに、図25(C)の例では、入力された文章上でのカーソル移動操作に基づいて、誤入力関連文字として「(」が指定された。修正候補検索部102は、単語として一組の括弧「()」を抽出し、誤入力関連文字の文字種別を記号として判別する(図21のステップS161)。修正候補検索部102はこの括弧である記号と同種別であって、意味が類似する単語を検索対象となる単語として生成し(図24のステップS191)、検索する(ステップS192)。例えば、括弧「()」と同種別であってかつ類似する単語として予め記号・絵文字辞書部112において登録された、「「」(かぎ括弧)」や「{}(中括弧)」などが変更修正候補として検索される。図25(C)では、誤入力関連文字としての記号「()」が、修正候補として生成された記号「「」」に変換された例が示されている。
この携帯電話機100は、変換確定操作後であっても誤入力関連文字として指定された文字が含まれる単語の修正を容易に行うことができる。
また、予め各辞書部111、112に意味が類似するものを関連付けて登録しておき、誤入力関連文字が指定された際には文字種別から類似する単語を検索するようにしたため、誤入力関連文字をニュアンスが異なる同種別の単語に修正することもできる。
なお、第2実施形態においては、押下に伴い入力操作を行う操作キー14を備えた携帯電話機100を一例として説明したが、この操作キー14に代えて、クリックにより直接所望の位置にカーソルの移動操作を可能とするタッチパネルなどを入力装置として備えた情報処理装置に適用することもできる。タッチパネルなどの場合には、カーソルを一文字ずつ移動させる操作の必要がないため、さらに誤入力の修正操作を容易に行うことができる。
本発明に係る情報処理装置を携帯電話機100に適用して説明したが、PDA(PersonalDigitalAssistant)、パーソナルコンピュータその他の文字入力操作を行う情報処理装置にも適用することができる。