JP2011137265A - ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、難燃性を維持したままで、後加工性を向上させたポリベンザゾール繊維マルチフィラメントを、製造プロセスを大幅に変更することなく簡便に製造する方法を提供する。
【解決手段】ポリベンザゾールを溶媒に溶解したドープを紡糸口金から紡出させ、紡出されたドープを集束させてポリベンザゾールの凝固剤を含有する液体中(凝固浴)に浸漬して凝固処理する際に、紡出されたドープフィラメントを凝固浴に浸漬する前に、下記の条件で、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気に接触させることを特徴とするポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法。
(a)紡糸口金から凝固浴までの空間で、ドープフィラメントの束の外側から内側に向けて円周方向からポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける
(b)ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を円周方向から噴きつける位置における、ドープフィラメントの集束密度Dが2,000以下である
D=A×(L1/L2)×(L1/L2)
D(フィラメント数/cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束密度、A(個/cm):紡糸口金の孔密度、L1(cm):紡糸口金から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離、L2(cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法に関し、詳しくは、従来のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントに比べて、繊維の切断などの後加工性に優れ、耐熱性、難燃性を生かした、様々な用途への展開が可能なポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法に関する。
ポリベンザゾール繊維は、ポリベンゾオキサゾールやポリベンゾチアゾールポリマーと酸溶媒を含むドープを紡糸口金より押し出した後、凝固性液体(例えば、水、または水と無機酸の混合液)中に浸漬して凝固させ、次いで酸溶媒を除去するために、水洗浴中で洗浄し、さらに無機塩基の水溶液槽を通して糸中に残っている酸を中和した後、乾燥する方法によって製造されている(例えば、特許文献1を参照)。
ポリベンザゾール繊維は、強度、弾性率、耐熱性、難燃性、全ての点において有機繊維の中で最高レベルの性能を有している。そのため、これらの特徴を生かした、様々な用途に展開されている。しかしながら、耐熱性、難燃性を生かした用途の中では、ポリベンザゾール繊維の高強度、高弾性率という優れた特性が、逆に繊維の切断を困難にさせ、後加工性を低下させる原因となっている。そのため、これらの分野では、ポリベンザゾール繊維の後加工性の向上が望まれている。
ポリベンザゾール繊維の後加工性を向上させる方法として、繊維の引張強度を大幅に低下させる方法が挙げられる。
ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの引張強度を大幅に低下させる方法として、例えば、ポリマーの濃度や分子量を低下させる、あるいは、繊維を高温で長時間熱処理する、などの方法が知られている。しかしながら、ポリマーの濃度や分子量を低下させる方法では、(i)紡糸時の糸切れが発生しやすくなる、(ii)通常銘柄の生産との切り替えロスが発生する、あるいは(iii)ドープの粘度挙動も大きく変化するため、紡糸条件も変更する必要がある、など操業性が悪化する。一方、繊維を高温で長時間熱処理する方法では、(i)高温の炉が必要となる、あるいは(ii)多大なエネルギーを必要とする、など設備面及び費用面で問題がある。
そのため、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの優れた耐熱性、難燃性を維持したままで、引張強度を大幅に低下させたポリベンザゾール繊維マルチフィラメントが要望されていた。さらに、プロセス条件を大幅に変更する必要がなく、切り替えロスの発生を可能な限り抑えることができる、などの操業性に優れ、かつ後加工性に優れるポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法も要望されていた。
プロセス条件を大幅に変更することなくポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの引張強度を大幅に低下させる方法として、ポリベンザゾールを溶媒に溶解したポリベンザゾールドープを紡糸口金から紡出させ、紡出されたドープフィラメントをポリベンザゾール凝固剤の蒸気に接触させた後、凝固浴に浸漬するポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
