JP2011136454A - 印刷装置 - Google Patents

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田中  渉
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Abstract

【課題】一つの印刷手段で印刷がなされた後の用紙を一旦貯留部に貯留し、その後再給紙手段によって別の印刷手段まで搬送するように構成された印刷装置において、印刷後の用紙にしわが発生することを防止する。
【解決手段】用紙Pの一表面に印刷する第1の印刷手段5と、そこで印刷された用紙Pを一時貯留しておく貯留部4と、用紙Pを版面51aに押圧させて搬送しながら、この用紙Pの一表面または他表面に印刷する第2の印刷手段5と、一表面に印刷がなされた用紙Pを貯留部4から第2の印刷手段5に搬送し、引き続き該第2の印刷手段5と共に少なくとも一時期に亘って用紙Pを搬送するように構成された再給紙手段83とを備えてなる印刷装置において、再給紙手段83の用紙搬送速度v1を、版面への用紙押圧が開始される時点では第2の印刷手段5の用紙搬送速度v2と等しい値とし、その後この速度v2よりも低い値に減速させる速度制御手段を設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は印刷装置、特に詳細には、両面印刷装置のように印刷用紙に一度印刷した後、その用紙に再度印刷するように構成された印刷装置に関するものである。
近年、環境問題の観点等から印刷に用いる用紙の使用量を減らすことが望まれており、そのために、用紙の表面および裏面に印刷を行う両面印刷が盛んに行われている。両面印刷を行う両面印刷装置としては、例えば孔版印刷を行う両面孔版印刷装置が提案されており、この装置の一例として、穿孔製版された孔版原紙を外周面に巻装した円筒状の第1ドラムと第2ドラムを隣接して配設し、第1ドラムで用紙の表面に印刷を行い、表面が印刷された用紙を第2ドラムに搬送して該第2ドラムで用紙の裏面に印刷を行う装置が知られている。このような両面印刷装置においては、版面となる孔版原紙にプレスローラ等によって用紙を押圧させ、ドラムの回転により用紙を搬送しながら印刷がなされる。
また、上述のような両面印刷装置においては、第1ドラムによって印刷がなされた用紙を乾燥させるために、それらを一時貯留しておく貯留部が設けられることが多い。その場合は、貯留部に一時貯留された用紙を第2ドラムまで搬送する再給紙手段が設けられることになる。この種の再給紙手段は多くの場合、用紙を挟む1対のニップローラからなる搬送ローラを含んで構成されており、特許文献1にはこの種の搬送ローラを備えた両面印刷装置の一例が示されている。
上記搬送ローラ等からなる再給紙手段は、第2ドラムへの用紙供給を確実に行うために、通常、用紙を貯留部から第2ドラムに到達するまで搬送した後、引き続き該第2ドラムと共に少なくとも一時期に亘って用紙を搬送するように構成される。つまり、第2ドラムの版面に用紙が押圧されて、用紙にある程度の長さに亘って印刷がなされてから、再給紙手段が完全に用紙を解放する状態になる。
なお、上記再給紙手段と第2ドラムとは互いに異なるモータ等の駆動源によって駆動されるが、両者が共に用紙を搬送するとき、当然それらは互いに等しい速度で用紙を搬送するように制御される。
他方、インクを用いて用紙に印刷をする印刷装置においては、例えば特許文献2に示されているように、インクが付着した部分と付着していない部分とで乾燥時の水分蒸発量が異なることから、用紙に「火じわ」と呼ばれるしわが発生することがある。そこで、このようなしわの発生を防止する方法が、引用文献2にも示されているように従来種々提案されている。
特開2009−012216号公報 特開平4−278353号公報
ところで、上に述べたような両面印刷装置等の印刷装置においては、未使用の用紙が給紙台等に重ねて収納・保存されるのが一般的であるが、こうして保存された未使用の用紙には、図5に概略的に示すしわQが発生することがある。このしわQは、一般には用紙Pの長手方向(多くの場合、この方向が印刷時の用紙搬送方向となる)と直角な向きに波打つ状態に生じるものであり、用紙が包装紙から取り出された後に長時間放置されたとき、周りの湿気を吸って生じると考えられる。
