JP5541621B2 - 雨水浸透桝 - Google Patents

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本発明は、家屋等に降った雨水を桝内に導入して地中へ浸透させる砕石不要の雨水浸透桝に関するものである。
未舗装の道路や空地が殆どない都市化の進んだ地域では、家屋、駐車場、道路等に降った雨水が地中に浸透することなく側溝を通じて河川等へ流れるため、雨季には大量の雨水が河川へ集中し、短時間で河川の容量を越えて、所謂、都市型洪水を引き起こしている。
また、上記のように雨水が地中に殆ど浸透しない都市化の進んだ地域において、工場等が大量に地下水を汲み上げて使用する場合は、地盤沈下の主たる原因となる。
このような事情から、家屋等に降った雨水を地中に浸透させる雨水浸透桝が宅地内などに埋設されるようになってきた。通常、雨水浸透桝を設置する場合は、浸透効率を向上させるために雨水浸透桝の周囲に砕石を充填するが、砕石は大きくて重いので運搬効率が悪く、また、施工時の作業者の負担も大きかった。これらの理由から、砕石を用いないで雨水浸透桝を設置する技術が要望されていた。
上記の要望に応えるために、通水孔を有した2つのL字形の側板と、上端開口を覆う天板からなる大型の桝体が提案された(特許文献1)。
上記特許文献1の桝体は、大型で充分な雨水の浸透能力を有しているので、砕石を用いる必要がなく、施工性が良好であった。また、天板に孔を穿孔することで、各種付帯設備を付帯させることもできた。
特開2006−214103号公報
しかしながら、上記特許文献1の桝体は、天板に穿孔された孔に付帯設備を付帯させて地中に埋設すると、付帯設備や埋め戻し材料によって天板に大きな荷重がかかる。この天板は地面と水平に形成されていることから、荷重に対する強度を確保するためには、高強度を発現する材料や、リブ形状の設計、天板の肉厚を厚くするなどの対策が必要となり、コストが嵩む、という問題があった。
また、一般的に雨水浸透桝は、浸透能力を長く持続させるために浸透部内をメンテナンスする必要があるが、砕石不要の雨水浸透桝の場合は、砕石使用時と同じ浸透力を確保するために浸透部の容量を大容量とする必要が生じるので、浸透部を大型のものとする必要があり、浸透部内を直接メンテナンスすることが困難である、という問題もあった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、砕石を用いなくても充分な雨水の浸透能力と強度を有し、簡易的な構造でメンテナンス性にも優れる雨水浸透桝を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る雨水浸透桝は、上端に点検用開口を有した雨水配管が接続される雨水流入部と、雨水を地中に浸透させる雨水浸透部と、上記雨水流入部と上記雨水浸透部との間に設けられる傾斜接続部と、を備えた雨水浸透桝であって、上記雨水浸透部の横断面積が、上記雨水流入部の横断面積よりも大きくて、上記傾斜接続部の外壁面の少なくとも一部が下広がりに傾斜しており、雨水浸透桝の内部に、下端が開口した傾斜面と、その下端開口に設けられたゴミ捕集部を備えたゴミ除去部を設けると共に、ゴミ除去部の傾斜面の上端を、雨水浸透部より上方で、且つ、雨水配管の下面よりも下方であって、傾斜接続部の傾斜壁の上端以上に位置させて、雨水浸透部より上方の雨水浸透部よりも横断面積が小さい位置で雨水流入部と雨水浸透部をゴミ除去部によって仕切ったことを特徴とするものである。
本発明の雨水浸透桝においては、平面視で雨水流入部に接続された雨水配管を避けた位置に、傾斜面の下端開口が位置するようにしたことが好ましい。また、上記傾斜面の下端に段部が設けられると共に、その段部にゴミ捕集部の縁を載置し、傾斜面の上面よりもゴミ捕集部の縁上端が同じ若しくは低い位置であることが好ましい。
