JP2011132059A - 光学素子の成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、成形装置の熱変形を有効に抑制し、この熱変形を抑制することによって、高精度の光学素子を歩留まり良く製造する光学素子の成形装置を提供する。
【解決手段】上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型50を、チャンバー2内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージ3,4,5へ順次搬送して光学素子を成形する成形装置であって、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおいて成形型50を搭載し、搭載された成形型50に対して、それぞれ加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを行う上下一対の複数組のプレート3b,4b,5bと、加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを制御する制御手段と、を備え、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおける下側のプレート3b,4b,5bとチャンバー2の底板との間に、プレート側に断熱板3c,4c,5cを介して冷却板3e,4e,5eを配置した光学素子の成形装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学素子を連続的に製造可能な成形装置に係り、特に、装置本体の熱変形を抑制した光学素子の成形装置に関する。
近年、成形型内に光学素子成形素材を収容して加熱軟化させプレス成形し、光学素子を高精度に成形する方法が一般化する中、製造コストを低減するために、成形型を各処理ステージに搬送させながら複数の光学素子を連続的に成形する光学素子の製造装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
これら光学素子の製造装置において、光学素子成形素材の加熱軟化、プレス成形時には、成形型を所定の温度にして、光学素子成形素材を加工するのに十分な高温条件での加熱状態を維持し、成形後は、成形素材を冷却して固化させるようにし、この冷却時には、成形型が酸化されないような200℃以下の温度とする。そのため、成形装置において非常に高温な箇所と比較的低温の箇所が生じてしまい、高温な箇所ではチャンバー(特に、底板部分)が熱せられることによりチャンバーの底板が膨張し、熱変形による装置本体への歪みが生じていた。このように装置本体が歪むことで、チャンバー内に、厳密な位置合わせを行って固定されているプレス成形ステージのプレート等の位置がずれたり、傾いたりして、光学素子の成形にあたって、得られる光学素子の光軸がずれる等の不具合が生じてしまう場合があった。
このような熱変形を抑制するために、特許文献1,2では、温度調整される各ステージとチャンバーとの間に断熱板を介在させることで、熱変形を抑制するようにしている。
特開平8−259240号公報 特開2008−69019号公報 特開2009−96676号公報
しかしながら、断熱板を介在させた場合でも、十分に熱変形を抑制することができずに変形が生じてしまう場合があり、このような変形が生じれば、やはり製造する光学素子の軸をずらすこととなってしまう。より高精度の光学素子が求められるようになってきた近年においては、そのずれが製品の要求水準に到達しない原因ともなってしまうため、さらに高精度な光学素子を効率良く製造する装置が求められるようになってきた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、光学素子の製造にあたって、高温条件での成形という必須の製造工程に起因して生じる成形装置の熱変形を効果的に抑制し、この熱変形を抑制することによって、高精度の光学素子を歩留まり良く製造することができる光学素子の製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明の光学素子の成形装置により、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の光学素子の成形装置は、上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する成形装置であって、この成形装置は、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおいて成形型を搭載し、搭載された成形型に対して、それぞれ加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを行う上下一対の複数組のプレートと、加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを制御する制御手段と、を備えるとともに、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおける下側のプレートとチャンバーの底板との間に、プレート側に断熱板を介して冷却板を配置したことを特徴とするものである。