具体的には、紡糸口金から紡出させたドープフィラメントにポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を接触させる方法として、内径5mmの筒内に水蒸気を満たし、ドープマルチフィラメントを筒内に通過させる方法が開示されている(特許文献2、実施例1〜5)。この方法を用いれば、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの引張強度を大幅に低下させることはできる。内径5mmの筒内を通過させるためには、紡糸口金から紡出させたドープフィラメントを集束させてから筒内を通過させる必要がある。しかしながら、筒内を通過させる前にマルチフィラメントを構成するフィラメント(単糸)同士が接触するため、マルチフィラメントを構成する単糸同士がくっつく、あるいは、単糸の断面が変形する、などの問題点がある。さらに、単糸同士がばらけた状態ではなく、接触した状態でポリベンザゾール凝固剤の蒸気に接触させることになるため、各単糸に均一にポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を接触させることができず、マルチフィラメントを構成する全ての単糸の引張強度をより均一に低下させることは困難である。
また、スリットノズルを2ヶ所、対面方向に設置し、その間にドープフィラメントの束を通過させることにより、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を接触(噴きつける)させる方法も開示されている(特許文献2、実施例6)。この方法を用いれば、紡糸口金から紡出させたドープフィラメントを集束させながら凝固剤の蒸気に接触させることができる。しかしながら、2方向からしか水蒸気を付与しないため、紡糸口金から紡出させたドープフィラメントの束の各単糸に均一にポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を接触させることが困難である。また、スリットノズルの設置位置によっては、マルチフィラメントを構成している単糸同士がくっつく、糸切れの発生
特許第3564822号公報 特開平2008−050711号公報
本発明の目的は、ポリベンザゾール繊維が有する優れた耐熱性、難燃性を維持したままで、繊維の切断などの後加工性に優れるポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法を提供することにある。
さらに、製造プロセス条件の大幅な変更、あるいは高温での長時間熱処理などの必要がなく、マルチフィラメントを構成するフィラメント(単糸)同士のくっつきを抑制し、かつ、マルチフィラメントを構成する全てのフィラメント(単糸)の引張強度をより均一に低下させることができる、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法を提供することにある。
前記の課題を解決することができる、本発明のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法は、以下の構成よりなる。
すなわち、本発明は、ポリベンザゾールを溶媒に溶解したポリベンザゾールドープを紡糸口金から紡出させ、紡出されたドープフィラメントを集束させてポリベンザゾールの凝固剤を含有する液体中(凝固浴)に浸漬して凝固処理するポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法であって、紡出されたドープフィラメントを凝固浴に浸漬する前に、下記の条件で、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気に接触させることを特徴とするポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法である。
(a)紡糸口金から凝固浴までの空間で、ドープフィラメント束の外側から内部に向けて円周方向からポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける
(b)ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を円周方向から噴きつける位置における、ドープフィラメントの集束密度Dが2,000以下である
D=A×(L1/L2)×(L1/L2)
D(フィラメント数/cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束密度、A(個/cm):紡糸口金の孔密度、L1(cm):紡糸口金から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離、L2(cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離
また、前記のポリベンザゾールの凝固剤が水であること、ポリベンザゾールの溶媒がポリ燐酸又はメタンスルホン酸であること、ポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを構成するフィラメント数が30本以上であること、が好ましい実施形態である。
本発明の製造方法によれば、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントが有する優れた耐熱性、難燃性を維持したままで、引張強度を大幅に低下させたポリベンザゾール繊維マルチフィラメントを、プロセス条件を大幅に変更する必要がなく、切り替えロスの発生を可能な限り抑えて製造することができる。