次に、本発明の傾斜接続部材は、雨水浸透桝の、上端に点検用開口を有した雨水配管が接続される雨水流入部と、雨水を地中に浸透させる雨水浸透部との間に設けられる傾斜接続部材であって、上端及び下端が開口しており、下端開口の開口面積が上端開口の開口面積よりも大きくて、その外壁面に少なくとも一部が下広がりに傾斜した傾斜壁を有しており、傾斜壁の下端よりも横断面積が小さい部分から傾斜面を形成し、傾斜面の下部にゴミ捕集部を係止する係止部を形成したことを特徴とするものである。
本発明の雨水浸透桝は、従来の浸透桝のように砕石を用いなくても宅地内に埋設できるように開発されたものである。砕石を用いないで砕石使用時と同等の浸透能力を確保しようとすると、雨水を地中に浸透させる雨水浸透部をどうしても大型化する必要があるので、雨水が流入する雨水流入部と雨水浸透部の横断面積に差異が生じてしまう(雨水流入部よりも雨水浸透部の横断面積が大きいため)。従って、雨水流入部と雨水浸透部の間に設けられる接続部の外壁面が地面と水平であれば、横断面積の差異によって接続部の外壁面に荷重がまともに加わって(垂直方向に加わる)しまうので、強度を確保するためには、相当数の補強リブを形成したり、傾斜接続部の肉厚を厚くしたりするなどの対策が必要となってコストが嵩んでしまうが、本発明の雨水浸透桝は、傾斜接続部の外壁面の少なくとも一部に下広がりに傾斜する傾斜壁を形成しているので、傾斜壁に加わる荷重は斜め下方に逃がされて、傾斜接続部に特別な対策を講じなくても、必要充分な強度を確保できて、コストを削減することができる。即ち、本発明の雨水浸透桝は、雨水流入部と雨水浸透部の間に傾斜した接続部を設けた構造(地面と水平な天板を設けない構造)とすることで必要な強度を確保できるようにしたものである。また、上記のように、本発明の雨水浸透桝は大型のものなので、頻繁に雨水浸透桝内部の清掃を行うのは煩雑であるが、雨水浸透桝の内部にゴミ除去部を設け、そのゴミ除去部によって、雨水浸透部より上方の雨水浸透部よりも横断面積が小さい位置で雨水流入部と雨水浸透部を仕切っている。即ち、雨水浸透部よりも横断面積が小さい部分にゴミ除去部が位置するようになっているので、雨水浸透桝内に流入するゴミを効率よく捕集することができ、ゴミ除去部だけを定期的にメンテナンスすれば、雨水浸透桝内部の清掃を殆ど行う必要がなくなり、メンテナンス性にも優れる。
また、上記ゴミ除去部は、下端が開口した傾斜面と、その下端開口に設けられたゴミ捕集部を備え、傾斜面の上端を雨水浸透部より上方で、且つ、雨水配管の下面よりも下方に位置させている。このように、ゴミ除去部を傾斜面とすることで、雨水浸透桝内に流入した雨水を、その下端開口に備えられたゴミ捕集部へ確実に誘導することができ、加えて横断面積の小さい部分にゴミ除去部が設けられているので、より一層効率的にゴミを捕集することができる。また、横断面積が小さい部分に傾斜面を設けることで、傾斜面のメンテナンスも容易に行うことができる。
特に、上記傾斜面の上端を、傾斜接続部の傾斜壁の上端以上に位置させたように、最も横断面積が小さい部分に傾斜面の上端を位置させているため、前述した効果がより一層顕著に表れる。
また、平面視で雨水流入部に接続された雨水配管を避けた位置に、傾斜面の下端開口が位置するようにした雨水浸透桝は、ゴミ捕集部を雨水配管に干渉せずに雨水流入部の点検用開口から取り出せるようになるため、ゴミ捕集(除去)部のメンテナンスが容易となる。
上記傾斜面の下端に段部が設けられると共に、その段部にゴミ捕集部の縁を載置し、傾斜面の上面よりもゴミ捕集部の縁上端が同じ若しくは低い位置である雨水浸透桝は、傾斜面とゴミ捕集部の縁によって生じる段差部分にゴミが引っ掛かりにくくなって、ゴミや雨水がゴミ捕集部の内部にスムーズに流入するようになる。
次に、本発明の傾斜接続部材は、雨水浸透桝の、上端に点検用開口を有した雨水配管が接続される雨水流入部と、雨水を地中に浸透させる雨水浸透部との間に設けられる傾斜接続部材であって、上端及び下端が開口しており、下端開口の開口面積が上端開口の開口面積よりも大きくて、その外壁面に少なくとも一部が下広がりに傾斜した傾斜壁を有しており、傾斜壁の下端よりも横断面積が小さい部分から傾斜面を形成し、傾斜面の下部にゴミ捕集部を係止する係止部を形成したことを特徴とし、雨水流入部と雨水浸透部との間にこの傾斜接続部を設けることで、上記のように優れた効果を奏する雨水浸透桝を容易に組み立てることができるようになる。
