JP2011136385A - 保持具の保持構造および保持具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボール保持部材32によってボール34を矢印44方向に後退させるだけで、シャンク部の膨出部24を後退させることと、ボール34と嵌合溝17と、噛合溝27との三者を周方向に噛合固着状態にして主軸5の回動に対するシャンク部22の周方向へ向けての一体性を可能にする。
【解決手段】
主軸の内側空間には、ボール34を開放位置と締付位置の間を進退させる為のドローバーを備え、主軸の内周面には、開放位置にボールの退避用凹部を、締付位置にボール当付面を設け、 保持具におけるシャンク部の膨出部には係合面を備え、主軸の内周面のボール当付面の形状は、主軸の軸線方向に平行する凹溝でその断面は、ボールが主軸の周方向に移動できない曲面の嵌合溝17であり、
シャンク部の膨出部の係合面の形状は、長い凹溝状の断面で、ボールがプルスタッドの膨出部の周方向に移動できない曲面の噛合溝27に形成してある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工作機械の主軸に工具を取り付けるための保持具の保持構造に関するものであり、詳しくは、保持具におけるシャンク部の軸心上に備えるプルスタッドを引き込むことによりシャンク部を主軸のテーパ孔に合着させるようにしてある保持具の保持構造および保持具に関するものである。
従来より広く知られている保持具の保持構造としては、特開2001−239406号公報・特許文献1に示されるものがある。以下この特許文献1に開示されている保持具の保持構造の例を図5(特許文献1の図1)を用いて説明する。なお、図5のシャンク部22、プルスタッド23等は図中上側半分は引き込み状態を示し、下側半分は開放状態を示す。
工作機のハウジング1によって回転自在に支えられている主軸5の先部には、保持具20におけるテーパ形状のシャンク部22を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔7を備えている。2はベアリングを示す。
上記保持具20におけるシャンク部22の後部に対しては、プルスタッド23の前部23aを、主軸5の内部空間6の軸線上の深部に挿入を可能な状態に一体的に固着させてあり、さらにプルスタッド23の後部には膨出部24を備えている。
上記主軸5の内側における内部空間6にあって、ボール34を開放位置14と締付位置15の間を進退させる為に備えさせてあるドローバー31(引具30の1例として示される)の先部側にはボール保持部材32を一体的に備えさせ、ボール保持部材32の先部には夫々ボール収容孔33を形成してそこにはボール34の表面が、主軸5の内周面とプルスタッド23の外周面に向けて夫々露出する状態で納めてある。8はプルスタッド挿入孔、10は引具用孔、11はばね収容孔、37はバネ、39はバネ受部材。
一方、上記主軸5の内周面においては、上記ボール34がボール保持部材32の前進によって開放位置14に位置する状態ではプルスタッド23の深部側に形成した膨出部24の通過を妨げることなく外周方向へ退避できるようにボール34の退避用凹部14を設け、更に、上記ボール34がボール保持部材32の後退によって締付位置15にある状態では、ボール34がプルスタッド23の膨出部における前部側斜面の係合面25の外周に係合して、プルスタッド23の引き込みと共にシャンク部22をも引き込み、主軸側のテーパ孔7の内面に保持具におけるテーパ形状のシャンク部22の外面22aを対応接圧させる状態を維持できるように上記主軸5の内周面にはボール当付面17を設けている。
図5の主体部21の周囲のフランジ部(鍔)21aの外周には、後端に開放する溝(係合溝)28が形成されており、この溝28に主軸5の前端面5aに取り付けられる図示外の駒(駆動片ともいう)を着脱自在に挿入し、両者の廻り止めをしている。
又、図示は省略するが、フランジ部(鍔)21aの前面21bには、周知のように工具を保持する保持部が形成され、工具はその保持部で保持される。
特開2001−239406号公報
この従来の保持具の保持構造では、
保持具20におけるシャンク部22の後部軸線位置に、膨出部24を備えるプルスタッド23を備え、軸線位置にある膨出部24の係合面の外周に対し、周囲から複数のボールを係合させて引き込む構成であるから、主軸5の内部構造は勿論のこと、保持具20におけるシャンク部22の後部の構成も簡易になる特長があり、その上、シャンク部22の軸線位置を偏在させることなくバランスよく引き込むことができる効果がある。
