JP2011136851A - ベントナイト粉体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることを不要となし得るベントナイト粉体およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土粉体または該粘土をアルカリ処理してなる粘土粉体に、下記式で示される含塩素無機塩を所定量だけ含有させる。
p+(ClOq -p ・・・(式)
(式中、Mは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属原子であり、pは、金属原子Mの価数で1乃至3の自然数であり、qは、塩化物イオンまたは塩素酸イオンのイオン式を構成する酸素原子Oの数で0または1乃至4の自然数である。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土、または該粘土をアルカリ処理してなる活性ベントナイトを粉状化してなるベントナイト粉体及びその製造方法に関するものである。
天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土、または該粘土をアルカリ処理してなる活性ベントナイトを粉状化してなるベントナイト粉体は、従来より知られている。この種のベントナイト粉体は、水膨潤性、固化性等々の様々な有用な性質を有することに加えて、混入相手方の製品の白色性を損なわない程度の白色度を有しているため、洗濯用柔軟剤や製紙用添料等の白色性を重視する用途において、昨今、脚光を浴びている。
この種のベントナイトの性質を対応製品に合わせて改質せんとする試みは従来から存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−290923号公報
しかしながら、このような従来のベントナイト粉体は、粉状化のための粉砕処理の直後においては、消費者の好む青白い白色性を呈するものの、時間の経過と共に黄変が進行することが知見された。
このようなベントナイト粉体の経時による色調変化が図7に示されている。なお、同図の例において用いられベントナイト粉体は、後述の比較例1により得られた従来のベントナイト粉体である。
図7において、色調の評価は色調の評価に用いられる基準の一つであるLabカラーモデルに基づいて行っている。Labカラーモデルは、以下の3つの値にて評価される。
L値:明るさを表す値、0(黒)〜100(白)の範囲で推移
a値:色成分を表す値、−128(緑)〜+127(赤)の範囲で推移
b値:色成分を表す値、−128(青)〜+127(黄)の範囲で推移
図7によれば、保存開始時点では4.3であったb値が、1月後には6.5、2月後には7.9と時間の経過に伴って増加していることがわかる。このように、b値が増加することにより、比較的に早期(例えば、粉状化より2〜3ヶ月経過時点)のうちに、消費者の見た目を損ねる程度にまで黄変が進んで、白色性を重視する用途によっては、商品価値が著しく低下すると言う問題点があった。
斯かる問題点の解決策としては、粉状化のための粉砕処理は出来る限り出荷直前に行うように取り決めることが考えられるが、このような対策を採用すると、顧客のニーズとの関係で出荷に至る工程管理が複雑となることに加え、顧客への納入後も黄変は進行することから、購入後早期の使用を顧客に推奨する必要も生じ、根本的な解決策とはならなかった。
この発明は、従来のベントナイト粉体における上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることを不要となし得るベントナイト粉体およびその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上述の課題は、以下の構成を有するベントナイト粉体およびその製造方法により解決することができると考えられる。
すなわち、本発明のベントナイト粉体は、必要に応じてアルカリ処理されたジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土粉体であって、下記式で示される含塩素無機塩を所定量だけ含有する。
p+(ClOq -p ・・・(式)
(式中、Mは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属原子であり、pは、金属原子Mの価数で1乃至3の自然数であり、qは、塩化物イオンまたは塩素酸イオンのイオン式を構成する酸素原子Oの数で0または1乃至4の自然数である。)
ここで、本発明でいうベントナイト粉体とは、天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土をアルカリ処理して活性化したもの、または、元々アルカリ−リッチな天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土をそのまま原料にして乾燥・粉砕により製造したものの何れでもよいが、産業上有用なベントナイト製品たり得る性能、すなわち、15ml/2g以上の膨潤力と30mmol/100g以上のメチレンブルー吸着量を有することが望ましい。
また、含塩素無機塩とは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属の塩化物または塩素酸塩であり、当然ながらそれらの水和物も含まれる。
そして、このようなベントナイト粉体によれば、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要となる。
本願の好ましい実施の形態においては、ヒドロキシカルボン酸またはその塩をさらに所定量だけ含有するものであってもよい。
このような構成によれば、含塩素無機塩による変色抑制効果に加えてヒドロキシカルボン酸による変色抑制効果も得られるため、経時による変色がより抑制される。なお、以下においては、ヒドロキシカルボン酸とヒドロキシカルボン酸塩とを単にヒドロキシカルボン酸と総称することがある。