紙の特性上、用紙Pが一度水分を含むとその繊維がほどけるため、上述のしわQを用紙搬送経路内で伸ばすことは困難となっている。そこで従来、このようなしわQが発生した用紙も、多くの場合そのまま印刷に使用しているが、その際にしわQは、印刷終了後の用紙に別のしわを発生させる要因となっている。図6はこの別のしわRを概略的に示すものである。ここに示す通りしわRは、用紙Pの先端からある程度の距離Nだけ離れた位置から発生し始めて、複雑な形状に延びるものである。
以上の問題は両面印刷装置に限らず、その他の例えば多色印刷装置等、一つの印刷手段で印刷がなされた後の用紙を一旦貯留部に貯留し、その後再給紙手段によって別の印刷手段まで搬送するように構成された印刷装置において同様に発生し得るものである。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、図6に示したようなしわRの発生を防止することができる印刷装置を提供することを目的とする。
本発明による印刷装置は、
用紙の一表面に前述のドラム等を用いて印刷する第1の印刷手段と、
印刷がなされた用紙を一時貯留しておく貯留部と、
用紙を前述のドラムの周面等に配された版面に押圧させて搬送しながら、この用紙の一表面または他表面に印刷する第2の印刷手段と、
一表面に印刷がなされた用紙を貯留部から第2の印刷手段に搬送し、引き続き該第2の印刷手段と共に少なくとも一時期に亘って用紙を搬送するように構成された再給紙手段とを備えてなる印刷装置において、
上記再給紙手段の用紙搬送速度v1を、版面への用紙押圧が開始される時点では第2の印刷手段の用紙搬送速度v2と等しい値とし、その後この速度v2よりも低い値に減速させる速度制御手段が設けられていることを特徴とするものである。
なお本発明の印刷装置においては、
第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段が設けられた上で、
速度制御手段が、前記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点で前記減速の制御を行うように構成されることが望ましい。
また、本発明の印刷装置においては、
前記第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段と、
前記再給紙手段の用紙搬送速度v1を検出する第1の速度検出手段と、
前記第2の印刷手段の用紙搬送速度v2を検出する第2の速度検出手段とが設けられた上で、
前記速度制御手段が、前記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点および、前記第1の速度検出手段の出力が示す速度v1が第2の速度検出手段の出力が示す速度v2を上回った時点のうち、より早い方の時点で前記減速の制御を行うように構成されてもよい。
また本発明における速度制御手段は、上記所定量を用紙厚さに応じて変えるように構成されていることが好ましい。
本発明者の研究によると、前述の図6に示した複雑なしわRを発生させる要因は、用紙の搬送中の「たるみ」であることが分かった。すなわち、貯留部から第2の印刷手段に搬送される用紙は、元より図5に示すようなしわQが有ることに加えて、一表面に印刷がなされたことによりしわが生じ得る状態にある(前述した「火じわ」も、この状態下で発生するものである)。そこで、再給紙手段および第2の印刷手段によって搬送中の用紙にたるみが発生していると、該用紙が印刷時プレスローラ等によって第2の印刷手段の版面に押圧されたとき、上記しわQが変形したり、あるいは新たなしわが発生したりして、印刷終了後の用紙に複雑なしわRが残ってしまうのである。
なお、再給紙手段および第2の印刷手段の搬送速度は等速に設定されるので、それらによって搬送される用紙に上述のようなたるみは本来発生しない筈である。しかし、再給紙手段および第2の印刷手段の各駆動用モータの特性ばらつきや、駆動中の負荷変動に伴う速度変動等に起因して、再給紙手段の用紙搬送速度v1が第2の印刷手段の用紙搬送速度v2を上回る(v1>v2)ことがあり、そのために用紙にたるみが発生してしまうのである。