しかし、主軸5の先部に備えているテーパ孔7に対して保持具20のテーパ形状のシャンク部22を装着した状態でのシャンク部22の回り止めは、上記フランジ部(鍔)21aの外周に備えさせた溝(係合溝)28に対して、主軸5の前端面5aに取り付けられる図示外の駒(駆動片ともいう)を着脱自在に挿入して両者の廻り止めを行っている。従って、両者の係合状態は、着脱操作を容易化するために回動方向に寸法の余裕(遊び)があり、主軸5の回動動作に対して、保持具20の追従動作の精度が劣る問題点があった。
本件出願の目的は、主軸の内部構造も、保持具におけるシャンク部の構成も簡易にできる保持具の保持構造を提供しようとするものである。
他の目的は、主軸の回動動作に対して、保持具の追従動作が忠実となり、回動精度の高い保持具の保持構造及び保持具を提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
本発明における保持具の保持構造は、工作機のハウジング1によって回転自在に支えられている主軸5の先部には、保持具20におけるテーパ形状のシャンク部22を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔7を備えており、
上記保持具20におけるシャンク部22の後部に対しては、プルスタッド23の先部23aを、主軸5の内部空間6の軸線上の深部に挿入を可能な状態に一体的に固着させてあり、さらにプルスタッド23の後部には膨出部24を備えさせてあり、
上記主軸5の内側における内部空間6にあって、ボール34を開放位置14と締付位置15の間を進退させる為に備えさせてあるドローバー31の先部側にはボール保持部材32を一体的に備えさせ、ボール保持部材32の先部には夫々ボール収容孔33を形成してそこにはボール34の表面が、主軸5の内周面とプルスタッド23の外周面に向けて夫々露出する状態で納めてあり、
一方、上記主軸5の内周面においては、上記ボール34がボール保持部材32の前進によって開放位置14に位置する状態ではプルスタッド23の深部側に形成した膨出部24の通過を妨げることなく外周方向へ退避できるようにボール34の退避用凹部14を設け、更に、上記ボール34がボール保持部材32の後退によって締付位置15にある状態では、ボール34がプルスタッド23の膨出部における前部側斜面の係合面の外周に係合して、プルスタッド23の引き込みと共にシャンク部22をも引き込み、主軸側のテーパ孔7の内面に保持具におけるテーパ形状のシャンク部22の外面22aを対応圧接させる状態を維持できるように上記主軸5の内周面にはボール当付面を設けている保持具の保持構造において、
上記主軸5の内周面に設けるボール当付面の形状は、主軸5の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝17の断面形状は、上記ボール34が凹溝17の長手方向に沿っての移動は許容するが、上記ボール34が主軸5の周方向に移動することは許容されない曲面の嵌合溝に形成してあり、
上記プルスタッド23の膨出部24における前部側斜面の係合面の形状は、深部側に向けて拡大するような勾配を付した長い凹溝状に形成してあって、その凹溝27の断面形状は、上記ボール34が凹溝27の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボール34がプルスタッド23の膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面の噛合溝に形成したものである。
また好ましくは、保持具20における本体の後部にはテーパ形状のシャンク部22を備え、そのシャンク部22の後部に対しては、プルスタッド23の前部を、
主軸5の内部空間軸線上の深部に挿入を可能な状態に一体的に固着させてあり、
さらにプルスタッド23の後部には膨出部24を備えている保持具であって、
保持具におけるシャンク部22を装着するための工作機の主軸5の構成は、フレームによって回転自在に支えられていて、その主軸5の先部には、保持具におけるテーパ形状のシャンク部22を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔7を備えており、
上記主軸5の内側における内部空間にあっては、ボール34を開放位置14と締付位置15の間を進退させる為に備えさせてあるドローバー31の先部側にはボール保持部材32を一体的に備えさせ、ボール保持部材32の先部には夫々ボール収容孔33を形成してそこにはボールの表面が、主軸5の内周面とプルスタッド23の外周面に向けて夫々露出する状態で納めてあり、
