JP2011132722A - 雨水浸透装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨水浸透装置に設けられた透水性部材が破損したり目詰まりしたりしにくく、施工や運搬にも適した雨水浸透装置を提供する。
【解決手段】雨水を地中に浸透させるための浸透孔3aが、側面又は/及び底面に多数穿孔された雨水浸透部3を備える雨水浸透装置1であって、雨水浸透部3の周囲に透水性部材8が設けられると共に、その透水性部材8の周囲に通水性を有する保護部材9が設けられており、保護部材9の通水部9aの開口面積が、雨水浸透部3の浸透孔3aの開口面積よりも小さい構成とする。透水性部材8の周囲を保護部材9によって保護し、その保護部材9の通水部9aの開口面積を、雨水浸透部3の浸透孔3aの開口面積よりも小さくすることで、運搬時や施工時、使用時に透水性部材8が破損してしまったり、目詰まりしたりしてしまうことがなくなり、優れた浸透能力を維持することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、家屋等に降った雨水を装置内に導入して地中へ浸透させる雨水浸透装置に関するものである。
未舗装の道路や空地が殆どない都市化の進んだ地域では、家屋、駐車場、道路等に降った雨水が地中に浸透することなく側溝を通じて河川等へ流れるため、雨季には大量の雨水が河川へ集中し、短時間で河川の容量を越えて、所謂、都市型洪水を引き起こしている。
また、上記のように雨水が地中に殆ど浸透しない都市化の進んだ地域において、工場等が大量に地下水を汲み上げて使用する場合は、地盤沈下の主たる原因ともなる。
このような事情から、家屋等に降った雨水を一時貯溜したのち、徐々に地中に浸透させる浸透桝が宅地内などに埋設されるようになってきた。このような浸透桝は、まず、地面に浸透桝を設置するための穴を掘り、穴の底部に砂を敷いたのち、穴の周面及び底面に透水性シートを敷設し、その上から砕石をある程度の高さまで充填する。次に、浸透桝を所定の位置に設置すると共に浸透桝に雨水配管を接続したのち、浸透桝の周囲にも砕石を充填し、砕石を覆うように透水性シートを被せ、最後に土砂を埋め戻して施工が完了する。
しかしながら、上記のような手順で浸透桝を設置すると、雨水の浸透性能を充分に発揮するためには、広大な穴を掘削する必要があり、重量のある砕石や土砂を大量に用いる必要があるので、透水性シートの設置や砕石の充填などの作業が重労働となって作業員の負担が大きかった。また、作業が大変なだけでなく、透水性シートや砕石・土砂などの施工に必要な機材や材料を準備・運搬することも非常に手間がかかるものであった。
このような事情から、本出願人は、周壁に透水孔が穿孔された桝本体の外壁面に透水性シートを装着した雨水浸透桝を提案した(特許文献1)。
上記特許文献1の雨水浸透桝は、桝本体の外壁面に透水性シートを装着することで、浸透桝を埋設する穴を、従来のものより小さくしても、充分な雨水の浸透能力を有し、重量のある砕石や土砂の使用量を少なくすることができたので、施工時の作業員の負担を軽減することができる優れたものであった。
特開平10−259636号公報
しかしながら、上記特許文献1の雨水浸透桝は、運搬時や施工時に、桝本体の外壁面に装着された透水性シートが、トラックの荷台や砕石などに引っ掛かって破れてしまう、という問題があった。また、雨水浸透桝を設置したのちも、透水性シートが細かい砂によって目詰まりして、本来の性能を発揮することが困難になってしまうことがあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、雨水浸透装置に設けられた透水性部材が破損したり目詰まりしたりしにくい雨水浸透装置を提供することにある。また、本発明は、施工や施工準備が容易であり、運搬にも適した雨水浸透装置を提供することも解決課題とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る雨水浸透装置は、雨水を地中に浸透させるための浸透孔が、側面又は/及び底面に多数穿孔された雨水浸透部を備える雨水浸透装置であって、上記雨水浸透部の周囲に透水性部材が設けられると共に、その透水性部材の周囲に通水性を有する保護部材が設けられており、上記保護部材の通水部の開口面積が、上記雨水浸透部の浸透孔の開口面積よりも小さいことを特徴とするものである。