本願の好ましい実施の形態においては、工場出荷時における水分含有量が5重量%以下となるようにしてもよい。工場出荷時の水分含有量を5重量%以下とすることにより、出荷後にベントナイト粉体の水分含有量が変化した場合であっても、ベントナイト粉体を使用する時点まで経時による変色がより抑制されやすくなる。
本願の好ましい実施の形態においては、含塩素無機塩の含有量が粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.02重量部乃至2重量部であってもよい。
このような構成によれば、含塩素無機塩の配合量が最適な範囲であるため、含塩素無機塩による変色抑制効果が適切に得られる。
本願の好ましい実施の形態においては、ヒドロキシカルボン酸またはその塩の含有量が粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.5乃至5重量部であってもよい。
このような構成によれば、ヒドロキシカルボン酸またはその塩の配合量が最適な範囲であるため、これらによる変色抑制効果が適切に得られる。
本願の好ましい実施の形態においては、含塩素無機塩が塩化アルミニウム又は塩化ナトリウムであってもよい。
このような構成によれば、含塩素無機塩として塩化アルミニウム又は塩化ナトリウムを用いたことにより、含塩素無機塩による変色抑制効果が顕著に得られる。
本願の好ましい実施の形態においては、ヒドロキシカルボン酸またはその塩が、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの塩であってもよい。
ここで、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの塩とは、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸、またはそれぞれのアルカリ金属塩であり、それらの水和物も含まれる。
このような構成によれば、ヒドロキシカルボン酸またはその塩として、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等のヒドロキシカルボン酸、またはそれぞれのアルカリ金属塩を用いたことにより、ヒドロキシカルボン酸またはその塩による変色抑制効果が顕著に得られる。
また、本願のベントナイト粉体の他の実施形態としては、アルカリ処理されたスメクタイト系粘土粉体であって、ヒドロキシカルボン酸またはその塩を所定量だけ含有することを特徴とする。
このような構成によれば、ヒドロキシカルボン酸またはその塩が含まれているため、含塩素無機塩が含まれていなくても経時による変色が抑制される。
また、本願のベントナイト粉体の他の実施形態としては、体積平均粒子径d(50)が3乃至20μmであってもよい。
このような構成によれば、様々な用途に用いやすい適度な粒子径のベントナイト粉体が得られる。
また、本願のベントナイト粉体の他の実施形態としては、出荷後30日経過した時点におけるb値が6以下であってもよい。
このような構成によれば、ベントナイト粉体の変色の度合いが数値で把握されるため、変色状態を明確に判断することができる。
また、本願のベントナイト粉体の他の実施形態としては、鉄分が酸化物換算で0.5重量部乃至5重量部だけ含まれていてもよい。
このような構成によれば、鉄分の含有量が多く黄変化しやすい粘土を原料に用いた場合であっても、黄変抑制効果が確実に得られる。
また、本願のベントナイト粉体は、製紙用添料、繊維質柔軟剤等の用途に用いられてもよい。
このような構成によれば、ベントナイト粉体による優れた効果が得られ、しかもそれぞれの製品の白色性は損なわないため、洗濯用柔軟剤や製紙用添料等の白色性を重視する用途に好適である。
次いで、本願のベントナイト粉体の製造方法は、原料となるジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土にアルカリ性化合物を添加して混練することにより、前記粘土の基本層間にアルカリイオンを取り込ませる第1のステップと、第1のステップを経た前記粘土中に下記式で示される含塩素無機塩を所定量だけ添加して混練することにより、前記粘土中に該無機塩を均一に分散させる第2のステップと、第2のステップを経た前記粘土を乾燥したのち、粉砕、分級することで前記粘土の微粉体を生成する第3のステップとを有することを特徴とする。
p+(ClOq -p ・・・(式)
(式中、Mは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属原子であり、pは、金属原子Mの価数で1乃至3の自然数であり、qは、塩化物イオンまたは塩素酸イオンのイオン式を構成する酸素原子Oの数で0または1乃至4の自然数である。)
ここで、「アルカリ性化合物」としては、例えば、水酸化アルカリ或いは炭酸アルカリなどが用いられる。また、アルカリ種は特に限定されず、リチウム、カリウム、ナトリウム等の何れでもよく、水酸化アルカリ及び炭酸アルカリを併用することも勿論可能である。
そして、このような構成によれば、第1のステップにおいて粘土の基本層間にアルカリイオンを取り込ませるため、ベントナイト粉体の膨潤性を向上させることができる。加えて、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要なベントナイト粉体が得られる。
本願の好ましい実施の形態においては、前記第2のステップが、ヒドロキシカルボン酸またはその塩を所定量だけ含有するステップをさらに有するものであってもよい。
このような構成によれば、含塩素無機塩による変色抑制効果に加えてヒドロキシカルボン酸による変色抑制効果も得られるため、経時による変色がより抑制される。
本願の好ましい実施の形態においては、前記第3のステップにおいて、乾燥終了時における前記微粉体の水分含有量が5重量部以下となるようにしてもよい。
このような構成によれば、乾燥終了時における水分含有量が低くなるようにしたことにより、乾燥後にベントナイト粉体の水分含有量が変化した場合であっても、ベントナイト粉体を使用する時点まで水分含有量が好ましい範囲で維持されやすくなり、べんとないと粉体の経時による変色がより抑制されやすくなる。