本発明の印刷装置においては、上記の新しい知見に基づいて、再給紙手段の用紙搬送速度v1を、版面への用紙押圧が開始される時点では第2の印刷手段の用紙搬送速度v2と等しい値とし、その後この速度v2よりも低い値に減速させる速度制御手段を設けたことにより、この減速後は搬送中の用紙に後方側に引く力、いわゆるバックテンションが掛かるようになる。それにより、搬送中の用紙に上記のたるみが発生することが防止され、ひいては印刷終了後の用紙に図6に示した複雑なしわRが残ることが防止される。
ここで、版面への用紙押圧が開始される時点で用紙に上記バックテンションが掛かっていると、孔版原紙等の版面にしわ(いわゆるマスターじわ)が発生したり、版面が寄れたりする不具合が発生しやすい。そこで本発明の印刷装置においては、再給紙手段の用紙搬送速度v1を、版面への用紙押圧が開始される時点では第2の印刷手段の用紙搬送速度v2と等しい値として、上記不具合の発生を防止できるようにしている。
なお本発明者の研究により、図6に示した距離N、つまり用紙先端からしわRが発生し始める位置までの距離は、用紙の厚さに応じて変わり、そして厚さが共通の用紙であればほぼ同じ値となることも明らかになった。
この知見に基づいて本発明の印刷装置の好ましい態様においては、第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段が設けられた上で、速度制御手段が、上記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点で前記減速の制御を行うように構成されている。すなわち、この態様においては、上述の所定量を前記距離Nに近い値としておくことにより、しわRの発生を確実に防止する一方、不必要に早い時点から用紙に上記バックテンションを掛けて前述のマスターじわ等の発生を助長してしまうことも防止可能となっている。
また、本発明の印刷装置の別の好ましい態様、つまり、
前記第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段と、
前記再給紙手段の用紙搬送速度v1を検出する第1の速度検出手段と、
前記第2の印刷手段の用紙搬送速度v2を検出する第2の速度検出手段とが設けられた上で、
前記速度制御手段が、前記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点および、前記第1の速度検出手段の出力が示す速度v1が第2の速度検出手段の出力が示す速度v2を上回った時点のうち、より早い方の時点で前記減速の制御を行うように構成された場合においても、基本的に、上述の所定量を前記距離Nに近い値としておくことにより、前述と同様の効果が得られる。またそれに加えてこの場合は、印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達する前に、実際に検出された速度がv1>v2の関係に有って用紙にたるみが発生しやすい状況になっていると、その時点で直ちに前記減速の制御がなされるので、より確実に用紙のたるみ発生、つまりは、しわRの発生を防止可能となる。
本発明の一実施形態による印刷装置の概略構成を示す側面図 上記印刷装置の要部を示す一部破断側面図 上記印刷装置の用紙搬送速度制御に関わる構成を示すブロック図 上記印刷装置における用紙搬送速度の変化状態を示すタイムチャート 印刷前の用紙に発生するしわを説明する概略図 印刷後の用紙に発生するしわを説明する概略図 本発明外の印刷装置における用紙搬送速度の変化状態を示すタイムチャート
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態による両面孔版印刷装置1の概略構成図であり、図2はその要部を拡大して示す側面図である。この両面孔版印刷装置1は図1に示されるように、装置ハウジング10と、この装置ハウジング10の一側面つまり同図中の左側面に設けられて、印刷媒体である複数枚の用紙Pを積載保持する給紙台2と、この給紙台2から給紙される用紙Pの一表面に印刷する第1の孔版印刷部(第1の印刷手段)3と、一表面に印刷がなされた用紙Pを複数枚一時的に貯留する貯留部4と、この貯留部4に貯留されていた用紙Pの他表面に印刷する第2の孔版印刷部(第2の印刷手段)5と、装置ハウジング10の他側面つまり同図中の右側面に設けられて、両面すなわち一表面および他表面に印刷がなされた用紙Pを積載保持する排紙台6とを備えている。