一方、上記主軸5の内周面6aにおいては、上記ボールがボール保持部材32の前進によって開放位置に至った状態ではプルスタッド23の深部側に形成した膨出部の通過を妨げることなく外周方向へ退避できるようにボールの退避用凹部14を設け、更に、
上記ボールがボール保持部材32の後退によって締付位置にある状態では、ボールがプルスタッド23の膨出部における前部側斜面の係合面の外周に係合して、プルスタッド23の引き込みと共にシャンク部22をも引き込み、主軸側のテーパ孔の内面に保持具におけるテーパ形状のシャンク部22の外面を対応接着させる状態を維持できるように上記主軸5の内周面にボール当付面が設けられており、
その上、上記主軸5の内周面に設けるボール当付面の形状は、主軸5の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての移動は許容するが、上記ボールが主軸5の周方向に移動することは許容されない曲面の嵌合溝に形成してあって、
上記保持具20におけるプルスタッド23の膨出部における前部側斜面の係合面の形状は、深部側に向けて径が拡大するような勾配を付した長い凹溝状に形成してあって、その凹溝27の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボールがプルスタッド23の膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面の噛合溝に形成してあるものであればよい。
以上のように本発明は、保持具20におけるシャンク部22の後部軸線上に、膨出部24を備えるプルスタッド23を備え、軸線位置にある膨出部24の係合面の外周に対し、周囲から複数のボールを係合させて引き込む構成であるから、保持具20におけるシャンク部22の後部の構成は簡易になるは勿論のこと、シャンク部22の軸線位置を偏在させることなくバランスよく引き込むことができる効果がある。
その上本発明にあっては、主軸5の内周面に設けるボール当付面の形状は、主軸5の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝17の断面形状は、上記ボール34が凹溝17の長手方向に沿っての移動は許容するが、ボール34が主軸5の周方向に移動することは許容されない曲面の嵌合溝に形成してあり、プルスタッド23の膨出部24における前部側斜面の係合面27の形状は、深部側の径が拡大するような勾配を付した長い凹溝状に形成してあって、その凹溝27の断面形状は、上記ボール34が凹溝27の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボール34がプルスタッド23の膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面の噛合溝に形成してあるので、その構成は簡易であっても、図3からも理解できるように、ボール保持部材32によってボール34を矢印44方向に後退させるだけで、プルスタッド23の膨出部24を後退させることができる効果が生じると共に、ボール34に対しては、主軸5の内面にある凹溝が嵌合溝17となり、プルスタッド23の膨出部24における前部側斜面の係合面が噛合溝27となって、三者は周方向には噛合固着状態となり、主軸5の回動に対するシャンク部22の周方向へ向けての厳固な一体的回動を可能にし、回動に係わる精度を良好なものにする効果との2つの効果が同時に発生する。
主軸と、保持具と、引具の関係を説明するための縦断面図で、(A)は、アンクランプ状態を示し、(B)は、クランプ状態を示す図。 図1の断面図を示し、(A)は、IIA−IIA線の断面図、(B)は、IIB−IIB線の断面図、(C)は、IIC−IIC線の断面図、(D)は、IIC−IIC線の断面図で、ボールを除いた図。 主軸の内周面に備えさせた嵌合溝と、保持具のプルスタッドの膨出部の外周面に備えさせた噛合溝と、引具におけるボールとの関係を説明するための断面図で、図1(B)のIII矢印位置の拡大図。 保持具のプルスタッドの膨出部の外周面に備えさせた噛合溝と、ボールの位置関係を説明するための図で、(A)は、部分断面図、(B)は部分正面図。 従来例を説明する為の工作機械の主軸廻りの断面図 。
以下本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。前述の背景技術の項では特許文献1に記載されている技術的事項の説明用の図として図5を用いて説明した。以下の説明においては、図5に用いた符号と、同じ符号が付されている構成(手段)、部材等の機能、性質、特徴等は、以下の説明に於て加える新規な部材構成、組合せ等の説明に係わる事項を除き、特許文献1等によって公知であって技術常識になっているので、その点は簡単に説明する。
