JP2011132065A - 多孔質石英ガラス体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドーパント濃度分布が小さい金属ドーパント含有多孔質石英ガラス体の製造方法の提供。
【解決手段】複数のガス供給ノズルが同心円状に配置された多重管バーナーの中央ノズルから、金属ドーパント前駆体、および、SiO2前駆体と、を供給し、該多重管バーナーの酸水素火炎中で加水分解してガラス微粒子を生成し、生成したガラス微粒子を基材に堆積、成長させて多孔質石英ガラス体を製造する方法であって、前記多重管バーナーは、前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置における火炎温度の最高点T1(℃)が該多重管バーナーの中心軸の延長線上にはなく、前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置において、該火炎温度の最高点T1(℃)となる部位(基端)と該多重管バーナーの中心軸の延長線(先端)とを結ぶ仮想線を引いた場合に、該仮想線の先端方向の延長線上における火炎温度の最高点をT2(℃)とするとき、T1−T2≧30℃であり、前記基材の回転軸と、前記多重管バーナーの中心軸と、が一致しないように前記多重管バーナーを配置し、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布に応じて、前記回転軸からの前記T1となる部位までの距離と、前記回転軸からの前記T2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することを特徴とする多孔質石英ガラス体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、多孔質石英ガラス体の製造方法、より具体的にはTiO2のような金属ドーパントを含む多孔質石英ガラス体の製造方法に関する。本発明の方法により製造される多孔質石英ガラス体は、様々な用途に用いられる。例えば、ドーパントとしてTiO2を含む多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)は、マスクブランクやミラーといったEUVリソグラフィ(EUVL)用光学基材に好適である。
なお、本明細書において、EUV(Extreme Ultra Violet)光とは、軟X線領域または真空紫外域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光を指す。
従来から、光リソグラフィ技術においては、ウェハ上に微細な回路パターンを転写して集積回路を製造するための露光装置が広く利用されている。集積回路の高集積化および高機能化に伴い、集積回路の微細化が進み、露光装置には深い焦点深度で高解像度の回路パターンをウェハ面上に結像させることが求められ、露光光源の短波長化が進められている。露光光源は、従来のg線(波長436nm)、i線(波長365nm)やKrFエキシマレーザ(波長248nm)から進んでArFエキシマレーザ(波長193nm)が用いられ始めている。また、さらに回路パターンの線幅が70nm以下となる次世代の集積回路に対応するため、ArFエキシマレーザを用いた液浸露光技術や二重露光技術が有力視されているが、これも線幅が45nm世代までしかカバーできないと見られている。
このような流れにあって、露光光源としてEUV光(極端紫外光)のうち代表的には波長13nmの光を用いたリソグラフィ技術が、回路パターンの線幅が32nm以降の世代にわたって適用可能と見られ注目されている。EUVリソグラフィ(以下、「EUVL」と略する)の像形成原理は、投影光学系を用いてマスクパターンを転写する点では、従来のフォトリソグラフィーと同じである。しかし、EUV光のエネルギー領域では光を透過する材料が無いために、屈折光学系は用いることができず、光学系はすべて反射光学系となる。
EUVL用露光装置の光学系部材(EUVL用光学部材)はフォトマスクやミラーなどであるが、(1)基材、(2)基材上に形成された反射多層膜、(3)反射多層膜上に形成された吸収体層、から基本的に構成される。反射多層膜としては、Mo層と、Si層と、を交互に積層させたMo/Si反射多層膜を形成することが検討され、吸収体層には、成膜材料として、TaやCrが検討されている。EUVL用光学部材の製造に用いられる基材(EUVL用光学基材)としては、EUV光照射の下においても歪みが生じないよう低熱膨張係数を有する材料が必要とされ、低熱膨張係数を有するガラス等が検討されている。
金属ドーパントを含めることでガラス材料の熱膨張係数を下げることが知られており、特に、金属ドーパントとしてTiO2を含む石英ガラス、すなわち、TiO2−SiO2ガラスは、金属ドーパントを含まない石英ガラスよりも小さい熱膨張係数を有する超低熱膨張材料として知られ、また石英ガラス中のTiO2含有量によって熱膨張係数を制御できるために、熱膨張係数が0に近いゼロ膨張ガラスが得られる。したがって、TiO2−SiO2ガラスはEUVL用光学基材としての可能性がある。
特許文献1には、ガラス形成原料を火炎加水分解して得られるTiO2−SiO2ガラス微粒子を基材に堆積、成長させて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を形成する工程(多孔質ガラス体形成工程)と、多孔質TiO2−SiO2ガラス体を緻密化温度まで昇温して、TiO2−SiO2緻密体を得る工程(緻密化工程)と、H2濃度が1000ppm以下の雰囲気中でTiO2−SiO2緻密体をガラス化温度まで昇温して、TiO2−SiO2ガラス体を得る工程(ガラス化工程)と、を含むTiO2−SiO2ガラス体の製造方法、および、ガラス化工程の後に透明TiO2−SiO2ガラス体を、軟化点以上の温度に加熱して所望の形状に成形する工程(成形工程)をさらに含むTiO2−SiO2ガラス体の製造方法、ならびに、ガラス化工程、あるいは成形工程の後にTiO2−SiO2ガラス体を500℃を超える温度にて一定時間保持した後に500℃まで100℃/hr以下の平均降温速度で降温するアニール処理を行う工程、または、1200℃以上の成形ガラス体を500℃まで100℃/hr以下の平均降温速度で降温するアニール処理を行う工程(アニール工程)を含むTiO2−SiO2ガラス体の製造方法が開示されている。なお、上記の多孔質ガラス体形成工程は、一般にスート法と呼ばれるものである。