本発明の一実施形態に係る雨水浸透桝を示す斜視図である。 同浸透桝の分解斜視図である。 同浸透桝の使用状態を示す断面図である。 同浸透桝の蓋体及びゴミ捕集部を取り除いた状態を示す平面図である。 同浸透桝を構成する傾斜面とゴミ捕集部の係止状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係る雨水浸透桝を構成する傾斜面とゴミ捕集部の係止状態を示す部分拡大断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る雨水浸透桝の蓋体及びゴミ捕集部を取り除いた状態を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
図1に示す本発明の雨水浸透桝1は、図2、図3に示すように、雨水配管8が接続される雨水流入部2と、その雨水流入部2から流入した雨水を一時貯溜したのち徐々に地中に浸透させる雨水浸透部3と、雨水流入部2と雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4と、雨水に混じったゴミを除去するゴミ除去部5と、雨水流入部2の点検用開口2aに被着される蓋体6と、高さ調整用のアジャスター7とを備えており、宅地内などに埋設されて雨水を地中へ浸透させるものである。この雨水浸透桝1の材質は特に限定されるものではないが、ポリプロピレン樹脂や塩化ビニル樹脂、FRPなど軽量な合成樹脂製のものが好ましい。
上記雨水流入部2は、図2、図3に示すように、上端及び下端が開口したφ250mm程度の円筒で、その上端開口が雨水浸透桝1の内部をメンテナンスする際の点検用開口2aとなっている。そして、点検用開口2aの縁には環状の蓋受溝2bが形成されており、この蓋受溝2bに、蓋体6の周縁部裏面側に形成された環状凸部6aを嵌合することによって、蓋体6が雨水流入部2に脱着自在に被着されている。この雨水流入部2に被着される蓋体6に通水孔を穿孔してもよく、その場合は、雨水流入部2に接続される雨水配管8の本数を減らしても充分な雨水の流入量を確保することができる。また、雨水流入部2の筒状壁には、ホールソーなどで雨水配管8を差込み接続するための接続孔2cが2つ穿孔されており、その接続孔2cの周縁には水密性を向上させる環状のパッキン2dが取付けられている。
尚、本実施形態では、雨水流入部2に、雨水配管8を差込み接続するための接続孔2cが2つ穿孔されているが、この接続孔2cの数は適宜変更すればよく、1つでもよいし3つ以上でもよい。また、ホールソーなどで穿孔する接続孔2cの代わりに、雨水流入部2の筒状壁に接続口を設けてもよいが、本実施形態のようにホールソーなどで穿孔した接続孔2cにすると、施工現場で所望の箇所に自由に穿孔することができるので、配管の自由度が向上し、施工性が良好となる。この雨水流入部2はストレートでも下広がりでもよいが、本実施形態のように、雨水配管8をホールソーなどで穿孔した接続孔2cに差込み接続する場合は、ストレート形状のほうが好ましい。
上記雨水流入部2から流入した雨水を地中に浸透させる雨水浸透部3は、図2、図3に示すように、雨水流入部2よりも横断面積が大きいやや下窄まりの円筒で、その上端周縁には、後述する高さ調整用のアジャスター7の下端を嵌合する環状の受溝3bが形成されている。この雨水浸透部3は、砕石を用いなくても砕石使用時と同等の浸透能力を確保するために、φ500mm程度の大型のものとなっており、その側面には、φ10〜50mm程度の浸透孔3aが多数穿孔されている。また、本実施形態の雨水浸透部3は、より雨水浸透能力を向上させるために下端も略全面開口しており、雨水流入部2から流入してきた雨水は、上記浸透孔3aと下端開口3cから徐々に放出されて地中に浸透していくようになっている。この雨水浸透部3は、宅地内に埋設されたとき、浸透孔3aや下端開口3cより土砂等が内部に侵入してこないように、その周囲には織布や不織布からなる目の細かい透水性シート9が巻き付けられている。