またこの両面孔版印刷装置1は、給紙台2から第1の孔版印刷部3に用紙Pを給紙する給紙部7と、第1の孔版印刷部3から貯留部4の内部へ用紙Pを搬送する第1中間搬送部8Aと、貯留部4の内部から第2の孔版印刷部5まで用紙Pを搬送する第2中間搬送部8Bと、第2の孔版印刷部5から排紙台6まで用紙Pを搬送する排紙部9とを備えている。
給紙部7は、給紙台2に積載された用紙Pの上方に位置するように配設されたピックアップローラ71と、このピックアップローラ71によってピックアップされた用紙Pを所定のタイミングで第1の孔版印刷部3に給紙するタイミングローラ72とで概略構成されている。タイミングローラ72は1対のニップローラから構成されており、このタイミングローラ72が停止すると第1の孔版印刷部3への用紙給紙が止められる。
第1の中間搬送部8Aは、第1の孔版印刷部3によって一表面(図1、2中の上表面)に印刷がなされた用紙Pを円弧状の軌跡に沿って反転させて該一表面を下側に向けさせる反転装置73と、この反転装置73によって反転された用紙Pを貯留部4の内部に搬入する搬入装置74とで概略構成されている。なおこの第1の中間搬送部8Aは、後述する第2中間搬送部8Bおよび貯留部4と共に用紙反転ユニットを構成している。
再給紙手段としての第2中間搬送部8Bは、貯留部4の内部に納められている用紙Pを搬出する搬出装置81と、この搬出装置81によって搬出された用紙Pをピックアップするピックアップローラ82と、このピックアップローラ82によってピックアップされた用紙Pを順次所定のタイミングで第2の孔版印刷部5に搬送するタイミングローラ83とによって概略構成されている。上記タイミングローラ83は、モータM1によって駆動される1対のニップローラから構成されており、またピックアップローラ82も基本的に同様の構成とされている。
ピックアップローラ82の用紙搬送方向やや下流側には、搬送される用紙Pの先端を検出する第1センサS1が配設され、またタイミングローラ83の用紙搬送方向やや下流側には、同じく搬送される用紙Pの先端を検出する第2センサS2が配設されている。
一方排紙部9は、第2の孔版印刷部5によって他表面が印刷されて両面印刷が完了した用紙Pを、排紙台6に向けて搬出する排出装置84から構成されている。
上記搬入装置74、搬出装置81および排出装置84は、それぞれ所定間隔を空けて配置された1対のプーリ74a、81a、84aと、それら1対のプーリ74a、81a、84aの外周に掛け渡されて各々プーリ74a、81a、84aの回転に伴って移動する環状の搬送ベルト74b、81b、84bと、吸引用のファン74c、81c、84cとを備えている。なお搬送ベルト74b、81b、84bには、それぞれ図示外の多数の孔が形成されている。
搬出装置81は、そのファン81cが、搬送ベルト81bを収容しているケース(図示せず)内の空気を吸引し、ひいては搬送ベルト81bの上記孔から空気を吸引して、この搬送ベルト81bの搬送面に吸引力を発生させる。搬出装置81は、この吸引力によって貯留部4内の用紙Pを1枚だけ搬送ベルト81bに吸引保持し、そして搬送ベルト81bの回転によりその用紙Pをピックアップローラ82に受け渡す。他の搬入装置74および排出装置84も、基本的にこの搬出装置81と同様の構成とされている。
以下、図1および図2に戻って説明する。上述のように構成された各装置74、81、84は、図示しないモータによってプーリ74a、81a、84aを回転させて搬送ベルト74b、81b、84bを移動させると共に、ファン74c、81c、84cを回転させて前述の吸引力を発生させることにより、用紙Pを吸引保持しながら搬送する。
なお搬入装置74は、1対のプーリ74aの外周に掛け渡された搬送ベルト74bおよびファン74cを並列に複数備えて、これらで一枚の用紙Pを吸引保持して搬送するようにしてもよい。その点は、搬出装置81および排出装置84も同様である。
反転装置73は図2に明示されるように、円弧状の軌跡に沿って配設された4つのプーリ73aと、これら4つのプーリ73aの外周に掛け渡され該プーリ73aの回転に伴って移動する環状の搬送ベルト73bと、吸引用のファン73cとを備えて、上記装置74、81、84と略同様に作動するものとされている。