上記したスート法による多孔質ガラス体形成工程では、ガラス形成原料となるTiO2前駆体と、SiO2前駆体と、をバーナーから導出させて、酸素および水素を燃焼ガスとする酸水素火炎中で加水分解してガラス微粒子を生成し、生成したガラス微粒子を基材に堆積、成長させて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造する。
スート法により多孔質石英ガラス体を製造する場合、高速で信頼性良く多孔質石英ガラス体を製造するために、ターゲットに対して偏心させてバーナーを設置すること、すなわち、ターゲットの回転軸と、バーナーの中心軸と、が一致しないように、該ターゲットを設置することが行われている(特許文献2参照)。ターゲットに対して偏心させてバーナーを設置する結果、ターゲットの回転軸に対して斜め方向からバーナーの火炎を吹き付けることになる。このようなバーナーの配置とするのは、ターゲットの回転軸の鉛直方向下方からバーナーの火炎を吹き付けると、多孔質石英ガラス体が成長してその質量が増加してくると、該多孔質石英ガラス体外周部の低嵩密度の部分が自重に耐えきれずに崩落したり、クラックが入るなど、多孔質石英ガラス体の強度に問題を生じるためであり、また、多孔質石英ガラス体表面でのガラス微粒子の付着が不均一となり、多孔質石英ガラス体の外径が成長方向で乱れるという問題が生じるからである。
特開2006−210404号公報 特開昭63−282138号公報
多孔質TiO2−SiO2ガラス体のような、金属ドーパントを含む多孔質石英ガラス体を製造する際に、様々な要因で製造される多孔質石英ガラス体にドーパント濃度分布が生じる。ドーパンド濃度分布が大きくなると、多孔質石英ガラス体の歩留まりが低下するので好ましくない。すなわち、ドーパント濃度分布が大きくなると、製造される多孔質石英ガラス体のうち、要求されるドーパント濃度分布を満たし、EUVL用光学基材等に使用することができる部分の割合が少なくなるので好ましくない。
このようなドーパント濃度分布の増加は、大型の多孔質石英ガラス体、具体的には質量が0.5kg以上の多孔質石英ガラス体を製造する場合に特に問題である。
多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布についての要求は、該多孔質石英ガラス体のドーパントの種類や該多孔質石英ガラス体の用途によっても異なるが、例えば、EUVL用光学基材に用いられる多孔質TiO2−SiO2ガラス体は、該ガラス体におけるTiO2の濃度分布(ΔTiO2)が0.09wt%以下であることが要求される。該ガラス体におけるΔTiO2が0.09wt%よりも大きくなると、該ガラス体を用いて製造されるEUVL用光学基材の線熱膨張係数の分布(ΔCTE)が6ppb/℃よりも大きくなる。EUVL用光学基材は、現状においてΔCTEが6ppb/℃以下であることが要求されることから問題である。
なお、本明細書において、多孔質TiO2−SiO2ガラス体におけるTiO2の濃度分布(ΔTiO2)と言った場合、該ガラス体の成長方向に対して垂直方向の面全体におけるTiO2の濃度分布を指す。
上記した従来技術の問題点を解決するため、本発明は、ドーパント濃度分布が小さい金属ドーパント含有多孔質石英ガラス体の製造方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、多孔質ガラス体形成工程における火炎の温度と基材の回転軸との位置関係を厳密に制御することが必要であることを本願発明者は見出した。
本発明は、複数のガス供給ノズルが同心円状に配置された多重管バーナーの中央ノズルから、金属ドーパント前駆体、および、SiO2前駆体と、を供給し、該多重管バーナーの酸水素火炎中で加水分解してガラス微粒子を生成し、生成したガラス微粒子を基材に堆積、成長させて多孔質石英ガラス体を製造する方法であって、
前記多重管バーナーは、前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置における火炎温度の最高点T1(℃)が該多重管バーナーの中心軸の延長線上にはなく、
前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置において、該火炎温度の最高点T1(℃)となる部位(基端)と該多重管バーナーの中心軸の延長線(先端)とを結ぶ仮想線を引いた場合に、該仮想線の先端方向の延長線上における火炎温度の最高点をT2(℃)とするとき、T1−T2≧30℃であり、前記基材の回転軸と、前記多重管バーナーの中心軸と、が一致しないように前記多重管バーナーを配置し、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布に応じて、前記回転軸からの前記T1となる部位までの距離と、前記回転軸からの前記T2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することを特徴とする多孔質石英ガラス体の製造方法を提供する。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法において、前記金属ドーパントが、TiO2であることが好ましい。
ここで、製造される多孔質石英ガラス体における金属ドーパントの濃度分布(ΔTiO2)が、0.09wt%以下であることが好ましい。
また、前記T1−T2が580℃以下であることが好ましい。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法によれば、金属ドーパントを含み、ドーパント濃度分布が小さい多孔質石英ガラス体を高収率かつ安定して製造することができる。一例を挙げると、ドーパント濃度分布(ΔTiO2)が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体を高収率かつ安定して製造することができる。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法は、大型の多孔質石英ガラス体、具体的には、質量が0.5kg以上の多孔質石英ガラス体の製造に好適である。
図1は、多重管バーナーの一例を示した斜視図である。 図2は、多重管バーナーと、多孔質石英ガラス体と、の位置関係を示した模式図である。 図3は、TiCl4およびSiCl4の加水分解速度を、加水分解を実施する温度との関係でプロットしたグラフである。 図4は、多重管バーナーにおける酸水素火炎の通常の温度分布(実線)と、該バーナーの中心軸に対して非対称な温度分布(破線)の一例を示した模式図である。 図5は、非対称な火炎温度分布を達成する多重管バーナーの一例を示した斜視図である。 図6は、多重管バーナーの遮蔽物と、多孔質石英ガラス体と、の位置関係を説明するための模式図である。 図7は、実施例でのsinθとΔTiO2との関係をプロットしたグラフである。 図8は、実施例におけるT1−T2の値と、図7に示す直線の傾きと、の関係をプロットしたグラフである。 図9は、実施例で使用した11重管バーナーの概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法を説明する。