本発明の雨水浸透装置においては、上記保護部材が上記透水性部材の上から巻き付けられて、透水性部材と共に雨水浸透装置に固定されていることが好ましく、上記保護部材が上記透水性部材と共にバンド状の固定部材で雨水浸透装置に固定されており、雨水浸透装置の外壁面に固定部材のズレ防止手段を講じたことがより好ましい。特に、上記保護部材が網目状又は多孔状の板、シート、若しくはネットであることが極めて好ましい。
本発明の雨水浸透装置は、雨水浸透部の周囲に透水性部材が設けられているので、雨水浸透装置が埋設される穴を、従来のものより小さくしても、充分な雨水の浸透能力を有する。従って、砕石や土砂の使用量を少なくすることができ、施工や施工準備が容易となる。しかも、この透水性部材は、その周囲を保護部材によって保護することで、運搬時や施工時、また使用時に透水性部材が破損してしまったり、或いは、目詰まりしたりしてしまうことがなくなり、優れた浸透能力を維持することができる。特に、保護部材の通水部の開口面積を、雨水浸透部の浸透孔の開口面積よりも小さくすることで、土圧によって透水性部材が雨水浸透部の浸透孔に入り込んでしまうのが防止され、透水性部材の破損をより確実に防止することができる。
また、上記保護部材が上記透水性部材の上から巻き付けられて、透水性部材と共に雨水浸透装置に固定されている雨水浸透装置は、施工時に透水性部材に対して保護部材がズレてしまう心配がなくなって、確実に透水性部材を保護することができる。このように、透水性部材と保護部材を施工現場への運搬前に雨水浸透装置に固定すると、運搬中においても施工時と同様に、透水性部材を確実に保護することができるので好ましい。
更に、上記保護部材が上記透水性部材と共にバンド状の固定部材で雨水浸透装置に固定されており、雨水浸透装置の外壁面に固定部材のズレ防止手段を設けた雨水浸透装置は、雨水浸透装置の外壁面にズレ防止手段を講じることで、透水性部材が雨水浸透装置に確実に固定され、ズレたり外れたりしてしまう心配が皆無に等しくなる。
特に、上記保護部材が網目状又は多孔状の板、シート、若しくはネットである雨水浸透装置は、保護部材が上記のように網目状又は多孔状の板、シート、若しくはネットであると、通水性を確保しつつ透水性部材を確実に保護することができる。
本発明の一実施形態に係る雨水浸透装置を示す概略正面図である。 同浸透桝の分解斜視図である。 同浸透桝の使用状態を示す断面図である。 同浸透桝の要部を示す部分拡大斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1に示す本発明の雨水浸透装置1は、図2、図3に示すように、雨水配管11が接続される雨水流入部2と、その雨水流入部2から流入した雨水を一時貯溜したのち徐々に地中に浸透させる雨水浸透部3と、雨水流入部2と雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4と、雨水に混じったゴミを除去するゴミ除去部5と、雨水流入部2の点検用開口2aに被着される蓋体6と、高さ調整用のアジャスター7と、雨水浸透装置1の内部(雨水浸透部3の内部)に土砂等が侵入するのを防止する透水性部材8と、その透水性部材8を保護する保護部材9と、透水性部材8と保護部材9を雨水浸透装置1に固定するための固定部材10とを備えており、宅地内などに埋設されて家屋等に降った雨水を地中へ浸透させる大型の桝体である。この雨水浸透装置1の材質は特に限定されるものではないが、ポリプロピレン樹脂や塩化ビニル樹脂、FRPなど軽量な合成樹脂製のものが好ましい。