他方、第1の孔版印刷部3は、第1ドラム31と第1プレスローラ32とから構成されている。また図2に示されるように第1ドラム31の用紙搬送方向下流側には、用紙Pを第1ドラム31から剥ぎ取る剥取爪33が設けられている。第1ドラム31は内部に図示しないインクカートリッジを有しており、該第1ドラム31の外周面には孔版原紙31aが巻装される。この孔版原紙31aは、図示外の製版部において、入力された画像データに基づいて感熱穿孔して製版されたものである。そして第1ドラム31の回転に同期駆動するタイミングローラ72により、第1ドラム31とプレスローラ32との間に用紙Pが送り込まれ、その一表面がプレスローラ32によって孔版原紙31aに押圧されることにより、該一表面に孔版印刷がなされる。
第2の孔版印刷部5は、上記第1の孔版印刷部3と同様に、第2ドラム51と第2プレスローラ52とから構成されている。なお第2ドラム51は、モータM2によって回転駆動される。また第2ドラム51の用紙搬送方向下流側には、第2ドラム51から用紙Pを剥ぎ取る剥取爪53が設けられている。第2ドラム51は内部に図示しないインクカートリッジを有しており、該第2ドラム51の外周面には孔版原紙51aが巻装される。この孔版原紙51aも、上記孔版原紙31aと同様に画像データに基づいて感熱穿孔して製版されたものである。そして第2ドラム51の回転に同期駆動するタイミングローラ83により、第2ドラム51と第2プレスローラ52との間に用紙Pが送り込まれ、その他表面がプレスローラ52によって孔版原紙51aに押圧されることにより、該他表面に孔版印刷がなされる。
貯留部4は、第1の孔版印刷部3によって一表面に印刷がなされた用紙Pを、第2の孔版印刷部5に送る前に複数枚一時的に貯留するものであり、この複数枚の用紙Pを重ねた状態で函状のケース40内に保持する。
次に、以上のように構成された本実施形態の両面孔版印刷装置1の動作について説明する。なお各動作は、装置ハウジング10に設けられた図示外の制御部からの指示に基づいて行われる。
両面孔版印刷を行う際には、まずピックアップローラ71が、給紙台2に積載された用紙Pを予め設定された所定時間間隔で順次ピックアップし、タイミングローラ72へ送り込む。タイミングローラ72は用紙Pを第1の孔版印刷部3に搬送する。第1の孔版印刷部3は、搬送された用紙Pの一表面に、前述のようにして画像を印刷する。
次に反転装置73が、印刷された一表面が上側を向いた状態になっている用紙Pを、他表面を吸引しながら円弧状の軌跡に沿って送ることにより、一表面が下側を向くように反転させつつ貯留部4内に向けて搬送する。こうして順次搬送される用紙Pを、搬入装置74が上面つまり他表面を吸引保持しながら、貯留部4内に搬入する。
貯留部4に用紙Pが一時貯留された後、搬出装置81がその用紙Pを貯留部4から搬出する。こうして搬出された用紙Pをピックアップローラ82が順次ピックアップし、タイミングローラ83へ搬送する。タイミングローラ83は、順次所定のタイミングで用紙Pを搬送して第2の孔版印刷部5に送り込む。
第2の孔版印刷部5は、搬送された用紙Pの上側の面すなわち他表面に、前述の通りにして画像を印刷する。続いて排出装置84が、印刷された他表面が上側を向いている用紙Pを、その一表面を吸引保持しながら排紙台6に搬送する。以上の通りにして排紙台6には、両面印刷が完了した用紙Pが順次積載される。
以上述べた通りの基本構成を有する従来の両面孔版印刷装置においては、先に図6に示したようなしわRが発生しやすいものとなっていたが、本実施形態の両面孔版印刷装置1は、このしわRの発生を防止できるものとなっている。以下、そのための構成について詳しく説明する。
図3は、上記のしわ発生を防止ための構成を示すブロック図である。操作パネル90は、図1に示した装置ハウジング10の例えば上面に配置されたものであり、この操作パネル90にはテーブル参照部91が接続されている。このテーブル参照部91には比較部92が接続されている。また比較部92には搬送量演算部93の出力が入力され、そしてこの比較部92の出力は、前記モータM1の速度を制御するM1速度制御部94に入力される。