図1は、多重管バーナーの一例を示した斜視図である。図1に示す多重管バーナー10は、その中心部に中央ノズル11を有し、該中央ノズル11に対し同心円状に、第2の外周ノズル13、および、外周ノズル12が配置された三重管構造の多重管バーナーである。
スート法により多重管バーナーを用いて多孔質石英ガラス体を製造する場合、ガラス形成原料、および、酸水素火炎を形成するための燃焼ガスが多重管バーナーから供給される。
多重管バーナーからのガス(ガラス形成原料、燃焼ガス等)の供給方法の一例を以下に示す。但し、多重管バーナーからのガスの供給方法はこれに限定されるものではない。
図1に示す多重管バーナー10の場合、ガラス形成原料となる金属ドーパント前駆体およびSiO2前駆体は、該バーナー10の中央ノズル11から供給される。
酸水素火炎を形成するための燃焼ガスである酸素および水素は、両者を同一のノズル(この場合、中央ノズル11)から供給すると、該中央ノズル11から逆火が発生したり、該中央ノズル11の直近で燃焼反応が起こり、該中央ノズル11を損傷するおそれがある。このため、酸素および水素のうち一方(例えば、酸素)を中央ノズル11から供給し、他方(例えば、水素)を多重管バーナー10の外周ノズル12から供給する。
また、上記した中央ノズルからの逆火等の防止の観点から、中央ノズル11と外周ノズル12との間にある第2の外周ノズル13から、不燃性のガスをシールガスとして供給する。
四重管以上の構造の多重管バーナーを使用する場合も、上記と同様の考え方でガスを供給する。すなわち、ガラス形成原料となる金属ドーパント前駆体およびSiO2前駆体を多重管バーナーの中央ノズルから供給する。
上記した中央ノズルからの逆火等の防止の観点から、酸水素火炎を形成するための燃焼ガスである酸素および水素のうち一方(例えば、酸素)を多重管バーナーの中央ノズルから供給し、他方(例えば、水素)を該中央ノズルに対して外周ノズルとなるノズルから供給する。但し、上記した中央ノズルからの逆火等の防止の観点から、中央ノズルと隣接する外周ノズルからは不燃性のガスをシールガスとして供給する。
なお、多重管バーナーから供給されるガスの具体例およびその供給量については後述する。
多重管バーナー10の中央ノズル11から供給された金属ドーパント前駆体およびSiO2前駆体は、多重管バーナーの酸水素火炎中で加水分解してガラス微粒子を生成し、生成したガラス微粒子が基材に堆積して、成長することによって多孔質石英ガラス体が製造される。
図2は、この手順を示した模式図であり、多重管バーナーと、多孔質石英ガラス体と、の位置関係が示されている。図2において、回転する基材30上にはガラス微粒子が堆積して多孔質石英ガラス体40を形成している。多重管バーナー10の酸水素火炎20の先端は該ガラス微粒子の堆積面(図面上は多孔質石英ガラス体40の表面)に接している。ここで、多重管バーナー10は、回転する基材30に対して偏心させて配置されており、基材30の回転軸(図中、破線で示す)と、多重管バーナー10の中心軸(図中、破線で示す)と、は一致しない位置にある。多重管バーナー10を基材30に対して偏心させて配置させた結果、多重管バーナー10の酸水素火炎20は、基材30の回転軸に対してやや斜め方向から吹き付けることとなる。
基材30に対して多重管バーナー10を偏心させて配置する理由は、基材30の回転軸の鉛直方向下方からバーナーの火炎を吹き付けると、多孔質石英ガラス体が成長してその質量が増加してくると、該多孔質石英ガラス体外周部の低嵩密度の部分が自重に耐えきれずに崩落したり、クラックが入るなど、多孔質石英ガラス体の強度に問題を生じるためであり、また、多孔質石英ガラス体表面でのガラス微粒子の付着が不均一となり、多孔質石英ガラス体の外径が成長方向で乱れるという問題が生じるからである。
金属ドーパントを含む多孔質石英ガラス体を製造する際、様々な要因で製造される多孔質石英ガラス体にドーパント濃度分布が生じる。以下、金属ドーパントとしてTiO2を含む多孔質TiO2−SiO2ガラス体について、多孔質TiO2−SiO2ガラス体の製造時に生じるドーパント濃度分布、すなわち、TiO2の濃度分布の具体例を示す。
図3は、多孔質TiO2−SiO2ガラス体のガラス形成原料であるTiCl4(TiO2前駆体)およびSiCl4(SiO2前駆体)について、これらの加水分解速度を、加水分解を実施する温度との関係でプロットしたグラフである。図3から明らかなように、TiCl4およびSiCl4の加水分解速度を比較した場合、TiCl4>SiCl4の関係となり、両者の加水分解速度の差は、加水分解を実施する温度が低い場合は大きく、加水分解を実施する温度が高くなるほど小さくなる。つまり、TiCl4の加水分解速度との差という観点で見た場合、SiCl4の加水分解速度は、温度が低い場合には低く、温度が高くなるほど高くなる。この前提に基づいて、多重管バーナーからの火炎温度の高低と、製造される多孔質TiO2−SiO2ガラス体でのTiO2の濃度分布と、の関係について述べる。
ノズルからの燃焼ガスの供給量が少ない、燃焼ガスのうち、酸素ガスの供給量が水素ガスの供給量に対して極端に多い等の理由により、多重管バーナーからの火炎温度が低い場合、基材のガラス微粒子の堆積面(あるいは基材上に形成された多孔質TiO2−SiO2ガラス体におけるガラス微粒子の堆積面)の温度分布、すなわち、火炎により最も加熱される堆積面の中心部と、堆積面の外周部と、の温度差が小さくなる。この場合は、図3に示すように、TiCl4と、SiCl4と、の加水分解速度の差が大きいので、火炎の上流側で生成するガラス微粒子は、SiCl4の加水分解反応が十分に進行していない粒子、つまりTiO2濃度の高い粒子となる。一方、火炎の下流側で生成する粒子は、SiCl4の加水分解反応が十分に進行した粒子、つまりTiO2濃度の低い粒子となるため、堆積面の中心部と、外周部と、を比較した場合、堆積面の中心部には火炎上流で生成されたTiO2濃度の高い粒子が堆積し、堆積面の外周部には火炎下流で生成されたTiO2濃度の低い粒子が堆積すると考えられる。そのため、製造される多孔質TiO2−SiO2ガラス体には、中心部のTiO2濃度が高く、外周部のTiO2濃度が低いTiO2の濃度分布が生じる。