尚、雨水浸透部3は下端が有底であっても勿論構わなくて、その場合は、浸透孔3aの径を大きくしたり、数を増やしたりすることで同様の浸透能力を確保すればよい。また、雨水浸透部3は、下窄まりの円筒ではなく、後述するアジャスター7を複数段積み重ねることで形成してもよく、その場合、下端は全面開口している。
次に、上記雨水流入部2と上記雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4は、図2、図3に示すように、その外壁面の全面が下広がりの傾斜壁4aとなった截頭円錐形をしている。前述したように、本発明の雨水浸透桝1は、砕石を用いなくても砕石使用時と同等の浸透能力を確保するため、雨水流入部2の横断面積よりも雨水浸透部3の横断面積が大きくなっている。従って、雨水流入部2と雨水浸透部3との間に設けられる傾斜接続部4の外壁面が傾斜した傾斜壁4aではなく、単に地面GLと水平な壁であれば、その上側に埋め戻された土砂等の重量がまともに傾斜接続部4に加わってしまうので、傾斜接続部4を形成する際に、高強度を発現する材料を用いたり、肉厚を厚くしたりするなどの特別な対策が必要となってコストが嵩んでしまうが、傾斜接続部4の外壁面を下広がりに傾斜した傾斜壁4aとすることで、傾斜接続部4の上側にある埋め戻し材料の荷重が傾斜壁4aの傾斜角に沿って下方に逃がされるので、傾斜接続部4に上記のような特別な対策を講じなくても、埋め戻し材料の重量で傾斜接続部4が破損してしまう心配が少なくなる。
尚、この傾斜接続部4は、外壁面の少なくとも一部が下広がりに傾斜していればその効果を奏するものであり、本実施形態のように、必ずしも外壁面の全面を傾斜壁4aとする必要はない。
上記傾斜接続部4の傾斜壁4aには、図2、図3に示すように、その上端より上記雨水流入部2の下端を受ける環状の周壁4bが上方に突設されていると共に、その下端の周縁部裏面側には、後述する高さ調整用のアジャスター7の環状溝7aと嵌合する環状の突壁4cが設けられている。
上記傾斜接続部4は、前述したように、下広がりに傾斜した傾斜壁4aを有しており、埋め戻し材料の荷重は下方に逃げるようになっているので、傾斜接続部4を地面GLと水平に形成した場合と比較すると、強度的な問題は生じにくいが、傾斜接続部4の破損を確実に防止するために、図3、図5に示すように、傾斜壁4aの内側には複数の補強リブ4dが放射状に設けられている。このように、傾斜接続部4の外壁面を傾斜壁4aにすると共に、その内側に補強リブ4dを設けることで、埋め戻し材料の荷重によって傾斜接続部4が破損してしまうことが皆無に等しくなる。
また、上記傾斜接続部4の内部には、図2、図3に示すように、ゴミ除去部5が設けられている。このゴミ除去部5は、下端が開口した傾斜面5Aと、その下端開口5aに設けられたゴミ捕集部5Bとを備えたもので、このゴミ除去部5によって、雨水浸透部3より上方の雨水浸透部3よりも横断面積が小さい位置で雨水流入部2と雨水浸透部3を仕切っている。
上記傾斜面5Aは、図2、図3に示すように、雨水流入部2から流入してきた雨水を、後述するゴミ捕集部5Bへと導くために設けられたもので、下端が開口したテーパー形状をしている。そして、図2、図5に示すように、傾斜面5Aの下端開口5aの周縁部より断面が略L字形の係止段部5bが下側に突設されており、この係止段部5bにゴミ捕集部5Bの縁部5cを載置し、係止させることで、ゴミ捕集部5Bが傾斜面5Aに脱着自在に取付けられている。この係止段部5bにゴミ捕集部5Bの縁部5cを載置したとき、傾斜面5Aの上面よりもゴミ捕集部5Bの縁部5cの上端が同じ若しくは低い位置にくることが好ましく、図6に示すように、ゴミ捕集部5Bの縁部5cの上端が傾斜面5Aの上面よりも高い位置にきてしまうと、ゴミ捕集部5Bの縁部5cと傾斜面5Aの上面とに生じる段差にゴミDが堆積し、雨水が傾斜面5Aをスムーズに流下しなくなるので好ましくない。