また図1にも示すように、タイミングローラ83の回転を検出するエンコーダE1と、第2ドラム51の回転を検出するエンコーダE2が設けられており、エンコーダE1の出力は回転速度算出部95に、またエンコーダE2の出力は回転速度算出部96に入力される。なお、エンコーダE2の出力は上記搬送量演算部93にも入力される。回転速度算出部95、96の各出力は搬送速度差演算部97に入力され、この搬送速度差演算部97の出力は上記M1速度制御部94に入力されるようになっている。
以下、上記構成の作用について説明する。両面印刷を行う際には、上記操作パネル90を操作することによって、両面印刷に使用する用紙Pのサイズや厚さが設定される。用紙厚さに関しては、一例として「厚紙」、「標準」および「薄紙」の3種のうちのいずれかが選択設定されるようになっており、ここで設定された用紙種類を示す情報は、テーブル参照部91に入力される。
テーブル参照部91は、図6に示した距離N(mm)と、上記3つの用紙種類の各々との関係を、互いに対応付けてテーブルの形で記憶している。距離Nは、用紙Pの先端から、一般にしわRが発生し始める部分までの距離である。先に説明した通り、この距離Nは用紙の厚さに応じて変わり、そして厚さが共通の用紙であればほぼ同じ値となる。例えば、以下に詳述するしわ発生防止のための構成を機能させない状態として、上記「厚紙」、「標準」および「薄紙」を用いて両面印刷を行うことにより、それら各印刷時にしわRを発生させて距離Nを実測することができる。なお、この距離Nについては、一種類の用紙複数枚に対して印刷を行い、各用紙について実測した距離の平均値を求めてNとするのが望ましい。
テーブル参照部91にテーブルの形で記憶された関係は、こうして求められた距離Nと用紙種類との関係であり、本実施形態では一例として「厚紙」に対してはN=60mm、「標準」に対してはN=80mm、「薄紙」に対してはN=100mmの値が各々対応付けて記憶されている。印刷時には、その印刷で使用するように操作パネル90で設定された用紙Pの種類(厚さ)に応じて、その用紙種類に対応したNの値がテーブルから読み出され、そのNの値を示す情報が比較部92に入力される。つまり例えば、「標準」の用紙Pが用いられる場合は、N=80mmの値が比較部92に入力される。
他方、搬送量演算部93はエンコーダE2の出力SE2に基づいて、印刷開始時点、つまり第2ドラム51と第2プレスローラ52との間に用紙先端が来た時点からの用紙搬送量を演算し、その演算した用紙搬送量Nrを示す情報を比較部92に入力する。比較部92はこの用紙搬送量Nrと、テーブル参照部91から入力されたNの値とを比較し、0(ゼロ)から次第に増大するNrの値がNに到達すると、減速指令信号T1をM1速度制御部94に入力する。M1速度制御部94はこの減速指令信号T1を受けると、モータM1に入力する速度制御信号SCを変化させて、モータM1を減速させる。
このモータM1によって回転するタイミングローラ83による用紙搬送速度をv1とすると、その値は時間経過に伴って図4に示すように変化する。また、上記減速指令信号T1が入力されない従来装置等の場合、用紙搬送速度v1は基本的に図7に示すように変化する。
本発明の理解のために、まず図7の場合について説明する。M1速度制御部94は基本的制御のための構成(図3では不図示)に基づいてモータM1の速度を制御する。それにより、タイミングローラ83の用紙搬送速度v1は、1印刷サイクル内の期間(1)に一定速に保たれ、用紙先端が図2に示した第2センサS2によって検出されてから所定時間が経過するとやや減速され、残りの期間(2)はその減速した値に保たれる。
他方、一時期においてタイミングローラ83と共に用紙Pを搬送する第2ドラム51の用紙搬送速度v2は、上記期間(1)ではv1>v2、期間(2)ではv1=v2となるように制御される。つまり、タイミングローラ83により搬送されている用紙Pが、第2プレスローラ52によって第2ドラム51に押圧開始される時点(図7中に「用紙押圧」として示す時点)の少し前からv1=v2とされることにより、押圧された用紙Pに大きくバックテンションが掛かったり、反対に大きくたるみが生じたりすることが回避される。