これに対し、ノズルからの燃焼ガスの供給量が多い等の理由により、多重管バーナーからの火炎温度が高い場合、基材のガラス微粒子の堆積面(あるいは基材上に形成された多孔質TiO2−SiO2ガラス体におけるガラス微粒子の堆積面)の温度分布が大きくなる。この場合は、火炎により最も加熱される堆積面の中心部において、SiCl4の加水分解反応が促進されるので、堆積面の中心部にはTiO2濃度の低い粒子が堆積するので、製造される多孔質TiO2−SiO2ガラス体には、中心部のTiO2濃度が低く、外周部のTiO2濃度が高いTiO2の濃度分布が生じる。
上記では金属ドーパントとしてTiO2を含む多孔質TiO2−SiO2ガラス体について、多重管バーナーからの火炎温度の高低と、製造される多孔質TiO2−SiO2ガラス体でのドーパント濃度分布と、の関係について述べたが、他の金属ドーパントを含む多孔質石英ガラス体の場合も、加水分解反応速度が金属ドーパント前駆体>SiO2前駆体の関係となる場合には、上記と同様の現象が起こると考えられる。
一方、加水分解反応速度が金属ドーパント前駆体<SiO2前駆体の関係となる場合には、上記とは逆の現象が起こると考えられる。
また、上記では多重管バーナーからの火炎温度の高低と、製造される多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)でのドーパント濃度分布と、の関係について述べたが、多重管バーナーからの火炎温度の高低以外にも製造される多孔質石英ガラス体でのドーパント濃度分布に影響を及ぼす要因は存在する。このような要因の具体例としては、基材と多重管バーナーとの位置関係や、多重管バーナーから噴出されるガス流速の分布などが挙げられる。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法では、このようなガラス形成原料の加水分解速度の温度依存性を利用して、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減することができる。
上述したように、多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)の中心部のTiO2濃度が高くなる場合は、ガラス微粒子の堆積面の中心部にSiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が十分進行していない粒子、つまりTiO2濃度が高い粒子が堆積するのが原因である。したがって、堆積面の中心部に堆積する粒子については、加水分解温度を高くしてSiO2前駆体の加水分解反応をより進行させることにより、TiO2濃度を低くすればよい。これに対して、多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)の外周部のTiO2濃度が低くなるのは、堆積面の外周部にSiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が十分進行した粒子、つまり、TiO2濃度が低い粒子が堆積するのが原因である。したがって、堆積面の外周部に堆積する粒子については、加水分解温度を低くしてSiO2前駆体の加水分解反応の進行を遅くすることにより、TiO2濃度を高くすればよい。このような考えにしたがって、製造される多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)での、中心部のTiO2濃度が高く、外周部のTiO2濃度が低いTiO2の濃度分布を軽減することができる。
一方、ガラス微粒子の堆積面の中心部のTiO2濃度が低くなる場合には、堆積面の中心部に堆積する粒子については、加水分解温度を低くしてSiO2前駆体の加水分解反応の進行を遅くすることにより、TiO2濃度を高くすればよい。これに対して、堆積面の外周部に堆積する粒子については、加水分解温度を高くしてSiO2前駆体の加水分解反応の進行を速くすることにより、TiO2濃度を低くすればよい。このような考えにしたがって、製造される多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)での、中心部のTiO2濃度が低く、外周部のTiO2濃度が高いTiO2の濃度分布を軽減することができる。
上記の考えにしたがって多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減するため、本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法では、少なくとも多重管バーナーの中心軸を通る1方向において、酸水素火炎の温度分布が該バーナーの中心軸に対して非対称な分布となるバーナーを使用し、かつ、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布に応じて、該多重管バーナーの向きを調整しつつ多孔質石英ガラス体の製造を行う。なお、ここで言う酸水素火炎の温度とは、多孔質石英ガラス体を製造する際に重要な、基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置における酸水素火炎の温度である。
図4は、多重管バーナーにおける酸水素火炎の通常の温度分布(実線)と、該バーナーの中心軸に対して非対称な温度分布(破線)の一例を示した模式図である。実線で示すように、酸水素火炎の通常の温度分布では、バーナーの中心軸に相当する位置の火炎の温度が、バーナーの径方向外側の位置に比べて火炎の温度が低くなっており、温度分布の全体形状がバーナーの中心軸に対して対称な略M字形状をなしている。略M字形状における2つの極大値m1,m2が火炎温度の最高点T1となる部位である。
これに対して、本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法に用いる多重管バーナーでは、破線で示すように、略M字形状における2つの極大値のうち一方(m1´)の温度が、通常の温度分布における極大値m1の温度よりも高く、他方(m2´)が通常の温度分布における極大値m2の温度よりも低く、温度分布の全体形状がバーナーの中心軸に対して非対称な形状になっている。ここで、極大値m1´が火炎温度の最高点T1となる部位である。一方、極大値m2´は、極大値m1´を基端とし、多重管バーナーの中心軸の延長線を先端とする仮想線を引いた場合に、該仮想線の先端方向の延長線上における火炎温度の最高点をT2となる部位である。