本発明の雨水浸透桝1は、前述したように、砕石使用時と同等の浸透能力を確保するために、通常の排水桝よりも大型の雨水浸透部3を用いており、雨水浸透部3の内部の清掃を頻繁に行うのは非常に煩雑である。従って、雨水流入部2より流入してきた雨水を、雨水に混入したゴミを捕集するゴミ捕集部5Bへと効率よく導くことが必要となるので、そのためにゴミ除去部5に傾斜面5Aが備えられている。
上記のように、雨水流入部2より流入してきた雨水をゴミ捕集部5Bへと導くには、傾斜面5Aの上端が雨水配管8の下面よりも下方に位置することが必要で、また、ゴミを捕集するには、横断面積が大きい箇所で捕集するよりも横断面積が小さい箇所で捕集するほうが捕集効率がよい(雨水配管8から流入してきたゴミを含んだ雨水が、雨水流入部2の中で広がってゴミが分散してしまう前に捕集することができるため)。従って、この傾斜面5Aは、図3に示すように、その上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの下端より上方で、且つ、雨水配管8の下面よりも下方に位置するように形成されている。本実施形態では、より横断面積の小さい箇所でゴミを捕集することができるように、傾斜面5Aの上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの上端と同じ高さに位置するように形成されている。このような位置にゴミ除去部5の傾斜面5Aを形成することで、傾斜面5Aよりも下側が浸透部として機能するようになり、その下端開口5aに設けられるゴミ捕集部5Bの上端が、横断面積が小さい部分に位置するようになるので、雨水浸透桝1の内部に流入するゴミを効率よく捕集することができる。
尚、本実施形態では、ゴミ除去部5の傾斜面5Aの上端が、傾斜接続部4の傾斜壁4aの上端と同じ高さにあるが、傾斜面5Aの上端がそれよりも高い位置にあっても、横断面積が小さい箇所でゴミを捕集することができるので好ましく、その場合は、雨水流入部2の内部にゴミ除去部5の傾斜面5Aを設ければよい。
また、ゴミ除去部5の傾斜面5Aの下端開口5aは、図4に示すように、平面視で雨水流入部2に接続された雨水配管8を避けた位置にくるように形成されている。これは、メンテナンスの際に、ゴミ捕集部5Bを雨水流入部2の点検用開口2bから取り出すときに、雨水配管8とゴミ捕集部5Bが干渉して取り出しにくくなるのを防止するためであって、本実施形態では、傾斜面5Aの下端開口5aは雨水浸透桝1の中心に形成されているが、雨水配管8を避けた位置であれば、例えば、図7に示すように、片側に偏って下端開口5aを形成してもよい。
上記のような傾斜面5Aの下端開口5aに設けられるゴミ捕集部5Bは、図2、図3に示すように、上端に縁部5cが形成されたバケツ型のもので、その側面には多数の通水孔5dが穿孔されている。このゴミ捕集部5Bを設けることにより、雨水流入部2から流入してきた雨水に混じったゴミは、このゴミ捕集部5Bの底部に堆積し、きれいな雨水が通水孔5dを通過して雨水浸透部3に流入するようになる。従って、雨水浸透部3の浸透孔3aが詰まる心配がなく、このゴミ捕集部5Bだけを定期的にメンテナンスすれば、雨水浸透部3の内部の清掃を頻繁に行う必要がなくなり、メンテナンス性に優れる。また、ゴミ捕集部5Bの縁部5cには把手5eが取付けられており、雨水流入部2に被着された蓋体6を取り外し、上方から点検用開口2bに手を挿入し把手5eを掴むことで、簡単にゴミ捕集部5Bを取り出すことができるようになっている。
次に、上記雨水浸透部3と傾斜接続部4との間に介在される高さ調整用のアジャスター7は、上下が開口した雨水浸透部3と同径のφ500程度の円筒で、その上端周縁部には、上記傾斜接続部4の突壁4cと嵌合する環状溝7aが形成されている。このアジャスター7は、蓋体6と地面GLが面一となるようにするための高さ調整用の円筒であるが、傾斜面5Aの下端開口5aよりも下側に位置するので、その筒状壁にも浸透孔を穿孔し、上記雨水浸透部3と同様に、このアジャスター7も雨水を地中に浸透させるための浸透部としての役割を果たすようにしてもよい。このようにすると、アジャスター7によっても雨水浸透部3の容積を調整することができるようになる。