上記雨水流入部2は、図2、図3に示すように、上端及び下端が開口した径がφ100〜400mm程度(本実施形態では、φ250mm)の円筒で、その上端開口が雨水浸透装置1の内部をメンテナンスする際の点検用開口2aとなっている。そして、点検用開口2aの縁には環状の蓋受溝2bが形成されており、この蓋受溝2bに、蓋体6の周縁部裏面側に形成された環状凸部6aを嵌合することによって、蓋体6が雨水流入部2に脱着自在に被着されている。また、雨水流入部2の筒状壁には、ホールソーなどで雨水配管11を差込み接続するための接続孔2cが2つ穿孔されており、その接続孔2cの周縁には水密性を向上させる環状のパッキン2dが取付けられている。
尚、本実施形態では、雨水流入部2に、雨水配管11を差込み接続するための接続孔2cが2つ穿孔されているが、この接続孔2cの数は適宜変更すればよく、1つでもよいし3つ以上でもよい。また、雨水流入部2に被着される蓋体6に通水孔を穿孔してもよく、その場合は、雨水流入部2に雨水配管11を接続しなくても充分な雨水の流入量を確保することができる。更に、ホールソーなどで穿孔する接続孔2cの代わりに、雨水流入部2の筒状壁に接続口を設けてもよいが、本実施形態のようにホールソーなどで穿孔した接続孔2cにすると、施工現場で所望の箇所に自由に穿孔することができるので、配管の自由度が向上し、施工性が良好となる。この雨水流入部2はストレートでも下広がりでもよいが、本実施形態のように、雨水配管11をホールソーなどで穿孔した接続孔2cに差込み接続する場合は、ストレート形状のほうが好ましい。
上記雨水流入部2から流入した雨水を地中に浸透させる雨水浸透部3は、図2、図3に示すように、雨水流入部2よりも横断面積が大きい(径がφ400〜1000mm程度のものが好適に用いられ、本実施形態では、径がφ500mmとなっている)やや下窄まりの円筒で、その上端周縁には、後述する高さ調整用のアジャスター7の下端を嵌合する環状の受溝3bが形成されていると共に、その側面には、内部に流入してきた雨水を地中に浸透させるための浸透孔3aが多数穿孔されている。この浸透孔3aの径がφ10mmよりも小さいと、充分な雨水の浸透能力を確保することが困難となり、また、φ100mmよりも大きいと雨水浸透部3の強度が低下するといった不具合が生じる。従って、この浸透孔3aの径はφ10〜100mm程度とすることが必要で、φ10〜50mm程度とするのが好ましい。
尚、この雨水浸透部3は前述した雨水流入部2よりも横断面積を大きくする必要があるので、例えば、雨水流入部2の径がφ400mmの場合、この雨水浸透部3の径はφ400mmよりも大きくする必要がある。
また、本実施形態の雨水浸透部3は、より雨水浸透能力を向上させるために下端も略全面開口しており、雨水流入部2から流入してきた雨水は、上記浸透孔3aとこの下端開口3cから徐々に放出されて地中に浸透していくようになっている。このように、雨水浸透部3の径をφ500mm程度の大型のものとし、浸透孔3aと下端開口3cを設けると、充分な雨水の浸透能力が付与されるので、雨水浸透装置1を設置する際に充填する砕石の量を減らしたり、或いは、砕石を全く使用しなくても、砕石使用時と同等の浸透能力を確保することができる。
尚、上記雨水浸透部3は下端が有底であっても勿論構わなくて、その場合は、その底部に浸透孔3aを穿孔したり、側面に穿孔される浸透孔3aの径を大きくしたり、数を増やしたりすることで同様の浸透能力を確保すればよい。また、雨水浸透部3は、下窄まりの円筒ではなく、後述するアジャスター7を複数段積み重ねることで形成してもよく、その場合、下端は全面開口している。更に、本実施形態の雨水浸透装置1は、作業員の負担を軽減するため、砕石の使用量を軽減、或いは、砕石を全く使用しないで済むように雨水浸透部3を大型のものとしたが、従来のように、掘削した穴に砕石を充填するのであれば、上記のような大型の雨水浸透部3は不必要で、雨水流入部2と同等の径(φ250mm程度)の雨水浸透部を用いればよい。