製造される多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)において、中心部のTiO2濃度が高く、外周部のTiO2濃度が低いTiO2の濃度分布が生じる場合には、図4の破線で示す火炎温度分布における極大値m1´、すなわち、火炎温度の最高点T1となる部位が堆積面の中心部の方向を向き、極大値m2´すなわち、火炎温度がT2となる部位が堆積面の外周部の方向を向くように多重管バーナーの向きを調整する。別の言い方をすると、基材の回転軸からの距離が、火炎温度がT1となる部位よりも火炎温度がT2となる部位のほうが大きくなるように多重管バーナーの向きを調整する。これにより、堆積面の中心部は多重管バーナーからの火炎温度が高いため、SiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が促進されて、TiO2濃度の低い粒子が堆積するようになり、堆積面の外周部は多重管バーナーからの火炎温度が低いため、SiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が抑制されてTiO2濃度の高い粒子が堆積するようになる。結果として、中心部のTiO2濃度が高く、外周部のTiO2濃度が低いTiO2の濃度分布が低減されることとなる。
一方、製造される多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)において、中心部のTiO2濃度が低く、外周部のTiO2濃度が高いTiO2の濃度分布が生じる場合には、図4の破線で示す火炎温度分布における極大値m1´、すなわち、火炎温度の最高点T1となる部位が堆積面の外周部の方向を向き、極大値m2´すなわち、火炎温度がT2となる部位が堆積面の中心部の方向を向くように多重管バーナーの向きを調整する。別の言い方をすると、基材の回転軸からの距離が、火炎温度がT1となる部位よりも火炎温度がT2となる部位のほうが小さくなるように多重管バーナーの向きを調整する。これにより、堆積面の中心部は多重管バーナーからの火炎温度が低いため、SiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が抑制されてTiO2濃度の高い粒子が堆積するようになり、堆積面の外周部は多重管バーナーからの火炎温度が高いため、SiO2前駆体(SiCl4)の加水分解反応が促進されて、TiO2濃度の低い粒子が堆積するようになる。結果として、中心部のTiO2濃度が低く、外周部のTiO2濃度が高いTiO2の濃度分布が低減されることとなる。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法において、製造中の多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて測定し、得られた測定結果に応じて、回転軸からのT1となる部位までの距離と、回転軸からのT2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することによって、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減することができる。
また、多重管バーナーの寸法、多重管バーナーからのガス供給量、多重管バーナーと基材との位置関係といった製造条件が同一である場合、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布は同一の傾向となるので、予め製造された多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布の測定結果に基づいて、次に多孔質石英ガラス体を製造する際に、回転軸からのT1となる部位までの距離と、回転軸からのT2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することによっても、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減することができる。
このようにして、多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布に応じて、回転軸からのT1となる部位までの距離と、回転軸からのT2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することによって、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布が軽減される。ドーパント濃度分布が軽減されることにより、要求される濃度分布を満たすことができ、EUVL用光学基材等に使用することができる部分の割合が増加し、多孔質石英ガラス体の歩留まりが向上する。
なお、上記では、多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造する場合について、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減する手順を示したが、他の金属ドーパントを含む多孔質石英ガラス体の場合も、加水分解反応速度が金属ドーパント前駆体>SiO2前駆体の関係となる場合には、上記と同様の手順を実施することで、多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減することができると考えられる。
一方、加水分解反応速度が金属ドーパント前駆体<SiO2前駆体の関係となる場合には、上記とは逆の手順を実施することで、多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を軽減することができると考えられる。
本発明の多孔質石英ガラス体の製造方法において、上記した非対称な火炎温度分布を有する多重管バーナーの使用によるドーパント濃度分布の低減効果を発揮するためには、T1−T2≧30℃である必要がある。T1−T2<30℃だと、SiO2前駆体の加水分解速度の温度依存性によるドーパント濃度分布の軽減効果が不十分である。
1−T2≧35℃であることが好ましい。
一方、T1−T2の上限は特に限定されないが、多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造する場合、後述する理由から、T1−T2≦580℃であることが好ましい。