本発明の光学素子の成形装置によれば、光学素子の製造にあたって、成形装置自体の熱変形を抑制するため、プレス成形時における高精度の光学素子を安定して製造することができ、さらに、長時間の操業によっても高精度の光学素子を成形し続けることができる。
本発明の一実施形態である光学素子の成形装置の概略構成図である。 図1の成形装置に用いた冷却板の平面図である。 本発明の他の実施形態である光学素子の成形装置の概略構成図である。
以下、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である光学素子の成形装置の概略構成図である(チャンバー2のみ断面で示している)。
本発明の光学素子の成形装置1は、光学素子を成形するための成形室となるチャンバー2と、該チャンバー2の内部に設けた、光学素子成形素材を収容した成形型を加熱して光学素子成形素材を軟化させる加熱ステージ3と、加熱軟化した光学素子成形素材をプレス成形するプレス成形ステージ4と、プレス成形による光学素子形状を付与された光学素子成形素材を冷却する冷却ステージ5と、を有するものである。
ここで、成形室であるチャンバー2は、その内部において、光学素子の成形操作を行う場を提供するものである。このチャンバー2には、光学素子の成形型50を内部に取り入れる取入れ口と、光学素子の成形が終了した後、成形型50を取り出す取出し口が設けられ、この取入れ口及び取出し口には、それぞれ取入れシャッター6及び取出しシャッター7が設けられている。必要に応じて、これらシャッターを開閉することで、成形型50をチャンバー2から出し入れすることができるようになっており、チャンバー2内の雰囲気が維持されるようになっている。また、この取入れ口及び取出し口には、そのチャンバー2外部にそれぞれ成形型50を載置することができる成形型載置台8及び9が設けられている。
このチャンバー2の内部には、光学素子を成形するための加熱ステージ3、プレス成形ステージ4及び冷却ステージ5が設けられており、これらの各ステージにより成形操作を行うものである。実際には、光学素子成形素材を収容した成形型50が、取入れ口からチャンバー2内に取り入れられ、上記の各ステージにおいて所定の処理を施されながら順番に移動し、所定の処理が終了したら成形型50は、取出し口からチャンバー2の外部に取出されるようになっている。
このチャンバー2の内部は、成形型50は光学素子成形素材を軟化し、変形を容易にするものであって高温に加熱されるため、成形型50が酸化されないように、チャンバー内雰囲気を窒素等の不活性ガス雰囲気とすることができるようになっている。この不活性ガス雰囲気とするには、チャンバー2を密閉構造として内部雰囲気を置換することで達成できるが、半密閉構造として、不活性ガスを常時チャンバー2内に供給して、チャンバー内を陽圧にしながら外部の空気が流入しないようにして不活性ガス雰囲気を維持するようにしてもよい。上記した取入れシャッター6及び取出しシャッター7は、チャンバー2内部を簡便な構成で半密閉状態とするのに効果的である。なお、これらチャンバー2及びシャッター6,7は、ステンレス、合金鋼等の素材で形成するもので高温下におけるガス、不純物が析出しない素材であることが好ましい。
次に、本発明の成形操作を行う各ステージについて説明する。なお、各ステージの説明にあたって用いる成形型50は、一般に、上側の光学機能面を形成する上型と、下側の光学機能面を形成する下型とで構成される一組の成形型であり、さらに上型及び下型の位置合わせを行う胴型を有するものである。胴型は、プレス時に、上型及び下型の光軸を同軸上に規制する中空円筒形状の内胴と、内胴の外周に設けられ上型及び下型間の距離を規制する中空円筒形状の外胴と、で構成することが好ましい。
また、この成形型50は、超硬合金やセラミックス等の素材からなり、上型及び下型は、成形する光学素子の面形状を転写するための成形面をそれぞれ有しているが、ここで形成される光学素子形状は、両凸、両凹、平凸、平凹、凸メニスカス、凹メニスカス形状のいずれの形状を成形する成形型であってもよい。なお、外胴を用いる場合には、これをSUS等のステンレス製とすることが好ましい。