それに対して本実施形態の場合は図4に示す通り、印刷開始後に測定された用紙搬送量Nrが予め設定されたN(mm)に達すると、そのとき前記減速指令信号T1を受けたM1速度制御部94の制御により、用紙搬送速度v1が所定値vdだけ減速される。すなわち、本実施形態において上記搬送速度v1、v2は、図4に示す1印刷サイクル内の期間(1)、(2)、(3)においてそれぞれ、v1>v2、v1=v2、v1<v2の関係となるように設定される。
こうして、印刷開始時点、つまり第2ドラム51と第2プレスローラ52との間に用紙先端が来た時点からの用紙搬送量がN(mm)に達したならv1<v2に設定することにより、期間(3)では、搬送中の用紙Pに後方側に引く力、いわゆるバックテンションが掛かるようになる。それにより、搬送中の用紙Pにたるみが発生することが防止され、ひいては印刷終了後の用紙Pに図6に示した複雑なしわRが残ることが防止される。
ここで、第2ドラム51への用紙押圧が開始される時点で用紙Pに上記バックテンションが掛かっていると、版面である孔版原紙51aにマスターじわと言われるしわが発生したり、孔版原紙51aが寄れたりする不具合が発生しやすい。しかし本実施形態においては、孔版原紙51aへの用紙押圧が開始される時点ではv1=v2に設定しているので、上記不具合の発生を防止できる。また、用紙搬送量がN(mm)に達した時点で、v1=v2からv1<v2の関係に切り替えるようにしているので、しわRがまだ発生しない早い時点から上記バックテンションを掛けて、マスターじわの発生や孔版原紙51aの寄れを助長してしまうことも防止される。
図6に示したしわRの発生は、基本的に以上のことによって防止可能であるが、本実施形態においては、その発生がさらに確実に防止されるようになっている。そのための構成について、図3に戻って詳しく説明する。前述した通り、エンコーダE1の出力SE1は回転速度算出部95に、またエンコーダE2の出力SE2は回転速度算出部96に入力される。回転速度算出部95は出力SE1に基づいてタイミングローラ83の回転速度を検出し、回転速度算出部96は出力SE2に基づいて第2ドラム51の回転速度を検出し、それぞれ回転速度を示す出力SR1、SR2を搬送速度差演算部97に入力する。
搬送速度差演算部97はこれらの出力SR1、SR2が各々示す回転速度に基づいて、タイミングローラ83の用紙搬送速度v1と、第2ドラム51の用紙搬送速度v2との間の差(v1−v2)を継続的に検出している。そして搬送速度差演算部97は、この速度差(v1−v2)が正の値になったなら、減速指令信号T2をM1速度制御部94に入力する。M1速度制御部94は、この減速指令信号T2を前記減速指令信号T1の入力後に受けた場合はそれを無視するが、減速指令信号T1の入力前に受けると、モータM1に入力する速度制御信号SCを変化させて、前述の場合と同様にモータM1を減速させる。
そこでこの場合は、用紙搬送量がN(mm)に達する前にv1<v2の関係が設定され、それにより、図6に示したしわRの発生が防止される。なお、このときの速度v1の減速幅も、前述したvdと同程度にすればよい。
通常、図4に示した期間(2)において速度差(v1−v2)が正の値になること、つまりv1>v2となることはない。しかし、一時的な外乱等によるモータM1あるいはM2の速度変動により、そのような事態が起きる可能性もあるので、予めそれに対応できるようにしておけば、しわRの発生がより確実に防止される。
なお、極めて短い電気的ノイズ等に起因して、速度差(v1−v2)が瞬間的に正の値をとることも有り得る。そのような場合にも逐一、v1=v2からv1<v2の関係に切り替えることは、不必要に早い時点からv1<v2の関係にすることは避けたいという観点から考えれば、好ましいことではない。そこで搬送速度差演算部97は、速度差(v1−v2)となっている時間が所定の閾値よりも長くなった場合だけ、減速指令信号T2を出力するように構成されるのが望ましい。
また上記と同じ観点から、M1速度制御部94は、減速指令信号T1の入力前に減速指令信号T2を受けた場合でも、第2ドラム51への用紙押圧が開始してから所定時間が経過していないときは、その減速指令信号T2を無視するように構成されるのが望ましい。
なお、v1=v2からv1<v2の関係となるようにする速度v1の減速幅vd(図4参照)は、v1=v2の状態にある速度v1の1〜10%程度に設定するのが好ましい。他方、v1=v2からv1<v2の関係に切り替えるときの用紙搬送量N(mm)は、用紙Pがタイミングローラ83に接する位置から、第2ドラム51と第2プレスローラ52とによる用紙押圧位置までの距離の1/2以上であることが望ましい。