図において、1は工作機のハウジングで、これによって回転自在に支えられている主軸5の先部には、周知のように保持具20におけるテーパ形状のシャンク部22を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔7を備えている。テーパ孔7の勾配は任意であるが、JISで知られているように日本では、7/24、1/10テーパ等が多く用いられている。2は、ベアリングを示す。主軸の内部空間(中空部)6において、8はプルスタッド挿入用の孔、10は引具30を納める孔、11は、ばね37を収容する孔を示す。
主軸5の中空部6の内周面においては、大径の退避用凹部14が周設されている。退避用凹部14は、引具用のボール34が、ボール保持部材32の前進によって開放位置14に位置する状態では、図1(A)(B)に表れているように、プルスタッド23の深部側に形成した膨出部24を図中右側に抜く事(通過すること)を妨げることのないように、ボール34を外周方向へ退避できるようにボール34の大きさに対応した寸法(径大部)とした退避用凹部14を設けている。
更に、上記主軸5の内周面におけるボール締付位置(径小部)15には、図1(A)(B)に表れているように、退避用凹部14に連通させた状態でボール当付面17が設けられている。 主軸5の内周面に設けるボール当付面17の形状は、主軸5の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝17の断面形状は、上記ボール34が凹溝17の長手方向に沿っての移動は許容するが、上記ボール34が主軸5の周方向に移動することは許容されない曲面にしてある。曲面としては、嵌合溝としての役割を果たすため、例えば、ボール34の曲面に対応する曲面、乃至は、ボール34の外周の曲面よりも僅かに小さい曲面のU字(V字)状に形成しておけばよい。
上記凹溝17の数は、図2(C)からも明らかなように主軸5の内周面の3カ所に等分に備えさせてある。なお、凹溝17の数は、複数、即ち2個所、4個所等2以上を周方向に配置したものであればよい。
16は導入斜面の存在を示す。導入斜面は、退避用凹部14から各嵌合溝としての凹溝17に向かうボール34を夫々各凹溝17に案内するための漏斗状の斜面である。これの存在により、主軸5の内面に対してボール34の位置が回転方向に僅かのずれを生じていても、ボール34を各凹溝17に適正に案内して導入することができる。
保持具20における主体部21の後部にあるシャンク部22の後部に対しては、プルスタッド23の前部23a(先部ともいえる)が図1に表れているように一体的に固着させてある。固着手段としては周知のように両者を螺合させ、一体回動可能に構成したものであっても良いし、一体材で形成したものであってもよい。また、シャンク部22は中空であっても、中実であっても良い。プルスタッド23は、図1の状態では、主軸5の内部空間6の軸線位置の深部に挿入可能な状態になる。さらにプルスタッド23の後部には、周知のように膨出部24を備えさせてある。図において、21a、21b、22a、25は、夫々周知の鍔部と、工具を保持する部分(図示省略)と、テーパ孔7に対応させた勾配を備えるテーパ部と、周知の他の工作機の引具における任意大きさのボールを係合させ得るように斜面にした前部側斜面を示す。
主軸5の内側における内部空間6にあっては、引具30として、広く知られているようにボール34を開放位置14と締付位置15の間を進退させる為のドローバー31が備えさせてある。
ドローバー31の後部には周知のようにドローバー進退機構(図示省略)が連結してあり、ドローバー31の先部側には、ドローバー31の1部を構成する(ドローバー31と一体材でもよい)連結部材31aを介在してボール保持部材32を一体的に備えさせてある。ボール保持部材32は多くの場合カップ状に形成してあるが、ドローバー31の先部側から、ボールの数に対応する複数本のアームを突出させるタイプのものもある。そしてボール保持部材32の先部には、複数(図2では合計3個)のボール収容孔33を形成して、そこには夫々図面から理解できるように、ボール34の表面が、主軸5の内周面17と、プルスタッド23の外周面27に夫々対接可能に露出する状態で納めてある。