本発明の加熱ステージ3は、成形型50に収容された光学素子成形素材を軟化溶融させるものであり、その内部にヒータ3aが埋め込まれた上下一対の加熱プレート3bから構成されるものである。この加熱プレート3bは、上下一対の加熱プレート3bを成形型の上型、下型にそれぞれ接触させることにより、上型及び下型を加熱することができ、さらに成形型内部に収容されている光学素子成形素材をも加熱させることができるようになっている。
より具体的には、加熱ステージ3において、下側の加熱プレート3bはチャンバー2の底板に固定されており、上側の加熱プレート3bは上下移動が可能なようになっている。上側の加熱プレート3bは、加熱プレート3b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板3cを介してシャフト3dと接続され、このシャフト3dは図示しないシリンダーによって加熱プレート3bを上下移動可能としている。このように、加熱プレート3bを上下移動可能とすることにより、この上側の加熱プレート3bの成形型50の上型への接触・非接触を制御することができ、所望のタイミングで成形型50と光学素子成形素材を加熱することができるようになっている。
また、下側の加熱プレート3bは、チャンバー2に固定する際に、上側と同様にそのまま熱が伝わることのないようにこのプレート側に断熱板3cを介して、冷却板3eを配置して固定されている。すなわち、チャンバー2の上には、冷却板3e、断熱板3c、加熱プレート3bがこの順番に積層されて固定されており、下側の加熱プレート3bの熱をチャンバー2に伝達しないように構成されている。
本発明のプレス成形ステージ4は、上下のプレスプレート4b間の距離を狭めることにより成形型50の上型と下型との距離を狭めて、成形型50内に収容された光学素子成形素材を軟化状態のまま押圧して変形させ、上型及び下型の光学形成面形状を光学素子成形素材に付与することにより光学素子の成形を行うものであり、その内部にヒータ4aが埋め込まれた上下一対のプレスプレート4bから構成されるものである。このプレスプレート4bを用いたプレスは前段階の加熱温度を維持しながら行われるものである。
より具体的には、このプレス成形ステージ4において、下側のプレスプレート4bはチャンバー2の底板に固定されており、上側のプレスプレート4bは上下移動が可能なようになっている。上側のプレスプレート4bは、プレスプレート4b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板4cを介してシャフト4dと接続され、このシャフト4dは図示しないシリンダーによってプレスプレート4bを上下移動可能としている。このようにプレスプレート4bを上下移動可能とすることにより、この上側のプレスプレート4bを下降させ、下側のプレスプレート4bに載置された成形型50を用いたプレス成形を行うことができる。このときプレス成形を所定の圧力で行うことができるようになっており、光学素子成形素材に高精度に光学素子形状を付与することができる。
また、下側のプレスプレート4bは、上記加熱プレート3bと同様に、チャンバー2上に冷却板4e、断熱板4c、プレスプレート4bがこの順番に積層されて固定されており、下側のプレスプレート4bの熱をチャンバー2に伝達しないように構成されている。
本発明の冷却ステージ5は、成形型50を冷却することにより光学素子形状が付与された光学素子成形素材を冷却、固化するものであり、その内部に、ヒータ5aが埋め込まれた上下一対の冷却プレート5bから構成されるものである。この冷却プレート5bは、上下一対の冷却プレート5bを成形型の上型、下型にそれぞれ接触させることにより、上型及び下型を冷却することができ、さらに成形型内部に収容されている光学素子成形素材をも冷却することができるようになっている。
より具体的には、この冷却ステージ5は、下側の冷却プレート5bはチャンバー2の底板に固定されており、上側の冷却プレート5bは上下移動が可能なようになっている。上側の冷却プレート5bは、冷却プレート5b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板5cを介してシャフト5dと接続され、このシャフト5dは図示しないシリンダーによって冷却プレート5bを上下移動可能としている。このように、冷却プレート5bを上下移動可能とすることにより、この上側の冷却プレート5bの成形型50の上型への接触・非接触を制御することができ、所望のタイミングで成形型50と光学素子成形素材を冷却することができるようになっている。