また、第2ドラム51を駆動するモータM2として、特に回転速度の変動が発生し難い信頼性の高いモータが適用され、その上で印刷速度が手動で設定されるように構成されている場合は、その手動設定部から得られる速度情報に基づいて第2ドラム51の用紙搬送速度v2を検出して、該速度v2についての実測は省くようにしてもよい。
以上、両面孔版印刷装置1に適用された実施形態について説明したが、本発明はそれに限らず、第1の印刷手段と貯留部と第2の印刷手段とを備えるとともに、用紙を貯留部から第2の印刷手段に搬送する再給紙手段を備えてなるその他の印刷装置、例えば用紙反転ユニットは持たない多色印刷装置等に対しても適用可能であり、その場合も前述と同様の効果を奏するものである。すなわち、そのような構成を有する印刷装置においても、第1の印刷手段で印刷がなされた用紙が貯留部に一時貯留され、その後第2の印刷手段に搬送される場合、用紙に図6に示したようなしわRが発生することが有り得るので、本発明を適用すれば、そのようなしわの発生を防止可能となる。
また、本発明を両面孔版印刷装置に適用する場合も、印刷装置は上記実施形態の装置に限られるものではなく、例えば装置ハウジング10の上側に、原稿の画像を読み取るスキャナ部や、スキャナ部で読み取った原稿画像の画像データに基づいて生成された孔版画像データに基づいて孔版原紙を穿孔して製版を行う製版部等を備えた構成としてもよい。
1 両面孔版印刷装置
2 給紙台
3 第1の孔版印刷部(第1の印刷手段)
4 貯留部
5 第2の孔版印刷部(第2の印刷手段)
6 排紙台
7 給紙部
8A 第1中間搬送部
8B 第2中間搬送部
9 排紙部
10 装置ハウジング
31 第1ドラム
32 第1プレスローラ
51 第2ドラム
52 第1プレスローラ
73 反転装置
74 搬入装置
82 ピックアップローラ
83 タイミングローラ
E1、E2 エンコーダ
M1、M2 モータ
P 用紙

Claims (4)

  1. 用紙の一表面に印刷する第1の印刷手段と、
    前記印刷がなされた用紙を一時貯留しておく貯留部と、
    前記用紙を版面に押圧させて搬送しながら、この用紙の一表面または他表面に印刷する第2の印刷手段と、
    前記一表面に印刷がなされた用紙を前記貯留部から第2の印刷手段に搬送し、引き続き該第2の印刷手段と共に少なくとも一時期に亘って用紙を搬送するように構成された再給紙手段とを備えてなる印刷装置において、
    前記再給紙手段の用紙搬送速度v1を、前記版面への用紙押圧が開始される時点では前記第2の印刷手段の用紙搬送速度v2と等しい値とし、その後この速度v2よりも低い値に減速させる速度制御手段が設けられていることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段が設けられ、
    前記速度制御手段が、前記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点で前記減速の制御を行うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記第2の印刷手段による用紙搬送量を検出する搬送量検出手段と、
    前記再給紙手段の用紙搬送速度v1を検出する第1の速度検出手段と、
    前記第2の印刷手段の用紙搬送速度v2を検出する第2の速度検出手段とが設けられ、
    前記速度制御手段が、前記搬送量検出手段の出力が示す印刷開始後の用紙搬送量が所定量に達した時点および、前記第1の速度検出手段の出力が示す速度v1が第2の速度検出手段の出力が示す速度v2を上回った時点のうち、より早い方の時点で前記減速の制御を行うように構成されていることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記速度制御手段が、前記所定量を用紙厚さに応じて変えるように構成されていることを特徴とする請求項2または3記載の印刷装置。
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