図4で破線で示すような非対称な火炎温度分布を達成する多重管バーナーの具体例を図5に示す。図5の多重管バーナー10では、外周ノズル12の一部を覆う遮蔽物14、より具体的には、外周ノズル12の端面のうち、半分を覆う遮蔽物14が設けられている。外周ノズル12のうち遮蔽物14が設けられた部位ではガスの流量が制限されるので、遮蔽物14が設けられた部位と、遮蔽物14が設けられていない部位では、外周ノズル12からのガス流量に差が生じることとなる。上述したように、外周ノズル12からは酸水素火炎の燃焼ガスである酸素および水素のうち一方が供給されるので、外周ノズル12からのガス流量に差が生じると、多重管バーナー10の酸水素火炎の温度にもガス流量に応じた差が生じる。すなわち、遮蔽物14が設けられた部位は、遮蔽物14が設けられていない部位に比べてガス流量が少ないので酸水素火炎の温度が低くなるので、図4で破線で示すような非対称な火炎温度分布を達成することができる。
ここで、図5に示す多重管バーナー10では、外周ノズル12の一部を覆う遮蔽物14が設けられているが、遮蔽物を設ける位置はこれに限定されず、酸水素火炎の燃焼ガスである酸素および水素のうち一方が供給されるノズルから広く選択することができる。例えば、図5に示す多重管バーナー10の中央ノズル11の一部を覆う遮蔽物を設けてもよい。また、四重管以上の構造の多重管バーナーを使用する場合、酸水素火炎の燃焼ガスである酸素および水素のうち一方が供給される複数の外周ノズルのいずれかの一部、または、このような外周ノズルの全ての一部に遮蔽物を設けてもよい。なお、後述する実施例では、11重管構造の多重管バーナーを使用し、第1外周ノズルに遮蔽物を設けた。
また、図5では、外周ノズル12の端面のうち、半分を覆う遮蔽物14が設けられているが、ノズルの端面のうち、遮蔽物が覆う部分の割合はこれに限定されず、例えば、ノズルの端面のうち、1/8を覆う遮蔽物、1/4を覆う遮蔽物、1/3を覆う遮蔽物、2/3を覆う遮蔽物が設けられていてもよい。
但し、図4に示すように、バーナーの中心軸に対して略対称となる位置に温度T1となる部位、および、温度T2となる部位が存在する非対称な火炎温度分布とするためには、ノズルの端面のうち、半分を覆う遮蔽物が設けられていることが好ましい。
図5に示す多重管バーナー10では、遮蔽物14の位置を調節することにより、より具体的には、多孔質石英ガラス体に対する遮蔽物の位置を調節することで、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布を調節することができる。
図6は、多重管バーナーの遮蔽物と、多孔質石英ガラス体と、の位置関係を説明するための模式図であり、図2の多重管バーナー10および多孔質石英ガラス体40を下方から見た図に相当する。ここで、多重管バーナー10のうち、遮蔽物が設けられている部分を太線で示している。
図6に示すように、多重管バーナー10の中心軸を原点とし、該原点と多孔質石英ガラス体40の中心軸(基材30の回転軸)を通る直線をX軸とする。ここで、多孔質石英ガラス体40の中心軸はX軸の正方向に位置する。該原点を通り該X軸に直交する直線をY軸とする。そして、Y軸(正方向)と、多重管バーナー10に設けられた遮蔽物の中心と、がなす角度をθとする。
後述する実施例では、このような想定の下で多重管バーナーの遮蔽物と、多孔質石英ガラス体と、の位置を変えて多孔質石英ガラス体(多孔質TiO2−SiO2ガラス体)を製造し、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布(ΔTiO2)を調べた。そして、その結果を図7に示すように、sinθ(θは図6で定義した通り)とΔTiO2との関係としてプロットした。ここで、sinθとΔTiO2との関係としてプロットしたのは、図6のX軸方向における火炎の非対称性のみがΔTiO2の変化に寄与し、図6のY軸方向における火炎の非対称性はΔTiO2の変化には寄与しないとの知見を得たからである。
図7に示すように、遮蔽物が設けられていない多重管バーナーを用いた比較例(比較例1,2)では、直線の傾きが小さく、−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を該直線が通過しない(したがって、ΔTiO2が0.09wt%以下のTiO2−SiO2ガラス体を製造することができない)のに対して、遮蔽物が設けられた多重管バーナーを用いた実施例(実施例1,2)では、直線の傾きが大きくなり、−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を該直線が通過する(したがって、ΔTiO2が0.09wt%以下のTiO2−SiO2ガラス体を製造することができる)。この結果は、多重管バーナーの遮蔽物と、多孔質石英ガラス体と、の位置を調節することにより、ΔTiO2が0.09wt%以下のTiO2−SiO2ガラス体を製造できることを示している。
図8は、実施例(実施例1,2)および比較例(比較例1,2)における、T1−T2の値と、図7に示す直線の傾き(ΔTiO2/sinθ)と、の関係をプロットしたグラフである。このグラフから明らかなように、T1−T2の値が大きくなると図7に示す直線の傾きが大きくなる。図7に示す直線の傾きが大きくなりすぎると、−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を直線が通過する範囲が狭くなり、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造できるプロセスウインドが狭くなるので好ましくない。
例えば、θを10°刻みに調整する場合、sinθが最も変化するのはθ=−5°〜5°の範囲であり、Δsinθ=sin5°−sin(−5°)=0.1743である。図7に示す直線において、ΔTiO2がこの範囲内で0.18wt%以上変化すると、−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を直線が通過する範囲がきわめて狭くなり、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造できるプロセスウインドがきわめて狭くなるので好ましくない。図7に示す直線の傾きとして見た場合、0.18/0.1743=1.032702よりも小さいことが好ましい。その結果を図8に当てはめると、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造するには、T1−T2が580℃以下であることが好ましいことになる。
次に、多重管バーナー10から供給するガスの具体例および供給量等について記載する。
[金属ドーパント前駆体(TiO2前駆体)、SiO2前駆体]
以下、本明細書において、金属ドーパント前駆体については、TiO2前駆体の具体例および供給量等について記載する。