本願の好ましい実施の形態においては、前記第2のステップにおいて、前記含塩素無機塩の添加量は粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.02乃至2重量部であってもよい。
このような構成によれば、含塩素無機塩のの配合量が最適な範囲であるため、含塩素無機塩による変色抑制効果が適切に得られる。
本発明のベントナイト粉体によれば、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要となる。
又、本発明のベントナイト粉体の製造方法によれば、第1のステップにおいて粘土の基本層間にナトリウムイオンを取り込ませるため、ベントナイト粉体の膨潤性を向上させることができる。加えて、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要なベントナイト粉体が得られる。
実施例及び比較例にて得られたベントナイト粉体の各物性及び含塩素無機塩による黄変化抑制効果を示す図表である。 実施例及び比較例にて得られたベントナイト粉体の含塩素無機塩の添加量の違いによる黄変化抑制効果を示す図表である。 NaClを添加したベントナイト粉体の水分量の違いによる黄変化抑制効果を示す図表である。 実施例及び比較例にて得られたベントナイト粉体の各物性及びヒドロキシカルボン酸による黄変化抑制効果を示す図表である。 アルカリ活性化処理を行わなかった場合のベントナイト粉体の各物性及び黄変化抑制効果を示す図表である。 実施例及び比較例にて得られたベントナイト粉体の化学組成を示す図表である。 比較例1によるベントナイト粉体のb値の経時変化を示す図である。 比較例1によるベントナイト粉体のX線回折パターンを示す図である。
以下において、本発明の好適な実施の形態について述べるが、本発明は以下の記述で限定されるものではない。
<ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土について>
先にも述べたように、本発明のベントナイト粉体は、ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土に含塩素無機塩を所定量だけ添加することにより得られるものである。また、ここでいうベントナイトは、天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土をアルカリ処理して活性化したもの、または、元々アルカリ−リッチな天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土をそのまま原料にして乾燥・粉砕により製したものの何れでもよいが、産業上有用なベントナイト製品たり得る性能、すなわち、15ml/2g以上の膨潤力と30mmol/100g以上のメチレンブルー吸着量を有することが望ましい。
本発明において原料として用いる天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の主成分粘土鉱物であるジオクタヘドラル型スメクタイトは、SiO4四面体層−AlO6八面体層−SiO4四面体層からなり、且つこれらの四面体層と八面体層が部分的に異種金属で同型置換された三層構造を基本構造(単位層)としている。このような三層構造の積層層間(=基本層間)には、Ca,Mg,K,Na等の陽イオンや水素イオンとそれらに配位している水分子が存在している。また、基本三層構造の八面体層中のAlの一部がMgやFe(II)に置換し、四面体層中のSiの一部がAlに置換しているため、結晶格子はマイナスの電荷を有しており、このマイナスの電荷が基本層間に存在する金属陽イオンや水素イオンにより中和されている。
この種のスメクタイト系粘土には、ベントナイト、サブベントナイト、フラーズアース、酸性白土などがあるが、基本層間に存在する金属陽イオンの種類や量、及び水素イオン量などによってそれぞれ異なる特性を示す。
例えば、ベントナイトでは、基本層間に存在するNaイオン量が多く、このため、水に懸濁分散させた分散液のpHも高く(一般には、9.5以上)、また、水に対して高い膨潤性を示し、さらにはゲル化して固結するという性質を示す。即ち、上記単位層の積層層間に水が入り、Naイオンを取り囲むようにして層間を押し広げ、いわゆる膨潤が起こり、さらに多くの水が供給されると、やがては単位層がバラバラなコロイド状に分散し、流動状態となる。これを放置すると、単位層同士の吸引反発により、カード・ハウス構造が形成され、ゲル化したゲル状物(塊状物)となる。
他方、サブベントナイト、フラーズアース、酸性白土では、基本層間に存在するNaイオン量が少なく、CaイオンやMgイオン、さらには水素イオンのほうが多くなり、このため、水に分散させたときのpHはベントナイトより低い(一般には、4.5〜9.5)。また、高い吸水性は示すものの、膨潤性は極めて低く、ゲル化による固結化には至らない。
本発明においては、原料として用いるジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土は、天然産出時に基本層間に存在するNaイオン量が豊富な所謂Na−ベントナイトであれば、そのままベントナイトの原料たり得る。
他方、基本層間に存在するNaイオン量が少なく、CaイオンやMgイオンさらには水素イオンが多い所謂サブベントナイト、フラーズアース、酸性白土であっても、水酸化アルカリまたは炭酸アルカリで処理を行い、層間に含塩素無機塩の添加に先駆けてアルカリを導入することで、ベントナイトの原料として使用することができる。即ち、サブベントナイト、フラーズアース、酸性白土は、水に対する膨潤性がベントナイトに比して低いものであるが、層間にアルカリを導入することによりベントナイトに特有の性質を示すようになるため、これを出発原料として使用することも可能となるわけである。
また、一般に、原料として用いる天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土は、その産地等により、オパール、クリストバライト、石英、長石などの不純物含量が異なるため、その組成は、種々、様々であるが、一般に、酸化物換算での組成は、以下の通りである。