また、下側の冷却プレート5bは、上記加熱プレート3bと同様に、チャンバー2上に冷却板5e、断熱板5c、冷却プレート5bがこの順番に積層されて固定されており、下側の冷却プレート5bの熱をチャンバー2に伝達しないように構成されている。
なお、ここでの光学素子成形素材の固化は、その素材のガラス転移点以下、より好ましくは歪点以下に冷却すればよく、十分に冷却されると光学素子成形素材の光学素子形状は安定し、変形が抑制される。ここでの冷却とは、光学素子形状を安定して付与することができるように光学素子成形素材を固化させる温度とすることをいい、その温度は、プレスプレートよりも50〜150℃程度低いだけで、依然として高温であるため、この冷却プレート5bにもその内部にヒータ5aが埋め込まれている。
また、これら各ステージの上側の加熱プレート3b、プレスプレート4b及び冷却プレート5bは、上記したように断熱板を介してシャフトに固定されており、このシャフトがシリンダーに接続されているが、ここでシリンダーは、各プレートを上下動させることができればよく、例えば、電動サーボシリンダー、油圧シリンダー、電動油圧シリンダー等のシリンダーを用いることができる。
上記した、加熱プレート3b、プレスプレート4b、冷却プレート5bは、その成形型との接触面が水平面と平行となっており、特に、プレスプレート4bにおいては、プレスプレート4bの成形型との接触面が傾いていた場合、成形型50の上型及び下型の中心軸が一致しなくなり、このとき製造される光学素子が、その光軸が一致せず不良品となってしまうことがある。したがって、これら各ステージにおけるプレートの管理は厳密に行われるものである。
これらの各ステージにおける、プレートはステンレス、超硬、合金鋼等の素材の内部にカートリッジヒータを挿入し、固定したものであり、カートリッジヒータを加熱することによりプレートの温度を上昇させ、所望の温度に維持することができるようになっている。
また、各ステージの断熱板3c,4c,5cは、セラミックス、ステンレス、ダイス鋼、ハイス鋼等の公知の断熱板を用いればよく、硬度が高くプレス成形時の圧力等によっても変形しにくく、ずれを生じることが少ないセラミックスであることが好ましい。ダイス鋼、ハイス鋼を用いる場合は、表面にCrN、TiN、TiAlNのコーティング処理を施すことが好ましい。
さらに、各ステージの冷却板3e,4e,5eは、ステンレス等の板状体の内部に、その全体が冷却されるように配管が設けられており、この配管内に冷却媒体を循環させて板状体を冷却し、この板状体に接触する断熱板及びチャンバー2をも冷却することができるようになっている。
本発明においては、上記加熱ステージ、プレス成形ステージ及び冷却ステージの各プレートと、チャンバー2の底板との間に、各ステージにそれぞれ分割した冷却板を設けるようにしたものである。このとき、冷却板は、成形型の移動方向に対して複数枚に分割され並べられて配置されており、この分割枚数を多くすることが変形抑制に対しては効果的である。なお、チャンバーの底板全体を覆う一枚板の冷却板、すなわち、各ステージ共通の冷却板を設けることもできる。
この冷却板の素材には、ステンレス等を用いることができ、その内部には、冷却板全面を冷却することができるように配管が設けられており、例えば、図2に示したように配管10を配することができる。この配管10は、冷却板全体を冷却することができれば任意の配置とすることができ、図2のものに限られない。ここで用いる配管は、内径6〜12mmのものであることが好ましい。また、この図2は、図1の光学素子の成形装置1で用いた冷却板3e,4e,5eのみを示した平面図であり、配管の配置を示した透視図として表わしたものである。
このとき、配管に流通させる冷却媒体としては、水等が挙げられ、その冷却媒体の温度は、15〜24℃とすることが好ましく、例えば、冷却水循環装置(チラー)により、循環させながら冷却するようにすることが好ましい。図2では、冷却板全てに通水されるように配管を記載したが、冷却板毎に循環させて個別に冷却することができるようにしてもよい。
以上説明した加熱ステージ3、プレス成形ステージ4、冷却ステージ5は、それぞれ所定の処理が行われる場(ステージ)を形成するものであり、各ステージによる処理を順次円滑に行うことができるように、成形型50は、搬送手段(図示せず)により所定のタイミングで各ステージに搭載されるように移動させる制御手段によって制御されている。
より具体的には、加熱プレート3b、プレスプレート4b、冷却プレート5bによる処理は、成形型50を順次上記の順序で各プレート上へと搬送移動させながら所定の処理を行うものであり、成形型50が次のステージに移動することで、処理の終わったステージは空くため、さらに、そこに別の光学素子成形素材を収容した成形型50を搬送し、連続的に複数個の光学素子の成形操作を行うことができるようになっている。