また、得られた繊維は、マルチフィラメントを構成する単糸同士がくっつくことがなく、かつ、マルチフィラメントを構成する全ての単糸の引張強度が、より均一に低下させることができる。
そのため、ポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの高強度がゆえに後加工性が悪くて使用が広がらなかった様々な用途に利用が可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリベンザゾール繊維とは、ポリベンザゾールポリマーよりなる繊維を意味する。ポリベンザゾール(以下、PBZともいう)とは、ポリベンゾオキサゾール(以下、PBOともいう)、ポリベンゾチアゾール(以下、PBTともいう)、またはポリベンズイミダゾール(以下、PBIともいう)から選ばれる1種以上のポリマーを意味する。
本発明において、PBOは、芳香族基に結合されたオキサゾール環を含むポリマーを意味する。また、その芳香族基は必ずしもベンゼン環である必要はなく、ビフェニレン基、ナフチレン基などであってもよい。さらに、PBOは、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のホモポリマーのみならず、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)のフェニレン基の一部がピリジン環などの複素環に置換されたコポリマーや芳香族基に結合された複数のオキサゾール環の単位からなるポリマーが広く含まれる。この点は、PBTやPBIの場合も同様である。また、(i)PBO、PBT、またはPBIから選択される、二種またはそれ以上の混合物、(ii)PBO、PBT、またはPBIから選択される、二種またはそれ以上のブロックもしくはランダムコポリマー、またはこれらの混合物なども含まれる。
PBZポリマーに含まれる構造単位は、特定濃度で液晶を形成するライオトロピック液晶ポリマーから選択することが好ましい。当該ポリマーは、下記の構造式(a)〜(f)に記載されているモノマー単位からなり、好ましくは、本質的に構造式(a)〜(d)から選択されたモノマー単位からなるものである。また、これらのモノマー単位において、アルキル基やハロゲン基などの置換基を有するモノマー単位を一部含んでもよい。
Figure 2011137265
ポリマーのドープを形成するための好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解し得る非酸化性の酸が含まれる。好適な酸溶媒のとしては、例えば、ポリ燐酸、メタンスルホン酸及び高濃度の硫酸或いはそれ等の混合物が挙げられる。更に、好適な溶媒は、ポリ燐酸及びメタンスルホン酸である。また、最も好適な溶媒は、ポリ燐酸である。
ドープ中のポリマー濃度は、好ましくは7質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上、特に好ましくは14質量%以上である。ドープ中のポリマーの最大濃度は、例えば、ポリマーの溶解性やドープ粘度といった実際上の取り扱い性により限定される。それらの要因のため、ポリマー濃度は、通常では20質量%を越えることはない。
本発明において、好適なポリマーまたはコポリマーとドープは、公知の方法で合成することができる。
例えば、Wolfeらの米国特許第4,533,693号(1985.8.6)、Sybertらの米国特許第4,772,678号(1988.9.22)、Harrisの米国特許第4,847,350号(1989.7.11)、またはGregoryらの米国特許第5,089,591号(1992.2.18)の明細書に記載されている。
これらの特許文献には、好適なモノマーは、非酸化性で脱水性の酸溶液中、非酸化性雰囲気で高速撹拌及び高剪断条件のもと、約60℃から230℃までの段階的または一定の速度で昇温して反応を行う、ことが記載されている。
このようにして重合されるドープは、紡糸部に供給され、紡糸口金から通常100℃以上の温度で吐出される。口金の吐出孔の配列は、通常、円周状、格子状に複数個配列されるが、その他の配列であってもよい。口金の吐出孔の数は、特に限定されないが、30個以上が好ましい。紡糸口金面における吐出孔は、紡出糸条(ドープフィラメント)間の融着などが発生しないような孔密度を保つことが肝要である。また、口金の各吐出孔は等間隔であることが好ましい。
紡出糸条は、十分な延伸比(SDR)を得るため、米国特許第5296185号に記載されたように十分な長さのドローゾーン長が必要で、かつ比較的高温度(ドープの固化温度以上で紡糸温度以下)の整流された冷却風で均一に冷却されることが望ましい。ドローゾーンの長さ(L)は非凝固性の気体中で固化が完了する長さが要求され、大雑把には単孔の吐出量(Q)によって決定される。良好な繊維物性を得るには、ドローゾーンの取り出し応力がポリマー換算で(ポリマーのみに応力がかかるとして)2.2g/dtex以上が望ましい。