次に、上記雨水流入部2と上記雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4は、図2、図3に示すように、その外壁面の全面が下広がりの傾斜壁4aとなった截頭円錐形をしている。前述したように、本発明の雨水浸透装置1は、雨水流入部2の横断面積よりも雨水浸透部3の横断面積が大きいので、雨水流入部2と雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4の外壁面が傾斜した傾斜壁4aではなく、単に地面GLと水平な壁であれば、その上側に埋め戻された土砂等の重量がまともに傾斜接続部4に加わってしまうので、傾斜接続部4を形成する際に、高強度を発現する材料を用いたり、肉厚を厚くしたりするなどの特別な対策が必要となってコストが嵩んでしまうが、傾斜接続部4の外壁面を下広がりに傾斜した傾斜壁4aとすることで、傾斜接続部4の上側にある埋め戻し材料の荷重が傾斜壁4aの傾斜角に沿って下方に逃がされるので、傾斜接続部4に上記のような特別な対策を講じなくても、埋め戻し材料の重量で傾斜接続部4が破損してしまう心配が少なくなる。
尚、この傾斜接続部4は、外壁面の少なくとも一部が下広がりに傾斜していればその効果を奏するものであり、本実施形態のように、必ずしも外壁面の全面を傾斜壁4aとする必要はない。
上記傾斜接続部4は、前述したように、下広がりに傾斜した傾斜壁4aを有しており、埋め戻し材料の荷重は下方に逃げるようになっているので、傾斜接続部4を地面GLと水平に形成した場合と比較すると、強度的な問題は生じにくいが、傾斜接続部4の破損を確実に防止するために、図3に示すように、傾斜壁4aの内側には複数の補強リブ4dが放射状に設けられている。このように、傾斜接続部4の外壁面を傾斜壁4aにすると共に、その内側に補強リブ4dを設けることで、埋め戻し材料の荷重によって傾斜接続部4が破損してしまうことが皆無に等しくなる。
また、上記傾斜接続部4の傾斜壁4aには、図2、図3に示すように、その上端より上記雨水流入部2の下端を受ける環状の周壁4bが上方に突設されていると共に、その下端の周縁部裏面側には、後述する高さ調整用のアジャスター7の環状溝7aと嵌合する環状の突壁4cが設けられている。
更に、上記傾斜接続部4の内部には、図2、図3に示すように、ゴミ除去部5が設けられている。このゴミ除去部5は、下端が開口した傾斜面5Aと、その下端開口5aに設けられたゴミ捕集部5Bとを備えたもので、このゴミ除去部5によって、雨水流入部2と雨水浸透部3が仕切られている。
本発明の雨水浸透装置1は、前述したように、通常の排水桝よりも大型の雨水浸透部3を用いているので、雨水浸透部3の内部の清掃を頻繁に行うのは非常に煩雑である。このような事情から、雨水流入部2より流入してきた雨水を、雨水に混入したゴミを捕集するゴミ捕集部5Bへと効率よく導くことが必要となるので、そのために上記ゴミ除去部5には傾斜面5Aが備えられている。この傾斜面5Aは、図2、図3に示すように、下端が開口したテーパー形状をしている。そして、傾斜面5Aの下端開口5aの周縁部より断面が略L字形の係止段部5bが下側に突設されており、この係止段部5bにゴミ捕集部5Bの縁部5cを載置し、係止させることで、ゴミ捕集部5Bが傾斜面5Aに脱着自在に取付けられている。
上記傾斜面5Aによって雨水流入部2より流入してきた雨水をゴミ捕集部5Bへと導くには、傾斜面5Aの上端が雨水配管11の下面よりも下方に位置することが必要で、また、ゴミを捕集するには、横断面積が大きい箇所で捕集するよりも横断面積が小さい箇所で捕集するほうが捕集効率がよい(雨水配管11から流入してきたゴミを含んだ雨水が、雨水流入部2の中で広がってゴミが分散してしまう前に捕集することができるため)。従って、この傾斜面5Aは、図3に示すように、その上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの下端より上方で、且つ、雨水配管11の下面よりも下方に位置するように形成されている。本実施形態では、より横断面積の小さい箇所でゴミを捕集することができるように、傾斜面5Aの上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの上端と同じ高さに位置するように形成されている。このような位置にゴミ除去部5の傾斜面5Aを形成することで、傾斜面5Aよりも下側が浸透部として機能するようになり、その下端開口5aに設けられるゴミ捕集部5Bの上端が、横断面積の小さい部分に位置するようになるので、雨水浸透装置1の内部に流入するゴミを効率よく捕集することができる。