原料ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の組成
SiO2:60〜80重量%
Al23:10〜30重量%
Fe23:1.0〜10.0重量%
Na2O:0.1〜4.0重量%
2O:0.1〜3.0重量%
MgO:1.0〜8.0重量%
CaO:0.5〜5.0重量%
強熱減量(1000℃):3〜12重量%
また、本発明において原料として使用するジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土は、前述した基本層間に吸水し、基本層間が広がるという性質を有するものであるため、例えば150℃で2時間乾燥後、相対湿度75%に48時間保持した後にX線回折測定(Cu−kα)を行うと、2θ=5.0〜7.5度の領域に、[001]面の回折ピークを示す。一般にベントナイトは、Na分が多く、吸水し易くて、一定間隔の拡張層間が得られ易いためか、[001]面の回折ピークを示すピーク面積も大きく、酸性白土では小さい。
一例として、従来のベントナイト粉体によるX線回折のパターンが図8に示されている。同図において、横軸は回折角(2θ)、縦軸はX線の強度を表している。ベントナイト粉体は、[001]面の回折ピークを示すピーク面積が大きいことが同図からも明白である。なお、図8の測定に用いたベントナイト粉体は、後述の比較例1により得られた従来の構成を有するベントナイト粉体である。
本願においてアルカリ活性化処理に用いる水酸化アルカリ或いは炭酸アルカリのアルカリ種は、特に限定されず、リチウム、カリウム、ナトリウム等の何れでもよいが、コストなどの観点から、通常はナトリウムが使用され、好適には、水酸化ナトリウム水溶液或いは固体炭酸ソーダが使用される。また、水酸化アルカリ及び炭酸アルカリを併用することも勿論可能である。ここで、アルカリ種としてナトリウムを用いると、ベントナイトの膨潤性が向上し、結果として高分散性を有するベントナイト粉体が得られる。このため、洗濯用柔軟剤などの高分散性が求められる用途に適用する場合には、水酸化ナトリウム、炭酸ソーダ等のナトリウムが含まれた水酸化アルカリ或いは炭酸アルカリを用いることが好ましい。
なお、本願のベントナイト粉体を含む製品を、洗剤などの界面活性剤が含まれたものと併用する場合には、アルカリ活性化処理に用いるアルカリ種として、界面活性剤の働きを阻害しない一価のアルカリ種が含まれた水酸化アルカリ或いは炭酸アルカリを用いることが望ましい。
また、本発明におけるアルカリ活性化処理は、原料のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土と水酸化アルカリまたは炭酸アルカリとを、一軸または二軸の押出型混練装置、ロール型混練装置、バンバリーミキサー、土練機、コンクリートミキサー、ディスクペレッターなどを用いて混練することにより行うことができる。ここで、固体炭酸ソーダを用いてアルカリ処理を行う場合には、適度な量の水分を供給し、原料粘土を適度に吸水させて混練を行うことが、層間に速やかにアルカリを導入する上で好ましく、また、アルカリ処理を均一に行うために、原料のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を細粒化しておくことが好適である。
上記のようなアルカリ活性化処理後、含塩素無機塩を添加して混練し、乾燥及び粉砕し、必要により分級することにより、目的とする本発明のベントナイト粉体が得られる。
<ベントナイト粉体の製造工程について>
次いで、本願に係るベントナイト粉体の製造工程の一例について説明を行う。先にも述べたように、本願のベントナイト粉体は、天然のベントナイトや酸性白土等を原料としている。
先ずはじめに採掘されたこれらの原土の塊(ブロック)を平ロール式粗砕機等にかけて粗砕し、含水量を30〜40%に適宜調整したのちスクリュー式押出機にかけて8〜12mmφの粒状物となす。
次いで、必要に応じて水酸化アルカリ或いは炭酸アルカリを所定量添加し、スクリュー式混練押出機にかけてよく混練してアルカリ活性化処理を行ない、3〜7mmφの柱状粒状物を得る。このアルカリ活性化処理を行うことでジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の膨潤性が上昇し、ベントナイトとしてより優れた効果が得られるものとなる。
アルカリ活性化処理の次には、黄変化抑制剤として含塩素無機塩及び/又はヒドロキシカルボン酸を加えて混練処理を行う。この際、これら黄変化抑制剤は粉末等の固形のままで添加してもよいし、水に分散若しくは溶解させた水溶液として添加してもよい。但し、水の添加量が多すぎると造粒乃至成形が困難となるという問題が生じる虞があるため、該抑制剤を水溶液として添加する場合には、水の使用量をジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土100重量部に対して5重量部以内とすることが望ましい。
混練・造粒後は乾燥処理に移行する。乾燥処理は、例えば併流式回転乾燥炉(ロータリーキルン)で出口排気温度が100〜200℃となるように行い、乾燥粒状物が所望の水分量となるように仕上げる。
乾燥工程終了後、粉砕及び必要に応じて分級を行い、その平均粒径が3乃至20μm程度と成した粉末を包装し、品質検査を経て出荷を行う。出荷の時点で含有水分が5%以下であればb値の経時変化がより抑制され、1乃至3%程度であれば更に望ましい。
以下の実施例により、本発明を詳細に説明する。なお、各実施例及び比較例における物性値の測定は、以下の方法で行った。
(1)色相測定
日本電色工業(株)社製カラーメータSE−2000を使用し、粉末試料をφ35mmのガラスセルに半分程度充填し、20回タッピング後、Lab表色系におけるL値、a値、b値の測定を行う。Lab表色系におけるL値、a値、b値は、それぞれ以下の値を示すものである。
L値:明るさを表す値、0(黒)〜100(白)の範囲で推移
a値:色成分を表す値、−128(緑)〜+127(赤)の範囲で推移
b値:色成分を表す値、−128(青)〜+127(黄)の範囲で推移
この例においては、色相変化のうち黄変化に特に注目し、b値を黄変化の目安となる黄変化度として用いた。