本発明のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法の第1の特徴は、溶媒を含むポリベンザゾールドープを紡糸口金から押し出したドープフィラメントを、集束させて凝固液含有液体中に浸漬して凝固させる前に、凝固剤の蒸気と積極的に接触させる点である。この蒸気処理により、繊維強度を低下させることができるのである。
ポリベンザゾールの凝固剤としては、水、メタノール、エタノール、アセトン、エチレングリコールの少なくとも1種が好ましく、簡便性の点で、水がより好ましい。
繊維の引張強度が低下する理由は明確ではないが、繊維の結晶構造の変化が主な理由と考えられる。また、凝固液が水の場合は、ポリマーの加水分解の促進も考えられる。
本発明のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法の第2の特徴は、紡糸口金から凝固浴までの空間で、紡出されたポリベンザゾール繊維のドープフィラメントの束の外側から内側に向けて、円周方向からポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける点である。
例えば、ポリベンザゾールの凝固剤が水の場合、ドープフィラメントの束と水蒸気を接触させる方法として、水蒸気雰囲気中を通過させる方法、水蒸気を噴きつける方法、などが挙げられる。
水蒸気雰囲気中にポリベンザゾール繊維のドープフィラメントの束を通過させる方法では、フィラメントの束の外側に位置する各単糸は水蒸気雰囲気と接触することができる。しかしながら、フィラメントの束の内側に位置する各単糸は随伴流に阻害されて十分に水蒸気と接触することができない。そのため、フィラメントの束の外側と内側に位置する各単糸で水蒸気の接触状態に差がでる。その結果、各単糸の引張強度の低下に差がでる。
一方、ドープフィラメントの束に水蒸気を噴きつける方法として、スリットノズルを用いる方法がある。しかしながら、スリットノズルを2ヶ所、対面方向に設置する方法では、2方向からしか水蒸気を付与しないため、ドープフィラメントの束の各単糸に均一に水蒸気を接触させることが難しい。フィラメントの束を構成する各単糸に、より均一に水蒸気を接触させるためには、紡出させたドープフィラメントの束の外側から内側に向けて、円周方向から水蒸気を噴きつける方法が好適である。
本発明のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法の第3の特徴は、ドープフィラメントの束の各単糸に、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を円周方向から噴きつける位置における、紡出されたドープフィラメントの集束密度D(フィラメント数/cm)が2,000以下である点である。
前記のドープフィラメントの集束密度Dは、以下の式で定義される。
D=A×(L1/L2)×(L1/L2)
D(フィラメント数/cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束密度、A(個/cm):紡糸口金の孔密度、L1(cm):紡糸口金から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離、L2(cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離
本発明者らは、紡糸口金から押し出したポリベンザゾールのドープフィラメントを集束させながらポリベンザゾールの凝固剤を含有する液体中(凝固浴)に浸漬して凝固処理するまでの間で、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を円周方向から噴きつける際に、マルチフィラメントを構成する各単糸同士を接触させずに、均一に各単糸にポリベンザゾールの凝固剤の蒸気と接触させることが重要であることを見出した。
そのためには、蒸気を噴きつける部分のドープフィラメントの集束の度合いが最も重要である。蒸気を噴きつける部分のドープフィラメントの集束の度合い、すなわち、上で定義したDの値が2,000(フィラメント数/cm)以下であれば、その後のプロセスを経て巻き取られたポリベンザゾール繊維のマルチフィラメント内において、単糸同士のくっつきが観察されない。一方、Dの値が2,000(フィラメント数/cm)を超える場合、単糸同士のくっつきが観察される。
ここで、Dの値の技術的意味について説明する。
凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置で、点で集束させると仮定して、紡糸口金の孔密度から、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置における孔密度を計算し、その値をドープフィラメントの集束密度Dとする。
ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置における孔密度、すなわち、ドープフィラメントの集束密度D(フィラメント数/cm)は、紡糸口金の孔密度(A:個/cm)に、紡糸口金から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離(L1:cm)と、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離(L2:cm)の比(L1/L2)の2乗を乗じた値となる。