上記プルスタッド23の膨出部24における前部側斜面の係合面27の形状は、ボール収容孔33のボール34が進退する過程で、深部に向うほど強く圧接するように、上記膨出部24の深部側に向けて拡大する(張り出す)勾配(多くの場合、図4(A)のθ1からも理解できるように、約30度前後)にした勾配の長い凹溝状に形成してある。
その凹溝27の断面形状は、上記ボール34が凹溝27の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボール34がプルスタッド23の膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面に形成し、噛合状態を構成する曲面にしてある。
曲面としては、噛合溝27としての役割を果たすため、例えば、ボール34の曲面に対応する曲面、乃至は、ボール34の外周の曲面よりも僅かに小さい曲面のU字(V字)状に形成しておけばよい。
26は導入溝の存在を示す。導入溝26は、ボール34が退避用凹部14の位置から噛合溝としての凹溝27に向かうボール34のプルスタッド側の面を夫々各噛合溝27に案内するための漏斗状の斜面である。これが存在する場合には、プルスタッド23の周面に対してボール34の位置が回転方向に僅かのずれを生じていても、ボール34を各噛合溝27に適正に案内して導入することができる。
ボール当付面である噛合溝27の数は、嵌合溝17に対応させるものであり、図2(C)からも明らかなように膨出部24の周囲3カ所に等分に備えさせてある。なお、噛合溝27の数は、複数、即ち2個所、4個所等2以上を周方向に等分に配置したものであればよい。
なお、ばね収容孔11の内の37は、図1(B)のようにボール34を引き込み、嵌合溝17と噛合溝27とをボール34を介して回転方向にロックする状態を維持させるために矢印44方向に付勢する為のバネを示し、一般には図示のような皿ばね又は巻ばねなどが用いられる。38はドローバー31の側に備えさせた段部(バネ受)、39は主軸5の側に備えさせたバネ受部材。上記のバネ37は、図1(A)のアンクランプ状態では、周知のようにドローバー31によって押し縮められ、クランプ状態ではドローバー31は周知のように図示外の機構により後退している。43は前進方向(アンクランプ方向)の矢印、44は後退(引込)・(クランプ)方向の矢印を示す。
上記構成のものについて、使用状態を説明する。前工程において別の保持具を「ATC」を用いて外した後にあっては、
主軸5及び引具30は図1(A)の状態にある。これに対して「ATC」を用いて図示のように保持具20を装着する。なお装着手段は任意であるが、周知のように「ATC」を用いるとよい。
次にドローバー31を緩め、ばね37の付勢力によりボール34を図1(B)の位置に引込む。その引込過程においてボール34の一面は嵌合溝17に導入され、他面は噛合溝27の斜面(図4(A)の30度位の斜面)に導入され、膨出部24を矢印44方向に伴って移動させながら、ボール34は深部に向い、図1(B)・図3の状態になる。
従って、上記ボール34がボール保持部材32の後退によって図1(B)の締付位置15にある状態では、ボール34がプルスタッド23の膨出部24における前部側斜面25の1部を構成する後部が拡径する傾斜状態の噛合溝27の内周面である係合面27に図4(A)のように係合し、
一方、ボール34の他面は深い嵌合溝17の途中に図1(B)のように留まって嵌合し、三者は回動方向に一体化する。
1・・・ハウジング、
2・・・ベアリング、
5・・・主軸、
6・・・内部空間(中空部)、
7・・・テーパ孔、
8・・・プルスタッド挿入孔、
10・・・引具用孔、
11・・・ばね収容孔、
14・・・ボール開放位置(径大部)、
15・・・ボール締付位置(径小部)、
16・・・導入斜面、
17・・・凹溝(嵌合溝)、
20・・・保持具、
21・・・主体部、
21a・・・鍔、
21b・・・工具保持部、
22・・・シャンク部、
22a ・・・テーパ部、
23・・・プルスタッド、
24・・・膨出部、
25・・・係合用の前部側斜面、
26・・・導入溝、
27・・・凹溝(噛合溝)、
30・・・引具、
31・・・ドローバー、
32・・・ボール保持部材、
33・・・ボール収容孔、
34・・・ボール、
37・・・バネ、
38・・・段部(バネ受)、
39・・・バネ受部材、
θ1・・・噛合斜面27の角度、
43・・・前進方向(アンクランプ)矢印、
44・・・後退(引込)(クランプ)方向矢印。

Claims (2)

  1. 工作機のハウジングによって回転自在に支えられている主軸の先部には、保持具におけるテーパ形状のシャンク部を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔を備えており、