(2)化学組成の測定
各成分の含有率は、(株)リガク製 蛍光X線回折装置ZSX−Primus−IIを用いて測定を行った。金属原子はすべて酸化物に換算して、全組成を100%としたときの各成分の含有率(%)で表した。
(3)粉末X線回折の測定
X線回折装置((株)リガク製、MultiFlex、Cu−Kα)を使用して、以下の条件で測定を行った。
管電圧:40kV、管電流:30mA、発散スリット:0.15mm、
散乱スリット:1°、受光スリット:0.3mm
(4)膨潤度(ACC法)の測定
試料2gを、イオン交換水100mlを入れた100mlの共栓付きメスシリンダに内壁に殆ど付着しないように加え、先に加えた試料が殆ど沈着した後に次の試料を加えるようにして、約10回に分けて入れた。試料を加え終わった後にメスシリンダに栓をして24時間静置し、容器内に堆積した試料の見掛け容積を読み取った。膨潤度の単位を(ml/2g)として表示する。
(5)メチレンブルー(MB)吸着量の測定
粘土ハンドブック(第三版、日本粘土学会編)P456に記載の「(3)メチレンブルー吸着量」に準拠して測定した。具体的には以下の通りである。
ベントナイト粉末を105℃で恒量となるまで乾燥し、デシケータ内で放冷する。乾燥ベントナイト0.500gを秤取し、2%のピロリン酸ナトリウム溶液50mlを入れてあるコニカルビーカ(200ml)に加える。超音波分散機(周波数:20〜30kHz,出力:100〜150W)で10分間処理してベントナイトを分散させる。超音波分散機がない場合には、時計皿で蓋をして10分間穏やかに煮沸して分散させた後、室温まで冷却する。次に、0.01Mメチレンブルー溶液(試薬特級のメチレンブルー3水塩3.74gを水に溶かして1Lとする)にて滴定する。
予想される消費量の80%程度のメチレンブルー溶液を加え、スターラなどを用いて30秒間撹拌する。コマゴメピペットを用いて濾紙(定性用No.2、或いはNo.131)上に1滴垂らす。メチレンブルーで濃青色に染まったベントナイトの外側に、メチレンブルー溶液によるブルーのハローが現れていなければ、メチレンブルー溶液を更に1ml加えて30秒間撹拌し、液の1滴を採って濾紙上に置く。この操作を淡いブルーのハローが現れるまで繰り返す。30秒撹拌した後に淡いブルーのハローが現れたら、更に2分間撹拌し、再度液の1滴を取って濾紙上に置く。ブルーのハローが消えていたら、メチレンブルー溶液を更に1ml加え同様の操作を行う。2分間撹拌した後でも消えない1.5〜2.0mm幅のハローが現れたら、滴定の終点である。0.01Mメチレンブルー溶液消費量(ml/0.5g)を2倍すればメチレンブルー吸着量(mmol/100g)となる。
(6)平均粒径の測定
マルバーン社製マスターサイザー2000を使用して、粉末試料を純水に分散して平均粒径の測定を行い、50%体積平均径(μm)を求めて平均粒径とした。
(7)pHの測定
JIS K5101−17−2:04に準拠し、試料を純水に2%濃度に懸濁させて測定した。
(8)水分の測定
直径40mmの秤量瓶に試料約1gを量り取り、110℃に設定したオーブン中で2時間乾燥した後、デシケータに移して放冷し、再度重量を測定した。乾燥前後の重量変化から水分(%)を求めた。
<含塩素無機塩についての検証>
本願発明者らは、本願に用いる含塩素無機塩について、7種類の含塩素無機塩を用いて実施例1〜7、及び比較例1により検証を行った。
[実施例1〜7]
〈第1ステップ〉
ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土として、新潟県新発田市小戸N−1地区産の原料粘土(含水物)20kgを用い、このジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を10mm巾の波目形孔を有する造粒板を装着したスクリュー式一軸押出機で押し出した後、Na2CO3分が150℃乾燥物換算で全体の3.0%となるようにNa2CO3(和光純薬製)粉末をふりかけ、スプーンで混合し、スクリュー式一軸押出機(5mmφ円形孔−造粒板装着)で2回押し出して混練・造粒し、黄変化抑制剤添加前の中間原料(A−1)を調製した。
〈第2ステップ〉
100mlのビーカに、黄変化抑制剤としての各含塩素無機塩0.5g(無水物換算)を秤取後、純水を加えて30gとし、マグネチックスターラで撹拌して含塩素無機塩を完全に溶解させ、各含塩素無機塩水溶液を調製した。なお、実施例1〜7において用いた含塩素無機塩は、それぞれ以下の通りである。
実施例1:CaCl2(和光純薬製試薬特級)
実施例2:MgCl2(和光純薬製試薬特級)
実施例3:NaCl(和光純薬製試薬特級)
実施例4:KCl(和光純薬製試薬特級)
実施例5:BaCl2(和光純薬製試薬特級)
実施例6:AlCl3(和光純薬製試薬特級)
実施例7:NaClO4(和光純薬製試薬特級)
第1ステップで得られた上記中間原料(A−1)を150℃乾燥物換算で1kgとなるように秤り取り、ステンレス製容器に厚さ2cm程度になるように広げ入れた後、別途調製した各含塩素無機塩水溶液をそれぞれ全量振りかけて、スプーンで良く混ぜ合わせた後、スクリュー式一軸押出機(5mmφ円形孔−造粒板装着)で3回押し出して混練・造粒し、含水の粒状物を得た。
〈第3ステップ〉
第2ステップで得られた含水の粒状物を170℃のオーブン中で2時間乾燥した後、乾燥上がりの粒状物(X−1)約50gを卓上ミル(IKA粉砕機 Allbasic)で粉砕し、更に、200メッシュのフルイを通過させ、本発明のベントナイト粉体が得られた。これら実施例1〜7で得られた粉末は、ポリエチレン(PE)製のチャック付ポリ袋に保存した(粉末保存)。
[比較例1]
前記中間原料(A−1)について、黄変化抑制剤としての含塩素無機塩を添加しないまま、前記第3ステップと同様の操作を行うことにより従来技術によるベントナイト粉体が得られた。得られた粉末はポリエチレン(PE)製のチャック付ポリ袋に保存した。
以上の実施例1〜7及び比較例1で得られた粉末試料について、スタート時(0日)、15日、30日、60日経過後の色相を測定し、そのb値を黄変化度として図1に示した。さらに、その他の一般性状として、水分、pH、平均粒径、MB吸着量、膨潤度についても同様に図1に示した。