Dの値が高すぎる、すなわち、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束の度合いが密の場合には、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気が円周方向から噴きつけられる力、あるいはその力の変動によって、マルチフィラメント内の単糸同士が接触し、単糸同士がくっつく頻度が増える。
そのため、各単糸に蒸気を均一に接触させることが困難になり、マルチフィラメントを構成する単糸の強度を、より均一に低下させることが困難になる。
一方、Dの値が低い、すなわち、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束の度合いが疎の場合には、マルチフィラメントを構成する各単糸とポリベンザゾールの凝固剤をより均一に接触させることができる。しかしながら、Dの値が低すぎると、凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置と蒸気を噴きつける位置の距離が大きくなるため、糸揺れが顕著になり、糸切れが発生しやすくなる。
そのため、糸揺れや糸切れの発生を防止する点から、Dの値を低くすることが好ましい。
また、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気の噴き出し口と紡出されたドープフィラメントが接触しないようにすることも重要である。両者が接触すると、糸切れや、マルチフィラメントを構成している単糸同士が接触し、くっつくという問題が発生する。
蒸気処理の温度は、凝固剤の種類によっても異なるが、水の場合、水蒸気の温度は50〜200℃が好ましい。水蒸気の温度の上限は、ポリベンザゾール繊維の引張強度の低下の点から、160℃がさらに好ましく、特に好ましくは130℃である。一方、水蒸気の温度の下限は、糸切れなどの生産性の点から、60℃がより好ましく、特に好ましくは70℃である。
蒸気処理の温度が50℃未満の場合、強度を低下させる効果が小さくなる。一方、蒸気処理の温度が200℃を越える場合、糸切れが多発して生産性が著しく低下する傾向がある。水より低沸点の凝固剤であればより低温でもよく、水より高沸点の凝固剤であればより高温でもよく、沸点と蒸気圧とを考慮して適宜選定することができる。
蒸気処理時に用いる蒸気は、短時間で処理するために、全気体成分に対して蒸気成分の含有率が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
蒸気処理後のフィラメントは、次に凝固(抽出)浴に導かれて、ポリベンザゾールの溶剤の抽出とフィラメントの完全な凝固がなされる。凝固浴は、特に限定されず、如何なる形式の凝固浴でも良い。例えば、ファンネル型、水槽型、アスピレータ型あるいは滝型などの凝固浴を用いることができる。
最終的に、凝固浴においてフィラメント中に残存する溶剤が1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下になるように溶剤を抽出する。本発明において、溶剤の抽出媒体として用いられる液体は、例えば、ポリベンザゾールに対して実質的に相溶性を有しない、水、メタノール、エタノール、アセトン、エチレングリコール等が好ましい。
抽出液としては、燐酸水溶液や水が簡便で望ましい。また、凝固(抽出)浴を多段に分離し、燐酸水溶液の濃度を順次薄くし、最終的に水で水洗する方法も採用できる。また、凝固(抽出)工程において、フィラメント束を水酸化ナトリウム水溶液などで中和処理して後、水洗することは好ましい方法である。この後、乾燥、熱処理を施して、シース・コアの二層に識別できる繊維とすることができる。
次いで、繊維を乾燥させ、更に必要に応じて熱処理工程を通す。乾燥温度は、ポリベンザゾールの凝固剤や溶剤が乾燥しやすい温度であればよく、例えば、150〜400℃が好ましい。乾燥温度の上限は、300℃がより好ましく、特に好ましくは270℃である。一方、乾燥温度の下限は、200℃がより好ましく、特に好ましくは220℃である。また、弾性率を向上させる目的で、必要に応じて張力下にて熱処理を施してもよい。
熱処理温度は、400〜700℃の範囲が好ましい。熱処理温度の上限は、680℃がより好ましく、特に好ましくは630℃である。一方、熱処理温度の下限は、500℃がより好ましく、特に好ましくは550℃である。また、熱処理時に付与する張力は0.3〜1.2gf/dtexの範囲が好ましい。熱処理時に付与する張力の上限は、1.1gf/dtexがより好ましく、特に好ましくは1.0gf/dtexである。一方、熱処理時に付与する張力の下限は、0.5gf/dtexがより好ましく、特に好ましくは0.6gf/dtexである。
以下、本発明をさらに実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各種測定は下記の方法を採用した。
(1)極限粘度〔η〕
溶媒としてメタンスルホン酸を用い、0.5g/Lの濃度に調製したポリマー溶液の粘度を、オストワルド粘度計を用いて、30℃恒温槽中で測定した。
(2)繊維の強度、弾性率
JIS L 1013に準拠して、引張試験機にて測定した。表に記載の引張強度、引張弾性率は、マルチフィラメントを測定した結果を示す。