尚、本実施形態では、ゴミ除去部5の傾斜面5Aの上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの上端と同じ高さにあるが、傾斜面5Aの上端がそれよりも高い位置にあっても、横断面積が小さい箇所でゴミを捕集することができるので好ましく、その場合は、雨水流入部2の内部にゴミ除去部5の傾斜面5Aを設ければよい。
また、上記傾斜面5Aの下端開口5aは、メンテナンスの際などで、ゴミ捕集部5Bを雨水流入部2の点検用開口2aから取り出すときに、雨水配管11とゴミ捕集部5Bが干渉して取り出しにくくなるのを防止するために、平面視で雨水流入部2に接続された雨水配管11を避けた位置にくるように形成するのが好ましく、本実施形態では、図2に示すように、傾斜面5Aの下端開口5aは雨水浸透装置1の中心に形成されている。
上記のような傾斜面5Aの下端開口5aに設けられるゴミ捕集部5Bは、図2、図3に示すように、上端に縁部5cが形成されたバケツ型のもので、その側面には多数の通水孔5dが穿孔されている。このゴミ捕集部5Bを設けることにより、雨水流入部2から流入してきた雨水に混じったゴミは、このゴミ捕集部5Bの底部に堆積し、きれいな雨水が通水孔5dを通過して雨水浸透部3に流入するようになる。従って、雨水流入部2から流入してきた雨水によって雨水浸透部3の浸透孔3aが詰まる心配がなくなり、このゴミ捕集部5Bだけを定期的にメンテナンスすれば、雨水浸透部3の内部の清掃を頻繁に行う必要がなくなるので、メンテナンス性に優れる。また、ゴミ捕集部5Bの縁部5cには把手5eが取付けられており、雨水流入部2に被着された蓋体6を取り外し、上方から点検用開口2aに手を挿入し把手5eを掴むことで、簡単にゴミ捕集部5Bを取り出すことができるようになっている。
次に、上記雨水浸透部3と上記傾斜接続部4との間に介在される高さ調整用のアジャスター7は、上下が開口した雨水浸透部3と同径のφ500mm程度の円筒で、図2、図3に示すように、その上端周縁部には、傾斜接続部4の突壁4cと嵌合する環状溝7aが形成されている。このアジャスター7は、蓋体6と地面GLが面一となるようにするための高さ調整用の円筒であるが、ゴミ除去部5よりも下側に位置するので、その筒状壁にも浸透孔を穿孔し、上記雨水浸透部3と同様に、このアジャスター7も雨水を地中に浸透させるための浸透部としての役割を果たすようにしてもよい。このようにすると、アジャスター7によっても雨水浸透部3の容積を調整することができるようになる。また、前述したように、雨水浸透部3は、下窄まりの円筒ではなく、筒状壁に浸透孔を穿孔したアジャスター7を複数段積み重ねることで形成してもよい。
また、上記アジャスター7の外壁面には、図2、図3に示すように、後述する固定部材10のズレ防止手段である凸条7bが、その全周に亘って設けられている。このズレ防止手段7bは、固定部材10がアジャスター7からズレ落ちないのであれば本実施形態のような凸条7bに限定されるものではなく、例えば、アジャスター7の外壁面に凹部を設けることで講じてもよく、また、表面に細かい凹凸形状を付して表面をザラザラに加工するなどして講じてもよい。また、ズレ防止手段7bを講じる箇所は、このアジャスター7に限定されるものではなく、雨水浸透部3に講じてもよいし、傾斜接続部4や雨水流入部2に講じてもよい。
本発明の雨水浸透装置1は、前述したように、作業員の負担を軽減するために、砕石の使用量を軽減、或いは、砕石を使用しなくてもいいように雨水浸透部3が大型のものとなっている。砕石を使用しない場合は、雨水浸透部3の浸透孔3aより、周囲の土砂等が浸透孔3aや下端開口3cより雨水浸透部3の内部に侵入してきてしまう。そこで、このような不具合を防止するために、雨水浸透部3の周囲には次に説明する透水性部材8が設けられている。