TiO2前駆体の具体例としては、TiCl4、TiBr4などのハロゲン化チタン化合物、またRnTi(OR)4-n(ここでRは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜3の整数。なお、Rは同一でも異なっていてもよい。)で示されるアルコキシチタン等が例示される。
一方、SiO2前駆体の具体例としては、SiCl4、SiHCl3、SiH2Cl2、SiH3Clなどの塩化物、SiF4、SiHF3、SiH22などのフッ化物、SiBr4、SiHBr3などの臭化物、SiI4などのヨウ化物といったハロゲン化ケイ素化合物、またRnSi(OR)4-n(ここでRは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜3の整数。なお、Rは同一でも異なっていてもよい。)で示されるアルコキシシラン等が例示される。
TiO2前駆体およびSiO2前駆体は、多重管バーナー10から供給される全てのガスの供給量に占めるこれらのガスの割合が適切になるように供給することが重要である。 多重管バーナー10から供給される全てのガスの供給量に占めるTiO2前駆体の割合は0.05〜1.1mol%であることが好ましい。
多重管バーナー10から供給される全てのガスの供給量に占めるSiO2前駆体の割合は0.4〜2.5mol%であることが好ましく、好ましくは1〜2mol%である。
上述したように、TiO2前駆体およびSiO2前駆体は、多重管バーナー10から供給される全てのガスの供給量に占める割合が低いため、これらのガスを単独で供給した場合、十分な流速を得ることができなくなるおそれがある。このため、TiO2前駆体およびSiO2前駆体は、窒素、アルゴン等の不燃性のキャリアガスと混合した状態で供給してもよい。
[酸素、水素]
酸素および水素のうち、安全上の理由から、水素は完全に酸水素火炎中で消費させる必要があるため、水素に対する酸素の割合(酸素/水素)は、0.5以上である必要がある。合成の安定性から考えると0.5〜0.8となるように供給することがさらに好ましい。
多重管バーナー10から供給される全てのガスの供給量に占める酸素および水素の割合は、両者の合計で70〜97mol%であることが好ましく、より好ましくは75〜90mol%であり、さらに好ましくは80〜85mol%である。
[シールガス]
シールガスとして供給する不燃性のガスとしては、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを用いることができる。また、フッ化水素、塩化水素または臭化水素等のハロゲン化水素を用いることができる。また、窒素、二酸化炭素、水蒸気等を用いることができる。また、上記のガスの混合ガスをシールガスとして用いることもできる。
上記のガスの中でも、アルゴン、窒素および二酸化炭素がコスト面から好ましい。
シールガスは不燃性のガスであるので、酸水素火炎を形成するための燃焼ガスの供給量に対するシールガスの供給量の割合が高すぎると、バーナーの火炎温度が下がり、ガラス微粒子を効率的に基材に堆積、成長させることができず、多孔質石英ガラス体を得ることができなくなるおそれがある。
酸水素火炎を形成するための燃焼ガスの供給量、すなわり、酸素および水素の合計供給量に対するシールガスの供給量の割合(シールガスの供給量/酸素および水素の合計供給量)は、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、15%以下であることがさらに好ましい。
TiO2前駆体およびSiO2前駆体を窒素、アルゴン等の不燃性のキャリアガスと混合した状態で供給する場合、不燃性のキャリアガスの供給量を上記のシールガスの供給量に含めたうえで、燃焼ガスの供給量に対するシールガスの供給量の割合が上記を満たすようにする。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図9に示す11重管バーナー10´を用いて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。11重管バーナー10´において、第1外周ノズル12aの端面のうち、半分を覆う遮蔽物14が設けられている。
11重管バーナー10´の個々のノズルから供給したガス種は以下の通りである。
中央ノズル11:TiCl4(TiO2前駆体)、SiCl4(SiO2前駆体)、水素、窒素
第1外周ノズル12a:水素
第2外周ノズル12b:窒素
第3外周ノズル12c:酸素
第4外周ノズル12d:酸素
第5外周ノズル12e:窒素
第6外周ノズル12f:水素
第7外周ノズル12g:窒素
第8外周ノズル12h:水素
第9外周ノズル12i:窒素
第10外周ノズル12j:酸素
11重管バーナー10´から供給される全てのガスの供給量に占める個々のガスの割合は以下の通りであった。
TiCl4:0.1 mol%
SiCl4:2.0mol%
水素:46.2mol%
酸素:36.1mol%
窒素:15.6mol%
多重管バーナーの酸水素火炎について、B熱電対(0.5mm)の測温部分(先端)をガラス微粒子堆積面に相当する位置において、等間隔に移動させ、当該位置における温度分布を測定したところ、図4で破線で示すような、バーナー中心軸に対して非対称な温度分布であり、T1−T2は127℃であった。
図2に示すように、基材30に対して偏心させて多重管バーナー10(10´)を設置した。多重管バーナー10(10´)を周方向に回転させて図6に示す角度θを変えることにより、sinθ=−0.94,−0.77,0,1となる条件で多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。得られた多孔質TiO2−SiO2ガラス体をガラス化した後、ガラス体の中心を通る線上のTiO2濃度をXRFにて測定した。その際のΔTiO2(wt%)の結果を表1に示す。なお、表1中、多孔質TiO2−SiO2ガラス体の中心部のTiO2濃度が、該ガラス体の外周部のTiO2濃度よりも高い場合はΔTiO2を正で示し、その逆、すなわち、多孔質TiO2−SiO2ガラス体の中心部のTiO2濃度が、該ガラス体の外周部のTiO2濃度よりも低い場合はΔTiO2を負で示した。
Figure 2011132065
また、この結果をsinθとΔTiO2との関係としてプロットしたのが図7のグラフである。図7において、プロットを外挿入し得られた直線は−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を通過しており、多孔質石英ガラス体に対する遮蔽物の位置を調節することで、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体が得られると予想される。