さらに、1本のマルチフィラメントから、マルチフィラメントの構成本数の少なくとも9割以上の本数の単糸を抜き出し、抜き出した全ての単糸に対して、JIS L 1013に準拠して、引張試験機にて測定した。
そして、得られた各単糸の強度の測定結果から、そのばらつき、すなわち、標準偏差σを求め、以下の式を用いてばらつきBの値を求めた。
B(%)=(σ/単糸の平均引張強度)×100
なお、単糸の測定における繊度としては、マルチフィラメントの繊度を構成本数で除して算出した単糸繊度を用いた。
(3)マルチフィラメントを構成する単糸同士のくっつき度
5mmにカットしたマルチフィラメントをプレパラート上に置き、パラフィン油を垂らしてピンセットを用いて単糸に分けたときに、くっついて容易に分かれない繊維を除いた単糸の総数をa本、マルチフィラメントの構成本数をb本としたときに、以下の式で定義される単糸同士のくっつき度K(%)を算出し、3回評価した平均値をK(%)とする。
K(%)は3回の測定の平均値を示す。単糸同士のくっつき度Kが5%以下の場合は、単糸同士のくっつきなし(判定:○)とし、5%を超える場合は単糸同士のくっつきあり(判定:×)と評価する。
マルチフィラメントを構成する単糸同士のくっつき度(%)
=((b−a)/b)×100
(4)繊維の耐熱性
熱重量分析計(TA Instrument社製、TGA Q50)を用いて、空気中、20℃/minの昇温速度で、常温から温度を上昇させていったときに、質量保持率[(ある温度のときのサンプル質量/元のサンプル質量)×100]が90%となる温度を耐熱性(℃)とした。
(5)繊維の難燃性
JIS K 7201に準拠し、限界酸素指数(Limiting Oxygen Index:LOI)にて評価した。
(6)繊維の後加工性
得られた繊維を、単糸の本数が16,600本になるように束ねたサンプルを作製した。得られたサンプルを水平に位置させ、500gfの張力を印加した状態でサンプルの両端を固定する。次いで、未使用のフェザー安全剃刀株式会社製の片刃(炭素鋼、刃厚0.245mm、品番FAS−10)を、サンプルの上部から片刃の面がサンプルに接触するように設置した。さらに、サンプルの繊維軸方向に対して90°の方向で片刃を往復運動させ、サンプルの全フィラメントが切断されるまでの往復回数を評価した。
なお、片刃の背面には70gfの荷重をかけ、片刃の往復運動の振幅幅は1cmとし、1秒当たり1往復させた。評価は3回行い、その平均値を四捨五入して求めた。
(比較例1)
極限粘度〔η〕が24dL/gのポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)(以下、PBOと略記)をポリリン酸に溶解させた紡糸ドープ(PBO濃度14質量%)を用いて、単糸フィラメント径が11.5μm(単糸繊度が1.65dtexに相当)になるような条件で紡糸を行った。
すなわち、紡糸ドープを紡糸温度175℃で孔径0.15mm、孔数166、孔密度4個/cmの紡糸口金(ノズル)から紡出し、紡出されたドープフィラメントをクエンチ温度60℃のクエンチチャンバー内を通過させて冷却し、クエンチチャンバーを通過後、フィラメントを集束させながら第1凝固・洗浄浴中に浸漬し、マルチフィラメントを凝固させた。
その後、フィラメント中の残留リン濃度が5,000ppm以下になるまで水洗し、1質量%のNaOH水溶液で5秒間中和し、さらに20秒間水洗した。その後、水分率が1.5質量%になるまで乾燥させて巻き取ってポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを得た。
(実施例1)
クエンチチャンバーの出口から第1凝固・洗浄浴中に浸漬させるまでの間に、集束前の多数のドープフィラメントに対し、それらの円周方向から水蒸気を付与する装置(水蒸気付与装置)から水蒸気を噴きつけたこと以外は比較例1と同様にして、ポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを巻き取った。
なお、水蒸気付与装置には温度98℃の飽和水蒸気を導入し、水蒸気付与装置の水蒸気噴き出し部のスリット幅は4mm、L1/L2=6となる位置に水蒸気噴き出し部が位置するようにし、マルチフィラメントの進行方向に対して30°の方向から水蒸気を噴きつけるように(マルチフィラメントの進行方向に対して、水蒸気の噴きつける方向が対抗流にならないように)設置した。
(実施例2〜8、比較例5〜7)
L1/L2、紡糸口金(ノズル)の孔数(個)、孔密度をそれぞれ表1に記載の通りに変更したこと以外は実施例1と同様にしてポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを巻き取った。
(比較例2)
クエンチチャンバーを出たところから第1洗浄浴中に浸漬するまでの間を水蒸気雰囲気で満たしたこと以外は比較例1と同様にして、ポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを巻き取った。
なお、クエンチチャンバーの出口に内径5mm、長さ5cmの筒を設置し、筒内に水蒸気を導入して筒内を水蒸気雰囲気で満たし、マルチフィラメントを筒内に通過させた。満たした水蒸気の温度は98℃の飽和水蒸気とした。
(比較例3)