即ち、この透水性部材8は、織布又は不織布で形成された目の細かいメッシュ状のフィルターで、この透水性部材8によって、雨水浸透部3の浸透孔3aより土砂等が侵入するのを防止するようになっている。この透水性部材8にはある程度の強度が必要で、一般的には厚みが1〜20mm、引張強度が20〜3000N/5cm程度のものが好適に用いられる。また、この透水性部材8によって、細かい砂などの侵入を防止しつつも、透水性を確保しなければならないので、透水係数が10−2〜1cm/secの程度のものが好適に用いられる。この透水性部材8が不織布の場合は、ポリエステル系の長繊維不織布が特に好適に用いられる。
上記のような構成の透水性部材8は、雨水浸透部3の浸透孔3aや下端開口3cからの土砂等の侵入を防止するためのものなので、少なくともそれらを覆う必要がある。本実施形態では、図1、図3に示すように、雨水浸透部3の浸透孔3aや下端開口3cを覆うように雨水浸透部3の周囲に巻き付けられて使用されている。また、前述したように、高さ調整用のアジャスター7にズレ防止手段7bを講じている関係で、雨水浸透部3のみならず、アジャスター7までを覆うようになっている。
本発明の雨水浸透装置1は、施工性を考慮すると、施工現場へ運搬する前に予め組立てておき、施工現場では雨水配管11を接続するのみとするのが好ましいので、上記透水性部材8も雨水浸透装置1(雨水浸透部3の周囲)に設けられた状態で運搬され、そののち施工される。雨水浸透装置1に透水性部材8を設けた状態で運搬・施工すると、透水性部材8がトラックの荷台に擦れたり荷台の尖った部分に接触したりして、或いは、施工現場で砕石に引っ掛かって破損したりする恐れが生じる。また、長年の使用でメッシュ地に細かい砂などが入り込んでしまい、本来の浸透能力を発揮できないこともある。このような不具合が生じないように、本発明の雨水浸透装置1は、上記透水性部材8の周囲に更に保護部材9が設けられている。
上記透水性部材8を保護する保護部材9は、縦糸と横糸をその交点で熱融着した通水性を有する合成樹脂製のネットで、図3、図4に示すように、上記透水性部材8の上から更に巻き付けられて、透水性部材8と共に固定部材10によって雨水浸透装置1に固定されている。この保護部材9は、浸透孔3aや下端開口3cへの土砂等の侵入を防止する性能よりも、透水性部材8の保護性能と通水性が優先されるので、耐摩擦性能に優れたものが使用される。また、通水性を確保するため、保護部材9の透水係数は、透水性部材8の透水係数よりも大きくなっており、この保護部材9の縦糸と横糸により形成される通水部9aの開口面積は、1mmより大きくなっている(即ち、保護部材9は、透水性部材8よりも目が粗く、透水能力が高い(透水係数が大きい))。この通水部9aの開口面積は、雨水浸透部3の浸透孔3aの開口面積よりも小さく、このように保護部材9の通水部9aの開口面積を浸透孔3aの開口面積よりも小さくすることで、保護部材9の内側に保護されている透水性部材8が、周囲の土圧によって浸透孔3aへ入り込んでしまい、そこから破損するのを防止することができる。
尚、ここでいう通水部9aの開口面積とは、多数の通水部9aの面積を合計したものをいうのではなく、縦糸と横糸によって形成される一つの通水部9aの開口面積のことを意味するものである。
上記保護部材9は、上記透水性部材8を保護するため、その上から透水性部材8を覆うように巻き付けられたのち、図1、図3に示すように、バンド状の固定部材10で透水性部材8と共に雨水浸透装置1に固定される。透水性部材8と保護部材9を雨水浸透装置1に固定する固定部材10は、透水性部材8と保護部材9を確実に雨水浸透装置1に固定できるものであればどのようなものでも構わないが、施工性を考慮すると、インシュロック、PPバンド、タッカーなどが好適に用いられ、本実施形態では、固定部材10としてインシュロックが用いられている。この固定部材10で透水性部材8と保護部材9を固定する際は、透水性部材8と保護部材9を雨水浸透装置1に巻き付けたのち、高さ調整用のアジャスター7のズレ防止手段7bより上方の位置で、固定部材10を締め付けていく。このようにすることで、固定部材10が運搬・施工時に下側へズレ落ちそうになっても、アジャスター7の凸条7bに引っ掛かって係合するので、固定部材10がアジャスター7からズレ落ちる心配がなくなり、それによって固定されている透水性部材8と保護部材9が外れてしまう心配がなくなる。