この処理を行うための上記搬送手段は、図示していないが、例えば、ロボットアーム等により、成形型載置台8から加熱プレート3bへ、加熱プレート3bからプレスプレート4bへ、プレスプレート4bから冷却プレート5bへ、冷却プレート5bから成形型載置台9へ、と移動させることができるようになっている。
なお、この制御手段は、成形型の移動、加熱・プレス成形・冷却の各ステージにおける上下一対のプレートの温度や、上下移動のタイミング等をも制御し、一連の成形操作を円滑に、かつ、連続的に行うことができるように制御している。このとき、取入れシャッター及び取出しシャッターの開閉も制御する。また、チャンバー2内の雰囲気が不活性ガスで満たされるように窒素の供給量やタイミング等を制御するようにすることが好ましい。
すなわち、この光学素子の成形装置1は、1以上のポジションで温度の上げ下げを行いながら所定の処理を行う、成形型の搬送による光学素子の成形装置である。
次に、この光学素子の成形装置1を用いた光学素子の成形方法について説明する。
まず、取入れ口側の成形型載置台8に成形型50を載置し、この成形型50の内部に光学素子成形素材を収容する。取入れシャッター6を開けて取入れ口を開口させ、この成形型50を搬送手段により加熱プレート3b上に搬送する。搬送されると、成形型50の下型は下側の加熱プレート3bに接触するため加熱プレート3bと同じ温度まで昇温される。これと同時に、上型には上方向から上側の加熱プレート3bを接触させて同様に加熱する。
このように上型及び下型が加熱されると、その内部に収容されている光学素子成形素材も加熱され、この光学素子成形素材は屈伏点以上に加熱されると変形が容易となる。一般に、加熱温度は、軟化点まで温度を上げるとレンズ表面が白濁するので屈伏点(At)から軟化点の間の温度に設定する。このとき、昇温速度は5〜150℃/分程度にすることが好ましい。
このようにして加熱ステージ3で十分に加熱された成形型50及び光学素子成形素材は、搬送手段により、下側のプレスプレート4b上に搬送され載置される。
プレスプレート4bも加熱プレート3bと同程度の温度に加熱されており、光学素子成形素材が軟化状態を維持するようにしている。さらに、上側のプレスプレート4bを下降させてプレスプレート4b間の距離を狭めることにより、上型と下型との距離を狭めて、成形型50の内部に収容された光学素子成形素材に圧力をかけて変形することができるようになっている。
このプレス工程では、上記したように成形型50の上下から圧力をかけることで光学素子成形素材のプレス成形を行い、これにより光学素子成形素材には上型及び下型の光学形成面が転写され、光学素子形状が付与される。
また、このプレス工程におけるプレスは、加熱温度が前段の加熱ステージで加熱した温度と同程度の温度であり、プレス時の圧力は1〜37.5N/mmとすることが好ましく、例えば、5〜20N/mmであることが特に好ましい。
そして、このようなプレス工程を行うことで、押切りが完了した成形型50は、搬送手段によりプレスプレート4bから冷却プレート5bへと搬送される。この搬送手段は、上記した搬送手段と同様のものである。
次に、冷却プレート5bにより成形型50を冷却するが、これは、上記加熱工程と同様に、下型は下側の冷却プレート5bで、上型は上側の冷却プレート5bを下降させて接触させることで冷却する。これにより光学素子成形素材を冷却して、固化させる。この冷却は、光学素子成形素材のガラス転移点(Tg)以下に冷却させることが好ましく、光学素子成形素材の歪点以下の温度にまで冷却させることがより好ましい。このとき、降温速度は5〜150℃/分程度にすることが好ましい。
なお、上記した加熱工程及び冷却工程は、それぞれ段階的に温度を変化させるようにして行うことが好ましく、加熱工程を1以上の加熱ステージを設けて行うことにより、段階的に光学素子成形素材の温度を上昇させて、プレス成形ステージの直前の加熱ステージにおいて、成形温度にまでもっていくようにする。また、冷却工程においても1以上の冷却ステージを設けることにより、段階的に光学素子成形素材の温度を下降させて、200℃以下の温度になるようにする。このように、加熱及び冷却を段階的に行うことで、光学素子成形素材の急激な温度変化を抑制し、歪が生じたり、面割れ等が生じたりする等の光学素子の特性を悪化させることがないようにすることができる。