    上記保持具におけるシャンク部の後部に対しては、プルスタッドの先部を、主軸の内部空間の軸線上の深部に挿入を可能な状態に一体的に固着させてあり、さらにプルスタッドの後部には膨出部を備えさせてあり、
    上記主軸の内側における内部空間にあって、ボールを開放位置と締付位置の間を進退させる為に備えさせてあるドローバーの先部側にはボール保持部材を一体的に備えさせ、ボール保持部材の先部には夫々ボール収容孔を形成してそこにはボールの表面が、主軸の内周面とプルスタッドの外周面に向けて夫々露出する状態で納めてあり、
    一方、上記主軸の内周面においては、上記ボールがボール保持部材の前進によって開放位置に位置する状態ではプルスタッドの深部側に形成した膨出部の通過を妨げることなく外周方向へ退避できるようにボールの退避用凹部を設け、更に、
    上記ボールがボール保持部材の後退によって締付位置にある状態では、ボールがプルスタッドの膨出部における前部側斜面の係合面の外周に係合して、プルスタッドの引き込みと共にシャンク部をも引き込み、主軸側のテーパ孔の内面に保持具におけるテーパ形状のシャンク部の外面を対応圧接させる状態を維持できるように上記主軸の内周面にはボール当付面を設けている保持具の保持構造において、
    上記主軸の内周面に設けるボール当付面の形状は、主軸の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての移動は許容するが、上記ボールが主軸の周方向に移動することは許容されない曲面の嵌合溝に形成してあり、
    上記プルスタッドの膨出部における前部側斜面の係合面の形状は、深部側に向けて拡大するような勾配を付した長い凹溝状に形成してあって、その凹溝の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボールがプルスタッドの膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面の噛合溝に形成してあることを特徴とする保持具の保持構造。
  2. 保持具における本体の後部にはテーパ形状のシャンク部を備え、そのシャンク部の後部に対しては、プルスタッドの前部を、
    主軸5の内部空間軸線上の深部に挿入を可能な状態に一体的に固着させてあり、
    さらにプルスタッドの後部には膨出部を備えている保持具であって、
    保持具におけるシャンク部を装着するための工作機の主軸の構成は、フレームによって回転自在に支えられていて、その主軸の先部には、保持具におけるテーパ形状のシャンク部を着脱自在に装着するための対応テーパ形状にしたテーパ孔を備えており、
    上記主軸の内側における内部空間にあっては、ボールを開放位置と締付位置の間を進退させる為に備えさせてあるドローバーの先部側にはボール保持部材を一体的に備えさせ、ボール保持部材の先部には夫々ボール収容孔を形成してそこにはボールの表面が、主軸の内周面とプルスタッドの外周面に向けて夫々露出する状態で納めてあり、
    一方、上記主軸の内周面においては、上記ボールがボール保持部材の前進によって開放位置に至った状態ではプルスタッドの深部側に形成した膨出部の通過を妨げることなく外周方向へ退避できるようにボールの退避用凹部を設け、更に、
    上記ボールがボール保持部材の後退によって締付位置にある状態では、ボールがプルスタッドの膨出部における前部側斜面の係合面の外周に係合して、プルスタッドの引き込みと共にシャンク部をも引き込み、主軸側のテーパ孔の内面に保持具におけるテーパ形状のシャンク部の外面を対応接着させる状態を維持できるように上記主軸の内周面にボール当付面が設けられており、
    その上、上記主軸の内周面に設けるボール当付面の形状は、主軸の軸線方向に平行する長い凹溝状に形成してあって、凹溝の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての移動は許容するが、上記ボールが主軸の周方向に移動することは許容されない曲面の嵌合溝に形成してあって、
    上記保持具におけるプルスタッドの膨出部における前部側斜面の係合面の形状は、深部側に向けて径が拡大するような勾配を付した長い凹溝状に形成してあって、その凹溝の断面形状は、上記ボールが凹溝の長手方向に沿っての相対移動は許容するが、上記ボールがプルスタッドの膨出部の周方向に移動することは許容されない曲面の噛合溝に形成してあることを特徴とする保持具。
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