JP2011135632A - 電動機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】位置指令を生成して出力する指令生成部と、前記位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力するトルクフィードフォワード演算部と、前記トルクフィードフォワード信号のみで電動機を動作させた場合の前記位置指令から電動機位置検出値までの伝達特性モデルを用いて、前記位置指令を新たな位置指令に変換する位置指令変換部と、前記新たな位置指令と前記電動機位置検出値とを入力してトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、を備える。
【選択図】図1
Description
また、トルク指令の飽和が起こると、位置指令に対する電動機位置の追従性が悪くなり、応答性の向上を図ることができない。
電動機制御装置は、位置指令を生成して出力する指令生成部と、位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力するトルクフィードフォワード演算部と、トルクフィードフォワード信号のみで電動機を動作させた場合の位置指令から電動機位置検出値までの伝達特性モデルを用いて、位置指令を新たな位置指令に変換する位置指令変換部と、新たな位置指令と電動機位置検出値とを入力してトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、を備え、トルク指令にトルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて電動機を駆動するものである。
また、本願の他の代表的な発明は、次のように構成したのである。
電動機制御装置は、位置指令を生成して出力する指令生成部と、位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力すると共に、トルクフィードフォワード信号と予め設定されたトルク指令飽和リミット値との差を演算し、この差に応じて指令生成部の位置指令を修正する、または位置指令の払い出し時間を調整するトルクフィードフォワード演算部と、トルクフィードフォワード信号のみで電動機を動作させた場合の位置指令から電動機位置検出値までの伝達特性モデルを用いて、位置指令を新たな位置指令に変換する位置指令変換部と、新たな位置指令と電動機位置検出値とを入力してトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、を備え、トルク指令にトルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて電動機を駆動するものである。
また、本願の他の代表的な発明は、次のように構成したのである。
電動機制御装置は、位置指令を生成して出力する指令生成部と、位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力するトルクフィードフォワード演算部と、電動機位置検出値に基づいてトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、実機動作させずにトルク指令飽和の有無を、予め設定されたトルク指令飽和リミット値に基づいて判断し、トルク指令飽和がある場合のみ、位置指令を修正する、または位置指令の払い出し時間を調整する手段と、を備え、トルク指令にトルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて電動機を駆動するものである。
更に、実機動作前に予めトルク指令が飽和しないように指令を作り変えることができるため、実機を動作させながらのトルク飽和の調整が不要になり、実機を動かす際には、一回目の動作から全くトルク飽和を気にせずに機械を稼動することができる。また、自動的な演算で、現在の位置指令ではどの程度トルク指令が飽和するかを算出して位置指令を修正することができるため、指令トルクの波形を見ながら、位置指令を調整する必要が無くなり、自動的にトルク飽和しない位置指令を生成することができ、実機を動作せながらの調整作業が不要なだけでなく、位置指令の調整作業も不要になる。
また更に、制御対象を剛体系とした最も簡単な演算で位置指令からトルクフィードフォワード信号を作成できるため、演算量が最小で制御系を構成できる。また、加速、一定速、減速に場合分けされた指令の加速時間や減速時間を、制御対象の共振を励起しないように設定した位置指令を用いるため、指令演算部の処理が簡単に構成できる。
電動機制御装置は、最終的に、フィードバックトルク指令tfbとトルクフィードフォワード信号tffを加算して新たなトルク指令trefを算出し(加算器21)、新たなトルク指令trefに基づいて電動機5に電力を供給して駆動する(電流制御部を含む電力変換器)。
この場合、加速時間ta[秒]、一定速度時間tc[秒]、減速時間td[秒]とし、制御対象の共振周波数をωn[Hz]とする時、その振動が発生しないようにするためには、加速時間ta、減速時間tdをそれぞれn/ωn[秒](nは自然数)に設定すればよい。ここで、一定速時間tcは0でも良い。
加速開始時に発生する振動を、加速終了時に発生する振動で打ち消すことにより、その周波数成分を持たない指令を生成できる。加速開始時と加速終了時は、逆向きに振動が発生するため、加速開始時に発生した振動に対して、振動の一周期=1/ωn[秒]の自然数倍のときに加速終了し、逆向きの振動を発生することにより振動を打ち消すことができるのである。
図3Bから分かるように、位置生成部は、10Hzの周波数成分を持たない,すなわち10Hzの振動を励起しない指令を生成し、この指令速度を積分したものを位置指令xrとして出力する。
この場合、例えば式(1)の時間関数を用いて、制御対象の共振を励起しないように、次数に関わるパラメータkを調整する。
ここで、移動時間tbは、機械を何秒で目標位置まで移動させたいかによって決定される。次に、パラメータaを1にして指令波形のFFT結果を見ながら、制御対象の共振周波数である10Hzの周波数成分を持たないようにパラメータkを調整する。最後に、式(1)のv(t)をt=0からt=tbまで積分した位置が、目標移動距離になるようにaを逆算すればよい。
電動機と負荷を合わせた制御対象の一次側慣性モーメントをJ1、二次側慣性モーメントをJ2、ばね定数をKとする2慣性系とするとき、新たなトルク指令trefから電動機位置xmまでの伝達特性モデルは、式(2)のように表現できる。