また、第3ステップで得られた乾燥上がりの粒状物(X−1)を未粉砕の粒状物としてポリエチレン(PE)製のチャック付ポリ袋に保存した(粒状物保存)。この粒状物保存試料についても、15日、30日、45日、60日経過後に前記同様の条件で粉砕・フルイ分けをし、得られた粉末試料について粉末保存試料と同様に色相を測定し、そのb値を黄変化度として図1に示した。
図1の結果より明らかなように、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)を添加した実施例7を除いた実施例1〜6では、試料の保存形態が粉末保存、粒状物保存のいずれの場合であっても、該含塩素無機塩を添加してない比較例1よりも、保存開始時の値、及びその後の2ヶ月間の経時の値のいずれについても、b値の値が低く、経時による黄変化が少ないことがわかる。
また、同一の含塩素無機塩を添加した粉末保存の試料と粒状物保存の試料とでは、粒状物保存の試料の方が経時によるb値の増加が少ないことがわかる。
なお、過塩素酸ナトリウム(NaClO4)を添加した実施例7の試料については、保存開始時おいては、含塩素無機塩を添加してない比較例1の試料よりもb値が僅かに大きくなっているが、その後の2カ月間の経時におけるb値の増加は僅かであり、比較例1のb値の増加と比較すると、黄変化を効果的に抑制できていることは明らかである。
以上のように、含塩素無機塩の添加では、該含塩素無機塩の種類により多少程度の差はあるが、いずれの場合もベントナイト粉体の製造後保存期間における黄変化の抑制効果が認められた。また、特にこれら含塩素無機塩を添加していない比較例1のベントナイト粉体では、保存形態により黄変化の程度が異なり、粉末保存と粒状物保存では粉末保存の方がより黄変化し易い傾向が認められた。
実施例1〜7で用いられた含塩素無機塩では、黄変化の抑制効果に注目すると、塩化アルミニウム(実施例6)が最も優れた黄変化抑制効果を有することが明らかであるが、用途の面で、高い膨潤性や陽イオン交換性などが期待されるような分野(例えば衣料の柔軟化剤など)に使用する場合には、2〜3価の多価金属イオン(マグネシウム、カルシウム、バリウム、アルミニウムの各イオン)、特にアルミニウムイオンなどの多量の添加はそれらの性質を低下させる虞があるので、僅量の添加にとどめるか、塩化ナトリウムか塩素酸ナトリウム塩類を使用することが好ましい。
次いで、含塩素無機塩の添加量の違いによる黄変化効果について、実施例8〜10、及び比較例2にて検証を行う。
[実施例8〜10]
〈第1ステップ〉
ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土として、新潟県新発田市小戸N−2地区産の原料粘土(含水物)20kgを用いる以外は、前記実施例1〜7の第1ステップと同様に実施して黄変化抑制剤添加前の中間原料(A−2)を調製した。
〈第2ステップ〉
図2に示したように、黄変化抑制剤として次亜塩素酸ソーダを使用して、次亜塩素酸ソーダの添加量を変化させる以外は前記実施例1〜7の第2ステップと同様に実施して含水の粒状物を得た。なお、実施例8〜10において用いた次亜塩素酸ソーダの添加量は、それぞれ以下の通りである。
実施例8:次亜塩素酸ソーダ 0.05重量部
実施例9:次亜塩素酸ソーダ 0.1重量部
実施例10:次亜塩素酸ソーダ 0.2重量部
〈第3ステップ〉
前記実施例1〜7の第3ステップと同様に実施して本発明のベントナイト粉体を得た。
[比較例2]
前記中間原料(A−2)について、黄変化抑制剤としての含塩素無機塩(次亜塩素酸ソーダ)を添加しないまま、前記第3ステップと同様の操作を行うことにより従来技術によるベントナイト粉体を得た。
以上の実施例8〜10及び比較例2で得られたベントナイト粉体は、その半量ずつをポリエチレン(PE)製のチャック付ポリ袋と密閉式ガラス容器で保存した。これらの粉末サンプルについて、スタート時(0日)、30日、60日経過後の色相を測定し、そのb値を黄変化度として図2に示した。
図2の結果より明らかなように、実施例8〜10により得られた粉末試料は、保存形態がポリ袋保存、ガラス容器保存のいずれの場合であっても、保存開始時においては、該含塩素無機塩を添加してない比較例2と比較してb値が同程度か僅かに大きくなっている。しかしながら、実施例8〜10で得られた試料のその後の2カ月間の経時においてはb値の増加はごく僅かであり、60日を経過した時点では、いずれの試料についても比較例2で得られた試料よりもb値が小さくなっている。
また、0.05重量部添加(実施例8)、0.1重量部添加(実施例9)、0.2重量部添加(実施例10)の3段階に変えた添加量の間では、添加量が少ない試料の方が寧ろ効果的に黄変化を抑制できている。保存形態による黄変化の程度の違いについては、ポリ袋保存とガラス容器保存ではポリ袋保存の方がより黄変化し易い傾向が認められた。
<水分量についての検証>
次いで、水分量の違いによる色相の変化について、参考例1,2にて検証を行う。
[参考実験]参考例1〜2
前記実施例3の第3ステップにおいて、第2ステップで得られた乾燥前の含水粒状物を2つの容器に分けて60℃の恒温乾燥器に容れて、水分が約7%程度(参考例1)と、約2%程度(実験例2)になるように乾燥し、以後は実施例3と同様に実施して、ベントナイト粉体を得た。
この二つの試料の経時による色相変化について、Lab表色系におけるL値、a値、b値を測定し、水分量の変化とともに図3に示した。同図には、塩化ナトリウム(NaCl)を添加して黄変化を抑制したベントナイト粉体について、その乾燥上がり水分を約7%程度に調整した参考例1と、約2%程度に調整した参考例2の2種類の粉末試料の保存期間中の色相変化が示されている。図3の結果より、含有水分の多い参考例1の方が保存開始時のb値が大きく、更に、その後の2カ月間の経時によるb値の増加も大きいことが認められる。