このような、加熱工程及び冷却工程を実施するために、それぞれ複数の加熱ステージ及び冷却ステージを用いた光学素子の成形装置の一例を図3に示した。この図3に示した光学素子の成形装置11は、チャンバー12、第1の加熱ステージ13、第2の加熱ステージ14、第3の加熱ステージ15、プレス成形ステージ16、第1の冷却ステージ17、第2の冷却ステージ18、第3の冷却ステージ19を有する装置構成となっており、チャンバー12には光学素子の成形装置1と同様に、成形型50の取入れ口とそれを開閉可能とする取入れシャッター20、取出し口とそれを開閉可能とする取出しシャッター21、それら取入れ口及び取出し口の外側には成形型載置台22及び23が設けられている。
この光学素子の成形装置11は、加熱ステージを3つ、冷却ステージを3つ設けて、段階的に加熱及び冷却を行うようにした以外は、図1の光学素子の成形装置1の構成と同様である。なお、冷却板13e、14e、15e、16e、17e、18e、19eは、加熱ステージ、プレス成形ステージ及び冷却ステージの各ステージに対応させ、7個に分割して設けるようにしている。
第1の加熱ステージ13では、光学素子成形素材をガラス転移点以下、100〜200℃程度低い温度に一旦加熱する予備加熱を行い、第2の加熱ステージ14では ガラス転移点と屈伏点の間の温度にまで、第3の加熱ステージ15ではガラスの屈伏点以上、5〜50℃程度高い温度にまで加熱する。また、プレス成形ステージ16では成形温度を維持しながら、成形型による成形操作を行い光学素子形状を付与し、第1の冷却ステージ17では成形素材のガラス転移点以下、好ましくは歪点以下まで冷却し、第2の冷却ステージ18では、さらに200℃以下の成形型が酸化されない温度にまで冷却し、第3の冷却ステージ19では、室温にまで冷却するようにする。
ここで、第3の冷却ステージは、用いるプレートを、他のステージにおけるヒータの代わりに冷却水が循環するように配管を設けた水冷プレートとすることで、効率的に冷却することができるようになっている。
その後、冷却して得られた光学素子は、光学素子形状とするために、余肉部を切削して光学素子形状としたり、アニール工程に付して歪み等を除去したりする等の後処理を施して最終的な製品とされる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
図3の光学素子の成形装置11を用いて、光学素子の成形を以下の通り行った。
ここで用いた光学素子の成形装置11は、加熱プレート、プレスプレート及び冷却プレートとして、タングステンカーバイド製の100×78×34mmの直方体で内部に1.5kWのカートリッジヒータを3本有するプレートを用い、断熱板として、SUS304製の140×78×10mmの板状体を2枚重ね合わせたものを用い、冷却板としてはSUS304製の140×78×14mmの大きさで内部に20℃の冷却水を循環させたものを用いた。
また、上側のプレートを上下移動させるシリンダーは、エアシリンダーを用い、シャフト径40mmのシャフトが上側のプレートと接続、固定されている。チャンバーはSS400製の440×592×240mmの箱状で、このチャンバーの下板としては440×592×20mmのものを用いた。
また、成形型50は、上型、下型並びに内胴及び外胴を有する胴型で構成され、上型、下型及び内胴はタングステンカーバイドからなる超硬合金製で、外胴はSUSからなるものであり、プレス成形により、直径16mm、中心厚さ1mm、周辺厚さ5mmの凹メニスカス形状の光学素子が得られるものを用いた。
この成形型50の内部に直径φ14mm、中心厚み5.4mmの断面楕円状のランタン系の光学素子成形素材を収容した。なお、この光学素子成形素材の歪点は580℃、ガラス転移点(Tg)は616℃、屈伏点(At)は662℃である。
光学素子成形素材を収容した成形型50を、搬送手段により第1の加熱プレート13b上に搬送し載置すると同時に上側の第1の加熱プレート13bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を120秒間加熱し、次いで、第2の加熱プレート14b上に搬送し載置すると同時に上側の第2の加熱プレート14bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を120秒間加熱し、さらに、第3の加熱プレート上に搬送し載置すると同時に上型の第3の加熱プレート15bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を120秒間加熱して光学素子成形素材を軟化状態とした。なお、第1の加熱プレート13bは500℃、第2の加熱プレート14bは600℃、第3の加熱プレート15bは690℃に設定した。
次に、成形型50をプレスプレート16b上に搬送し載置して、上側のプレスプレート16bを下降させ、エアシリンダー16dに8.5N/mmの圧力をかけて、120秒間プレス成形を行った。このとき、プレスプレート16bの温度は690℃であった。