このように、フィードバックトルク指令tfbがほぼ0であるため、新たなトルク指令tref=トルクフィードフォワード信号tffとなる。従って、位置指令xrを2階微分し総慣性モーメントを乗じた信号を、トルクフィードフォワード信号tffとして予め位置指令xrから算出すれば、実機を動作させた場合のトルク指令が飽和するかどうかが、実機を動作させること無く分かる。
ここで、実際には摩擦や機械の他の部分の干渉力などにより、指令トルクtrと実際のトルク指令trefに誤差が生じる可能性があるため、トルク指令飽和のリミット値tlimの値に若干マージンを見込んで指令を修正しても良い。
2 位置指令変換部
3 トルクフィードフォワード演算部
4 制御演算部
5 電動機
6 負荷
7 制御対象
8 位置検出部
9 位置制御部
10 速度制御部
11、12 微分演算部
21 加算器
22 加減算器
23 減算器
31 指令トルク演算部
32 トルク飽和度演算部
33 指令修正部
Claims (13)
- 位置指令を生成して出力する指令生成部と、
前記位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力するトルクフィードフォワード演算部と、
前記トルクフィードフォワード信号のみで電動機を動作させた場合の前記位置指令から電動機位置検出値までの伝達特性モデルを用いて、前記位置指令を新たな位置指令に変換する位置指令変換部と、
前記新たな位置指令と前記電動機位置検出値とを入力してトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、を備え、
前記トルク指令に前記トルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて前記電動機を駆動することを特徴とする電動機制御装置。 - 前記指令生成部が、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
- 前記トルクフィードフォワード演算部が、前記位置指令を2階微分して前記電動機の慣性モーメントと前記電動機に結合される負荷の慣性モーメントとの和である総慣性モーメントを乗じ、前記トルクフィードフォワード信号を演算することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
- 前記指令生成部が、加速、一定速、減速に場合分けされた指令速度の加速時間および減速時間を、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振振動周期の自然数倍としたものとし、前記指令速度を積分して前記制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
- 前記電動機制御装置が、更に、前記位置指令に基づいて指令トルクを演算して出力する指令トルク演算部と、
前記指令トルクと予め設定されたトルク指令飽和リミット値との差を演算して出力するトルク飽和度演算部と、
前記差に応じて前記指令生成部の前記位置指令の払い出し時間を調整する指令修正部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。 - 位置指令を生成して出力する指令生成部と、
前記位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力すると共に、前記トルクフィードフォワード信号と予め設定されたトルク指令飽和リミット値との差を演算し、前記差に応じて前記指令生成部の前記位置指令を修正する、または前記位置指令の払い出し時間を調整するトルクフィードフォワード演算部と、
前記トルクフィードフォワード信号のみで電動機を動作させた場合の前記位置指令から電動機位置検出値までの伝達特性モデルを用いて、前記位置指令を新たな位置指令に変換する位置指令変換部と、
前記新たな位置指令と前記電動機位置検出値とを入力してトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、を備え、
前記トルク指令に前記トルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて前記電動機を駆動することを特徴とする電動機制御装置。 - 前記指令生成部が、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置。
- 前記トルクフィードフォワード演算部が、前記位置指令を2階微分して前記電動機の慣性モーメントと前記電動機に結合される負荷の慣性モーメントとの和である総慣性モーメントを乗じ、前記トルクフィードフォワード信号を演算することを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置。
- 前記指令生成部が、加速、一定速、減速に場合分けされた指令速度の加速時間および減速時間を、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振振動周期の自然数倍としたものとし、前記指令速度を積分して前記制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置。
- 位置指令を生成して出力する指令生成部と、
前記位置指令に基づいてトルクフィードフォワード信号を演算して出力するトルクフィードフォワード演算部と、
電動機位置検出値に基づいてトルク指令を制御演算して出力する制御演算部と、
実機動作させずにトルク指令飽和の有無を、予め設定されたトルク指令飽和リミット値に基づいて判断し、トルク指令飽和がある場合のみ、前記位置指令を修正する、または前記位置指令の払い出し時間を調整する手段と、を備え、
前記トルク指令に前記トルクフィードフォワード信号を加算して得られた新たなトルク指令に基づいて電動機を駆動することを特徴とする電動機制御装置。 - 前記指令生成部が、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項10記載の電動機制御装置。
- 前記トルクフィードフォワード演算部が、前記位置指令を2階微分して前記電動機の慣性モーメントと前記電動機に結合される負荷の慣性モーメントとの和である総慣性モーメントを乗じ、前記トルクフィードフォワード信号を演算することを特徴とする請求項10記載の電動機制御装置。
- 前記指令生成部が、加速、一定速、減速に場合分けされた指令速度の加速時間および減速時間を、前記電動機と前記電動機に結合される負荷で構成される制御対象の共振振動周期の自然数倍としたものとし、前記指令速度を積分して前記制御対象の共振を励起しない位置指令を生成することを特徴とする請求項10記載の電動機制御装置。
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