以上、実施例1〜10、及び比較例1,2における保存形態の違い(粉末保存、粒状物保存)による黄変化の違いと、参考例1,2のにおける含有水分量による黄変化の違いとから、ベントナイトの粉末乃至粒子の表面がより大気と接触し易い状態、言い換えれば、空気中の酸素と水分の影響をより受け易い場合に黄変化し易いと推察される。天然由来のベントナイトに含まれる成分で、空気との長期間における接触によって黄味に呈色する可能性のあるものとしては、スメクタイト構造中の2価の鉄(Fe)原子と、不純物として含まれている腐植由来のフミン酸等のフェノール性物質が考えられる。2価のFe原子は、酸素によってその一部が黄〜赤褐色を呈する3価のFe原子に酸化され、フェノール性物質もその一部が同様に黄〜赤褐色を呈するフェノキサイドやキノイド構造を有する物質に酸化される。特にある程度の水分の存在下において酸化が促進されるのではないかと推察されるが、その正しいメカニズムは定かではない。なお、本発明による黄変抑制効果は、原料として、鉄分が酸化物換算で0.5重量部乃至5重量部含まれた粘土を用いる場合により顕著に表れることが知見されている。
<ヒドロキシカルボン酸またはその塩についての検証>
次いで、ヒドロキシカルボン酸による変色抑制効果について、実施例11〜13、及び比較例3にて検証を行う。
[実施例11〜13]
〈第1ステップ〉
ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土として、新潟県新発田市小戸N−3地区産の原料粘土(含水物)20kgを用いた以外は、前記実施例1〜7の第1ステップと同様に実施して黄変化抑制剤添加前の中間原料(A−3)を調製した。
〈第2ステップ〉
図4に示したように黄変化抑制剤としてヒドロキシカルボン酸(酒石酸、クエン酸、リンゴ酸)を使用して添加量を変える以外は前記実施例1〜7の第2ステップと同様に実施して含水の粒状物を得た。なお、実施例11〜13において用いたヒドロキシカルボン酸とその添加量は、それぞれ以下の通りである。
実施例11:酒石酸 2重量部
実施例12:クエン酸 2重量部
実施例13:リンゴ酸 2重量部
〈第3ステップ〉
前記実施例1〜7の第3ステップと同様に実施して本発明のベントナイト粉体を得た。
[比較例3]
前記中間原料(A−3)について、黄変化抑制剤としてのヒドロキシカルボン酸を添加しないまま、前記第3ステップと同様の操作を行うことにより従来技術によるベントナイト粉体を得た。
実施例11〜13及び比較例3にて得られたベントナイト粉体について、実施例1〜7で行ったと同様の保存を行い、前記同様の項目について測定を行った結果が図4に示されている。
図4より明らかなように、実施例11〜13のいずれについても、比較例3で得られた試料よりも、保存開始時のb値が小さく、更に、その後の2ヶ月間の経時によるb値の増加も小さかった。これらの結果より、ヒドロキシカルボン酸を添加することでb値の経時変化が抑えられることが明らかである。
また、ヒドロキシカルボン酸を添加するということは、必要に応じてアルカリ処理されたジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土粒子の表面に付着している余剰のアルカリ分によって中和されたヒドロキシカルボン酸アルカリ塩が実質的に共存していることを意味し、ヒドロキシカルボン酸の添加量と余剰アルカリ分の量比に応じて、ヒドロキシカルボン酸またはその塩の添加効果とみなすことができる。
次いで、実施例1〜7の中で最も優れた黄変化効果を示した塩化アルミニウムと、膨潤性等の点で好ましい塩化ナトリウムについて、アルカリ活性化処理を行っていないベントナイト粉体に含塩素無機塩を添加した場合を、実施例14〜16、及び比較例4にて検証した。
[実施例14〜16]
〈第1ステップ〉
ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土として、新潟県新発田市小戸T−1地区産の原料粘土(含水物)20kgを10mm巾の波目形孔を有する造粒板を装着したスクリュー式一軸押出機で押し出し後、Na2CO3を加えることなく、スクリュー式一軸押出機(5mmφ円形孔−造粒板装着)で2回押し出して混練・造粒し、黄変化抑制剤添加前の中間原料(B−1)を調製した。
〈第2ステップ〉
表6に示したように黄変化抑制剤である含塩素無機塩として塩化ナトリウム(実施例14:0.5部添加、実施例15:1.0部添加)と塩化アルミニウム(実施例16:0.5部添加)を添加する以外は前記実施例1〜7の第2ステップと同様に実施して含水の粒状物を得た。
〈第3ステップ〉
前記実施例1〜7の第3ステップと同様に実施して本発明のベントナイト粉体を得た。
[比較例4]
前記中間原料(B−1)について、黄変化抑制剤としての含塩素無機塩を添加しないまま、前記第3ステップと同様の操作を行うことにより従来技術によるベントナイト粉体を得た。実施例14〜16及び比較例4で得られた粉末は、実施例1〜7で行ったと同様の保存を行い、前記同様の項目について測定を行い、その結果を図5に示した。
実施例14,15により得られた塩化ナトリウムを添加した試料のb値は、アルカリ活性化処理を行い、含塩素無機塩として実施例14,15と同様に塩化ナトリウムを用いた実施例3の場合と同程度の値を示した。一方、実施例16により得られた塩化アルミニウムを添加した試料のb値は、アルカリ活性化処理を行い、含塩素無機塩として実施例16と同様に塩化アルミニウムを用いた実施例6と比べて劣る結果となった。
塩化ナトリウムを添加した試料が、アルカリ活性化処理の有無に関わらず同程度のb値を示したのに対して、塩化アルミニウムを添加した試料は、アルカリ活性化処理を行わなかった場合にb値が増加しやすくなることの理由は不明であるが、ナトリウムとアルミニウムのアルカリ種としての違いが結果の差に繋がっているのではないかと推定される。
また、実施例3,10,14、及び比較例1で得られた粉末試料の化学組成が図6に示されている。
本発明のベントナイト粉体によれば、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要となる。
又、本発明のベントナイト粉体の製造方法によれば、第1のステップにおいて粘土の基本層間にナトリウムイオンを取り込ませるため、ベントナイト粉体の膨潤性を向上させることができる。加えて、含塩素無機塩を用いることにより、粉状化処理直後の白色度が比較的に長期に亘って維持され、それにより、製造者側及び購入者側の双方において、白色度の経時劣化に配慮した特別な対策を講ずることが不要なベントナイト粉体が得られる。