[実施例2]
実施例1と同様に、遮蔽物が設けられた11重管バーナーを用いて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。実施例1と同様の手順でガラス微粒子堆積面に相当する位置における酸水素火炎の温度分布を測定したところ、図4で破線で示すような、バーナーの中心軸に対して非対称な温度分布であり、T1−T2が40℃であった。多重管バーナー10から供給する個々のガスの種類およびその割合等の条件は実施例1と同様である。多重管バーナー10(10´)を周方向に回転させて図6に示す角度θを変えることにより、sinθ=−1,1となる条件で多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。
得られた多孔質TiO2−SiO2ガラス体を透明ガラス化した後、ガラス体の中心を通る線上のTiO2濃度をXRFにて測定した。その際のΔTiO2(wt%)の結果を表2に示す。
Figure 2011132065
また、この結果をsinθとΔTiO2との関係としてプロットしたのが図7のグラフである。図7において、プロットを外挿入し得られた直線は−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を通過しており、多孔質石英ガラス体に対する遮蔽物の位置を調節することで、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体が得られると予想される。
[比較例1]
遮蔽物が設けられていない11重管バーナーを用いて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。実施例1と同様の手順でガラス微粒子堆積面に相当する位置における酸水素火炎の温度分布を測定したところ、図4で破線で示すような、バーナーの中心軸に対して非対称な温度分布であった。但し、T1−T2は24℃であった。
多重管バーナー10から供給する個々のガスの種類およびその割合等の条件は実施例1と同様である。多重管バーナー10(10´)を周方向に回転させて図6に示す角度θを変えつつ、多孔質TiO2−SiO2ガラス体を3回製造した。なお、ここで言う角度θは、実施例1,2とは違い任意の角度である。得られた多孔質TiO2−SiO2ガラス体を透明ガラス化した後、ガラス体の中心を通る線上のTiO2濃度をXRFにて測定した。その際のΔTiO2(wt%)の結果を表3に示す。なお、表中のsinθは、得られたΔTiO2を図7のグラフにプロットする際に、プロットを外挿入して得られる直線が右上がりの直線となるように設定した値である。
Figure 2011132065
図7において、プロットを外挿入し得られた直線は−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を通過せず、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体が得ることができないと予想される。
[比較例2]
比較例1と同様に、遮蔽物が設けられていない11重管バーナーを用いて多孔質TiO2−SiO2ガラス体を製造した。実施例1と同様の手順でガラス微粒子堆積面に相当する位置における酸水素火炎の温度分布を測定したところ、図4で実線で示すような、バーナーの中心軸に対して対称な温度分布であり、T1−T2は0℃であった。個々のガスの種類およびその割合等の条件は実施例1と同様である。多重管バーナー10´を周方向に回転させて図6に示す角度θを変えつつ、多孔質TiO2−SiO2ガラス体を3回製造した。なお、ここで言う角度θは、実施例1,2とは違い任意の角度である。得られた多孔質TiO2−SiO2ガラス体を透明ガラス化した後、ガラス体の中心を通る線上のTiO2濃度をXRFにて測定した。その際のΔTiO2(wt%)の結果を表4に示す。なお、表中のsinθは、得られたΔTiO2を図7のグラフにプロットする際に、プロットを外挿入して得られる直線が右上がりの直線となるように設定した値である。
Figure 2011132065
図7において、プロットを外挿入し得られた直線は−0.09≦ΔTiO2(wt%)≦0.09の領域を通過せず、ΔTiO2が0.09wt%以下の多孔質TiO2−SiO2ガラス体が得ることができないと予想される。
10,10´:多重管バーナー
11:中央ノズル
12:外周ノズル
12a:外周ノズル
12b:外周ノズル
12c:外周ノズル
12d:外周ノズル
12e:外周ノズル
12f:外周ノズル
12g:外周ノズル
12h:外周ノズル
12i:外周ノズル
12j:外周ノズル
13:第2の外周ノズル
14:遮蔽物
20:酸水素火炎
30:基材
40:多孔質TiO2−SiO2ガラス体

Claims (4)

  1. 複数のガス供給ノズルが同心円状に配置された多重管バーナーの中央ノズルから、金属ドーパント前駆体、および、SiO2前駆体と、を供給し、該多重管バーナーの酸水素火炎中で加水分解してガラス微粒子を生成し、生成したガラス微粒子を基材に堆積、成長させて多孔質石英ガラス体を製造する方法であって、
    前記多重管バーナーは、前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置における火炎温度の最高点T1(℃)が該多重管バーナーの中心軸の延長線上にはなく、
    前記基材のガラス微粒子堆積面に相当する位置において、該火炎温度の最高点T1(℃)となる部位(基端)と該多重管バーナーの中心軸の延長線(先端)とを結ぶ仮想線を引いた場合に、該仮想線の先端方向の延長線上における火炎温度の最高点をT2(℃)とするとき、T1−T2≧30℃であり、
    前記基材の回転軸と、前記多重管バーナーの中心軸と、が一致しないように前記多重管バーナーを配置し、製造される多孔質石英ガラス体におけるドーパント濃度分布に応じて、前記回転軸からの前記T1となる部位までの距離と、前記回転軸からの前記T2となる部位までの距離と、の大小関係を調整することを特徴とする多孔質石英ガラス体の製造方法。
  2. 前記金属ドーパントが、TiO2である請求項1に記載の多孔質石英ガラス体の製造方法。
  3. 製造される多孔質石英ガラス体における金属ドーパントの濃度分布が、0.09wt%以下である請求項2に記載の多孔質石英ガラス体の製造方法。
  4. 前記T1−T2が580℃以下である請求項2または3に記載の多孔質石英ガラス体の製造方法。
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