プレス後、成形型を第1の冷却プレート16b上に搬送し載置すると同時に上側の冷却プレート16bを下降させて上型に接触させ、120秒間冷却し、次いで、成形型を第2の冷却プレート17b上に搬送し載置すると同時に上側の第2の冷却プレート17bを下降させて上型に接触させ、120秒間冷却し、さらに、成形型を第3の冷却プレート18b上に搬送し載置すると同時に上側の第3の冷却プレート18bを下降させて上型に接触させ、120秒間冷却した。このとき、第1の冷却プレート17bは640℃、第2の冷却プレート18bは580℃、第3の冷却プレート19bは20℃(冷却水温度)に設定した。
光学素子成形素材を室温になるまで冷却し、十分に冷却したところで、成形型から取り出し、光学素子を得た。
(実施例2)
図3の光学素子の成形装置11において、チャンバー12の底板に一枚板としての冷却板(図3の13e〜19eが全て繋がっている冷却板)を用いた以外は実施例1と同様の操作により光学素子を得た。
(試験例)
複数個の成形型を用いて連続的に、実施例1〜2の成形操作をそれぞれ行い、これを 4時間行ったときの、チャンバー12の底板の変形量を調べたところ、表1の結果が得られた。
Figure 2011132059
チャンバー変形量(μm):チャンバー12中、プレス成形ステージ16の下側のプレート16bが固定されている下板部分について、昇温時熱変形と加圧時撓みを相殺させたときの変形量をチャンバー変形量とした。このとき、底板の変形量はレーザー変位計(株式会社キーエンス製、商品名:LK−30)により、その光学素子の成形操作前の位置を0点、鉛直上方をプラス、下方をマイナスとして、鉛直方向の変形量を調べた。
以上に示したように、本発明の光学素子の成形装置により、光学素子の製造を長時間継続した場合にも、チャンバーの変形を有効に抑制することができ、これにより光学素子形状も安定化し、歩留まりを向上させることができる。
また、冷却板は、チャンバー内に複数枚を分割して設けることにより、一枚の冷却板を用いる場合よりもチャンバーの反りを抑制することができ、プレス成形時のプレスプレート15bの平行度を保つのに有効であることがわかった。
本発明の光学素子の成形装置は、プレス成形により光学素子を製造する際に用いることができる。
1…光学素子の成形装置、2…チャンバー、3…加熱ステージ、4…プレス成形ステージ、5…冷却ステージ、6…取入れシャッター、7…取出しシャッター、8,9…成形型載置台、50…成形型、3a,4a,5a…ヒータ、3b…加熱プレート、4b…プレスプレート、5b…冷却プレート、3c,4c,5c…断熱板、3d,4d,5d…シャフト、3e,4e,5e…冷却板

Claims (5)

  1. 上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する成形装置であって、
    前記成形装置は、前記加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおいて前記成形型を搭載し、搭載された前記成形型に対して、それぞれ加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを行う上下一対の複数組のプレートと、前記加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを制御する制御手段と、を備えるとともに、
    前記加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおける下側のプレートと前記チャンバーの底板との間に、前記プレート側に断熱板を介して冷却板を配置したことを特徴とする光学素子の成形装置。
  2. 前記冷却板が、前記各ステージに分割して設けられていることを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形装置。
  3. 前記加熱ステージ及び/又は冷却ステージが複数のステージで段階的に加熱及び/又は冷却を行うようになっており、前記冷却板が、それらの各ステージに分割して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子の成形装置。
  4. 前記冷却板が、その内部に循環冷却水を通水させてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の光学素子の成形装置。
  5. 前記冷却板が分割して設けられたものであって、冷却板毎に独立して循環冷却水を通水させることを特徴とする請求項4記載の光学素子の成形装置。
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