上記雨水流入部2と、雨水浸透部3と、傾斜接続部4と、ゴミ除去部5と、蓋体6と、高さ調整用のアジャスター7とで構成される雨水浸透桝1は、施工現場へ運搬する前に組立てておき、現場では雨水配管8を接続するのみとするのが好ましい。この際、雨水浸透部3に予め透水性シート9を巻き付けておくと現場での施工性に優れるが、輸送時や施工時に、透水性シート9が破れることがないように、透水性シート9の外周に更に保護シート(不図示)を巻き付けておくのが好ましい。この保護シートは、透水性シート9よりも目が粗いネット状のものが好ましく、このような保護シートで透水性シート9を保護することで、使用中に透水性シート9が目詰まりを起こしにくくなる。
以上のような構成の雨水浸透桝1は、図3に示すように、高さ調整用のアジャスター7によって蓋体6と地面GLが面一となるように雨水浸透桝1全体の高さを調節し、雨水流入部2の筒状壁に穿孔された接続孔2c,2cに雨水配管8,8を接続する。この際、高さ調整用のアジャスター7だけでは蓋体6と地面GLが面一にならない場合は、傾斜接続部4と雨水流入部2との間にも高さ調整用のアジャスターを設けることで対応することができる。
上記説明から明らかなように、本発明の雨水浸透桝1は、砕石を用いなくても充分な雨水の浸透能力と強度を有し、簡易的な構造でメンテナンス性にも優れる、といった顕著な効果を奏する。
1 雨水浸透桝
2 雨水流入部
2a 点検用開口
2b 蓋受溝
2c 接続孔
2d パッキン
3 雨水浸透部
3a 浸透孔
3b 受溝
3c 下端開口
4 傾斜接続部
4a 傾斜壁
4b 周壁
4c 突壁
4d 補強リブ
5 ゴミ除去部
5A 傾斜面
5a 下端開口
5b 係止段部
5B ゴミ捕集部
5c 縁部
5d 通水孔
5e 把手
6 蓋体
6a 環状凸部
7 アジャスター
7a 環状溝
8 雨水配管
9 透水性シート
GL 地面
D ゴミ

Claims (4)

  1. 上端に点検用開口を有した雨水配管が接続される雨水流入部と、
    雨水を地中に浸透させる雨水浸透部と、
    上記雨水流入部と上記雨水浸透部との間に設けられる傾斜接続部と、を備えた雨水浸透桝であって、
    上記雨水浸透部の横断面積が、上記雨水流入部の横断面積よりも大きくて、
    上記傾斜接続部の外壁面の少なくとも一部が下広がりに傾斜しており、
    雨水浸透桝の内部に、下端が開口した傾斜面と、その下端開口に設けられたゴミ捕集部を備えたゴミ除去部を設けると共に、ゴミ除去部の傾斜面の上端を、雨水浸透部より上方で、且つ、雨水配管の下面よりも下方であって、傾斜接続部の傾斜壁の上端以上に位置させて、雨水浸透部より上方の雨水浸透部よりも横断面積が小さい位置で雨水流入部と雨水浸透部をゴミ除去部によって仕切ったことを特徴とする雨水浸透桝。
  2. 平面視で雨水流入部に接続された雨水配管を避けた位置に、傾斜面の下端開口が位置するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の雨水浸透桝。
  3. 上記傾斜面の下端に段部が設けられると共に、その段部にゴミ捕集部の縁を載置し、傾斜面の上面よりもゴミ捕集部の縁上端が同じ若しくは低い位置であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の雨水浸透桝。
  4. 雨水浸透桝の、上端に点検用開口を有した雨水配管が接続される雨水流入部と、雨水を地中に浸透させる雨水浸透部との間に設けられる傾斜接続部材であって、上端及び下端が開口しており、下端開口の開口面積が上端開口の開口面積よりも大きくて、その外壁面に少なくとも一部が下広がりに傾斜した傾斜壁を有しており、傾斜壁の下端よりも横断面積が小さい部分から傾斜面を形成し、傾斜面の下部にゴミ捕集部を係止する係止部を形成したことを特徴とする傾斜接続部材。
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