Claims (20)

  1. 天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土粉体または該粘土をアルカリ処理してなる粘土粉体であって、下記式で示される含塩素無機塩を所定量だけ含有することを特徴とするベントナイト粉体。
    p+(ClOq -p ・・・(式)
    (式中、Mは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属原子であり、pは、金属原子Mの価数で1乃至3の自然数であり、qは、塩化物イオンまたは塩素酸イオンのイオン式を構成する酸素原子Oの数で0または1乃至4の自然数である。)
  2. ヒドロキシカルボン酸またはその塩をさらに所定量だけ含有することを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  3. 工場出荷時における水分含有量が乾燥後基準で5重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のベントナイト粉体。
  4. 前記含塩素無機塩の含有量が、粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.02乃至2重量部であることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  5. 前記ヒドロキシカルボン酸またはその塩の含有量が粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.2乃至2重量部であることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  6. 前記含塩素無機塩が塩化アルミニウム又は塩化ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  7. 前記ヒドロキシカルボン酸またはその塩が酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの塩の群から選ばれた何れかを含む1つ以上であることを特徴とする請求項2に記載のベントナイト粉体。
  8. 天然のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土粉体または該粘土をアルカリ処理してなる粘土粉体であって、ヒドロキシカルボン酸またはその塩を所定量だけ含有することを特徴とするベントナイト粉体。
  9. 工場出荷時における水分含有量が乾燥後基準で5重量%以下であることを特徴とする請求項8に記載のベントナイト粉体。
  10. 前記ヒドロキシカルボン酸またはその塩の含有量が粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.5乃至5重量部であることを特徴とする請求項8に記載のベントナイト粉体。
  11. 前記ヒドロキシカルボン酸またはその塩が酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、またはそれらの塩の群から選ばれた何れかを含む1つ以上であることを特徴とする請求項8に記載のベントナイト粉体。
  12. 原料となるジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土にアルカリ性化合物を添加して混練することにより、前記粘土の基本構造層間にアルカリイオンを取り込ませる第1のステップと、
    前記第1のステップを経た前記粘土中に下記式で示される含塩素酸塩を所定量だけ添加して混練することにより、前記粘土中に含塩素酸塩を均一に分散させる第2のステップと、
    p+(ClO ・・・(式)
    (式中、Mは、Na,K,Mg,Ca,Ba,Alの群から選ばれた金属原子であり、pは、金属原子Mの価数で1乃至3の自然数であり、qは、塩化物イオンまたは塩素酸イオンのイオン式を構成する酸素原子Oの数で0または1乃至4の自然数である。)
    前記第2のステップを経た前記粘土を乾燥したのち、粉砕、分級することで前記粘土の微粉体を生成する第3のステップとを有することを特徴とするベントナイト粉体の製造方法。
  13. 前記第2のステップが、ヒドロキシカルボン酸またはその塩を所定量だけ含有するステップをさらに有することを特徴とする請求項12に記載のベントナイト粉体の製造方法。
  14. 前記第3のステップにおいて、乾燥終了時における前記微粉体の水分含有量が5重量部以下であることを特徴とする請求項12に記載のベントナイト粉体の製造方法。
  15. 前記第2のステップにおいて、前記含塩素無機塩の添加量が粘土分100重量部(乾燥物換算)に対して0.02乃至2重量部とされることを特徴とする請求項12に記載のベントナイト粉体の製造方法。
  16. 体積平均粒子径d(50)が3乃至20μmであることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  17. 出荷後30日経過した時点におけるb値が6以下であることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  18. 鉄分が酸化物換算で0.5重量部乃至5重量部だけ含まれていることを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  19. その用途として、製紙用添料、布製品用柔軟化剤を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載のベントナイト粉体。
  20. 第3のステップにおける粉砕は、出荷前15日以内に行うことを特徴とする請求項12に記載のベントナイト粉体の製造方法。
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