尚、固定部材10で固定する位置は、ズレ防止手段を講じた箇所に応じて、雨水浸透部3、傾斜接続部4や雨水流入部2でも構わない。また、ズレ防止手段を複数箇所に講じた場合も、その箇所に応じて複数の位置で固定部材10により固定しても構わない。
上記のような保護部材9によって透水性部材8を保護することで、運搬・施工時に、透水性部材8がトラックの荷台に擦れたり、或いは、施工現場で砕石に引っ掛かって破れたりする心配がなくなる。また、この保護部材9は、透水性部材8のメッシュ地に細かい砂などが入り込んでしまうことも防止するので、本来の浸透能力を維持したまま長年の使用にも耐え得ることができる。
尚、保護部材9は透水性部材8を確実に保護できるのであれば上記のようなネットに限定されるものではなく、網目状又は多孔状の板やシートであっても構わない。また、その材質も合成樹脂製のものに限定されるものではなく、金属製のものであってもよい。
以上のような構成の雨水浸透装置1は、雨水流入部2、雨水浸透部3、傾斜接続部4、ゴミ除去部5、蓋体6、アジャスター7が組立てられて、その上から雨水浸透部3を覆うように透水性部材8と保護部材9を巻き付け、そののち固定部材10によって固定され、その状態のまま施工現場まで運搬される。そして、施工現場では、雨水浸透装置1を設置する穴を掘削したのち、図3に示すように、高さ調整用のアジャスター7によって蓋体6と地面GLが面一となるように雨水浸透装置1全体の高さを調節し、雨水流入部2の筒状壁に穿孔された接続孔2c,2cに雨水配管11,11を接続する。この際、高さ調整用のアジャスター7だけでは蓋体6と地面GLが面一にならない場合は、傾斜接続部4と雨水流入部2との間にも高さ調整用のアジャスターを設けることで対応することができる。
上記説明から明らかなように、本発明の雨水浸透装置1は、雨水浸透部3の浸透孔3aや下端開口3cから土砂等が内部に侵入するのを防止するための透水性部材8が、破損したり目詰まりしたりしてしまうことがなく、長期に亘って優れた浸透能力を維持することができる。
1 雨水浸透装置
2 雨水流入部
2a 点検用開口
2b 蓋受溝
2c 接続孔
2d パッキン
3 雨水浸透部
3a 浸透孔
3b 受溝
3c 下端開口
4 傾斜接続部
4a 傾斜壁
4b 周壁
4c 突壁
4d 補強リブ
5 ゴミ除去部
5A 傾斜面
5a 下端開口
5b 係止段部
5B ゴミ捕集部
5c 縁部
5d 通水孔
5e 把手
6 蓋体
6a 環状凸部
7 アジャスター
7a 環状溝
7b ズレ防止手段(凸条)
8 透水性部材
9 保護部材
9a 通水部
10 固定部材
11 雨水配管
GL 地面

Claims (4)

  1. 雨水を地中に浸透させるための浸透孔が、側面又は/及び底面に多数穿孔された雨水浸透部を備える雨水浸透装置であって、
    上記雨水浸透部の周囲に透水性部材が設けられると共に、その透水性部材の周囲に通水性を有する保護部材が設けられており、
    上記保護部材の通水部の開口面積が、上記雨水浸透部の浸透孔の開口面積よりも小さいことを特徴とする雨水浸透装置。
  2. 上記保護部材が上記透水性部材の上から巻き付けられて、透水性部材と共に雨水浸透装置に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水浸透装置。
  3. 上記保護部材が上記透水性部材と共にバンド状の固定部材で雨水浸透装置に固定されており、雨水浸透装置の外壁面に固定部材のズレ防止手段を講じたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の雨水浸透装置。
  4. 上記保護部材が網目状又は多孔状の板、シート、若しくはネットであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の雨水浸透装置。
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