クエンチチャンバーの出口に設置した筒の大きさを、内径5mm、長さ1mの筒に代え、筒内に水蒸気を導入して筒内を水蒸気雰囲気で満たしたこと以外は比較例2と同様にして、ポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを巻き取った。
(比較例4)
クエンチチャンバーの出口に設置する筒を直径10cm、長さ1mとし、さらに、クエンチチャンバー出口にスリットノズル(スリット幅1mm)を2ヶ所、対面方向に設置し、スリットノズルに温度98℃の飽和水蒸気を導入して、スリットノズル間にマルチフィラメントを通過させる以外は比較例1と同様にして、ポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントを巻き取った。
なお、スリットノズルは、マルチフィラメントの進行方向に対して30°の方向から水蒸気を噴きつけるように(マルチフィラメントの進行方向に対して水蒸気の噴きつける方向が対抗流にならないように)設置した。
(実施例9)
実施例2で巻き取ったポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントに、張力をかけながら熱処理を行った。熱処理温度は600℃、張力は2.5gf/dtexとし、熱処理時間は3秒とした。
(実施例10)
実施例7で巻き取ったポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントに、張力をかけながら熱処理を行った。熱処理温度は600℃、張力は2.5gf/dtexとし、熱処理時間は3秒とした。
上記で得られたポリベンザゾール繊維のマルチフィラメントの製造条件及び評価結果を表1に示す。
Figure 2011137265
実施例1及び5に記載の製造方法で得られたポリベンザゾール繊維マルチフィラメントは、製造時に紡糸口金下での糸揺れがやや大きく、糸切れ頻度がやや多かったものの、各実施例で得られたポリベンザゾール繊維マルチフィラメントは、ポリベンザゾール繊維の優れた耐熱性、難燃性を維持しながら、マルチフィラメントを構成する単糸同士のくっつきを抑制し、かつ、マルチフィラメントを構成する全ての単糸の引張強度をより均一に、かつ、大幅に低下していることが分かる。また、繊維の切断が容易となっており、後加工性が向上していることが分かる。
本発明のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法によれば、ポリベンザゾール繊維の耐熱性や難燃性を維持したままで、マルチフィラメントを構成する全ての単糸の引張強度が、より均一に、かつ、大幅に低下しているため、従来品に比べて後加工性に優れている。したがって、耐熱性、難燃性、及び後加工性が重要な特性として要求される様々な用途に展開が容易になり、産業上の寄与が大きい。

Claims (4)

  1. ポリベンザゾールを溶媒に溶解したポリベンザゾールドープを紡糸口金から紡出させ、紡出されたドープフィラメントを集束させてポリベンザゾールの凝固剤を含有する液体中(凝固浴)に浸漬して凝固処理するポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法であって、紡出されたドープフィラメントを凝固浴に浸漬する前に、下記の条件で、ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気に接触させることを特徴とするポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法。
    (a)紡糸口金から凝固浴までの空間で、ドープフィラメントの束の外側から内側に向けて円周方向からポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける
    (b)ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を円周方向から噴きつける位置における、ドープフィラメントの集束密度Dが2,000以下である
    D=A×(L1/L2)×(L1/L2)
    D(フィラメント数/cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置におけるドープフィラメントの集束密度、A(個/cm):紡糸口金の孔密度、L1(cm):紡糸口金から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離、L2(cm):ポリベンザゾールの凝固剤の蒸気を噴きつける位置から凝固浴中でドープフィラメントを集束させる位置までの距離
  2. ポリベンザゾールの凝固剤が水である請求項1に記載のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法。
  3. ポリベンザゾールの溶媒がポリ燐酸又はメタンスルホン酸である請求項1又は2に記載のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法。
  4. フィラメント数が30本以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリベンザゾール繊維マルチフィラメントの製造方法。
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